JP3085642U - 建築用金物 - Google Patents

建築用金物

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JP3085642U
JP3085642U JP2001005368U JP2001005368U JP3085642U JP 3085642 U JP3085642 U JP 3085642U JP 2001005368 U JP2001005368 U JP 2001005368U JP 2001005368 U JP2001005368 U JP 2001005368U JP 3085642 U JP3085642 U JP 3085642U
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和人 大須
一秋 大須
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和人 大須
一秋 大須
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 捻れによる軸組の離脱を確実に防止す
る。 【解決手段】 少なくとも2つの骨組材に当接される
プレート1と、プレート1に穿孔されプレート1を少な
くとも1つの骨組材にボルトで締付け固定するためのボ
ルトが挿通されるボルト孔5とを備えてなる。プレート
1にボルトで固定されない骨組材に挿通される複数本の
ピン2,3を取付け、ピン2,3をプレート1の縁辺と
は非平行線上に配置した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】 本考案は、木造建築の土台,柱,梁等からなる 骨組材の軸組構造で耐震性補強等のために骨組材の間に連結固定される建築用金 物に係る技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】 最近、木造建築の骨組材の軸組構造では、耐震性補強等の ために、ほぞによる連結構造に加えてまたは代えて金属材で形成された建築用金 物が使用されるようになってきている。
【0003】 従来、建築用金物としては、例えば、羽子板金物が知られている。
【0004】 この従来の建築用金物は、1つの骨組材に当接される長方形のプレートと、プ レートに穿孔されプレートをその1つの骨組材に釘打ちにより固定するための釘 が挿通される釘孔と、プレートに固着されてプレートの長さ方向へ突出され他の 1つのプレートに締付け固定されるボルトとを備えてなる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 前述の従来の建築用金物では、2つの骨 組材の軸組の特定の一定方向への離脱を有効に防止することができるが、捻れの 作用によって2つの骨組材の軸組に多方向への離脱力が掛かった場合に離脱を有 効に防止することができないという問題点がある。
【0006】 なお、捻れへの対応構造としてプレートにビード,リブ等を形成することが行 われているが、あまり有効な結果が得られていないのが現状である。
【0007】 本考案は、このような問題点,現状を考慮してなされたもので、捻れによる軸 組の離脱を確実に防止することのできる建築用金物を提供することを課題とする 。
【0008】
【課題を解決するための手段】 前述の課題を解決するため、本考案に係る 建築用金物は、次のような手段を採用する。
【0009】 即ち、請求項1では、少なくとも2つの骨組材に当接され るプレートと、プレートに穿孔されプレートを少なくとも1つの骨組材にボルト で締付け固定するためのボルトが挿通されるボルト孔とを備えてなる建築用金物 において、プレートにボルトで固定されない骨組材に挿通される複数本のピンを 取付け、ピンをプレートの縁辺とは非平行線上に配置したことを特徴とする。
【0010】 この手段では、複数方向からの捻れの作用がプレートの縁辺とは非平行線上の 複数箇所において複数のピンと骨組材との間で吸収されるため、捻れによるプレ ートの変形,割裂が阻止されて軸組の離脱が確実に防止される。
【0011】 また、請求項2では、請求項1の建築用金物において、プレートにはプレート を骨組材へ釘打ちにより仮止めするための釘が挿通される釘孔が穿孔されている ことを特徴とする。
【0012】 この手段では、取付けに際して、本止めに先行して釘孔を利用して仮止めが行 われる。
【0013】 また、請求項3では、請求項または2の建築用金物において、プレートには壁 材を骨組材へ固定する固定具が通過される窓が開口されていることを特徴とする 。
【0014】 この手段では、取付後の壁材の施工に際して、窓を利用して壁材が骨組材に固 定される。
【0015】 また、請求項4では、請求項1〜3のいずれかの建築用金物において、プレー トの下端部にはリブが屈曲形成されていることを特徴とする。
【0016】 この手段では、リブが梁からなるの骨組材を下支えする。
【0017】 また、請求項5では、請求項4の建築用金物において、リブには切欠部が設け られていることを特徴とする。
【0018】 この手段では、切欠部によってリブが柱からなる骨組材を避ける。
【0019】
【考案の実施の形態】 以下、本考案に係る建築用金物の実施の形態を図面 に基づいて説明する。
【0020】 この実施の形態は、一般木造住宅の建築に好適なものを示してある。
【0021】 図1は、この実施の形態の第1タイプを示すものである。
【0022】 この第1タイプは、金属材からなる横長の長方形の平板なプレート1のほぼ中 央部に上下位置を変えて2本の金属材からなるピン2,3が設けられている。こ れ等のピン2,3は、プレート1の縁辺とは非平行線上に配置されプレート1か ら直交する方向へ突出している。なお、プレート1,ピン2,3は、溶接等で固 着されている。
【0023】 また、プレート1の中央部のピン2,3の間には、釘Aが挿通される釘孔4が 3個穿孔されている。この釘孔4は、プレート1の縁辺とは平行線上に配置され ている。
【0024】 また、プレート1の両側部寄りには、ボルトBが挿通されるボルト孔5がそれ ぞれ穿孔3個ずつされている。このボルト孔5は、プレート1の縁辺とは平行線 上に配置されている。
【0025】 さらに、プレート1の下端縁には、ピン2,3の突出方向と同一方向へリブ6 が屈曲形成されている。このリブ6の中央部分には、切欠部7が設けられている 。
【0026】 図2は、この実施の形態の第2タイプを示すものである。
【0027】 この第2タイプは、前述の第1タイプのプレート1の裏面(ピン2,3が突出 している面の反対側面)に上下に延びる2枚の金属材からなる突出プレート8, 9が固着されている。この突出プレート8,9は、L字形の板材の1面をプレー ト1の裏面に当接させ中央部寄りに他の1面をプレート1から直交する方向へ平 行に突出させている。突出プレート8,9の間隔は、切欠部7に対応している。 突出プレート8,9の中央部には、突出プレート8,9の縁辺と平行線上に配置 されボルトBが挿通されるボルト孔5がそれぞれ3個ずつ穿孔されている。突出 プレート8,9の下端縁には、突出プレート8,9の互いの相対方向へリブ10 がそれぞれ屈曲形成されている。
【0028】 なお、この第2タイプでは、ピン2,3の左右配置を前述の第1タイプと逆に してある。
【0029】 図3は、この実施の形態の第3タイプを示すものである。
【0030】 この第3タイプは、前述の第2タイプの一方の突出プレート9とプレート1の 一方のボルト孔5を含む側部とを除去した形状になっている。
【0031】 なお、この第3タイプでは、ピン2,3の左右配置を前述の第1タイプと同一 にしてある。
【0032】 図4は、この実施の形態の第4タイプを示すものである。
【0033】 この第4タイプは、前述の第1タイプのプレート1の一方のボルト孔5を含む 側部を90度に折曲げ、プレート1をL字形に屈曲された両折曲プレート1a, 1bで構成した形状になっている。これ等の両折曲プレート1a,1bの折曲線 側の部分が横方向へ延長されている。
【0034】 なお、両折曲プレート1a,1bの延長部分には、方形の窓11が2個ずつ開 口されている。
【0035】 図5は、この実施の形態の第5タイプを示すものである。
【0036】 この第5タイプは、前述の第1タイプのプレート1が凸字形に形成されリブ6 が除去された形状になっている。
【0037】 なお、ピン2,3と多数の釘孔4とは、凸字形の上部側に設けられている。ま た、ボルト孔5と窓11と小数の釘孔4とは、凸字形の下部側に設けられている 。
【0038】 図6は、この実施の形態の第6タイプを示すものである。
【0039】 この第6タイプは、前述の第1タイプのプレート1が凸字形に形成され、中央 部から両折曲プレート1a,1bとして90度に折曲げるとともに凸字形の上部 側を上方に延長し、リブ6が除去された形状になっている。
【0040】 なお、ピン2,3と多数の釘孔4とは、凸字形の上部側に設けられている。ま た、ボルト孔5と窓11と小数の釘孔4とは、凸字形の下部側に設けられている 。
【0041】 この実施の形態によると、例えば、図7,図8に示すように、第1タイプ,第 2タイプが組合わせ使用される。
【0042】 即ち、軸組される骨組材が柱C,梁Dで、柱Cに対して3本の梁DをT字形に 連結する場合に、まず、第1タイプの釘孔4に釘Aを打込んでプレート1を柱C の外側に仮止めし、第2タイプの釘孔4に釘Aを打込んでプレート1を柱Cの内 側に仮止めする。このとき、柱Cに予め穿孔しておいたピン挿通孔C’にピン2 ,3が挿通される。
【0043】 次ぎに、第1タイプ,第2タイプのボルト孔5にボルトBを挿通してプレート 1を柱Cを介して直線になる2本の梁Dの内外両側に締付けにより本止めする。 このとき、梁Dに予め穿孔しておいたボルト挿通孔D’にボルトBが挿通される 。
【0044】 次ぎに、第2タイプの突出プレート8,9の間に、残る1本の梁Dが挿入され る。そして、第2タイプの突出プレート8,9のボルト孔5にボルトBを挿通し て突出プレート8,9を残った1本の梁Dの内外両側に締付けにより本止めする 。このとき、梁Dに予め穿孔しておいたボルト挿通孔D’にボルトBが挿通され る。
【0045】 このような仮止め,本止めの2段階の作業構成は、軸組作業を容易にする。
【0046】 この軸組に捻れが作用した場合、梁D同士がボルトBで強固に締付け固定され 、梁Dと柱Cとがプレート1,突出プレート8,9,ピン2,3を介して比較的 緩く固定されているため、ピン2,3と柱Cとの間で捻力が吸収される。従って 、捻れによるプレート1の変形,割裂が阻止され、軸組の離脱が確実に防止され る。
【0047】 また、1枚のプレート1に対して2本のピンが設けられていること、2本のピ ン2,3が長方形のプレート1の縁辺とは非平行線上に配置されていることから 、異なる複数方向からの捻れの作用にも対応することができる。従って、軸組の 離脱の防止がより確実になる。
【0048】 なお、図8に示すように、プレート1,突出プレート8,9の間にコ字形の補 助プレート12を介装すると、ボルト挿通孔D’が穿孔された梁Dの端部を補強 することができる。また、リブ6,10は、梁Dを下支えするとともに、プレー ト1,突出プレート8,9の変形防止にも寄与する。また、前述の切欠部7は、 柱Cを避けるために必要になっている。
【0049】 さらに、この実施の形態によると、例えば、図9に示すように、第3タイプが 柱Cに対して2本の梁DをL字形に連結する場合に使用される。この場合、プレ ート1,突出プレート8が柱C,梁Dの内側に当接される。
【0050】 さらに、この実施の形態によると、例えば、図10に示すように、第4タイプ が柱Cに対して2本の梁DをL字形に連結する場合に使用される。この場合、プ レート1(折曲プレート1a,1b)が柱Cの外側面に当接される。
【0051】 さらに、この実施の形態によると、例えば、図11に示すように、第5タイプ が土台Eの中間部で柱Cを立上げ連結する場合に使用される。この場合、プレー ト1が柱C,土台Eの内側面または外側面に当接される。また、ボルト挿通孔E ’は、土台Eに穿孔されている。なお、窓11は、後続工程で壁材を柱C,土台 Eに固定する際に、釘等の固定具の挿通を可能にする。従って、後続の壁工事の 妨げとならなくなる。
【0052】 さらに、この実施の形態によると、例えば、図12に示すように、第6タイプ が土台Eの角部で柱Cを立上げ連結する場合に使用される。この場合、プレート 1が柱C,土台Eの外側面に当接される。また、ボルト挿通孔E’は、土台Eに 穿孔されている。なお、窓11は、後続工程で壁材を柱C,土台Eに固定する際 に、釘等の固定具の挿通を可能にする。従って、後続の壁工事の妨げとならなく なる。
【0053】 以上、図示した実施の形態の外に、プレート1,ピン2,3等を合成樹脂材, セラミックス材またはこれ等と金属材との複合材とすることも可能である。
【0054】 さらに、一般木造住宅以外の木造建築にも適用することが可能である。
【0055】 さらに、第1〜第6タイプを自由な組合わせや単体で使用することが可能であ る。プレート1やピン2,3の配置,本数等については、適宜変更が可能である 。
【0056】 さらに、窓11を第1タイプ〜第4タイプに設けることも可能である。
【0057】
【考案の効果】 以上のように、本考案に係る建築用金物は、複数方向から の捻れの作用がプレートの縁辺とは非平行線上の複数箇所において複数のピンと 骨組材との間で吸収されるため、捻れによるプレートの変形,割裂が阻止されて 軸組の離脱が確実に防止される効果がある。
【0058】 さらに、請求項2として、取付けに際して本止めに先行して釘孔を利用して仮 止めが行われるため、軸組作業が容易になる効果がある。
【0059】 さらに、請求項3として、取付後の壁材の施工に際して窓を利用して壁材を骨 組材に固定することができるため、後続の壁工事の妨げとならない効果がある。
【0060】 さらに、請求項4として、リブによって梁からなる骨組材が下支えされるとと もにプレートの変形が防止される効果がある。
【0061】 さらに、請求項5として、切欠部によってリブが柱からなる骨組材を避けるこ とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る建築用金物の実施の形態を示す
第1タイプの斜視図である。
【図2】 同第2タイプの斜視図である。
【図3】 同第3タイプの斜視図である。
【図4】 同第4タイプの斜視図である。
【図5】 同第5タイプの斜視図である。
【図6】 同第6タイプの斜視図である。
【図7】 第1タイプ,第2タイプの使用例を示す斜視
図である。
【図8】 図7の横断面図である。
【図9】 第3タイプの使用例を示す斜視図である。
【図10】 第4タイプの使用例を示す斜視図である。
【図11】 第5タイプの使用例を示す斜視図である。
【図12】 第6タイプの使用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プレート 1a,1b 折曲プレート 2,3 ピン 4 釘孔 5 ボルト孔 6,10 リブ 8,9 突出プレート 11 窓 A 釘 B ボルト C 柱(骨組材) D 梁(骨組材) E 土台(骨組材)

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの骨組材に当接されるプ
    レートと、プレートに穿孔されプレートを少なくとも1
    つの骨組材にボルトで締付け固定するためのボルトが挿
    通されるボルト孔とを備えてなる建築用金物において、
    プレートにボルトで固定されない骨組材に挿通される複
    数本のピンを取付け、ピンをプレートの縁辺とは非平行
    線上に配置したことを特徴とする建築用金物。
  2. 【請求項2】 請求項1の建築用金物において、プレー
    トにはプレートを骨組材へ釘打ちにより仮止めするため
    の釘が挿通される釘孔が穿孔されていることを特徴とす
    る建築用金物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の建築用金物におい
    て、プレートには壁材を骨組材へ固定する固定具が通過
    される窓が開口されていることを特徴とする建築用金
    物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの建築用金物に
    おいて、プレートの下端部にはリブが屈曲形成されてい
    ることを特徴とする建築用金物。
  5. 【請求項5】 請求項4の建築用金物において、リブに
    は切欠部が設けられていることを特徴とする建築用金
    物。
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