JPH07314068A - 絞り缶の製造方法 - Google Patents

絞り缶の製造方法

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JPH07314068A
JPH07314068A JP6116318A JP11631894A JPH07314068A JP H07314068 A JPH07314068 A JP H07314068A JP 6116318 A JP6116318 A JP 6116318A JP 11631894 A JP11631894 A JP 11631894A JP H07314068 A JPH07314068 A JP H07314068A
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JP
Japan
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die
punch
squeeze
blank
flange
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JP6116318A
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English (en)
Inventor
Choji Kawabata
長次 川端
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Nitto Seiki Co Ltd
Hokkaican Co Ltd
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Nitto Seiki Co Ltd
Hokkaican Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 缶胴部に皺を発生させることなく絞り缶を絞
り成形することができ、また、工程数の増加を防止する
ことができる、缶胴部上端部全周に該缶胴部外径を拡径
する段部を有する缶の製造に好適な絞り缶の製造方法を
提供する。 【構成】 切断工程により金属板を所定形状のブランク
Wに切断し、第1絞り工程により缶底部2、缶胴部3、
及び缶胴部3上縁から外方に延びるフランジ部37を絞
り成形する。次いで、第2絞り工程によりフランジ部3
7の缶胴部3上縁側に段部4を絞り成形し、トリミング
工程によりフランジ部37の余分な部分を切り取る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶底部と缶胴部とフラ
ンジ部とが一体に形成された絞り缶の製造方法に関する
ものであり、詳しくは、該缶胴部の上端部全周を拡径し
た段部を有する絞り缶を成形するのに好適な絞り缶の製
造方法に関し、特に、缶胴部に皺が発生することなく絞
り缶を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絞り缶は、一枚の金属板から缶胴部と缶
底部とフランジ部とをプレスで一体に成形したツーピー
ス缶をいい、長方形の角缶、楕円形のオーバル缶、円形
の丸缶がある。
【0003】角缶は、主としてイワシ、サンマ、アサリ
などの魚介類の油漬け、トマトソース漬け、香辛料漬け
に、オーバル缶は、主としてイワシ、サンマの味付け、
トマトソース漬けに、丸缶は、主として水羊羹やプリン
にそれぞれ使用されている。
【0004】これらの絞り缶は、ブリキ、ティンフリー
スチール、アルミニウム合金などの金属板から成形され
ている。
【0005】これらの絞り缶のうち、図6に示した絞り
缶(角缶)Aについて詳しく説明すれば、該絞り缶A
は、前記内容物が詰められて缶詰とされる。そして内容
物を取り出す際に、通常、缶蓋と絞り缶の缶胴部とで形
成した巻締部に沿って缶蓋を破断して開缶する。破断さ
れた缶蓋の周縁部が巻締部に沿って残余するため、その
周縁部に内容物が引っ掛かり缶から取り出しにくいこと
がある。そこで、図6に示すように、缶胴部51の上端
部に、その全周を拡径して形成した段部52を設け、破
断後の缶蓋(図示せず)の周縁部が巻締部に沿って残余
しても、その周縁部は前記段部52で覆われているの
で、缶から内容物をスムースに取り出すことができる。
【0006】また、缶の製造時、運搬時、保管時におけ
る缶の積み重ね性、即ちスタッキング性を付与するため
に、図6に示すように、絞り缶Aを、その缶胴部51を
缶底部50から上方に向かって次第に拡径する缶、いわ
ゆるテーパー缶にしている。
【0007】このテーパー缶をスタックする際、缶同
志、更にはフランジ部同志も密着するため、スタックし
た缶を迅速に分離して缶詰製造ラインへ供給することが
困難である。そこで、前述した前記段部52を設けるこ
とにより、スタックした缶のフランジ部間に間隙を設
け、缶同志の分離を容易にすることができる。
【0008】尚、図示しないが、缶胴部が缶底部から段
部の下端縁までの缶径が一定のものはストレート缶と称
されている。
【0009】ストレート缶であっても、前述した通り内
容物の取り出しが円滑に行われるように、缶胴部の上端
部全周に段部が設けられる場合がある。
【0010】ところで、図6示の絞り缶Aは、金属板を
所定形状のブランクに切断し、その切断されたブランク
を互いに凹凸に対応するダイスとポンチとによって押圧
する絞り加工によって成形される。この絞り加工は一般
に缶径に比べて缶高さが低い缶を成形する場合に採用さ
れる方法であり、1回の絞り加工で最終の缶容器に成形
される。具体的に説明すれば、図7左半部に示すよう
に、所定形状に打ち抜き成形されたブランクWを押圧す
る金型Bは、絞り缶Aの外形に対応する形状の凹部53
を備えるダイス54と、該ダイス54の凹部53に対応
する形状の凸部55を備えるポンチ56とによって構成
されている。ダイス54の凹部53及びポンチ56の凸
部55には、缶底部成形部57,58、缶胴部成形部5
9,60、段部成形部61,62が設けられている。該
ダイス54は下方に移動することによってポンチ56の
凸部55にブランクWを沿わせて絞り成形を行う。ま
た、ポンチ56の凸部55の外周には該凸部55と相対
的に上下方向に移動してダイス54の凹部53外周との
間でブランクWを挟持する押さえ部材63が設けられて
いる。ブランクWには押さえ部材63によって押さえら
れた部分にフランジ部64(図6参照)が成形される。
【0011】図6示の絞り缶Aは、このような金型Bに
よる1回の絞り加工で成形される。その後、図示しない
が、トリミング工程にて前記フランジ部64の余分な部
分を縁切りするトリミング加工が行われる。
【0012】しかし、図7左半部に示すように、前記ダ
イス54の凹部53下端部内面には前記段部成形部61
が設けられており、前記ブランクWがダイス54の凹部
53に押圧されるとき、その初期段階では、図7右半部
に示すように、ダイス54の凹部53下端部53aとポ
ンチ56の凸部55上端部55aとの間隔tが比較的広
い状態となる。このとき、ブランクWの前記間隔tに位
置する部分W1 はダイス54の凹部53やポンチ56の
凸部55に接触することなく、しかもブランクWの前記
間隔tに位置する部分W1 がダイス54の凹部53下端
部53aとポンチ56の凸部55上端部55aとによっ
て絞り方向に引っ張られることによってブランクWの前
記間隔tに位置する部分W1 に皺が発生する。そして、
ダイス54とポンチ56とによるブランクWの押圧が完
了しても、図6に示すように、缶胴部51に皺65が形
成されてしまう。このような皺65は、図6に示す絞り
缶Aの缶胴部51が湾曲する部分に比較的多く発生す
る。更に、図6示の絞り缶Aでなくても、図示しない
が、丸缶のように缶胴部全周が湾曲している場合には缶
胴部全周にわたってこのような皺が不規則に形成されて
しまう。また、図6示の絞り缶Aのようにテーパー缶に
限らず、ストレート缶であっても、前述したようにダイ
ス54の凹部53下端部内面に前記段部成形部61が設
けられている場合には、ブランクWの押圧初期段階にダ
イス54の凹部53下端部53aとポンチ56の凸部5
5上端部55aとの間隔tが比較的広い状態となるの
で、図6示の絞り缶Aと同様に皺65が発生する。ま
た、ブランクWの材料の厚さが薄いほど、前記間隔tの
影響を受けやすく、特に、ブランクWがアルミニウム合
金のように比較的柔らかく加工し易い材質である場合に
は前記間隔tに位置する部分W1に皺が発生し易い。
【0013】そして、図6に示すように、成形後の缶胴
部51に皺65が発生すると、外観が悪いばかりでな
く、缶胴部51の内外面に施された塗膜を損傷する不都
合がある。
【0014】また、このような皺65の発生を防止する
ために、絞り加工を3〜5回に分けて行い徐々に缶胴部
51の深さを深くすることが考えられるが、工程数が多
くなるため生産性が低下する不都合がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】かかる不都合を解消し
て、本発明は、絞り缶の製造方法の改良を目的とするも
のであり、具体的には、最小の絞り加工工程数で缶胴部
に皺を発生させることなく缶胴部上端部全周に該缶胴部
缶径を拡径する段部を有する絞り缶の製造に好適な絞り
缶の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、金属板より缶底部と、該缶底部と一体
に形成された缶胴部と、該缶胴部の上端部全周を拡径し
て形成した段部と、該缶胴部の上縁から外方に延びるフ
ランジ部とからなる絞り缶を製造する方法において、所
定形状に切断されたブランクをその両側から第1ダイス
と第1ポンチとからなる第1金型によって押圧し、前記
缶底部と前記缶胴部と前記フランジ部とを絞り成形する
第1絞り工程と、前記缶胴部の上縁側の前記フランジ部
をその両側から第2ダイスと第2ポンチとからなる第2
金型によって押圧し、前記段部を絞り成形する第2絞り
工程とからなることを特徴とする。
【0017】また、前記缶胴部は缶底部から該缶胴部の
上端部に向かって拡径する形状であってもよい。
【0018】更に、金属板を所定形状に切断するブラン
クの成形を、前記第1絞り工程で同時に行うことが好ま
しく、また、前記フランジ部を所定寸法に縁切りするト
リミングを、前記第2絞り工程で同時に行うことが好ま
しい。
【0019】
【作用】本発明によれば、第1絞り工程では、第1の金
型により切断工程において所定形状に切断されたブラン
クに1回目の絞り加工が行われ、缶底部、缶胴部、フラ
ンジ部が成形される。これにより、例えば、第1の金型
のダイスに絞り缶の外形に対応する凹形状部が備えら
れ、該第1の金型のポンチに絞り缶の内形に対応する凸
形状部が備えられている場合に、該第1の金型のダイス
には前記段部に対応する段部成形部が不要であるので、
前記ブランクを上下から押圧したとき、その初期段階に
おけるダイスの下端部内面とポンチの上端部外面との間
隔が十分に狭くすることができる。従って、缶底部側か
ら上端縁まで缶径を一定とする缶胴部を備える絞り缶を
成形する金型では、該間隔に位置する部分のブランクが
押圧初期段階からダイスの下端部内面とポンチの上端部
外面とに接触されるので、前記間隔が発生せず缶胴部へ
の皺の発生が防止される。また、缶底部側から上端縁に
かけて次第に拡径される缶胴部を備える絞り缶を成形す
る金型では、ダイスの下端部内面とポンチの上端部外面
とが該間隔に位置する部分のブランクに極めて接近した
位置で絞り始めるので缶胴部への皺の発生を十分に防止
することができる。
【0020】そして、第2絞り工程では、第1絞り工程
により成形されたフランジ部の前記缶胴部上縁側に第2
の金型により2回目の絞り加工が行われ、前記段部が成
形される。このとき缶胴部の成形は第1絞り工程により
皺の無い状態で完了しているので、前記段部の成形は缶
胴部に皺を発生させることなく行われる。
【0021】そして、前記フランジ部に、前記段部が成
形されたときに該段部の外周に沿って余分な部分が成形
されるが、この部分はトリミング工程によって切り取ら
れる。
【0022】また、該トリミング工程を、前記第2の金
型によって前記第2絞り工程と同時に行うことにより、
工程数の増加が防止される。更に、前記切断工程を、前
記第1の金型によって前記第1絞り工程と同時に行うこ
とにより、工程数の増加が防止される。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は第1の金型を示す縦断面説明図、図2は第1
の金型の作動を示す説明図、図3は第2の金型を示す縦
断面説明図、図4は第2の金型の作動を示す説明図、図
5(a)は第1の金型により成形された絞り缶の斜視
図、図5(b)は第2の金型により成形された絞り缶の
斜視図である。
【0024】本実施例において製造される絞り缶1は、
図5(b)に示すように、缶底部2と缶胴部3とが一体
に成形されており、該缶胴部3上端部に沿って、該缶胴
部3を拡径する段部4と該段部4によって缶胴部3上端
縁に外周に張り出して形成された図示しない缶蓋を巻締
めるためのフランジ部37とが形成されている。該絞り
缶1は隅角部6が湾曲する角缶であり、缶底部2側から
上方に向かって次第に拡径する缶胴部3を備えるテーパ
ー缶である。該絞り缶1はブリキ、ティンフリースチー
ル、アルミニウム合金などの金属材料により形成されて
いる。該絞り缶1は、後述する本実施例の製造方法によ
って、缶胴部3の隅角部6に皺の無い絞り加工が施され
ている。
【0025】本実施例の製造方法は図1及び図3に示し
た各金型7,8を使用する。
【0026】第1の金型7は、図1に示すように、絞り
缶1の外形に対応する形状の凹部9を有するダイス10
と、該ダイス10の凹部9に対応する形状の凸部11を
有するポンチ12と、該ポンチ12の外周に上下動自在
に設けられた環状の押さえ部材13と、該押さえ部材1
3の外周に設けられた環状の打ち抜き用切刃部材14と
によって構成されている。
【0027】各部を詳細に説明すれば、前記ダイス10
には、前記缶底部2を成形する缶底部成形部15と、前
記缶胴部3を成形する缶胴部成形部16とが前記凹部9
の内面側に備えられており、該凹部9の外周に所定幅の
水平面からなるフランジ部成形部17が備えられてい
る。
【0028】前記ポンチ12には、ダイス10の凹部9
に対応して、前記缶底部2を成形する缶底部成形部18
と、前記缶胴部3を成形する缶胴部成形部19とが前記
凸部11の外面側に備えられている。
【0029】前記押さえ部材13には、その上端面に前
記ダイス10のフランジ部成形部17にブランクWを介
して当接する押さえ面20が備えられており、該押さえ
部材13の移動方向となる下方に延設されたロッド21
を介してバネ22によって上方に付勢されている。
【0030】前記打ち抜き用切刃部材14には、その先
端全周に切刃23が備えられており、前記ダイス10の
フランジ部成形部17の外周縁との間でブランクWの切
断が可能となっている。
【0031】第2の金型8は、図3に示すように、絞り
缶1の外形に対応する形状の凹部24を有するダイス2
5と、該ダイス25の凹部24に対応する形状の凸部2
6を有するポンチ27と、該ポンチ27の外周に上下動
自在に設けられた環状の押さえ部材28と、該押さえ部
材28の外周に設けられた環状のトリミング用切刃部材
29とによって構成されている。
【0032】該第2の金型8について各部を詳細に説明
すれば、前記ダイス25には、凹部24の下縁部全周に
前記段部4を成形する段部成形部30が備えられてお
り、該凹部24の外周に所定幅の水平面からなるフラン
ジ部当接部31が備えられている。
【0033】前記ポンチ27には、ダイス25の凹部2
4に対応する凸部26の外周に前記段部4を成形する段
部成形部32が備えられている。
【0034】前記押さえ部材28には、その上端面に前
記ダイス25のフランジ部当接部31に絞り缶1の周縁
部を介して当接する押さえ面33が備えられており、該
押さえ部材28の移動方向となる下方に延設されたロッ
ド34を介してバネ35によって上方に付勢されてい
る。
【0035】前記トリミング用切刃部材29には、その
先端全周に切刃36が備えられており、前記ダイス25
のフランジ部当接部31の外周縁との間で後述するフラ
ンジ部37の切断が可能となっている。
【0036】以上のような各金型7,8を使用して絞り
缶1の製造方法を説明する。先ず、図1に示すように、
前記第1の金型7のダイス10とポンチ12との間にお
いて、該ポンチ12上及び前記押さえ部材13上にブラ
ンクWが載置される。
【0037】次いで、図2左半部に示すように、前記ダ
イス10がポンチ12に向かって下降し、ブランクWが
ダイス10のフランジ部成形部17と、ポンチ12外周
の押さえ部材13とによって挟持され、固定状態とされ
る。次いで、前記ダイス10が更に下降すると、ポンチ
12外周の押さえ部材13は、ダイス10のフランジ部
成形部17との間でのブランクWの挟持をバネ22の付
勢によって維持したまま、ダイス10の下降に追従して
下降する。このとき、ブランクWは前記打ち抜き用切刃
部材14により、前記ダイス10のフランジ部成形部1
7の外周縁に沿って所定形状に切断される。これによ
り、ブランクWを所定形状に切断する切断工程が完了す
る。同時に、ダイス10の下降に伴ってダイス10の凹
部9へポンチ12の凸部11が侵入しブランクWの絞り
加工が開始される。ところで、ダイス10の凹部9の下
端縁部には、前記絞り缶1の段部4(図5(a)参照)
を成形するための段部成形部を備えていない。そのた
め、ダイス10の下端部内面とポンチ12の上端部外面
との間隔sを十分に狭くすることができる。従来におい
ては図7に示すように間隔tが広く該間隔tに位置する
ブランクWに皺が発生していたが、本実施例において
は、該間隔sが従来に比して極めて小とされ、これによ
って、該間隔sに位置する部分のブランクWは極めて接
近した位置からダイス10の下端部内面とポンチ12の
上端部外面とに引っ張られることによって皺の発生が十
分に防止される。
【0038】そして、ダイス10が更に下降してブラン
クWは皺のない状態で絞り加工が進行され、図2右半部
に示すように、ダイス10の凹部9とポンチ12の凸部
11とによるブランクWの押圧が完了したとき、前記缶
底部2、前記缶胴部3、及び該缶胴部3上縁から外方に
延びるフランジ部37を絞り成形する第1絞り工程が完
了する。
【0039】第1絞り工程が完了して第1の金型7から
型抜きされた絞り缶1´を図5(a)に示す。該絞り缶
1´は、缶底部2及び缶胴部3に全く皺のない状態で形
成され、缶胴部3の上縁から外方に水平に延びるフラン
ジ部37が形成される。
【0040】次いで、図5(a)に示す絞り缶1´を、
図3に示すように、そのフランジ部37を対応させて第
2の金型8のポンチ27外周の押さえ部材28上に載置
する。
【0041】続いて、図4左半部に示すように、前記ダ
イス25がポンチ27に向かって下降し、フランジ部3
7がダイス25のフランジ部当接部31と、ポンチ27
外周の押さえ部材28とによって挟持され、絞り缶1´
が固定状態とされる。次いで、前記ダイス25が更に下
降すると、ポンチ27外周の押さえ部材28は、ダイス
25のフランジ部当接部31との間でのフランジ部37
の挟持をバネ35の付勢によって維持したまま、ダイス
25の下降に追従して下降する。
【0042】そして、図4右半部に示すように、ダイス
25の下降に伴ってダイス25の凹部24へポンチ27
の凸部26が侵入する。このとき、凹部24に設けられ
た段部成形部30と凸部26に設けられた段部成形部3
2とにより、絞り缶1´はフランジ部37の缶胴部3と
の境界近傍に沿って押圧されてそこに段部4が成形され
る。これにより、第2絞り工程が完了する。絞り缶1に
段部4が成形されるとき、ダイス25の凹部24とポン
チ27の凸部26との間に位置する缶胴部3及び缶底部
2は、前述した第1絞り工程によって既に皺のない状態
で成形が完了しているので、新たに皺が発生することが
ない。
【0043】また、このとき、前記トリミング用切刃部
材29により、前記ダイス25のフランジ部当接部31
の外周縁に沿ってフランジ部37の余分な部分が切除さ
れる。これにより、トリミング工程が完了する。
【0044】第2絞り工程が完了して第2の金型8から
型抜きされた絞り缶1を図5(b)に示す。該絞り缶1
は、缶胴部3に段部4が形成されてしかも、缶底部2及
び缶胴部3に全く皺のない状態で形成される。
【0045】なお、本実施例においては、角缶でありテ
ーパー缶である絞り缶1の成形について述べたが、前記
第1の金型7におけるダイス10の凹部9及びポンチ1
2の凸部11の形状等を適宜所望する缶の外形に対応さ
せることにより、図示しないが、角缶のストレート缶を
はじめ、丸缶やオーバル缶、テーパー缶やストレート缶
といった絞り缶を缶胴部に皺のない状態でしかも、少な
い工程数で容易に製造することができる。
【0046】また、本実施例においては、第1の金型7
によって前記切断工程と前記第1絞り工程とを同時に行
ったが、図示しない切断工程を行う金型と第1絞り工程
を行う金型とを設けて各工程を各別に行ってもよい。同
じように、本実施例においては、第2の金型8によって
前記第2絞り工程と前記トリミング工程とを同時に行っ
たが、図示しない第2絞り工程を行う金型とトリミング
工程を行う金型とを設けて各工程を各別に行ってもよ
い。
【0047】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
は、前記第1絞り工程により絞り缶の缶底部と缶胴部と
フランジ部とを成形し、前記第2絞り工程により絞り缶
の段部を成形するので、前記第1の金型に、前記段部に
対応する形状を不要とすることができ、前記ブランクの
成形初期段階におけるダイスとポンチとの間隔を十分に
狭くすることができる。従って、該間隔に位置する部分
のブランクに絞り加工時の皺が発生せず、第2絞り工程
により段部を成形した後には、段部を有し且つ皺の無い
缶胴部を有する絞り缶を容易に製造することができる。
【0048】また、前記第2絞り工程を前記トリミング
工程と同時に行うことにより、絞り加工を前記第1絞り
工程と前記第2絞り工程とに分けて行っても工程数を増
加させることなく効率の良い絞り缶の成形を行うことが
できる。
【0049】更に、前記第1絞り工程を前記切断工程と
同時に行うことにより、工程数を減少させることができ
るので、効率の良い絞り缶の成形を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の金型を示す縦断面説明図。
【図2】第1の金型の作動を示す説明図。
【図3】第2の金型を示す縦断面説明図。
【図4】第2の金型の作動を示す説明図。
【図5】(a)は第1の金型により成形された絞り缶の
斜視図、(b)は第2の金型により成形された絞り缶の
斜視図。
【図6】従来の絞り缶を示す斜視図。
【図7】従来の金型とその作動を示す縦断面説明図。
【符号の説明】
W…ブランク、1,1´ …絞り缶、2…缶底部、3…
缶胴部、4…段部、7…第1の金型、8…第2の金型、
10…ダイス、12…ポンチ、25…ダイス、27…ポ
ンチ、37…フランジ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21D 24/00 C 9346−4E B65D 1/12 Z

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属板より缶底部と、該缶底部と一体に形
    成された缶胴部と、該缶胴部の上端部全周を拡径して形
    成した段部と、該缶胴部の上縁から外方に延びるフラン
    ジ部とからなる絞り缶を製造する方法において、所定形
    状に切断されたブランクをその両側から第1ダイスと第
    1ポンチとからなる第1金型によって押圧し、前記缶底
    部と前記缶胴部と前記フランジ部とを絞り成形する第1
    絞り工程と、前記缶胴部の上縁側の前記フランジ部をそ
    の両側から第2ダイスと第2ポンチとからなる第2金型
    によって押圧し、前記段部を絞り成形する第2絞り工程
    とからなることを特徴とする絞り缶の製造方法。
  2. 【請求項2】前記缶胴部は缶底部から該缶胴部の上端部
    に向かって拡径する形状であることを特徴とする請求項
    1記載の絞り缶の製造方法。
  3. 【請求項3】金属板を所定形状に切断するブランクの成
    形を、前記第1絞り工程で同時に行うことを特徴とする
    請求項1又は2記載の絞り缶の製造方法。
  4. 【請求項4】前記フランジ部を所定寸法に縁切りするト
    リミングを、前記第2絞り工程で同時に行うことを特徴
    とする請求項1又は2記載の絞り缶の製造方法。
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