JP2002249641A - エポキシ樹脂組成物、樹脂フィルム、樹脂付き金属箔、プリプレグ及び積層板 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、樹脂フィルム、樹脂付き金属箔、プリプレグ及び積層板

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JP2002249641A
JP2002249641A JP2001049125A JP2001049125A JP2002249641A JP 2002249641 A JP2002249641 A JP 2002249641A JP 2001049125 A JP2001049125 A JP 2001049125A JP 2001049125 A JP2001049125 A JP 2001049125A JP 2002249641 A JP2002249641 A JP 2002249641A
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epoxy resin
epoxy
resin
compound
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Application number
JP2001049125A
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English (en)
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Kenji Ogasawara
健二 小笠原
Keiko Kashiwabara
圭子 柏原
Hiroaki Fujiwara
弘明 藤原
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多官能エポキシ樹脂を用いることなく、高ガ
ラス転移温度を有すると共に成形時における充分な流動
性を有し、電子材料の絶縁材料として好適に用いること
ができるエポキシ樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 エポキシ当量100〜250の二官能エ
ポキシ化合物と、下記構造式(A)に示されるトリス
(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドとを含有す
る。トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの
含有量を10〜40質量%とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁材料として好
適に用いることができるエポキシ樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、高い信頼性が必要とされる、いわ
ゆるハイエンドの機器に用いられる配線板のための絶縁
材料には、高いガラス転移温度が要求されており、その
ためには絶縁材料を形成するための樹脂組成物として、
エポキシ基を分子中に3個以上有する多官能のエポキシ
化合物を含むものが用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多官能
のエポキシ化合物は分子量が大きくなって溶融時の粘度
が高くなってしまい、そのため成形時の流れ性が悪くな
ってしまって、回路形成された導体層に対して積層成形
する際に回路間やスルーホール内に充分に充填されず、
空隙が形成されしまうという、絶縁材料としては致命的
な欠陥を有する場合があった。また多官能エポキシ樹脂
は一般的に高価であり、製造コストが上昇してしまうと
いう問題もあった。
【0004】本発明は上記の点に鑑みて為されたもので
あり、多官能エポキシ樹脂を用いることなく、高ガラス
転移温度を有すると共に成形時における充分な流動性を
有し、電子材料の絶縁材料として好適に用いることがで
きるエポキシ樹脂組成物、並びにこのエポキシ樹脂組成
物にて得られる回路板製造用の樹脂フィルム、樹脂付き
金属箔、プリプレグ及び積層板を提供することを目的と
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
エポキシ樹脂組成物は、エポキシ当量100〜250の
二官能エポキシ化合物と、下記構造式(A)に示される
トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドとを含
有し、トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイド
の含有量が10〜40質量%であることを特徴とするも
のである。
【0006】
【化5】
【0007】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、二官能エポキシ化合物として下記構造式(B)で示
されるビフェニル骨格を有するエポキシ化合物を含有
し、トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの
含有量が20〜30質量%であることを特徴とするもの
である。
【0008】
【化6】
【0009】また請求項3の発明は、請求項1におい
て、二官能エポキシ化合物として下記構造式(C)で示
される化合物を、二官能エポキシ化合物の総量に対して
98質量%以上の割合で含有し、トリス(アミノフェニ
ル)ホスフィンオキサイドの含有量が20〜30質量%
であることを特徴とするものである。
【0010】
【化7】
【0011】また請求項4の発明は、請求項1におい
て、二官能エポキシ化合物として下記構造式(D)で示
されるナフタレン骨格を有する化合物を含有し、トリス
(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの含有量が2
0〜30質量%であることを特徴とするものである。
【0012】
【化8】
【0013】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、フィラーを含有することを特徴とす
るものである。
【0014】また請求項6の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、可撓性成分を含有することを特徴と
するものである。
【0015】また本発明の請求項7に係る樹脂フィルム
は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組
成物をフィルム状に成形して成ることを特徴とするもの
である。
【0016】また本発明の請求項8に係る樹脂付き金属
箔は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂
組成物からなる樹脂層を金属箔の表面に形成して成るこ
とを特徴とするものである。
【0017】また本発明の請求項9に係るプリプレグ
は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組
成物を補強繊維の織布又は不織布からなる基材に含浸
し、乾燥して成ることを特徴とするものである。
【0018】また本発明の請求項10に係る積層板は、
請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物
にて絶縁層を成形して成ることを特徴とするものであ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物には、エポキ
シ樹脂成分として二官能エポキシ化合物が配合される。
二官能エポキシ化合物としては、一分子中に平均2個の
エポキシ基を含有するものであれば特に制限なく用いる
ことができるが、エポキシ樹脂組成物に配合される二官
能エポキシ化合物の全体のエポキシ当量が100〜25
0の範囲となるようにする必要がある。このような二官
能エポキシ化合物としては、例えばビスフェノールA型
エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、グリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、
複素環式エポキシ樹脂等を挙げることができる。これら
のエポキシ化合物は、一種のみを用いるほか、二種以上
を併用することもできる。また、このような二官能エポ
キシ化合物の配合量は、エポキシ樹脂組成物の全量に対
して50〜90質量%とすることが好ましい。
【0021】ここで、上記のエポキシ化合物のエポキシ
当量が100に満たないと耐熱性に劣り、またこのエポ
キシ当量が250を超えると硬化物における架橋密度が
低下して硬化物のガラス転移温度を充分に向上すること
ができなくなり、好ましくない。
【0022】また、トリス(アミノフェニル)ホスフィ
ンオキサイドは、難燃剤として作用するものであり、こ
のため、ハロゲン系の難燃剤やハロゲンを含有するエポ
キシ化合物を配合することなく、エポキシ樹脂組成物の
硬化物に難燃性を付与することができ、エポキシ樹脂組
成物のノンハロゲン化を達成することができる。更にこ
のトリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドはエ
ポキシ化合物に対して硬化剤として作用するものであ
り、しかも従来エポキシ樹脂組成物に難燃剤として配合
されていたリン系難燃剤とは異なり分子内にP−O単結
合を有さず、このためそれ自身が剛直な化学構造を有し
ており、二官能エポキシ樹脂に対して用いた場合であっ
ても、硬化物が高いガラス転移温度を有するエポキシ樹
脂組成物を調製することができるものである。このトリ
ス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの配合量
は、エポキシ樹脂組成物全量に対して10〜40質量%
とするものであり、配合量がこの範囲に満たないと充分
な耐熱性が得られず、またこの範囲を超えると耐熱性は
充分であるがエポキシ樹脂組成物の硬化物が硬く脆くな
って電子材料用途に適さなくなってしまう。
【0023】このトリス(アミノフェニル)ホスフィン
オキサイドの純度については特に限定しないがエポキシ
樹脂一般の重合反応に関与する不純物を含まないことが
好ましい。
【0024】またトリス(アミノフェニル)ホスフィン
オキサイド以外の他の硬化剤を併用することもでき、例
えば、ジシアンジアミド、トリス(アミノフェニル)ホ
スフィンオキサイド以外の芳香族アミン、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラックなどを使用するこ
とができる。この配合量としてはエポキシ樹脂1当量当
たり0.2〜0.5当量とすることが好ましい。
【0025】また、二官能エポキシ化合物として特に上
記構造式(B)で示されるビフェニル骨格を有するエポ
キシ化合物を用いると、更に高いガラス転移温度を有す
る硬化物を得ることができる。この場合のトリス(アミ
ノフェニル)ホスフィンオキサイドの配合量は、エポキ
シ樹脂組成物の総量に対して20〜30質量%とするこ
とが好ましく、20質量%未満では充分な難燃性が得ら
れないおそれがあり、また配合量が30質量%を超える
とガラス転移温度の上昇の効果が飽和してしまい、それ
以上のガラス転移温度の上昇がなされなくなる。
【0026】また二官能エポキシ化合物として上記構造
式(C)で示されるビスフェノールAのグリシジルエー
テル型エポキシ化合物を用いることも好ましく、この場
合には特にビスフェノールAのグリシジルエーテル型エ
ポキシ化合物の含有量が、二官能エポキシ化合物の全量
に対して98〜100質量%となるようにすると、硬化
物における架橋密度を向上して、硬化物のガラス転移温
度を更に上昇させることができる。この構造式(C)に
示すエポキシ化合物の含有量は、エポキシ樹脂組成物に
配合されるエポキシ化合物をGPC(ゲル浸透クロマト
グラフィー)にて測定することにより導出することがで
きる。
【0027】一般的に市販されているビスフェノールA
のグリシジルエーテル型エポキシ化合物は、一般的に下
記構造式(E)に示す構造を有しており、この式中のn
の値が0である場合には上記構造式(C)に示すエポキ
シ化合物となる。この構造式(C)に示すエポキシ化合
物を用いる場合でも、その中には構造式(E)において
nの値が1以上となっている化合物も混入されている場
合があり、その場合には硬化物の架橋密度が小さくなっ
てガラス転移温度が低下する場合があるが、nの値が0
である構造式(C)に示すエポキシ化合物が二官能エポ
キシ化合物の全量に対して98〜100質量%である
と、架橋密度が上昇して、硬化物のガラス転移温度を更
に上昇させることができるものである。
【0028】
【化9】
【0029】図1はビスフェノールAのグリシジルエー
テル型エポキシ化合物(東都化成株式会社製「エポトー
ト YD8125」)についてGPC測定機(東ソー株
式会社製「HLC−802A」)による測定を行った結
果を示すものであり、図1に示すチャートでは、横軸が
時間、縦軸が測定強度を示している。このときの試験条
件は次の通りである。 ・カラム:G2000×2本、G1000×1本(東ソ
ー株式会社製) ・溶離液:THF(テトラヒドロフラン)、流量1.0
ml/min ・検出器:RI(示差屈折率検出器;東ソー株式会社
製) この図1に示す例では、構造式(E)におけるnの値が
0の化合物、すなわち構造式(C)に示すエポキシ化合
物を示すピークが、横軸の値が28.558minのと
ころに存在し、nの値が1の化合物を示すピークが、横
軸の値が26.588minのところに存在するもので
あり、他のピークは痕跡程度しか観測されていない。こ
のn=0の化合物のピーク面積とn=1の化合物のピー
ク面積の比は98.08:1.92であり、このように
構造式(C)に示す化合物の含有量が二官能エポキシ化
合物の総量に対して98質量%以上であると、硬化物の
ガラス転移温度を更に上昇させることができるものであ
る。
【0030】更に、二官能エポキシ化合物として上記構
造式(D)で示されるナフタレン骨格を有する化合物を
用いることも好ましく、この場合は硬化物のガラス転移
温度を更に向上することができる。このときのトリス
(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの配合量は、
エポキシ樹脂組成物の総量に対して20〜30質量%と
することが好ましく、20質量%未満では充分な難燃性
が得られないおそれがあり、また配合量が30質量%を
超えるとガラス転移温度の上昇の効果が飽和してしま
い、それ以上のガラス転移温度の上昇がなされなくな
る。
【0031】また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、
一般的に使用されている硬化促進剤を配合することもで
き、この場合には耐熱性を更に向上することができる。
このような硬化促進剤としては、具体的にはベンジルメ
チルアミン等の第三級アミン類、テトラメチルアンモニ
ウムクロライド等の第四級アンモニウム塩類、トリフェ
ニルホスフィン等のホスフィン類、イミダゾール等とい
った各種の触媒を用いることができ、これらの硬化促進
剤は一種単独で用いるほか、複数種を適宜併用すること
ができる。このような硬化促進剤を配合する場合には、
その配合量はエポキシ樹脂組成物全量に対して0.01
〜0.1質量%とすることが好ましい。
【0032】また、本発明のエポキシ樹脂組成物にはフ
ィラーを含有させることもでき、この場合にはエポキシ
樹脂組成物の硬化物にて形成される絶縁層の表面にフィ
ラーに起因する粗面が形成されることとなり、特にビル
ドアップ工法において絶縁層の表面にめっき処理にて導
体層を形成する場合に絶縁層と導体層との間に良好な密
着性を付与することができる。フィラーとしては、シリ
カ粉末、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の
金属水和物の粉末、タルク、クレー等の粘土鉱物の粉末
といった、無機フィラーを用いることができ、これらの
フィラーは一種のみを単独で用いるほか、複数種を併用
することもできる。このようなフィラーは、エポキシ樹
脂組成物全量に対して1〜40質量%配合することが好
ましい。
【0033】また、本発明のエポキシ樹脂組成物には、
可撓性成分を含有させることも好ましく、この場合には
Bステージ状態のエポキシ樹脂組成物やエポキシ樹脂組
成物の硬化物の可撓性を向上することができ、エポキシ
樹脂組成物にて形成されるプリプレグや樹脂フィルム、
あるいは樹脂付き金属箔の樹脂層、更にはエポキシ樹脂
組成物の硬化物にて形成される積層板や回路板の絶縁層
における、割れや剥がれの発生を防止することができる
ものであり、特にビルドアップ工法により絶縁層を積層
成形する場合に絶縁層に割れや剥がれが発生することを
防止することができる。可撓性成分としては、熱硬化性
樹脂組成物に可撓性を付与するために一般的に使用され
ているものを用いることができ、例えば種々の熱可塑性
樹脂やエラストマー等を用いることができる。具体的に
は熱可塑性樹脂としては、フェノキシ樹脂等を挙げるこ
とができ、またエラストマーとしては末端カルボキシル
基変性アクリロニトリルゴム、エポキシ基変性ポリブタ
ジエン等を挙げることができる。このような可撓性成分
は、エポキシ樹脂組成物全量に対して1〜40質量%配
合することが好ましい。
【0034】上記の各成分を充分に混合することによ
り、エポキシ樹脂組成物を調製することができるが、こ
のとき必要に応じて粘度調整等のために適宜の溶媒を含
有させることにより、エポキシ樹脂組成物を樹脂ワニス
として調製することが好ましい。このような溶媒として
は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等のアミ
ド類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエー
テル類、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等の
ケトン類、メタノール、エタノール、メトキシプロパノ
ール(PC)等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素類等の有機溶媒を用いることができ、
これらの有機溶媒は一種単独で用いるほか、複数種を併
用することもできる。
【0035】また、本発明のエポキシ樹脂組成物は、上
記各成分を単純に混合することにより得ることができる
が、用途によって可撓性を向上したり、保存安定性を向
上したり、あるいは工業生産性を向上したりすることが
必要となる場合には、予めトリス(アミノフェニル)ホ
スフィンオキサイドとエポキシ化合物とを部分的に反応
させておく(プレリアクト)ことが好ましい。このトリ
ス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドとエポキシ
化合物とのプレリアクトは、無溶媒でも、溶媒中でも実
施することができるが、溶媒中で実施する場合には、非
プロトン性極性溶媒中で行うことが好ましく、このよう
な溶媒としては、例えばN−メチルピロリドン、ジメチ
ルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
アルキルエーテル、グリコールエーテル、ケトン等や、
これらのエステル、メトキシプロパノール、ハロゲン化
炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭
化水素等を用いることができ、これらの溶媒は一種単独
で用いるほか、複数種を適宜併用することができる。
【0036】次に、上記のようなエポキシ樹脂組成物に
て得られる樹脂フィルムについて説明する。樹脂フィル
ムを製造する方法としては、特に限定するものではない
が、例えばポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリイミドフィルムなどの、エポキ
シ樹脂組成物に溶解しないキャリアフィルムに、上記の
ようなエポキシ樹脂組成物を塗布した後、例えば100
〜160℃で1〜20分間加熱乾燥して樹脂成分を半硬
化(Bステージ化)してシート状の樹脂フィルムを成形
する。この樹脂フィルムには表面保護のためにポリエチ
レンフィルム等の保護フィルムをラミネートすることが
好ましい。このときエポキシ樹脂組成物を塗布するシー
トには予め離型剤にて表面処理を施しておくと、成形さ
れた樹脂フィルムを容易に剥離することができる。
【0037】次に、上記のようなエポキシ樹脂組成物に
て得られる樹脂付き金属箔について説明する。金属箔と
しては、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル等の単独、
合金、複合の金属箔を用いることができる。樹脂付き金
属箔を製造する方法としては、特に限定するものではな
く、例えば上記金属箔の一面に、上記エポキシ樹脂組成
物をロールコーター、コンマコーター、転写コーター、
カーテンコーター、ダイコータ等を用いて塗布した後、
例えば100〜160℃で1〜20分間加熱乾燥して樹
脂成分を半硬化(Bステージ化)して樹脂層を形成する
ことにより、樹脂付き金属箔を得ることができるもので
ある。
【0038】次に、上記のようなエポキシ樹脂組成物に
て得られるプリプレグについて説明する。シート状基材
としては、ガラスクロス、ガラスペーパー、ガラスマッ
ト等のガラス繊維布のほか、クラフト紙、リンター紙、
天然繊維布、有機合成繊維布等の織布又は不織布を用い
ることができる。プリプレグを製造する方法としては、
特に限定するものではなく、例えば上記基材を、上記エ
ポキシ樹脂組成物に浸漬して含浸させた後、例えば10
0〜190℃で2〜15分間加熱乾燥して樹脂成分を半
硬化(Bステージ化)し、プリプレグを得ることができ
る。
【0039】次に、上記のような樹脂フィルムや樹脂付
き金属箔、あるいはプリプレグを用いて製造される積層
板について説明する。
【0040】プリプレグを用いて製造される積層板の一
例について説明すると、まず、プリプレグを一又は複数
枚積層すると共に、必要に応じてその片側又は両側の最
外層に金属箔を配置して積層物を構成し、この積層物を
加熱・加圧して積層一体化する。ここで金属箔として
は、銅、アルミニウム、真鍮、ニッケル等の単独、合
金、複合の金属箔を用いることができる。積層物を加熱
加圧する条件としては、エポキシ樹脂組成物が硬化する
条件で適宜調整して加熱加圧すればよいが、加圧の圧力
があまりに低いと、得られる積層板の内部に気泡が残留
し、電気的特性が低下する場合があるため、成形性を満
足する条件で加圧することが好ましい。例えば加熱温度
130〜180℃、圧力0.98〜4.9MPaの条件
下で30〜200分間加熱加圧成形することにより一体
成形して積層板を得ることができる。そしてこの積層板
の表面にアディティブ法やサブトラクティブ法等にて回
路形成を施して、回路板を得ることができる。この回路
板は、更に多層の回路板製造のための内層材として使用
することができ、この内層材に対して上記のプリプレグ
及び金属箔を積層一体化し、回路形成を施すことによ
り、多層の回路板を得ることができる。
【0041】また、樹脂フィルムや樹脂付き金属箔を用
いて積層板を得るにあたっては、例えば内層材の、片側
又は両側の回路形成面に、樹脂フィルム又は樹脂付き金
属箔にて絶縁層を形成すると共に、絶縁層の表面に導体
層を形成して、多層の積層板を形成するものである。内
層材としては、適宜の単層又は多層の回路板を用いるこ
とができ、例えば上記のような本発明に係るエポキシ樹
脂組成物からなるプリプレグと金属箔とから形成される
回路板を用いることができる。
【0042】樹脂フィルムにて絶縁層を形成する場合
は、複数枚の内層材を回路形成面が対向するように配置
すると共にこの内層材間に樹脂フィルムを配置したり、
あるいは内層材の回路形成面と金属箔の間に樹脂フィル
ムを配置したりして、積層物を形成する。そしてこの積
層物を加熱加圧して一体成形することにより、樹脂フィ
ルムの硬化物を絶縁層として形成すると共に、内層材の
多層化を行うものである。ここで、金属箔としては、内
層材として用いられる積層板に用いたものと同様のもの
を用いることもできる。また加熱加圧成形は、内層材の
形成と同様の条件にて行うことができる。このようにし
て形成された多層の積層板の表面に、更にアディティブ
法やサブトラクティブ法にてバイアホール形成や回路形
成を施して、多層の回路板を形成することができる。
【0043】また樹脂付き金属箔にて絶縁層を形成する
場合は、内層材の回路形成面に、樹脂付き金属箔を、樹
脂付き金属箔の樹脂層が内層材の回路形成面と対向する
ように重ねて配置して、積層物を形成する。そしてこの
積層物を加熱加圧して一体成形することにより、樹脂付
き金属箔の樹脂層の硬化物を絶縁層として形成すると共
に、その外側の金属箔を導体層として形成するものであ
る。ここで加熱加圧成形は、内層材の形成と同様の条件
にて行うことができる。そしてこのようにして形成され
た多層の積層板の表面に、更にアディティブ法やサブト
ラクティブ法にてバイアホール形成や回路形成を施し
て、多層の回路板を形成することができる。
【0044】また上記のようにして得られた回路板を内
層材として、樹脂フィルム又は樹脂付き金属箔を用いた
上記の工法を繰り返すことにより、更に多層の積層板や
回路板を形成することができるものである。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。
【0046】尚、表1,2に品番や略語で表示されてい
る成分の詳細は、次の通りである。 ・「エピクロン 850S」:ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製;エポキシ
当量190) ・「エピコート YX4000H」:上記化学式(B)
に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂(ジャパ
ンエポキシレジン製;エポキシ当量187) ・「エピクロン HP4032」:上記化学式(D)に
示す構造を有するナフタレン型エポキシ樹脂(大日本イ
ンキ化学工業株式会社製;エポキシ当量145) ・「エポトート YD8125」:上記化学式(C)に
示す構造を有するビスフェノールA型エポキシ樹脂(東
都化成株式会社製;エポキシ当量175) ・「エピクロン 1055」:ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製;エポキシ
当量475) ・「EPPN502H」:多官能エポキシ樹脂(日本化
薬株式会社製;エポキシ当量170) ・「TAPPI」:トリス(アミノフェニル)ホスフィ
ンオキサイド(ケイ・アイ化成株式会社製) ・「HCA」:9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10
−ホスファフェナントレン−10−オキシド(三光化学
株式会社製) ・「DMF」:ジメチルホルミアミド ・「PC」:メトキシプロパノール ・「MEK」:メチルエチルケトン ・「DICY」:ジシアンジアミド(日本カーバイド工
業株式会社製) ・「2E4MZ」:2−エチル4−メチルイミダゾール
(四国化成工業株式会社製) ・「YP−50EK35」:フェノキシ樹脂(東都化成
株式会社製;固形分濃度35%、溶剤:メチルエチルケ
トン) ・「Hycar CTBN 1300×13」:末端カ
ルボキシル基変性アクリロニトリルブタジエンゴム(宇
部興産株式会社製) (ワニス1〜10の調製)ワニス1〜6、及びワニス
9,10については、表1に示される各成分を配合・混
合して、各ワニスを調製した。
【0047】また、ワニス7については、300mlの
三ツ口フラスコに、撹拌装置、冷却管を取り付け、これ
にジメチルホルムアミド(DMF)及びメトキシプロパ
ノール(PC)を表1に示す所定量を量り取り、更に二
官能エポキシ化合物を加え、オイルバスにて加熱し、8
0℃に達したところでリン化合物(TAPPI)を投入
し、更に加熱して100℃に達したところでリン化合物
と二官能エポキシ化合物とを反応させた。この反応の進
行はGPC(ゲルパーミェーションクロマトグラフィ
ー)にて確認し、TAPPIの反応後のメインピークの
ピーク面積が反応前のピーク面積と比べて10〜15%
減少したところで反応を終了させて、ワニス7を得た。
このときのGPCの測定条件は次の通りである。 ・カラム:G2000×2本、G1000×1本(東ソ
ー株式会社製) ・溶離液:THF(テトラヒドロフラン)、流量1.0
ml/min ・検出器:RI(示差屈折率検出器) また、ワニス8については、300mlの三ツ口フラス
コに撹拌装置、冷却管を取り付け、これにジメチルホル
ミアミド(DMF)及びメトキシプロパノールを表1に
示す所定量を量り取り、更に多官能エポキシ化合物を加
え、オイルバスにて加熱し、80℃に達したところでリ
ン化合物を投入し、更に加熱して100℃に達したとこ
ろで塩化テトラメチルアンモニウムを全固形分に対して
0.05質量%の割合で投入し、リン化合物と多官能エ
ポキシ化合物とを反応させた。反応の進行はエポキシ当
量を測定することにより確認した。そして260〜27
0の間の所定のエポキシ当量に達したところで冷却して
反応を終了させ、リン含有エポキシ樹脂の溶液(ワニス
8)を得た。尚、エポキシ当量の測定は、JISK72
36−1995に準拠して行った。
【0048】(実施例1〜7,10,11、比較例1〜
4)各実施例及び比較例につき、表2に示す各成分を配
合し、エポキシ樹脂組成物(樹脂ワニス)を調製した。
【0049】ここで、実施例10においてエポキシ樹脂
組成物中にフィラーとしてシリカを配合するにあたって
は、分散機(ビーズミル)を用いて分散度(ワニス中の
フィラーの最大粒径)が10μm以下となるように分散
させた。この分散度はJISK5400に準拠して測定
した。
【0050】このエポキシ樹脂組成物をマルチコーター
(ヒラノテクシード社製「M400」)を使用して厚み
40μmのPETフィルム上に60μmの膜厚で塗布
し、加熱炉内において搬送速度20cm/分で搬送する
ことにより100℃で10分間乾燥してPETフィルム
上にBステージ状態の樹脂フィルムを形成し、更に樹脂
フィルム表面を保護するために厚み20μmのポリエチ
レンフィルムをラミネートした。
【0051】また、このようにして形成された樹脂フィ
ルムを用い、次のようにして絶縁信頼性評価用の回路板
を作製した。
【0052】内層材として松下電工株式会社製の両面銅
張積層板(R1766T;基板厚み0.8mm、銅箔厚
み18μm)を用い、この内層材の両面の銅箔には回路
形成を施さずに全面に銅箔を残存させておき、この銅箔
の表面には黒化処理(ブラックオキサイド処理)を施し
て樹脂フィルムとの密着性を向上させておいた。
【0053】この内層材の両面に各実施例及び比較例の
樹脂フィルムを、名機製作所社製の真空ラミネータを用
いて貼着し、更にその外層に厚み18μmの銅箔(古河
サーキットフォイル製「GT−18」)を、同様の真空
ラミネータを用いて貼着して、積層物を作製した。
【0054】この積層物を170℃で120分間加熱し
て樹脂フィルムを硬化させて一体化させた。更に外層の
銅箔からなる導体層にエッチング処理を施してライン幅
及びライン間隔が150μmの、絶縁性評価用の櫛形パ
ターン回路を形成し、四層の絶縁信頼性評価用の回路板
を得た。
【0055】(実施例8)表2に示す各成分を配合し
て、エポキシ樹脂組成物(樹脂ワニス)を調製した。
【0056】この樹脂ワニスを厚み200μm、坪量2
10g/cm2のガラスクロスに含浸し、160℃で5
分間加熱することにより、樹脂含浸率40%のプリプレ
グを作製した。
【0057】次いで、このプリプレグを3枚重ね、更
に、表裏に厚み18μmの銅箔(古河サーキットフォイ
ル製「GT−18」)を重ね合わせたものを、170
℃、2.94MPa(30kg/cm2)の条件で70
分間、加熱・加圧することにより、銅張積層板(CC
L)を作製した。
【0058】(実施例9)表2に示す各成分を配合し、
エポキシ樹脂組成物(樹脂ワニス)を調製した。
【0059】このエポキシ樹脂組成物をマルチコーター
(ヒラノテクシード社製「M400」)を使用して厚み
18μmの銅箔(古河サーキットフォイル製「GT−1
8」)上に60μmの膜厚で塗布し、加熱炉内において
搬送速度20cm/分で搬送することにより100℃で
10分間乾燥することにより銅箔上にBステージ状態の
樹脂層を形成し、樹脂付き銅箔(RCC)を作製した。
更に樹脂層表面を保護するために厚み20μmのポリエ
チレンフィルムをラミネートした。
【0060】また、このようにして形成された樹脂付き
金属箔を用い、次のようにして絶縁信頼性評価用の回路
板を作製した。
【0061】内層材として松下電工株式会社製の両面銅
張積層板(R1766T;基板厚み0.8mm、銅箔厚
み18μm)を用い、この内層材の両面の銅箔には回路
形成を施さずに全面に銅箔を残存させておき、この銅箔
の表面には黒化処理(ブラックオキサイド処理)を施し
て樹脂フィルムとの密着性を向上させておいた。
【0062】この内層材の両面に上記の樹脂付き金属箔
を、名機製作所社製の真空ラミネータを用いて貼着し、
積層物を作製した。
【0063】この積層物を170℃で120分間加熱し
て樹脂付き金属箔の樹脂層を硬化させて一体化させた。
更に外層の銅箔からなる導体層にエッチング処理を施し
てライン幅及びライン間隔が150μmの、絶縁性評価
用の櫛形パターン回路を形成し、四層の絶縁信頼性評価
用の回路板を得た。
【0064】(評価試験) ・HAST試験(絶縁信頼性試験) 実施例1〜7,9〜11、比較例1〜4で得られた絶縁
信頼性評価用の回路板について、130℃/相対湿度8
5%の雰囲気中で、外層に形成された櫛形パターン回路
に直流20Vの電圧を150時間印加し、樹脂フィルム
又は樹脂付き金属箔の樹脂層にて形成された絶縁層の絶
縁信頼性を評価した。評価は各実施例及び比較例につ
き、それぞれ三個の絶縁信頼性評価用の回路板を用意
し、試験前後の櫛形パターン回路の電気的抵抗値を測定
することにより行い、試験後の電気的抵抗値が試験前の
電気的抵抗値の90%以上のものを「○」、50%を超
えるが90%未満のものを「△」、50%以下のものを
「×」とした。
【0065】・ガラス転移温度評価 実施例1〜7,10,11、比較例1〜4で得られる絶
縁信頼性評価用の回路板における、樹脂フィルムから形
成された絶縁層、実施例8の積層板の硬化樹脂及び実施
例9で得られる絶縁信頼性評価用の回路板における、樹
脂付き金属箔の樹脂層から形成された絶縁層について、
セイコーインスツルメント社製の粘弾性スペクトロメー
タDMS200を用いてガラス転移温度を測定した。こ
のときテンションモジュールで測定周波数10Hzにて
測定を行い、室温から280℃までの昇温速度5℃/m
inの条件で昇温した際の、tanδが極大を示す温度
をガラス転移温度とした。
【0066】・吸水率評価 実施例1〜7,10,11、比較例1〜4の樹脂フィル
ム及び実施例9の樹脂付き銅箔についてはJPCA規格
ビルドアップ配線板の試験方法(JPCA−Bu01)
に従い、また実施例8の積層板についてはJIS C6
401に従って、それぞれ吸水率を測定した。
【0067】・難燃性評価 実施例1〜7,10,11、比較例1〜4の樹脂フィル
ムについては、厚み0.1mmの銅張積層板(松下電工
株式会社製「R1766T」)の両面の銅箔をエッチン
グ処理にて全面除去したものの両面に樹脂フィルムを、
絶縁信頼性評価用の回路板の作製時と同様の手法により
積層した。そして樹脂フィルムの積層を繰り返し行い、
積層板に片側180μm厚の樹脂層を形成した。
【0068】この樹脂層が形成された積層板から125
mm×13mmの試験片を切り出し、Underwri
ters Laboratoriesの“Test f
orFlammability of Plastic
Materials−UL94”に従って、この試験
片に対して燃焼挙動試験を実施した。
【0069】また、実施例8の銅張積層板(CCL)に
ついてはJIS C6401に従って評価を行った。 ・スルーホール充填性評価(流動性評価) 内層材として松下電工株式会社製の両面銅張積層板(R
1766T;基板厚み0.8mm、銅箔厚み18μm)
を用い、この内層材の両面の銅箔には回路形成を施さず
に全面に銅箔を残存させ、更にこの内層材にはドリルに
て孔あけ加工を施して、孔径0.2mmのスルーホール
を1.0mm間隔で形成した。
【0070】次いで、実施例1〜7,10,11、比較
例1〜4については、内層材の両面に各実施例及び比較
例の樹脂フィルムを、名機製作所社製の真空ラミネータ
を用いて貼着し、更にその外層に厚み18μmの銅箔
(古河サーキットフォイル製「GT−18」)を、同様
の真空ラミネータを用いて貼着して、積層物を作製し
た。また実施例9については、同様の内層材の両面に樹
脂付き銅箔を、名機製作所社製の真空ラミネータを用い
て貼着し、積層物を作製した。
【0071】この積層物を170℃で120分間加熱し
て樹脂付き金属箔の樹脂層を硬化させて一体化させた。
【0072】このようにして得られた積層板をスルーホ
ールを横断する面で切断し、断面におけるスルーホール
内部の気泡の残存の有無を観察して、流動性の評価を行
った。評価は各実施例及び比較例につき、100個のス
ルーホールの断面を観察することにより行い、全てのス
ルーホール内に気泡が観察されなかった場合を「○」、
気泡が観察されたスルーホールが全体の5%未満の場合
を「△」、気泡が観察されたスルーホールが全体の5%
以上の場合を「×」と評価した。
【0073】以上の評価結果を表2に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキ
サイドが配合されていない比較例1ではガラス転移温度
が低く、難燃性も悪いものであり、また多官能エポキシ
化合物を配合していると共に難燃剤としてトリス(アミ
ノフェニル)ホスフィンオキサイドではなく9,10−
ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン
−10−オキシドを用いている比較例2では難燃性は高
いが耐湿性、絶縁信頼性が低く、流動性(スルーホール
充填性)も悪いものであり、またエポキシ当量が250
を超えるエポキシ化合物を配合している比較例3ではガ
ラス転移温度が低く、流動性も充分ではないものであ
り、またトリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイ
ドの配合量が少ない比較例2ではガラス転移温度が低く
なってしまうものであった。
【0077】これに対して実施例1〜11ではいずれも
高いガラス転移温度と、高い流動性とを有しており、ま
た耐湿性、難燃性及び絶縁信頼性も高いものであった。
特に構造式(B)に示すエポキシ化合物を含む実施例
4、構造式(D)に示すエポキシ化合物を含む実施例5
及び構造式(C)に示すエポキシ化合物を含む実施例6
では、ガラス転移温度が著しく向上した。
【0078】
【発明の効果】本発明の請求項1に係るエポキシ樹脂組
成物は、エポキシ当量100〜250の二官能エポキシ
化合物と、上記構造式(A)に示されるトリス(アミノ
フェニル)ホスフィンオキサイドとを含有し、トリス
(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの含有量が1
0〜40質量%であるため、多官能エポキシ樹脂を用い
ることなく硬化物が高いガラス転移温度を有すると共
に、成形時に高い流動性を有し、更に硬化物は良好な耐
湿性、絶縁信頼性を有すると共にハロゲン系化合物を含
有しなくても高い難燃性を有し、電子材料の絶縁材料と
して好適に用いることができるものである。
【0079】また請求項2の発明は、請求項1におい
て、二官能エポキシ化合物として上記構造式(B)で示
されるビフェニル骨格を有するエポキシ化合物を含有
し、トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの
含有量が20〜30質量%であるため、硬化物のガラス
転移温度を更に向上することができるものである。
【0080】また請求項3の発明は、請求項1におい
て、二官能エポキシ化合物として上記構造式(C)で示
される化合物を、二官能エポキシ化合物の総量に対して
98質量%以上の割合で含有し、トリス(アミノフェニ
ル)ホスフィンオキサイドの含有量が20〜30質量%
であるため、硬化物のガラス転移温度を更に向上するこ
とができるものである。
【0081】また請求項4の発明は、請求項1におい
て、二官能エポキシ化合物として上記構造式(D)で示
されるナフタレン骨格を有する化合物を含有し、トリス
(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの含有量が2
0〜30質量%であるため、硬化物のガラス転移温度を
更に向上することができるものである。
【0082】また請求項5の発明は、請求項1乃至4の
いずれかにおいて、フィラーを含有するため、エポキシ
樹脂組成物の硬化物にて形成される絶縁層の表面を粗面
化することができ、特に絶縁層の表面にめっき処理にて
導体層を形成する場合に導体層と絶縁層との間の密着性
を向上することができるものである。
【0083】また請求項6の発明は、請求項1乃至5の
いずれかにおいて、可撓性成分を含有するため、Bステ
ージ状態のエポキシ樹脂組成物やエポキシ樹脂組成物の
硬化物の可撓性を向上することができ、エポキシ樹脂組
成物にて形成されるプリプレグや樹脂フィルム、あるい
は樹脂付き金属箔の樹脂層、更にはエポキシ樹脂組成物
の硬化物にて形成される積層板や回路板の絶縁層におけ
る、割れや剥がれの発生を防止することができるもので
あり、特にビルドアップ工法により絶縁層を積層成形す
る場合に絶縁層に割れや剥がれが発生することを防止す
ることができるものである。
【0084】また本発明の請求項7に係る樹脂フィルム
は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組
成物をフィルム状に成形するため、この樹脂フィルムを
用いて積層板や回路板の絶縁層を形成することにより、
多官能エポキシ樹脂を用いることなく絶縁層が高いガラ
ス転移温度を有すると共に、成形時に高い流動性を有
し、更に絶縁層は良好な耐湿性、絶縁信頼性を有すると
共にハロゲン系化合物を含有しなくても高い難燃性を有
し、信頼性の高い積層板や回路板を得ることができるも
のである。
【0085】また本発明の請求項8に係る樹脂付き金属
箔は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂
組成物からなる樹脂層を金属箔の表面に形成するため、
この樹脂付き金属箔の樹脂層にて積層板や回路板の絶縁
層を形成することにより、多官能エポキシ樹脂を用いる
ことなく絶縁層が高いガラス転移温度を有すると共に、
成形時に高い流動性を有し、更に絶縁層は良好な耐湿
性、絶縁信頼性を有すると共にハロゲン系化合物を含有
しなくても高い難燃性を有し、信頼性の高い積層板や回
路板を得ることができるものである。
【0086】また本発明の請求項9に係るプリプレグ
は、請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組
成物を補強繊維の織布又は不織布からなる基材に含浸
し、乾燥するため、プリプレグを用いて積層板や回路板
の絶縁層を形成することにより、多官能エポキシ樹脂を
用いることなく絶縁層が高いガラス転移温度を有すると
共に、成形時に高い流動性を有し、更に絶縁層は良好な
耐湿性、絶縁信頼性を有すると共にハロゲン系化合物を
含有しなくても高い難燃性を有し、信頼性の高い積層板
や回路板を得ることができるものである。
【0087】また本発明の請求項10に係る積層板は、
請求項1乃至6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物
にて絶縁層を成形するため、多官能エポキシ樹脂を用い
ることなく絶縁層が高いガラス転移温度を有すると共
に、成形時に高い流動性を有し、更に絶縁層は良好な耐
湿性、絶縁信頼性を有すると共にハロゲン系化合物を含
有しなくても高い難燃性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビスフェノールAのグリシジルエーテル型エポ
キシ化合物についてGPC測定を行った結果を示すグラ
フである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 H05K 1/03 610 H05K 1/03 610T (72)発明者 藤原 弘明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4F072 AA07 AB03 AB05 AB09 AB28 AB29 AB31 AD23 AD27 AD28 AG03 AK05 AK14 AL12 AL13 4J002 AA012 AC112 CD001 CD041 CD051 CH082 EW146 FD136 FD146 GF00 GQ00 GQ01 4J036 AA01 AC01 AD01 AD07 AD08 DC02 DC10 DC31 DD07 FB07 JA08 JA11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ当量100〜250の二官能エ
    ポキシ化合物と、下記構造式(A)に示されるトリス
    (アミノフェニル)ホスフィンオキサイドとを含有し、
    トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの含有
    量が10〜40質量%であることを特徴とするエポキシ
    樹脂組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 二官能エポキシ化合物として下記構造式
    (B)で示されるビフェニル骨格を有するエポキシ化合
    物を含有し、トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキ
    サイドの含有量が20〜30質量%であることを特徴と
    する請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 二官能エポキシ化合物として下記構造式
    (C)で示される化合物を、二官能エポキシ化合物の総
    量に対して98質量%以上の割合で含有し、トリス(ア
    ミノフェニル)ホスフィンオキサイドの含有量が20〜
    30質量%であることを特徴とする請求項1に記載のエ
    ポキシ樹脂組成物。 【化3】
  4. 【請求項4】 二官能エポキシ化合物として下記構造式
    (D)で示されるナフタレン骨格を有する化合物を含有
    し、トリス(アミノフェニル)ホスフィンオキサイドの
    含有量が20〜30質量%であることを特徴とする請求
    項1に記載のエポキシ樹脂組成物。 【化4】
  5. 【請求項5】 フィラーを含有することを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 可撓性成分を含有することを特徴とする
    請求項1乃至5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成
    物。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載のエポ
    キシ樹脂組成物をフィルム状に成形して成ることを特徴
    とする樹脂フィルム。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至6のいずれかに記載のエポ
    キシ樹脂組成物からなる樹脂層を金属箔の表面に形成し
    て成ることを特徴とする樹脂付き金属箔。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至6のいずれかに記載のエポ
    キシ樹脂組成物を補強繊維の織布又は不織布からなる基
    材に含浸し、乾燥して成ることを特徴とするプリプレ
    グ。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至6のいずれかに記載のエ
    ポキシ樹脂組成物にて絶縁層を成形して成ることを特徴
    とする積層板。
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