JPH07159809A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH07159809A
JPH07159809A JP30796993A JP30796993A JPH07159809A JP H07159809 A JPH07159809 A JP H07159809A JP 30796993 A JP30796993 A JP 30796993A JP 30796993 A JP30796993 A JP 30796993A JP H07159809 A JPH07159809 A JP H07159809A
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JP
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liquid crystal
substrate
crystal display
display device
layer
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JP30796993A
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Masahito Kenmochi
雅人 劒持
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス基板のような透明絶縁性基板内部から
のナトリウム汚染の問題を解消して、低コストなガラス
基板のような透明絶縁性基板を用いた信頼性が高く耐久
性の良好な液晶表示装置を実現する。 【構成】 ガラス基板1のような透明絶縁性基板内部か
ら析出してくるナトリウムのようなアルカリ金属類など
による不純物汚染はゲッタリング層としてのPSG膜2
に捕われるので、バッファー層3の上に形成された活性
層4に対しては不純物汚染が拡がることを防止すること
ができる。さらに本発明の液晶表示装置においては、ア
ニール処理などの加熱工程を通すことによりPSG膜2
(またはBPSG膜)の平坦性が極めて良好となり、透
明絶縁性基板の表面荒れの影響を抑えることができると
いう利点もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置に係り、
特にガラス基板のような透明絶縁基板などからの不純物
のTFT素子への汚染を防止した信頼性および耐久性に
優れた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、駆動回路一体型液晶表示装置の開
発が鋭意進められている。この駆動回路一体型液晶表示
装置は、画素部のスイッチング用素子のみならず駆動回
路系も同一の基板上に同様の半導体層を含む材料から形
成できる点、またそれらを同時に同一基板上に形成して
基板周辺に液晶駆動用ICのような半導体素子は配設す
る必要がなくなる点で、液晶表示装置全体としてのさら
なる小型化および低価格化が実現できるという特長か
ら、注目を集めている。
【0003】そのような駆動回路一体型液晶表示装置に
用いられる透明絶縁性基板としては、高融点ガラスや石
英基板等の、より高温に耐えられる透明絶縁基板の入手
が近年容易となってきたことから、a−Si(アモルフ
ァスシリコン)よりもさらに高温工程が必要となるp−
Si(多結晶シリコン)を用いた半導体素子の形成が容
易となって、そのようなp−Siを用いたさらに高性能
な素子による駆動回路一体型の液晶表示装置を製造する
ことが可能となってきている。
【0004】しかしながら、上述のようなa−Siやp
−Siをガラス基板上に形成された素子は、シリコン基
板上に形成された素子とは異なり、透明絶縁性基板とし
て用いられているガラス基板などからナトリウムに代表
されるアルカリ金属系の不純物粒子が素子へと拡散し、
素子特性劣化の要因となるという、不純物汚染の問題が
ある。
【0005】上述のナトリウムのようなアルカリ金属類
は、デバイス表面のシリコン酸化膜中で陽イオンとなり
正電荷を持つと、この正電荷による電界効果によって、
素子表面のp型層をn型に反転させたり、MOSFET
のしきい値電圧やバイポーラトランジスタの電流増幅率
を変化させてしまうということが知られている。
【0006】また、そのような半導体デバイスの初期特
性を変化させるのみならず、半導体デバイスの動作中に
拡散およびドリフトしてさらに移動しやすいため、素子
特性の経時的変化も引き起こし信頼性を低下させるとい
う問題がある。
【0007】これらの問題から、液晶表示装置において
上述のような素子を用いるいわゆるアクティブマトリッ
クス型液晶表示装置の場合、上述の問題を避けるために
不純物汚染の恐れの少ないナトリウムフリーのガラス、
または石英基板等が従来一般的に用いられてきた。
【0008】しかしながら、そのような石英基板のよう
な基板は、一般的な高融点ガラス基板やガラス基板等に
比べて、さらに価格が高く、液晶表示装置のコストを上
昇させるといった欠点がある。液晶表示装置におけるT
FTなどのプロセス技術は、半導体プロセス技術に比べ
て非常に類似した技術を用いているが、半導体プロセス
においては基板自体がシリコン基板を用いるのに対して
液晶表示装置におけるTFTプロセスでは基板として透
明絶縁性基板を上述のように用いることから、その透明
絶縁性基板内部からのナトリウム等の不純物汚染の恐れ
に晒されているという問題がある。しかも液晶表示装置
の画素の微細化や高密度化等のために、それに用いられ
るTFT等の素子としても、高集積化が進み、極微量の
ナトリウム汚染がその素子の特性劣化をひきおこし、さ
らには液晶表示装置としての表示特性の低下や信頼性の
低下など、大きな悪影響を及ぼす原因となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な問題を解決するために成されたもので、その目的は、
低コストなガラス基板のような透明絶縁性基板内部から
のナトリウム汚染の問題を解消して、信頼性が高く耐久
性の良好な液晶表示装置を安価な基板材料を用いて実現
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、絶縁性基板の第1主面上に、画素電極と、該画素電
極に画像を表示するための電圧を印加する薄膜トランジ
スタとを備えた薄膜トランジスタアレイ基板と、対向電
極を備えた対向基板であって前記薄膜トランジスタアレ
イ基板の画素電極と前記対向電極との間に間隙を有して
対向するように配置された対向基板と、周囲を封止され
て前記間隙に封入・挟持される液晶層とを有する液晶表
示装置において、前記絶縁性基板と前記薄膜トランジス
タの半導体層との間に燐を含むシリコン酸化膜から形成
されてアルカリ金属不純物を吸収するゲッタリング層
と、前記ゲッタリング層を覆うように、燐および硼素を
不純物として含まない絶縁膜から形成されたバッファー
層とを具備することを特徴としている。
【0011】また、絶縁性基板の第1主面上に、画素電
極と、該画素電極に画像を表示するための電圧を印加す
る薄膜トランジスタとを備えた薄膜トランジスタアレイ
基板と、対向電極を備えた対向基板であって前記薄膜ト
ランジスタアレイ基板の画素電極と前記対向電極との間
に間隙を有して対向するように配置された対向基板と、
周囲を封止されて前記間隙に封入・挟持される液晶層と
を有する液晶表示装置において、前記絶縁性基板と前記
薄膜トランジスタの半導体層との間に燐および硼素を含
むシリコン酸化膜から形成され、アルカリ金属不純物を
吸収するゲッタリング層と、前記ゲッタリング層を覆う
ように燐および硼素を不純物として含まない絶縁膜から
形成されたバッファー層とを具備することを特徴として
いる。
【0012】また、上記の液晶表示装置において、前記
絶縁性基板の第2主面上に、燐および硼素のうち少なく
とも一方を含むシリコン酸化膜から形成されアルカリ金
属不純物を吸収するゲッタリング層を具備することを特
徴としている。
【0013】
【作用】本発明の液晶表示装置においては、アクティブ
マトリックス型液晶表示装置や駆動回路一体型の液晶表
示装置のTFTアレイ基板を形成するにあたり、画素部
スイッチング用TFTや周辺駆動回路用TFTを形成す
る以前に、ガラス基板のような絶縁性基板上にPSG膜
あるいはBPSG膜を形成し、例えばPOCl3(塩化
ホスホリル)等の雰囲気中で高温にてP(リン)の拡散
を行なうことにより、ガラス基板のような透明絶縁性基
板の内部に存在しているアルカリ金属不純物を前記のP
SG膜(あるいはBPSG膜)に偏析させる。
【0014】つまり、PSG膜あるいはBPSG膜は、
上記のようなガラス基板に含まれているアルカリ金属類
不純物を取り込んで、外部へは析出させないためのゲッ
タリング層として機能し、ナトリウムのようなアルカリ
金属類不純物による汚染がTFT側へと侵入することを
阻止する効果を発揮する。
【0015】さらにそのPSG膜あるいはBPSG膜の
上に、不純物を含まないシリコン酸化膜を形成してこれ
をバッファー層とし、このバッファー層の上にシリコン
層を形成して活性層としている。
【0016】このようにして、ガラス基板のような透明
絶縁性基板内部から析出してくるナトリウムのようなア
ルカリ金属類などによる不純物汚染は上述のゲッタリン
グ層としてのPSG膜に捕われ、活性層に対しては不純
物汚染が拡がることを防止することができる。
【0017】さらに本発明の液晶表示装置においては、
上述のゲッタリング層としてPSG膜あるいはBPSG
膜を用いていることから、アニール処理のような加熱工
程を通すことによってそれらの膜が極めて良好な平坦性
を示す(平坦化する)という特長も有している。したが
って、ガラス基板のような透明絶縁性基板上に微小欠陥
や傷等が発生していても、その上に形成されたPSG膜
あるいはBPSG膜のの上面はリフローされて平坦性を
保つことができるので、その上に形成されるシリコン層
からなる活性層の成膜時に、欠陥の元となる結晶の種を
誘起させることを避けることができるという特長をも有
している。
【0018】
【実施例】以下、本発明の液晶表示装置の実施例を図面
に基づいて詳細に説明する。以下の実施例においては、
説明の簡潔化のためにTFTアレイ基板上に形成された
スイッチング用TFT部分を中心として説明する。従っ
てそのTFTに接続される画素電極や、さらには対向基
板側の対向電極や液晶層等については、詳細な説明は省
略しているが、これらの構造物は一般的な液晶表示装置
に用いられるものと同等のものを用いることができるこ
とは言うまでもない。
【0019】(実施例1)図1および図2は、本発明に
係る第1の実施例の液晶表示装置のTFT部分の製造プ
ロセスを示す図である。以下、第1の実施例の液晶表示
装置の構造について、図1に示した製造プロセスを追っ
て説明する。
【0020】表面の洗浄処理など通常の前処理を行なっ
た透明絶縁性基板1の両面に、ゲッタリング層として、
LPCVD法によりP(燐)を約6 %含んだPSG膜2
を約1.2 μm成膜、その後、拡散炉にてPOCl3 雰囲
気中で1000℃、30分間のアニール処理を行なった。この
アニール処理により、透明絶縁性基板1内のNa(ナト
リウム)が析出してきた際にゲッタリング効果を得ると
ともに、PSG膜2のリフローによる基板の凹凸に対す
る平坦化をも行なう。少なくとも素子形成側である第一
主面に形成されていれば、さらに基板裏面にもPSG膜
を形成してもよい(図1(a))。
【0021】さらに、バッファー層として、基板の両面
にPSG膜2上を覆うように、アンドープのシリコン酸
化膜3をLPCVD法によって約0.8 μmの厚さに成膜
する(b)。このバッファー層の材料としては、電気的
絶縁性を有する絶縁膜であれば、例えばシリコン窒化膜
を用いてもよい。
【0022】そして、a−Si(アモルファスシリコ
ン)層をLPCVD法により形成する。その後、酸化炉
にて600 ℃、窒素雰囲気中で15時間の固相成長を行なっ
て、p−Si(多結晶シリコン)層を150 nm形成す
る。そしてこのp−Si層の上にレジストを被着させそ
のレジストにマスクを用いてパターニングを行なった
後、ドライエッチングにより島状に素子分離して活性層
4を形成する(c)。
【0023】その後、酸化炉にて1100℃で活性層4の表
面から酸化させ、ゲート絶縁膜として熱酸化膜5を70n
m形成する(d)。このときチャネルイオン注入は省略
した。 そして、通常のソース・ドレイン形成方法でA
s(ヒ素)のイオン注入を行ない、ソース6・ドレイン
7を形成する。このイオン注入は後述のゲート電極8の
形成後に、ゲート電極8をマスクとしてセルフアライン
で行なっても構わない。この後、Pをドープし低抵抗化
したp−Siを成膜し、これをドライエッチングで加工
して、ゲート電極8を形成する(図2(e))。
【0024】次に層間絶縁膜9としてアンドープのSi
酸化膜をAPCVD法で600 nm形成し、その後ソース
6およびドレイン7の活性化処理を行なう。
【0025】続いて、コンタクト開孔10a、10b
を、マスクパターニング後ドライエッチング、例えばC
4 /O2 の雰囲気中でプラズマエッチングで加工し穿
設する(f)。
【0026】そして端部がドレイン電極を兼ねた信号線
11およびソース電極12として、Siを0.5 %添加し
たAl膜をスパッタ法にて成膜、これをパターニング加
工して形成した。さらにこの上に第2層間絶縁膜13を
形成する。これはPSG膜をCVD法で800 nm形成し
て得た。このPSG膜からなる第2層間絶縁膜13は、
基板とは反対側の上面からのアルカリ金属汚染を防ぐた
めの目的をも有している。 そして、ポリシリコンプロ
セスでしばしば行なわれる水素プラズマ照射によるダン
グリングボンドのパシベーションもこの後に行なった。
ただしこの水素プラズマ照射は場合によっては省略して
も構わない。
【0027】その後、さらに保護膜14としてSiNx
を700 nm形成し、その後パッド部の開口部を穿設して
本発明に係る液晶表示装置の画素部スイッチング用TF
T部分を完成させた(g)。
【0028】このようにしてガラス基板である透明絶縁
性基板1の上に形成された単体のnチャネルMOSTF
Tの動作特性を評価した。静特性の素子評価からしきい
値電圧のばらつきを求めると、1 V<VTH<2 Vの範囲
で安定した素子特性が得られた。
【0029】さらに、信頼性評価を行なうため、BT試
験を行なったところ、86000 秒を経た後でも、しきい値
電圧のズレ(ΔVTH)は、ΔVTH=0.1 V以下と安定し
た特性が得られた。このことから、アルカリ金属の汚染
によると思われる特性劣化は見られず、本発明の技術の
効果が非常に高いことが確認された。
【0030】(実施例2)本発明の技術は、P(燐)を
含んだ膜をゲッタリング層として用いれば、第1の実施
例と同様の効果が期待されることから、この第2の実施
例においてはBPSG(Boro-phospho Silicate-Glass
)膜を用いて実験を行なった。またこの第2の実施例
においては、さらにn、pの両チャネル素子を作成し、
その後、透明電極をその上に接続するように形成した。
さらにそのようにして形成されたTFTアレイ基板を、
対向基板に間隙を有して対向して配置し、周囲を封止し
てその間隙に液晶層を封入して液晶表示素子を形成し
た。以下、その詳細を図3に基づいて説明する。
【0031】第1の実施例と同様に前処理を行なった透
明絶縁性基板201上の両面に、ゲッタリング層とし
て、LPCVD法によりB(硼素)を約2 %含んだBP
SG膜202を成膜した。このBPSG膜はB、Pを含
み、これらBおよびPの濃度の合計が10%以上に高くな
ると加熱処理にて不純物粒子の発生が認められることが
あるため、このBPSG膜202の上にさらに高濃度の
PSG膜203を成膜した後、拡散炉にてPOCl3
囲気中で950 ℃、30分間のアニール処理を行なった。こ
のとき、BPSG膜202はPSG膜203よりもリフ
ローしやすいことからBPSG膜202の上の平坦化が
さらに効果的となった(図3(a))。
【0032】そして、PSG膜203はBPSG膜20
2に比べてエッチングレートが格段に早いため、上述の
加熱処理後、希弗酸処理にて上層のPSG膜203のみ
を選択的に剥離した。
【0033】その後、バッファー層として、LPCVD
法によりアンドープのシリコン酸化膜204を0.8 μm
成膜した(b)。
【0034】そしてこの後は、第1の実施例と同様のプ
ロセスによりTFTを作成した。
【0035】即ち、a−Si層をLPCVDにより形成
し、その後酸化炉にて600 ℃、窒素雰囲気中で15時間の
固相成長を行ないp−Si層を150 nm形成する。p−
Si層にマスクを用いてレジストパターニングした後、
ドライエッチングによってこれを島状に素子分離し、活
性層205を形成した。その後、酸化炉にて1100℃で活
性層205の表面から酸化して熱酸化膜206を70nm
形成した。このとき、チャネル207へのチャネルイオ
ン注入は省略した。その後、通常のソース・ドレイン形
成方法で、AsおよびBのイオン注入を行ない、ソース
208・ドレイン209をそれぞれ形成した。このイオ
ン注入は後述のゲート電極210を形成した後に行なっ
ても構わない。本実施例においてはn、pの両チャネル
を持つCMOS回路として形成した。続いて、Pをドー
プし低抵抗化したp−Si層を成膜、これをドライエッ
チングで加工し、ゲート電極210を形成した。この
後、層間絶縁膜211としてアンドープのSi酸化膜を
APCVD法で400 nm成膜、さらにその上にPSG膜
212を600 nm成膜し、その後、POCl3 雰囲気中
で900 ℃の加熱処理を行ないリフローした。このとき、
ソース208・ドレイン209での活性化も同時に行な
った。
【0036】続いて、コンタクトホールをマスクパター
ニング後ドライエッチングで加工し層間絶縁膜211お
よびPSG膜212に穿設した。
【0037】信号線213およびソース接続電極214
は、Siを0.5 %添加したAl膜をスパッタ法によって
成膜、これをパターニング加工して形成した。さらにこ
の上に第2層間絶縁膜215を形成、本実施例ではPS
G膜をCVD法で800 nm形成した。
【0038】ポリシリコンプロセスでしばしば行なわれ
る水素プラズマ照射によるパシベーションもこの後行な
った。この水素プラズマ照射は第1の実施例と同様に省
略しても構わない。その後、さらに保護膜としてSiN
x 膜216を700 nm形成し、コンタクトホール穿設
後、ITO膜を形成、これをパターニングして画素電極
217とした(c)。
【0039】このようにして形成したTFTアレイ基板
と別途作成した対向基板(図示省略)とを間隙を有して
対向配置し、周囲を封止して前記間隙に液晶層を注入挟
持させて、液晶表示素子として組み上げた。さらにこの
液晶表示装置の外向き側の主面にそれぞれ偏光板を取り
付けて液晶表示装置として完成させた。
【0040】上述のようにして形成されたTFT素子の
特性を上述の第1の実施例と同様に単体のpチャネルM
OS素子として評価した。
【0041】静特性の素子評価としては、しきい値電圧
のばらつきは第1の実施例と同様に1 V以下と安定した
素子特性が得られることが確認できた。
【0042】さらに、信頼性評価を行なうためBT試験
を行なったところ、第1の実施例と同様に86000 秒後で
もしきい値電圧ズレはΔVTH=0.1 V以下と安定した特
性が得られ、前記第1の実施例によるnチャネル素子の
みならずpチャネル素子でも同様の良好な効果が得られ
ることが確認された。さらに液晶表示装置として画面に
画像を表示させたところ、コントラスト等の表示品質が
安定したものとなり、アルカリ金属汚染等による表示特
性の劣化は見受けられず、本発明の技術の液晶表示装置
における効果は、このような表示画像の目視にても確認
された。
【0043】なお、上述の第1の実施例および第2の実
施例においては、効果がはっきりと確認できるように、
PSG膜またはBPSG膜を半導体素子の上下両面に形
成した場合について説明したが、さらに製造工程中の管
理の行き届いた環境であれば、ガラス基板の両面のう
ち、特にTFTを形成する側のみに上述のPSG膜等を
用いるだけでも本発明の技術の効果が確認されるはずで
ある。
【0044】またP(燐)を混入させた酸化膜としてP
SG膜、BPSG膜を用いたが、この他にも、アルカリ
金属に対して同様のゲッタリング効果が見られる絶縁膜
であれば上述の材質のみには限定されない。
【0045】またその成膜方法としても、上述の実施例
のようなLPCVD法のみには限定されない。この他に
も常圧CVD(APCVD)、プラズマCVD、スパッ
タ法等で形成しても構わない。あるいは、アンドープの
酸化膜を形成した後にリンをイオン注入等により混入さ
せるようにしても構わない。
【0046】また、上述の実施例においては素子評価と
してはMOS素子のみであったが、バイポーラ素子等で
も電流増幅率等の安定化に対して本発明の効果が期待さ
れる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述
の液晶表示装置の各構成部位の材質等が変更可能である
ことは言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ガラス基板のような透明絶縁性基板内部からのナトリウ
ム汚染の問題を解消して、低コストなガラス基板のよう
な透明絶縁性基板を用いた信頼性が高く耐久性の良好な
液晶表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の液晶表示装置のTFT部分の構
造を,その形成プロセスを追って示す図である。
【図2】第1の実施例の液晶表示装置のTFT部分の構
造を、その形成プロセスを追って示す図である。
【図3】第2の実施例の液晶表示装置のTFT部分の構
造を、その形成プロセスを追って示す図である。
【符号の説明】
1……透明絶縁性基板 2……ゲッタリング層としてのPSG膜 3……バッファー層としてのSi酸化膜 4……活性層 5……ゲート絶縁膜としての熱酸化膜 6……ソース 7……ドレイン 8……ゲート電極 9……層間絶縁膜 10a…コンタクト開孔 10b…コンタクト開孔 11……信号線 12……ソース電極 13……第2層間絶縁膜 14……保護膜としてのSiNx

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板の第1主面上に、画素電極
    と、該画素電極に画像を表示するための電圧を印加する
    薄膜トランジスタとを備えた薄膜トランジスタアレイ基
    板と、対向電極を備えた対向基板であって前記薄膜トラ
    ンジスタアレイ基板の画素電極と前記対向電極との間に
    間隙を有して対向するように配置された対向基板と、周
    囲を封止されて前記間隙に封入・挟持される液晶層とを
    有する液晶表示装置において、 前記絶縁性基板と前記薄膜トランジスタの半導体層との
    間に燐を含む絶縁膜から形成されてアルカリ金属不純物
    を吸収するゲッタリング層と、 前記ゲッタリング層を覆うように、燐および硼素を不純
    物として含まないシリコン酸化膜から形成されたバッフ
    ァー層とを具備することを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 絶縁性基板の第1主面上に、画素電極
    と、該画素電極に画像を表示するための電圧を印加する
    薄膜トランジスタとを備えた薄膜トランジスタアレイ基
    板と、対向電極を備えた対向基板であって前記薄膜トラ
    ンジスタアレイ基板の画素電極と前記対向電極との間に
    間隙を有して対向するように配置された対向基板と、周
    囲を封止されて前記間隙に封入・挟持される液晶層とを
    有する液晶表示装置において、 前記絶縁性基板と前記薄膜トランジスタの半導体層との
    間に燐および硼素を含むシリコン酸化膜から形成され、
    アルカリ金属不純物を吸収するゲッタリング層と、 前記ゲッタリング層を覆うように燐および硼素を不純物
    として含まない絶縁膜から形成されたバッファー層とを
    具備することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2記載の液晶表示装置にお
    いて、 前記絶縁性基板の第2主面上に、燐および硼素のうち少
    なくとも一方を含むシリコン酸化膜から形成されアルカ
    リ金属不純物を吸収するゲッタリング層を具備すること
    を特徴とする液晶表示装置。
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