JP2002262784A - 電子レンジ調理用食品収納体 - Google Patents

電子レンジ調理用食品収納体

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JP2002262784A
JP2002262784A JP2001070235A JP2001070235A JP2002262784A JP 2002262784 A JP2002262784 A JP 2002262784A JP 2001070235 A JP2001070235 A JP 2001070235A JP 2001070235 A JP2001070235 A JP 2001070235A JP 2002262784 A JP2002262784 A JP 2002262784A
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microwave oven
cooking
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container
food
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Hiroyuki Nakagami
博行 中上
Hiroyuki Mitsuzuka
裕行 三塚
Akihiko Kurahashi
明彦 倉橋
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Idemitsu Unitech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気と接触しないように密封性が保持されてい
る上に、電子レンジにより加熱しても、内圧で破裂破損
のすることのなく、脱気することができる電子レンジ調
理用食品収納体を提供することにある。 【解決手段】少なくとも1部分に封止部を備え、通気性
のない包材を含み、前記封止部により密封されて構成さ
れる電子レンジ調理用食品収納体であって、前記封止部
のシール強度が、電子レンジで加熱することにより低下
することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジ調理用
食品収納体用に関する。特にご飯、焼きオニギリや揚げ
物、ホットドックやハンバーガーなどの食品を包装した
まま電子レンジなどで再加熱処理した際、食品から水分
が発生する電子レンジ調理用食品収納体に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、電子レンジの普及により、電子
レンジにて簡便に加熱し調理される食品が増えている
が、かかる食品においては、流通過程においては内容物
を保護し、外部からの異物の混入を防ぐ目的で密封包装
されている。かかる食品を電子レンジにて加熱する場
合、密封包装されたまま電子レンジ加熱を行うと、発生
した水蒸気により密封包装された容器や袋の内圧が上昇
し、その結果、容器や袋が膨張し、ついには破裂して内
容物が電子レンジ内に飛散したり、こぼれ出るという問
題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる問題を解決する
方法として、食品を収納している容器や袋に用いる材料
として、通気性を有する素材を用いることにより、加熱
時の内圧上昇を防止する方法が挙げられるが、この場
合、中味の食品が常時空気と接触しているため変質劣化
しやすいという問題や、輸送又は保存中に内容物が滲み
出てくるという問題があった。一方、内容物の漏れを防
止する目的で、例えば、透湿性フィルムのような通気性
はあるが通水性を有さない材料を用いたとしても、食品
が外気と接触するため変質劣化しやすいという問題は依
然として存在する。
【0004】本発明の目的は、外気と接触しないように
密封性が保持されている上に、電子レンジにより加熱し
ても、内圧で破裂破損のすることのなく、脱気すること
ができる電子レンジ調理用食品収納体を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、本発明の電子レンジ調理用食品収納体は、少なくと
も1部分に封止部を備え、通気性のない包材を含み、前
記封止部により密封されて構成される電子レンジ調理用
食品収納体であって、前記封止部のシール強度が、電子
レンジで加熱することにより低下することを特徴とす
る。
【0006】ここで、包材とは、ご飯、焼きオニギリや
揚げ物、ホットドックやハンバーガーなどの食品を包装
する袋状のものや、容器状のものの蓋材として用いられ
る。また、電子レンジ調理用食品収納体とは、上記した
ように、ご飯、焼きオニギリや揚げ物、ホットドックや
ハンバーガーなどの食品を包装するものであり、電子レ
ンジなどで加熱処理して、食品を保護しつつ、温めて、
食べられるようにするためのものをいう。
【0007】さらに、包材の封止部とは、包材内部に食
品等を入れ、または容器内部に食品を入れ、包材を蓋材
とした後、密封するための部分をいい、一般的には、ヒ
ートシール等を行って密封する。ヒートシール等をする
ために、包材は熱融着できる材質のものを用いることが
好ましい。さらに、包材は、電子レンジで加熱した際
に、包装された食品等からの水分により、強度が弱まる
性質を持つものである。なお、封止部のシール強度と
は、一定の速度で力を加えて封止部が壊れる際の強度を
いう。
【0008】このような本発明によれば、この電子レン
ジ調理用食品収納体は、食品等を包装し、封止している
ので、空気と接触しないように密封性を保持することが
できる。また、封止部のシール強度が、電子レンジで加
熱することにより低下するので、電子レンジで加熱した
際に上昇する内圧で破裂破損のすることのなく、電子レ
ンジ調理用食品収納体内から脱気することができる。
【0009】以上において、前記シール強度は、加熱前
では、500g/15mm巾以上であることが好まし
い。このシール強度の測定方法としては、例えば、シー
ルしたサンプルを温度23±2℃、湿度50±10%
で、16時間以上、状態調節した後、同じ温度、湿度条
件下において、封止部が15mm幅となるように短冊状
にサンプリングし、T型剥離法で、シール強度の測定を
行う方法がある。この方法は、JIS Z 1707に
準拠しており、その剥離速度は、例えば、200mm/
分で行うことが一般的である。
【0010】これによれば、シール強度が、加熱前で
は、500g/15mm巾以上であることにより、シー
ル強度を確保することができるので、電子レンジ調理用
食品収納体の輸送時、保存時において、収納体内部と外
部の空気等の接触のない密封性に優れた電子レンジ調理
用食品収納体とすることができる。
【0011】また、前記シール強度が、電子レンジで加
熱後では、500g/15mm幅未満になることが好ま
しい。
【0012】これによれば、シール強度が、電子レンジ
で加熱後では、500g/15mm幅未満になることに
より、封止部が壊れるので、この電子レンジ調理用食品
収納体を電子レンジにより加熱した後に、内圧で破裂破
損のすることのなく、脱気することができる。
【0013】さらに、前記包材は、前記電子レンジ調理
用食品収納体の外側に面する外層シートと、内側に面す
る内層シートと、から構成されることが好ましい。
【0014】ここで、外層シートは、食品を包んで電子
レンジ等で加熱した場合に内部で発生した余分な油や水
分が外部に漏れ出るのを防ぐ役割を有するものである。
この外層シートとしては、上記役割を有するものであれ
ば特に制限はなく、例えば、紙類や、紙にポリエチレン
やポリプロピレン樹脂等を薄くコーティングしたシー
ト、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポ
リアミド等の樹脂製シート、またはこれらの樹脂やポリ
スチレン等の発泡性のあるシート、などの防水性のある
シートなどが挙げられ、これらを複数積層したものを用
いてもよい。
【0015】また、製袋や容器とを密封する際、一般的
にはヒートシールするので、外層シートは、内層シート
より耐熱性のある素材が好ましい。その厚みも、上記役
割を有するものであれば特に規定はなく、例えば、OP
ET(延伸加工したポリエチレンテレフタレート)を使
用した場合に、厚さが、12μmでも十分使用に耐えら
れる。また、OPP(延伸加工したポリプロピレン)シ
ートの場合は、20μmでも十分使用に耐えられる。
【0016】さらに、内層シートは、食品を包んで電子
レンジ等で加熱した場合に内部で発生した水分により、
ヒートシールされた部分の強度が低下する役割を有して
いればよく、製袋時や容器とを密封する際に、一般的に
はヒートシールするので、熱融着できる素材であればよ
い。内層シートとしては、上記役割を有するものであれ
ば特に制限はなく、例えば、吸水紙等のウエット時に強
度が劣化する素材や、もしくは、同素材と熱可塑性樹脂
からなる通気性のある素材との積層体が挙げられる。
【0017】外層シートと内層シートとの積層方法とし
ては、特に制限はないが、外層シートに紙類等の通気性
素材を用いた場合は、包材全体としてみた場合に、通気
性がないように積層しなければならない。外層シートと
内層シートを積層する場合は、押出しサンドラミネート
法が、できあがった包材のラミネート強度、接着剤を使
用しないという観点から、好適である。なお、本発明に
おけるシートは、厚さが相対的に薄いフィルムをも含む
概念である。
【0018】これによれば、包材は、外層シートが防水
性を備えているので、食品を包んで電子レンジ等で加熱
した場合に、内部で発生した余分な油や水分が外部に漏
れ出るのを防ぐことができる。また、包材は、内層シー
トが食品を包んで電子レンジ等で加熱した場合に、内部
で発生した水分により、ヒートシールされた部分の強度
が低下するので、加熱した場合に、破裂・破損すること
がない。
【0019】そして、前記内層シートは、前記外層シー
トに当接し、吸水性を有する吸水性シートと、熱可塑性
樹脂を原料とする熱可塑性不織布と、から構成されるこ
とが好ましい。
【0020】ここで、吸水性シートは、電子レンジで加
熱した際に、電子レンジ調理用食品収納体内部で発生し
た水分により内層シートの強度を低下させるだけではな
く、余分な水分を吸水性シート自身が吸湿するので、内
容物である食材のベタツキを低下させることができるも
のである。吸水性シートとしては、具体的には、例え
ば、パルプや、レーヨンからなる紙、レーヨンなどのセ
ルロース繊維からなる不織布が好ましい。特に、吸湿時
の内層シートの強度低下、吸湿性、取扱性、価格等の観
点から、パルプからなる紙が好ましい。
【0021】吸水性シートの目付は、8〜50g/m2
が好ましく、より好ましくは10〜40g/m2であ
る。目付が8g/m2未満では、水分や水蒸気の吸湿量
が少なく、また、取扱性が劣る。一方、目付が50g/
2を超えると、シートの厚さが厚くなり、熱伝導率が
低下し、熱接着しにくくなり、シート状に加工したり、
袋や容器などの袋状物に加工する際の加工性が低下する
場合がある。
【0022】また、熱可塑性不織布は、使用状況下で発
生した水分を吸水性シートに移行させることができる透
湿性があればよい。具体的には、透湿性は、1000秒
/100ml以下であり、より好ましくは100秒/1
00ml以下である。熱可塑性シートとしては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の
合成繊維からなる不織布またはこれらの複合繊維からな
る不織布が好ましい。または、これらの樹脂性の不織布
を穴明け加工したもの、メッシュ状の編物や織物なども
採用できる。通気性、ケバの観点から長繊維でできたス
パンボンド不織布が、特に、好ましい。
【0023】熱可塑性不織布の目付は、5〜100g/
2が好ましく、より好ましくは10〜50g/m2であ
る。目付が5g/m2未満では、水分や水蒸気の吸収量
が少なく、余剰の水蒸気が食品側で結露し易くなり、食
品がべたつきやすい。一方、目付が100g/m2を超
えると、不織布の厚さが厚くなり、熱伝導率が低下し、
熱接着しにくくなり、シート状に加工したり、袋や容器
などの袋状物に加工する際の加工性が低下する場合があ
る。
【0024】吸水性シートと熱可塑性不織布との積層方
法としては、吸水性シートが熱可塑性不織布との積層体
の場合、通気性が残るようにラミネートすればよい。接
着剤、粘着剤等を用いたパターンラミネート、ホットメ
ルト剤、低融点熱可塑性樹脂の繊維状の押出しサンドラ
ミネート、もしくは、熱ラミネート等を採用できる。ま
た、ラミネートすることにより、通気性素材の通気性が
無くなるようであれば、穴明け加工等を実施すればよ
い。特に、熱可塑性不織布がポリオレフィン系不織布の
場合の積層は、熱ラミネートが簡便で、かつ、接着剤、
粘着剤等を用いないので好適である。
【0025】これによれば、内層シートは、吸水性シー
トを備えていることにより、食品から発生した水分等が
吸水性シートによって吸収されるから、吸水性シートの
強度が弱くなるので、内層シートの封止部のシール強度
を弱めることができる。また、内層シートは、熱可塑性
不織布も備えているので、一旦吸水性シートに吸収され
た水分等が食品側へ濡れ戻りするのを最小限に抑えるこ
とができる。
【0026】また、前記熱可塑性不織布の原料は、ポリ
オレフィンであることが好ましい。ここで、ポリオレフ
ィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン等の種々
のポリオレフィンを採用できる。
【0027】これによれば、ポリオレフィンは熱可塑性
を備えるので、ヒートシール、製袋性等の二次加工も容
易に行うことができる。また、電子レンジ対応を考慮し
た場合、ポリオレフィンは、他のポリマーと比較して誘
電率が低く、誘電損失が少ないので、有効に電子レンジ
のエネルギーが食品に伝わり、効率よく温めることがで
きる。
【0028】さらに、前記電子レンジ調理用食品収納体
は、前記包材を袋状に加工してできるものでもよい。こ
こで、袋状に加工する場合に、包材を1枚を半折にした
ものや、2枚を重ねあわせて、1部分を封止して、袋状
に加工する方法が採用できる。また、包材を2枚を重ね
合わせた場合に、片方のみに上記包材を使用することも
できる。
【0029】さらに、上記のように加工された袋状の電
子レンジ調理用食品収納体には、適宜工夫を凝らすこと
もでき、例えば、内部の包装される食品等を見知できる
ように窓部を設けることができる。この窓部は、食品等
を見知できればどのようなものでもよく、例えば、帯状
の窓、円や四角形の窓をシートの中央に設けたもの、袋
の一部分に透明シートを用いたものなどが挙げられる。
ファスナー等を具備させてもよく、また袋状の電子レン
ジ調理用食品収納体を容易に破りやすくするために切り
欠き等を設けてもよい。
【0030】これによれば、電子レンジ調理用食品収納
体が包材を袋状に加工したものであるので、食品等の包
装に好適に用いることができる。
【0031】そして、前記電子レンジ調理用食品収納体
は、前記包材と、ポリオレフィン樹脂製の容器と、から
構成されるものでもよい。ここで、電子レンジ調理用食
品収納体の容器がカップやトレイ等の場合には、その蓋
の部分に包材を用いる方法が挙げられる。
【0032】これによれば、電子レンジ調理用食品収納
体が包材と、ポリオレフィン樹脂製の容器と、で構成さ
れているので、食品の包装に好適に用いることができ、
かつ、そのまま、食事用の容器として用いることができ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 [第1実施形態]図1には、本発明の第1実施形態に係
る包材10が示されている。この包材10は、内層シー
ト11と、外層シート12と、から構成されている。ま
た、内層シートは、吸水性シート11Aと、熱可塑性不
織布11Bと、から構成されている。
【0034】この包材10の製造手順は以下の通りであ
る。 (1)まず、吸水性シート11Aと熱可塑性不織布11
Bを熱ラミネート装置(図示略、オイルによって温度調
整、ロール内径300mm)を用い、熱ラミネートによ
り積層した。これにより、内層シート11ができあが
る。
【0035】(2)次に押出しラミネート装置(図示
略、内径30mm単軸押出成形機と、押出しダイ、ニッ
プロール、冷却ロールで構成された装置)にセットされ
た内層シート11上に、吸水性シート11A側に積層す
るようにして、低密度ポリエチレン樹脂を押し出して、
積層し、その上に、外層シート12を積層した。これに
より、包材10が完成する。
【0036】完成した包材10は、図2(A)に示すよ
うに、袋状収納体1の部材として加工される。食品3を
包装した後、包材10の縁を封止部10Aとしてヒート
シール等で封止して、袋状収納体1が完成する。また、
電子レンジ等で加熱した際には、図2(B)に示すよう
に、食品3からの水蒸気が袋状収納体1の体積を膨張さ
せる。さらに、電子レンジ等で加熱した際に、ある程度
まで袋状収納体1の体積が膨張すると、図2(C)に示
すように、袋状収納体1の封止部10Aが、水分により
強度が低下した吸水性シート11Aが原因で、封止が解
け、袋状収納体1内部の食品3からの水蒸気が、袋状収
納体1外部へ放出される。図3には、完成した袋状収納
体1の斜視図が示されている。
【0037】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。袋状収納体1は、包材10を袋状に加
工してできたものなので、袋状収納体1内部の食品3
は、輸送時、保存時には、外気と接触しないように密封
性が保持されている。また、袋状収納体1を電子レンジ
により加熱した場合に、封止部10Aの封止が解けるの
で、袋状収納体1内部の食品3から発生する水蒸気によ
る体積膨張で、袋状収納体1が破裂破損のする前に、食
品3からの水蒸気を袋状収納体1外部に放出することが
できる。
【0038】[第2実施形態]図4には本発明の第2実
施形態に係る容器状収納体2が示されている。なお、以
下の説明では既に説明した部分、部材と同一のものは同
一符号を付してその説明を簡略する。
【0039】容器状収納体2は、包材10と容器5から
構成されている。ここで、容器5は、ポリオレフィンを
原料として公知の方法で容器状に成形したものを任意に
用いることができる。容器状収納体2は、容器5に食品
4を収納した後、包材10をかぶせ、容器5の縁にあた
る部分と、包材10との当接する部分を封止部10Aと
してヒートシール等で封止して、完成する。
【0040】このような第2実施形態によれば、第1実
施形態で述べた効果に加えて、次のような効果がある。
容器状収納体2が包材10と、容器5と、で構成されて
いるので、食品4の包装に用いることができ、かつ、電
子レンジ等で加熱後、そのまま、食事用の容器として用
いることができる。
【0041】なお、本発明は前記各実施形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、外
層シート12としては、延伸ポリプロピレンシートとポ
リエチレンを薄くコーティングしたものを採用していた
が、これに限られず、ポリスチレン等の発泡性のあるシ
ートなど防水性のあるシートなども採用できる。
【0042】また、前記各実施形態では,吸水性シート
11Aとしては、水蒸気によって強度低下すればよいの
で、パルプ製のものを用いていたが,これに限られず,
レーヨンからなる紙、レーヨンなどのセルロース繊維か
らなる不織布等も採用できる。
【0043】さらに、前記各実施形態では,熱可塑性不
織布11Bとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンの
不織布を用いていたが,これに限られず,ポリエステル
等の合成繊維からなる不織布またはこれらの複合繊維か
らなる不織布も採用できる。または、これらの樹脂性の
シートを穴明け加工したもの、メッシュ状の編物や織物
なども採用できる。そして、不織布の製造方法も、スパ
ンボンド法やメルトブロー法だけでなく、他の公知の方
法も採用できる。その他、本発明を実施する際の具体的
な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲
内で他の構造等としてもよい。
【0044】
【実施例】[実施例1]以下、実施例および比較例を挙
げて、本発明をより具体的に説明する。第1実施形態に
おいて、具体的条件を下記の通りとして包材10を製造
した。
【0045】〈内層シート11の製造〉 吸水性シート11A:パルプ紙(大昭和ファースト
(株)製、商品名 タオル紙、目付 20g/m2) 熱可塑性不織布11B:直鎖状低密度ポリエチレンスパ
ンボンド不織布(出光ユニテック(株)製、商品名 ス
トラテック、目付 30g/m2) 以上のシートを熱ラミネート装置を用いて積層した。 熱ラミネートのロールの温度:115℃
【0046】〈内層シート11と外層シート12の積
層〉 外層シート12:延伸ポリプロピレンシート(OPPシ
ート) 外層シート12の厚さ:20μm 押し出した低密度ポリエチレン樹脂の厚み:15μm 内層シート11と外層シート12の間に,押出しラミネ
ート装置を用いて,低密度ポリエチレン樹脂(東ソ−
(株)製、商品名 ペトロセン212)押出し、積層し
た。これによって包材10が完成する。
【0047】〈袋状収納体1の製造〉完成した包材10
を用い、縦12cm、横12cmのピロー袋を製袋し
た。ピロー袋の一端を封止部10Aとして、ヒートシー
ル(幅 10mm)し、他端が出し入れ口となった。
【0048】〈封止部10Aのシール強度評価〉まず,
加熱前に完成直後の袋状収納体1の封止部10Aのシー
ル強度を測定した。さらに、袋状収納体1に水を20m
l入れ、密封後、電子レンジ(500W)で30分、加
熱し、加熱後に、封止部10Aのシール強度を測定し
た。
【0049】シール強度測定:シールしたサンプルを温
度23±2℃、湿度50±10%で、16時間以上状態
調節した後、同じ温度、湿度条件下において、封止部1
0Aが15mm幅となるように短冊状にサンプリング
し、T型剥離法で、シール強度の測定を行う方法があ
る。この方法は、JIS Z 1707に準拠してお
り、その剥離速度は、200mm/分であった。
【0050】電子レンジテスト:脱ガス、もしくは、袋
状収納体1が破裂するまで、500Wの電子レンジで加
熱し、袋状収納体1の状況観察をした。
【0051】[実施例2]実施例2の条件は以下の通り
である。 〈内層シート11の製造〉 吸水性シート11A:パルプ紙(大昭和ファースト
(株)製、商品名 タオル紙、目付 30g/m2) 熱可塑性不織布11B:直鎖状低密度ポリエチレンスパ
ンボンド不織布(出光ユニテック(株)製、商品名 ス
トラテック、目付 20g/m2) 以上のシートを熱ラミネート装置を用いて積層した。 熱ラミネートのロールの温度:115℃
【0052】〈内層シート11と外層シート12の積
層〉 外層シート12:延伸ポリエステルシート(OPETシ
ート) 外層シート12の厚さ:12μm 押し出した低密度ポリエチレン樹脂の厚み:15μm 内層シート11と外層シート12の間に,押出しラミネ
ート装置を用いて,低密度ポリエチレン樹脂(東ソ−
(株)製、商品名 ペトロセン212)押出し、積層し
た。これによって包材10が完成する。
【0053】〈袋状収納体1の製造〉完成した包材10
を用い、縦12cm、横12cmのピロー袋を製袋し
た。ピロー袋の一端を封止部10Aとして、ヒートシー
ル(幅 8mm)し、他端が出し入れ口となった。 〈封止部10Aのシール強度評価〉実施例1と同様にし
て行った。
【0054】[実施例3]実施例3の条件は以下の通り
である。 〈内層シート11の製造〉 吸水性シート11A:パルプ紙(大昭和ファースト
(株)製、商品名 タオル紙、目付 15g/m2) 熱可塑性不織布11B:ポリプロピレンメルトブロー不
織布(クラレ(株)製、商品名 ミクロフレックス、目
付 7g/m2) 以上のシートを熱ラミネート装置を用いて積層した。 熱ラミネートのロールの温度:115℃
【0055】〈内層シート11と外層シート12の積
層〉 外層シート12:延伸ポリエステルシート(OPETシ
ート) 外層シート12の厚さ:12μm 押し出した低密度ポリエチレン樹脂の厚み:15μm 内層シート11と外層シート12の間に,押出しラミネ
ート装置を用いて,低密度ポリエチレン樹脂(東ソ−
(株)製、商品名 ペトロセン212)押出し、積層し
た。これによって包材10が完成する。
【0056】〈袋状収納体1の製造〉完成した包材10
を用い、縦12cm、横12cmの半折袋をインパルス
シーラで製袋した。半折袋の封止した部分を封止部10
Aとした。他端が出し入れ口となった。 〈封止部10Aのシール強度評価〉実施例1と同様にし
て行った。
【0057】[実施例4] 〈容器状収納体2の製造〉第2実施形態のような包材1
0と共押出しポリオレフィンシート(出光ユニテック
(株)製、商品名 マジックトップ、厚さ 0.8m
m)を成形してできた容器5からなる容器状収納体2を
製造した。なお、包材10は、実施例1と同じ条件で製
造した。 〈封止部10Aのシール強度評価〉まず,加熱前に完成
直後の容器状収納体2の封止部10Aのシール強度を測
定した。さらに、容器状収納体2に水を20ml入れ、
密封後、電子レンジ(500W)で30分、加熱し、加
熱後に、封止部10Aのシール強度を測定した。 シール強度測定:幅 15mm、引速 200mm/m
in(実施例1と同様) 電子レンジテスト:脱ガス、もしくは、容器状収納体2
が破損するまで、500Wの電子レンジで加熱し、容器
状収納体2の状況観察をした。
【0058】[比較例1]内層シート11が以下のよう
に、熱可塑性不織布11Bだけで構成されている点が実
施例1と異なる。 〈内層シート11の製造〉 熱可塑性不織布11B:ポリプロピレンメルトブロー不
織布(クラレ(株)製、商品名 ミクロフレックス、目
付 15g/m2) 他の条件は、実施例1と同様である。 〈封止部10Aのシール強度評価〉実施例1と同様にし
て行った。
【0059】[比較例2]内層シート11が以下のよう
に、熱可塑性のフィルムだけで構成されている点が実施
例1と異なる。 〈内層シート11の製造〉 熱可塑性のフィルム:共押出しポリエチレンフィルム
(出光ユニテック製(株)製、商品名 ユニラックス、
厚さ 25μm) さらに、袋状収納体1の製造の条件も以下の通りになっ
ている点が実施例1と異なる。 〈袋状収納体1の製造〉完成した包材10を用い、縦1
2cm、横12cmの半折袋をインパルスシーラで製袋
した。半折袋の封止した部分を封止部10Aとした。他
端が出し入れ口となった。他の条件は、実施例1と同様
である。 〈封止部10Aのシール強度評価〉実施例1と同様にし
て行った。
【0060】上記各実施例および比較例で得られた袋状
収納体1及び容器状収納体2について、加熱前のシール
強度、加熱後のシール強度及び電子レンジテストを行っ
た。その結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】実施例1〜4は、加熱前のシール強度が5
00g/15mm巾以上であり、加熱後のシール強度が
500g/15mm巾未満であった。そのため、電子レ
ンジテストでは、脱ガスに成功し、包材10の変形もな
かった。しかしながら、比較例1,2は、加熱前のシー
ル強度が500g/15mm巾以上であり、加熱後のシ
ール強度も500g/15mm巾以上であった。そのた
め、封止部10Aが破損し(エッジ切れ)、また、袋状
収納体1内部の水分が電子レンジ内で飛散し、電子レン
ジ内を汚した。さらに、包材10が変形していた。以上
のことから、本発明の包材を含んで構成される袋状収納
体1は、電子レンジ加熱後に、シール強度が500g/
15mm巾未満にまで下がり、そのため、封止部から脱
ガスをすることができることがわかった。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、電子レンジ調理用食品
収納体は、包材で、食品等を包装し、封止しているの
で、空気と接触しないように密封性を保持することがで
きる。また、封止部のシール強度が、電子レンジで加熱
することにより低下するので、電子レンジで加熱した際
に上昇する内圧で破裂破損のすることのなく、電子レン
ジ調理用食品収納体内から脱気することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の包材を示す断面図であ
る。
【図2】図1の実施形態における袋状収納体の断面図で
ある。
【図3】図1の実施形態における袋状収納体の斜視図で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態の容器状収納体を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 袋状収納体 2 容器状収納体 5 容器 10 包材 10A 封止部 11 内層シート 11A 吸水性シート 11B 熱可塑性不織布 12 外層シート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1部分に封止部を備え、通気性
    のない包材を含み、前記封止部により密封されて構成さ
    れる電子レンジ調理用食品収納体であって、 前記封止部のシール強度が、電子レンジで加熱すること
    により低下することを特徴とする電子レンジ調理用食品
    収納体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子レンジ調理用食品収
    納体において、 前記シール強度が、加熱前では、500g/15mm巾
    以上であることを特徴とする電子レンジ調理用食品収納
    体。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の電子レン
    ジ調理用食品収納体において、 前記シール強度が、電子レンジで加熱後では、500g
    /15mm巾未満になることを特徴とする電子レンジ調
    理用食品収納体。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
    電子レンジ調理用食品収納体において、 前記包材は、前記電子レンジ調理用食品収納体の外側に
    面する外層シートと、内側に面する内層シートと、から
    構成されることを特徴とする電子レンジ調理用食品収納
    体。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の電子レンジ調理用食品収
    納体において、 前記内層シートは、前記外層シートに当接し、吸水性を
    有する吸水性シートと、熱可塑性樹脂を原料とする熱可
    塑性不織布と、から構成されることを特徴とする電子レ
    ンジ調理用食品収納体。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の電子レンジ調理用食品収
    納体において、 前記熱可塑性不織布の原料は、ポリオレフィンであるこ
    とを特徴とする電子レンジ調理用食品収納体。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれかに記載の
    電子レンジ調理用食品収納体において、 前記電子レンジ調理用食品収納体は、前記包材を袋状に
    加工してできることを特徴とする電子レンジ調理用食品
    収納体。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項6のいずれかに記載の
    電子レンジ調理用食品収納体において、 前記電子レンジ調理用食品収納体は、前記包材と、ポリ
    オレフィン樹脂製の容器と、から構成されることを特徴
    とする電子レンジ調理用食品収納体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007204129A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Toppan Printing Co Ltd 蒸気抜き機能を有する包装袋
JP2013163540A (ja) * 2012-02-13 2013-08-22 Hyogetsudo:Kk 包装用積層フィルムおよび包装用袋

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