JP3179160B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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芳和 小島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直視型表示装置や投影型
表示装置等に用いられる平板型光弁の駆動用基板装置に
関する。より詳しくは、電気絶縁性物質上にある半導体
シリコン単結晶膜上に画素電極群、スイッチ素子群、及
び駆動回路素子群が形成された半導体集積回路基板装置
に関する。この基板装置は例えば液晶パネルに一体的に
組み込まれ、いわゆるアクティブマトリクス装置を構成
する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクティブマトリクス装置は電気
絶縁性物質、例えば透明ガラス基板又は透明石英基板上
に、アモルファスシリコンあるいは多結晶シリコン層を
堆積し、それらアモルファスシリコン又は多結晶シリコ
ン上に画素電極群、スイッチ素子群及び駆動回路素子群
の一部又は全てを形成することにより作られていた。し
かし、電気絶縁性物質上にある半導体シリコン単結晶膜
上に前記画素電極群、スイッチ素子群及び駆動回路素子
群の全てを形成する試みは成されていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は2つある。1つは光によるスイッチングトラ
ンジスタのリーク電流、他の1つは電気絶縁性物質上に
ある単結晶シリコン上に形成されている駆動回路の動作
についてである。
【0004】液晶を利用した光弁基板用半導体装置にお
いては、画素電極群が形成されている領域に液晶を介し
て光を照射する。通常、画素電極群に選択給電するため
の各々のスイッチングトランジスタは、対応する各画素
電極に極く近接した箇所に形成されている。このため、
各々のスイッチングトランジスタのある領域のみの遮光
を試みようとしても、画素電極部に照射される光の回り
こみを受け、いくらかの光がスイッチングトランジスタ
領域にも入射してしまう。単結晶シリコン中に光が照射
されると、光の波長によって単結晶シリコン中に発生す
る電子・ホール対の量はいく分異なるが、大量の電子・
ホール対を発生する。スイッチングトランジスタがMO
S型トランジスタであるとすると、この電子とホールの
一方がドレイン電極に、他方が基板電極に流れこみ、そ
の結果、リーク電流となる。このリーク電流が大きい
と、スイッチングトランジスタのONとOFF時のドレ
イン電流の比ON/OFF比(以下、単にON/OFF
比と略す。)が大きくとれず、高いコントラスト比のあ
る光弁基板用半導体装置が得られなくなる。
【0005】又、電気絶縁性物質上の単結晶シリコン
(SOI:Silicon On Insulator)はその厚みが通常、
数百オングストロームから2ミクロン位の範囲にあるも
のが使用されることが多い。通常の単結晶シリコン中に
形成される相補型メタル酸化膜半導体回路(以下、CM
OS回路と略す。)から成るドライバー回路をそのまま
SOIウエハの薄い膜厚のシリコン層に形成すると動作
しないことがある。これは、SOIウエハのシリコン厚
みが薄過ぎると、シリコン基板のある位置の電位を固定
したい時、その位置からある距離離れた位置のコンタク
ト電極で基板電位をとろうとすると、基板とコンタクト
間の抵抗が高すぎるために、基板電位をしっかり固定で
きないためである。
【0006】本発明は前記した2つの問題点、即ち、ス
イッチングトランジスタの光が照射された時に発生する
リーク電流(以後、光リーク電流と呼ぶ。)及びドライ
バー回路部の基板・コンタクト間抵抗の高抵抗について
解決することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】スイッチングトランジス
タの光リーク電流を低減するには、スイッチングトラン
ジスタが形成される領域の電気絶縁性物質上の単結晶シ
リコンの体積を小さくすれば良い。スイッチングトラン
ジスタのON時の電流値がある値に決められてしまう
と、トランジスタの長さや幅はある値に決まってしま
う。それ故、シリコンの体積を小さくするには、スイッ
チングトランジスタが形成される領域の単結晶シリコン
の厚みを薄くすれば良い。
【0008】又、電気絶縁性物質上の単結晶シリコン上
に形成されたCMOS回路から成るドライバー回路を動
作させるため、各トランジスタ間の素子分離のための厚
い酸化膜(以下、フィールド酸化膜と略す。)の下に
も、ある厚み以上のシリコンが残るようにする。即ち、
本発明はドライバー回路が形成される領域のシリコンの
厚みをスイッチングトランジスタが形成される領域のシ
リコンの厚みより厚くすることを特徴とする。
【0009】
【作用】その結果、本発明の光弁基板用半導体装置にお
いては、画素電極群に対して選択給電を行うスイッチン
グトランジスタの光リーク電流が少なく、それ故にON
/OFF比の高いスイッチングトランジスタが得られ
る。更に、電気絶縁性物質上の単結晶シリコン上に形成
されたCMOS回路から成るドライバー回路も容易に動
作する。
【0010】以下、図面を参照し本発明の詳細を説明す
る。
【0011】
【実施例】図2はアクティブマトリクス型装置である光
弁基板用半導体装置の構成を示す斜視図である。21は
電気絶縁性基板であるシリコン酸化膜(SiO2 膜)、
22は電気絶縁性基板21の上にある半導体単結晶シリ
コン膜である。23は各画素を駆動するための駆動電極
であり、この駆動電極23の下には不透明な単結晶シリ
コンは残っていない。24は各画素の駆動電極に選択給
電を行うためのスイッチングトランジスタである。図2
では、このスイッチングトランジスタは電界効果型MO
Sトランジスタから成っている。25は各スイッチング
トランジスタ24のドレイン電極につながる信号線を示
す。26は各スイッチングトランジスタのゲート電極に
つながる走査線を示している。27は各信号線25に信
号を与えるXドライバー、28は各走査線26に信号を
与えるYドライバーを示している。各画素の駆動電極2
3、スイッチングトランジスタ24、信号線25、走査
線26、Xドライバー27、Yドライバー28は、半導
体単結晶シリコン膜22の中や絶縁膜を介して半導体単
結晶シリコン膜22の上に形成されている。
【0012】図3は図2の破線29に囲まれた領域の光
弁基板用半導体装置の断面図を示す。図3は右半分が画
素部を、左半分がドライバー回路部を表している。31
は電気絶縁性物質であるシリコン酸化膜(SiO2 膜)
を示している。32は半導体単結晶シリコン膜の内、薄
いP型不純物からなるP−ウエル、33はドレイン電
極、34はソース電極、35は多結晶シリコンからなる
ゲート電極、36はSiO2 膜からなるゲート絶縁膜を
それぞれ示し、これらから電界効果型トランジスタから
なるスイッチングトランジスタが形成されている。ここ
で、33のドレイン電極はアルミにより形成されている
信号線314と接続されている。又、35のゲート電極
は画素部に通る走査線26をも兼ねている。37は透明
を保つ程度に薄い多結晶シリコンから成る画素部の駆動
用電極を示し、スイッチングトランジスタのソース電極
と直接接続されている。38は多結晶シリコンからなる
ゲート電極35、312とアルミからなるメタル層31
4の電気的分離のために堆積されたSiO2 膜である。
又、318はスイッチングトランジスタのゲート電極3
5と画素部の駆動電極37の電気的分離のために堆積さ
れた薄いSiO2 膜である。39は素子分離のために、
単結晶シリコンを熱酸化することによって形成された厚
いSiO2 膜であり、以後フィールド酸化膜と呼ぶこと
にする。
【0013】次にドライバー回路部の構成の一部を説明
する。32' は単結晶シリコン膜の内、薄いN型不純物
から成るNウエル、310と311はそれぞれ濃度の高
いP型不純物からなるソース電極とドレイン電極、31
2は多結晶シリコンからなるゲート電極、313はシリ
コン酸化膜からなるゲート絶縁膜を表している。これら
からP型の電界効果型MOSトランジスタが形成されて
いる。図3の左半分はドライバー回路部のほんの一部を
示しているが、同図ではドライバー回路部のP型トラン
ジスタのドレイン電極311の電位を基板(ここではN
ウエル32' )の電位と同じにするために、アルミ31
4により基板と同じ型であるN型不純物が高濃度に形成
されたN+ 領域315と接続されている。ところが、フ
ィールド酸化膜の下の単結晶シリコン領域316が非常
に薄いと、そこの箇所が高抵抗となり、P型トランジス
タのドレイン電極とNウエル基板を同電位にすることが
難しくなる。この時、ドライバー回路は動きにくくな
る。故にドライバー回路部のフィールド酸化膜の下の単
結晶シリコン領域316の厚みはある値以上にして、そ
の領域の抵抗を下げる必要がある。このため、図3中で
画素部のN型トランジスタ部及びドライバー回路部のP
型トランジスタ部の単結晶シリコンの厚みの最も厚い値
tsは、少なくともドライバー回路部ではある値以上に
する必要がある。
【0014】317は電気的絶縁性物質31の下にある
不透明な膜、例えばクロムを示す。このクロム膜は電気
的絶縁性物質31を介してドライバー回路部の下側全面
に設けられている。又、画素部では同じく電気的絶縁性
物質31を介して、画素部の各スイッチングトランジス
タの下側に設けられている。光弁基板型半導体装置で
は、図面では示していないが、画素部の下に液晶を設置
し、液晶を介して光を通す。この光がスイッチングトラ
ンジスタやドライバー回路部の多くのトランジスタに照
射されると、光によって励起された電子・ホール対がリ
ーク電流となり、素子特性を悪化させる。電気絶縁性物
質の下側に設けられたクロム膜317は、光が各トラン
ジスタに照射されるのを防ぐために設けられている。
【0015】図4は画素部のスイッチングトランジスタ
の断面図を示す。41は電気絶縁性物質である厚さ約1
μmのSiO2 膜、42は電気絶縁性物質であるSiO
2 膜41上に島状に形成された半導体単結晶シリコン、
43と44はそれぞれN型MOSトランジスタのソース
電極とドレイン電極、45は多結晶シリコン膜からなる
ゲート電極、46はSiO2 から成るゲート酸化膜を示
している。破線で示す47はドレイン電極44とゲート
電極45に正の電圧を加えた時に生じる空乏層の境界を
表している。空乏層は破線47の上及び右側に生じる。
48は入射光を49と410はそれぞれ入射光48によ
って空乏層内に生じた電子とホールを表している。光に
よって発生した電子49は空乏層内の電界によりドレイ
ン電極へ達し、ドレイン電流となる。一方、ホールは基
板電極が近くにあれば、そこに達するが、ない場合には
空乏層の境界47付近に蓄積し、ソース・基板間の電位
障壁を低め、ソース電極から電子を引き出す役割も果た
してしまう。このように光により空乏層内に発生した電
子・ホール対はリーク電流を増大させ、トランジスタ特
性、特にON/OFF比を低める役目をしてしまう。
【0016】この光によるリーク電流を低減するには、
トランジスタが形成されているシリコンの体積をできる
だけ小さくすれば良い。しかし、トランジスタの所望の
電流値が決められている時、トランジスタの長さや幅は
自ずと決められてしまう。その場合、シリコンの体積を
小さくするにはトランジスタが形成されている領域のシ
リコンの厚みを小さくすれば良いことになる。即ち、図
4に示すシリコンの厚みtsをできるだけ小さくすれば
良い。
【0017】図5は、光の照射時とOFF時のドレイン
電流とゲート電圧の関係を示す。破線が光照射時、実線
が光OFF時の特性を示している。ゲート電圧が十分大
きい値になり、トランジスタのチャネルに十分大きい電
流値が流れるようになると、光の照射時とOFF時の電
流値は一致するようになる。ここで、光リーク電流はゲ
ート電圧VG がゼロの時の光照射時のドレイン電流iOL
とする。
【0018】図6は、同一の長さと幅を持つMOSトラ
ンジスタのシリコンの厚みを変えた時、同一強度の光を
照射した時の光リーク電流iOLとシリコン厚みtsの測
定結果を示している。予想されるようにシリコンの厚み
tsが薄い程、光リーク電流は少なくなる。このよう
に、本発明の光弁基板用半導体装置では、画素電極群に
選択給電を行うスイッチ素子群、即ち、MOSトランジ
スタが形成されている領域のシリコン厚みはそのスイッ
チ素子群を駆動するための駆動回路素子群が形成されて
いる領域のシリコン厚みより薄いことを特徴としてい
る。
【0019】図1は、図2の破線29に囲まれた領域の
本発明の光弁基板用半導体装置の断面図を示す。図3の
場合と同様、図1は右半分が画素部を、左半分がドライ
バー回路部を表している。図1において、11は電気絶
縁性物質であるシリコン酸化膜(SiO2 膜)を示して
いる。12は半導体単結晶シリコン膜の内、薄いP型不
純物から成るPウエル、13はドレイン電極、14はソ
ース電極、15は多結晶シリコンから成るゲート電極、
16はSiO2 膜から成るゲート絶縁膜をそれぞれ示
し、これらから電界効果型MOSトランジスタから成る
スイッチングトランジスタが形成されている。ここで1
3のドレイン電極はアルミにより形成されている信号線
114と接続されている。又、15のゲート電極は画素
部に通る走査線26をも兼ねている。17は透明を保つ
程度に薄い多結晶シリコンから成る画素部の駆動電極を
示し、スイッチングトランジスタのソース電極と直接接
続されている。18はゲート電極15、112とアルミ
から成るメタル層114の電気的分離のために堆積され
たSiO2 膜である。又、118はスイッチングトラン
ジスタのゲート電極15と画素部の駆動電極17の電気
的分離のために堆積された薄いSiO2 膜である。19
は素子分離のために、単結晶シリコンを熱酸化すること
によって形成された厚いSiO2 膜であり、フィールド
酸化膜と呼ぶ。
【0020】次にドライバー回路部の構成の一部を説明
する。12' は単結晶シリコン膜の内、薄いN型不純物
から成るNウエル、110と111はそれぞれ濃度の高
いP型不純物から成るソース電極とドレイン電極、11
2は多結晶シリコン膜から成るゲート電極、113はシ
リコン酸化膜から成るゲート絶縁膜を表している。これ
らからP型の電界効果型MOSトランジスタが形成され
ている。図1の左半分はドライバー回路部のほんの一部
を示しているが、同図ではドライバー回路部のP型トラ
ンジスタのドレイン電極111の電位を基板(ここでは
Nウエル12')の電位と同じにするために、アルミ1
14により基板と同じ型であるN型不純物が高濃度に形
成されたN+ 領域115と接続されている。
【0021】図1の本発明の光弁基板用半導体装置にお
いては、図1に示すようにドライバー回路部のシリコン
厚みtS1は、画素部のスイッチングトランジスタが形成
されている箇所のシリコン厚みts2より厚い。このた
め、ドライバー回路部に形成されたフィールド酸化膜下
のシリコン層116の厚みをある値以上にすることがで
き、その箇所の抵抗を十分に低くすることができ、P型
トランジスタのドレイン電極とNウエル基板を同電位に
することが可能となる。
【0022】117は電気的絶縁性物質11の下にある
不透明な膜、例えばクロムを示す。このクロム膜は電気
的絶縁性物質11を介してドライバー回路部の下側全面
に設けられている。又、画素部では同じく電気的絶縁性
物質11を介して、画素部の各スイッチングトランジス
タの下側に設けられている。光弁基板型半導体装置で
は、図面では示していないが、画素部の下に液晶を設置
し、液晶を介して光を通す。この光がスイッチングトラ
ンジスタやドライバー回路部の多くのトランジスタに照
射されると、光によって励起された電子・ホール対がリ
ーク電流となり、素子特性を悪化させる。電気絶縁性物
質の下側に設けられたクロム膜117は、光が各トラン
ジスタに照射されるのを防ぐために設けられている。
【0023】118はプラズマ窒化膜からなるパッシベ
ーション膜、119は透明な接着剤、120は透明な石
英基板又はガラス板である。図7(a)〜(e)の工程
断面図により本発明の光弁基板用半導体装置の製造方法
を説明する。71は厚みが約600μmの厚い単結晶シ
リコン基板、72は厚みが約1μmのシリコン酸化膜、
73は厚みが約1μmの単結晶シリコンを示す。この三
層から成るシリコンウエハは一般にSOI(Silicon On
Insulator :絶縁物上のシリコン)ウエハと呼ばれてい
る。本発明の光弁基板用半導体装置は、通常のIC製造
工程を経て、薄い単結晶シリコン層73の中にドライバ
ー回路及び画素駆動用電極を選択給電するためのスイッ
チングトランジスタ群を形成し、その後、図1に示すよ
うに透明な接着剤119により透明なガラス基板120
と薄い単結晶シリコン73側において接着し、最後に厚
い単結晶シリコン基板71を除去して作成する。図7は
IC製造工程の内のごく初期の工程を示している。 図
7(b)において、レジスト74を塗布する。図7
(c)において、露光、現像を行った後、将来画素部に
なる領域の上のレジストを除去する。図7(d)におい
て、ドライエッチングによりレジストが除去されている
箇所の単結晶シリコン層をある厚みだけエッチングす
る。図7(e)はレジスト74を除去した後の本発明の
半導体装置の工程断面図を示している。図面の左側のS
OI層75の厚みはts1であり、右側のSOI層76の
厚みはtS2であり、tS1はts2より厚い。この後の工程
で図面の左側のSOI層75の中にドライバー回路を、
又図面の右側のSOI層76の中に画素電極を選択給電
するためのスイッチングトランジスタ群を作る。
【0024】図8(a)〜(g)の工程断面図により本
発明の光弁基板用半導体装置の製造方法の他の実施例を
説明する。図8(a)において、81は厚みが約600
μmの厚い単結晶シリコン基板、82は厚みが約1μm
のシリコン酸化膜、83は厚みが約1μmの単結晶シリ
コン層(SOI層)を示す。上記三層によりSOIウエ
ハを形成している。このSOIウエハを熱酸化し、厚み
数百Åのシリコン酸化膜SiO2 84を形成する。
【0025】次に図8(b)に示すように、厚みが約1
500Åのシリコン窒化膜85を堆積した後、レジスト
86を塗布する。図8(c)に示すように露光、現像工
程により、将来画素部の電極群を選択給電するためのス
イッチングトランジスタ群が形成される領域上のレジス
トを除去し、ドライエッチングにより、その箇所のシリ
コン窒化膜を除去する。図8(d)に示すように、図面
左側に残っていたレジスト86を除去する。図8(e)
において、酸化することにより例えば厚み5000Å〜
1μmの厚いシリコン酸化膜87を形成する。図面左側
では、シリコン窒化膜85が残っており、この酸化によ
っても酸化されず、酸化膜の厚みは増えないで、数百Å
のままである。図8(f)において、シリコン窒化膜8
5を除去する。最後に、図8(g)において、薄いシリ
コン酸化膜84と厚いシリコン酸化膜87をフッ酸溶液
により除去する。
【0026】この結果、図8(g)に示すように、将来
ドライバー回路が形成される図面の左側の領域において
は厚みtS1の将来画素電極の駆動用トランジストが形成
される図面の右側の領域において厚みtS2の単結晶シリ
コンの領域が得られる。図7(e)及び図8(g)にお
いて、例えばtS1は約1μm、tS2は0.2〜0.5μ
mの厚みを持つ。
【0027】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
光弁基板用半導体装置は、画素電極群に選択給電を行う
スイッチングトランジスタが形成される領域のシリコン
の厚みtS2が例えば0.2〜0.5μmと薄いために、
光が照射された時のスイッチングトランジスタのリーク
電流は小さく、又、画素電極を駆動させるための駆動回
路が形成される領域のシリコン厚みtS1は約1μmと比
較的に厚いために、素子分離領域であるフィールド酸化
膜下にまだ約0.5μm以上の単結晶シリコン層が残
り、基板電位が容易にとれ、駆動回路が容易に動作し易
いという優れた利点を持つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光弁基板用半導体装置の構造断面図で
ある。
【図2】光弁基板用半導体装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図3】光弁基板用半導体装置の構造断面図である。
【図4】画素部のスイッチングトランジスタの構造断面
図である。
【図5】光照射時と非照射時のドレイン電流とゲート電
圧の関係を示すグラフである。
【図6】光リーク電流とシリコン厚みの関係を示すグラ
フである。
【図7】本発明の半導体装置の製造工程を示す工程断面
図である。
【図8】本発明の半導体装置の製造工程を示す工程断面
図である。
【符号の説明】
11 シリコン酸化膜 19 フィールド酸化膜 42 単結晶シリコン 71,81 単結晶シリコン基板 72,82 シリコン酸化膜 73,83 単結晶シリコン層 116 フィールド酸化膜下の単結晶シリコン層 119 接着剤 120 ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 恒夫 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−200288(JP,A) 特開 平3−7911(JP,A) 特開 昭62−223781(JP,A) 特開 平4−219558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1362 G02F 1/1345 G02F 1/1333 H01L 29/78

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜状の電気絶縁性基板上にある半導体シ
    リコン単結晶膜上に、画素電極群に対して選択給電を行
    うスイッチ素子群と前記スイッチ素子群を選択動作させ
    る駆動回路素子群が形成された光弁基板用半導体装置に
    おいて、 前記画素電極群に対して選択給電を行う前記スイッチ素
    子群が形成される領域の半導体単結晶シリコン層の厚み
    は、駆動回路素子群が形成される領域の単結晶シリコン
    層の厚みより薄く、且つ前記画素電極群、前記スイッチ
    群、及び駆動回路素子群に対して前記電気絶縁性基板と
    反対側表面に、パッシベーション膜及び接着剤を介して
    ガラス基板が配置され、前記駆動素子の一部は、前記半
    導体シリコン単結晶膜を残し、その上に形成されたフィ
    ールド酸化膜を跨いで前記半導体シリコン単結晶膜表面
    部に形成された高濃度不純物領域に接続されて、前記駆
    動素子の一部と前記駆動素子群が形成された半導体シリ
    コン単結晶膜基板との電位を同電位にし、液晶層は、前
    記電気絶縁性基板に対して、前記単結晶シリコン層が形
    成されている側と反対側に配置されていることを特徴と
    する光弁基板用半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記電気絶縁性基板は、シリコン酸化膜
    である請求項1記載の光弁基板用半導体装置。
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