JP3072326B2 - 半導体単結晶薄膜基板光弁装置とその製造方法 - Google Patents

半導体単結晶薄膜基板光弁装置とその製造方法

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JP3072326B2
JP3072326B2 JP25491890A JP25491890A JP3072326B2 JP 3072326 B2 JP3072326 B2 JP 3072326B2 JP 25491890 A JP25491890 A JP 25491890A JP 25491890 A JP25491890 A JP 25491890A JP 3072326 B2 JP3072326 B2 JP 3072326B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は直視型表示装置や投影型表示装置等に用いら
れる平板型光弁装置とその製造方法に関する。より詳し
くは、駆動回路と画素電極群とが集積的に形成された半
導体薄膜基板を用いて構成されたアクティブマトリック
ス型の光弁装置とその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
アクティブマトリックス装置の原理は比較的簡単であ
り、各画素にスイッチ素子を設け、特定の画素を選択す
る場合には対応するスイッチ素子を導通させ、非選択時
においてはスイッチ素子を非導通状態にしておくもので
ある。このスイッチ素子はアクティブマトリックス装置
を構成する半導体薄膜基板に形成されている。スイッチ
素子は通常薄膜型の絶縁ゲート電界効果トランジスタか
ら構成されている。
従来、アクティブマトリックス装置においては薄膜ト
ランジスタはガラス基板上に堆積された非晶質シリコン
薄膜あるいは多結晶シリコン薄膜の表面に形成されてい
た。これら非晶質シリコン薄膜及び多結晶シリコン薄膜
は物理気相成長法又は化学気相成長法を用いてガラス基
板上に容易に堆積できるので比較的大画面のアクティブ
マトリックス装置を製造するのに適している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来の非晶質シリコン薄膜あるいは多
結晶シリコン薄膜を用いたアクティブマトリックス装置
は、薄膜スイッチ素子の微細化及び画素電極の高密度化
には必ずしも適していない。最近、比較的大面積の画像
面が必要とされる直視型表示装置とは別に、微細化され
た高密度の画素を有する超小型表示装置あるいは光弁装
置に対する要求が高まってきている。かかる超小型光弁
装置は例えば投影型画像装置の一次画像形成面として利
用され、投影型のハイビジョンテレビとして応用可能で
ある。仮に、微細半導体製造技術あるいはLSI製造技術
を用いる事ができれば、1μmオーダの画素寸法を有し
全体としても数cm程度の寸法を有する超小型光弁装置が
実現できると考えられている。
しかしながら、従来の非晶質あるいは多結晶シリコン
薄膜を用いた場合には、LSI製造技術を駆使してμmオ
ーダあるいはサブμmオーダの薄膜トランジスタスイッ
チ素子を形成する事は困難である。例えば、非晶質シリ
コン薄膜の場合にはその成膜温度が300℃程度である
為、LSI製造技術に必要な高温処理を実施する事ができ
ない。又、多結晶シリコン薄膜の場合には結晶粒子の大
きさが数μm程度である為、必然的に薄膜トランジスタ
の微細化が制限される。加えて、多結晶シリコン薄膜の
成膜温度は600℃程度であり、1000℃以上の高温処理を
要する微細化技術あるいはLSI製造技術を十分に活用す
る事は難しい。以上に述べた様に、従来の非晶質シリコ
ン薄膜又は多結晶シリコン薄膜を用いたアクティブマト
リックス装置においては、通常の半導体集積回路と同程
度の集積密度及びチップ寸法を実現する事は極めて困難
であるという問題点があった。
上述した従来の技術の問題点に鑑み、本発明は微細化
された高精細の画素を有するアクティブマトリックス液
晶装置等の光弁装置を提供する事を一般的な目的とす
る。この目的を達成する為に、本発明においては電気絶
縁性の担体層とその上に形成された高品質の半導体単結
晶薄膜層例えばシリコン単結晶薄膜層とからなる二層構
造を有する複合基板を用いて薄膜トランジスタスイッチ
素子群及び周辺駆動回路を形成する様にした。
ところで、シリコン単結晶薄膜トランジスタは、シリ
コン非晶質薄膜トランジスタあるいはシリコン多結晶薄
膜トランジスタに比べて高速応答性及び素子の微細化の
点で優れている一方、入射光に起因するリーク電流が大
きいという不具合を有している。この光リーク電流はト
ランジスタからなるスイッチ素子のオン/オフ電流比を
悪化させるので極力抑える必要がある。この為に、特に
画素アレイ領域に形成された薄膜トランジスタスイッチ
素子の遮光対策が必要とされる。
さらに、本発明においては素子の高速応答性を可能と
し且つ微細化を達成する為に半導体単結晶薄膜例えばシ
リコン単結晶薄膜の上にスイッチ素子群ばかりでなく周
辺駆動回路も集積形成されている。特に、シリコン単結
晶薄膜を用いた場合にはCMOSトランジスタを形成できる
ので低消費電力化を図る事もできる。しかしながら、CM
OSトランジスタを集積形成した場合には、入射光の照射
に起因してN型トランジスタとP型トランジスタとの間
でラッチアップ等が生じ誤動作あるいは最悪の場合には
暴走の危険性がある。従って、画素アレイ領域外に配置
された周辺駆動回路に対しても遮光対策を講ずる必要が
ある。
そこで、本発明は複合基板表面に形成された半導体単
結晶薄膜に集積されたスイッチ素子群及び周辺回路素子
群に対して有効な遮光手段を提供する事を主たる目的と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上述した本発明の一般的な目的及び主たる目的を達成
する為に、本発明にかかる光弁装置は半導体単結晶薄膜
層と絶縁性担体層とを有する複合基板を利用している。
複合基板表面には画素を規定する画素電極群が高密度高
精細に形成されている。又、半導体単結晶薄膜層には画
素電極群を駆動する為の集積駆動回路が高密度で形成さ
れている。加えて、この光弁装置は該集積駆動回路を入
射光から遮閉する為の遮光手段を具備している。複合基
板に対して所定の間隙を介して対向基板が対向配置され
ている。この所定の間隙内には電気光学物質層が充填さ
れており画素毎に入射光の光学変調を行なう。
該半導体単結晶薄膜層に形成された集積駆動回路は、
画素電極群に対応して配置されたスイッチ素子群を含ん
でおり、個々の画素電極を選択給電する。そして、該遮
光手段は個々のスイッチ素子を遮光する為の遮光膜を含
んでいる。この遮光膜は、各スイッチ素子が形成された
半導体単結晶薄膜層領域の直下に配置されており、光弁
装置の裏面から入射する光を遮断している。この遮光膜
は導電性を有するとともに絶縁層により対応するスイッ
チ素子から電気的に分離されている。この絶縁層は半導
体単結晶薄膜層と絶縁性担体層との間に介在している。
他の態様によれば、遮光膜は、各スイッチ素子に関し
半導体単結晶薄膜層と反対側でスイッチ素子の直上に位
置しており、光弁装置の表側から入射する光を遮断して
いる。この場合、各スイッチ素子は該半導体単結晶薄膜
層に形成されたソース領域及びドレイン領域とゲート絶
縁膜を介して積層配置されたゲート電極とからなる絶縁
ゲート電界効果トランジスタで構成されているととも
に、該遮光膜はゲート電極表面に積層されており、少く
とも絶縁ゲート電界効果トランジスタのチャネル領域に
入射する光を遮断している。あるいは、この遮光膜はド
レイン領域に接続するドレイン電極から延設されゲート
電極の上方においてスイッチ素子を覆う様に配置された
電極膜であっても良い。
前述した様に、該集積駆動回路は画素電極群を選択給
電する為のスイッチ素子群に加えて、該スイッチ素子群
を駆動する為に画素電極群の周辺に配置されたドライバ
回路をも含んでいる。そして、該遮光手段はこのドライ
バ回路全体を遮光する為の遮光層をも含んでいる。この
遮光層は、例えば複合基板と対向基板とを互いに接着す
る為の遮光性シーラから構成しても良い。あるいはこの
遮光層は複合基板の周辺部表面に塗布された遮光性樹脂
層から構成しても良い。さらには、この遮光層は複合基
板の周辺部に配置された金属枠部材から構成しても良
い。
上述した構造を有する光弁装置は以下に述べる方法に
より製造される。先ず、一対の半導体単結晶板部材と絶
縁性担体板部材とを用意する。次に、一方の板部材の表
面に遮光膜を形成する。続いて、遮光膜を挟んで一対の
板部材を接着するとともに、半導体単結晶板部材を研摩
して半導体単結晶薄膜層を形成する。この半導体単結晶
板部材は例えばLSI製造に用いられる高品質のシリコン
ウェハが用いられる。このシリコンウェハを研摩する事
により実質的にシリコンウェハと同等の品質を有するシ
リコン単結晶薄膜層を得る事ができる。さらに、この半
導体単結晶薄膜層に対して遮光膜に重ならない様に画素
電極群を形成するとともに、遮光膜に重なる様にスイッ
チ素子群を集積形成する。最後に、担体板部材に対して
所定の間隙を介して対向基板を接着するとともに、該間
隙に電気光学物質を充填して光弁装置を完成する。この
製造方法によれば、各スイッチ素子が形成された半導体
単結晶薄膜層領域の直下に遮光膜からなる遮光手段が形
成される。
〔発明の作用〕
上述した様に、本発明によれば絶縁性担体層及びその
上に形成された半導体単結晶薄膜層とからなる二層構造
を有する複合基板を用いており、且つ該半導体単結晶薄
膜層は半導体単結晶バルクからなるウェハと同等の品質
を有している。従って、かかる半導体単結晶薄膜層に対
して微細化技術あるいはLSI製造技術を駆使して画素電
極群及びこれらを駆動する為の駆動回路を集積的に形成
する事ができる。この集積駆動回路には画素電極群に対
して選択給電を行なう為のスイッチ素子群やこれらスイ
ッチ素子群を線順次走査する為の周辺回路が含まれる。
この結果得られる光弁装置は極めて高い画素密度及び極
めて小さい画素寸法を有しており超小型高精細の光弁装
置例えばアクティブマトリックス装置を構成できる。
特に本発明によれば、光弁装置は遮光手段を含んでお
り集積駆動回路を入射光から保護している。例えば、遮
光手段は個々のスイッチ素子を構成する絶縁ゲート電界
効果トランジスタのチャネル領域を入射光から遮閉する
遮光膜を含んでいる。この為、半導体単結晶薄膜に形成
された絶縁ゲート電界効果トランジスタに光リーク電流
が発生するのを防止できる。又、該遮光手段は遮光層を
も含んでおり、周辺ドライバ回路を構成するCMOSトラン
ジスタを外部入射光から遮閉している。この為、誤動作
の原因となるラッチアップ等を有効に防止する事ができ
る。
〔実 施 例〕
以下図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説
明する。第1図は本発明にかかる光弁装置の一実施例を
示す模式的断面図であり、遮光手段として遮光膜を具備
する例を表わしている。理解を容易にする為、第1図は
一画素部分のみを切り出して示している。図示する様
に、光弁装置は複合基板1を利用している。この複合基
板1は半導体単結晶薄膜層例えばシリコン単結晶薄膜層
2と絶縁性担体層例えば石英ガラス層3とを含んでい
る。複合基板1の上には画素を規定する画素電極4が形
成されている。又、シリコン単結晶薄膜層2には画素電
極4を駆動する為の集積駆動回路が形成されている。こ
の集積駆動回路は対応する画素電極4に対して選択給電
を行なう為のスイッチ素子5を含んでいる。このスイッ
チ素子5は絶縁ゲート電界効果トランジスタからなり、
シリコン単結晶薄膜層2に形成された一対のドレイン領
域D及びソース領域Sとゲート絶縁膜6を介して積層配
置された所定の形状を有するゲート電極Gとから構成さ
れている。トランジスタのソース領域Sは画素電極4に
電気的に接続されているとともに、ドレイン領域Dは金
属パタン7に電気的に接続されている。これら画素電極
4及び金属パタン7はフィールド酸化膜8の上に堆積さ
れている。フィールド酸化膜8はシリコン単結晶薄膜層
2を選択的熱酸化処理する事により得られる。スイッチ
素子5はその全体が保護膜15により被覆されている。
個々のスイッチ素子5を入射光から遮閉するための遮
光手段が具備されている。本実施例においては、この遮
光手段は遮光膜9から構成されている。この遮光膜9
は、各スイッチ素子5が形成された半導体単結晶薄膜層
領域の直下に配置されており、光弁装置の裏面側から入
射する光を遮断している。なお、表側から入射する光は
スイッチ素子5のゲート電極Gによって有効に遮断でき
る。この遮光膜9は例えば不純物のドーピングされたポ
リシリコンからなり遮光性及び導電性を有するとともに
絶縁層10に埋め込まれており、対応するスイッチ素子5
から電気的に分離されている。この遮光膜9に導電性を
持たせる事によりスイッチ素子5のバックゲート電極と
して利用する事もできる。なお、絶縁層10はシリコン単
結晶薄膜層2と石英ガラス層3との間に介在している。
複合基板1に対して所定の間隙を介して対向基板11が
対向配置されている。この対向基板11はガラス板12とそ
の内側表面に形成された共通電極13とからなる。複合基
板1と対向基板11との間には電気光学物質層例えば液晶
層14が充填されており、画素毎に入射光の光学変調を行
なう。即ち、画素電極4と共通電極13との間に印加され
る電圧の大きさに応じて入射光に対する透過率が変化し
光弁機能を奏する。
上述した実施例においては、遮光膜9は所定の形状に
パタニングされたポリシリコン膜から構成されている。
しかしながら、遮光膜の材料はこれに限られるものでは
なく、例えば高融点金属あるいは、高融点金属とシリコ
ンの化合物からなるシリサイドで構成しても良い。高融
点金属としてはタングステン、タンタル、白金等があ
る。又、スイッチ素子5を構成するトランジスタのゲー
ト電極Gは通常ポリシリコンで構成されている。しかし
ながら、本発明はこれに限られるものではなくポリシリ
コンに代えてシリサイドを用いても良い。
次に、第2図(A)ないし第2図(G)を参照して第
1図に示す光弁装置の製造方法の一例を説明する。先
ず、第2図(A)に示す工程において、シリコン単結晶
板21と石英ガラス板22とが用意される。シリコン単結晶
板21は例えばLSI製造に用いられる高品質のシリコンウ
ェハを用いる事が好ましく、その結晶方位は<100>0.0
±1.0の範囲の一様性を有し、その単結晶格子欠陥密度
は500個/cm2以下である。シリコン単結晶板21の裏面は
絶縁層23で被覆されている。この絶縁層23は例えばシリ
コン酸化膜あるいはシリコン窒化膜からなり、その表面
は平坦化されている。一方、石英ガラス板22の表面には
遮光膜24が形成されている。この遮光膜24は所定の形状
にパタニングされたポリシリコンあるいは高融点金属シ
リサイドから構成されている。さらに、石英ガラス板22
の表面は全体に渡って絶縁層25により被覆されている。
この絶縁層25もシリコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜
からなりその表面は平坦化されている。
次に第2図(B)に示す工程において、平坦仕上げさ
れた両板部材21及び22の両面を重ね合わせ加熱する事に
より両板部材を互いに熱圧着する。この熱圧着処理によ
り、両板部材は強固に固着される。この結果、両板部材
の間には融合して単層化された絶縁層26が介在する事と
なる。この絶縁層26に遮光膜24が埋め込まれている。
次に第2図(C)に示す工程において、シリコン単結
晶板21の表面を研摩する。この結果、絶縁層26の表面に
は所望の厚さまで研摩されたシリコン単結晶薄膜層27が
形成される。従って、石英ガラス板22からなる担体層と
単結晶シリコン薄膜層27とを有する複合基板が得られ
る。なお、単結晶シリコン板21を薄膜化する為に研摩処
理に代えてエッチング処理を用いても良い。この様にし
て得られた単結晶シリコン薄膜27はシリコンウェハ21の
品質が実質的にそのまま保存されるので、結晶方位の一
様性や格子欠陥密度に関して極めて優れた半導体基板材
料を得る事ができる。
ところで従来からシリコン単結晶薄膜を有する種々の
タイプの半導体基板が知られている。いわゆるSOI基板
と呼ばれているものである。SOI基板は例えば絶縁物質
からなる担体表面に化学気相成長法等を用いて多結晶シ
リコン薄膜を堆積させた後、レーザビーム照射等により
加熱処理を施こし多結晶膜を再結晶化して単結晶構造に
転換して得られていた。しかしながら、一般に多結晶の
再結晶化により得られた単結晶は必ずしも一様な結晶方
位を有しておらず又格子欠陥密度が大きかった。これら
の理由により、従来の方法により製造されたSOI基板に
対してシリコンウェハと同様に微細化技術あるいはLSI
製造技術を適用する事が困難であった。この点に鑑み、
本発明は半導体製造プロセスで広く用いられているシリ
コンウェハと同程度の結晶方位の一様性及び低密度の格
子欠陥を有するシリコン単結晶薄膜を用いて微細且つ高
分解能の光弁装置を構成するものである。
続いて、上述した様に製造された複合基板に対してス
イッチ素子及び画素電極を形成する工程を以下に説明す
る。先ず、第2図(D)に示す工程において、シリコン
単結晶薄膜27の選択的熱酸化処理を行ない、フィールド
酸化膜28を形成する。この選択的熱酸化はシリコン単結
晶薄膜27の全厚に対して行なわれ完全にシリコン酸化膜
に転換されるので、フィールド酸化膜28は実質的に透明
である。選択的熱酸化処理を行なった結果、フィールド
酸化膜28によって囲まれた部分に残されたシリコン単結
晶薄膜27によって素子領域が形成される。この時、形成
された素子領域の直下に遮光膜24が位置する様に選択的
熱酸化処理のマスク合わせが行なわれる。
次に第2図(E)に示す工程において、素子領域に残
されたシリコン単結晶薄膜27の表面部分のみの選択的熱
酸化が行なわれゲート絶縁膜29が形成される。続いて、
このゲート絶縁膜29の上に所定の形状にパタニングされ
たゲート電極30が配設される。このゲート電極30はポリ
シリコンあるいはシリサイドから構成され光学的に不透
明である。
さらに第2図(F)に示す工程において、シリコン単
結晶薄膜27に対する不純物ドーピングが行なわれドレイ
ン領域31とソース領域32とが形成される。この不純物ド
ーピングは、例えばゲート電極30をマスクとしゲート絶
縁膜29を介して不純物例えば砒素のイオン注入を行なう
事により実行される。この結果、素子領域には一対のド
レイン領域及びソース領域とゲート電極等からなる絶縁
ゲート電界効果トランジスタ構造を有するスイッチ素子
33が形成される。このスイッチ素子33は、大きな電荷移
動度を有する高品質シリコン単結晶薄膜27に形成される
ので高速応答性を有するとともに、上述したLSI製造技
術を駆使しているのでμmオーダあるいはサブμmオー
ダの微細寸法を有する。又、ドレイン領域31とソース領
域32との間に形成されたトランジスタチャネル領域は下
方から遮光膜24によって遮閉されるとともに、上方から
ゲート電極30によって遮閉される。従って、画素に対し
て入射光が照射されても、単結晶薄膜トランジスタに光
リーク電流が誘起される事がない。
最後に第2図(G)に示す工程において、フィールド
酸化膜28の表面に透明電極材料例えばITOからなる画素
電極34がパタニング形成される。この画素電極34は遮光
膜24に重ならない様に配設されるので、入射光は透明電
極34、フィールド酸化膜28、絶縁層26及び石英ガラス板
22からなる積層構造を透過する事ができ、透過型光弁装
置を構成できる。画素電極34はゲート絶縁膜29に開口さ
れたコンタクトホールを介してトランジスタのソース領
域32に電気接続されている。一方、金属パタン35も形成
され、ゲート絶縁膜29に開口された他のコンタクトホー
ルを介してトランジスタのドレイン領域31に電気接続さ
れている。最後に、スイッチ素子33は保護膜36によって
被覆される。この様にして、光弁装置用半導体基板チッ
プが完成する。なお図示しないが、光弁装置を組み立て
る為に、複合基板に対して所定の間隙を介して対向基板
を重ねるとともに、この間隙に電気光学物質例えば液晶
を封入する。
第3図(A)ないし第3図(C)は本発明にかかる複
合基板の他の製造方法の例を示す工程図である。先に説
明した例と異なり、本例においては光は遮光膜は予めシ
リコン単結晶板の表面の方に形成されている。先ず、第
3図(A)に示す工程において、石英ガラス板41とシリ
コン単結晶板42とが用意される。石英ガラス板41の裏面
を平滑仕上げする。一方、シリコン単結晶板42の表面に
シリコン酸化膜からなる下地層43を形成した後、その上
に遮光膜44をパタニング形成する。そして、遮光膜44を
被覆する様にシリコン酸化膜からなる絶縁層45を堆積す
る。この堆積は例えば化学気相成長法を用いて行なわれ
る。堆積処理を行なった後、絶縁層45の表面を研摩し平
坦化する。
次に第3図(B)に示す工程において、石英ガラス板
41の平坦化された裏面とシリコン単結晶板42の平坦化さ
れた表面は互いに熱圧着される。この結果、シリコン酸
化膜からなる絶縁層45と石英ガラス板41は互いに熱融合
し一体化される。
最後に第3図(C)に示す工程において、シリコン単
結晶板42を所望の厚みになるまで研摩しシリコン単結晶
薄膜層46を形成する。このシリコン単結晶薄膜層46は下
地層43を介して遮光膜44から電気的に分離されている。
この様にして、本発明にかかる複合基板が製造される。
この複合基板の表面に積層されたシリコン単結晶薄膜層
46に対して、LSI製造技術を駆使し微細且つ高密度のス
イッチ素子群及び画素電極群を集積形成する事ができ
る。
次に第4図(A)ないし第4図(G)を参照して本発
明にかかる複合基板の製造方法のさらに別の例を説明す
る。本例においては、遮光膜の形成と同時に素子分離領
域の形成も行なう。先ず、第4図(A)に示す工程にお
いて、シリコンウェハ等からなるシリコン単結晶板51を
用意する。このシリコン単結晶板51の表面をエッチング
し段差凸部あるいは溝52を形成する。溝の形成された表
面にシリコン酸化膜からなる絶縁層53を設ける。この結
果、溝52は絶縁層53によって埋められる。絶縁層53は化
学気相成長法により二酸化シリコンを堆積するか、ある
いはシリコン単結晶板51の表面を熱酸化処理して形成さ
れる。さらに、絶縁層53の表面にポリシリコンからなる
半導体多結晶層54を形成する。このプロセスはポリシリ
コンを化学気相成長法により堆積して行なわれる。続い
て、堆積されたポリシリコンの表面を研摩し平坦化す
る。
次に第4図(B)に示す工程において、平坦化された
半導体多結晶層54に対して、同じく平坦化された裏面を
有する絶縁性担体板部材例えば石英ガラス板55を熱圧着
により接合する。
続いて第4図(C)に示す工程において、絶縁層53を
ストッパとして半導体単結晶板51をエッチング除去しシ
リコン単結晶薄膜56を形成する。この除去処理はエッチ
ングに代えて研摩技術を用いても良い。この結果、段差
凸部あるいは溝52の底部に存在していた絶縁層53の部分
が露出される。この露出された絶縁層53の部分によって
シリコン単結晶薄膜56は個々に分離されスイッチ素子の
形成される素子領域が設けられる。そして、素子領域の
上方には絶縁層53を介して半導体多結晶層54あるいはポ
リシリコン層が積層される事となる。このポリシリコン
層が後に遮光膜を構成する。
第4図(D)に示す工程において、シリコン単結晶薄
膜56のみを被覆する様にシリコン窒化膜からなるマスク
57を形成する。なお、第4図(D)は、理解を容易にす
る為に基板の配置を表裏反転して示している。図から明
らかな様に、シリコン窒化膜をパタニングして得られた
マスク57は絶縁層53のみを露出させている。
第4図(E)に示す工程において、マスク57を介して
絶縁層53の選択的エッチングを行ない露出しているシリ
コン酸化膜を除去し窓部58を形成する。この窓部58には
ポリシリコン層あるいは半導体多結晶層54が露出する事
となる。
第4図(F)に示す工程において、この窓部58を介し
てポリシリコン層54のLOCOS酸化あるいは選択的熱酸化
処理を行ない酸化膜層59に転換する。従って、窓部58は
酸化膜層59によって埋め込まれる事となる。続いて、埋
め込まれた酸化膜層59の表面を研摩あるいはエッチング
等により平坦化する。
最後に第4図(G)に示す工程において、残されたマ
スク57を除去する。この結果、シリコン単結晶薄膜56は
酸化膜層59により個々に電気的に分離される事となる。
換言すると、酸化膜層59は素子分離領域を構成する。一
方、個々のシリコン単結晶薄膜56の直下には絶縁層53を
介してポリシリコン層54が配置される事となる。このポ
リシリコン層54が遮光膜を構成する。上述した方法によ
り、予め素子分離領域が形成された複合基板を得る事が
できるとともに、その複合基板の表面は完全に平坦化さ
れており、LSI製造技術を適用するのに理想的な表面状
態を有している。
さて、前述した種々の例においては、遮光手段を構成
する遮光膜は個々のスイッチ素子の直下に配置され、光
弁装置の裏側から入射する光に対してスイッチ素子の遮
光を行なっている。これに対して、以下に説明する例は
個々のスイッチ素子の直上に遮光膜が形成され、光弁装
置の表側から入射する光に対してスイッチ素子の遮閉を
行なうものである。第5図(A)を参照してその一例を
説明する。本例においては、遮光膜は金属配線から一部
延設された部分によって構成されている。図示する様
に、石英ガラス層61の表面にはシリコン単結晶薄膜層62
が形成されている。このシリコン単結晶薄膜層62は前述
した例と同様にシリコンウェハの接着及び研摩によって
形成され結晶方位の一様性及び格子欠陥密度に関しシリ
コンウェハと同等の高品質を有している。シリコン単結
晶薄膜層62はフィールド酸化膜63によって囲まれており
素子領域を形成する。この素子領域にはLSI製造技術を
用いて高速且つ微細の絶縁ゲート電界効果トランジスタ
からなるスイッチ素子64が形成されている。このトラン
ジスタスイッチ素子64は、ドレイン領域65と、ソース領
域66と、ゲート絶縁膜を介して積層配置された所定の形
状を有するゲート電極67とから構成されている。一方、
フィールド酸化膜63の上には画素電極68が形成されてい
る。本例においては、ゲート電極67及び画素電極68は共
通のポリシリコン薄膜をパタニングする事により同時に
形成される。画素電極68の透明性を維持する為に、ポリ
シリコン薄膜は非常に薄い厚みを有している。従って、
ゲート電極67自体の遮光性は期待できず、何等かの遮光
手段を設ける必要がある。
画素電極68はトランジスタのソース領域66に電気的に
接続されているとともに、その表面は層間絶縁膜69によ
って被覆されている。この層間絶縁膜69は同時にスイッ
チ素子64をも被覆している。層間絶縁膜69の上には金属
パタン又は金属配線70が形成されている。この金属配線
70は層間絶縁膜69に開口されたコンタクトホールを介し
てトランジスタのドレイン領域65に接続されている。金
属パタン70は、素子領域の上方においてゲート電極67を
被覆する様に延設された部分を有する。この延設された
部分が遮光膜71を構成する。金属配線70はアルミニウム
等の金属電極材料から構成されているので当然に不透明
である。この様に、本例においてはドレイン電極と遮光
膜が兼用されている構造となっている。最後に、スイッ
チ素子64及び画素電極68は保護膜72によって被覆されて
いる。この保護膜72の表面は平坦化されており、この上
に図示しないが電気光学物質層及び対向基板が重ねられ
る。
第5図(B)は第5図(A)に示す構造の一部分を拡
大して示した平面図である。図示する様に、スイッチ素
子64は走査線73と信号線74の交点部分に配置されてい
る。走査線73はスイッチ素子64を線順次で選択する為の
走査信号を供給しゲート電極67と電気的に接続されてい
る。一方、信号線74は前述した金属配線70からなり、ト
ランジスタスイッチ素子64のドレイン領域65に対してコ
ンタクトホールを介して電気的に接続されているととも
に、所定の画像信号を選択されたスイッチ素子64に供給
し画素電極68の選択給電を行なうものである。この画素
電極68はコンタクトホールを介してトランジスタスイッ
チ素子64のソース領域66に電気的に接続されている。金
属配線70あるいはドレイン電極の一部分はスイッチ素子
64の全体を被覆する様に延設されており遮光膜71を構成
している。この例においては、スイッチ素子64は走査線
73と信号線74の交点に局在して配置されているので画素
電極68の面積を極めて大きくとれる。この結果、画素毎
の開口率が大きくとれ光弁装置の高輝度化が図れる。
上述した例においては、遮光膜はドレイン電極と兼用
されていた。これに対して、次に示す実施例においては
遮光膜はゲート電極の表面に重ねられておりいわゆるセ
ルフアライメントで形成されている。第6図に示す様
に、石英ガラス層81の表面にシリコン単結晶薄膜層82が
配置されている。シリコン単結晶薄膜層82はフィールド
酸化膜83によってその周囲を囲まれており素子領域を規
定する。素子領域には絶縁ゲート電界効果トランジスタ
からなるスイッチ素子84が形成されている。このトラン
ジスタは高品質のシリコン単結晶薄膜層82に対してLSI
製造技術を適用して形成され微細な寸法を有するととも
に高速スイッチング特性に優れている。トランジスタ
は、一対のドレイン領域85及びソース領域86とゲート絶
縁膜87を介して積層配置された所定の形状を有するゲー
ト電極88とから構成されている。ゲート電極88はドレイ
ン領域85とソース領域86との間に形成されたチャネル領
域を覆う様に配置されており、チャネル領域の電気的導
通及び遮断を制御する。本例においては、ゲート電極88
はポリシリコンから構成されている。このポリシリコン
は本来不透明材料であるが、その膜厚が薄い場合には透
過率が0%にならない。従って、必ずしもゲート電極88
のみによっては完全な遮光効果を得る事ができない。そ
の為に、本例においてはゲート電極88の上に遮光膜89が
重ねて形成されている。この遮光膜89は例えばアルミニ
ウム等の金属あるいは高融点金属とシリコンの化合物で
あるシリサイドから構成されており入射光を完全に遮断
する事ができる。従って、ゲート電極の下部に存在する
チャネル領域に入射光が照射される惧れがなく、光リー
ク電流は発生しない。この結果、画素電極に蓄積された
供給電荷はスイッチ素子の非選択期間中においてもリー
クする事がなく安定した動作を保証できる。ゲート電極
88と遮光膜89は同一の平面形状を有しセルフアライメン
トで加工する事ができる。
トランジスタスイッチ素子84のソース領域86には画素
電極90が接続されている。画素電極90はゲート電極と同
様にポリシリコンから構成する事ができ、フィールド酸
化膜83の上に堆積される。ポリシリコンに代えてITO等
の透明性導電材料を用いても良い。一方、トランジスタ
スイッチ素子84のドレイン領域85には金属配線91が接続
されている。この金属配線91は遮光膜89と同一の膜を用
いて同時にパタニング形成する事が可能である。
第7図(A)は第6図に示す実施例をさらに改良した
例を示す模式的断面図である。図示する様に、石英ガラ
ス層101の上にはシリコン単結晶薄膜層102が配置されて
いる。シリコン単結晶薄膜層102はその素子領域を除い
て選択的熱酸化処理を施こされフィールド酸化膜103に
転換されている。この素子領域に絶縁ゲート電界効果ト
ランジスタからなるスイッチ素子104が微細加工技術あ
るいはLSI製造技術を用いて形成されている。この絶縁
ゲート電界効果トランジスタはいわゆるLDD構造を有し
高耐圧型となっている。即ち、素子領域を規定するシリ
コン単結晶薄膜層102には高濃度不純物領域からなる第
1ドレイン領域105と第1ソース領域106とが互いに離間
して形成されている。さらに、低濃度不純物領域からな
る第2ドレイン領域107が第1ドレイン領域105に隣接し
て形成されているとともに、同じく低濃度不純物領域か
らなる第2ソース領域108が第1ソース領域106に隣接し
て形成されている。一対の第2ドレイン領域107及び及
び第2ソース領域108との間にトランジスタチャネル形
成領域109が配置される。この様に、LDD構造において
は、トランジスタチャネル形成領域109はその両端に位
置する低濃度不純物領域である第2ドレイン領域107及
び第2ソース領域108に連続しているので、パンチスル
ーや短チャネル効果を有効に防止する事ができ高耐圧構
造を実現できる。特に、画素電極を駆動する為のスイッ
チ素子には高電圧が印加される為、高耐圧構造である事
は著しく信頼性の向上に寄与する。
トランジスタチャネル形成領域109の上にはゲート絶
縁膜110を介してゲート電極111が重ねられている。この
ゲート電極111の上にはさらに遮光膜112が配置されてお
り、入射光からトランジスタチャネル形成領域109を遮
閉している。本例においては、遮光膜112の平面形状は
ゲート電極111の平面形状に比べて大きく設定されてい
る。この様な寸法形状としたのは、後に説明する様に遮
光膜112を用いてセルフアライメントによりLDD構造を実
現する為である。
フィールド酸化膜103の上には画素電極113が配設され
ており、その一端はトランジスタスイッチ素子104の第
1ソース領域106に電気的に接続されている。一方、金
属配線114も形成されており、その一端はトランジスタ
スイッチ素子104の第1ドレイン領域105に電気的に接続
されている。最後に、スイッチ素子素子104及び画素電
極113を被覆する様に保護膜115が堆積されている。その
表面は平坦化処理が施こされており、図示しないが液晶
層及び対向基板がこの上に重ねて配置され光弁装置が完
成する。
第7図(B)は、第7図(A)に示すLDD構造を有す
るスイッチ素子の製造工程を示す半完成品の模式的断面
図である。第7図(B)は遮光膜112をマスクとして用
いたイオン注入による不純物ドーピングプロセスを示
す。図示する様に、ゲート電極111の直下には不純物イ
オン例えば砒素イオンのドーピングが行なわれないの
で、トランジスタチャネル形成領域109はシリコン単結
晶薄膜層102の本来の導電型例えばP型を維持する。一
方、マスクとして用いられる遮光膜112によって覆われ
ていない部分に対しては不純物砒素イオンが直接注入さ
れるので、高濃度のN+型不純物領域からなる第1ドレイ
ン領域105と第1ソース領域106が形成される。さらに、
ゲート電極111には重ならないが遮光膜112には重なる部
分のシリコン単結晶薄膜層102には不純物砒素イオンの
回り込みや不純物砒素の拡散等により低濃度不純物領域
が形成される。即ち、このN-型不純物領域はゲート電極
111の両側に形成され第2ドレイン領域107と第2ソース
領域108を構成する。この結果、ゲート電極111より一回
り大きい遮光膜112をイオン注入のマスクとして用いる
事により、セルフアライメントで一時にLDD構造を形成
する事が可能となる。
さて、以上に説明した種々な実施例においては、遮光
手段は個々のスイッチ素子を表側あるいは裏側から遮光
する為の遮光膜で構成されていた。これに対して、以下
に説明する実施例においては遮光手段は周辺回路を遮閉
する為に設けられている。前述した様に、本発明によれ
ば高電荷移動度を有する高品質のシリコン単結晶薄膜を
用いているのでスイッチ素子群のみならずこれらスイッ
チ素子群を駆動する為の周辺駆動回路素子群も同時にLS
I製造技術を用いて集積的に形成する事ができる。一般
に、周辺回路素子群としてはCMOSトランジスタを用いる
のが有利である。CMOSトランジスタはN型及びP型の絶
縁ゲート電界効果トランジスタの組からなり、低消費電
力である点に特徴がある。しかしながら、N型及びP型
のトランジスタを隣接して配置すると必然的にNPNP接合
からなる寄生サイリスタが形成され入射光の照射を受け
るとラッチアップが生じ正常の動作が維持できなくな
る。この結果、最悪の場合には暴走等が生じ光弁装置の
機能は破壊される。この為に、個々のスイッチ素子の遮
光と合わせて周辺回路素子群の遮光も極めて重要であ
る。
第8図(A)に上述した周辺回路に対する遮光構造の
一例を示す。第8図(A)は光弁装置の平面形状を示し
ている。表面にシリコン単結晶薄膜層が形成された複合
基板121は、中央部にある画素アレイ区域122と周辺部に
存在する周辺回路区域123に分割されている。画素アレ
イ区域122の表面に位置するシリコン単結晶薄膜層には
マトリックス状に配置された画素電極群124と対応する
スイッチ素子群125とが集積的に高密度で形成されてい
る。個々のスイッチ素子125は絶縁ゲート電界効果トラ
ンジスタから構成されている。トランジスタのゲート電
極は行状に配設された走査線126に接続されており、そ
のドレイン電極は列状に配列された信号線127に接続さ
れており、そのソース電極は対応する画素電極124に接
続されている。
一方周辺回路区域123に存在するシリコン単結晶薄膜
層の表面にはXドライバ128及びYドライバ129を含む周
辺回路が同様にLSI製造技術を用いて集積的に形成され
ている。Xドライバ128は列状の信号線127に接続されて
おり各画素に画像信号を供給するとともに、Yドライバ
129は行状の走査線126に接続されており各画素に対して
線順次走査信号を供給する。これら周辺回路128及び129
は遮光層130によって被覆されている。この遮光層130は
画素アレイ区域122を囲む様に配置されており周辺回路
のみを選択的に遮光する様になっている。一方、画素ア
レイ区域に形成されたスイッチ素子群125については前
述した様に個々に遮光膜が具備されている。
第8図(B)は、第8図(A)に示す光弁装置の断面
構造を示す模式図である。図示する様に、複合基板121
の上には所定の間隙を介して対向基板131が配置されて
いるとともに、該間隙には電気光学物質例えば液晶132
が封入されている。液晶132はシーラ133によって封止さ
れている。図示しないが、シーラ133で囲まれた内側部
分には画素アレイが配置されているとともに、シーラ13
3の外側にはYドライバ129等を含む周辺回路が配置され
ている。画素アレイ及び周辺回路は共通のシリコン単結
晶薄膜層に形成されている。Yドライバ129を含む周辺
回路は遮光層130によって上下から遮閉されている。本
例においては、この遮光層130は複合基板121の周辺部に
配置された金属枠部材から構成されている。この金属枠
部材は遮光機能を有するとともに熱伝導性に優れている
為光弁装置の冷却機能をも有する。さらに、金属材料で
構成されている為電磁気的なシールド機能をも有する。
本例においては、金属枠部材又は金属フレームは複合基
板121の表面から離間して配置されているが、必ずしも
これに限られるものではなく金属フレームを複合基板12
1の表面に接着しても良い。かかる構成とする事によ
り、ラッチアップ等による周辺回路の誤動作を有効に防
止する事ができる。
本発明の構造、作用及び効果を明らかにする為に、第
8図(A)及び第8図(B)を参照して光弁装置の全体
的な動作を簡潔に説明する。個々のトランジスタスイッ
チ素子124のゲート電極は走査線126に接続されており、
Yドライバ129によって走査信号が印加され線順次で個
々のトランジスタスイッチ素子125の導通及び遮断を制
御する。Xドライバ回路128から出力される画像信号は
信号線127を介して導通状態にある選択されたトランジ
スタスイッチ素子125に印加される。印加された画像信
号は対応する画素電極124に伝えられる。この結果、各
画素電極124には画像信号の大きさに応じた電荷が供給
され且つ蓄積される。蓄積された電荷により画素電極12
4は励起し液晶層132に作用してその透過率を局部的に変
化させ光弁機能を奏する。一方、非選択時においてはト
ランジスタスイッチ素子125は非導通状態となり画素電
極124に書き込まれた画像信号を電荷として維持する。
なお液晶層132は比抵抗が高く通常は容量性として動作
する。トランジスタスイッチ素子は遮光膜によって遮閉
されているので非導通状態において光リーク電流が発生
せず画素電極に維持された電荷はリークしない。従っ
て、極めて安定した光弁機能を発揮する事ができる。
ところで、これらトランジスタスイッチ素子のスイッ
チング性能を表わす為にオン/オフ電流比が用いられ
る。液晶動作に必要な電流比は書き込み時間と保持時間
から簡単に求められる。例えば画像信号がテレビジョン
信号である場合には、1走査線期間の約60μsecの間に
画像信号の90%以上を書き込まねばならない。一方、1
フィールド期間である約16msecで電荷の90%以上を保持
しなければならない。その結果、電流比は5桁以上が必
要となる。この時、トランジスタスイッチ素子は電荷移
動度が極めて高いシリコン単結晶薄膜の上に形成されて
いるのでオン/オフ比は6桁以上を確保できる。従っ
て、極めて高速な信号応答性を有するアクティブマトリ
ックス型の光弁装置を得る事ができる。又、シリコン単
結晶薄膜の高移動度特性を利用して同時にXドライバ回
路128及びYドライバ回路129を含む周辺回路を同一シリ
コン単結晶薄膜に形成する事が可能となる。この時、ド
ライバ回路も又遮光層130によって有効に遮閉されてい
るので光弁装置の誤動作を防止する事ができる。
さて、前述した例においては周辺回路を遮閉する遮光
層は金属フレームで構成されていた。これに対して、以
下に説明する実施例においては遮光層は複合基板の周辺
部表面及び裏面に塗布された遮光性樹脂層から構成され
ている。第9図(A)に示す様に、複合基板141の上に
は対向基板142が搭載されている。対向基板142によって
覆われている複合基板141の部分には画素アレイが形成
されており、対向基板142によって覆われていない複合
基板141の周辺部にはドライバ回路を含む周辺回路が集
積形成されている。このドライバ回路を被覆する様に遮
光性樹脂層143が塗布されている。
第9図(B)は第9図(A)に示す光弁装置の断面構
造を示す模式図である。図示する様に、対向基板142は
複合基板141に対して所定の間隙を介してシーラ又はシ
ール部材144により接着固定されている。両基板の間隙
には液晶層145が充填されている。複合基板141の周辺部
にはドライバ回路146が形成されている。このドライバ
回路146を被覆する様に遮光性樹脂層143が塗布されてい
るのである。この遮光性樹脂層143は例えば黒色顔料が
分散されたエポキシ樹脂等からなる。ところで、複合基
板141は通常石英ガラスを担体として用いている。従っ
て、光弁装置の表側からのみならず裏側からもこの石英
ガラス担体を通して光がドライバ回路146に入射してし
まう惧れがある。従って、本例においては複合基板141
の表面だけでなく裏面にも遮光性樹脂層143が塗布され
ている。
最後に第10図は遮光層の他の構成例を示す模式図断面
図である。図示する様に、複合基板151の表面にはシリ
コン単結晶薄膜152が形成されている。このシリコン単
結晶薄膜152には画素アレイに加えて周辺駆動回路153も
高密度で集積的に形成されている。複合基板151の上に
は所定の間隙を介して対向基板154が搭載されている。
両基板の間隙には液晶155が充填封止されている。両基
板は接着剤からなるシーラ156によって互いに接合され
ている。本例においては、このシーラ156が遮光層を構
成している。即ち、周辺駆動回路153を覆う様に黒色樹
脂からなるシーラ156が配設されているのである。かか
る構造によれば、特に追加の遮光層を設ける事なく、シ
ーラを遮光層として兼用する事ができ製造工程の合理化
が図れる。なお、駆動回路153に対する遮光をより完全
なものとする為に黒色樹脂157が光弁装置の側面及び裏
面に塗布されている。複合基板151及び対向基板154は何
れも透明材料から構成されているので基板端面から入射
する光も屈折等を受け駆動回路153を照射する惧れがあ
る。その為に、各基板の側面及び裏面をも遮光性の黒色
樹脂で覆う様にしている。
〔発明の効果〕
上述した様に、本発明によれば担体層の上に形成され
た半導体単結晶薄膜に対して半導体微細化技術又はLSI
製造技術を用いて画素電極群及び駆動回路を集積的に形
成して得られる集積回路チップ基板を利用して光弁装置
を構成している。この為、極めて高い画素密度を有する
光弁装置を得る事ができるという効果がある。又、集積
回路チップ基板の寸法を通常の半導体ICチップと同程度
にできるので極めて小型の光弁装置を得る事ができると
いう効果がある。半導体微細化技術を用いて画素を製造
するので極めて高精度の光弁装置を得る事ができるとい
う効果がある。
特に、駆動回路を入射光から遮閉する為の遮光手段を
用いたので、入射光の悪影響を受ける事なく光弁装置を
正常に動作させる事ができるという効果がある。駆動回
路に含まれるスイッチ素子群の各々に対して表面側及び
裏面側から遮光膜を配置する事によりスイッチ素子の光
リーク電流を抑制する事が可能となり安定した光弁機能
が保証できるという効果がある。又、駆動回路に含まれ
る周辺ドライバ回路等を外部入射光から遮閉する遮光層
を設ける事によりドライバ回路にラッチアップが生ずる
事を防止でき光弁装置の誤動作を防げる。
【図面の簡単な説明】
第1図は半導体単結晶薄膜基板光弁装置の一実施例を示
す模式的断面図、第2図(A)ないし第2図(G)は第
1図に示す光弁装置の製造方法を説明する為の工程図、
第3図(A)ないし第3図(C)は光弁装置に用いられ
る複合基板の製造方法を示す工程図、第4図(A)ない
し第4図(G)は光弁装置に用いられる複合基板の製造
方法の例を示す工程図、第5図(A)は半導体単結晶薄
膜基板光弁装置の他の実施例を示す模式的断面図、第5
図(B)は第5図(A)に示す光弁装置の部分平面図、
第6図は半導体単結晶薄膜基板光弁装置の別の実施例を
示す模式的断面図、第7図(A)は半導体単結晶薄膜基
板光弁装置のさらに別の実施例を示す模式的断面図、第
7図(B)は第7図(A)に示す光弁装置の製造方法を
説明する為の模式図、第8図(A)は半導体単結晶薄膜
基板光弁装置のさらに別の実施例を示す模式的平面図、
第8図(B)は第8図(A)に示す光弁装置の断面図、
第9図(A)は半導体単結晶薄膜基板光弁装置のさらに
他の実施例を示す斜視図、第9図(B)は第9図(A)
に示す光弁装置の断面図、及び第10図は半導体単結晶薄
膜基板光弁装置のさらに他の実施例を示す模式的断面図
である。 1……複合基板 2……シリコン単結晶薄膜層 3……石英ガラス層、4……画素電極 5……スイッチ素子、6……ゲート絶縁膜 7……金属パタン、8……フィールド酸化膜 9……遮光膜、10……絶縁層 11……対向基板、12……ガラス板 13……共通電極、14……液晶層 15……保護膜、D……ドレイン領域 G……ゲート電極、S……ソース領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢部 悟 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (72)発明者 小島 芳和 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (72)発明者 鷹巣 博昭 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (72)発明者 高野 隆一 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (72)発明者 鈴木 宏 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイ コー電子工業株式会社内 (72)発明者 神谷 昌明 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 セイコーインスツルメンツ株式会社内 (72)発明者 林 豊 茨城県つくば市梅園1丁目1番4 工業 技術院電子技術総合研究所内 審査官 井口 猶二 (56)参考文献 特開 昭63−101832(JP,A) 特開 昭64−25132(JP,A) 特開 昭62−260186(JP,A) 特開 昭61−59473(JP,A) 特開 昭63−101830(JP,A) 実開 昭58−128475(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1368

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体単結晶薄膜層と絶縁性担体層との間
    に介在する絶縁層を有する複合基板と、 複合基板表面に形成され画素を規定する画素電極群と、 画素電極群に対応して形成され個々の画素電極を選択給
    電する為のスイッチ素子群を含み、半導体単結晶薄膜層
    に集積的に形成され画索電極群を駆動する為の集積駆動
    回路と、 集積駆動回路を入射光から遮蔽する為の遮光手段と、個
    々のスイッチ素子を遮光する為に個々のスイッチ素子お
    よび該集積駆動回路が形成された個々の半導体単結晶薄
    膜層領域の直下に配置され導電性を有するとともに該絶
    縁層により対応するスイッチ素子から分離されている遮
    光膜と、 所定の間隙を介して複合基板に対向配置された対向基板
    と、 該間隙に配置され画素毎に入射光の光学変調を行なう為
    の電気光学物質層とからなる光弁装置。
  2. 【請求項2】半導体単結晶薄膜層と絶縁性担体層との間
    に介在する絶縁層を有する複合基板と、 複合基板表面に形成され画素を規定する画素電極群と、 画素電極群に対応して形成され個々の画素電極を選択給
    電する為のスイッチ素子群を含み、半導体単結晶薄膜層
    に集積的に形成され画索電極群を駆動する為の集積駆動
    回路と、 集積駆動回路を入射光から遮蔽する為の遮光手段と、個
    々のスイッチ素子を遮光する為に個々のスイッチ素子お
    よび該集積駆動回路に関し個々の半導体単結晶薄膜と反
    対側でスイッチ素子の直上に配置され導電性を有すると
    ともに該絶縁層により対応するスイッチ素子から分離さ
    れている遮光膜と、 所定の間隙を介して複合基板に対向配置された対向基板
    と、 該間隙に配置され画素毎に入射光の光学変調を行なう為
    の電気光学物質層とからなる光弁装置。
  3. 【請求項3】各スイッチ素子は、該半導体単結晶薄膜層
    に形成されたソース領域及びドレイン領域とゲート絶縁
    膜を介して積層配置されたゲート電極とからなる絶縁ゲ
    ート電界効果トランジスタで構成されているとともに、 該遮光膜はゲート電極表面に積層されている請求項2に
    記載の光弁装置。
  4. 【請求項4】該遮光膜は、ゲート電極の平面寸法より大
    きな平面寸法を有するとともに、 該絶縁ゲート電界効果トランジスタはLDD構造を有する
    請求項3に記載の光弁装置。
  5. 【請求項5】各スイッチ素子は、対応する画素電極に接
    続するソース領域と、ドレイン領域と、ゲート電極とか
    らなる絶縁ゲート電界効果トランジスタで構成されてい
    るとともに、 該遮光膜は、ドレイン領域に接続するドレイン電極から
    延設されゲート電極の上方においてスイッチ素子を覆う
    電極膜である請求項2に記載の光弁装置。
  6. 【請求項6】該集積駆動回路は、画素電極群を選択給電
    する為のスイッチ素子群と、該スイッチ素子群を駆動す
    る為に画素電極群の周辺に配置されたドライバ回路とを
    有し、 該遮光手段は、ドライバ回路全体を遮光する遮光層を含
    んでいる請求項1または2に記載の光弁装置。
  7. 【請求項7】該遮光層は、複合基板と対向基板を互いに
    接着する為の遮光性シーラからなる請求項6に記載の光
    弁装置。
  8. 【請求項8】該遮光層は、複合基板の周辺部表面に塗布
    された遮光性樹脂層からなる請求項6に記載の光弁装
    置。
  9. 【請求項9】該遮光層は、複合基板の周辺部に配置され
    た金属枠部材からなる請求項6に記載の光弁装置。
  10. 【請求項10】一対の半導体単結晶板部材と絶縁性担体
    板部材とを用意する第1工程と、 一方の板部材の表面に遮光膜を形成する第2工程と、 遮光膜を挟んで一対の板部材を互いに接着するととも
    に、半導体単結晶板部材を研摩して半導体申結晶薄膜層
    を形成する第3工程と、 該半導体単結晶薄膜層に対して遮光膜に重ならない様に
    画素電極群を形成し、遮光膜に重なる様にスイッチ素子
    群を集積形成する第4工程と、 絶縁性担体板部材に対して所定の間隙を介して対向基板
    を接着するとともに、該間隙に電気光学物質を充填する
    第5工程とからなる光弁装置の製造方法。
  11. 【請求項11】第2工程は、絶縁性担体板部材の表面に
    遮光膜をバタニング形成する工程と、該板部材表面全体
    を平坦な絶縁膜で被覆する工程とからなる請求項10に記
    載の光弁装置の製造方法。
  12. 【請求項12】第3工程は、半導体単結晶板部材の表面
    に平坦な絶縁膜を被覆する工程と、該絶縁膜を介して半
    導体単結晶板部材と絶縁性担体板部材と熱圧着する工程
    とを含む請求項10に記載の光弁装置の製造方法。
  13. 【請求項13】第2工程は、半導体単結晶板部材の表面
    上に対して遮光膜をパタニング形成する工程と、該板部
    材表面全体を平坦な絶縁膜で披覆する工程とからなる請
    求項10に記載の光弁装置の製造方法。
  14. 【請求項14】第2工程は、半導体単結晶板部材の表面
    に段差凹部を形成する工程と、該板部材表面に絶縁膜を
    形成し段差凹部を埋める工程と、該絶縁膜表面に平坦化
    された半導体多結晶層を形成する工程を有し、 第3工程は、平坦化半導体多結晶層に絶縁性担体板部材
    を接着する工程と、該絶縁膜をストッパとして半導体単
    結晶板部材をエッチングあるいは研磨で除去し半導体単
    結晶薄膜層を形成するとともに該絶縁膜を露出する工程
    と、該露出された絶縁膜を除去し窓部を形成するととも
    に窓部を介して半導体多結晶層を選択的に酸化膜層に転
    換する事により窓部を埋め平坦化するとともに残された
    半導体多結晶層で遮光膜を形成する工程とを有している
    請求項10に記載の光弁装置の製造方法。
  15. 【請求項15】半導体単結晶薄膜層と絶縁性担体層との
    間に介在する絶縁層を有する複合基板と、 複合基板表面に形成され画素を規定する画素電極群と、 画素電極群に対応して形成され個々の画素電極を選択給
    電する為のスイッチ素子群を含み、半導体単結晶薄膜層
    に集積的に形成され画索電極群を駆動する為の集積駆動
    回路と、 集積駆動回路を入射光から遮蔽し、かつ個々のスイッチ
    素子を遮光する為に個々のスイッチ素子が形成された半
    導体単結晶薄膜層領域の直下に配置され導電性を有する
    とともに該絶縁層により対応するスイッチ素子から分離
    されている遮光膜と、 所定の間隙を介して複合基板に対向配置された対向基板
    と、 該間隙に配置され画素毎に入射光の光学変調を行なう為
    の電気光学物質層とからなる光弁装置。
  16. 【請求項16】半導体単結晶薄膜層と絶縁性担体層との
    間に介在する絶縁層を有する複合基板と、 複合基板表面に形成され画素を規定する画素電極群と、 画素電極群に対応して形成され個々の画素電極を選択給
    電する為のスイッチ素子群を含み、半導体単結晶薄膜層
    に集積的に形成され画索電極群を駆動する為の集積駆動
    回路と、 集積駆動回路を入射光から遮蔽し、かつ個々のスイッチ
    素子を遮光する為に個々のスイッチ素子に関し半導体単
    結晶薄膜と反対側でスイッチ素子の直上に配置され導電
    性を有するとともに該絶縁層により対応するスイッチ素
    子から分離されている遮光膜と、 所定の間隙を介して複合基板に対向配置された対向基板
    と、 該間隙に配置され画素毎に入射光の光学変調を行なう為
    の電気光学物質層とからなる光弁装置。
  17. 【請求項17】各スイッチ素子は、該半導体単結晶薄膜
    層に形成されたソース領域及びドレイン領域とゲート絶
    縁膜を介して積層配置されたゲート電極とからなる絶縁
    ゲート電界効果トランジスタで構成されているととも
    に、 該遮光膜はゲート電極表面に積層されている請求項16に
    記載の光弁装置。
  18. 【請求項18】該遮光膜は、ゲート電極の平面寸法より
    大きな平面寸法を有するとともに、 該絶縁ゲート電界効果トランジスタはLDD構造を有する
    請求項17に記載の光弁装置。
  19. 【請求項19】各スイッチ素子は、対応する画素電極に
    接続するソース領域と、ドレイン領域と、ゲート電極と
    からなる絶縁ゲート電界効果トランジスタで構成されて
    いるとともに、 該遮光膜は、ドレイン領域に接続するドレイン電極から
    延設されゲート電極の上方においてスイッチ素子を覆う
    電極膜である請求項16に記載の光弁装置。
  20. 【請求項20】該集積駆動回路は、画素電極群を選択給
    電する為のスイッチ素子群と、該スイッチ素子群を駆動
    する為に画素電極群の周辺に配置されたドライバ回路と
    を有し、かつドライバ回路全体を遮光する遮光層を含ん
    でいる請求項15または16に記載の光弁装置。
  21. 【請求項21】該遮光層は、複合基板と対向基板を互い
    に接着する為の遮光性シーラからなる請求項20に記載の
    光弁装置。
  22. 【請求項22】該遮光層は、複合基板の周辺部表面に塗
    布された遮光性樹脂層からなる請求項20に記載の光弁装
    置。
  23. 【請求項23】該遮光層は、複合基板の周辺部に配置さ
    れた金属枠部材からなる請求項20に記載の光弁装置。
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