JP2002266438A - ボックス形鋼製建材の接合構造 - Google Patents

ボックス形鋼製建材の接合構造

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JP2002266438A JP2001066482A JP2001066482A JP2002266438A JP 2002266438 A JP2002266438 A JP 2002266438A JP 2001066482 A JP2001066482 A JP 2001066482A JP 2001066482 A JP2001066482 A JP 2001066482A JP 2002266438 A JP2002266438 A JP 2002266438A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計施工、施工性およびコスト的に従来技術
を大幅に向上させた形鋼製建材の接合構造を提供する。 【解決手段】 ボックス形鋼製建材の端部を取り付け金
物を介して相対する枠側に固定する接合構造であって、
取り付け金物12の両側板24が分割加工されており、
一方の分割接合板部24aをボックス形鋼1の表面側に
位置させ、他方の分割接合板部24bをボックス形鋼1
の裏面側に位置させて、取り付け金物12とボックス形
鋼1が設置され、ボックス形鋼1の表面側に位置する一
方の分割接合板部24a側から、ドリルねじ19等のフ
ァスナーが打ち込まれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボックス形鋼製大
引きや根太、その他ボックス形鋼を用いた各種建材の接
合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木造住宅、鋼製住宅など各種住宅におい
て、木材製(角材)の大引きや根太に代えて、板厚2.
3mm以下の薄鋼板製のボックス形鋼からなる大引きや
根太が用いられることが多くなった。このボックス形鋼
は、閉断面であるので薄鋼板製であるに拘わらず剛性強
度に富み、しかも軽量かつ量産できるので安価で、さら
に木材製大引きのように白蟻に侵食される恐れもなく、
耐久性に富むなどの利点がある。
【0003】このボックス形鋼製の大引きや根太の両端
部は、取り付け金物を用いて土台に設けられた大引き受
けや根太受けに固着されるが、これらボックス形鋼や取
り付け金物は薄鋼板製であるので、両部材をドリルねじ
の打設により結合するとき、当該両部材の接合面がドリ
ルねじの推進応力を受けて変形し、両部材が曲がった
り、接合面に隙間ができ密着せず、このため締結作業が
不十分となり、確実な結合が困難であるという問題があ
った。
【0004】図8よって、第1従来例を大引きの例で説
明すると、ボックス形鋼製(以下、形鋼製と略称するこ
とがある)の大引き1の端部の両側に、断面L字形の取
り付け金物3の側板部3aが当てがわれ、この側板部3
aと大引き1の両側面9を貫通してドリルねじ19を打
設すると共に、L折曲げ板部3bに開設のねじ孔7を挿
通して、このL字形の取り付け金物3を大引き受けに固
着することで、形鋼製の大引き1の端部が大引き受けに
固着される。
【0005】前記L字形の取り付け金物3の場合、形鋼
製大引き1の両側面9の外側からドリルねじ19を打設
するが、形鋼製大引き1が薄鋼板製であるので、図8
(B)に示すように、ドリルねじ19の打ち込み時に、
薄鋼板の両側面9がドリルねじ19の推進応力を受けて
内外側に局部的に不安定に曲がり、接合部に隙間13a
が生じたり、打設するドリルねじ19が傾く等して、ド
リルねじ19による締結が不完全、不確実となり、両部
材の確実な結合が出来ないという問題がある。
【0006】次に、図9よって、第2従来例を大引きの
例で説明すると、ボックス形鋼製の大引き1の端部に取
り付け金物2が挿入自在に設けられ、この取り付け金物
2を大引き受けに固着することで、形鋼製の大引き1の
端部が大引き受け3に固着される。取り付け金物2は、
所定形状に切断した1枚の薄鋼板を折曲げ成形すること
により、両側板4と先端山形連結板5とで構成され、上
下方向が開いている平面略山形の係合突出部2aを有し
ており、両側板4の基端を外側に向け直角に曲げ成形し
た取り付け翼板6を有した構成である。
【0007】この取り付け金物2は、翼板6に開設のね
じ孔7を通してドリルねじを土台に設けた大引き受け3
に打設することで、当該大引き受け3の側面に固着され
る。さらに、取り付け金物2の係合突出部2aを形鋼製
の大引き1内にその端部から挿入するが、それだけでは
形鋼製の大引き1と取り付け金物2との間にガタやズレ
が生じたりして、結合に不安が残る。
【0008】とくに形鋼製の大引き1は、帯状の薄鋼板
をロールフォーミングでボックス断面に成形するが、こ
の形鋼の内面4つ隅部の内の1つの隅部には、必ずカシ
メ部8が突出部として存在する。このため、図9(B)
に示すように、取り付け金物2の両側板4の下端縁11
はカシメ部8の高さ(h)分だけ、形鋼製大引き1の底
面10から浮かして挿入せざるを得ず、この高さ(h)
分が両部材の間隙となり、形鋼製の大引き1と取り付け
金物2との間にガタが生じる原因となる。このガタツキ
のため、人が生活する際に生じる床上振動が根太を介し
て形鋼製大引き1に伝わるとき、振動による音鳴りが生
じる不具合がある。
【0009】前記の対策として、通常は、形鋼製大引き
1の両側面9の外側から取り付け金物2の両側板4を貫
通してドリルねじ19を打設するが、形鋼製大引き1と
取り付け金物2の何れも薄鋼板製であるので、図9
(B)に示すように、ドリルねじ19の打ち込み時に、
重合部の両薄鋼板がドリルねじ19の推進応力を受けて
内外側に局部的に不安定に曲がり、重合部に隙間13a
が生じたり、打設するドリルねじ19が傾く等して、ド
リルねじ19による締結が不完全、不確実となり、両部
材の確実な結合が出来ないという問題がある。
【0010】このため、従来構造ではドリルねじ19で
結合しても、形鋼製大引き1と取り付け金物2の間にガ
タツキが残り、床上での振動が両部材の結合部に伝わっ
た時、当該形鋼製大引き1と取り付け金物12の間に音
鳴りが生じる不具合が残った。
【0011】さらに、従来の取り付け金物2では、図9
に示されるように係合突出部2aの突出寸法(L)が比
較的短寸であり、ドリルねじ(ファスナー)19の接合
範囲が狭小なため、この接合範囲での重なり量を調整す
ることによる形鋼製大引き1の長さ方向の調整が困難で
あった。この問題は、図8の取り付け金物3の場合にも
同様に当てはまる。
【0012】またさらに、図9(B)に示したように、
取り付け金物2の両側板4の下端縁11は、カシメ部8
の高さ(h)分だけ、形鋼製大引き1の底面10から浮
かしてドリルねじ19で支持されるため、形鋼から取り
付け金物に作用する応力をドリルねじ19で負担するこ
とになり、このためドリルねじ19の接合部に高い耐力
が要求されていた。また、形鋼と金物の接合を、ファス
ナー等を使用せずに仮止めできなかった。形鋼から取り
付け金物に作用する応力をドリルねじ19で負担するこ
とによる問題は、図8の取り付け金物3の場合にも同様
に当てはまる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記のとおり、従来、
ドリルねじ19により取り付け金物2や取り付け金物3
と形鋼製大引き1とを結合する際、その接合部が内外方
向に不安定に折れ曲がったり、接合部に隙間13aが生
じて密着できず、結果、ドリルねじ19による両部材の
締結が不完全になり、接合部に振動などによる音鳴りが
生じる不具合があった。
【0014】本発明は、前記の問題を解決したボックス
形鋼製建材の接合構造を提供することを目的とする。
【0015】
【問題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、次のように構成する。
【0016】第1の発明は、ボックス形鋼製建材の端部
を取り付け金物を介して相対する枠側に固定する接合構
造であって、前記取り付け金物における、ボックス形鋼
との接合板部が分割加工されており、一方の分割接合板
部を前記ボックス形鋼の表面側に位置させ、他方の分割
接合板部をボックス形鋼の裏面側に位置させて、前記取
り付け金物とボックス形鋼が設置され、ボックス形鋼の
表面側に位置する前記取り付け金物における一方の分割
接合板部側から、ドリルねじ等のファスナーが打ち込ま
れていることを特徴とする。
【0017】第2の発明は、第1の発明において、ボッ
クス形鋼の表面側に位置する前記取り付け金物における
一方の分割接合板部が、前記ボックス形鋼の長手方向に
伸長しており、この伸長した部分を介して、前記分割接
合板部と前記ボックス形鋼との重合する寸法を変化させ
ることにより、前記形鋼における長手方向の長さを調整
できることを特徴とする。
【0018】第3の発明は、第1または第2の発明に記
載の、前記取り付け金物における、裏面側の分割接合板
部が形鋼内面の上側面と下側面に接し、ボックス形鋼か
ら取り付け金物に作用する応力を負担できることを特徴
とする。
【0019】第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明
に記載の、前記取り付け金物における、裏面側の分割接
合板部を形鋼内面の上側面と下側面に接触させることに
より、ボックス形鋼と取り付け金物との接合を、ファス
ナー等の非使用で仮止め可能としたことを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明によると、ボックス形鋼製建材と取り付
け金物との結合のためドリルねじ等のファスナーを打設
する際、形鋼の内外側面が、取り付け金物における一方
と他方の分割接合板部で挟み込まれた状態にあるので、
外側の分割接合板部の側からドリルねじ等を打設すると
き、薄鋼板製の形鋼がドリルねじの推力受けても、形鋼
板面部が内外側に逃げることがなく、したがって、折れ
曲ったり、取り付け金物との間で隙間が生じたりせず、
両接合板の密着を保ってドリルねじ打ち作業ができる。
それにより、ドリルねじ締結による両部材の接合部の完
成後もガタがなく、振動による音鳴りが生じることがな
い。
【0021】取り付け金物と形鋼との接合部を長く設
け、当該接合部に対する形鋼の挿入長さを調整可能に設
けることにより、建材である形鋼の長さを調整できる。
【0022】取り付け金物の分割接合板部が形鋼内面の
上側面と下側面に接することで、形鋼から取り付け金物
に作用する応力を接触面で負担でき、ファスナーのみで
負担させなくてよいので、従来のような局部的負担とな
らず、ファスナーの破断や、それに起因する形鋼、取り
付け金物の破断につながるおそれがない。さらに、取り
付け金物の分割接合板部が形鋼内面の上側面と下側面に
接することで、形鋼と取り付け金物との接合時、ファス
ナー等を使用しなくとも仮止めできる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を参
照して説明する。
【0024】図1は、本発明のボックス形鋼製建材(以
下形鋼という)の一例である大引きが使用された床支持
構造の概要側面図、図2は取り付け金物と形鋼との結合
時の拡大斜視図、図3は、取り付け金物10と形鋼10
との結合状態を、高さ調整束材10と共に示す斜視図、
図4、図5は、取り付け金物の横断平面図と側面図、図
6は形鋼の断面図、図7(A)、(B)、(C)は取り
付け金物の展開図、平面図、正面図である。
【0025】図1は、形鋼製大引き1と根太13により
床14が支持された床部支持構造を示す。形鋼製大引き
1の両端部は、取り付け金物12を介して土台16に固
定されている。また土台16に柱17が立設されてい
る。さらに、形鋼製大引き1の中間は1つまたは複数の
高さ調整束材18で支持されている。
【0026】図2以下で、取り付け金物12の詳細を説
明する。取り付け金物12は、所定形状に切断した1枚
の平薄鋼板を折曲げ成形する(図7に示す)ことによ
り、両側板24と先端山形連結板25とで構成され、上
下方向が開いていて先端が平面略山形で、突出寸法(L
1)の係合突出部12aを有しており、両側板24の基
端を外側に向け直角に曲げ成形した取り付け翼板26を
有した構成である。
【0027】取り付け金物12の両側板(形鋼製大引き
1の両側面9との接合板部)24には、コ字形の切込み
23を入れることにより、一方の分割接合板部24aと
他方の分割接合板部24bが分割加工されている。コ字
形切込み23の両端は取り付け翼板26に向けて形成さ
れていて、取り付け翼板26に位置する両分割接合板部
24a、24bの基端連結縁部22を外側に曲げ形成す
ることにより、一方の分割接合板部24aと他方分割接
合板部24bとの間に、形鋼製大引き1の両側面9を挟
持できる挟持間隙21が、係合突出部12aの上下方向
および先端方向が開放された状態で形成されている。形
鋼製大引き1の両側面9の外側に位置する一方の分割接
合板部24aには、複数のねじ孔7が開設されている。
【0028】したがって、図1、図2に示すように、形
鋼製大引き1の端部を取り付け金物12の係合突出部1
2aに挿入したとき、形鋼製大引き1の両側面9の内外
面が一方の分割接合板部24aと他方の分割接合板部2
4bで挟持されるのでこの状態で両部材を仮支持できる
と共に、分割接合板部24aの外方からねじ孔7を介し
てドリルねじ19を打設するとき、形鋼製大引き1の両
側面9は、内側にも外側にも折り曲げられることがな
く、接合面に間隙が生じず、密着性を保ってドリルねじ
19で緩みなく確実に締結できる。
【0029】また、取り付け金物12の係合突出部12
aの突出寸法(L1)は、十分に長い寸法に設けてあ
り、形鋼製大引き1の端部を係合突出部12aの基端部
まで深く挿入してドリルねじ19で固定し、または、基
端部より手前の適正位置まで挿入してドリルねじ19で
固定するなど、何れの位置でも形鋼製大引き1の端部を
取り付け金物12に確実に固定できるように設けてい
る。したがって、建物の大引き受け3の間隔誤差や形鋼
製大引き1の長さに誤差が生じた場合、係合突出部12
aへの形鋼製大引き1の挿入長を変えることで、建築現
場で、簡単に誤差調整でき、当該形鋼製大引き1や取り
付け金物12に加工等を施す必要がなく施工性が向上す
る。
【0030】さらに、図7に展開図で示すように、取り
付け金物12の下端縁には、中心部から左右対称に第1
段部20と第2段部31が形成されていて、左右の第1
段部20で挟まれる間が第1段突出部27とされ、左右
それぞれの第1段部20と第2段部31の間が第2段突
出部28とされている。第1段部20は、先端山形連結
板25の基端折曲げ線25aよりも所定寸法(W)だけ
先端寄りの位置に設けてある。したがって、図7(B)
に示すように、平薄鋼板を曲げ成形した取り付け金物1
2の係合突出部12aを形鋼製大引き1に挿入すると
き、第1段突出部27が形鋼製大引き1の底板10内面
に接触し、その側部の所定寸法(W)の部分の空隙部4
2で、底板10内面の隅部に形成されたカシメ部8の盛
上りを交わすことができる。
【0031】こうして、第1段突出部27の先端と両側
板24の上縁(分割接合板部24bの上縁)とが、形鋼
製大引き1の底板10と上板30の内面とに圧接するこ
とで、取り付け金物12と形鋼製大引き1を上下方向の
間でガタツキなく挿入できる。また、取り付け金物12
の左右の分割接合板部24b間の間隔寸法(W1)は、
形鋼製大引き1の両内側面に密接する寸法に形成してあ
り、それにより、取り付け金物12と形鋼製大引き1と
の左右方向の間もガタツキなく挿入できる。なお、所定
寸法(W)の空隙31は左右対称に設けられているが、
これは構造的バランスの関係および、形鋼製大引き1の
カシメ部8が左右何れの位置関係にある場合にも同一の
取り付け金物12が適用できるようにしたことによる。
【0032】さらに、図7に示すように、取り付け金物
12の先端山形連結板25の上縁の両側基端折曲げ線2
5aから頂縁32に至る面を下り傾斜縁33に設けてあ
る。このように先端山形連結板25の上部に下り傾斜縁
33を設けることで、この下り傾斜縁33と傾斜が揃う
ように形鋼製大引き1を傾けて、当該形鋼製大引き1を
取り付け金物12に嵌合できる。また、取り付け金物1
2の両側板24の下端縁において、第2段部31を境と
してその前後に段差部が形成されていることで、取り付
け金物12に前後方向の曲げ力が作用したとき、当該取
り付け金物12は、第2段部31を境として前後に傾く
ように追従変位でき、応力を緩和できる。
【0033】取り付け金物12における一方と他方の分
割接合板部24a、24bは、図示の2分割構造に限定
されず、例えば、一方の分割接合板部24aをさらに上
下に複数分割し、その一方を内側複数分割接合板部と
し、他方を外側複数分割接合板部として構成してもよい
(図示省略する)。さらに、図示例では、取り付け金物
12の両側板にコ字形状の切込み23を入れることによ
り、一方と他方の分割接合板部24a、24bを一体成
形する例を示したが、これに限定されず、例えば、一方
の分割接合板部24aに相当する外側接合板部を両側板
24に溶接してもよい(図示省略する)。
【0034】次に、図2によって高さ調整束材18を説
明する。この高さ調整束材18は、長尺の形鋼製大引き
1の中間を適宜の間隔で支えるもので、所定長の筒状支
持杆34の上端にねじ調整部35を介してコ字状支持枠
36が設けられ、筒状支持杆34の下端にねじ調整部3
5を介してベースプレート37が設けられている。上端
のねじ調整部35において、コ字状支持枠36の底部3
6aの下面に、緩み止めナット38が螺合されたねじ杆
39が溶接されていて、当該ねじ杆39は筒状支持杆3
4の上端のねじ部40に螺合されている。ねじ杆39に
は、ばね性を有するワッシャ41が嵌合されている。
【0035】したがって、高さ調整束材18のコ字状支
持枠36で形鋼製大引き1を支持できると共に、ねじ杆
39を回してコ字状支持枠36の高さを調整でき、か
つ、その位置でワッシャ41を介して緩み止めナット3
8を締結することで、コ字状支持枠36の高さを位置決
めできる。
【0036】下端のねじ調整部35も、上端のねじ調整
部35と略同様に設けられる。すなわち、ベースプレー
ト37の上面に、緩み止めナット38が螺合されたねじ
杆39が溶接されていて、当該ねじ杆39は筒状支持杆
34の上端のねじ部40に螺合されている。ねじ杆39
には、ばね性を有するワッシャ41が嵌合されている。
【0037】したがって、ねじ杆39を回して、その位
置でワッシャ41を介して緩み止めナット38を締結す
ることで、筒状支持杆34の高さを調整できる。こうし
て上下のねじ調整部35を2段階調整し、高さ調整束材
18のコ字状支持枠36を高さ調整ができ、かつ、強力
なばね性を有するワッシャ41により緩み止めナット3
8の締結作用を確実にできる。
【0038】なお、本発明に係るボックス形鋼製建材
は、大引きに限らず、根太その他の建材でもよく、この
建材を取り付け金物を用いて他部材に接合する場合に適
用できる。さらに、締結部材としてはドリルねじに限ら
ず、各種ファスナーを用いても構わない。
【0039】
【発明の効果】本発明によると、ボックス形鋼製建材と
取り付け金物との結合のためドリルねじ等のファスナー
を打設するとき、形鋼の内外側面が、取り付け金物にお
ける一方と他方の分割接合板部で挟み込まれた状態にあ
るので、外側の分割接合板部の側からファスナーを打設
するとき、薄鋼板製の形鋼がドリルねじの推力でファス
ナー周辺が押されても、形鋼板面部は逃げず、したがっ
て、局部的に折れ曲ったり、形鋼と取り付け金物との接
合部間で隙間が生じたりせず、両接合板の密着を保って
ファスナー打設作業ができる。これにより、ファスナー
打設による両部材の接合部の完成後もガタがなく、振動
による音鳴りが生じることがない。
【0040】また、取り付け金物の分割接合部材が形鋼
内面の上側面と下側面に接することで、形鋼と取り付け
金物との接合時、ファスナー等を使用しなくとも仮止め
できる。さらに、取り付け金物の形鋼との接合部を長く
設けることで、当該接合部に対する形鋼の重なり量を調
整することにより、建材である形鋼の長さを調整でき
る。
【0041】さらに、取り付け金物の一方の分割接合部
材が、形鋼内面の上側面と下側面に接触することで、形
鋼から取り付け金物に作用する応力を前記の接触面で負
担でき、ファスナーのみで負担させなくてよいので、従
来のような局部的負担とならず、ファスナーの破断や、
それに起因する形鋼、取り付け金物の破断することがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボックス形鋼製建材の1例として
大引きが実施された床支持構造の概要側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る取り付け金物と形鋼製
大引きとの結合前の拡大斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る取り付け金物と形鋼製
大引きと高さ調整束材とを示す斜視図である。
【図4】取り付け金物の横断平面図である。
【図5】取り付け金物の側面図である。
【図6】形鋼の断面図である。
【図7】(A)、(B)、(C)、(D)は取り付け金
物の展開図、正面図、側面図、平面図である。
【図8】(A)、(B)は、第1の従来例に係る取り付
け金物とボックス形鋼との結合時の拡大斜視図と結合後
の断面図である。
【図9】(A)、(B)は、第2の従来例に係る取り付
け金物とボックス形鋼との結合時の拡大斜視図と結合後
の断面図である。
【符号の説明】
1 大引き 2 取り付け金物 3 取り付け金物 4 両側板 5 先端山形連結板 6 取り付け翼板 7 ねじ孔 8 カシメ部 9 両側面 10 底板 12 取り付け金物 13 根太 14 床 15 基礎 16 土台 17 柱 18 高さ調整束材 19 ドリルねじ 20 第1段部 21 第2段部 22 基端連結縁部 23 コ字形の切込み 24 両側板 24a 一方の分割接合板部 24b 他方の分割接合板部 25 先端山形連結板 26 取り付け翼板 27 第1突出部 28 第2段突出部 30 上板 31 第2段部 32 頂縁 33 下り傾斜縁 34 筒状支持部 35 ねじ調整部 36 コ字上支持部 37 ベースプレート 38 緩み止めナット 39 ねじ杆 40 ねじ部 41 ワッシャ 42 空隙部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボックス形鋼製建材の端部を取り付け金
    物を介して相対する枠側に固定する接合構造であって、
    前記取り付け金物における、ボックス形鋼との接合板部
    が分割加工されており、一方の分割接合板部を前記ボッ
    クス形鋼の表面側に位置させ、他方の分割接合板部をボ
    ックス形鋼の裏面側に位置させて、前記取り付け金物と
    ボックス形鋼が設置され、ボックス形鋼の表面側に位置
    する前記取り付け金物における一方の分割接合板部側か
    ら、ドリルねじ等のファスナーが打ち込まれていること
    を特徴とするボックス形鋼製建材の接合構造。
  2. 【請求項2】 ボックス形鋼の表面側に位置する前記取
    り付け金物における一方の分割接合板部が、前記ボック
    ス形鋼の長手方向に伸長しており、この伸長した部分を
    介して、前記分割接合板部と前記ボックス形鋼との重合
    する寸法を変化させることにより、前記形鋼における長
    手方向の長さを調整できることを特徴とする請求項1記
    載のボックス形鋼製建材の接合構造。
  3. 【請求項3】 前記取り付け金物における、裏面側の分
    割接合板部が形鋼内面の上側面と下側面に接し、ボック
    ス形鋼から取り付け金物に作用する応力を負担できる請
    求項1または2記載のボックス形鋼製建材の接合構造。
  4. 【請求項4】 前記取り付け金物における、裏面側の分
    割接合板部を形鋼内面の上側面と下側面に接触させるこ
    とにより、ボックス形鋼と取り付け金物との接合を、フ
    ァスナー等の非使用で仮止め可能とした請求項1〜3の
    何れか1項に記載のボックス形鋼製建材の接合構造。
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