JP2002249710A - 粉体塗料用樹脂組成物、粉体塗料及びそれを用いた塗装体 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物、粉体塗料及びそれを用いた塗装体

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JP2002249710A
JP2002249710A JP2001382408A JP2001382408A JP2002249710A JP 2002249710 A JP2002249710 A JP 2002249710A JP 2001382408 A JP2001382408 A JP 2001382408A JP 2001382408 A JP2001382408 A JP 2001382408A JP 2002249710 A JP2002249710 A JP 2002249710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)に優
れ、低温での硬化性及び塗膜の平滑性に優れる、極めて
実用性の高い粉体塗料用樹脂組成物、粉体塗料及び塗装
体を提供すること。 【解決手段】 カルボキシル基を有する非結晶性ポリエ
ステル樹脂(A)と結晶性ポリエステルポリウレタン樹
脂(B)とカルボキシル基と反応する官能基を有する化
合物からなる硬化剤(C)とを必須成分として含有する
ことを特徴とする粉体塗料用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
る粉体塗料用樹脂組成物、粉体塗料及びそれを用いた塗
装体に関する。より詳細には、カルボキシル基を有する
非結晶性ポリエステル樹脂と、結晶性ポリエステルポリ
ウレタン樹脂と、その硬化剤を必須の皮膜形成成分とし
て含有することから成り、とりわけ、塗料の貯蔵安定性
(耐ブロッキング性)、塗膜の平滑性、低温硬化性など
に優れ、耐衝撃性、加工性等の性能(以下、機械物性と
いう。)と耐候性を兼ね備えた粉体塗料を与えるとい
う、極めて実用性の高い粉体塗料用樹脂組成物、粉体塗
料及び塗装体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気汚染などの環境問題の観点よ
り、有機溶剤を含有しない塗料の一形態である粉体塗料
の使用量は、その低公害性のため、年々増加している。
かかる粉体塗料の用途としては、家電・建材用などのよ
うな金属製品の塗装用をはじめ多岐に亘るが、塗装時に
揮発する溶剤が実質的に無いという粉体塗料の特徴か
ら、プラスチックや木材用塗装剤などの耐熱性の低い素
材用としても適用の検討が進んでいる。
【0003】現在、実用に供されている粉体塗料では、
ポリエステル樹脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系
のものが主に知られている。これらのうち、ポリエステ
ル樹脂系のもの、特に、水酸基やカルボキシル基を有す
る非結晶性ポリエステル樹脂と硬化剤とを組み合わせた
ポリエステル樹脂系粉体塗料は、バランスのとれた塗膜
性能を有し、塗膜に美粧性や可撓性などを与えるところ
から、これらの性能の要求されるような用途、たとえ
ば、家電製品用や、建材用などの用途に、広く利用され
ている。
【0004】ところが、上掲したような、非結晶性ポリ
エステル樹脂と硬化剤とからなるポリエステル系粉体塗
料は、その分子量が比較的高く、溶融時の粘度も高いた
め、上記の塗膜の美粧性、可撓性等が要請される家電製
品等の分野には適するが、塗膜の平滑性や低温での硬化
性に劣っているため、これらの性能が要求されるプラス
チック、木材塗装剤、車輌用等の用途には不適当であっ
た。
【0005】そこで、ポリエステル系粉体塗料の塗膜表
面の平滑性を改良する方法として、塗料の主成分である
ポリエステル樹脂の平均分子量を小さくして溶融時の粘
度を下げたり、柔軟性を付与する成分を共重合すること
によってポリエステル成分のガラス転移温度を下げたり
する方法が提案されてきた。
【0006】しかし、これらの方法は、いずれもポリエ
ステル樹脂の軟化点やガラス転移温度を低下させること
になり、塗膜表面の平滑性が改善されるものの、塗料の
貯蔵安定性(耐ブロッキング性)を悪くするという問題
があった。低温での硬化性を改良する方法としては、硬
化触媒を添加する方法があるが、この場合低温での硬化
性は高くなるが塗膜の平滑性の点で劣るものとなる。
【0007】また、ポリエステルポリウレタン樹脂とポ
リエステル樹脂とを併用することが示唆された粉体塗料
用組成物に関する技術が特開昭59−25841号公報
に開示されているが、実際に併用された粉体塗料が示さ
れておらず、しかも単独で使用されているポリエステル
ポリウレタン樹脂は非結晶性であり、仮にそのポリエス
テルポリウレタン樹脂とポリエステル樹脂と併用したと
しても得られる粉体塗料用組成物は貯蔵安定性が悪くな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決しようとする課題は、塗料の貯蔵安定性(耐ブロッ
キング性)に優れ、かつ低温での硬化性及び塗膜の平滑
性にも優れる、極めて実用性の高い粉体塗料用樹脂組成
物、粉体塗料及び塗装体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述したような従来型技術における種々の欠点・問題点
を解消するべく、加えて、上述したような発明が解決し
ようとする課題に照準を合わせて、鋭意検討を重ねた結
果、カルボキシル基を有する非結晶性ポリエステル樹脂
と、結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂と、硬化剤を
必須の皮膜形成成分として含有することから成る粉体塗
料用樹脂組成物が、低温硬化条件での高度な塗膜平滑性
と、優れた塗料の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)を有
し、極めて実用性の高い粉体塗料を与えること等を見い
出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】すなわち、本発明は、カルボキシル基を有
する非結晶性ポリエステル樹脂(A)、結晶性ポリエス
テルポリウレタン樹脂(B)、カルボキシル基と反応す
る官能基を有する化合物からなる硬化剤(C)を必須成
分として含有することを特徴とする粉体塗料用樹脂組成
物を提供するものである。また本発明は、上記粉体塗料
用樹脂組成物と表面調整剤とを含んでなる粉体塗料を提
供するものである。さらに基材に上記粉体塗料を塗布
し、次いで加熱硬化せしめてなる塗装体を提供するもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明に使用するカルボキシル基を有する非結晶
性ポリエステル樹脂(A)[以下非結晶性ポリエステル
樹脂(A)という]は、分子中にカルボキシル基を有
し、非結晶性であれば、特に制限されない。非結晶性と
は、示差走査型熱量計を用いて、JIS K7121の
条件に従って得られる示差走査熱量測定(DSC)曲線
において、結晶化ピーク温度を示さないことを意味す
る。
【0012】非結晶性ポリエステル樹脂(A)を構成す
る多価カルボン酸単位としては、例えば、テレフタル
酸、イソフタル酸(4−メチルイソフタル酸、4−ター
シャリーブチルイソフタル酸等の芳香環の水素原子がア
ルキル基で置換されたイソフタル酸を含む)及びこの無
水物、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、マレイン
酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフ
タル酸及びこれらの無水物等が挙げられる。
【0013】これらの多価カルボン酸単位のうち、耐候
性及び平滑性に優れる塗膜が得られる点で、イソフタル
酸が50モル%以上であることが好ましく、特に70モ
ル%以上のものが好ましい。
【0014】従来ポリエステル系粉体塗料では、塗料の
貯蔵安定性(耐ブロッキング性)、機械物性を優れたも
のとする為、樹脂成分中の酸成分にテレフタル酸を主成
分として使用することが一般的であり、その結果、耐候
性が十分ではないという問題があった。多価カルボン酸
成分としてイソフタル酸を50モル%以上用いることに
よって、耐候性に優れる塗膜を得ることができる。
【0015】また非結晶性ポリエステル樹脂(A)を構
成する多価アルコール単位としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル等が代表的なものとして例示される。
【0016】非結晶性ポリエステル樹脂(A)の酸価
は、機械的強度の点で5〜100であることが好まし
く、10〜70が特に好ましい。酸価が5以上のものを
用いることによって、架橋密度が上がり機械的強度が高
いものとなる。なお、ここで酸価とは、樹脂1g中に含
まれる酸基を中和するのに要する水酸化カリウムのmg
数をいう。
【0017】また非結晶性ポリエステル樹脂(A)の軟
化点は、特に制限されないが、耐ブロッキング性及び塗
膜の平滑性の点で、80〜150℃が好ましく、より好
ましくは100〜120℃の範囲である。該樹脂の軟化
点がこの範囲であると、耐ブロッキング性が高く、塗膜
の平滑性に優れる。
【0018】さらに、非結晶性ポリエステル樹脂(A)
の数平均分子量は特に制限されないが、貯蔵安定性及び
塗膜の平滑性の点で、1,000〜10,000が好まし
く、2,000〜6,000が特に好ましい。該樹脂の数
平均分子量がこの範囲であると、粉体塗料の貯蔵安定性
が優れるし、塗膜の平滑性に優れるものとなる。
【0019】非結晶性ポリエステル樹脂(A)の製造方
法は、従来から公知の、例えばエステル化反応、エステ
ル交換反応等の反応方法で製造することができる。すな
わち、多価カルボン酸と多価アルコールとを加熱条件下
で脱水縮合反応させることにより製造することができ
る。この場合、多価カルボン酸、多価アルコール及び樹
脂化後の冷却速度等を適宜調整することにより、非結晶
性のポリエステル樹脂(A)を得ることができる。
【0020】非結晶性ポリエステル樹脂(A)にカルボ
キシル基を導入するには、特に制限されないが、例えば
上記多価カルボン酸と多価アルコールとを、水酸基に対
してカルボキシル基過剰の当量比で反応させる方法、多
価カルボンの無水物を開環付加反応させる方法等が挙げ
られる。
【0021】本発明に使用する結晶性ポリエステルポリ
ウレタン樹脂(B)は、結晶性を示すポリエステルポリ
ウレタン樹脂であれば制限されない。結晶性とは、示差
走査型熱量計を用いて、JIS K7121の条件に従
って得られる示差走査熱量測定(DSC)曲線におい
て、結晶化ピーク温度を示すことを意味する。
【0022】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)の結晶化ピーク温度は、30〜150℃であるこ
とが好ましく、50〜130℃が特に好ましい。該樹脂
の結晶化ピーク温度が30〜150℃であれば、粉体塗
料の貯蔵安定性が優れ、また、塗料化時の溶融混練が容
易となるため好ましい。上記結晶化ピーク温度は、JI
S K7121 プラスチックの転移温度測定方法に記
載の示差走査熱量測定(DSC)曲線のピーク温度によ
り求められる数値に基づくものである。
【0023】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)の溶融粘度は、硬化温度で粘度が低く良好な平滑
性を得るためには、180℃で10Pa・s以下である
ことが好ましく、0.005〜1Pa・s以下であるこ
とが特に好ましい。
【0024】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)は、カルボキシル基および/または水酸基を有し
ていてもよい。特に結晶性ポリエステルポリウレタン樹
脂(B)がカルボキシル基を有する場合は、後記するカ
ルボキシル基と反応する官能基を有する化合物からなる
硬化剤(C)と反応し、塗膜性能に優れた硬化塗膜を生
成するため、好ましい。また結晶性ポリエステルポリウ
レタン樹脂(B)中に、水酸基を有する場合には、硬化
剤として、硬化剤(C)の他に水酸基と反応する官能基
を有する化合物からなる硬化剤を併用することが好まし
い。
【0025】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)の酸価および水酸基価は、特に制限されないが、
酸基を主末端基とする場合は酸価が10〜200、ま
た、水酸基を主末端基とする場合は水酸基価が10〜2
00であることが好ましい。この水酸基価とは、樹脂1
g中の水酸基をアセチル化する場合に結合できる酸を中
和するのに必要な水酸化カリウムのmg数をいう。ま
た、結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂(B)の官能
基として、カルボキシル基および/または水酸基以外
に、例えばイソシアネート基、シリル基、酸無水基など
の官能基を有していてもよい。
【0026】さらに、結晶性ポリエステルポリウレタン
樹脂(B)の数平均分子量は特に制限されないが、貯蔵
安定性及び塗膜の平滑性や粉砕、混合など塗料作成時の
作業性の点で、1,000〜8,000が好ましく、2,
000〜6,000が特に好ましい。該樹脂の数平均分
子量がこの範囲であると、粉体塗料の貯蔵安定性が優れ
るし、塗膜の平滑性に優れるものとなる。
【0027】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)のポリエステルポリオール単位としては、多価カ
ルボン酸とポリオールとを、常法によりエステル化して
得られるものが挙げられる。これらのポリエステルポリ
オールの数平均分子量は、特に制限されないが、500
〜5,000の範囲のものが好ましい。
【0028】多価カルボン酸単位として代表的なものを
例示すると、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサン二酸等
の脂肪族二塩基酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタ
ル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカ
ルボン酸類;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸等の脂環式ジカ
ルボン酸類;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不
飽和ジカルボン酸類などが挙げられる。また、トリメリ
ット酸やピロメリット酸等の3官能以上のカルボン酸、
さらにP−オキシ安息香酸、酒石酸などのヒドロキシカ
ルボン酸を併用することができる。これらのなかでも、
炭素原子数が2〜22の偶数で炭素鎖が直鎖状の脂肪族
ジカルボン酸類が、低溶融粘度化と結晶性ポリウレタン
樹脂の結晶化ピーク温度のコントロールの上で好まし
い。これらの中でも特に、炭素原子数が12以下のもの
が好ましい。
【0029】ポリオール単位としては、代表的なものを
例示すると、エチレングリコール、1,3−プロピレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、2−メチ
ル−1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレング
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビス
フェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノ
ールAのプロピレンオキサイド付加物、
【0030】シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフ
ェノールA、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド付加物、水添ビスフェノールAのプロピレンオキサイ
ド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリ
スヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、ソルビトールなどが挙げ
られる。これらのなかでも、溶融粘度を低くし、結晶性
ポリウレタン樹脂の結晶化ピーク温度をコントロールす
るためには、炭素原子数が2〜20の偶数である直鎖状
脂肪族ジオールが特に好ましい。
【0031】次に、ポリイソシアネート単位としては、
代表的なものを例示すると、ポリメチレンポリフェニル
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネートやこれらの
水添物、そして、テトラメチレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
リジンジイソシアネートなどが挙げられる。また、これ
らのジイソシアネートと2官能以上のポリオールとの反
応生成物や、ジイソシアネートのイソシアヌレート化物
も使用できる。これらのなかでも、低粘度化及び結晶化
度の面から、ジイソシアネートが好ましく、特にヘキサ
メチレンジイソシアネートが好ましい。
【0032】ポリイソシアネートと、上記ポリエステル
ポリオールとの反応は、ポリエステルポリオールが溶融
流動化する100〜200℃の温度範囲で行い、通常、
ポリエステルポリオール中の水酸基と、ポリイソシアネ
ート中のイソシアネート基との割合が、水酸基が過剰に
なるようにして行われる。その際に錫化合物などの反応
触媒を用いることもできる。また、後記プレポリマー法
において、ポリウレタン樹脂中のウレタン結合の濃度を
向上させて、ポリウレタン樹脂の結晶性をコントロール
するために、鎖伸長剤を使用することができる。
【0033】本発明に使用する結晶性ポリエステルポリ
ウレタン樹脂(B)は、従来から公知の、例えばいわゆ
るワンショット法、プレポリマー法等の反応方法で製造
することができる。
【0034】すなわち、ポリエステルポリオールとポリ
イソシアネートとを反応させるか、またはポリエステル
ポリオールとポリイソシアネートとを反応させ末端イソ
シアネート基を有するウレタンプレポリマーを生成し、
得られたプレポリマーにポリオールまたはアミン化合物
等の鎖伸長剤を反応させることによって、結晶性ポリエ
ステルポリウレタン樹脂(B)を得ることができる。こ
の場合、ポリエステルポリオール、ポリイソシアネー
ト、鎖伸長剤の使用の有無及び樹脂化後の冷却速度等を
適宜調整することにより、結晶性のポリウレタン樹脂を
得ることができる。
【0035】鎖伸長剤として代表的なものを挙げれば、
上記に示したエチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ールなどのポリオール類、ポリテトラメチレングリコー
ルなどのポリエーテル類、ヘキサメチレンジアミンなど
のジアミン類が挙げられる。
【0036】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)へのカルボキシル基の導入については、多価アル
コールとしてカルボキシル基含有多価アルコール等を用
いて、ポリエステルポリオールの調製時にカルボキシル
基を残しておく方法や、ウレタン化反応終了後、ポリウ
レタン樹脂中に残存している水酸基に、多価カルボン酸
をエステル化反応させる方法や、この水酸基にカルボン
酸無水物を開環付加反応させる方法等を用いることがで
きる。
【0037】非結晶性ポリエステル樹脂(A)と結晶性
ポリエステルポリウレタン樹脂(B)の使用割合は、特
に制限されないが、重量比で(A)/(B)=97/3
〜60/40の範囲が好ましく、90/10〜70/3
0の範囲が特に好ましい。
【0038】非結晶性ポリエステル樹脂(A)と結晶性
ポリエステルポリウレタン樹脂(B)との使用割合が、
上記範囲であると、貯蔵安定性(耐ブロッキング性)が
良好であり、塗膜の平滑性、機械物性及び耐候性にも優
れるので好ましい。
【0039】本発明で使用されるカルボキシル基と反応
する官能基を有する化合物からなる硬化剤(C)[以下
硬化剤(C)という]は、非結晶性ポリエステル樹脂
(A)、場合により結晶性ポリウレタン樹脂中のカルボ
キル基と反応して硬化させる化合物であればよく、特に
限定されない。
【0040】カルボキシル基と反応する官能基を有する
化合物としては、例えばグリシジル基(エポキシ基)、
水酸基、アミノ基などの反応性基を有する化合物が挙げ
られる。カルボキシル基と反応する官能基を有する化合
物としては、例えばグリシジル基を含有するアクリル樹
脂、グリシジル基を含有するポリエステル樹脂、グリシ
ジル基を含有するポリエーテル樹脂、グリシジル基を含
有するポリアミド樹脂、グリシジル基を含有するポリオ
レフィン樹脂及びグリシジル基を含有するポリ酢酸ビニ
ル樹脂など;
【0041】ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビ
スフェノールS、ビフェニールなどを原料とするジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ
樹脂、ジシクロペンタジエン変性型エポキシ樹脂など;
トリグリシジルイソシアヌレート、グリシジル(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエ
ーテルなどのグリシジル基を有する化合物;β−ヒドロ
キシアルキルアミド、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ヘキサメチレングリコールなどの水酸基含
有化合物;テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミンなどのアミン化合物を挙げることができる。
【0042】これらの化合物のうち、塗膜の平滑性、加
工性、低温硬化性の点を考慮すると、グリシジル基含有
アクリル樹脂、β−ヒドロキシアルキルアミド、トリグ
リシジルイソシアヌレート、ビスフェノールAのジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂の使用が好ましく、これ
らの中でも、β−ヒドロキシアルキルアミド及びグリシ
ジル基含有アクリル樹脂が特に好ましい。硬化剤として
最も好ましく用いられるβ−ヒドロキシアルキルアミド
としては、「プリミドXL−552」(スイス国 エム
ス社製)が挙げられる。
【0043】次ぎに硬化剤(C)として好ましく用いら
れるものの1つであるグリシジル基含有アクリル樹脂に
ついて説明する。このグリシジル基含有アクリル樹脂の
軟化点は50℃〜130℃であり、90℃〜120℃の
範囲が好ましい。軟化点が上記範囲であれば、得られる
粉体塗料の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)及び流動性
が良好で、塗膜の平滑性に優れるので好ましい。
【0044】グリシジル基含有アクリル樹脂の数平均分
子量は、300〜10000であり、1000〜500
0の範囲内が好ましい。数平均分子量が上記範囲であれ
ば、塗膜の機械物性が良好で、塗膜の平滑性に優れるの
で好ましい。
【0045】グリシジル基含有アクリル樹脂の製造方法
は、例えば、グリシジル(メタ)アクリレ−ト、シクロ
ヘキシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基
含有モノマーと、必要に応じてその他のビニル系モノマ
ーとを、溶液重合、塊状重合、懸濁重合等の公知慣用の
重合方法によりラジカル重合反応させる方法が挙げられ
る。
【0046】その他のビニル系モノマーとしては、ヒド
ロキシル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマ
ー、(メタ)アクリル酸等のカルボキシル基含有モノマ
ー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステル類、スチレン、α−メチルスチレン等の
芳香族ビニル化合物類、(メタ)アクリロニトリル化合
物類、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の
アミノ基含有モノマー、酢酸ビニル等のカルボン酸のビ
ニル系モノマー類等が挙げられる。
【0047】上記グリシジル基含有アクリル樹脂におけ
るグリシジル基含有モノマーの含有量としては、反応性
の点から、20〜100重量%が好ましく、特に約30
〜60重量%の範囲内が好適である。
【0048】結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
(B)が水酸基を有している場合には、水酸基と反応す
る基を有する化合物を硬化剤として用いると、さらに硬
化性が高い塗膜を得ることができる。水酸基と反応する
基を有する化合物としては、例えばブロックポリイソシ
アネート化合物、ε−カプロラクタムでブロックされた
イソホロンジイソシアネート[「ベスタゴンB−153
0」(ヒュルス社製)等]やウレトジオン結合で内部ブ
ロック化されたブロックイソシアネート[「ベスタゴン
BF−1540」(ヒュルス社製)等];多価カルボキ
シル基含有化合物が挙げられる。
【0049】硬化剤(C)の配合量は、非結晶性ポリエ
ステル樹脂(A)のカルボキル基[結晶性ポリエステル
ポリウレタン樹脂(B)がカルボキシル基を有する場合
は、この非結晶性ポリエステル樹脂(B)のカルボキシ
ル基と結晶性ポリウレタン樹脂(A)のカルボキシル基
との総計]に対する硬化剤(C)の官能基が、当量比で
1.3/1.0〜1.0/1.3の範囲となることが好
ましい。
【0050】さらに、硬化剤(C)に水酸基と反応する
基を有する化合物を併用する場合には、結晶性ポリエス
テルポリウレタン樹脂(B)の水酸基に対する硬化剤の
官能基、例えばイソシアネート基が、当量比で0.5/
1.0〜1.5/1.0であり、0.8/1.0〜1.
2/1.0であることが好ましい。
【0051】本発明の粉体塗料用樹脂組成物を用いた粉
体塗料は、塗料の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)が良
く、耐候性を維持するとともに機械物性に優れ、且つ、
外観(平滑性)、耐沸水性、耐湿性、耐食性等に優れる
という特徴を有し、家電、建材、耐熱性の低い素材用
等、種々の用途に幅広く適用することができる。
【0052】次ぎに本発明の粉体塗料について説明す
る。上記で得られた粉体塗料用樹脂組成物を用いて本発
明の粉体塗料を調製するには、たとえば公知慣用の種々
の方法をそのまま利用し適用できる。
【0053】すなわち、一般的には、粉体塗料用樹脂組
成物に、表面調製剤等を添加するものであるが、必要に
応じて、上記組成物中の硬化剤と異なる硬化剤、エポキ
シ樹脂、顔料、硬化促進剤などの添加剤類を適宜添加す
ることができる。本発明の粉体塗料は、粉体塗料用樹脂
組成物と上記添加剤類から、公知慣用の方法で調製する
ことができる。公知慣用の方法としては、例えば上記粉
体塗料用組成物と添加剤類とを混合し、溶融混練せしめ
たのちに、得られる固形塗料を微粉砕せしめる方法、い
わゆる機械粉砕方式により調製する方法が挙げられる。
他にも方法があるが、上記の方法が特に簡便であるので
好ましい。
【0054】本発明の粉体塗料は、貯蔵安定性(耐ブロ
ッキング性)に優れ、低温硬化条件での高度な塗膜平滑
性とを付与するものであり、自動車車体または自動車
(用)部品類;二輪車または二輪車(用)部品類;門扉
またはフェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ
類の如き、各種の建築内外装用資材類;アルミホイール
などのような種々の鉄ないしは非鉄金属類の諸素材ない
しはプラスチック製品、木工諸製品類などの用途に適用
することができる。
【0055】次ぎに本粉体塗料を用いて得られる塗装体
について説明する。本発明の塗装体は、上記で得られる
本発明の粉体塗料を、公知慣用の種々の塗装方法によっ
て、基材上に塗装し、次いで、加熱硬化(焼き付け)す
ることにより形成される硬化塗膜と上記基材とからなる
ものである。
【0056】上記粉体塗料の基材への塗装方法として
は、例えば、静電粉体塗装法、摩擦耐電法、流動浸漬法
等が挙げられる。塗装膜厚は特に限定されないが、通
常、約30μm〜150μm、特に約50μm〜100
μmの範囲が好適である。また、塗装膜の加熱硬化(焼
き付け)条件は、140〜210℃の乾燥炉で約20〜
60分間であることが好ましい。
【0057】上記の基材として特に代表的なもののみを
例示するにとどめれば、アルミニウム、ステンレス・ス
チール、クロム・メッキ、トタン板、ブリキ板の如き、
各種の金属素材または金属製品類;瓦類;ガラス類;各
種の無機質建材類;耐熱性のあるプラスチック、木材な
どがあり、具体的には、自動車車体または自動車(用)
部品類;二輪車または二輪車(用)部品類;門扉または
フェンス類の如き、各種の建材類;アルミサッシ類の如
き、各種の建築内外装用資材類;アルミホイールなどの
ような種々の鉄ないしは非鉄金属類の諸素材ないしはプ
ラスチック製品、木工諸製品類などがある。また、それ
らに化成処理、リン酸亜鉛処理、クロメート処理などの
表面処理したものや、電着塗装を施されたものも含まれ
る。
【0058】
【実施例】次に、本発明を、参考例、実施例および比較
例により、一層、具体的に説明することにするが、本発
明は、決して、これらの例示例のみに限定されるもので
はない。なお、以下において、部および%は、特に断り
の無い限り、すべて、重量基準であるものとする。ま
た、参考例の特性値は、以下の方法により測定または評
価した。
【0059】・水酸基価:無水酢酸とピリジンとの混合
溶液に結晶性ウレタン樹脂試料を溶解して、100℃で
一時間加熱環流し、水酸基をアセチル化し、次いでイオ
ン交換水を加えてさらに加熱環流した後、冷却し、水酸
化カリウムのトルエン/メタノール溶液で逆滴定して求
めた(単位:mgKOH/g)。
【0060】・酸価:シクロヘキサノンに結晶性ウレタ
ン樹脂試料を溶解して、0.1規定の水酸化カリウムメ
タノール溶液で滴定して求めた(単位:mgKOH/
g)。
【0061】・軟化点:環球式自動軟化点試験器[明峰
社製作所(株)製]を用い、グリセリンの加熱浴で3℃
/分の昇温速度で昇温し、試料が軟化し始め、球が落下
した時の温度を測定した(単位:℃)。
【0062】分子量:ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフ法により数平均分子量を求めた。
【0063】・結晶化ピーク温度:DSC−3100型
示差走査型熱量計〔マックサイエンス社(製)〕を用
い、JIS K7121に従って測定した(単位:
℃)。
【0064】・溶融粘度:コーンプレート型粘度計CV
−1S〔東亜工業株式会社(製)〕を用い、コーンCP
−5で回転数750rpmに設定して、プレート温度1
80℃での溶融粘度を測定した(単位:Pa・s)。
【0065】参考例1〔カルボキシル基を有する非結晶
性ポリエステル樹脂(A)の調製〕 攪拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反
応容器にネオペンチルグリコール410部、トリメチロ
ールプロパン10部、イソフタル酸700部及びジブチ
ル錫オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰囲気中で攪
拌を行いながら240℃まで5時間を要して昇温した。
240℃で脱水縮合反応を続行せしめて、酸価35、分
子量3500,軟化点110℃のポリエステル樹脂を得
た。以下、これをポリエステル樹脂(A−1)と略記す
る。
【0066】参考例2〔結晶性ポリエステルポリウレタ
ン樹脂(B)の調製〕 撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた
反応容器に1,4ブタンジオールの560部、無水コハ
ク酸535.4部、ジブチル錫オキサイド0.5部を仕
込んで、窒素雰囲気中で撹拌を続けながら、240℃に
昇温し、脱水縮合反応を行ない、水酸基価100、酸価
3のポリエステルポリオールを得た。ついで150℃に
保持してヘキサメチレンジイソシアネート120部を2
時間にわたって加えた。さらに無水コハク酸34部を加
えて、開環付加反応を行い。水酸基価1、酸価20、分
子量5000、溶融粘度0.6(Pa・S)、結晶化ピ
ーク温度79℃の酸基を有する結晶性ポリエステルポリ
ウレタン樹脂を得た。以下、これをポリエステルポリウ
レタン樹脂(B−1)と略記する。
【0067】参考例3(同上) 撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた
反応容器にエチレングリコールの469部、無水コハク
酸668部、ジブチル錫オキサイド0.5部を仕込ん
で、窒素雰囲気中で撹拌を続けながら、240℃に昇温
し、脱水縮合反応を行ない、水酸基価92.5、酸価1
1.1のポリエステルポリオールを得た。ついで150
℃に保持してヘキサメチレンジイソシアネート88部を
2時間にわたって加えた。水酸基価31、酸価10、分
子量2700,溶融粘度0.3(Pa・S)、結晶化ピ
ーク温度59℃の酸基を有する結晶性ポリエステルポリ
ウレタン樹脂を得た。以下、これをポリエステルポリウ
レタン樹脂(B−2)と略記する。
【0068】参考例4〔結晶性ポリエステルポリウレタ
ン樹脂(B)の調製〕 撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた
反応容器に1,4ブタンジオールの560部、無水コハ
ク酸535.4部、ジブチル錫オキサイド0.5部を仕
込んで、窒素雰囲気中で撹拌を続けながら、240℃に
昇温し、脱水縮合反応を行ない、水酸基価100、酸価
3のポリエステルポリオールを得た。ついで150℃に
保持してヘキサメチレンジイソシアネート136部を2
時間にわたって加えた。さらに無水コハク酸12部を加
えて、開環付加反応を行い。水酸基価1、酸価9、分子
量11000、溶融粘度3.6(Pa・S)、結晶化ピ
ーク温度83℃の酸基を有する結晶性ポリエステルポリ
ウレタン樹脂を得た。以下、これをポリエステルポリウ
レタン樹脂(B−3)と略記する。
【0069】参考例5(結晶性ポリエステルポリウレタ
ン樹脂の調製例) 撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた
反応容器に14ブタンジオールの255部、16ヘキサ
ンジオールの330部、アジピン酸の682部、ジブチ
ル錫オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰囲気中で撹
拌を続けながら、240℃に昇温し、脱水縮合反応を行
ない、水酸基価80、酸価4のポリエステルポリオール
を得た。ついで150℃に保持してヘキサメチレンジイ
ソシアネート85部を2時間にわたって加えた。さらに
無水コハク酸42部を加えて、開環付加反応を行い。水
酸基価0.5、酸価24.2、分子量4000,溶融粘
度0.2(Pa・S)、結晶化ピーク温度13℃である
結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂を得た。以下、こ
れをポリエステルポリウレタン樹脂(B−4)と略記す
る。
【0070】参考例6(非結晶性ポリエステルポリウレ
タン樹脂の調製例) 撹拌機、温度計、精留塔および窒素ガス導入口を備えた
反応容器にイソフタル酸の700部、2−メチル−1、
3−プロパンジオールの465部、ジブチル錫オキサイ
ド0.5部を仕込んで、窒素雰囲気中で撹拌を続けなが
ら、240℃に昇温し、脱水縮合反応を行ない、水酸基
価70、酸価4.3のポリエステルポリオールを得た。
ついで150℃に保持してイソホロンジイソシアネート
71部を2時間にわたって加えた。さらにヘキサヒドロ
無水フタル酸90部を加えて、開環付加反応を行い。水
酸基価1.0、酸価33.2、分子量3000、溶融粘
度0.2(Pa・S)、である非結晶性ポリエステルポ
リウレタン樹脂を得た(示差走査熱量測定の結果、結晶
化ピークは観測されなかった)。以下、これをポリエス
テルポリウレタン樹脂(B−5)と略記する。
【0071】実施例1〜7および比較例1〜2 (粉体塗料組成物および粉体塗料の調製)それぞれ、第
1表(1)、(2)及び第2表に示す割合で、各別に、
粉体塗料用樹脂組成物を配合せしめ、かくして得られ
た、それぞれの組成物を、「コ・ニーダーPR−46
型」(スイス国ブス社製の一軸混練機)を使用して、1
00℃で溶融混練せしめたのちに、微粉砕し、さらに2
00メッシュの金網で分級せしめることによって、平均
粒径が30〜40μmなる、各種の粉体塗料を調製し
た。これらの各粉体塗料を(P−1)〜(P−7)、
(p−1)〜(p−2)と略記する。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】《第1表及び第2表の脚註》 1)プリミドXL−552:スイス国エムス社製β−ヒ
ドロキシアルキルアミド。 2)ファインディックA−261:大日本インキ化学工
業(株)製グリシジル基含有の固形アクリル樹脂(エポ
キシ当量;500)。 3)ベスタゴンB−1530:デグサヒュルス社製ブロ
ック化ポリイソシアネート。 4)エヒ゜クロン 4050:大日本インキ化学工業(株)製ビス
フェノールAのポリグリシジルエーテル・タイプの固形
エポキシ樹脂。 5)アクロナール4F:ドイツ国BASF社製表面調整
剤。 6)CR−90:石原産業(株)製ルチル型酸化チタン
「タイペーク CR−90」。
【0076】次いで、得られた粉体塗料(P−1)〜
(P−5)、(p−1)〜(p−4)を使用して、下記
の塗膜形成方法に従って第3表及び第4表に示す各種の
塗膜を作製した後、それぞれの塗膜について塗膜性能試
験を行なった。
【0077】被塗物として使用する基材としては、0.
8mm(厚さ)×70mm×150mmの燐酸亜鉛処理
鋼板を用いた。
【0078】粉体塗料(P−1)〜(P−5)、(p−
1)〜(p−4)を、それぞれ、基材に焼き付けた後の
膜厚が60〜70μmとなるようにして静電粉体塗装せ
しめた後、160℃/20分間なる条件下に焼き付けを
行ない、粉体塗料からなる塗膜(以下、粉体塗膜と略記
する。)を有する被塗物を得た。
【0079】かくして得られた、被塗物上の粉体塗膜に
ついて塗膜性能の評価を行った。それらの結果をまとめ
て第3表及び第4表に示した。
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】なお、評価判定の要領は、次の通りであ
る。 ・平滑性 :下記の判定の基準で、目視により判定し
た。 ◎:非常にスムーズなる平滑な塗面 ○:細かいチリ肌が若干認められるが平滑な塗面 △:細かいチリ肌が認められる塗面 ×:細かいチリ肌が著しく認められる塗面
【0083】・耐衝撃性 :塗膜面にDu−pont衝
撃試験機で、1/2インチ径のポンチに500gの重り
を落下させてワレが発生する高さ(cm)で耐衝撃性を
判定した。
【0084】・耐沸水性 :塗装板を沸騰水に2時間浸
漬した後引き上げ、カッターナイフで碁盤面にクロスカ
ット(25/25)し、セロハン粘着テープで剥離試験
を行い、付着性を下記の基準で判定した。 ◎:全く異状が認められない ○:僅かながらの剥離が認められる △:かなりの程度の剥離が認められる ×:全面剥離
【0085】・耐湿性 :50℃、湿度98%以上の条
件下に500時間保存した後、カッターナイフで碁盤面
にクロスカット(25/25)を入れ、セロハン粘着テ
ープで剥離試験を行い、付着性を下記の基準で判定し
た。 ◎:全く異状が認められない ○:僅かながらの剥離が認められる △:かなりの程度の剥離が認められる ×:全面剥離。
【0086】・耐食性 :塗装板にカッターナイフでク
ロスカットを入れ、それに塩水噴霧(5%食塩水噴霧、
試験温度35℃、スガ試験機(株)製を使用)を240
時間行った後、セロハン粘着テープ剥離試験によるクロ
スカット部からの剥離幅(片側、mm)を測定した。
【0087】・耐候性 :サンシャイン・ウエザーメー
ター(スガ試験機(株)製)を使用して、750時間の
促進耐候性試験を行い、塗膜の光沢保持率(60°G.
R%)を測定した。
【0088】・貯蔵安定性 :塗料を35℃の恒温状態
の中で、2週間保管した後の塗料のブロッキング状態を
目視にて判定した。 ○:ブロッキングが認められない △:一部ブロッキングが認められる ×:ブロッキングが認められる
【0089】
【発明の効果】本発明の粉体塗料用樹脂組成物及び粉体
塗料は、塗料の貯蔵安定性(耐ブロッキング性)が良好
であり、塗膜の耐候性を維持しながら塗膜の機械物性に
優れ、塗膜外観(平滑性)、耐沸水性、耐湿性、耐食性
等の塗膜性能に優れるので、自動車車体、建材類、プラ
スチック製品、木工諸製品類などの用途に有用である。
また本発明の塗装体は、耐候性、機械物性、外観(平滑
性)、耐沸水性、耐湿性、耐食性等に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA03 BA08 CA04 CA15 CB03 CB07 CC03 DA01 DB04 DC50 DF01 DF16 DF20 HA01 HA07 HC03 HC12 HC23 HC63 HC71 JA01 JA42 MA11 MA24 QA05 QA07 QB03 QB11 RA07 4J038 CG142 CH172 DB002 DD061 DD081 DG112 DG26 GA06 JA17 JA69 JB13 JB36 KA03 MA02 NA01 NA03 NA11 NA23 NA24 NA26 PA19

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基を有する非結晶性ポリエ
    ステル樹脂(A)と結晶性ポリエステルポリウレタン樹
    脂(B)とカルボキシル基と反応する官能基を有する化
    合物からなる硬化剤(C)とを必須成分として含有する
    ことを特徴とする粉体塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 非結晶性ポリエステル樹脂(A)を構成
    する多価カルボン酸単位の50モル%以上がイソフタル
    酸である請求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
    (B)が、30〜150℃の結晶化ピーク温度を有する
    請求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
    (B)が、180℃における溶融粘度が10Pa・s以
    下である請求項1又は3に記載の粉体塗料用樹脂組成
    物。
  5. 【請求項5】 結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
    (B)を構成する多価カルボン酸単位が、炭素原子数が
    2〜22の偶数で直鎖状脂肪族ジカルボン酸である請求
    項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
    (B)を構成するポリオール単位が、炭素原子数が2〜
    20で偶数の直鎖状脂肪族ジオールである請求項1に記
    載の粉体塗料用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
    (B)が、カルボキシル基を有する請求項1に記載の粉
    体塗料用樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 結晶性ポリエステルポリウレタン樹脂
    (B)が、酸価10〜200である請求項7に記載の粉
    体塗料用樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 カルボキシル基と反応する官能基を有す
    る化合物が、β−ヒドロキシアルキルアミド、トリグリ
    シジルイソシアヌレート、エポキシ基含有アクリル樹脂
    およびエポキシ樹脂からなる群から選ばれる1種以上の
    化合物である請求項1に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    粉体塗料用樹脂組成物と表面調整剤とを含んでなる粉体
    塗料。
  11. 【請求項11】 基材に請求項10に記載の粉体塗料を
    塗布し、次いで加熱硬化せしめてなる塗装体。
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