JP2002263751A - 板材の成形加工方法およびその加工型 - Google Patents

板材の成形加工方法およびその加工型

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的広い面積を有する物品の成形加工に採
用して有効な製作機能を備える成形型を用い、合理的に
加工できる板材の成形加工方法とその加工型を提供す
る。 【解決手段】 板材を用いてコーナー部を備える三次元
形状に成形する加工工程において、ピンチトリミング機
構(一方の型のコーナー形成部23に切刃24を設け、
他方の型のコーナー形成部26と切刃24とにより殺ぎ
落とす構造)を備える金型21と25を用いてコーナー
を形成する部分のフォーミング時に成形に伴う余剰材を
殺ぎ落としながら成形する。また、加工型を製品の幅方
向に分割されたものを用い、長さ寸法が長い製品の成形
時には、その分割された型を移動させて成形できるよう
にされ、共通型を用いて長さ寸法の異なる複数種の製品
を成形加工できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材から立体形状
の物品を成形加工する方法とそれに使用する加工型に関
するもので、詳しくは板材でコーナー部をフォーミング
と同時に余剰材のカッティングを行わせて効率よく成形
することができる板材の成形加工方法およびその加工型
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、板材を用いて立体構造の物品を成
形するには、主にプレス加工が用いられている。なかで
も、例えば機械部分のカバーのように比較的広い面積を
もつ物品にあっては、その形状・寸法にもよるが大型の
成形型を必要とするので、同様形状で寸法の異なるもの
を加工するには、その成形寸法の異なるものの数に応じ
て多数の総形型を準備しなければならない。
【0003】その一例として、建設機械、例えば油圧シ
ョベルの車体(上部旋回体)は、図6 で油圧ショベル
の斜視図に示されるように、下部走行体100に図示さ
れない旋回機構を介して支持される旋回フレーム101
に、オペレータキャビン102、カウンタウエイト10
3、およびエンジン,ラジエータ,ポンプ,タンク,バ
ッテリーなどの搭載機器のカバー104や左右のサイド
カバー105、エンジンフード106が装着されてい
る。これらのカバー類は系列機種が変われば各機器の大
きさが変わるので、機種ごとに異なったものを装着して
いる。
【0004】このような機械において、従来、上記のカ
バー類は機種ごとにそれぞれ固有のものとして製作され
ている。前記構成によれば、サイドカバー105につい
ては外観デザインが統一されやすいことに着目して、本
出願人の先願発明にかかる特開平7−42194号公報
により開示されるように、フレームの上面からサイドカ
バー上縁までの高さと断面形状とが同一で、予め限定さ
れた複数の種類の長さを有する複数のサイドカバーを選
択・組み合わせることにより、長さの異なる複数の車体
のサイドカバーを構成することを得たのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この先願発明によれ
ば、車体外装のサイドカバーを高さと断面とを同一にし
て、予め限定された複数種類の長さのサイドカバーを組
み合わせることにより、長さの異なる複数の機種におけ
る車体のサイドカバーを構成できるので、少ない種類の
サイドカバーで多くの機種のサイドカバーを構成できる
という利点がある。この種カバーの製作に際しては、プ
レス板金加工によって行われている。このプレス加工と
しては、例えば図7に従来のサイドカバーの成形加工手
順を表わす図で示されるように、その寸法形状に合わせ
て、まず第1の工程(a)で、所要寸法に裁断されてい
る材料板110を例えば数値制御されるタレットパンチ
を用い、コーナー部110a,110bや要所の抜き穴
111を打抜く作業が行われる。次の第2工程(b)で
は、サイドカバーとして外形を形成する縦断面が例えば
半径9800mmの一部となる曲面にのみプリベンド加
工110′する。その後に第3工程(c)において、長
さ方向の両端112,112並びに両側113,114
(上下縁)を所定の形状に一挙に曲げ加工し、同じに抜
き穴111部の周辺をフォーミング115するなどして
製品に仕上げている。
【0006】従来のサイドカバーの製作には、前述のよ
うに、その成形に要する金型を、前記複数のサイドカバ
ーに応じた種類分製作する必要が生じることになり、従
前の統一デザインになるまでよりは金型の数も少なくな
るが、やはり限定された数の金型を用意することになっ
て、未だ生産の合理化を達成するところに至らないとい
う問題点がある。
【0007】このように、比較的面積の広い全体として
扁平な形状の物品の成形加工においては、金型が大きく
なるので、どうしても金型数が増えることになり、ま
た、加工上も小型の物品をプレス加工によって製作する
ような要領ではコストの低減を図ることができない。と
りわけ、物品に形成するコーナー部などでは、一挙に絞
り加工を施こそうとすれば、その周辺部に皺の発生が避
けられず、仕上がりのよくない製品となる虞がある。ま
た、絞りがうまくできる場合であっても、成形後に余剰
となる部分(バリ)を切除する工程を必要とし、その分
工数が増えるのでコストアップになる。このような事情
から、前述のような問題点の解消に至らないのが現状で
ある。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、比較的広い面積を有する物品の成
形加工に採用して有効な製作機能を備える成形型を用い
合理的に加工できる板材の成形加工方法とその加工型を
提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、第1発明による板材の成形
加工方法は、板材を用いてコーナー部を備えて三次元形
状に成形する加工工程において、ピンチトリミング機構
を備える金型を用いてコーナーを形成する部分のフォー
ミング時に成形に伴う余剰材を殺ぎ落としながら成形す
ることを特徴とする。
【0010】本発明においては、板材を用いて三次元形
状のコーナー部を成形加工するに際して、ピンチトリミ
ングが行える機構を備えた金型にて成形することによ
り、ポンチとダイスとによるフォーミングと同時に、成
形に伴う余剰材部分を殺ぎ落とすようにして成形する。
こうすると、フォーミングによって絞られる板材の一部
が成形寸法以上に延伸されることで余剰部分が生じるの
を、型に組み込まれるカッティング部で切除され、成形
が終わると同時に所要寸法形状に仕上げられて取出すこ
とができる。したがって、成形後に余剰部分(バリ)を
切除する作業を省略できるとともに、その切除部分は成
形後に切断するのではないので、切り口の縁に僅かな曲
面も生じないで美麗に仕上げられるという利点がある。
【0011】次に、第2発明による板材の成形加工方法
は、 1) プリベンド加工工程で、縦断面を所要形状に10
0%成形し、次に、 2)プリベンドされた中間製品を両端部において、ピン
チトリミング機構を備えた金型を用いて両端部縁の曲げ
加工と同時にコーナー部分のフォーミング時に成形に伴
う余剰材を殺ぎ落としながら成形することを特徴とする
ものである。
【0012】本発明においては、所要寸法の被加工板材
を第1の工程で所要形状の縦方向の曲断面とその長手方
向に沿った両縁部の折曲げとを曲げ加工して所要断面形
状にプリベンドして中間製品を得る工程を経て、その中
間製品を両端部(長手方向)の縁を折曲げると同時に、
折曲げられる端縁の部分で発生する余剰となる部分(コ
ーナー部分)を金型に組込まれるピンチトリミング機構
によって殺ぎ落としながら成形し、かつ所要の抜き穴部
分を同時に打抜いてフォーミングすることになる。この
結果、数値制御タレットパンチによるコーナー切りや要
部の抜き穴の加工工程を省略できて、作業工程数を削減
でき、しかも全体のフォーミング時にコーナー部のトリ
ミングを一挙に行わせるので、製品の仕上がり具合も向
上して美麗に仕上げることができるという効果を奏する
のである。
【0013】第2発明において、フォーミングの工程で
は、左右に分割されたフォーミング用金型を用い、プリ
ベンド工程で成形された中間製品の長さに応じて分割さ
れた左右の金型をスライドさせて固定し、被加工物の両
端部とそれに繋がる部分での抜き穴を打抜くようにされ
るのがよい(第3発明)。こうすることで、同一断面形
状の被加工物であれば、左右端部をフォーミングする金
型を、被加工物の成形される長さに応じて左右に移動さ
せて使用することで、1基の金型でもって長さ寸法の異
なる機種用のものを成形でき、兼用金型として使用でき
るので、従来のような機種ごとに金型を用意しなくと
も、加工要部のみの加工金型でプレス加工できることに
なって、金型経費を大幅に節減できるという効果を奏す
るのである。
【0014】前記コーナー部のフォーミングは、ポンチ
とダイスとによって中間製品を所要形状に成形するとと
もに、ポンチ側に設けられた切刃とダイスの先端部によ
り、被加工材成形時に生じる延伸余剰部を所定形状寸法
に切断成形するのがよい(第4発明)。こうすると、中
間製品から製品に仕上げられる過程で、余剰部分を同時
に切除して、別途加工の手数をかけずに目的製品が得ら
れ、作業工数を合理的に削減できるという効果が得られ
る。このフォーミング時に余剰部を切断する操作は、必
要部分でのみ行われるようにして、過度な作業負荷を与
えることなく成形できる。このような成形手段を用いれ
ば、比較的表面積の広い物品のみならず、コーナー部を
一度に成形する加工において、種種の寸法形状のものに
ついて採用できる。したがって、特定のものの加工に限
定されない。
【0015】次に、第5発明にかかる加工型は、コーナ
ー部の成形を含む板材の加工型において、コーナー部に
成形されながら伸長してきた余剰加工材部をトリミング
する切刃を備えた金型と、所定の形状に加工材を押し曲
げる成形型とを備えることを特徴とするものである。
【0016】本発明によれば、板材の成形加工に際し
て、トリミングする切刃を備える金型とこれに対応して
押し曲げる成形型により、プレス成形されるとき、コー
ナー部では他の部分よりも著しく塑性変形されてその板
材の一部が伸長するのを、所定の位置に到達すると押し
曲げ成形型によって扱かれて、同時に切刃によって所定
寸法以上になる伸長部(余剰部)が殺ぎ落とされること
になり、前記第1発明による効果を得ることができるの
である。
【0017】前記トリミングする切刃を備える金型とこ
れに対応して押し曲げる成形型とは、それぞれ一対から
なり、それら一対の金型および成形型とを被成形物の長
さ方向に移動可能に分割して、これら分割された型を移
動支持機構によって支持するように構成されることを特
徴とする。こうすると、両端部での成形が同じで長さ寸
法の異なる製品を得るに際し、型を移動させることによ
り製作でき、寸法の異なる型を複数準備しなくともよい
ので、経済性が高められ、コストダウンを図ることがで
きるという効果を奏する。
【0018】また、前記金型と成形型において、打抜き
成形部/成形部を備えているのがよい。こうすると、成
形時所要の形状に成形できるとともに、抜き穴などを同
時に形成できるから、工数を削減できて製品コストを低
減できる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明による板材成形加工
方法とその加工型の具体的な実施の形態につき、図面を
参照しつつ説明する。なお、この実施の形態は、建設機
械(油圧ショベル)のサイドカバーの製作について記載
する。
【0020】図1には本実施の形態のサイドカバー取付
部を表わす図が示されている。図2に本実施形態のサイ
ドカバーの製造過程を表わす概要図が示され、図3に一
部を省略して表わす加工型の概要図が、図4に加工型に
設けられたコーナー部のトリミング機構を表わす斜視図
が、それぞれ示されている。
【0021】図1に示されるように、油圧ショベル1に
おける上部旋回体2の旋回フレーム上に搭載されるエン
ジンその他の機器を覆う外装カバー3のうち、サイドカ
バー4は性能の異なる機種においても同一のデザイン
で、長さ方向の寸法Lのみを機種ごとに変えて対応でき
るようにして、合理化を図っている。そこで、本実施の
形態ではこの種長さ寸法の異なるサイドカバー4の製作
にかかる成形加工について説明する。図中符号5はカウ
ンターウエイトである。
【0022】図2によって加工の手順を説明すると、ま
ず、所要寸法に裁断された鋼板(以下ワーク10とい
う)を準備する(a)。次いで、このワーク10(鋼
板)をプリベンド工程(b)に送って、一方の長手縁部
14の曲げ加工とプレス型により製品となったときの長
さ方向に直交する縦断面が膨らみをもつ凸曲面11とな
るように湾曲成形する。この際、その断面を所定の形状
に100%成形される。このようにプリベンドされた中
間製品(一応ワーク10として説明する)を次の成形工
程(c)に送って、所定の形状に仕上げられる。この成
形工程(c)では、四箇所のコーナー部12,12′並
びに両端部の縁13,13と、ロック部のフォーミング
15および抜き穴16とが同時に行われ、サイドカバー
としての製品が完成する。
【0023】前記成形工程(c)において用いられる加
工型20は、図3に示すように、下型21(本発明にお
けるトリミングする切刃を備えた金型に相当)は、外形
が左右対称に形成される金型モジュール21a,21b
と、必要時にこの左右金型モジュール21a,21bの
間に介在挿入して金型の長さ寸法を変更できるようにす
る脱着形のスペーサ型22とで構成され、前記金型モジ
ュール21a,21bには、外形以外に成形する部分の
フォーミング部、抜き穴などが所要個所に設けられてい
る。そして、左右の金型モジュール21a,21bにお
けるコーナー形成部23には、トリミング用の切刃24
が取付けられている。この切刃24は、図4に示される
ように、型のコーナー形成部23を取巻くようにしてフ
ォーミング時におけるワーク10の余剰部Aが確実に切
断できる範囲で、上型25の移動方向に刃先を向けて取
付けられている。また、この切刃24の刃先24a位置
は、ワーク10がフォーミングされた状態での折曲げ端
位置に近い位置となるようにされ、コーナー形成部23
の両側では刃先24aを下側に傾斜させ、いわゆる二番
を形成するようになされている。
【0024】一方、上型25(本発明における押し曲げ
る成形型に相当)は、前記下型21を構成する左右金型
モジュール21a,21bに対応して、左右に分割され
た一対の上型モジュール25a,25bと、抜き穴用パ
ンチなどを下型21に対応させて設けられている。そし
て、この上型モジュール25a,25bの各コーナー形
成部26は、前記下型21のトリミング用切刃24に対
応するように、下端縁26aに丸みを付け、フォーミン
グ時にワーク10の余剰部Aが前記切刃24との協働で
殺ぎ落としできる形状寸法にされ、この内側に形成され
るコーナー形成部26と前記下型の切刃24とでトリミ
ング機構(本発明のピンチトリミング機構に相当)を構
成している。なお、パンチの詳細についてはその構造が
既知のものであるから省略する。
【0025】このようにされた下型21並びに上型25
は、いずれもプレス機の金型装着部(図示せず)に装着
する前に、成形品の長さ寸法に対応させる位置決めする
ための取付定盤30,30′に支持されている。この取
付定盤30には、上下型いずれも左右方向(成形品の長
さ方向)にスライドさせて型モジュール21a,21b
と25a,25bを固定できるように盤面上にスライド
溝31が設けられ、これに対応してスライドできるよう
に上下各型21,25の型モジュール21a,21bと
25a,25bの背面側には摺動子21c,25cがそ
れぞれ付設され、かつ所定位置でその摺動子21c,2
5cを緊結できるボルトが組み込まれている。
【0026】このような加工型20によってワーク10
を成形するには、まず準備段階として成形品の長さ寸法
に応じて加工型20の上型25および下型21の左右型
モジュール21a,21bと25a,25bを移動させ
て、加工型20を整える。なお、最小寸法の場合は、左
右の型モジュールを突合せれば所定の寸法となる。
【0027】こうして加工型20がプレス装置にセット
されて、成形加工する成形工程(c)では、所定の寸法
形状に成形されるのであり、この際四方のコーナー部で
は、図5(a)〜(d)および(a′)〜(d′)で示
されるように、順次トリミング機構の作動によって成形
と同時に伸長した余剰部分が殺ぎ落とされる。まず、
(a),(a′)で表わされるように、下型21の上面
にプリベンドされたワーク10を所定の向きに載置して
セットする。次いで、プレス装置を作動させると、
(b),(b′)で示されるように、上型25が降下し
て下型21の縁部とでワーク10が押し曲げられる。
【0028】さらに、上型25の下降によって、コーナ
ー部では両側で折曲げられるワーク10の塑性変形でコ
ーナー角部28を境にしてその両脇の折曲げられる部分
10a,10aが絞縮され、同時にコーナー部の稜線に
沿った部分がその左右からの絞縮によって集まる余剰部
分が上型25のコーナー形成部26で押し下げられて伸
長し(扱かれ)、その結果、図5(b′)で表わされる
ように下向きに伸長する余剰部Aが発生する。上型25
の下降が進行すると、図5(c)および(c′)で表わ
されるように、押し曲げられて、かつ扱かれるワーク1
0のコーナー形成部分は、やがて下型21に付設されて
いる切刃24と接触し、次いで図5(d),(d′)に
て示されるように、上型25のコーナー形成部26の下
降によって、扱かれて下方に伸長する部分(余剰部A)
が切刃24により剪断(切断)される。言換えると、殺
ぎ落とされる。もちろん、殺ぎ落とされる余剰部分A′
は、金型外に落下して成形された製品が加工型の内に残
される。
【0029】また、周縁部の折曲げ加工部(端部の縁1
3、長手縁部14)以外の個所で、たとえばロック部成
形個所15では、図示省略するが、下型21の成型用窪
所に対して上型25の成型用凸部がワーク10を押して
所定の形状に成形する。同時に、当該個所に設けられる
パンチによって抜き穴16が打抜かれる。その後に、上
型25が後退動作に移行すると、成形された製品を系外
に取出すことにより、サイドカバーとしての製品が得ら
れる。
【0030】以上の説明では、最小長さ寸法のサイドカ
バーを製作する場合について記載したが、それよりも長
さが長い寸法のものを製作する場合には、所要外形寸法
に裁断された鋼板を、まず、第1にプレベンド工程で前
記要領により縦断面を完成状態に曲げ加工し、その後の
成形工程では、加工型全体の交換作業を必要とすること
なく加工型の準備を整えて成形作業を行うことができ
る。
【0031】このようにして、本発明にかかる板材の成
形加工方法によれば、縦断面形状が同一の製品で長さ寸
法の異なる複数種のものを成形するには、要部となる両
端部の曲げ加工以外の部分は、プレベンド加工して後に
両端部を成形するようにしたことで、寸法が異なる総形
の加工型を製作することなく、長さ寸法の伸縮可能な構
成とすることで、共通型として合理的に使用でき、しか
も無理なく成形できるのである。また、コーナー部の成
形についても、トリミング機構を設けることで、成形と
同時にコーナー部を殺ぎ落として後加工を省略すること
が可能となり、その分コストの低減を図ることができ
る。また、コーナー部を一挙に形成できるので、美麗に
仕上げることができるという利点がある。
【0032】前記実施の形態では、油圧ショベルのサイ
ドカバーについて説明したが、これに限定されるもので
はなく、他の形状の物品を成形するのに活用できる。特
に、コーナー部のトリミングについては、上下型が左右
に二分される構造の成形加工型で説明したが、単一構造
の成形型においても、あるいは要部個所のみに用いられ
る場合であっても適用でき、当然、上記実施形態に限定
されず広範囲での活用ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施の形態の油圧ショベルにおける
サイドカバーの一例を表わす全体斜視図である。
【図2】図2は、本実施形態のサイドカバーの製造過程
を表わす概要図である。
【図3】図3は、一部を省略して表わす加工型の概要図
である。
【図4】図4は、加工型に設けられたコーナー部のトリ
ミング機構を表わす斜視図である。
【図5】図5は、コーナー部の成形時におけるトリミン
グ加工の過程を説明する図であって、(a)〜(d)は
加工時の断面の変化を表わし、(a′)〜(d′)は
(a)〜(d)におけるワークの態様を斜視図によって
表わしている。
【図6】図6は、油圧ショベルの斜視図である。
【図7】図7は、従来のサイドカバーの成形加工手順を
表わす図である。
【符号の説明】 1 油圧ショベル 4 サイドカバー 10 ワーク 10a コーナー両脇の折曲げられる部
分 11 凸曲面 12,12′ コーナー部 13 端部の縁 14 長手縁部 15 ロック部成形個所 16 抜き穴 20 加工型 21 下型 21a,21b 金型モジュール 23,26 コーナー形成部 24 切刃 25 上型 25a,25b 上型モジュール 28 コーナー角部 30,30′ 取付定盤 31 スライド溝 A 余剰部 A′ 殺ぎ落とされた余剰部分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板材を用いてコーナー部を備えて三次元
    形状に成形する加工工程において、ピンチトリミング機
    構を備える金型を用いてコーナーを形成する部分のフォ
    ーミング時に成形に伴う余剰材を殺ぎ落としながら成形
    することを特徴とする板材の成形加工方法。
  2. 【請求項2】 周囲に折曲げ部を備えるパネル状の製品
    を成形加工するに際し、 1)プリベンド加工工程で、縦断面を所要形状に100
    %成形し、次に、 2)プリベンドされた中間製品を両端部において、ピン
    チトリミング機構を備えた金型を用いて両端部縁の曲げ
    加工と同時にコーナー部分のフォーミング時に成形に伴
    う余剰材を殺ぎ落としながら成形することを特徴とする
    板材の成形加工方法。
  3. 【請求項3】 フォーミングする工程では、左右に分割
    されたフォーミング用金型を用い、プリベンド工程で成
    形された中間製品の長さに応じて分割された左右の金型
    をスライドさせて固定し、被加工物の両端部とそれに繋
    がる部分に抜き穴がある場合、その抜き穴も同時に打抜
    くようにされる請求項2に記載の板材の成形加工方法。
  4. 【請求項4】 前記コーナー部のフォーミングは、ポン
    チとダイスとによって被加工物を所要形状に成形すると
    ともに、ポンチ側に設けられた切刃とダイスの先端部に
    より、被加工材成形時に生じる延伸余剰部を所定形状寸
    法に切断成形する請求項1〜3のいずれかに記載の板材
    の成形加工方法。
  5. 【請求項5】 コーナー部の成形を含む板材の加工型に
    おいて、コーナー部に成形されながら伸長してきた余剰
    加工材部をトリミングする切刃を備えた金型と、所定の
    形状に加工材を押し曲げる成形型とを備えることを特徴
    とする板材の加工型。
  6. 【請求項6】 前記トリミングする切刃を備える金型と
    これに対応して押し曲げる成形型とは、それぞれ一対か
    らなり、それら一対の金型および成形型とを被成形物の
    長さ方向に移動可能に分割して、これら分割された型を
    移動支持機構によって支持するように構成されることを
    特徴とする請求項5に記載の板材の加工型。
  7. 【請求項7】 前記金型と成形型において、打抜き成形
    部/成形部を備えている請求項5または6に記載の板材
    の加工型。
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