JP2002252353A - 薄膜トランジスタおよびアクティブマトリクス型液晶表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびアクティブマトリクス型液晶表示装置

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JP2002252353A JP2001049982A JP2001049982A JP2002252353A JP 2002252353 A JP2002252353 A JP 2002252353A JP 2001049982 A JP2001049982 A JP 2001049982A JP 2001049982 A JP2001049982 A JP 2001049982A JP 2002252353 A JP2002252353 A JP 2002252353A
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thin film
film transistor
gate insulating
insulating layer
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正彦 安藤
Masahiro Kawasaki
昌宏 川崎
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政利 若木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定なスイッチング動作を行うこと。 【解決手段】 半導体層15に隣接する第2のゲート絶
縁層14として酸化シリコンを用い、この酸化シリコン
の膜厚を0.5〜3.0nmとし、ドレイン電極18お
よびソース電極17に対してゲート電極12に負のスト
レス電圧が印加されたときに、動作しきい電圧が減少特
性を示してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
およびアクティブマトリクス型液晶表示装置に係り、特
に、エンハンスメント型のスイッチング特性を有するス
イッチング素子として用いるに好適な薄膜トランジスタ
およびこの薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリ
クス型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アクティブマトリクス型液晶表
示装置においては、表示部や駆動部にスイッチング素子
として薄膜トランジスタが多く採用されている。薄膜ト
ランジスタは、ドレイン電極・ソース電極に一定電圧が
印加された状態でゲート電圧を増加していくと、ゲート
電圧がある値以上でドレイン・ソース間を流れる電流の
値が急峻に約6桁以上増加する、所謂スイッチング動作
を示す。このときのゲート電圧は動作しきい電圧Vth
と呼ばれている。
【0003】従来の薄膜トランジスタにおいては、Vt
hは約0V±2Vの範囲にあり、ゲート電圧がVth以
上ではドレイン電極・ソース電極間の電流値(オン電
流)が高くオン状態を示し、ゲート電圧がVth以下の
ときにはドレイン電極・ソース電極間の電流値(オフ電
流)がオン状態よりも約6桁以上低いオフ状態を示す。
【0004】これに対して、液晶の光学変調に要する液
晶駆動電圧の最大電圧以上のVth、例えばVth=1
0V以上でスイッチ動作する、所謂エンハンスメント型
のスイッチング特性を有する薄膜トランジスタが提案さ
れている。
【0005】この薄膜トランジスタをスイッチング素子
に用いたアクティブマトリクス型液晶表示装置として
は、例えば、本案出願人によるIPS(In Plan
e Switching)方式(横電界方式)のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置(特願平11−2838
30号、以下、先行例と称する。)がある。
【0006】IPS方式の液晶表示装置においては、同
一の絶縁基板上に走査配線、信号配線、コモン配線を形
成し、2つの電極(画素電極とコモン電極)を櫛歯状に
形成し、一対の基板間に挿入された液晶に対して、各基
板とほぼ平行な電界を印加して液晶分子を基板と平行な
方向に駆動し、見る角度によって液晶分子の形が変わら
ないようにすることで、従来の液晶表示装置と比較して
広視野角であって、直視型モニタとして用いるのに最適
な構成が採用されている。
【0007】ところが、IPS方式の液晶表示装置にお
いては、不透明な電極を櫛歯状に形成するため、入射光
の一部が画素電極によって遮蔽され、光を透過できる開
口面積が小さく、表示画面が暗くなる。このため、表示
画面を明るくするためにバックライトを用いているの
で、消費電力が大きくなる。そこで、先行例において
は、特開平8−62578号公報に記載されているよう
に、コモン電極に外部から電圧を供給するコモン配線の
役割を、走査配線に兼用させることにより、コモン配線
を省略し、IPS方式の開口面積を大きくしたコモン配
線レスIPS方式を採用し、高輝度、低消費電力のIP
S方式によるアクティブマトリクス型液晶表示装置を実
現している。
【0008】上記IPS方式によるアクティブマトリク
ス型液晶表示装置においては、エンハンスメント型のス
イッチング特性を示す薄膜トランジスタとして、絶縁基
板上にゲート電極、ゲート絶縁膜、半導体層、ドレイン
電極、ソース電極および保護絶縁膜が順次積層され、ゲ
ート絶縁膜のうち半導体層との隣接部分(隣接領域)に
酸化シリコンが形成されたものが用いられている。この
場合、隣接部分の酸化シリコンは、シリコンに対する酸
素の組成比が1.7以上であって、SiHとNOと
の混合ガスを用いたプラズマ化学気相成長法(CVD)
で膜厚が約10nmに形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】薄膜トランジスタをア
クティブマトリクス型液晶表示装置に採用するに際し
て、窒化シリコンからなるゲート絶縁膜とシリコンから
なる半導体層とが相隣接する従来の薄膜トランジスタ
と、ゲート絶縁膜のうち半導体層との隣接部分に酸化シ
リコンが形成された先行例の薄膜トランジスタについて
Vthのストレス電圧依存性を測定したところ、図3に
示すような結果が得られた。図3は、薄膜トランジスタ
のドレイン電極・ソース電極に対して0Vの電圧を印加
し、ゲート電圧に正および負のストレス電圧を1000
秒間印加したときのVthのストレス電圧依存性を示
す。
【0010】図3において、従来の薄膜トランジスタ
は、ゲート絶縁膜に酸化シリコンが含まれていないた
め、特性Aに示すように、約±50Vの印加電圧の範囲
でVthはほぼ一定値に保たれ、それ以上の印加電圧で
はストレス電圧の極性に一致した方向にVthがシフト
していることが分かる。
【0011】これに対して、先行例の薄膜トランジスタ
においては、特性Bに示すように、負のストレス電圧に
対してVthが一定に保たれる電圧範囲がほとんどな
く、Vthが零または負のストレス電圧の増加に伴って
単調増加していることが分かる。Vthがストレス電圧
の増加に伴って単調増加することは、液晶表示中にVt
hが増加することに繋がり、液晶表示中にVthが増加
すると、液晶に対する印加電圧が不十分になり、表示輝
度が低下することがある。なお、Vthが不安定となる
現象は、例えば、J.H.Kim.Et al.,J.
Appl.Phys.76,7601(1994)に記
載されているように、ゲート絶縁膜のうち半導体層との
隣接部分に酸化シリコンを用いた薄膜トランジスタで
は、一般的に生じる問題と考えられる。
【0012】またゲート絶縁膜を加工するに際して、一
般的に、ゲート絶縁膜の加工には、SFなどのフッ素
系ガスを用いたドライエッチングが用いられ、窒化シリ
コン単層からなるゲート絶縁膜を加工・除去する場合、
例えば、ゲート絶縁膜を貫通する加工穴を形成する場
合、加工穴の全域において、加工穴の端面と基板面との
成す角度が90度未満となる順テーパ形状の加工が要求
されている。
【0013】ところが、ゲート絶縁膜が窒化シリコンと
酸化シリコンで形成され、窒化シリコン上に酸化シリコ
ンが配置されたゲート絶縁膜の一部をエッチングによっ
て加工・除去する場合、エッチング速度が窒化シリコン
よりも酸化シリコンの方が遅いため、エッチング速度の
遅い酸化シリコンが窒化シリコン上に庇状に突き出さ
れ、加工穴の端面と基板面との成す角度が90度以上と
なって、加工穴の一部が逆テーパ形状に形成される。加
工穴の一部に逆テーパ形状部が形成されると、ゲート絶
縁膜に形成された加工穴を介してゲート電極または走査
配線とゲート絶縁膜の上部に形成された金属薄膜とを接
続し、加工穴内に金属層を挿入する際、逆テーパ形状部
によって金属薄膜に亀裂が入り、電気的接続を十分に取
れないことがある。
【0014】本発明の課題は、安定なスイッチング動作
を行うことができる薄膜トランジスタとその製造方法お
よびその薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリク
ス型液晶表示装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁
層、半導体層、ドレイン電極、ソース電極及び保護絶縁
層が順次積層され、前記ゲート絶縁層のうち前記半導体
層との隣接部分が酸化膜で構成され、前記ドレイン電極
及びソース電極に対して前記ゲート電極に負のストレス
電圧が印加されたときに、動作しきい電圧が減少してな
る薄膜トランジスタを構成したものである。
【0016】前記薄膜トランジスタを構成するに際して
は、以下の要素を付加することができる。
【0017】(1)前記ゲート電極に負のストレス電圧
を印加する条件を解除したときの動作しきい電圧は液晶
駆動電圧以上である。
【0018】(2)前記ゲート絶縁層の前記半導体層と
の隣接部分は膜厚0.5nm以上3nm以下のシリコン
酸化膜で構成されてなる。
【0019】(3)前記シリコン酸化膜は、シリコンに
対する酸素の組成比が1.7以上である。
【0020】また、本発明は、絶縁基板上に、ゲート電
極、ゲート絶縁層、半導体層、ドレイン電極、ソース電
極及び保護絶縁層が順次積層され、前記ゲート絶縁層の
うち前記半導体層との隣接部分が酸化膜で構成され、前
記ゲート絶縁層の前記半導体層との隣接部分は膜厚0.
5nm以上3nm以下のシリコン酸化膜で構成されてな
る薄膜トランジスタを構成したものである。
【0021】上記薄膜トランジスタの構成するに際して
は、シリコン酸化膜として、シリコンに対する酸素の組
成比が1.7以上のもので構成することができる。
【0022】前記各薄膜トランジスタを構成するに際し
ては、以下の要素を付加することができる。
【0023】(1)前記ゲート絶縁層には前記ゲート絶
縁層の一部を貫通する加工穴が形成され、前記加工穴は
前記絶縁基板となす角度が90°未満で順テーパ形状に
形成され、前記加工穴内には金属層が挿入されてなる。
【0024】また、本発明は、前記いずれかの薄膜トラ
ンジスタを製造するに際して、ゲート絶縁層として窒化
シリコンからなる第1のゲート絶縁層をプラズマ化学気
相成長法でゲート電極上に形成し、前記窒化シリコン表
面を酸素プラズマに晒して酸化して前記窒化シリコン上
にシリコン酸化膜による第2のゲート絶縁層を形成し、
前記シリコン酸化膜の上に半導体層としてシリコン半導
体膜をプラズマ化学気相成長法で形成する工程を、真空
を破らずに連続して実施することを特徴とする薄膜トラ
ンジスタの製造方法を採用したものである。
【0025】前記した手段によれば、ゲート絶縁膜のう
ち半導体層との隣接部分が酸化膜で構成され、ドレイン
電極およびソース電極に対してゲート電極に負のストレ
ス電圧が印加されたときに動作しきい電圧が減少する特
性を示すため、スイッチング動作を安定に行うことがで
きる。
【0026】また、ゲート絶縁膜のうち半導体層との隣
接部分が酸化膜で構成され、ゲート絶縁膜の半導体層と
の隣接部分が膜厚0.5nm以上で3nm以下のシリコ
ン酸化膜で構成されているため、ドレイン電極およびソ
ース電極に対してゲート電極に負のストレス電圧が印加
されたときには動作しきい電圧が減少する特性を示すた
め、安定したスイッチング動作を行うことができる。す
なわち、ゲート電極に負のストレス電圧を印加する条件
を解除したときの動作しきい電圧として、ゲート電極に
液晶駆動電圧以上、例えば10V以上の電圧が印加され
たときに安定したスイッチング動作を行うことができ
る。
【0027】また、ゲート絶縁膜のうち半導体層との隣
接部分は膜厚0.5nm以上で3nm以下のシリコン酸
化膜で構成されているため、ゲート絶縁膜に加工穴を形
成する場合、加工穴として、加工穴と絶縁基板との成す
角度が90度未満であって順テーパ形状のものも形成す
ることができ、加工穴を介して、ゲート電極または走査
電極とゲート絶縁膜の上部に形成された金属薄膜とを金
属層を介して形成する場合でも、金属薄膜に亀裂が入る
ことなく、電気的接続を十分に取ることができる。
【0028】前記薄膜トランジスタをスイッチング素子
として表示装置に用いるに際しては、表示部または駆動
部にスイッチング素子を備えてなるアクティブマトリク
ス型表示装置に用いることができる。
【0029】また、スイッチング素子を有するアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置に前記薄膜トランジスタを
用いるに際しては、以下の機能を有するアクティブマト
リクス型表示装置が望ましい。
【0030】(1)少なくとも一方が透明な一対の基板
と、この一対の基板に挟持された液晶層とを備え、前記
一対の基板のうち一方の基板には、複数の走査配線と複
数の信号配線がマトリクス状に形成されているととも
に、前記各走査配線と前記各信号配線とが互いに交差す
る交差部位近傍にスイッチング素子と画素電極および一
組のコモン電極がそれぞれ形成され、前記各スイッチン
グ素子のゲート電極が前記いずれかの走査配線に接続さ
れ、前記各スイッチング素子のドレイン電極が前記いず
れかの信号配線に接続され、前記各スイッチング素子の
ソース電極がそれぞれ画素電極に接続され、前記各一組
のコモン電極は、前記各走査配線に接続されて前記画素
電極間に配置され、一方のコモン電極と他方のコモン電
極との間に前記各基板に平行な電界を形成してなるアク
ティブマトリクス型液晶表示装置。
【0031】(2)少なくとも一方が透明な一対の基板
と、この一対の基板に挟持された液晶層とを備え、前記
一対の基板のうち一方の基板には、複数の走査配線と複
数の信号配線がマトリクス状に形成されているととも
に、前記各走査配線と前記各信号配線とが互いに交差す
る交差部位近傍にスイッチング素子と画素電極がそれぞ
れ形成され、前記各スイッチング素子のゲート電極が前
記いずれかの走査配線に接続され、前記各スイッチング
素子のドレイン電極が前記いずれかの信号配線に接続さ
れ、前記各スイッチング素子のソース電極がそれぞれ画
素電極に接続され、前記各画素電極は前記いずれかの各
走査配線に接続され、前記一対の基板のうち他方の基板
にコモン電極が形成され、前記各画素電極と前記コモン
電極との間に前記一対の基板に対して垂直な電界が形成
され、前記コモン電極には基準電圧が印加され、前記各
画素電極には前記基準電圧に対して極性が正負に変化す
る液晶駆動電圧が印加されてなるアクティブマトリクス
型液晶表示装置。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す
薄膜トランジスタの断面図である。図1において、本実
施形態における薄膜トランジスタは、ゲート電極に対し
てソース電極・ドレイン電極が上部に位置する所謂逆ス
タガ構造に形成されており、ガラス基板11上に薄膜ト
ランジスタの各要素が積層されている。すなわち、ガラ
ス基板11上には、Crからなるゲート電極12、窒化
シリコンからなる第1のゲート絶縁層(ゲート絶縁膜)
13、酸化シリコンからなる第2のゲート絶縁層(ゲー
ト絶縁膜)14、アモルファスシリコンからなる半導体
層15、リンがドープされたn+型アモルファスシリコ
ンからなるコンタクト層16、Crからなるソース電極
17およびドレイン電極18、酸化シリコンからなる保
護性絶縁層(保護性絶縁膜)19が順次積層(形成)さ
れている。
【0033】ゲート絶縁層のうち第2の絶縁層14は、
半導体層15との隣接部分(隣接領域)に形成された酸
化膜として、例えば、膜厚0.5nm以上で3nm以下
のシリコン酸化膜で構成されており、ドレイン電極18
およびソース電極17に対して、0Vの電圧が印加さ
れ、ゲート電極12に負のストレス電圧が印加されたと
きに、動作しきい電圧が減少する特性を示すように構成
されている。
【0034】次に、上記構成による薄膜トランジスタの
特性を説明するに先立って、以下、薄膜トランジスタの
製造方法について説明する。
【0035】薄膜トランジスタを製造するに際しては、
まず、コーニング1737によるガラス基板11上に厚
さ約120nmのCr膜をスパッタリング法によって形
成する。このあと、ガラス基板11上のCr膜をフォト
エッチングによりパターニングしてゲート電極12を形
成する。次に、プラズマ化学気相成長(CVD)法を用
いて、以下のように薄膜を順次形成する。
【0036】まず、SiH、NH、Nなどの混合
ガスを用いて厚さ300nmの窒化シリコン膜からなる
第1のゲート絶縁層13を形成する。このあと、窒化シ
リコン膜表面をOプラズマに100秒間晒すことによ
り、第1のゲート絶縁層13の上に厚さ約1nmの酸化
シリコン膜からなる第2のゲート絶縁層14を形成す
る。
【0037】次に、第2のゲート絶縁層14の上に、S
iHおよびHの混合ガスを用いて厚さ約150nm
のアモルファスシリコン膜を、SiH、PHの混合
ガスを用いて厚さ約30nmのn+型アモルファスシリ
コン膜を順次形成する。これら薄膜を形成するに際して
は、真空を破らずに連続して行うことが望ましい。
【0038】さらに、フォトエッチングによりn+型ア
モルファスシリコン膜とアモルファスシリコン膜を同時
に島状に加工して半導体層15を形成する。この半導体
層15の上に、スパッタリング法を用いて形成した厚さ
約120nmのCr膜を、フォトエッチングによりパタ
ーニングして、ソース電極17およびドレイン電極18
を形成する。
【0039】このあと、ソース電極17とドレイン電極
18との間のn+型アモルファスシリコン膜をエッチン
グによって除去することにより、ソース電極17および
ドレイン電極18と半導体層15との間にコンタクト層
16を形成する。
【0040】次に、半導体層15、ソース電極17及び
ドレイン電極18の上に、例えば、SiHとNOと
の混合ガスを用いたプラズマCVD法によって堆積した
厚さ約300nmの酸化シリコン膜をフォトエッチング
によりパターン加工して保護性絶縁層19を形成する。
つまりこれにより逆スタガ構造の薄膜トランジスタが完
成する。
【0041】上記薄膜トランジスタを構成するに際して
は、液晶の光学変調に要する液晶駆動電圧の最大電圧以
上のVth=10V以上でスイッチング動作する所謂エ
ンハンスメント型のスイッチング特性を示す薄膜トラン
ジスタとして、ゲート絶縁層14および保護性絶縁層1
9に用いる酸化シリコン(シリコン酸化膜)SiOxの
組成比x(シリコンに対する酸素の組成比)は共に1.
7以上に設定されている。
【0042】次に、本発明に係る薄膜トランジスタのド
レイン電流のゲート電圧依存性(Id−Vg特性)を測
定したところ、図2に示すような測定結果が得られた。
【0043】図2において、ドレイン電流が1×10
−12Aとなるゲート電圧で定義される動作しきい電圧
Vthは、ゲート絶縁膜に酸化シリコン膜がない従来の
薄膜トランジスタでは約1Vであるのに対して、アモル
ファスシリコンからなる半導体層15に酸化シリコン膜
が隣接する本発明に係る薄膜トランジスタでは10Vで
あり、目的とするエンハンスメント型のスイッチング特
性を示していることが分かる。
【0044】次に、動作しきい電圧Vthのゲートスト
レス電圧依存性を測定したところ、図3に示すような測
定結果が得られた。ゲートストレス電圧依存性を測定す
るに際しては、薄膜トランジスタのドレイン電極および
ソース電極に対する印加電圧は0V、ゲート電極にはス
トレス電圧を1000秒間印加した。
【0045】図3において、ゲート絶縁層に酸化シリコ
ンがない従来構造の薄膜トランジスタは特性Aで示すよ
うに、ゲートストレス電圧印加前のVthは1Vであ
り、約±50Vのストレス電圧に対してはVthはほと
んどシフトしていない。ただし、50V以上のストレス
電圧に対しては、ストレス電圧の極性に一致した方向に
Vthがシフトしている。
【0046】一方、ゲート絶縁層に酸化シリコン膜を用
い、このシリコン膜の膜厚を10nmとした先行例の場
合には、特性Bで示すように、ゲートストレス電圧印加
前のVthは10Vと所望のエンハンスメント型のスイ
ッチング特性を示しており、正のストレス電圧に対して
は、Vthの安定性は従来構造のものと同等である。し
かし、負のストレス電圧に対してはVthが一定に保た
れる電圧範囲がほとんどなく、正または負のストレス電
圧の増加に伴ってVthが急激に単調増加している。す
なわち、先行例のものは、エンハンスメント型のスイッ
チング特性を示しているが、液晶表示中にVthが増加
すると、液晶に対する印加電圧が不十分になり、表示輝
度が低下する。
【0047】これに対して、本発明に係る薄膜トランジ
スタは、特性Cで示すように、絶縁層のうち第2のゲー
ト層14が厚さ1nmの酸化シリコン膜で形成されてい
るため、−50V以上まで負のストレス電圧に対してV
thがほとんど変化せず、−70V以上のストレス電圧
に対してVthがストレス電圧の極性に一致して負方向
に減少する特性を示している。これは、酸化シリコンの
薄膜化によるVth安定化の効果を示している。
【0048】従って、本発明に係る薄膜トランジスタを
アクティブマトリクス型液晶表示装置のスイッチング素
子として用いたときに、液晶表示中にVthが増加して
も、液晶に対する印加電圧を十分に確保することがで
き、表示輝度が低下するのを抑制することができる。
【0049】次に、第2のゲート絶縁層14の膜厚を
0.5nm以上で3nm以下のシリコン酸化膜で形成す
る根拠を図4に示すVthおよびVthシフト量の酸化
シリコン膜厚依存性にしたがって説明する。この場合、
ゲートストレス電圧の印加条件は、−10V、1000
秒、酸化シリコンSiOxの組成比xは1.7以上であ
る。
【0050】図4から、Vthは酸化シリコン膜厚の増
加に伴って急激に増加したあと飽和する傾向にあり、1
0V以上のVthを得るには、酸化シリコン膜の膜厚と
して約0.5nm以上必要であることが分かる。また、
シリコン酸化膜の膜厚が約3.0nm以上では、Vth
シフト量が0.5Vを超えて急激に増加し、Vthが不
安定化する。
【0051】したがって、安定なエンハンスメント型の
スイッチング特性を得るには、半導体層15に隣接する
酸化シリコン(第2ゲート層14)の膜厚を約0.5n
m以上で3.0nm以下にする必要があることが分か
る。
【0052】上述したように、第2ゲート層14の膜厚
を0.5nm以上で3.0nm以下とすることで安定な
高Vth特性が得られるが、その理由について以下に考
察する。
【0053】一般に、ゲートストレス電圧に対する薄膜
トランジスタのVthシフトは、例えば、R、B、We
hrspohn et al.,J.Appl.Phy
s.87,144(2000)に記載されているよう
に、ゲート絶縁層への電荷注入とアモルファスシリコン
半導体層の欠陥生成が原因であることが知られている。
すなわち、負のストレス電圧に対してVthが増加する
のは、アモルファスシリコンの欠陥生成が原因で、Vt
hの減少はゲート絶縁膜への電荷の注入が原因で発生す
る。
【0054】したがって、図3で示したように、負のス
トレス電圧に対するVthのシフトの原因は、酸化シリ
コンの膜厚が10nmではアモルファスシリコン膜の欠
陥生成であり、酸化シリコンなしのゲート絶縁膜への電
荷注入であることが分かる。
【0055】一方、本発明に係る薄膜トランジスタのよ
うに、酸化シリコンの膜厚が0.5〜3.0nmの範囲
のものは、Vthシフトが抑制されることが分かる。す
なわち、図3の特性Cで示すように、Vthの増加が低
減する一方で比較的高いストレス電圧に対してVthが
減少するようになり、ゲート絶縁膜14への電荷注入は
生じやすくなるとともに、アモルファスシリコン膜の欠
陥生成が抑制され、その結果としてVthシフトが抑制
されるためである。
【0056】次に、窒化シリコン/酸化シリコン積層膜
の電荷注入量の酸化シリコン膜厚依存特性を測定したと
ころ図5に示すような測定結果が得られた。この測定に
おいては、窒化シリコンの膜厚を300nm一定とし、
積層膜を金属電極で挟んだMIM(Metal Isu
lator Metal)素子において、酸化シリコン
に接する金属電極に−10Vのストレス電圧を1000
秒間印加し、酸化シリコン膜厚に対する電荷注入量を測
定した。
【0057】図5において、酸化膜厚xを変化させる過
程で、酸化膜厚xを、Vthが安定化する3nm以下に
すると、電荷注入量が急激に増加し、窒化シリコン単層
膜とほぼ等しくなる。これは、膜厚3nm以下では量子
力学効果で電荷が酸化シリコン膜を貫通(トンネル効
果)し、酸化膜が電荷注入障壁として機能しなくなるた
めと考えられる。
【0058】また酸化シリコン膜の薄膜化に伴って絶縁
膜への電荷注入量が増加するとともに、アモルファスシ
リコンの欠陥生成が抑制されて、Vthシフトが抑制さ
れる理由は、以下のように考えられる。
【0059】絶縁膜への電荷注入が生じると、注入電荷
による内部電圧がゲートストレス電圧と相殺され、アモ
ルファスシリコン膜に印加される実効的なストレス電圧
が減少し、欠陥生成が抑制される。このとき、酸化シリ
コン膜が10nmと厚い場合は、電荷注入が起きず、ス
トレス電圧がアモルファスシリコン膜に印加されて欠陥
生成が起きる。一方、酸化シリコン膜が3nm以下まで
薄くなるとトンネル効果によって電荷注入が生じ、スト
レス電圧が緩和してアモルファスシリコンへの欠陥生成
が抑制される。
【0060】一方、図4に示すように、酸化シリコンの
膜厚が0.5nm以上では膜厚によらずVthが一定値
を示すことから、Vthは酸化シリコン膜厚ではなく、
酸化シリコンとアモルファスシリコンとの界面で決まる
と考えられる。このため、Vth=10V以上となる定
常的な界面を得るために必要な酸化シリコン膜の最小膜
厚は約0.5nmである。
【0061】なお、本実施形態では、酸化シリコン膜と
して、窒化シリコン膜表面をOプラズマで酸化して形
成したものについて述べたが、酸化シリコン膜として、
SiHとNOとの混合ガスを用いたプラズマ化学気
相成長法で形成した酸化シリコンでは、高Vth特性お
よびその安定性を両立することができない。
【0062】すなわち、Vthが安定な膜厚0.5〜
3.nmではVthが10V未満となる一方、Vth=
10V以上が得られる膜厚5nm以上では、負のゲート
ストレス電圧に対してVthが不安定化する。これは、
プラズマによる酸化速度0.01nm/sに対し
て、プラズマ化学気相成長法を用いた酸化膜形成速度は
0.1nm/sと約1桁大きく、Vth=10V以上と
なる定常的な界面を形成するためには、酸化シリコン膜
厚として最低でも約5nm必要となる。しかし、この厚
さでは、ゲート絶縁膜への電荷注入が抑制されるため、
ストレス電圧が緩和されず、アモルファスシリコンの欠
陥性が促進され、Vthが不安定化する。
【0063】次に、本発明に係る薄膜トランジスタのゲ
ート絶縁膜の一部を加工・除去して加工穴を形成し、こ
の加工穴に関して、ゲート絶縁膜の上下に配置された金
属薄膜を、金属層を介して接続した場合の、接続不良個
数の酸化膜厚依存性を測定したところ、図6に示すよう
な特性結果が得られた。この測定では、接続した金属間
の抵抗値がある基準値以上の値を示す場合には接続不良
とした。
【0064】図6から、酸化膜厚が3nm以上では接続
不良数が急激に増加していることが分かる。この原因を
究明するために、接続部の断面を走査電子顕微鏡で観察
したところ、酸化膜厚が3nm以上では、窒化シリコン
より加工速度が小さい酸化シリコンが窒化シリコン上に
庇状に突き出してしまい、逆テーパ形状となったゲート
絶縁膜の端部で金属薄膜が破断するためであることが分
かった。
【0065】一方、酸化膜厚3nm以下では、加工速度
の大小によらず、酸化シリコン/窒化シリコンからなる
ゲート絶縁膜は、ゲート絶縁膜にその一部を貫通する加
工穴を形成した場合、加工穴は絶縁基板との成す角度が
90度未満で順テーパ形状に形成されるため、金属薄膜
は破断することなく、接続されていることが確認され
た。
【0066】したがって、ゲート絶縁膜の順テーパ形状
を確保するためにも、酸化膜の膜厚を3nm以下にする
必要があることが分かる。この場合、ゲート絶縁膜に形
成された加工穴を介して、ゲート電極または走査電極と
ゲート絶縁膜の上部に形成された金属薄膜とを金属層を
介して接続した際に、金属薄膜に亀裂が入ることなく、
電気的接続を十分に取ることができる。
【0067】以上のように、本実施形態によれば、第2
のゲート絶縁層14の膜厚を0.5〜3nmのシリコン
酸化膜で構成し、ドレイン電極およびソース電極に対し
てゲート電極に負のストレス電圧が印加されたときに、
動作しきい電圧が減少する特性を示すようにしたため、
安定したスイッチング特性を示す薄膜トランジスタを実
現することができる。
【0068】また、本実施形態による薄膜トランジスタ
によれば、ゲート電極に負のストレス電圧を印加する条
件を解除したときの動作しきい電圧として液晶駆動電圧
以上であって、例えば、10V以上の電圧を確保するこ
とができる。
【0069】本実施形態における薄膜トランジスタをア
クティブマトリクス型表示装置に用いるに際しては、表
示部または駆動部のスイッチング素子として用いること
ができる。
【0070】また、本実施形態における薄膜トランジス
タをスイッチング素子として用いるに際しては、以下の
機能を有するアクティブマトリクス型液晶表示装置に本
実施形態における薄膜トランジスタを適用することがで
きる。
【0071】例えば、コモン配線レス方式のIPS方式
によるアクティブマトリクス型液晶表示装置に用いるこ
とができる。
【0072】具体的には、少なくとも一方が透明な一対
の基板と、この一対の基板に挟持された液晶層とを備
え、前記一対の基板のうち一方の基板には、複数の走査
配線と複数の信号配線がマトリクス状に形成されている
とともに、前記各走査配線と前記各信号配線とが互いに
交差する交差部位近傍にスイッチング素子と画素電極お
よび一組のコモン電極がそれぞれ形成され、前記各スイ
ッチング素子のゲート電極が前記いずれかの走査配線に
接続され、前記各スイッチング素子のドレイン電極が前
記いずれかの信号配線に接続され、前記各スイッチング
素子のソース電極がそれぞれ画素電極に接続され、前記
各一組のコモン電極は、前記各走査配線に接続されて前
記画素電極間に配置され、一方のコモン電極と他方のコ
モン電極との間に前記各基板に平行な電界を形成してな
るアクティブマトリクス型液晶表示装置。
【0073】また、TN液晶用いた縦電界方式によるア
クティブマトリクス型液晶表示装置に用いることができ
る。
【0074】具体的には、少なくとも一方が透明な一対
の基板と、この一対の基板に挟持された液晶層とを備
え、前記一対の基板のうち一方の基板には、複数の走査
配線と複数の信号配線がマトリクス状に形成されている
とともに、前記各走査配線と前記各信号配線とが互いに
交差する交差部位近傍にスイッチング素子と画素電極が
それぞれ形成され、前記各スイッチング素子のゲート電
極が前記いずれかの走査配線に接続され、前記各スイッ
チング素子のドレイン電極が前記いずれかの信号配線に
接続され、前記各スイッチング素子のソース電極がそれ
ぞれ画素電極に接続され、前記各画素電極は前記いずれ
かの各走査配線に接続され、前記一対の基板のうち他方
の基板にコモン電極が形成され、前記各画素電極と前記
コモン電極との間に前記一対の基板に対して垂直な電界
が形成され、前記コモン電極には基準電圧が印加され、
前記各画素電極には前記基準電圧に対して極性が正負に
変化する液晶駆動電圧が印加されてなるアクティブマト
リクス型液晶表示装置。
【0075】本発明に係る薄膜トランジスタをアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置に採用することで、液晶表
示装置の低消費電力化および生産性の向上に寄与するこ
とができる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゲート絶縁膜のうち半導体層との隣接部分が酸化膜で構
成され、ドレイン電極およびソース電極に対してゲート
電極に負のストレス電圧が印加されたときに動作しきい
電圧が減少する特性を示すようにしたため、スイッチン
グ動作を安定に行うことができる。
【0077】また、本発明によれば、液晶表示装置の低
消費電力化および生産性の向上に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す薄膜トランジスタの
縦断面図である。
【図2】薄膜トランジスタのId−Vg特性を示す特性
図である。
【図3】薄膜トランジスタの動作しきい電圧のゲートス
トレス電圧依存性を示す特性図である。
【図4】薄膜トランジスタにおけるVthおよびVth
シフト量の酸化シリコン膜厚依存性を示す特性図であ
る。
【図5】薄膜トランジスタにおけるゲート絶縁膜電荷注
入量の酸化膜厚依存性を示す特性図である。
【図6】薄膜トランジスタにおける接続不良個数の酸化
膜厚依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
11 ガラス基板 12 ゲート電極 13 第1のゲート絶縁層 14 第2のゲート絶縁層 15 半導体層 16 コンタクト層 17 ソース電極(画素電極) 18 ドレイン電極(信号配線) 19 保護性絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 617T (72)発明者 若木 政利 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2H092 JA26 JA36 KA12 MA08 MA19 NA22 NA26 NA27 5C094 AA22 AA53 BA03 BA43 CA19 DA15 EA04 EA07 JA01 JA08 JA09 5F110 AA08 AA09 AA16 BB02 CC07 DD02 EE04 EE44 FF02 FF03 FF09 FF12 FF25 FF30 FF36 GG02 GG15 GG24 GG45 HK04 HK09 HK16 HK21 HK25 HK33 HK35 NN04 NN23 NN35 QQ09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁
    層、半導体層、ドレイン電極、ソース電極及び保護絶縁
    層が順次積層され、前記ゲート絶縁層のうち前記半導体
    層との隣接部分が酸化膜で構成され、前記ドレイン電極
    及びソース電極に対して前記ゲート電極に負のストレス
    電圧が印加されたときに、動作しきい電圧が減少してな
    る薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜トランジスタにお
    いて、前記ゲート電極に負のストレス電圧を印加する条
    件を解除したときの動作しきい電圧は液晶駆動電圧以上
    であることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の薄膜トランジ
    スタにおいて、前記ゲート絶縁層の前記半導体層との隣
    接部分は膜厚0.5nm以上3nm以下のシリコン酸化
    膜で構成されてなることを特徴とする薄膜トランジス
    タ。
  4. 【請求項4】 絶縁基板上に、ゲート電極、ゲート絶縁
    層、半導体層、ドレイン電極、ソース電極及び保護絶縁
    層が順次積層され、前記ゲート絶縁層のうち前記半導体
    層との隣接部分が酸化膜で構成され、前記ゲート絶縁層
    の前記半導体層との隣接部分は膜厚0.5nm以上3n
    m以下のシリコン酸化膜で構成されてなる薄膜トランジ
    スタ。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の薄膜トランジ
    スタにおいて、前記シリコン酸化膜は、シリコンに対す
    る酸素の組成比が1.7以上であることを特徴とする薄
    膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5のうちい
    ずれか1項に記載の薄膜トランジスタにおいて、前記ゲ
    ート絶縁層には前記ゲート絶縁層の一部を貫通する加工
    穴が形成され、前記加工穴は前記絶縁基板となす角度が
    90°未満で順テーパ形状に形成され、前記加工穴内に
    は金属層が挿入されてなることを特徴とする薄膜トラン
    ジスタ。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5または6のう
    ちいずれか1項に記載の薄膜トランジスタを製造するに
    際して、ゲート絶縁層として窒化シリコンからなる第1
    のゲート絶縁層をプラズマ化学気相成長法でゲート電極
    上に形成し、前記窒化シリコン表面を酸素プラズマに晒
    して酸化して前記窒化シリコン上にシリコン酸化膜によ
    る第2のゲート絶縁層を形成し、前記シリコン酸化膜の
    上に半導体層としてシリコン半導体膜をプラズマ化学気
    相成長法で形成する工程を、真空を破らずに連続して実
    施することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】 表示部または駆動部にスイッチング素子
    を備えてなるアクティブマトリクス型表示装置におい
    て、前記スイッチング素子として、請求項1〜6のうち
    いずれか1項に記載の薄膜トランジスタを備えてなるこ
    とを特徴とするアクティブマトリクス型表示装置。
  9. 【請求項9】 少なくとも一方が透明な一対の基板と、
    この一対の基板に挟持された液晶層とを備え、前記一対
    の基板のうち一方の基板には、複数の走査配線と複数の
    信号配線がマトリクス状に形成されているとともに、前
    記各走査配線と前記各信号配線とが互いに交差する交差
    部位近傍にスイッチング素子と画素電極および一組のコ
    モン電極がそれぞれ形成され、前記各スイッチング素子
    のゲート電極が前記いずれかの走査配線に接続され、前
    記各スイッチング素子のドレイン電極が前記いずれかの
    信号配線に接続され、前記各スイッチング素子のソース
    電極がそれぞれ画素電極に接続され、前記各一組のコモ
    ン電極は、前記各走査配線に接続されて前記画素電極間
    に配置され、一方のコモン電極と他方のコモン電極との
    間に前記各基板に平行な電界を形成してなるアクティブ
    マトリクス型液晶表示装置において、前記スイッチング
    素子として、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の
    薄膜トランジスタを備えてなることを特徴とするアクテ
    ィブマトリクス型液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 少なくとも一方が透明な一対の基板
    と、この一対の基板に挟持された液晶層とを備え、前記
    一対の基板のうち一方の基板には、複数の走査配線と複
    数の信号配線がマトリクス状に形成されているととも
    に、前記各走査配線と前記各信号配線とが互いに交差す
    る交差部位近傍にスイッチング素子と画素電極がそれぞ
    れ形成され、前記各スイッチング素子のゲート電極が前
    記いずれかの走査配線に接続され、前記各スイッチング
    素子のドレイン電極が前記いずれかの信号配線に接続さ
    れ、前記各スイッチング素子のソース電極がそれぞれ画
    素電極に接続され、前記各画素電極は前記いずれかの各
    走査配線に接続され、前記一対の基板のうち他方の基板
    にコモン電極が形成され、前記各画素電極と前記コモン
    電極との間に前記一対の基板に対して垂直な電界が形成
    され、前記コモン電極には基準電圧が印加され、前記各
    画素電極には前記基準電圧に対して極性が正負に変化す
    る液晶駆動電圧が印加されてなるアクティブマトリクス
    型液晶表示装置において、前記スイッチング素子とし
    て、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の薄膜トラ
    ンジスタを備えてなることを特徴とするアクティブマト
    リクス型液晶表示装置。
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