JP2002249609A - 光学用被覆フィルム - Google Patents

光学用被覆フィルム

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JP2002249609A
JP2002249609A JP2001048724A JP2001048724A JP2002249609A JP 2002249609 A JP2002249609 A JP 2002249609A JP 2001048724 A JP2001048724 A JP 2001048724A JP 2001048724 A JP2001048724 A JP 2001048724A JP 2002249609 A JP2002249609 A JP 2002249609A
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polyester
acid
group
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JP2001048724A
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Naoki Mizuno
直樹 水野
Yasushi Sasaki
靖 佐々木
Hiroshi Taki
博 多喜
Shoichi Gyobu
祥一 形舞
Takahiro Nakajima
孝宏 中嶋
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のアンチモン化合物、ゲルマニウム化合
物、チタン化合物などの重縮合触媒を主成分としない、
新規なポリエステル重縮合触媒を用いて製造されたポリ
エステルを主たる構成成分とする、透明性、接着性、耐
水性及び色調に優れ、再溶融成型しても着色や異物の析
出が見られず、かつアンチモンに起因する異物がない光
学用被覆フィルムを提供する。 【解決手段】 二軸延伸ポリエステルフィルムを基材と
し、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子から
主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィルムで
あって、前記ポリエステルフィルムはアルミニウム及び
/又はその化合物と、フェノール系化合物を含有する重
縮合触媒を用いて重合されたポリエステルを主たる構成
成分とし、かつ前記被覆フィルムは全光線透過率が90
%以上、耐水性値が90以上、再溶融成型後の変色値が
10以下であることを特徴とする光学用被覆フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポリエステ
ル重縮合触媒を用いて重合されたポリエステルを主たる
構成成分とするフィルム基材を用いた光学用被覆フィル
ムに関するものであり、さらに詳しくは、ゲルマニウ
ム、アンチモン化合物、チタン化合物を触媒主成分とし
て用いない、新規なアルミニウム系重縮合触媒を用いて
重合されたポリエステルを主たる構成成分とするフィル
ム基材を用いた光学用被覆フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエ
チレンナフタレート(PEN)等に代表されるポリエス
テルは、機械的特性、及び化学的特性に優れており、そ
れぞれのポリエステルの特性に応じて、例えば包装用途
や工業用途の各種分野において広範囲に使用されてい
る。
【0003】特に、液晶ディスプレイに用いられるプリ
ズムレンズシート、ハードコートフィルム、反射防止フ
ィルム、拡散板、CRT用の破砕防止フィルム、またプ
ラズマディスプレイの前面板に用いられる近赤外線吸収
フィルター、タッチパネルやエレクトロルミネッセンス
用の透明導電性フィルムなどの光学部材用ベースフィル
ム(以後、光学用フィルムと略す)として用いられる二
軸延伸ポリエステルフィルムは、優れた強度、寸法安定
性が要求されるため100μm以上の比較的厚手のフィ
ルムが好適に用いられている。
【0004】このような光学用フィルムの基材として用
いられるフィルムには、下記のような特性が要求されて
いる。 1)透明性に優れていること 2)プリズムレンズ加工やハードコート加工、AR加工
などの後加工処理時に、基材上に設けられる機能性樹脂
層との接着性に優れていること 3)前記の接着性が高温・高湿度下でも低下しないこと
(耐水性に優れていること) 4)光学的な欠点となる異物やフィルム表面の微小なキ
ズが極力少ないこと 5)後加工工程での加熱処理時にフィルムの白化が少な
いこと 6)フィルムの色調が黒ずみや黄色味を帯びていないこ
と 7)環境保全の観点から、屑フィルムの回収利用が可能
なこと(再溶融成形後の変色や異物の析出が少ないこ
と)
【0005】ところが、一般に二軸配向ポリエステルフ
ィルムは、概して他の材料、例えばアクリル系樹脂を主
成分とするプリズムレンズ層やハードコート層などとの
接着性が悪いことが知られている。このため、ポリエス
テルフィルムの表面に、ポリエステルフィルムにアンカ
ーコート層を設け接着性を改良することが一般的に行な
われている。
【0006】アンカーコート用樹脂として、多数の樹脂
がこれまで提案されている。例えば、ポリエステルに代
表される比較的極性が高いフィルムに対しては、水溶性
あるいは水分散性のポリエステル系樹脂あるいはアクリ
ル系樹脂を用いることが、特開昭54−43017号公
報、特公昭49−10243号公報、特開昭52−19
786号公報、特開昭52−19787号公報、特開昭
58−124651号公報等で提案されている。しかし
ながら、これら従来の技術では接着性の改良効果が十分
ではない。
【0007】そこで、ポリエステルフィルムの接着性を
改良するために、グラフト変性を中心とした種々の変性
ポリエステル樹脂をアンカーコート用樹脂として使用す
ることが、例えば特開平2−3307号公報、特開平2
−171243号公報、特開平2−310048号公
報、特開平3−273015号公報、特公平3−676
26号公報等で提案されている。しかしながら、このグ
ラフト変成ポリエステル樹脂をアンカーコート用樹脂と
して用いることにより、接着性は向上するが、湿潤下で
の接着性に乏しいという問題がある。
【0008】このため、架橋剤を併用することにより湿
潤下での接着性を向上させることが、特公平5−744
633号公報、特公平6−24765号公報、特公平6
−39154号公報、特公平6−39548号公報等で
提案されている。
【0009】しかしながら、架橋剤を併用することによ
り湿潤下での接着性は改良されるが、ポリエステルフィ
ルム製造時に製品とならない屑フィルムは、ペレット状
に溶融成型しフィルム原料として再利用する場合に、得
られるフィルムは品位が低く、実用上再利用することが
できない。
【0010】したがって、たとえ耐水性及び接着性に優
れる被覆ポリエステルフィルムであっても、フィルム製
造時に製品とならない屑フィルムは廃棄されるか、ある
いは用途や混合量を限定して使用されているのが現状で
ある。そのため、製造コストが高く、かつ廃棄に伴う環
境負荷の観点からも問題となっている。
【0011】さらに、光学用フィルムの一部の用途(例
えば、拡散板など)においては、フィルム加工時または
加工後の高温環境下において、フィルムが白化して透明
性が低下することや微小な表面突起が形成されるという
問題がある。前記のフィルムの白化や微小な表面突起の
形成は、フィルム中のポリエステルオリゴマーの結晶が
表面へ析出し、熱によりオリゴマーが結晶化することで
発生する。
【0012】フィルム表面へのオリゴマー析出を抑制す
る方法として、固相重合により製造したオリゴマー含有
量の少ないポリエステルを使用する方法(特開昭55−
89330号公報、特開昭55−189331号公
報)、フィルム表面をオリゴマー含有量の少ないポリエ
ステルで被覆する方法(特開平11−300918号公
報)等が提案されている。
【0013】しかしながら、これらの方法のみでは接着
性、耐水性、及び回収性をすべて改善するポリエステル
フィルムは得られていないのが現状である。
【0014】また、二軸延伸ポリエステルフィルムは、
滑り性、巻き性、耐ブロッキング性などのハンドリング
性を付与するために、フィルム中に不活性粒子を含有さ
せ、フィルム表面に微小な凹凸を形成させることが一般
的に行なわれている。
【0015】しかしながら、一般に粒子とポリエステル
の屈折率の差は大きく、さらにフィルム延伸時に粒子周
囲に発生するボイドにより、ポリエステルフィルム中に
粒子を含有させることはフィルムの透明性を悪化させる
原因となる。
【0016】さらに、基材フィルム中に不活性粒子を含
有させないか、または透明性を阻害しない程度に少量し
か含有させない場合には、ハンドリング性が悪化する。
そのため、被覆層に粒子を含有させる必要がある。
【0017】その際に、フィルムの透明性を維持するた
めに、被覆層中の粒子として可視光線の波長以下の極め
て平均粒径が小さい微粒子を用いる必要がある。しか
し、このような平均粒径の小さい微粒子のみでは、透明
性は維持できるものの、プリズムレンズ加工工程等の後
加工工程において、ロールと接触することによってフィ
ルム表面に傷がつき(以下、スクラッチ性という)、光
学欠点の原因となるという問題もある。すなわち、透明
性を維持しながら耐スクラッチ性に優れた光学用フィル
ムも要望されている。
【0018】さらに、従来から、ポリエステルの重縮合
時に用いられるポリエステル重合触媒としては、三酸化
アンチモンが広く用いられている。この三酸化アンチモ
ンは、安価で、かつ優れた触媒活性をもつ触媒である
が、これを重縮合触媒の主成分、即ち、実用的な重合速
度が発揮される程度の添加量にて使用すると、重縮合時
に三酸化アンチモンが還元され、10μm以下の金属ア
ンチモン粒子が生成する。そして、フィルム製造時の溶
融押出し工程で金属アンチモン粒子が凝集し、20〜5
0μmの異物としてフィルム中に存在するようになる。
【0019】この金属アンチモン粒子による凝集体は、
フィルム延伸工程でこの異物周囲のポリエステルフィル
ムの配向性に悪影響を及ぼし、光学的歪みが発生する。
そのため、実際の異物の大きさよりもかなり大きな欠点
として検出され、著しく品位を損なう。例えば、大きさ
20μmの異物でも光学的に50μm以上の大きさの光
学欠点として認識され、さらには100μm以上の大き
さの光学欠点として認識される場合もある。
【0020】これらの金属アンチモン粒子の凝集体を除
去するために、溶融押出し時にフィルターを使用して
も、金属アンチモン粒子の凝集体が変形しながらフィル
ターを通り抜け、完全に除去することは極めて困難であ
った。
【0021】一般に、光学用フィルムには透明性が厳し
く要求されるが、透明性が高い程、このような微小金属
アンチモン粒子による光学欠点はより鮮明となる傾向が
ある。さらに、重縮合触媒としてアンチモン化合物を用
いて製造したポリエステルはフィルムの色調が黒っぽ
く、さらなる改善が求められている。したがって、アン
チモン化合物を触媒主成分として含まないポリエステル
が望まれている。
【0022】また、光学用被覆フィルムの基材フィルム
の原料であるポリエステルの製造時の重縮合触媒とし
て、ゲルマニウム化合物を用いた場合は高価であり工業
的規模で生産する上で好ましくなく、さらにチタン化合
物を用いた場合は耐熱性が不良なため、フィルムの色調
が黄色味を帯び好ましくない。
【0023】また、アルミニウム化合物にアルカリ金属
化合物を添加して十分な触媒活性を有するポリエステル
重縮合触媒とする技術も公知である。かかる公知の重縮
合触媒を使用すると熱安定性に優れたポリエステルが得
られるが、このアルカリ金属化合物を併用した重縮合触
媒は、実用的な触媒活性を得ようとするとそれらの添加
量が多く必要であり、その結果、得られたポリエステル
重合体中のアルカリ金属化合物に起因して、少なくとも
以下のいずれかの問題を生じる。
【0024】1)異物量が多くなり、フィルムに使用し
たときに製膜性やフィルム物性が低下する。 2)ポリエステル重合体の耐加水分解性が低下し、また
異物発生により透明性が低下する。 3)ポリエステル重合体の色調の不良、即ち重合体が黄
色く着色する現象が発生し、フィルムに使用したとき
に、成型品の色調が悪化するという問題が発生する。 4)長時間生産する際、溶融押出し工程において異物の
目詰まりによってフィルター昇圧が高くなり、フィルタ
ーの交換頻度が短くなり生産性が低下する。
【0025】したがって、アンチモン化合物、ゲルマニ
ウム化合物、チタン化合物以外の金属成分を主成分と
し、触媒活性に優れ、かつ溶融成形時に熱劣化をほとん
ど起こさない(a)熱安定性、(b)熱酸化安定性、
(c)耐加水分解性の少なくともいずれかに優れ、しか
も異物量が少なくて、色調及び透明性に優れたポリエス
テルを製造することができる重縮合触媒が望まれてい
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
従来の問題点を解消し、透明性、接着性、耐水性及び色
調に優れ、再溶融成型しても着色や異物の析出が見られ
ず、かつアンチモンに起因する異物がない光学用被覆フ
ィルムを提供するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明の技術的要旨は、
従来のアルミニウム化合物を重縮合触媒として用いて重
合したポリエステルの熱安定性を向上する目的で、重合
時に各種酸化防止剤や安定剤の添加効果を検討したとこ
ろ、アルミニウム化合物にフェノール系化合物、リン化
合物又はフェノール部を同一分子内に有するリン化合物
を組み合わせることによって、ポリエステルの熱安定性
が向上するとともに、もともと触媒活性に劣るアルミニ
ウム化合物が重縮合触媒として十分な活性をもつように
なることを見いだし、前記重縮合触媒を用いて得られた
ポリエステルを光学用被覆フィルムにおける基材フィル
ムの原料ポリマーの主たる構成成分として用い、該基材
に被覆層を設け、かつ全光線透過率、耐水性値、加熱後
の変色値を適正化することにより、透明性、接着性、耐
水性及び色調に優れ、再溶融成型しても着色や異物の析
出が見られず、かつアンチモンに起因する異物がない光
学用被覆フィルムが得られることを見出したところにあ
る。
【0028】すなわち、本発明は、二軸延伸ポリエステ
ルフィルムを基材とし、該基材の少なくとも片面に高分
子樹脂及び粒子から主として構成された被覆層を設けて
なる被覆フィルムであって、前記ポリエステルフィルム
はアルミニウム及び/又はその化合物と、フェノール系
化合物を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエ
ステルを主たる構成成分とし、かつ前記被覆フィルムは
全光線透過率が90%以上、耐水性値が90以上、再溶
融成型後の変色値が10以下であることを特徴とする光
学用被覆フィルムである。
【0029】また、二軸延伸ポリエステルフィルムを基
材とし、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子
から主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィル
ムであって、前記ポリエステルフィルムはアルミニウム
及び/又はその化合物と、リン化合物を含有する重縮合
触媒を用いて重合されたポリエステルを主たる構成成分
とし、かつかつ前記被覆フィルムは全光線透過率が90
%以上、耐水性値が90以上、再溶融成型後の変色値が
10以下であることを特徴とする光学用被覆フィルムで
ある。
【0030】また、二軸延伸ポリエステルフィルムを基
材とし、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子
から主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィル
ムであって、前記ポリエステルフィルムはリン化合物の
アルミニウム塩を含有する重縮合触媒を用いて重合され
たポリエステルを主たる構成成分とし、かつ前記被覆フ
ィルムは全光線透過率が90%以上、耐水性値が90以
上、再溶融成型後の変色値が10以下であることを特徴
とする光学用被覆フィルムである。
【0031】さらに、二軸延伸ポリエステルフィルムを
基材とし、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒
子から主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィ
ルムであって、前記ポリエステルフィルムは前記一般式
(7)で表される化合物から選択される少なくとも1種
を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル
を主たる構成成分とし、かつ前記被覆フィルムは全光線
透過率が90%以上、耐水性値が90以上、再溶融成型
後の変色値が10以下であることを特徴とする光学用被
覆フィルムである。
【0032】
【作用】本発明の光学用被覆フィルムは、光学用部材の
基材として使用されるため、被覆ポリエステルフィルム
の全光線透過率が90%以上であることが必要である。
好ましくは91%以上であり、特に好ましくは92%以
上である。全光線透過率が90%未満であると、本発明
のフィルムを基材とする光学用部材において、画面の鮮
明度が低下するので好ましくない。
【0033】本発明の光学用被覆フィルムは、耐水性値
が90以上であることが必要であり、好ましくは95%
以上である。耐水性値が90%未満では、ポリエステル
フィルムの被覆層にインキ層を形成させた際に、湿潤下
での接着性が不良となる。
【0034】本発明で定義する耐水性値とは、UVシー
ルインキをポリエステルフィルムの被覆層に塗布し、U
V硬化させた後、加圧ボイル処理を120℃で1時間の
行ない、次いでフィルムの被覆層面をJIS−K540
0記載の方法で剥離試験を行った際に、剥離せずに残っ
たインキの残存面積率(%)のことである。すなわち、
湿潤下での被覆層の接着性の強さを示すパラメータであ
る。
【0035】また、本発明の光学用被覆フィルムは、再
溶融成型後の変色値が10以下であることが必要であ
る。変色値が10を越えると、回収ペレットをフィルム
原料として使用する際にポリエステルフィルムの品位の
低下が著しくなる。
【0036】本発明で定義する再溶融成型後の変色値と
は、被覆層を有するポリエステルフィルムを再溶融成型
したペレットと、溶融成型前の被覆層を有するポリエス
テルフィルムとのカラーb値の差で表わされるパラメー
タである。
【0037】具体的には、被覆層を有するポリエステル
フィルムを短冊状に切断し減圧乾燥した後、モデル試験
機により280℃の温度で溶融押出しし、水中で冷却
し、次いで切断してペレットに成形する。このペレット
を回収ペレットと略記する。回収ペレットとテスト前の
易接着ポリエステルフィルムとのカラーb値を測定し、
両者の差を再溶融成型後の変色値と定義する。カラーb
値とは、光電色度計で測定されるLab空間によるb値
を意味する。
【0038】本発明で、再溶融成型後の変色値というパ
ラメータを用いた技術的背景について説明する。ポリエ
ステルフィルムを製造する際に、テンターでの横延伸時
にクリップで把持された両端部、スリット時に所定の製
品幅に満たない両端部、品質面で格落ちしたロール状フ
ィルム、製膜開始時及び終了時、条件変更時、トラブル
などにより、製品とならない屑フィルムが必ず発生す
る。一般的には、前記の屑フィルムは、フレーク状に砕
いた後、押出し機で再溶融され、ダイスからストランド
状に水中へ吐出され、次いでペレット状にカットされ、
回収ペレットとして再成形しフィルム原料として再利用
される。
【0039】ところが、被覆層を有するポリエステルフ
ィルムからなる回収ペレットを使用したフィルムは、回
収ペレット製造時の熱履歴により被覆層が変質し、フィ
ッシュアイの原因となる異物が存在したり、または着色
等により品位が低くなったりする。そのため、透明性、
異物に起因する粗大突起、フィッシュアイなどの欠点が
問題となる光学用途では、製品とならない屑フィルムを
フィルム原料として再利用することができない。
【0040】この現象を詳しく解析し、モデルテストに
より被覆層を有するポリエステルフィルムを再溶融して
ペレットに再成型し、該ペレットをフィルム原料とし二
軸延伸した際のフィルムの変色値(再溶融成型後の変色
値)をパラメータとして用いることにより、実際に回収
ペレットを含むフィルム原料を用いてポリエステルフィ
ルムを製造した際のフィルムの品位が把握できることを
見い出した。その結果、回収ペレットを使用したフィル
ムの品位の低下を小さくするためには、すなわち、回収
可能な被覆層を有するポリエステルフィルムであるため
には、再溶融成型後の変色値を10以下とすることが必
要である。
【0041】さらに、本発明の被覆ポリエステルフィル
ムは、150℃で30分間加熱後のヘイズ値の変化が2
0%以下であることが好ましい。さらに好ましくは15
%以下であり、特に好ましくは10%以下である。ヘイ
ズ値の変化が20%を越えるとフィルムの白化が著しく
なり、後加工工程で熱処理が行なわれる拡散板などの光
学用途に本発明の被覆フィルムを基材として使用した際
に、外観及び性能への影響が無視できなくなり好ましく
ない。
【0042】加熱後のヘイズ値の変化とは、150℃で
30分間加熱した後のヘイズ値と、加熱する前の被覆ポ
リエステルフィルムのヘイズ値との差を意味する。この
パラメータは、本発明の被覆ポリエステルフィルムの被
覆層表面に機能性樹脂層が積層される後加工工程におい
て熱処理される際のフィルムの白化をフィルム段階で予
見し、品質を管理するために用いられるものである。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光学用被覆フィル
ムにおける実施の形態を詳細に説明する。
【0044】(基材フィルム用ポリエステル樹脂の重合
触媒)本発明の光学用被覆フィルムの主たる構成成分で
あるポリエステルを重合する際に使用する重縮合触媒
は、アルミニウム及び/又はその化合物とフェノール系
化合物を含有する触媒、アルミニウム及び/又はその化
合物とリン化合物を含有する触媒、リン化合物のアルミ
ニウム塩を含有する触媒、または前記一般式(7)で表
わされる化合物から選択される少なくとも1種を含有す
る触媒である。
【0045】アルミニウム及び/又はアルミニウム化合
物として、金属アルミニウムのほか、公知のアルミニウ
ム化合物を限定なく使用することができる。
【0046】アルミニウム化合物としては、具体的に
は、ギ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸
アルミニウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミ
ニウム、アクリル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニ
ウム、ステアリン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウ
ム、トリクロロ酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、
クエン酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウムなどの
カルボン酸塩、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム、リン
酸アルミニウム、ホスホン酸アルミニウムなどの無機酸
塩、アルミニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサ
イド、アルミニウムn-プロポキサイド、アルミニウムis
o-プロポキサイド、アルミニウムn-ブトキサイド、アル
ミニウムt−ブトキサイドなどアルミニウムアルコキサ
イド、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウ
ムアセチルアセテート、アルミニウムエチルアセトアセ
テート、アルミニウムエチルアセトアセテートジiso-プ
ロポキサイドなどのアルミニウムキレート化合物、トリ
メチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムなどの有
機アルミニウム化合物およびこれらの部分加水分解物、
酸化アルミニウムなどが挙げられる。これらのうちカル
ボン酸塩、無機酸塩およびキレート化合物が好ましく、
これらの中でもさらに酢酸アルミニウム、塩化アルミニ
ウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミニウムお
よびアルミニウムアセチルアセトネートが特に好まし
い。
【0047】前記アルミニウム及び/又はアルミニウム
化合物の添加量としては、得られるポリエステルにおけ
るジカルボン酸や多価カルボン酸などのカルボン酸成分
全構成ユニットのモル数に対して0.001〜0.05
モル%が好ましく、さらに好ましくは、0.005〜
0.02モル%である。添加量が0.001モル%未満
であると触媒活性が十分に発揮されない場合があり、添
加量が0.05モル%以上になると、熱安定性や熱酸化
安定性の低下、アルミニウムに起因する異物の発生や着
色の増加が問題になる場合が発生する。この様にアルミ
ニウム成分の添加量が少なくても本発明の重合触媒は十
分な触媒活性を示す点に大きな特徴を有する。その結
果、熱安定性や熱酸化安定性が優れ、アルミニウムに起
因する異物や着色を低減することができる。
【0048】前記重縮合触媒を構成するフェノール系化
合物としては、フェノール構造を有する化合物であれば
特に限定はされないが、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4
-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェ
ノール、2,6-ジシクロヘキシル-4-メチルフェノール、
2,6-ジイソプロピル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert
-アミル-4-メチルフェノール、2,6-ジ-tert-オクチル-4
-n-プロピルフェノール、2,6-ジシクロヘキシル-4-n-オ
クチルフェノール、2-イソプロピル-4-メチル-6-tert-
ブチルフェノール、2-tert-ブチル-2-エチル-6-tert-オ
クチルフェノール、2-イソブチル-4-エチル-6-tert-ヘ
キシルフェノール、2-シクロヘキシル-4-n-ブチル-6-イ
ソプロピルフェノール、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフ
ェニル)エタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ
-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、トリエチレングリコ
ール−ビス[3-(3-tert-ブチル-5-メチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、1,6-ヘキサンジオール
−ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]、2,2-チオジエチレンビス[3-
(3,5-ジ-tert-ブチル-4,4-ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート]、N,N'-ヘキサメチレンビス(3,5-ジ-tert
-ブチル-4-ヒドロキシ-ヒドロシンナミド)、1,3,5-ト
リス(2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ-4-tert-ブチルベン
ジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-
ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,
3,5-トリス[(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、
トリス(4-tert-ブチル−2,6-ジメチル-3-ヒドロキシ
ベンジル)イソシアヌレート、2,4-ビス(n−オクチル
チオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルアニリ
ノ)-1,3,5-トリアジン、テトラキス[メチレン(3,5-
ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]
メタン、ビス[(3,3-ビス(3-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)ブチリックアシッド)グリコールエステ
ル、N,N'-ビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオニル]ヒドラジン、2,2'-オギザミ
ドビス[エチル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、ビス[2-tert-ブチル-4-
メチル-6-(3-tert-ブチル-5-メチル−2-ヒドロキシベ
ンジル)フェニル]テレフタレート、1,3,5-トリメチル
-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、3,9-ビス[1,1-ジメチル2-{β-(3-t
ert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ}エチル]-2,4,8,10-テトラオキサスピロ
[5,5]ウンデカン、2,2-ビス[4-(2-(3,5-ジ-tert-
ブチル-4-ヒドロキシシンナモイルオキシ))エトキシ
フェニル]プロパン、β-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒド
ロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、テト
ラキス-[メチル-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル-3-
(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-
ブチルフェニル)ブタン、チオジエチレンービス[3-(3,5
-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-tert-
ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル)プロピオネート]、ヘキ
サメチレンビス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート、トリエチレングリコール-ビ
ス-[-3-(3'-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニ
ル)]プロピオネート、1,1,3-トリス[2-メチル-4-[3-(3,
5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニル
オキシ]-5-tert-ブチルフェニル]ブタンなどを挙げるこ
とができる。
【0049】これらは、同時に二種以上を併用すること
もできる。これらのうち、1,3,5-トリメチル-2,4,6-ト
リス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン、テトラキス-[メチル-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル
-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、チオ
ジエチレンービス[3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]が好ましい。
【0050】これらのフェノール系化合物をポリエステ
ルの重合時に添加することによって、アルミニウム化合
物の触媒活性が向上するとともに、重合したポリエステ
ルの熱安定性も向上する。
【0051】前記フェノール系化合物の添加量として
は、得られるポリエステルにおけるジカルボン酸や多価
カルボン酸などのカルボン酸成分全構成ユニットのモル
数に対して5×10-7〜0.01モルが好ましく、更に好まし
くは1×10-6〜0.005モルである。また、本発明では、フ
ェノール系化合物にさらにリン化合物をともに用いても
良い。
【0052】前記重縮合触媒を構成するリン化合物とし
ては特に限定はされないが、ホスホン酸系化合物、ホス
フィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜
ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフ
ィン系化合物からなる群より選ばれる一種または二種以
上の化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく好ま
しい。これらの中でも、一種または二種以上のホスホン
酸系化合物を用いると触媒活性の向上効果が特に大きく
好ましい。
【0053】前記のホスホン酸系化合物、ホスフィン酸
系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン
酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化
合物とは、それぞれ下記式(8)〜(13)で表される
構造を有する化合物のことである。
【0054】
【化8】
【0055】
【化9】
【0056】
【化10】
【0057】
【化11】
【0058】
【化12】
【0059】
【化13】
【0060】前記のホスホン酸系化合物としては、例え
ば、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジフ
ェニル、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホ
ン酸ジエチル、フェニルホスホン酸ジフェニル、ベンジ
ルホスホン酸ジメチル、ベンジルホスホン酸ジエチルな
どが挙げられる。
【0061】前記のホスフィン酸系化合物としては、例
えば、ジフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン
酸メチル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、フェニル
ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸メチル、フェニル
ホスフィン酸フェニルなどが挙げられる。
【0062】前記のホスフィンオキサイド系化合物とし
ては、例えば、ジフェニルホスフィンオキサイド、メチ
ルジフェニルホスフィンオキサイド、トリフェニルホス
フィンオキサイドなどが挙げられる。
【0063】ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサ
イド系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸
系化合物、ホスフィン系化合物の中では、リン化合物と
しては、下記式(14)〜(19)で表される化合物を
用いることが好ましい。
【0064】
【化14】
【0065】
【化15】
【0066】
【化16】
【0067】
【化17】
【0068】
【化18】
【0069】
【化19】
【0070】前記のリン化合物の中でも、芳香環構造を
有する化合物を用いると、触媒活性の向上効果が大きく
より好ましい。
【0071】また、前記の重縮合触媒を構成するリン化
合物としては、下記一般式(20)〜(22)で表され
る化合物を用いると、特に触媒活性の向上効果が大きく
好ましい。
【0072】
【化20】
【0073】
【化21】
【0074】
【化22】
【0075】(式(20)〜(22)中、R1、R4、R
5、R6はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水
素基、水酸基またはハロゲン基またはアルコキシル基ま
たはアミノ基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表
す。R2、R3はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜50の
炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数
1〜50の炭化水素基を表す。ただし、炭化水素基はシ
クロヘキシル等の脂環構造やフェニルやナフチル等の芳
香環構造を含んでいてもよい。)
【0076】前記の重縮合触媒を構成するリン化合物と
しては、上記式(20)〜(22)中、R1、R4
5、R6が芳香環構造を有する基である化合物が特に好
ましい。
【0077】前記の重縮合触媒を構成するリン化合物と
しては、例えば、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホ
スホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジメチル、フ
ェニルホスホン酸ジエチル、フェニルホスホン酸ジフェ
ニル、ベンジルホスホン酸ジメチル、ベンジルホスホン
酸ジエチル、ジフェニルホスフィン酸、ジフェニルホス
フィン酸メチル、ジフェニルホスフィン酸フェニル、フ
ェニルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸メチル、フ
ェニルホスフィン酸フェニル、ジフェニルホスフィンオ
キサイド、メチルジフェニルホスフィンオキサイド、ト
リフェニルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。こ
れらのうちで、フェニルホスホン酸ジメチル、ベンジル
ホスホン酸ジエチルが特に好ましい。
【0078】前記のリン化合物の添加量としては、得ら
れるポリエステルにおけるジカルボン酸や多価カルボン
酸などのカルボン酸成分全構成ユニットのモル数に対し
て5×10-7〜0.01モルが好ましく、更に好ましくは1×10
-6〜0.005モルである。
【0079】前記の重縮合触媒を構成するフェノール部
を同一分子内に有するリン化合物としては、フェノール
構造を有するリン化合物であれば特に限定はされない
が、フェノール部を同一分子内に有する、ホスホン酸系
化合物、ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド
系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化
合物、ホスフィン系化合物からなる群より選ばれる一種
または二種以上の化合物を用いると触媒活性の向上効果
が大きく好ましい。これらの中でも、一種または二種以
上のフェノール部を同一分子内に有するホスホン酸系化
合物を用いると触媒活性の向上効果が特に大きく好まし
い。
【0080】また、前記の重縮合触媒を構成するフェノ
ール部を同一分子内に有するリン化合物としては、下記
一般式(23)〜(25)で表される化合物などが挙げ
られる。これらのうちで、下記式を用いると特に触媒活
性が向上するため好ましい。
【0081】
【化23】
【0082】
【化24】
【0083】
【化25】
【0084】(式(23)〜(25)中、R1はフェノー
ル部を含む炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基または
ハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基などの
置換基およびフェノール部を含む炭素数1〜50の炭化
水素基を表す。R4、R5、R6はそれぞれ独立に水素、炭素
数1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基また
はアルコキシル基またはアミノ基などの置換基を含む炭
素数1〜50の炭化水素基を表す。R2、R3はそれぞれ独
立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基または
アルコキシル基などの置換基を含む炭素数1〜50の炭
化水素基を表す。ただし、炭化水素基は分岐構造やシク
ロヘキシル等の脂環構造やフェニルやナフチル等の芳香
環構造を含んでいてもよい。R2とR4の末端どうしは結合
していてもよい。)
【0085】前記のフェノール部を同一分子内に有する
リン化合物としては、例えば、p−ヒドロキシフェニル
ホスホン酸、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジメチ
ル、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジエチル、p−
ヒドロキシフェニルホスホン酸ジフェニル、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)ホスフィン酸メチル、ビス(p−ヒドロ
キシフェニル)ホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキシ
フェニルフェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェニ
ルフェニルホスフィン酸メチル、p−ヒドロキシフェニ
ルフェニルホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキシフェ
ニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェニルホスフィン
酸メチル、p−ヒドロキシフェニルホスフィン酸フェニ
ル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキサ
イド、トリス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオ
キサイド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メチルホス
フィンオキサイド、および下記式(26)〜(29)で
表される化合物などが挙げられる。これらのうちで、下
記式(28)で表される化合物およびp−ヒドロキシフ
ェニルホスホン酸ジメチルが特に好ましい。
【0086】
【化26】
【0087】
【化27】
【0088】
【化28】
【0089】
【化29】
【0090】上記の式(28)にて示される化合物とし
ては、例えばSANKO-220(三光株式会社製)が使用可能
である。
【0091】これらのフェノール部を同一分子内に有す
るリン化合物をポリエステルの重合時に添加することに
よってアルミニウム化合物の触媒活性が向上するととも
に、重合したポリエステルの熱安定性も向上する。
【0092】前記のフェノール部を同一分子内に有する
リン化合物の添加量としては、得られるポリエステルに
おけるジカルボン酸や多価カルボン酸などのカルボン酸
成分全構成ユニットのモル数に対して5×10-7〜0.01モ
ルが好ましく、更に好ましくは1×10-6〜0.005モルであ
る。
【0093】また、前記のリン化合物として、リンの金
属塩化合物を用いることが好ましい。前記のリンの金属
塩化合物とは、リン化合物の金属塩であれば特に限定は
されないが、ホスホン酸系化合物の金属塩を用いると、
触媒活性の向上効果が大きく好ましい。リン化合物の金
属塩としては、モノ金属塩、ジ金属塩、トリ金属塩など
が含まれる。
【0094】また、上記のリン化合物の中でも、金属塩
の金属部分が、Li、Na、K、Be、Mg、Sr、B
a、Mn、Ni、Cu、Znから選択されたものを用い
ると、触媒活性の向上効果が大きく好ましい。これらの
うち、Li、Na、Mgが特に好ましい。
【0095】前記のリンの金属塩化合物として、下記一
般式(30)で表される化合物から選択される少なくと
も一種を用いると、触媒活性の向上効果が大きく好まし
い。
【0096】
【化30】
【0097】(式(30)中、R1は水素、炭素数1〜
50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアル
コキシル基またはアミノ基を含む炭素数1〜50の炭化
水素基を表す。R2は、水素、炭素数1〜50の炭化水
素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数1〜5
0の炭化水素基を表す。R3は、水素、炭素数1〜50
の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基またはカル
ボニルを含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。lは
1以上の整数、mは0または1以上の整数を表し、(l
+m)は4以下である。Mは(l+m)価の金属カチオ
ンを表す。nは1以上の整数を表す。炭化水素基はシク
ロヘキシル等の脂環構造や分岐構造やフェニルやナフチ
ル等の芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0098】上記のR1としては、例えば、フェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、9−アンスリル、4−ビ
フェニル、2−ビフェニルなどが挙げられる。上記のR
2としては例えば、水素、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、長鎖の脂肪族基、フェニル
基、ナフチル基、置換されたフェニル基やナフチル基、
−CH2CH2OHで表される基などが挙げられる。R3
-としては例えば、水酸化物イオン、アルコラートイ
オン、アセテートイオンやアセチルアセトンイオンなど
が挙げられる。
【0099】上記一般式(30)で表される化合物の中
でも、下記一般式(31)で表される化合物から選択さ
れる少なくとも一種を用いることが好ましい。
【0100】
【化31】
【0101】(式(31)中、R1は水素、炭素数1〜
50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアル
コキシル基またはアミノ基を含む炭素数1〜50の炭化
水素基を表す。R3は、水素、炭素数1〜50の炭化水
素基、水酸基またはアルコキシル基またはカルボニルを
含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。lは1以上の
整数、mは0または1以上の整数を表し、(l+m)は
4以下である。Mは(l+m)価の金属カチオンを表
す。炭化水素基はシクロヘキシル等の脂環構造や分岐構
造やフェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいても
よい。)
【0102】上記のR1としては、例えば、フェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、9−アンスリル、4−ビ
フェニル、2−ビフェニルなどが挙げられる。R3-
しては例えば、水酸化物イオン、アルコラートイオン、
アセテートイオンやアセチルアセトンイオンなどが挙げ
られる。
【0103】上記のリン化合物の中でも、芳香環構造を
有する化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく好
ましい。
【0104】上記式(31)の中でも、Mが、Li、N
a、K、Be、Mg、Sr、Ba、Mn、Ni、Cu、
Znから選択されたものを用いると触媒活性の向上効果
が大きく好ましい。これらのうち、Li、Na、Mgが
とくに好ましい。
【0105】前記のリンの金属塩化合物としては、リチ
ウム[(1−ナフチル)メチルホスホン酸エチル]、ナ
トリウム[(1−ナフチル)メチルホスホン酸エチ
ル]、マグネシウムビス[(1−ナフチル)メチルホス
ホン酸エチル]、カリウム[(2−ナフチル)メチルホ
スホン酸エチル]、マグネシウムビス[(2−ナフチ
ル)メチルホスホン酸エチル]、リチウム[ベンジルホ
スホン酸エチル]、ナトリウム[ベンジルホスホン酸エ
チル]、マグネシウムビス[ベンジルホスホン酸エチ
ル]、ベリリウムビス[ベンジルホスホン酸エチル]、
ストロンチウムビス[ベンジルホスホン酸エチル]、マ
ンガンビス[ベンジルホスホン酸エチル]、ベンジルホ
スホン酸ナトリウム、マグネシウムビス[ベンジルホス
ホン酸]、ナトリウム[(9−アンスリル)メチルホス
ホン酸エチル]、マグネシウムビス[(9−アンスリ
ル)メチルホスホン酸エチル]、ナトリウム[4−ヒド
ロキシベンジルホスホン酸エチル]、マグネシウムビス
[4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル]、ナトリ
ウム[4−クロロベンジルホスホン酸フェニル]、マグ
ネシウムビス[4−クロロベンジルホスホン酸エチ
ル]、ナトリウム[4−アミノベンジルホスホン酸メチ
ル]、マグネシウムビス[4−アミノベンジルホスホン
酸メチル]、フェニルホスホン酸ナトリウム、マグネシ
ウムビス[フェニルホスホン酸エチル]、亜鉛ビス[フ
ェニルホスホン酸エチル]などが挙げられる。
【0106】これらの中で、リチウム[(1−ナフチ
ル)メチルホスホン酸エチル]、ナトリウム[(1−ナ
フチル)メチルホスホン酸エチル]、マグネシウムビス
[(1−ナフチル)メチルホスホン酸エチル]、リチウ
ム[ベンジルホスホン酸エチル]、ナトリウム[ベンジ
ルホスホン酸エチル]、マグネシウムビス[ベンジルホ
スホン酸エチル]、ベンジルホスホン酸ナトリウム、マ
グネシウムビス[ベンジルホスホン酸]が特に好まし
い。
【0107】前記の重縮合触媒を構成する別の好ましい
リン化合物であるリンの金属塩化合物は、下記一般式
(32)で表される化合物から選択される少なくとも一
種からなるものである。
【0108】
【化32】
【0109】(式(32)中、R1、R2はそれぞれ独立
に水素、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。R3は、
水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアル
コキシル基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。
4は、水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基ま
たはアルコキシル基またはカルボニルを含む炭素数1〜
50の炭化水素基を表す。R4-としては例えば、水酸
化物イオン、アルコラートイオン、アセテートイオンや
アセチルアセトンイオンなどが挙げられる。lは1以上
の整数、mは0または1以上の整数を表し、(l+m)
は4以下である。Mは(l+m)価の金属カチオンを表
す。nは1以上の整数を表す。炭化水素基はシクロヘキ
シル等の脂環構造や分岐構造やフェニルやナフチル等の
芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0110】これらの中でも、下記一般式(33)で表
される化合物から選択される少なくとも一種を用いるこ
とが好ましい。
【0111】
【化33】
【0112】(式(33)中、Mn+はn価の金属カチオ
ンを表す。nは1、2、3または4を表す。)
【0113】上記式(32)または(33)の中でも、
Mが、Li、Na、K、Be、Mg、Sr、Ba、M
n、Ni、Cu、Znから選択されたものを用いると触
媒活性の向上効果が大きく好ましい。これらのうち、L
i、Na、Mgが特に好ましい。
【0114】前記特定のリンの金属塩化合物としては、
リチウム[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジルホスホン酸エチル]、ナトリウム[3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチ
ル]、ナトリウム[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジルホスホン酸]、カリウム[3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチ
ル]、マグネシウムビス[3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル]、マグネシウム
ビス[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル
ホスホン酸]、ベリリウムビス[3,5−ジ−tert−ブチ
ル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸メチル]、スト
ロンチウムビス[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジルホスホン酸エチル]、バリウムビス[3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸
フェニル]、マンガンビス[3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル]、ニッケルビ
ス[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホン酸エチル]、銅ビス[3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル]、亜鉛ビス
[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホス
ホン酸エチル]などが挙げられる。これらの中で、リチ
ウム[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル
ホスホン酸エチル]、ナトリウム[3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル]、マ
グネシウムビス[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジルホスホン酸エチル]が特に好ましい。
【0115】本発明の別の実施形態は、リン化合物のア
ルミニウム塩から選択される少なくとも一種を含むこと
を特徴とするポリエステル重合触媒である。リン化合物
のアルミニウム塩に他のアルミニウム化合物やリン化合
物やフェノール系化合物などを組み合わせて使用しても
良い。
【0116】前記の重縮合触媒を構成する好ましい成分
であるリン化合物のアルミニウム塩とは、アルミニウム
部を有するリン化合物であれば特に限定はされないが、
ホスホン酸系化合物のアルミニウム塩を用いると触媒活
性の向上効果が大きく好ましい。リン化合物のアルミニ
ウム塩としては、モノアルミニウム塩、ジアルミニウム
塩、トリアルミニウム塩などが含まれる。
【0117】上記リン化合物のアルミニウム塩の中で
も、芳香環構造を有する化合物を用いると触媒活性の向
上効果が大きく好ましい。
【0118】上記の重合触媒を構成するリン化合物のア
ルミニウム塩としては、下記一般式(14)で表される
化合物から選択される少なくとも一種を用いると触媒活
性の向上効果が大きく好ましい。
【0119】
【化34】
【0120】(式(34)中、R1は水素、炭素数1〜
50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアル
コキシル基またはアミノ基を含む炭素数1〜50の炭化
水素基を表す。R2は、水素、炭素数1〜50の炭化水
素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数1〜5
0の炭化水素基を表す。R3は、水素、炭素数1〜50
の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基またはカル
ボニルを含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。lは
1以上の整数、mは0または1以上の整数を表し、(l
+m)は3である。nは1以上の整数を表す。炭化水素
基はシクロヘキシル等の脂環構造や分岐構造やフェニル
やナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0121】上記のR1としては、例えば、フェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、9−アンスリル、4−ビ
フェニル、2−ビフェニルなどが挙げられる。上記のR
2としては例えば、水素、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、長鎖の脂肪族基、フェニル
基、ナフチル基、置換されたフェニル基やナフチル基、
−CH2CH2OHで表される基などが挙げられる。上記
のR3-としては例えば、水酸化物イオン、アルコラー
トイオン、エチレングリコラートイオン、アセテートイ
オンやアセチルアセトンイオンなどが挙げられる。
【0122】前記のリン化合物のアルミニウム塩として
は、(1−ナフチル)メチルホスホン酸エチルのアルミ
ニウム塩、(1−ナフチル)メチルホスホン酸のアルミ
ニウム塩、(2−ナフチル)メチルホスホン酸エチルの
アルミニウム塩、ベンジルホスホン酸エチルのアルミニ
ウム塩、ベンジルホスホン酸のアルミニウム塩、(9−
アンスリル)メチルホスホン酸エチルのアルミニウム
塩、4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチルのアルミ
ニウム塩、2−メチルベンジルホスホン酸エチルのアル
ミニウム塩、4−クロロベンジルホスホン酸フェニルの
アルミニウム塩、4−アミノベンジルホスホン酸メチル
のアルミニウム塩、4−メトキシベンジルホスホン酸エ
チルのアルミニウム塩、フェニルホスホン酸エチルのア
ルミニウム塩などが挙げられる。
【0123】これらの中で、(1−ナフチル)メチルホ
スホン酸エチルのアルミニウム塩、ベンジルホスホン酸
エチルのアルミニウム塩が特に好ましい。
【0124】また、別の実施形態は、下記一般式(3
5)で表されるリン化合物のアルミニウム塩から選択さ
れる少なくとも一種からなるポリエステル重合触媒であ
る。リン化合物のアルミニウム塩に、他のアルミニウム
化合物やリン化合物やフェノール系化合物などを組み合
わせて使用しても良い。
【0125】
【化35】
【0126】(式(35)中、R1、R2はそれぞれ独立
に水素、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。R3は、
水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアル
コキシル基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。
4は、水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基ま
たはアルコキシル基またはカルボニルを含む炭素数1〜
50の炭化水素基を表す。lは1以上の整数、mは0ま
たは1以上の整数を表し、(l+m)は3である。nは
1以上の整数を表す。炭化水素基はシクロヘキシル等の
脂環構造や分岐構造やフェニルやナフチル等の芳香環構
造を含んでいてもよい。)
【0127】これらの中でも、下記一般式(36)で表
される化合物から選択される少なくとも一種を用いるこ
とが好ましい。
【0128】
【化36】
【0129】(式(36)中、R3は、水素、炭素数1
〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含
む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R4は、水素、
炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ
ル基またはカルボニルを含む炭素数1〜50の炭化水素
基を表す。lは1以上の整数、mは0または1以上の整
数を表し、(l+m)は3である。炭化水素基はシクロ
ヘキシル等の脂環構造や分岐構造やフェニルやナフチル
等の芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0130】上記のR3としては、例えば、水素、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、長鎖
の脂肪族基、フェニル基、ナフチル基、置換されたフェ
ニル基やナフチル基、−CH 2CH2OHで表される基な
どが挙げられる。上記のR4-としては、例えば、水酸
化物イオン、アルコラートイオン、エチレングリコラー
トイオン、アセテートイオンやアセチルアセトンイオン
などが挙げられる。
【0131】前記のリン化合物のアルミニウム塩として
は、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホン酸エチルのアルミニウム塩、3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸メチルのアル
ミニウム塩、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジルホスホン酸イソプロピルのアルミニウム塩、3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン
酸フェニルのアルミニウム塩、3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のアルミニウム塩
などが挙げられる。
【0132】これらの中で、3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチルのアルミニウム
塩、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホン酸メチルのアルミニウム塩が特に好ましい。
【0133】また、前記リン化合物としてP−OH結合
を少なくとも一つ有するリン化合物を用いることが好ま
しい。P−OH結合を少なくとも一つ有するリン化合物
とは、分子内にP−OHを少なくとも一つ有するリン化
合物であれば特に限定はされない。これらのリン化合物
の中でも、P−OH結合を少なくとも一つ有するホスホ
ン酸系化合物を用いると、触媒活性の向上効果が大きく
好ましい。
【0134】上記のリン化合物の中でも、芳香環構造を
有する化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく好
ましい。
【0135】前記の重縮合触媒を構成するP−OH結合
を少なくとも一つ有するリン化合物として、下記一般式
(37)で表される化合物から選択される少なくとも一
種を用いると、触媒活性の向上効果が大きく好ましい。
【0136】
【化37】
【0137】(式(37)中、R1は水素、炭素数1〜
50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアル
コキシル基またはアミノ基を含む炭素数1〜50の炭化
水素基を表す。R2は、水素、炭素数1〜50の炭化水
素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数1〜5
0の炭化水素基を表す。nは1以上の整数を表す。炭化
水素基はシクロヘキシル等の脂環構造や分岐構造やフェ
ニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0138】上記のR1としては、例えば、フェニル、
1−ナフチル、2−ナフチル、9−アンスリル、4−ビ
フェニル、2−ビフェニルなどが挙げられる。上記のR
2としては例えば、水素、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、長鎖の脂肪族基、フェニル
基、ナフチル基、置換されたフェニル基やナフチル基、
−CH2CH2OHで表される基などが挙げられる。
【0139】上記のリン化合物の中でも、芳香環構造を
有する化合物を用いると触媒活性の向上効果が大きく好
ましい。
【0140】P−OH結合を少なくとも一つ有するリン
化合物としては、(1−ナフチル)メチルホスホン酸エ
チル、(1−ナフチル)メチルホスホン酸、(2−ナフ
チル)メチルホスホン酸エチル、ベンジルホスホン酸エ
チル、ベンジルホスホン酸、(9−アンスリル)メチル
ホスホン酸エチル、4−ヒドロキシベンジルホスホン酸
エチル、2−メチルベンジルホスホン酸エチル、4−ク
ロロベンジルホスホン酸フェニル、4−アミノベンジル
ホスホン酸メチル、4−メトキシベンジルホスホン酸エ
チルなどが挙げられる。これらの中で、(1−ナフチ
ル)メチルホスホン酸エチル、ベンジルホスホン酸エチ
ルが特に好ましい。
【0141】また、好ましいリン化合物としては、P−
OH結合を少なくとも一つ有する特定のリン化合物が挙
げられる。重縮合触媒を構成する好ましいリン化合物で
あるP−OH結合を少なくとも一つ有する特定のリン化
合物とは、下記一般式(38)で表される化合物から選
択される少なくとも一種の化合物のことを意味する。
【0142】
【化38】
【0143】(式(38)中、R1、R2はそれぞれ独立
に水素、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。R3は、
水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアル
コキシル基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。
nは1以上の整数を表す。炭化水素基はシクロヘキシル
等の脂環構造や分岐構造やフェニルやナフチル等の芳香
環構造を含んでいてもよい。)
【0144】これらの中でも、下記一般式(39)で表
される化合物から選択される少なくとも一種を用いるこ
とが好ましい。
【0145】
【化39】
【0146】(式(39)中、R3は、水素、炭素数1
〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含
む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。炭化水素基はシ
クロヘキシル等の脂環構造や分岐構造やフェニルやナフ
チル等の芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0147】上記のR3としては、例えば、水素、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、長鎖
の脂肪族基、フェニル基、ナフチル基、置換されたフェ
ニル基やナフチル基、−CH 2CH2OHで表される基な
どが挙げられる。
【0148】前記のP−OH結合を少なくとも一つ有す
る特定のリン化合物としては、3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチル、3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸メチ
ル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホ
スホン酸イソプロピル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジルホスホン酸フェニル、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸オクタデ
シル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル
ホスホン酸などが挙げられる。これらの中で、3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エ
チル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル
ホスホン酸メチルが特に好ましい。
【0149】好ましいリン化合物としては、化学式(4
0)であらわされるリン化合物が挙げられる。
【0150】
【化40】
【0151】(式(40)中、R1は炭素数1〜49の炭
化水素基、または水酸基またはハロゲン基またはアルコ
キシル基またはアミノ基を含む炭素数1〜49の炭化水
素基を表し、R2、R3はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜
50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む
炭素数1〜50の炭化水素基を表す。炭化水素基は脂環
構造や分岐構造や芳香環構造を含んでいてもよい。)
【0152】また、更に好ましくは、化学式(40)中
のR1、R2、R3の少なくとも一つが芳香環構造を含む化合
物である。
【0153】前記リン化合物の具体例を以下に示す。
【0154】
【化41】
【0155】
【化42】
【0156】
【化43】
【0157】
【化44】
【0158】
【化45】
【0159】
【化46】
【0160】また、前記リン化合物は、分子量が大きい
ものの方が重合時に留去されにくいためより好ましい。
【0161】重縮合触媒として使用することが好ましい
別のリン化合物は、下記一般式(47)で表される化合
物から選ばれる少なくとも一種のリン化合物である。
【0162】
【化47】
【0163】(上記式(47)中、R1、R2はそれぞれ
独立に水素、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。
3、R4はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化
水素基、水酸基またはアルコキシル基を含む炭素数1〜
50の炭化水素基を表す。nは1以上の整数を表す。炭
化水素基はシクロヘキシル等の脂環構造や分岐構造やフ
ェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいてもよ
い。)
【0164】上記一般式(47)の中でも、下記一般式
(48)で表される化合物から選択される少なくとも一
種を用いると触媒活性の向上効果が高く好ましい。
【0165】
【化48】
【0166】(上記式(48)中、R3、R4はそれぞれ
独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基また
はアルコキシル基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を
表す。炭化水素基はシクロヘキシル等の脂環構造や分岐
構造やフェニルやナフチル等の芳香環構造を含んでいて
もよい。)
【0167】上記のR3、R4としては例えば、水素、メ
チル基、ブチル基等の短鎖の脂肪族基、オクタデシル等
の長鎖の脂肪族基、フェニル基、ナフチル基、置換され
たフェニル基やナフチル基等の芳香族基、−CH2CH2
OHで表される基などが挙げられる。
【0168】前記の特定のリン化合物としては、3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸
ジイソプロピル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジルホスホン酸ジ−n−ブチル、3,5−ジ−tert
−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジオクタ
デシル、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ルホスホン酸ジフェニルなどが挙げられる。
【0169】これらの中で、3,5−ジ−tert−ブチル−4
−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジオクタデシル、3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン
酸ジフェニルが特に好ましい。
【0170】重縮合触媒として使用することが好ましい
別のリン化合物は、化学式(49)、化学式(50)で
表される化合物から選ばれる少なくとも一種のリン化合
物である。
【0171】
【化49】
【0172】
【化50】
【0173】上記の化学式(49)で示される化合物と
しては、Irganox1222(チバ・スペシャルテ
ィーケミカルズ社製)が市販されている。また、化学式
(50)にて示される化合物としては、Irganox
1425(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)が
市販されている。
【0174】リン化合物は、一般に酸化防止剤としては
よく知られていたが、これらのリン化合物を従来の金属
含有ポリエステル重合触媒と組み合わせて使用しても、
溶融重合を大きく促進することは知られていない。実際
に、ポリエステル重合の代表的な触媒であるアンチモン
化合物、チタン化合物、スズ化合物あるいはゲルマニウ
ム化合物を重合触媒としてポリエステルを溶融重合する
際に、リン化合物を添加しても、実質的に有用なレベル
まで重合が促進されることは認められない。
【0175】すなわち、前記のリン化合物を併用するこ
とにより、ポリエステル重合触媒中のアルミニウムの含
有量が少量でも、十分な触媒活性を発揮することができ
る。
【0176】前記のリン化合物の添加量は、ポリエステ
ルを構成するジカルボン酸成分の全構成ユニットのモル
数に対して、0.0001〜0.1モル%が好ましく、0.005〜0.
05モル%であることがさらに好ましい。リン化合物の添
加量が0.0001モル%未満の場合には添加効果が発揮され
ない場合がある。一方、0.1モル%を超えて添加する
と、逆にポリエステル重合触媒としての触媒活性が低下
する場合がある。また、その低下の傾向は、アルミニウ
ムの添加量等により変化する。
【0177】リン化合物を使用せず、アルミニウム化合
物を主たる触媒成分とし、アルミニウム化合物の添加量
を低減し、さらにコバルト化合物を添加することによ
り、アルミニウム化合物を主触媒とした場合の熱安定性
の低下による着色を防止することが検討されているが、
コバルト化合物を十分な触媒活性を有する程度に添加す
るとやはり熱安定性が低下する。従って、この技術では
両者を両立することは困難である。
【0178】前記の特定の化学構造を有するリン化合物
の使用により、熱安定性の低下、異物発生等の問題を起
こさず、しかも金属含有成分のアルミニウムとしての添
加量が少量でも十分な触媒効果を有する重縮合触媒が得
られ、この重縮合触媒により重合したポリエステルを使
用することにより、溶融成形後のポリエステルフィルム
の熱安定性が改善される。
【0179】また、前記リン化合物に代えてリン酸やト
リメチルリン酸等のリン酸エステルを添加しても、前記
添加効果は見られない。さらに、前記のリン化合物を前
記好ましい添加量の範囲で、従来のアンチモン化合物、
チタン化合物、スズ化合物、ゲルマニウム化合物等の金
属含有ポリエステル重縮合触媒と組み合わせて使用して
も、溶融重合反応を促進する効果は認められない。
【0180】一方、本発明においてアルミニウムもしく
はその化合物に加えて少量のアルカリ金属、アルカリ土
類金属並びにその化合物から選択される少なくとも1種
を第2金属含有成分として共存させることも好ましい態
様である。かかる第2金属含有成分を触媒系に共存させ
ることは、ジエチレングリコールの生成を抑制する効果
に加えて触媒活性を高め、従って反応速度をより高めた
触媒成分が得られ、生産性向上に有効である。
【0181】アルミニウム化合物にアルカリ金属化合物
又はアルカリ土類金属化合物を添加して十分な触媒活性
を有する触媒とする技術は公知である。かかる公知の触
媒を使用すると熱安定性に優れたポリエステルが得られ
るが、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物
を併用した公知の触媒は、実用的な触媒活性を得ようと
すると、触媒添加量を多くする必要がある。
【0182】アルカリ金属化合物を併用した場合、それ
に起因する異物量が多くなり、フィルム製造時の溶融押
出し工程でフィルター交換頻度が短くなったり、フィル
ム欠点が増加したりする傾向がある。
【0183】また、アルカリ土類金属化合物を併用した
場合には、実用的な活性を得ようとすると、得られたポ
リエステルの熱安定性や熱酸化安定性が低下し、加熱に
よる着色が大きく、異物の発生量も多くなる。
【0184】アルカリ金属、アルカリ土類金属、または
それらの化合物を添加する場合、その添加量M(モル
%)は、ポリエステルを構成する全ポリカルボン酸ユニ
ットのモル数に対して、1×10-6以上0.1モル%
未満であることが好ましく、より好ましくは5×10
-6〜0.05モル%であり、さらに好ましくは1×1
- 〜0.03モル%であり、特に好ましくは、1×
10-5〜0.01モル%である。
【0185】すなわち、アルカリ金属やアルカリ土類金
属の添加量が少量であるため、熱安定性低下、異物の発
生、着色等の問題を発生させることなく、反応速度を高
めることが可能である。また、耐加水分解性の低下等の
問題を発生させることもない。
【0186】アルカリ金属、アルカリ土類金属、または
それらの化合物の添加量Mが0.1モル%以上になると
熱安定性の低下、異物発生や着色の増加、耐加水分解性
の低下等が製品加工上問題となる場合が発生する。Mが
1×10-6モル%未満では、添加してもその効果が明確
ではない。
【0187】前記アルミニウムもしくはその化合物に加
えて使用することが好ましい第2金属含有成分を構成す
るアルカリ金属、アルカリ土類金属としては、Li、N
a、K、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Baか
ら選択される少なくとも1種であることが好ましく、ア
ルカリ金属ないしその化合物の使用がより好ましい。
【0188】アルカリ金属ないしその化合物を使用する
場合、アルカリ金属としては、特にLi、Na、Kが好
ましい。アルカリ金属やアルカリ土類金属の化合物とし
ては、例えば、これら金属のギ酸、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、蓚酸などの飽和脂肪族カルボン酸塩、アクリ
ル酸、メタクリル酸などの不飽和脂肪族カルボン酸塩、
安息香酸などの芳香族カルボン酸塩、トリクロロ酢酸な
どのハロゲン含有カルボン酸塩、乳酸、クエン酸、サリ
チル酸などのヒドロキシカルボン酸塩、炭酸、硫酸、硝
酸、リン酸、ホスホン酸、炭酸水素、リン酸水素、硫化
水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、
臭素酸などの無機酸塩、1−プロパンスルホン酸、1−
ペンタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの有機
スルホン酸塩、ラウリル硫酸などの有機硫酸塩、メトキ
シ、エトキシ、n−プロポキシ、iso−プロポキシ、
n−ブトキシ、tert−ブトキシなどのアルコキサイ
ド、アセチルアセトネートなどとのキレート化合物、水
素化物、酸化物、水酸化物などが挙げられる。
【0189】これらのアルカリ金属、アルカリ土類金属
またはそれらの化合物のうち、水酸化物等のアルカリ性
の強いものを用いる場合、これらはエチレングリコール
等のジオールもしくはアルコール等の有機溶媒に溶解し
にくい傾向があるため、水溶液で重合系に添加しなけれ
ばならず重合工程上問題となる場合が有る。
【0190】さらに、水酸化物等のアルカリ性の強いも
のを用いた場合、重合時にポリエステルが加水分解等の
副反応を受けやすくなるとともに、重合したポリエステ
ルは着色しやすくなる傾向があり、耐加水分解性も低下
する傾向がある。
【0191】従って、前記のアルカリ金属またはその化
合物、アルカリ土類金属またはその化合物として好適な
ものは、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の飽和
脂肪族カルボン酸塩、不飽和脂肪族カルボン酸塩、芳香
族カルボン塩、ハロゲン含有カルボン酸塩、ヒドロキシ
カルボン酸塩、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、リン
酸水素、硫化水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素
酸、塩素酸、臭素酸から選ばれる無機酸塩、有機スルホ
ン酸塩、有機硫酸塩、キレート化合物、および酸化物で
ある。これらの中でもさらに、取り扱い易さや入手のし
易さ等の観点から、アルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属の飽和脂肪族カルボン酸塩、特に酢酸塩の使用が好
ましい。
【0192】本発明の光学用被覆フィルムの支持体の主
たる構成成分であるポリエステルは、熱安定性パラメー
タ(TS)が下記式を満たすことが好ましく、より好ま
しくは0.25以下、特に好ましくは0.20以下であ
る。TSが0.30未満のポリエステルを用いることに
より、フィルムを製造する際の溶融押出し工程における
熱安定性に優れ、着色や異物の発生の少ないポリエステ
ルフィルムが得られる。 (1)TS<0.30
【0193】TSは下記方法により算出する。固有粘度
([IV]i )が約0.65dl/gのポリエステル1
gをガラス試験管に入れ、130℃で12時間真空乾燥
する。次いで、非流通窒素雰囲気下で300℃にて2時
間溶融状態に維持した後、サンプルを取り出し冷凍粉砕
する。それを真空乾燥後、固有粘度([IV]f )を測
定する。例えば、ポリエステルがポリエチレンテレフタ
レートの場合には、次式により計算することができる。 TS=0.245{[IV]f -1.47 −[IV]i
-1.47
【0194】非流通窒素雰囲気とは、流通しない窒素雰
囲気を意味し、例えば、レジンチップを入れたガラス試
験管を真空ラインに接続し、減圧と窒素封入を5回以上
繰り返した後に100Torrとなるように窒素を封入
して封管した状態である。
【0195】また、本発明で使用するポリエステルは、
熱酸化安定性パラメータ(TOS)が下記式(2)を満
たすことが好ましく、より好ましくは0.09以下、さ
らに好ましくは0.08以下である。 (2)TOS<0.10
【0196】TOSは下記方法により算出する。固有粘
度([IV]i )が約0.65dl/gの溶融重合して
得られたポリエステルレジンチップを冷凍粉砕し、20
メッシュ以下の粉末にする。その粉末を130℃で12
時間真空乾燥し、0.3gをガラス試験管に入れる。次
いで、70℃で12時間真空乾燥し、さらにシリカゲル
で乾燥した空気下で230℃、15分間加熱した後、固
有粘度([IV]f1 )を測定する。例えば、ポリエス
テルがポリエチレンテレフタレートの場合には、次式に
より計算することができる。 TOS=0.245{[IV]f1 -1.47−[IV]i
-1.47 } 上記式において、[IV]i および[IV]f1はそれぞ
れ加熱試験前と加熱試験後のIV(dl/g)を指す。
【0197】シリカゲルで乾燥した空気下で加熱する方
法としては、例えば、シリカゲルを入れた乾燥管をガラ
ス試験管上部に接続し、乾燥した空気下で加熱する方法
が例示できる。
【0198】また、本発明に使用するポリエステルは、
耐加水分解性パラメータ(HS)が下記式(3)を満た
すことが好ましく、より好ましくは0.09以下、特に
好ましくは0.085以下である。 (3)HS<0.10
【0199】HSは下記方法により算出する。固有粘度
が約0.65dl/g(試験前:[IV]i )の溶融重
合して得られるポリエステルチップを冷凍粉砕し20メ
ッシュ以下の粉末にする。130℃で12時間真空乾燥
した後、その1gを純水100mlと共にビーカーに入
れる。密閉系にして、130℃で加熱、加圧した条件下
で6時間撹拌した後、固有粘度([IV]f2)を測定す
る。例えば、ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
トの場合には、次式により計算することができる。 HS=0.245×{[IV]f2 -1.47−[IV]i
-1.47
【0200】HSの測定に使用するビーカーは、酸やア
ルカリの溶出のないものを使用する。具体的には、ステ
ンレスビーカー、石英ビーカーの使用が好ましい。
【0201】また、本発明に使用するポリエステルは、
ポリエステルの溶液ヘイズ値(SH)が下記式(4)を
満たすことが好ましく、より好ましくは2.0以下、さ
らに好ましくは1.0以下である。 (4)SH<3.0(%)
【0202】SHは下記方法により算出する。固有粘度
が約0.65dl/gの溶融重合したポリエステルレジ
ンチップをp−クロロフェノール/1,1,2,2−テ
トラクロロエタンの3/1混合溶媒(重量比)に溶解し
て8g/100mlの溶液とする。セル長1cmのセル
に、前記溶液を充填し、ヘイズメータを用いて、溶液ヘ
イズ値を測定する。
【0203】前記の、TS、TOS、HS、SHを測定
するために使用するポリエステルレジンチップは、溶融
重合後、溶融状態からの急冷によって作製されたものを
使用する。これらの測定に用いるレジンチップの形状と
しては、例えば、長さ約3mm、直径約2mmのシリン
ダー形状のレジンチップを使用する。
【0204】また、カラー測定を行う場合は、レジンチ
ップは、溶融重合工程を経た後、溶融状態からの急冷に
よって作製された実質的に非晶のものを使用する。実質
的に非晶のレジンチップを得る方法としては、例えば、
溶融重合後反応系からポリマーを取り出す際に、反応系
の吐出口からポリマーを吐出させた直後に冷水にて急冷
し、その後十分な時間冷水中で保持した後チップ状にカ
ットして得る方法などが例示できる。
【0205】このようにして得られたレジンチップは、
外観上、結晶化による白化は認められず透明なものが得
られる。このようにして得られたレジンチップは、約一
昼夜室温にて濾紙等の上で風乾した後、カラー測定に使
用される。上記の操作の後も、レジンチップは外観上、
結晶化による白化は認められず透明なままである。な
お、カラー測定用のレジンチップには二酸化チタン等の
外観に影響を及ぼす添加剤は一切使用しない。カラー測
定用に用いるレジンチップの形状としては、例えば、長
さ約3mm、直径約2mmのシリンダー形状のレジンチ
ップを使用する。
【0206】本発明で使用するポリエステルには、さら
に、コバルト化合物をコバルト原子としてポリエステル
に対して10ppm未満の量で添加することが好ましい
態様である。
【0207】コバルト化合物はそれ自体ある程度の重合
活性を有していることは知られている。しかしながら、
前記のように十分な触媒効果を発揮する程度に添加する
と、得られるポリエステルフィルムの色調の低下や熱安
定性の低下が起こる。
【0208】本発明で用いるポリエステルは、色調及び
熱安定性が良好であるが、コバルト化合物を上記のよう
な少量で、かつ添加による触媒効果が明確でないような
添加量にて添加することにより、得られるポリエステル
の色調の低下を起こすことなく、着色をさらに効果的に
消去できる。
【0209】前記コバルト化合物の添加する目的は、着
色を消去することにあり、添加時期は重合工程のどの段
階であってもよく、重合反応終了後であってもかまわな
い。
【0210】コバルト化合物の種類に特に限定はない
が、例えば、酢酸コバルト、硝酸コバルト、塩化コバル
ト、コバルトアセチルアセトネート、ナフテン酸コバル
トおよびそれらの水和物等が挙げられる。その中でも、
特に酢酸コバルト四水塩が好ましい。
【0211】コバルト化合物の添加量は、最終的に得ら
れるポリエステルに対して、アルミニウム原子とコバル
ト原子の合計量が50ppm以下で、かつコバルト原子
の量は10ppm未満とすることが好ましい。より好ま
しくは、アルミニウム原子とコバルト原子の合計量が4
0ppm以下で、かつコバルト原子の量は8ppm以
下、さらに好ましくはアルミニウム原子とコバルト原子
の合計量が25ppm以下で、かつコバルト原子は5p
pm以下である。
【0212】ポリエステルの熱安定性の点から、アルミ
ニウム原子とコバルト原子の合計量が50ppmより少
ないこと、コバルト原子の量が10ppm以下であるこ
とが好ましい。また、十分な触媒活性を有するために
は、アルミニウム原子とコバルト原子の合計量が0.0
1ppmより多いことが好ましい。
【0213】本発明で用いるポリエステルは、ポリエス
テル重合触媒として前記の特定の触媒を用いる以外は、
従来公知の製造方法で行うことができる。例えば、PE
Tを製造する場合は、テレフタル酸とエチレングリコー
ルとをエステル化反応させた後重縮合する方法、もしく
はテレフタル酸ジメチルなどのテレフタル酸のアルキル
エステルとエチレングリコールとのエステル交換反応を
行った後重縮合する方法、のいずれの方法でも行うこと
ができる。また、重合装置は、回分式であっても、連続
式であってもよい。
【0214】本発明で用いるポリエステルの触媒は、重
合反応のみならずエステル化反応およびエステル交換反
応にも触媒活性を有する。例えば、テレフタル酸ジメチ
ルなどのジカルボン酸のアルキルエステルとエチレング
リコールなどのグリコールとのエステル交換反応による
重合は、通常チタン化合物や亜鉛化合物などのエステル
交換触媒の存在下で行われるが、これらの触媒に代え
て、もしくはこれらの触媒に共存させて本発明の請求項
に記載の触媒を用いることもできる。また、前記の触媒
は、溶融重合のみならず固相重合や溶液重合においても
触媒活性を有しており、いずれの方法によってもポリエ
ステルフィルムの主たる構成成分であるポリエステルを
製造することが可能である。
【0215】本発明で用いるポリエステルの重合触媒
は、重合反応の任意の段階で反応系に添加することがで
きる。例えば、エステル化反応もしくはエステル交換反
応の開始前および反応途中の任意の段階、重縮合反応の
開始直前、あるいは重縮合反応途中の任意の段階で、反
応系への添加することが出きる。特に、アルミニウムな
いしその化合物は重縮合反応の開始直前に添加すること
が好ましい。
【0216】本発明で用いるポリエステルの重縮合触媒
の添加方法は、特に限定されないが、粉末状もしくはニ
ート状での添加であってもよいし、エチレングリコール
などの溶媒のスラリー状もしくは溶液状での添加であっ
てもよい。また、アルミニウム金属もしくはその化合物
と他の成分、好ましくは本発明のフェノール系化合物も
しくはリン化合物とを予め混合したものを添加してもよ
いし、これらを別々に添加してもよい。また、アルミニ
ウム金属もしくはその化合物と他の成分、好ましくはフ
ェノール系化合物もしくはリン化合物とを同じ添加時期
に重合系に添加しても良いし、それぞれを異なる添加時
期に添加してもよい。
【0217】本発明で用いるポリエステルの重縮合触媒
は、アンチモン化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化
合物、スズ化合物等の他の重合触媒を、ポリエステルの
特性、加工性、色調等製品に問題が生じない範囲内にお
いて、適量共存させて用いることは、重合時間の短縮に
よる生産性を向上させる際に有利であり、好ましい。
【0218】具体的には、アンチモン化合物の添加量
は、重合して得られるポリエステルに対してアンチモン
原子換算で50ppm以下とすることが好ましく、より好ま
しくは30ppm以下の量である。アンチモン原子換算量が5
0ppmを超えると、金属アンチモンの析出が起こり、ポリ
エステルが黒っぽくなり外観上好ましくない。また、金
属アンチモンに起因する異物が増加し、特に欠点に対す
る要求が厳しい用途では好ましくない。
【0219】チタン化合物の添加量は、重合して得られ
るポリエステルに対してチタン原子換算で10ppm以下の
量とすることが好ましく、より好ましくは5ppm以下、さ
らに好ましくは2ppm以下である。チタン原子換算量が10
ppmを超えると、得られるレジンの熱安定性が著しく低
下する。
【0220】ゲルマニウム化合物の添加量は、重合して
得られるポリエステルに対してゲルマニウム原子換算量
で20ppm以下とすることが好ましく、より好ましくは10p
pm以下である。ゲルマニウム原子換算量が20ppmを超え
ると、コスト的に不利となるため好ましくない。
【0221】本発明で用いるポリエステルを重合する際
には、本願請求項に記載の触媒に加え、アンチモン化合
物、チタン化合物、ゲルマニウム化合物、スズ化合物を
1種又は2種以上を使用することができる。
【0222】前記アンチモン化合物、チタン化合物、ゲ
ルマニウム化合物およびスズ化合物の種類は特に限定は
ない。
【0223】具体的には、アンチモン化合物としては、
三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アンチモ
ン、アンチモングリコキサイドなどが挙げられ、これら
のうち三酸化アンチモンが好ましい。
【0224】また、チタン化合物としては、テトラ−n
−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネー
ト、テトラ−n−ブチルチタネート、テトライソブチル
チタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テ
トラシクロヘキシルチタネート、テトラフェニルチタネ
ート、蓚酸チタン等が挙げられ、これらのうちテトラ−
n−ブトキシチタネートが好ましい。
【0225】さらに、ゲルマニウム化合物としては二酸
化ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウムなどが挙げられ、
これらのうち二酸化ゲルマニウムが好ましい。
【0226】スズ化合物としては、ジブチルスズオキサ
イド、メチルフェニルスズオキサイド、テトラエチルス
ズ、ヘキサエチルジスズオキサイド、トリエチルスズハ
イドロオキサイド、モノブチルヒドロキシスズオキサイ
ド、トリイソブチルスズアデテート、ジフェニルスズジ
ラウレート、モノブチルスズトリクロライド、ジブチル
スズサルファイド、ジブチルヒドロキシスズオキサイ
ド、メチルスタンノン酸、エチルスタンノン酸などが挙
げられ、特にモノブチルヒドロキシスズオキサイドの使
用が好ましい。
【0227】(基材フィルム用ポリエステル樹脂)本発
明でフィルム原料として使用するポリエステルとは、ジ
カルボン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステ
ル形成性誘導体から選ばれる一種または二種以上とグリ
コールを含む多価アルコールから選ばれる一種または二
種以上とから成るもの、またはヒドロキシカルボン酸お
よびこれらのエステル形成性誘導体からなるもの、また
は環状エステルからなるものをいう。
【0228】好ましいポリエステルとしては、主たる酸
成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体、
もしくはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体であり、主たるグリコール成分がアルキレン
グリコールであるポリエステルである。
【0229】主たる酸成分がテレフタル酸またはそのエ
ステル形成性誘導体もしくはナフタレンジカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体であるポリエステルと
は、全酸成分に対してテレフタル酸またはそのエステル
形成性誘導体とナフタレンジカルボン酸またはそのエス
テル形成性誘導体を合計して70モル%以上含有するポリ
エステルであることが好ましく、より好ましくは80モル
%以上含有するポリエステルであり、さらに好ましくは
90モル%以上含有するポリエステルである。
【0230】主たるグリコール成分がアルキレングリコ
ールであるポリエステルとは、全グリコール成分に対し
てアルキレングリコールを合計して70モル%以上含有す
るポリエステルであることが好ましく、より好ましくは
80モル%以上含有するポリエステルであり、さらに好ま
しくは90モル%以上含有するポリエステルである。
【0231】ジカルボン酸としては、蓚酸、マロン酸、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン
酸、ドデカンジカルボン酸、 テトラデカンジカルボン
酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3−シクロブタン
ジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、ダイマー
酸などに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれ
らのエステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イ
タコン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸ま
たはこれらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、5−(アルカリ金属)ス
ルホイソフタル酸、ジフェニン酸、1,3−ナフタレン
ジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’
−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルスル
ホンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカ
ルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,
p’−ジカルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカル
ボン酸などに例示される芳香族ジカルボン酸、またはこ
れらのエステル形成性誘導体が挙げられる。
【0232】これらのジカルボン酸のうち、テレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、またはこれらのエステル
形成性誘導体が好ましい。
【0233】ナフタレンジカルボン酸またはそのエステ
ル形成性誘導体としては、1,3−ナフタレンジカルボ
ン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフ
タレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、またはこれらの
エステル形成性誘導体が挙げられる。
【0234】特に好ましくは、テレフタル酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸またはこれらのエステル形成性
誘導体である。必要に応じて、他のジカルボン酸を構成
成分としてもよい。
【0235】これらジカルボン酸以外の多価カルボン酸
として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン
酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメ
リット酸、トリメシン酸、3,4,3’,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性
誘導体などが挙げられる。
【0236】グリコールとしては、エチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチ
レングリコール、2,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、
1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキ
サンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,
2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキ
サンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、1,4−シクロヘキサンジエタノール、1,10−
デカメチレングリコール、1,12−ドデカンジオール
などのアルキレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒドロ
キノン、4,4’−ジヒドロキシビスフェノール、1,
4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4
−ビス(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホン、
ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシ
フェニル)メタン、1,2−ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノールC、
2,5−ナフタレンジオール、これらのグリコールにエ
チレンオキシドが付加したグリコール、などに例示され
る芳香族グリコールが挙げられる。
【0237】これらのグリコールのうち、アルキレング
リコールが好ましく、さらに好ましくは、エチレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチ
レングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール
である。また、前記アルキレングリコールは、分子鎖中
に置換基や脂環構造を含んでいても良く、同時に2種以
上を使用しても良い。
【0238】これらグリコール以外の多価アルコールと
して、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリ
セロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。
【0239】ヒドロキシカルボン酸としては、乳酸、ク
エン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3−ヒド
ロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−( 2−ヒ
ドロキシエトキシ)安息香酸、4−ヒドロキシシクロヘ
キサンカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導
体などが挙げられる。
【0240】環状エステルとしては、ε−カプロラクト
ン、β−プロピオラクトン、β−メチル−β−プロピオ
ラクトン、δ−バレロラクトン、グリコリド、ラクチド
などが挙げられる。
【0241】多価カルボン酸もしくはヒドロキシカルボ
ン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキ
ルエステル、酸クロライド、酸無水物などが挙げられ
る。
【0242】本発明で用いるポリエステルとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリプロピレンテレフタレート、ポリ(1,4−シ
クロヘキサンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロ
ピレンナフタレートおよびこれらの共重合体が好まし
く、特に好ましくはポリエチレンテレフタレートおよび
この共重合体である。
【0243】また、本発明で用いるポリエステルには、
公知のリン化合物を共重合成分として含むことができ
る。リン系化合物としては二官能性リン系化合物が好ま
しく、例えば(2−カルボキシルエチル)メチルホスフ
ィン酸、(2−カルボキシエチル)フェニルホスフィン
酸、9,10−ジヒドロ−10−オキサ−(2,3−カ
ルボキシプロピル)−10−ホスファフェナンスレン−
10−オキサイドなどが挙げられる。これらのリン系化
合物を共重合成分として含むことで、得られるポリエス
テルの難燃性等を向上させることが可能である。
【0244】また、ポリエステルを重合した後に、得ら
れたポリエステルから触媒を除去するか、またはリン系
化合物などの添加によって触媒を失活させることによっ
て、ポリエステルの熱安定性をさらに高めることができ
る。
【0245】本発明で用いるポリエステル中には、使用
する目的に応じて、無機粒子、耐熱性高分子粒子、架橋
高分子粒子などの不活性粒子、蛍光増白剤、紫外線防止
剤、赤外線吸収色素、熱安定剤、界面活性剤、酸化防止
剤などの各種添加剤を1種もしくは2種以上含有させる
ことができる。酸化防止剤としては、芳香族アミン系、
フェノール系などの酸化防止剤が使用可能であり、安定
剤としては、リン酸やリン酸エステル系等のリン系、イ
オウ系、アミン系などの安定剤が使用可能である。
【0246】しかしながら、本願発明においては、フィ
ルムの透明性を低下させるような添加剤は可能な限り使
用しないことが好ましい。被覆フィルムの全光線透過率
を90%以上にするためには、基材ポリエステルフィル
ム中に粒子を実質上含有させないことが特に好ましい実
施形態である。粒子を実質上含有しないとは、原子吸光
分析法や発光分析法など予め他の化学分析法で定量分析
して作成した蛍光X線分析法の検量線を用いて粒子に起
因する元素を定量した際に、その含有量が検出限界以下
となることを意味する。
【0247】しかしながら、例えばエステル交換触媒に
用いられる酢酸カルシウムと炭酸カルシウム粒子、燐酸
カルシウム粒子などでは、元素としてカルシウムが共通
しており、カルシウム元素が触媒なのか粒子なのかの判
別が困難な場合がある。このような場合には、ポリエス
テル樹脂またはポリエステルフィルムをヘキサフルオロ
イソプロパノール/クロロホルム(=2/3;体積比)
で溶解し、次いで遠心分離して粒子を分離した後、デカ
ンテーションを行い、原子吸光分析法や発光分析法など
で上澄み液中の触媒起因のカルシウム元素量を定量す
る。そして、ポリエステル中の総カルシウム含有量と触
媒に用いたカルシウム元素量との差異より、粒子起因の
カルシウム元素量を算出することができる。
【0248】また、ポリエステル樹脂の固有粘度は、
0.45〜0.80dl/gの範囲が好ましい。固有粘
度が0.45dl/g未満であると、フィルム製造時に
破断が多発しやすくなる。一方、固有粘度が0.80d
l/gを超えると、濾圧上昇が大きくなり高精度濾過が
困難となる。さらに、フィルムの熱収縮率も悪化する。
【0249】本発明において、ポリエステル樹脂を製造
した後、低オリゴマー化処理、及び触媒失活処理あるい
はオリゴマー再生抑止処理を行うことは、加熱後のヘイ
ズ値の変化を20%以下とするための重要な手段の1つ
である。ポリエステル樹脂として、ポリエチレンテレフ
タレート樹脂を例に挙げて説明する。
【0250】ポリエチレンテレフタレートフイルム中に
含有されている、環状3量体に代表されるオリゴマー量
を低減するためには、まず原料レジンを窒素などの不活
性ガス雰囲気下、1.0MPaより高く2.0MPa以
下、より好ましくは1.0MPaより高く1.4MPa
以下の加圧下で、180℃以上250℃以下、より好ま
しくは200℃以上230℃以下に加熱し、12時間以
上36時間以下の低オリゴマー化処理を行うことが有効
である。
【0251】このとき、雰囲気に酸素が存在すると酸化
反応による着色などの障害が発生し、水蒸気が存在する
と加水分解反応によってポリエチレンテレフタレートの
重合度が低下しフィルムの強度低下などの障害が発生す
る。不活性雰囲気の気圧が1.0MPaより低い場合に
は、外気とともに酸素や水蒸気が侵入しないよう特別に
設計された装置が必要となり、2.0MPa気圧より高
い気圧下で処理をしても低オリゴマー化の効果は変わら
ない。
【0252】低オリゴマー化処理の温度が250℃より
高いと、レジンの融着や溶融、変色などの障害を招き、
180℃より低いと十分な低オリゴマー化効果が得られ
ない。処理時間が12時間より短いときも十分な低オリ
ゴマー化効果が得られず、36時間より長く処理を続け
ても、フイルムの熱処理によるヘイズ上昇に及ぼす効果
は変わらない。
【0253】レジンの低オリゴマー化処理に引き続き、
触媒活性を低下させる失活処理、例えば、酸化、還元、
水和などの化学処理、およびまたは音波、電磁波照射な
どの物理処理により、触媒活性を低下または失わせる処
理を行っても良い。また、ポリエステルの末端OH基
に、例えばエーテル化などの化学修飾を施して環状3量
体などのオリゴマー再生反応を抑止しても良い。
【0254】(被覆層)本発明において、被覆層形成の
ために使用する塗布液は、溶媒、高分子樹脂、粒子を主
たる構成成分とする。溶媒としては、水系溶媒または有
機溶媒のいずれも使用できるが、作業環境、環境保護、
生産性などの点から水系溶媒が好適である。
【0255】本発明で基材フィルムの被覆層に用いる高
分子樹脂は、特に限定されるものではないが、例えばポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂等が
挙げられる。なかでも、芳香族ポリエステル系樹脂また
は酸価が200eq/t以上のアクリル系樹脂から選ば
れる1種以上の樹脂または2種以上の共重合体が好まし
い。この共重合体にはブロック体及びグラフト体が含ま
れる。
【0256】芳香族ポリエステル系樹脂とは、ポリエス
テルの酸成分中、芳香族ジカルボン酸成分が30モル%
以上含有する樹脂をいう。芳香族ジカルボン酸成分が3
0モル%未満であると、ポリエステル樹脂の加水分解性
が顕著となり耐水性が悪化する。
【0257】前記のアクリル系樹脂における酸価とは、
樹脂溶液等を100Paの減圧下、80℃で2時間乾燥
させた後の固形分を、濃度既知のエタノール性水酸化カ
リウム溶液で滴定して求めた値である。
【0258】前記のアクリル系樹脂の酸価が200eq
/t未満では、本願発明で規定した特性値を満足するこ
とが不十分となる。
【0259】酸価を200eq/t以上とするために
は、分子中に極性基を含有させる必要がある。しかしな
がら、スルホン酸ナトリウムのように、加熱しても変化
せず安定な極性基は、かえって被覆層の耐水性を悪化さ
せるため好ましくない。
【0260】被覆層の耐水性を悪化させない極性基とし
ては、加熱後に分解して極性が低下するカルボン酸のア
ミン塩が例示される。使用することができるアミンは、
塗膜の乾燥条件で気化することが必要であり、例えばア
ンモニウム、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙
げられる。
【0261】さらに好ましくは、芳香族ポリエステル系
樹脂または酸価が200eq/t以上のアクリル系樹脂
から選ばれる1種以上の樹脂または2種以上の共重合体
が、2重結合を有する酸無水物を含有する少なくとも1
種のモノマーからなるラジカル重合体を5重量%以上含
有することである。5重量%未満では耐水性の効果が不
十分となりやすい。
【0262】前記の酸無水物を樹脂中に導入することに
より、樹脂分子間で架橋反応を行うことが可能となる。
すなわち、樹脂中の酸無水物はコート液中では加水分解
等によりカルボン酸に変化し、乾燥及び製膜中の熱履歴
により、分子間で酸無水物または他の分子の活性水素基
と反応してエステル基等を生成し、塗布層の樹脂の架橋
を行い、耐水性及び加熱白化防止性等を発現することが
できる。
【0263】2重結合を有する酸無水物を含有するモノ
マーとしては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、2,
5−ノルボネンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル
酸等が挙げられる。また、ラジカル重合体は、他の重合
性不飽和単量体との共重合体であってもよい。
【0264】他の重合性不飽和単量体としては、(1)
フマル酸、フマル酸モノエチル、フマル酸ジエチル、フ
マル酸ジブチルなどのフマル酸のモノエステルまたはジ
エステル、(2)マレイン酸、マレイン酸モノエチル、
マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチルなどのマレイ
ン酸のモノエステルまたはジエステル、(3)イタコン
酸、イタコン酸のモノエステルまたはジエステル、
(4)フェニルマレイミド等のマレイミド等、(5)ス
チレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ク
ロロメチルスチレンなどのスチレン誘導体、(6)ビニ
ルトルエン、ジビニルベンゼンなど、(7)アルキルア
クリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基とし
てはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2
−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、
ベンジル基、フェニルエチル基等)などのアクリル重合
性単量体、(8)2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレートのヒドロキシ含有アクリル単量体、(9)アク
リルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリル
アミド、N−メチルアクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,
N−ジメチロールアクリルアミド、N−メトキシメチル
アクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミ
ド、N−フェニルアクリルアミドのアミド基含有アクリ
ル単量体、(10)N,N−ジエチルアミノエチルアク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
トのアミノ基含有アクリル単量体、(11)グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレートのエポキシ基
含有アクリル単量体、(12)アクリル酸、メタクリル
酸、及びそれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩、アン
モニウム塩)、などのカルボキシル基またはその塩を含
有するアクリル単量体、などが挙げられる。
【0265】また、被覆層の耐水性をさらに向上させる
ために、塗布液調整時に酸化合物を添加することが特に
好ましい。この酸化合物の添加により、樹脂中のカルボ
ン酸基の酸無水化及びエステル化反応を促進させて樹脂
の架橋を向上させることができるため、本発明の被覆フ
ィルムにおける重要な構成要件である耐水性値を90%
以上とするのに好適である。
【0266】酸化合物の添加量は、樹脂に対して1〜1
0重量%の範囲が好ましい。また、酸化合物として種々
の化合物を使用することが可能であるが、製膜時の熱で
気化しやすく、被覆層中に残留量が少なくかつ残留時の
悪影響が小さい、低沸点のカルボン酸が好ましい。低沸
点のカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、吉草酸、ヘプタン酸等を挙げることができる。
【0267】本発明において、耐水性値及び変色値を満
足するためには、前記の酸無水物を用いた架橋反応を行
う際に、窒素原子またはフェノール類を含まない架橋剤
を使用することが好ましい。
【0268】窒素原子またはフェノール類を含む架橋剤
は、熱等により酸化・分解し、窒素原子及び芳香環を中
心とした共役構造を有する化合物を生成する。その結
果、着色が著しくなる。しかしながら、本発明におい
て、これらの架橋剤の使用を完全に否定するものではな
く、本発明の耐水性値及び変色値が満足されれば、架橋
剤(硬化用樹脂)の種類に応じて適量使用することが可
能である。
【0269】架橋剤としては、例えば、(1)尿素、メ
ラミン、ベンゾグアナミンなどとホルムアルデヒドとの
付加物、(2)これらの付加物と炭素原子数が1〜6の
アルコールからなるアルキルエーテル化合物などのアミ
ノ樹脂、(3)多官能性エポキシ化合物、(4)多官能
性イソシアネート化合物、(5)ブロックイソシアネー
ト化合物、(6)多官能性アジリジン化合物、(7)オ
キサゾリン化合物、などが挙げられる。
【0270】前記(2)記載のアミノ樹脂としては、例
えば、メトキシ化メチロール尿素、メトキシ化メチロー
ルN,N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシア
ンジアミド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ
化メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロール
メラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミンなど
が挙げられる。この中でも、メトキシ化メチロールメラ
ミン、ブトキシ化メチロールメラミン、およびメチロー
ル化ベンゾグアナミンなどが好適である。
【0271】前記(3)記載の多官能性エポキシ化合物
としては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテルおよびそのオリゴマー、水素化ビスフェノールA
のジグリシジルエーテルおよびそのオリゴマー、オルソ
フタル酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシ
ジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p
−オキシ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイド
ロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエス
テル、アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジ
グリシジルエステル、エチレングリコールジグリシジル
エーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルおよび
ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル類、ト
リメリット酸トリグリシジルエステル、トリグリシジル
イソシアネート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼ
ン、ジグリシジルプロピレン尿素、グリセロールトリグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエ
ーテル、グリセロールアルキレンオキサイド付加物のト
リグリシジルエーテル、などが挙げられる。
【0272】前記(4)記載の多官能性イソシアネート
化合物としては、例えば、低分子または高分子の芳香
族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシ
アネート、などが挙げられる。
【0273】ポリイソシアネートとしては、テトラメチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、および
これらのイソシアネート化合物の3量体などが例示され
る。
【0274】さらに、これらのイソシアネート化合物の
過剰量と、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトー
ル、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミンなどの低分子活性
水素化合物、またはポリエステルポリオール類、ポリエ
ーテルポリオール類、ポリアミド類などの高分子活性水
素化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート基
含有化合物、などが挙げられる。
【0275】前記(5)記載のブロックイソシアネート
は、上記イソシアネート化合物とブロック化剤とを公知
の方法より付加反応させて合成することができる。
【0276】イソシアネートブロック化剤としては、例
えば、(a)フェノール、クレゾール、キシレノール、
レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノール
などのフェノール類、(b)チオフェノール、メチルチ
オフェノールなどのチオフェノール類、(c)アセトキ
シム、メチルエチケトオキシム、シクロヘキサノンオキ
シムなどのオキシム類、(d)メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、
(e)エチレンクロロヒドリン、1,3−ジクロロ−2
−プロパノールなどのハロゲン置換アルコール類、
(f)t−ブタノール、t−ペンタノールなどの第3級
アルコール類、(g)ε−カプロラクタム、δ−バレロ
ラクタム、ν−ブチロラクタム、β−プロピルラクタム
などのラクタム類、(h)芳香族アミン類、(i)イミ
ド類、(j)アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、
マロン酸エチルエステルなどの活性メチレン化合物、
(k)メルカプタン類、(l)イミン類、(m)、尿素
類、(n)ジアリール化合物類、(o)重亜硫酸ソー
ダ、などを挙げることができる。
【0277】フェノール類を含む架橋剤としては、例え
ば、アルキル化フェノール類、クレゾール類などのホル
ムアルデヒドとの縮合物のフェノールホルムアルデヒド
樹脂が挙げられる。
【0278】フェノールホルムアルデヒド樹脂として
は、例えば、アルキル化(メチル、エチル、プロピル、
イソプロピルまたはブチル)フェノール、p−tert
−アミルフェノール、4,4’−sec−ブチリデンフ
ェノール、p−tert−ブチルフェノール、o−クレ
ゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、p−シクロ
ヘキシルフェノール、4,4’−イソプロピリデンフェ
ノール、p−ノニルフェノール、p−オクチルフェノー
ル、3−ペンタデシルフェノール、フェノール、フェニ
ルo−クレゾール、p−フェニルフェノール、キシレノ
ールなどのフェノール類とホルムアルデヒドとの縮合物
が挙げられる。
【0279】窒素原子またはフェノール類を含まない架
橋剤として、多官能性エポキシ化合物が挙げられる。し
かしながら、多官能性エポキシ化合物は窒素原子を含む
アミン系の架橋触媒を用いることが多いため、触媒起因
の着色が起こるという問題がある。また、触媒量を低減
させたり、あるいはアミン等を含まない触媒を用いるこ
とにより、着色を押さえることが可能ではあるが、架橋
が不十分であったり、回収時にゲル状の混合物が増加す
るため好ましくない。
【0280】前記記載の多官能性エポキシ化合物として
は、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル
およびそのオリゴマー、水素化ビスフェノールAのジグ
リシジルエーテルおよびそのオリゴマー、オルソフタル
酸ジグリシジルエステル、イソフタル酸ジグリシジルエ
ステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、p−オキ
シ安息香酸ジグリシジルエステル、テトラハイドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、ヘキサハイドロフタル酸ジ
グリシジルエステル、コハク酸ジグリシジルエステル、
アジピン酸ジグリシジルエステル、セバシン酸ジグリシ
ジルエステル、エチレングリコールジグリシジルエーテ
ル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,
4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘ
キサンジオールジグリシジルエーテルおよびポリアルキ
レングリコールジグリシジルエーテル類、トリメリット
酸トリグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌ
レート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、ジグリ
シジルプロピレン尿素、グリセロールトリグリシジルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテ
ル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、グ
リセロールアルキレンオキサイド付加物のトリグリシジ
ルエーテル、などが挙げられる。
【0281】多官能エポキシ化合物の触媒として、トリ
エチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラメチル
アンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩、ベン
ジルジメチルアミン、トリブチルアミン、トリス(ジメ
チルアミノ)メチルフェノール等の3級アミン、2−メ
チル−4−エチルイミダゾール、2ーメチルイミダゾー
ル等のイミダゾール化合物、ピリジン、メチルピリジン
等の含窒素複素環化合物、また、アミン等を含まない触
媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強
塩基、ほうふっ化亜鉛、四塩化すず等の金属化合物など
が挙げられる。
【0282】また、水系塗布液を用いて被覆層を形成さ
せる場合には、基材フィルム表面に塗布する際に、基材
フィルムへの濡れ性を向上させ、塗布液を均一にコート
するために、公知のアニオン系界面活性剤やノニオン系
界面活性剤を適量添加することが好ましい。
【0283】また、塗布液中には、性能向上のために、
複数の他の樹脂等を塗布液に添加してもよい。
【0284】さらに、塗布液中には、ハンドリング性、
帯電防止性、抗菌性など、他の機能性をフィルムに付与
するために、無機及び/または有機粒子、帯電防止剤、
紫外線吸収剤、有機潤滑剤、抗菌剤、光酸化触媒などの
添加剤を含有させることができる。
【0285】本発明の光学用被覆フィルムは、透明性の
点から、基材のポリエステルフィルム中に不活性粒子を
実質上含有させていないので、フィルムのハンドリング
性や耐スクラッチ性を向上させるために、被覆層中に適
切な大きさの粒子を塗布液中に適性量含有させ、被覆層
表面に凹凸を形成させることが必要である。
【0286】かかる粒子の例としては、(1)炭酸カル
シウム、リン酸カルシウム、シリカ、シリカーアルミナ
複合酸化物粒子、カオリン、タルク、二酸化チタン、ア
ルミナ、硫酸バリウム、フッ化カルシウム、フッ化リチ
ウム、ゼオライト、硫化モリブデン等の無機粒子、
(2)架橋ポリスチレン、架橋ポリメチルメタクリレー
ト、架橋アクリル、などの架橋高分子粒子、(3)シリ
コン樹脂粒子、ポリイミド粒子、フッ素系樹脂粒子、な
どの耐熱性高分子粒子、(4)シュウ酸カルシウム等の
有機粒子を挙げることができる。なかでも、シリカ粒子
はポリエステル樹脂と屈折率が比較的近く、高透明のフ
ィルムを得やすいため最も好適である。
【0287】本発明では、被覆層中に2種類の粒子(粒
子A及び粒子B)を含有させることが好ましい。粒子A
と粒子Bの平均粒径、含有量及びその比率、さらに塗布
量を前記範囲内にすることは、本発明で規定したSRa
及び全光線透過率の範囲内にするのに好適であり、透明
性と耐スクラッチ性を両立させるのに有効である。
【0288】粒子Aの平均粒径は20nm以上150n
m未満が好ましく、さらに好ましくは30〜100nm
である。粒子Aの平均粒径が20nm未満であると、耐
スクラッチ性が悪化する傾向がある。一方、粒子Aの平
均粒径が150nm以上になると、全光線透過率が低く
なる傾向がある。
【0289】本発明では、耐スクラッチ性をさらに向上
させるために、粒子A以外に粒子Aよりも平均粒径が大
きい粒子Bを併用することが好ましい。粒子Bの平均粒
径は150〜600nmが好ましく、さらに好ましくは
200〜500nmである。粒子Bの平均粒径が150
nm未満であると、耐スクラッチ性が悪化する傾向があ
る。一方、粒子Bの平均粒径が600nmを超えると、
全光線透過率が低くなる傾向がある。
【0290】さらに、粒子Bと粒子Aとの平均粒径の差
を、好ましくは100nm以上、特に好ましくは150
nm以上とすることで、透明性と耐スクラッチ性を両立
させるのにさらに有効である。
【0291】さらに、被覆層中の粒子Aと粒子Bの重量
比(A/B)を3〜30とし、かつ粒子Bの含有量を被
覆層の樹脂組成物に対し0.1〜3重量%とすること
は、被覆層表面の三次元中心面平均表面粗さ(SRa)
を0.008〜0.030μmとするのに好適であり、
上記範囲を満足するように各粒子の含有量を設定するこ
とが必要である。 特に、被覆層の樹脂組成物に対し、
粒子Bの含有量が3重量%を超えると、全光線透過率の
低下が著しくなる。ここで、被覆層の樹脂組成物とは、
樹脂、粒子A、及び粒子Bの固形分重量の総和を意味す
る。
【0292】塗布液に用いる溶媒として水系溶媒を用い
た場合、水以外にエタノール、イソプロピルアルコー
ル、ベンジルアルコールなどのアルコール類を、全塗布
液に対し50重量%未満の範囲で混合しても良い。さら
に、10重量%未満であれば、アルコール類以外の有機
溶剤を溶解可能な範囲で混合してもよい。但し、塗布液
中のアルコール類とその他の有機溶剤との合計量は、5
0重量%未満とすることが好ましい。
【0293】有機溶剤の添加量が50重量%未満であれ
ば、塗布乾燥時に乾燥性が向上するとともに、水のみの
場合と比べ被覆層の外観が向上するという効果がある。
50重量%以上では、溶剤の蒸発速度が速くなるため塗
工中に塗布液の濃度変化が起こり、塗布液の粘度が上昇
して塗工性が低下する。その結果、被覆層の外観不良が
起こりやすくなる。さらに、環境面、作業者の健康面、
火災の危険性などからも好ましくない。
【0294】本発明の光学用被覆フィルムは、後加工工
程で被覆層にプリズムレンズ層、ハードコート層、反射
防止(AR)層などが積層され光学部材となる。プリズ
ムレンズ層、ハードコート層、反射防止(AR)層など
はアクリル系樹脂を主成分としているため、本発明の被
覆フィルムの被覆層は特にアクリル系樹脂との接着性に
優れていることが必要である。すなわち、後述の方法に
したがって測定したときの光硬化型アクリル樹脂層と前
記被覆層との接着性は85%以上あることが必要であ
り、好ましくは90%以上であり、特に好ましくは95
%以上である。ここで、接着性とはJIS−K5400
の8.5.1に準拠したクロスカット法を用い下記式か
ら求めた値を意味する。 接着性(%)=(1−剥離したマス目の数/マス目の総
数)×100
【0295】(易接着フィルムの製造方法)次に、本発
明の光学用被覆フィルムの好適な製造方法について、ポ
リエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する)
を例にして説明するが、当然これに限定されるものでは
ない。
【0296】不活性粒子を実質的に含有していないPE
T樹脂ペレットを十分に真空乾燥した後、押出し機に供
給し、Tダイから約280℃の溶融PET樹脂を回転冷
却金属ロールにシート状に溶融押出しし、静電印加法に
より冷却固化せしめて未延伸PETシートを得る。前記
未延伸PETシートは、単層構成でもよいし、共押出し
法による複層構成であってもよい。
【0297】前記のフィルム原料として使用するPET
樹脂は、低オリゴマー処理、及び触媒失活処理あるいは
オリゴマー再生抑止処理を行っておくことが、フィルム
加熱後のヘイズ値の変化を低減するのに特に有効であ
る。
【0298】前記の触媒の失活処理あるいはオリゴマー
再生抑止処理を行わない場合には、低オリゴマー処理を
行ったPET樹脂でも、メルトライン中で時間の経過と
ともにオリゴマーが再生しやすくなる。したがって、P
ETを押出し機へ投入後Tダイからシート状に溶融押出
しするまでの滞留時間を20分以内、より好ましくは1
2分以内に制御することにより、フィルム製膜後のフィ
ルム中の環状3量体含有量を5000ppm以下にする
ことができ、フィルム加熱後のヘイズ値の変化を低減す
るのに有効である。
【0299】さらに、基材フィルムの原料PET樹脂中
に含まれている異物を除去するために、溶融押出しの際
に溶融樹脂が約280℃に保たれたメルトライン中の任
意の場所で、高精度濾過を行う。
【0300】溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材
は、特に限定はされないが、ステンレス焼結体の濾材の
場合、触媒起因の凝集物、重縮合反応缶の気液界面に析
出したスケールの脱落物、外部から混入したコンタミ物
及び高融点ポリエステルなどのゲルの除去性能に優れ好
適である。
【0301】溶融樹脂の高精度濾過に用いられる濾材の
濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)は15μm以下
が好ましい。濾材の濾過粒子サイズが15μmを超える
と、20μm以上の異物の除去が不十分となりやすい。
濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)が15μm以下
の濾材を使用して溶融樹脂の高精度濾過を行うことによ
り生産性が低下する場合があるが、全光線透過率が高
く、光学欠点が少ない光学用フィルムを得るには極めて
好適である。
【0302】溶融樹脂の押出し工程において濾材を通過
する微細な異物であっても、シート状の溶融PETの冷
却過程において異物の周囲で結晶化が進み、これが延伸
工程において延伸の不均一性を引き起こし、微小な厚み
の差異を生じせしめレンズ状態となる。ここでは光はレ
ンズがあるかの様に屈折又は散乱し、肉眼で観察した時
には実際の異物より大きく見えるようになる。
【0303】この微小な厚みの差は、凸部の高さと凹部
の深さの差として観測することができる。凸部の高さが
1μm以上で、凸部に隣接する凹部の深さが0.5μm
以上であると、レンズ効果により、大きさが20μmの
形状の物でも肉眼的には50μm以上の大きさとして認
識され、さらには100μm以上の大きさの光学欠点と
して認識される場合もある。
【0304】高透明なフィルムを得るためには、基材フ
ィルム中に粒子を含有させない方が好ましいが、粒子含
有量が少なく透明性が高いほど、微小な凹凸による光学
欠点はより鮮明となる傾向にある。
【0305】また、厚みが200μm以上の厚手の二軸
延伸PETフィルムを製造する場合、未延伸PETシー
トは回転冷却ロールとの接触面とは反対側の表面が急冷
させにくいため、該表面で結晶化が進む傾向にある。そ
のため、未延伸PETシートの透明性が不十分となりや
すいため、未延伸PETシート製造時にフィルム厚み方
向を均一に急冷することが必要となる。
【0306】未延伸PETシートを厚み方向に均一に冷
却する方法としては、溶融PET樹脂を回転冷却ドラム
上にダイスからシート状に押し出し、シート状の溶融P
ETを回転冷却ドラムに密着させる際に、冷却ドラムと
の接触面とは反対側の表面に、例えば高速気流を吹きつ
けて冷却する方法、スプレーノズルで蒸散する液体を塗
布する方法、槽内の冷却用液体に接触させる方法、など
を併用することにより未延伸PETシートの両面を急冷
する方法が、被覆フィルムの全光線透過率を90%以上
にするのに有効である。
【0307】得られた未延伸PETシートを、80〜1
20℃に加熱したロールで長手方向に2.5〜5.0倍
延伸して、一軸延伸PETフィルムを得る。さらに、フ
ィルムの端部をクリップで把持して、70〜140℃に
加熱された熱風ゾーンに導き、乾燥後幅方向に2.5〜
5.0倍に延伸する。引き続き160〜240℃の熱処
理ゾーンに導き、1〜60秒間の熱処理を行い、結晶配
向を完了させる。
【0308】このフィルム製造工程中の任意の段階で、
PETフィルムのどちらか片面に、前記の高分子樹脂を
主たる構成成分とする塗布液を塗布する。塗布液中の固
形分濃度は、5〜30重量%であることが好ましく、特
に好ましくは7〜15重量%である。
【0309】この塗布液中には、特定粒径の微粒子を特
定量含有させ、被覆層表面に凹凸を形成させることが好
ましい。さらに、被覆層を構成する高分子樹脂が芳香族
ポリエステル系樹脂または酸価が200eq/t以上の
アクリル系樹脂から選ばれる単独樹脂、樹脂混合物また
は共重合体樹脂である場合には、2重結合を有する酸無
水物を含有する少なくとも1種のモノマーからなるラジ
カル重合体を5重量%以上含有させ、塗布液中に酸化合
物を樹脂に対して1〜10重量%添加することが好まし
い。
【0310】さらに、塗布液中の異物を除去すること
は、本発明の被覆フィルムの全光線透過率を90%以上
にするために有効である。
【0311】塗布液を精密濾過するための濾材は、濾過
粒子サイズ(初期濾過効率:95%)が25μm以下で
あることが好ましい。濾過粒子サイズが25μmを超え
ると、粗大凝集物の除去が不十分となりやすい。そのた
め、濾過で除去できなかった粗大凝集物は、塗布乾燥後
の一軸延伸又は二軸延伸工程での延伸応力により広がっ
て、100μm以上の凝集物として認識され、フィルム
の全光線透過率を低下させる原因となる。
【0312】塗布液を精密濾過するための濾材のタイプ
は、上記性能を有していれば特に限定はなく、例えば、
フィラメント型、フェルト型、メッシュ型が挙げられ
る。塗布液を精密濾過するための濾材の材質は、上記性
能を有しかつ塗布液に悪影響を及ばさない限り特に限定
はなく、例えば、ステンレス、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン等が挙げられる。
【0313】この塗布液を塗布するには、公知の任意の
方法で行うことができる。例えば、リバースロール・コ
ート法、グラビア・コート法、キス・コート法、ロール
ブラッシュ法、スプレーコート法、エアナイフコート
法、ワイヤーバーバーコート法、パイプドクター法、含
浸・コート法およびカーテン・コート法などが挙げら
れ、これらの方法を単独であるいは組み合わせて行うこ
とができる。
【0314】被覆層は、二軸延伸PETフィルム基材に
上記塗布液を塗布しても良いし(オフラインコート
法)、未延伸あるいは一軸延伸後のポリエステルフィル
ム基材に上記塗布液を塗布した後、乾燥し、さらに一軸
延伸あるいは二軸延伸を行った後、熱固定を行っても良
いが(インラインコート法)、本発明の効果の点から後
者のインラインコート法が好ましい。該塗布液が塗布さ
れたフィルムは、延伸および熱固定のためにテンターに
導かれ、そこで加熱されて、熱架橋反応により安定な被
膜を形成することができる。
【0315】未延伸あるいは一軸延伸後のポリエステル
フィルム基材に上記塗布液を塗布した後、乾燥、延伸す
る、いわゆるインラインコート法の場合、塗布後の乾燥
工程では水等の溶剤分のみを取り除き、かつ被覆層の架
橋反応が進行しない温度及び時間を選定する必要があ
る。
【0316】乾燥温度は70〜140℃ で行うことが
好ましく、乾燥時間は塗布液の固形分濃度及び塗布量に
応じて調整するが、温度(℃)と時間(秒)の積として
3,000以下とすることが好ましい。積が3,000
を越えると、被覆層が延伸前に架橋反応を起こし、被覆
層に割れ等が生じるため、本発明の目的を達成すること
が困難となる。
【0317】また、被覆層は延伸後、フィルム幅長が変
化しない様にフィルムを固定した状態で、赤外線ヒータ
ーにより被覆層を250〜260℃で0.5〜1秒間の
短時間で加熱処理することが架橋反応を促進する上で好
ましい。
【0318】この際、塗布液中に酸化合物を高分子樹脂
に対して1〜10重量%添加していると、架橋反応がさ
らに促進され被覆層がより強固となる。そのため、フィ
ルムを加熱した際にフィルム表面に析出してくるオリゴ
マーを被覆層によりブロックし、被覆層表面にオリゴマ
ーが析出するのを抑制することができる。その結果、フ
ィルム加熱後のヘイズ値の変化を低減するのに特に有効
である。
【0319】但し、この方法を適用する場合、基材フィ
ルム中のオリゴマーの析出を被覆層によりブロックする
という作用の点から、基材フィルムの両面に被覆層を設
けることが好ましい。
【0320】延伸後のフィルムは通常2〜10%程度の
弛緩処理を行うが、本発明においては被覆層の歪みが少
ない状態、すなわちフィルム幅長が変化しないように固
定した状態で、赤外線ヒーターで被覆層を加熱すること
が好ましい。このような方法を採用することにより、被
覆層内の架橋が促進されより強固となり、本発明の効果
を発現しやすくなる。加熱温度または時間が前記条件よ
り大きいと、フィルムの結晶化または溶解が起こりやす
くなるため好ましくない。また、逆に条件が加熱温度ま
たは時間が前記条件より小さいと、被覆層の架橋が不十
分となり、本発明の効果が不十分となりやすい。
【0321】最終的に得られる被覆フィルム表面の被覆
層の乾燥後塗布量(フィルム単位面積当りの固形分重
量)は、0.04〜0.50g/m2が好ましく、特に
好ましくは0.2〜4.0g/m2である。乾燥後の塗
布量が0.04g/m2未満であると、接着性が不十分
となる。塗布量が0.50g/m2を超えると、光学欠
点となる被覆層中の異物の数が相対的に増加するととも
に、全光線透過率が低下し、好ましくない。
【0322】本発明の被覆フィルムは、被覆層と該被覆
層に積層される各種材料との接着性をさらに向上させる
ために、必要に応じて、該被覆層にコロナ処理、火炎処
理、電子線照射等による表面処理を行ってもよい。
【0323】なお、未延伸フィルム作成後から塗布工程
における空気中のクリーン度(0.5μ以上の粒子数/
ft3)を、クラス100,000となるようヘパフィ
ルターによりコントロールすることは、フィルム表面に
付着する異物を低減させるのに有効である。
【0324】本発明における被覆フィルムの厚みは、5
0〜300μmが好ましく、特に好ましくは100〜2
50μmである。フィルム厚みが50μm未満では、剛
性が不十分となり好ましくない。一方、フィルム厚みが
300μmを超えると、フィルム中に存在する光学欠点
となる異物が増加し、全光線透過率を低下させるので好
ましくない。
【0325】前記方法で得られた被覆ポリエステルフィ
ルムは、接着性、耐水性、回収性に優れ、かつ透明性お
よび色調に優れ、さらに金属アンチモン粒子による凝集
物を実質的に含まないため、拡散板、プリズムシート、
反射防止フィルム、ハードコートフィルム用のベースフ
ィルムやCRT用破砕防止フィルム等の光学部材の基材
として好適に使用することができる。
【0326】
【実施例】次に、本発明の光学用被覆フィルムを実施例
及び比較例により詳しく説明するが、当然これらに限定
されるものではない。また、本実施例で得られたフィル
ムの特性の評価は下記の方法により行った。
【0327】(1)リン化合物の評価 (a)1H-NMR測定 化合物をCDCl3またはDMSOに溶解させ、室温下でVarian
GEMINI-200を使って測定した。
【0328】(b)融点測定 化合物をカバーガラス上にのせ、Yanaco MICRO MELTING
POINT APPARATUSを使って1℃/分の昇温速度で測定し
た。
【0329】(c)元素分析 リンの分析は、PETレジンチップを湿式分解後、モリ
ブデンブルー比色法を用いて行った。その他の金属は、
灰化/酸溶解後、高周波プラズマ発光分析および原子吸
光分析を用いて行った。
【0330】(2)ポリエステルの特性 (a)固有粘度(IV) ポリエステルをフェノール/1,1,2,2−テトラク
ロロエタンの6/4(重量比)混合溶媒を使用して溶解
し、温度30℃にて測定した。
【0331】(b)酸価 ポリエステル重合体0.1gをベンジルアルコール10
mlに溶解した後、0.1N−NaOHのメタノール/
ベンジルアルコール(=1/9)の溶液を使用して滴定
により測定した。
【0332】(c)色相 ポリエステル重合体の色相は、溶融重合したレジンチッ
プ用い、色差計(東京電色(株)製、MODEL TC-1500MC-
88)を使用して、L値、a値、b値を測定した。
【0333】(d)示差走査熱量分析(DSC) TAインスツルメンツ社製DSC2920を用いて測定
した。ポリエステル10.0mgをアルミパンに入れ、50℃
/分の昇温速度で280℃まで加熱し、280℃に達し
てから1分間保持した後即座に、液体窒素中でクエンチ
した。その後、室温から20℃/分の昇温速度で300
℃まで昇温し、昇温時結晶化温度Tc1ならびに融点T
mを求めた。300℃に達してから2分間保持した後
に、10℃/分で降温し、降温時結晶化温度Tc2を求
めた。Tc1、Tm、Tc2はそれぞれのピーク温度と
した。
【0334】(e)熱安定性パラメータ(TS) PETレジンチップ([IV]i )1gを内径約14m
mのガラス試験管に入れ130℃で12時間真空乾燥し
た後、真空ラインにセットし減圧と窒素封入を5回以上
繰り返した。次いで、100mmHgの窒素を封入して
封管し、300℃の塩バスに浸漬して2時間溶融状態に
維持した。その後、サンプルを取り出して冷凍粉砕して
真空乾燥し、[IV]f2を測定し、下記計算式を用いて
求めた。式は、既報(上山ら:日本ゴム協会誌第63巻
第8号497頁1990年)から引用した。 TS=0.245{[IV]f2 -1.47 −[IV]i
-1.47
【0335】(f)熱酸化安定性パラメータ(TOS) PETレジンチップ([IV]i)を冷凍粉砕して20
メッシュ以下の粉末にした。この粉末を130℃で12
時間真空乾燥し、粉末300mgを内径約8mm、長さ
約140mmのガラス試験管に入れ70℃で12時間真
空乾燥した。次いで、シリカゲルを入れた乾燥管を試験
管上部につけて乾燥した空気下で、230℃の塩バスに
浸漬して15分間加熱した後の[IV]f1を測定した。
TOSは、上記TSと同じ計算式を用い、下記のように
求めた。ただし、[IV]i および[IV]f1はそれぞ
れ加熱試験前と加熱試験後のIV(dl/g)を指す。
冷凍粉砕は、フリーザーミル(米国スペックス社製、6
750型)を用いて行った。専用セルに約2gのレジン
チップと専用のインパクターを入れた後、セルを装置に
セットし液体窒素を装置に充填して約10分間保持し、
次いでRATE10(インパクターが1秒間に約20回
前後する)で5分間粉砕を行った。 TOS=0.245{[IV]f1 -1.47−[IV]i
-1.47
【0336】(g)耐加水分解性パラメータ(HS) PETレジンチップ(試験前;[IV]i )を上記と同
様に冷凍粉砕し、20メッシュ以下の粉末にした。その
粉末を130℃で12時間真空乾燥した。加水分解試験
はミニカラー装置((株)テクサム技研、TypeMC12.EL
B)を用いて行った。上記粉末1gを純水100mlと
共に専用ステンレスビーカーに入れてさらに専用の攪拌
翼を入れ、密閉系にして、ミニカラー装置にセットし1
30℃に加熱、加圧した条件下に6時間攪拌した。試験
後のPETをグラスフィルターで濾取し、真空乾燥した
後IVを測定し([IV]f2)、以下の式により耐加水
分解性パラメータ(HS)を求めた。 HS=0.245{[IV]f2 -1.47 −[IV]i
-1.47
【0337】(3)フィルム特性 (a)全光線透過率 ヘイズメーター(東京電色工業社製、モデルTC−H3
DP)を用いて測定した。
【0338】(b)接着性 フィルムの被覆層面に、紫外線硬化型アクリル樹脂を主
成分とするハードコート剤(大日精化社製、セイカビー
ムEXF01(B))を#8ワイヤバーにより塗布し、
70℃で1分間乾燥し溶剤を除去した。次いで、フィル
ムを送り速度5m/分で走行させながら、高圧水銀灯を
用いて照射エネルギー200mJ/cm 2、照射距離1
5cmの条件下で、厚み3μmのハードコート層を形成
させた。
【0339】得られたフィルムをJIS−K5400の
8.5.1記載に準じた試験方法で接着性を求める。具
体的には、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて、
ハードコート層と被覆層を貫通して基材フィルムに達す
る100個のマス目状の切り傷をつける。次いで、セロ
ハン粘着テープ(ニチバン社製、405番;24mm
幅)をマス目状の切り傷面に貼り付け、消しゴムでこす
って完全に付着させる。その後、垂直にセロハン粘着テ
ープをフィルムから引き剥がして、フィルムから剥がれ
たマス目の数を目視で数え、下記の式から接着性を求め
る。なお、マス目の中で部分的に剥離しているものも剥
がれたマス目として数える。 接着性(%)=(1−剥がれたマス目の数/100)×
100
【0340】(c)耐水性 上記(b)に記載の方法で作成した、厚み3μmのハー
ドコート層を被覆層面に形成させたポリエステルフィル
ムを、60℃、95%RHの雰囲気下で静置した。50
0時間経過後、フィルムを取りだし、23℃、60RH
%の雰囲気下で12時間放置した。
【0341】その後、上記(b)と同様にJIS−K5
400の8.5.1記載に準じた試験方法で接着性を求
めた。
【0342】(d)耐水性値 フィルムの被覆層面に、オフセットインキ(ティーアン
ドケイ東華社製、ベストキュア161)をRIテスター
(明製作所社製、RI−3)により転写させた。次い
で、フィルムを送り速度5m/分で走行させながら、高
圧水銀灯を用いて照射エネルギー200mJ/cm2
照射距離15cmの条件下で、厚み1μmのインキ層を
形成させた。
【0343】得られたフィルムを水の入ったオートクレ
ーブ(トミー精工社製、SR−240)に入れ、120
℃で1時間加圧ボイル処理した。ボイル処理後、オート
クレーブを常圧に戻し、オートクレーブ内からフィルム
を取りだした。フィルム表面に付着した水を取り除き、
室温で12時間放置した。
【0344】ボイル処理後のフィルムのインキ層側表面
に対し、前記(3)と同様にJIS−K5400の8.
5.1記載に準じた試験方法で接着性を求め、耐水性値
とする。なお、マス目の中で部分的に剥離しているもの
も剥がれたマス目として数える。 耐水性値(%)=(1−剥がれたマス目の数/100)
×100
【0345】(e)色相 色差計(日本電色社製、Z−1001DP)によりLa
b値を測定し、黄色度の尺度であるb値を使用した。b
値が高いほど、黄色度が強いことを示す。ポリエステル
の場合、熱劣化していることを示す尺度となる。
【0346】(f)再溶融成型後の変色値 被覆層を有するポリエステルフィルムを短冊状に裁断
し、133Paの減圧下で135℃、6時間乾燥した
後、押出し機(池具鉄工社製、PCM−30)に投入
し、吐出量200g/分、シンリンダ温度280℃、回
転数80rpmで溶融樹脂を直径5mmのノズルからス
トランド状に押し出しした後、水槽中で冷却し、次いで
切断することによって回収ペレットを得た。前記押出し
機への短冊状フィルムの供給開始から、ノズルからの溶
融樹脂の流出開始までの経過時間は130秒であった。
【0347】この回収ペレットのb値(b)、およびテ
スト前の被覆フィルムのb値(b0)を色差計により測
定し、これらの差を溶融成型後の変色値と定義する。 変色値=b−b0
【0348】(g)回収原料を用いたフィルム中の異物 フィルム原料ポリマーとして、固有粘度が0.62dl
/gで、かつ粒子を実質上含有していないPET樹脂ペ
レットと前記(7)で作成した回収ペレットを60:4
0の重量比で混合し、133Paの減圧下、135℃で
6時間乾燥した。
【0349】その後、ペレット混合物を押出し機(池貝
鉄工社製、PCM−30)に供給し、シリンダ温度28
0℃、吐出量250g/分、回転数150rpmでTダ
イよりシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に
保った回転冷却金属ロール上で静電印加法により急冷固
化し、厚さ1400μmの未延伸シートを得た。前記押
出し機への短冊状フィルムの供給開始から、Tダイから
の溶融樹脂の流出開始までの経過時間は310秒であっ
た。
【0350】次に、この未延伸シートを加熱されたロー
ル群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その後周
速差のあるロール群で長手方向に3.5倍延伸して一軸
配向PETフィルムを得た。続いて、フィルムの端部を
クリップで把持して、130℃に加熱された熱風ゾーン
に導き乾燥した後、幅方向に4.0倍に延伸し、厚さ1
00μmの二軸延伸PETフィルムを得た。
【0351】得られたフィルムを250mm×250m
mのフィルム片にし、スケール付き顕微鏡で、フィルム
面に対して垂直方向から観察した時の20μm以上の直
径を有する異物の数を250mm×250mm(0.0
625m2)の範囲すべてについて計測する。これをフ
ィルム片10枚に対して行い、得られた異物の総数を総
観察面積(0.625m2)で除し、単位面積1m2当た
りの異物の個数(個/m2)に換算し、小数第1位の桁
を四捨五入した。単位面積1m2当たりの異物の個数を
次の基準でランク分けをする。 ◎:0個/m2 ○:1〜3個/m2 △:4〜6個/m2 ×:7個以上/m2
【0352】(h)回収原料を用いたフィルムの外観 得られたフィルムを透過光及び反射光により観察し、目
視でフィルムの状態を観察し、下記の基準でランク分け
をする。なお、観察は該評価に精通した5名で行ない、
最も多いランクを評価ランクとする。仮に、2つのラン
クで同数となった場合には、3つに分かれたランクの中
心を採用した。例えば、◎と○が各2名で△が1名の場
合は○を、◎が1名で○と△が各2名の場合には○を、
◎と△が各2名で○が1名の場合には○を、それぞれ採
用する。
【0353】 ◎:着色がなく、透明で均一である ○:僅かに着色しているが、透明で均一である △:着色しており、少し濁りが観察される ×:著しく着色しており、濁りや不透明な部分が観察さ
れる
【0354】(i)加熱後のヘイズ値の変化 フィルムを8cm×10cmの短冊状に2枚切り取り、
ヘイズメーター(東京電色社製、TC−H3DP)で各
8点を2回測定する。計16点の測定値の平均値を初期
ヘイズ値H0(%)とする。これらの短冊状のフィルム
をクリップで保持し、150℃の熱風オーブン中で30
分間加熱した。フィルムを放冷した後、上記初期ヘイズ
値H0の測定方法と同様にして、加熱後のヘイズ値H
1(%)を測定する。これらのヘイズ値の差(H1
0)を加熱後のヘイズ値の変化と定義する。
【0355】(j)耐スクラッチ性 被覆フィルムを幅1000mmにスリットし、フィルム
走行性試験機を使用して、直径220mm、回転抵抗
9.8Nのハードクロムメッキ処理されたフリーロール
(表面粗度:Raで100nm)に、フィルムの被覆層
表面を接触させ走行させる。この時の走行条件は、走行
速度10m/分、巻き付け角60゜、走行張力98Nと
した。走行後フィルムの被覆層表面に入った傷を、白金
蒸着後顕微鏡で観察し、幅3μm以上でかつ長さ500
μm以上の傷の本数を単位面積当たりに換算し、小数第
1位の桁を四捨五入して、下記のランクにより判定し
た。◎が好ましいが、○でも実用的には使用可能であ
る。 ◎:10本未満/m2 ○:10本以上20本未満/m2 ×:20本以上/m2
【0356】(k)フィルム中のSb粒子の有無 ポリエステルフィルム40gをパラクロロフェノールと
テトラクロロエタンの混合溶媒(重量比で75/25)
で溶解し、親水性ポリテトラフルオロエチレン製の平均
孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過した。こ
のメンブレンフィルター上の残渣を真空乾燥したのち、
走査型電子顕微鏡によりフィルターにトラップされた粒
子を観察し、エネルギー分散型X線マイクロアナライザ
ー(堀場製作所製、EMAX2770)によりSb元素
の有無を確認した。
【0357】(被覆層用共重合ポリエステルの調製)撹
拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備したステ
ンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタ
レート345重量部、1,4−ブタンジオール211重
量部、エチレングリコール270重量部、およびテトラ
−n−ブチルチタネート0.5重量部を仕込み、160
℃から220℃まで、4時間かけてエステル交換反応を
行った。次いで、フマル酸14重量部およびセバシン酸
160重量部を加え、200℃から220℃まで1時間
かけて昇温し、エステル化反応を行った。次いで255
℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、29.3P
aの減圧下で1時間30分反応させ、ポリエステル(a
−1)を得た。得られたポリエステルは、淡黄色透明で
あった。
【0358】同様の方法で、別の共重合組成のポリエス
テル樹脂(a−2)を得た。得られたポリエステル樹脂
(a−1)及び(a−2)の、NMRで測定した組成及
び重量平均分子量を表1に示す。
【0359】
【表1】
【0360】実施例1 (1)塗布液の調整 (グラフト樹脂の調整)撹拌機、温度計、還流装置と定
量滴下装置を備えた反応器に共重合ポリエステル樹脂
(a−1)75重量部、メチルエチルケトン56重量部
およびイソプロピルアルコール19重量部を入れ、65
℃で加熱、撹拌し、樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解
した後、無水マレイン酸15重量部をポリエステル溶液
に添加した。
【0361】次いで、スチレン10重量部、およびアゾ
ビスジメチルバレロニトリル1.5重量部を12重量部
のメチルエチルケトンに溶解した溶液を0.1ml/分
でポリエステル溶液中に滴下し、さらに2時間撹拌を続
けた。反応溶液から分析用のサンプリングを行った後、
メタノール5重量部を添加した。次いで、水300重量
部とトリエチルアミン15重量部を反応溶液に加え、1
時間撹拌した。その後、反応器内温を100℃に上げ、
メチルエチルケトン、イソプロピルアルコール、過剰の
トリエチルアミンを蒸留により留去し、水分散性グラフ
ト樹脂(b−1)を得た。この水分散性グラフト樹脂
(b−1)は淡黄色透明であった。この樹脂の酸価は1
400eq/tであった。
【0362】(塗布液の調整)得られた水分散性グラフ
ト樹脂(b−1)の25重量%水分散液を40重量部、
水を24重量部およびイソプロピルアルコールを36重
量部、それぞれ混合し、さらにアニオン系界面活性剤の
10重量%水溶液を0.6重量部、プロピオン酸を1重
量部、イオン交換水中でホモジナイザ−により分散処理
したコロイダルシリカ粒子A−1(日産化学工業社製、
スノーテックスOL、平均粒径40nm)の20重量%
水分散液を1.8重量部、イオン交換水中でホモジナイ
ザ−により分散処理した乾式法シリカ粒子B−1(日本
アエロジル社製、アエロジルOX50、平均凝集粒径2
00nm、平均一次粒径40nm)の4重量%水分散液
を1.1重量部添加し、塗布液(以下、塗布液c−1と
略記)とした。粒子A−1と粒子B−1の重量比は8、
粒子Bの含有量は被覆層の樹脂組成物に対して0.42
重量%である。
【0363】(2)基材フィルム用ポリエステルの重合 (リン化合物の合成例)下記式(51)で表されるリン
化合物(リン化合物A)の合成
【0364】
【化51】
【0365】1.Sodium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4
-hydroxybenzylphosphonate)の合成 50%水酸化ナトリウム水溶液6.5g(84mmol)とメタノー
ル6.1mlの混合溶液中にdiethyl(3,5-di-tert-butyl-4-h
ydroxybenzyl)phosphonate 5g(14mmol)のメタノール
溶液6.1mlを加え、窒素雰囲気下24時間加熱還流を行っ
た。反応後、反応混合物を冷却しながら濃塩酸7.33g(7
0mmol)を加え、析出物をろ取、イソプロパノールで洗
浄後、ろ液を減圧留去した。得られた残渣を熱イソプロ
パノールに溶解させ、不溶分をろ取し、イソプロパノー
ルを減圧留去後、残渣を熱ヘプタンで洗浄、乾燥してSo
dium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzylphos
phonate) を3.4g(69%)得た。なお、多量に合成する場
合は、上記の各原料のモル比をあわせて行った。
【0366】形状:白色粉体 融点:294-302℃(分解)1 H-NMR(DMSO,δ):1.078(3H, t, J=7Hz), 1.354 (18H,
s), 2.711(2H, d),3.724(2H, m, J=7Hz), 6.626(1H,
s), 6.9665(2H, s) 元素分析(カッコ内は理論値):Na 6.36%(6.56%), P
9.18%(8.84%)
【0367】2.O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydrox
ybenzylphosphonic acid(リン化合物A)の合成 室温で攪拌下、Sodium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-h
ydroxybenzylphosphonate)1g(2.8mmol)の水溶液20ml
に濃塩酸1.5gを加えて1時間攪拌した。反応混合物に水1
50mlを加え、析出した結晶をろ取、水洗、乾燥してO-et
hyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzylphosphonic ac
idを826mg(88%)得た。なお、多量に合成する場合は、
上記の各原料のモル比をあわせて行った。 形状:板状結晶 融点:126-127℃1 H-NMR(CDCl3,δ):1.207(3H, t, J=7Hz), 1.436(18H,
s), 3.013(2H, d),3.888(2H, m, J=7Hz.), 7.088(2H,
s), 7.679-8.275(1H, br)
【0368】(ポリエステルの重合)重合反応缶に高純
度テレフタル酸とその2倍モル量のエチレングリコール
を仕込み、トリエチルアミンを酸成分に対して0.3m
ol%加え、0.25Mpaの加圧下245℃にて水を
系外に留去しながらエステル化反応を120分間行いエ
ステル化率が95%のビス(2-ヒドロキシエチル)テレ
フタレート(BHET)およびオリゴマーの混合物(以
下、BHET混合物という)を得た。このBHET混合
物に対して、アルミニウムトリスアセチルアセトネート
の2.5g/lのエチレングリコール溶液をポリエステ
ル中の酸成分に対してアルミニウム原子として0.01
5mol%加え、上記リン化合物Aの10g/lのエチ
レングリコール溶液をポリエステル中の酸成分に対して
リン化合物Aとして0.04mol%添加し、窒素雰囲
気下常圧にて245℃で10分間攪拌した。次いで50
分間を要して275℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐
々に下げて0.1Torrとしてさらに275℃、0.
1Torrで重縮合反応を行った。ポリエチレンテレフ
タレートの固有粘度が0.65dl/gに到達するまで
に要した重合時間(AP)は103分であった。重縮合
にて得られたポリエチレンテレフタレートを常法に従っ
てチップ化した。
【0369】得られたPETレジンの特性は、固有粘度
が0.65dl/g、酸価が2.0eq/ton、DE
Gが2.0mol%であった。また、熱特性は、融点
(Tm)が257.5℃、昇温結晶化温度(Tc1)が
164.1℃、降温結晶化温度(Tc2)が185.4
℃であった。色相はL値が68.3、a値が−1.1、
b値が1.9であった。
【0370】また、上記のPETレジンチップの熱安定
性パラメータ(TS)は0.16、熱酸化パラメータ
(TOS)は0.01未満、耐加水分解性パラメータ
(HS)は0.04、溶液へイズ(SH)は0.04%
であった。
【0371】(3)被覆ポリエステルフィルムの製造
【0372】上記で得られたPETレジンチップを13
3Paで減圧下135℃、6時間乾燥した後、二軸押出
機に定量供給し、280℃で再溶融した。メルトライン
中で溶融樹脂を濾過粒子サイズ(初期濾過効率95%)
が15μmのステンレス製焼結濾材を用いて濾過し、滞
留時間6分でTダイのスリットからシート状に押し出
し、表面温度が30℃の回転冷却ロール上で静電印加法
を用いて急冷固化し、厚さ1400μmの未延伸シート
を得た。
【0373】次に、この未延伸シートを加熱されたロー
ル群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その後周
速差のあるロール群で長手方向に二段階に分け総縦延伸
倍率3.5倍で延伸して縦一軸延伸PETフィルムを得
た。
【0374】次いで、前記塗布液を濾過粒子サイズ(初
期濾過効率95%)が25μmのフェルト型ポリプロピ
レン製濾材で精密濾過し、リバースロール法により縦一
軸延伸PETフィルムの両面に塗布した。塗布後引き続
いて、フィルムの端部をクリップで把持して、130℃
に加熱された熱風ゾーンに導き1秒間乾燥した後、幅方
向に4.0倍に延伸し、さらにフィルムの幅方向の長さ
を固定した状態で赤外線ヒーターにより250℃で0.
6秒間熱処理して、両面に被覆層を有する厚さ100μ
mの二軸延伸PETフィルムを得た。被覆層の最終塗布
量は固形分量で0.10g/m2であった。得られた結
果を表2に示す。
【0375】また、得られた被覆ポリエステルフィルム
の基材中には、Sbを主成分とする粒子は検出されなか
った。さらに、フィルムの黒ずみも、実施例1と同様
に、重合触媒として従来の三酸化アンチモンを用いて製
造したポリエステルをフィルム原料とした場合と比べ改
善されていた。
【0376】実施例2 (リン化合物の合成例)下記式(52)で表されるリン
化合物のマグネシウム塩(リン化合物B)の合成
【0377】
【化52】
【0378】1.Sodium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4
-hydroxybenzylphosphonate) の合成 50%水酸化ナトリウム水溶液6.5g(84mmol)とメタノー
ル6.1mlの混合溶液中にdiethyl(3,5-di-tert-butyl-4-h
ydroxybenzyl)phosphonate 5g(14mmol)のメタノール
溶液6.1mlを加え、窒素雰囲気下24時間加熱還流を行っ
た。反応後、反応混合物を冷却しながら濃塩酸7.33g(7
0mmol)を加え、析出物をろ取、イソプロパノールで洗
浄後、ろ液を減圧留去した。得られた残渣を熱イソプロ
パノールに溶解させ、不溶分をろ取し、イソプロパノー
ルを減圧留去後、残渣を熱ヘプタンで洗浄、乾燥してSo
dium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzylphos
phonate) を3.4g(69%)得た。なお、多量に合成する場
合は、上記の各原料のモル比をあわせて行った。
【0379】形状:白色粉体 融点:294-302℃(分解)1 H-NMR(DMSO,δ):1.078(3H, t, J=7Hz), 1.354 (18H,
s), 2.711(2H, d),3.724(2H, m, J=7Hz), 6.626(1H,
s), 6.9665(2H, s) 元素分析(カッコ内は理論値):Na 6.36%(6.56%), P
9.18%(8.84%)
【0380】2.Magnesium bis(O-ethyl 3,5-di-tert-
butyl-4-hydroxybenzylphosphonate)(リン化合物B)
の合成 室温で攪拌下、Sodium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-
hydroxybenzylphosphonate) 500mg(1.4mmol)の水溶液
4mlに硝酸マグネシウム6水和物 192mg(0.75mmol)の水
溶液1mlを滴下した。1時間攪拌後、析出物をろ取、水
洗、乾燥してMagnesium bis(O-ethyl 3,5-di-tert-buty
l-4-hydroxybenzylphosphonate) を359mg(74%)得た。
なお、多量に合成する場合は、上記の各原料のモル比を
あわせて行った。
【0381】形状:白色粉体 融点:>300℃1 H-NMR(DMSO,δ):1.0820(6H, t, J=7Hz), 1.3558(36H,
s), 2.8338(4H, d),3.8102(4H, m, J=7Hz), 6.6328(2
H, s), 6.9917(4H, s)
【0382】(ポリエステルの重合)重合反応缶に高純
度テレフタル酸とその2倍モル量のエチレングリコール
を仕込み、トリエチルアミンを酸成分に対して0.3m
ol%加え、0.25MPaの加圧下245℃にて水を
系外に留去しながらエステル化反応を120分間行いエ
ステル化率が95%のビス(2−ヒドロキシエチル)テ
レフタレート(BHET)およびオリゴマーの混合物
(以下、BHET混合物という)を得た。このBHET
混合物に対して、アルミニウムアセチルアセトネートの
2.5g/lのエチレングリコール溶液をポリエステル
中の酸成分に対してアルミニウム原子として0.015
mol%加え、上述のリン化合物Bを酸成分に対して
0.02mol%添加し、窒素雰囲気下常圧にて245
℃で10分間攪拌した。次いで50分間を要して275
℃まで昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて0.1T
orrとしてさらに275℃、0.1Torrで重縮合
反応を行った。ポリエチレンテレフタレートの固有粘度
が0.65dl/gに到達するまでに要した重合時間
(AP)は39分であった。重縮合にて得られたポリエ
チレンテレフタレートを常法に従ってチップ化した。
【0383】得られたPETレジンの特性は、固有粘度
が0.65dl/g、酸価が2.0eq/toがであっ
た。また、熱特性は、融点(Tm)が256.5℃、昇
温結晶化温度(Tc1)が165.6℃、降温結晶化温
度(Tc2)が185.1℃であった。色相はL値が6
6.6、a値が−2.1、b値が4.5であった。
【0384】また、上記のPETレジンチップの熱安定
性パラメータ(TS)は0.19、熱酸化パラメータ
(TOS)は0.01未満、耐加水分解性パラメータ
(HS)は0.06であった。
【0385】上記溶融重合で得られたPETレジンチッ
プを用いて、実施例1と同様にして被覆ポリエステルフ
ィルムを得た。得られた結果を表2に示す。
【0386】また、得られた被覆ポリエステルフィルム
の基材中には、Sbを主成分とする粒子は検出されなか
った。さらに、フィルムの黒ずみも、実施例1と同様
に、重合触媒として従来の三酸化アンチモンを用いて製
造したポリエステルをフィルム原料とした場合と比べ改
善されていた。
【0387】実施例3 (リン化合物のアルミニウム塩の合成例) O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzylphosphon
ateのアルミニウム塩(アルミニウム塩A)の合成
【0388】1.Sodium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4
-hydroxybenzylphosphonate)の合成 50%水酸化ナトリウム水溶液6.5g(84mmol)とメタノー
ル6.1mlの混合溶液中にdiethyl(3,5-di-tert-butyl-4-h
ydroxybenzyl)phosphonate 5g(14mmol)のメタノール
溶液6.1mlを加え、窒素雰囲気下24時間加熱還流を行っ
た。反応後、反応混合物を冷却しながら濃塩酸7.33g(7
0mmol)を加え、析出物をろ取、イソプロパノールで洗
浄後、ろ液を減圧留去した。得られた残渣を熱イソプロ
パノールに溶解させ、不溶分をろ取し、イソプロパノー
ルを減圧留去後、残渣を熱ヘプタンで洗浄、乾燥してSo
dium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzylphos
phonate) を3.4g(69%)得た。なお、多量に合成する場
合は、上記の各原料のモル比をあわせて行った。
【0389】形状:白色粉体 融点:294-302℃(分解)1 H-NMR(DMSO,δ): 1.078(3H, t, J=7Hz), 1.354 (18H,
s), 2.711(2H, d),3.724(2H, m, J=7Hz), 6.626(1H,
s), 6.9665(2H, s) 元素分析(カッコ内は理論値):Na 6.36%(6.56%), P
9.18%(8.84%)
【0390】2.O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydro
xybenzylphosphonateのアルミニウム塩(アルミニウム
塩A)の合成 室温で攪拌下、Sodium(O-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-h
ydroxybenzylphosphonate) 1g(2.8mmol)の水溶液7.5m
lに硝酸アルミニウム9水和物 364mg(0.97mmol)の水溶
液5mlを滴下した。3時間攪拌後、析出物をろ取、水洗、
乾燥してO-ethyl 3,5-di-tert-butyl-4-hydroxybenzylp
hosphonateのアルミニウム塩Aを860mg得た。なお、多
量に合成する場合は、上記の各原料のモル比をあわせて
行った。
【0391】形状:白色粉体 融点:183-192℃
【0392】(ポリエステルの重合)重合反応缶に高純
度テレフタル酸とその2倍モル量のエチレングリコール
を仕込み、トリエチルアミンを酸成分に対して0.3m
ol%加え、0.25MPaの加圧下245℃にて水を
系外に留去しながらエステル化反応を120分間行いエ
ステル化率が95%のビス(2−ヒドロキシエチル)テ
レフタレート(BHET)およびオリゴマーの混合物
(以下、BHET混合物という)を得た。このBHET
混合物に対して、上述のアルミニウム塩Aをポリエステ
ル中の酸成分に対してアルミニウム原子として0.02
mol%添加し、窒素雰囲気下常圧にて245℃で10
分間攪拌した。次いで50分間を要して275℃まで昇
温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて0.1Torrと
してさらに275℃、0.1Torrで重縮合反応を行
った。ポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.6
5dl/gに到達するまでに要した重合時間(AP)
は、98分であった。重縮合にて得られたポリエチレン
テレフタレートを常法に従ってチップ化した。
【0393】得られたPETレジンの特性は、固有粘度
が0.65dl/g、酸価が1.0eq/ton以下で
あった。また、熱特性は、融点(Tm)が257.1
℃、昇温結晶化温度(Tc1)が160.7℃、降温結
晶化温度(Tc2)が185.1℃であった。色相はL
値が64.3、a値が−1.4、b値が2.3であっ
た。
【0394】また、上記のPETレジンチップの熱安定
性パラメータ(TS)は0.14、熱酸化パラメータ
(TOS)は0.01、耐加水分解性パラメータ(H
S)は0.03、溶液へイズ(SH)は0.03%であ
った。
【0395】上記溶融重合で得られたPETレジンチッ
プを用いて、実施例1と同様にして被覆ポリエステルフ
ィルムを得た。得られた結果を表2に示す。
【0396】また、得られた被覆ポリエステルフィルム
の基材中には、Sbを主成分とする粒子は検出されなか
った。さらに、フィルムの黒ずみも、実施例1と同様
に、重合触媒として従来の三酸化アンチモンを用いて製
造したポリエステルをフィルム原料とした場合と比べ改
善されていた。
【0397】実施例4 高純度テレフタル酸とエチレングリコールから常法に従
って製造したビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレ
ート及びオリゴマーの混合物に対し、重縮合触媒として
塩化アルミニウムの13g/lのエチレングリコール溶
液をポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子
として0.015mol%とIrganox 1425
(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)の10g/
lエチレングリコール溶液を酸成分に対してIrgan
ox 1425として0.02mol%を加えて、窒素
雰囲気下、常圧にて245℃で10分間撹拌した。次い
で50分間を要して275℃まで昇温しつつ反応系の圧
力を徐々に下げて13.3Pa(0.1Torr)とし
てさらに275℃、13.3Paで重縮合反応を行っ
た。ポリエチレンテレフタレートの固有粘度が0.65
dl/gに到達するまでに要した重合時間(AP)は7
5分であった。重縮合にて得られたポリエチレンテレフ
タレートを常法に従ってチップ化した。
【0398】得られたPETレジンの特性は、固有粘度
が0.65dl/g、酸価が1.4eq/ton、DE
Gが2.1mol%であった。また、熱特性は、融点
(Tm)が257.4℃、昇温結晶化温度(Tc1)が
155.6℃、降温結晶化温度(Tc2)が181.5
℃であった。色相はL値が68.5、a値が−2.7、
b値が5.3であった。
【0399】また、上記のPETレジンチップの熱安定
性パラメータ(TS)は0.17、熱酸化パラメータ
(TOS)は0.01未満、耐加水分解性パラメータ
(HS)は0.05、溶液へイズ(SH)は0.1%で
あった。
【0400】上記溶融重合で得られたPETレジンチッ
プを用いて、実施例1と同様にして被覆ポリエステルフ
ィルムを得た。得られた結果を表2に示す。
【0401】また、得られた被覆ポリエステルフィルム
の基材中には、Sbを主成分とする粒子は検出されなか
った。さらに、フィルムの黒ずみも、実施例1と同様
に、重合触媒として従来の三酸化アンチモンを用いて製
造したポリエステルをフィルム原料とした場合と比べ改
善されていた。
【0402】実施例5 塗布液調整時に、粒子A−1と粒子B−1の重量比を2
0、粒子Bの含有量を被覆層の樹脂組成物に対して0.
17重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で光学
用被覆フィルムを得た。なお、塗布液中の固形分濃度は
実施例1と同様になるよう、水及びイソプロピルアルコ
ールの添加量を両者の添加量比を一定にしながら調整し
た。得られた結果を表2に示す。
【0403】実施例6 塗布液調整時に、粒子A−1と粒子B−1の重量比を1
2、粒子Bの含有量を被覆層の樹脂組成物に対して0.
41重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で光学
用被覆フィルムを得た。なお、塗布液中の固形分濃度は
実施例1と同様になるよう、水及びイソプロピルアルコ
ールの添加量を両者の添加量比を一定にしながら調整し
た。得られた結果を表2に示す。
【0404】実施例7 水分散性グラフト樹脂の調整時に、ポリエステル樹脂
(a−1)の代わりにポリエステル樹脂(a−2)を用い
る以外は実施例1と同様にして、塗布液(c−2)を得
た。このグラフト樹脂の酸価は1370eq/tであっ
た。この塗布液(c−2)を用いた以外は、実施例1と
同様の方法で光学用被覆フィルムを得た。得られた結果
を表2に示す。
【0405】実施例8 実施例1で使用したPET樹脂を、1.1MPaの窒素
気流下220℃で24時間熱処理を行ない、固有粘度が
0.65dl/g、環状3量体の含有量が3000pp
mの低オリゴマー化処理をした、PET樹脂を得た。フ
ィルム原料として、この低オリゴマー化処理をしたPE
T樹脂を使用し、被覆層をフィルムの片面にのみ形成し
たこと以外は実施例1と同様にして光学用被覆フィルム
を得た。得られた結果を表2に示す。
【0406】実施例9 被覆フィルムの厚みを188μmに変更する以外は、実
施例1と同様にして被覆ポリエステルフィルムを得た。
【0407】比較例1 塗布液の調整において、水分散性グラフト樹脂(b−
1)の代わりにポリエステル樹脂(a−2)の水分散体
を添加し、塗布液(c−3)を得た。この塗布液を、プ
ロピオン酸の添加及び赤外線ヒーターによる加熱工程が
ない以外は、実施例1と同様の方法で被覆フィルムを得
た。塗布液調整時の粒子Aと粒子Bの重量比は8、粒子
Bの含有量は被覆層の樹脂組成物に対して0.42重量
%であった。なお、塗布液中の固形分濃度は実施例1と
同様になるよう、水及びイソプロピルアルコールの添加
量を両者の添加量比を一定にしながら調整した。得られ
た結果を表2に示す。
【0408】比較例2 塗布液の調整において、粒子Aとして平均粒径1400
nm(富士シリシア社製、サイリシア#310)の凝集
体シリカ粒子を用い、プロピオン酸の添加及び赤外線ヒ
ーターによる加熱工程がない以外は、実施例1と同様の
方法で被覆フィルムを得た。塗布液調整時の粒子Aと粒
子Bの重量比は8、粒子Bの含有量は被覆層の樹脂組成
物に対して0.42重量%であった。なお、塗布液中の
固形分濃度は実施例1と同様になるよう、水及びイソプ
ロピルアルコールの添加量を両者の添加量比を一定にし
ながら調整した。得られた結果を表2に示す。
【0409】比較例3 塗布液の調整において、粒子Aと粒子Bの重量比を2、
粒子Bの含有量を被覆層の樹脂組成物に対して1.60
重量%とし、プロピオン酸の添加及び赤外線ヒーターに
よる加熱工程がない以外は、実施例1と同様の方法で被
覆フィルムを得た。なお、塗布液中の固形分濃度は実施
例1と同様になるよう、水及びイソプロピルアルコール
の添加量を両者の添加量比を一定にしながら調整した。
得られた結果を表2に示す。
【0410】比較例4 塗布液の調整において、粒子Aと粒子Bの添加とプロピ
オン酸の添加及び赤外線ヒーターによる加熱工程がない
こと以外は、実施例1と同様の方法で被覆フィルムを得
た。なお、塗布液中の固形分濃度は実施例1と同様にな
るよう、水及びイソプロピルアルコールの添加量を両者
の添加量比を一定にしながら調整した。得られた結果を
表2に示す。
【0411】比較例5 塗布液(c−1)100重量部に対してメラミン樹脂
(住友化学製:スミマールM40W)10重量部、p-
トルエンスルホン酸0.02重量部を加えた以外は、実
施例1と同様にして被覆フィルムを得た。得られた結果
を表2に示す。
【0412】比較例6 塗布液(c−3)100重量部に対してブロックイソシ
アネート樹脂(第一工業製薬製:エラストトロンBN−
11)50重量部を加え、プロピオン酸の添加及び赤外
線ヒーターによる加熱工程がない以外は、実施例1と同
様の方法で被覆フィルムを得た。得られた結果を表2に
示す。
【0413】比較例7 重縮合触媒を三酸化アンチモンに変更し、三酸化アンチ
モンの添加量をPET中の酸成分に対してアンチモン原
子として0.05mol%となるように使用した以外は
実施例1と同様にして被覆ポリエステルフィルムを得
た。得られた結果を表2に示す。しかしながら、基材の
ポリエステルフィルム中にはSbを主成分とする粒子が
検出され、前記実施例のフィルムと比較して、フィルム
に黒ずみが見られた。
【0414】比較例8 基材のポリエステルフィルム中に平均粒径1400nm
(富士シリシア社製、サイリシア#310)の凝集体シ
リカ粒子を300ppm含有させた以外は実施例1と同
様にして被覆ポリエステルフィルムを得た。得られた結
果を表2に示す。
【0415】
【表2】
【0416】
【発明の効果】本発明の光学用被覆フィルムは、アンチ
モン化合物またはゲルマニウム化合物以外の成分を主成
分とし、かつ触媒活性に優れた新規な触媒を用いて製造
された、熱安定性に優れたポリエステルをフィルム原科
の主たる構成成分とし、かつ全光線透過率、耐水性値、
加熱後の変色値を適正化しているため、透明性、接着
性、耐水性及び色調に優れ、再溶融成型しても着色や異
物の析出が見られず、かつアンチモンに起因する異物が
ないという効果がある。したがって、本発明の光学用被
覆フィルムは、例えば、液晶ディスプレイに用いられる
プリズムレンズシート、ハードコートフィルム、反射防
止フィルム、拡散板、CRT用破砕防止フィルム、また
プラズマディスプレイの前面板に用いられる近赤外線吸
収フィルター、タッチパネルやエレクトロルミネッセン
ス用の透明導電性フィルムなどの光学部材用ベースフィ
ルムとして使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 67:02 G02B 1/10 A (72)発明者 多喜 博 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社フィルム開発研究所堅田フィル ムセンター内 (72)発明者 形舞 祥一 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 中嶋 孝宏 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 2K009 AA02 AA15 BB24 CC02 CC09 CC34 DD02 4F006 AA35 AB24 AB35 AB52 AB76 BA01 BA05 CA05 4F100 AA20B AA20C AK01B AK01C AK25B AK25C AK41A AK42 AK43B AK43C BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C DD32B DD32C DE01B DE01C EJ38A GB90 HB00B HB00C JB07B JB07C JL10B JL10C JN01B JN01C YY00B YY00C 4J029 AB05 AE04 BA03 BA05 BA08 BD07A CB06A CC05A HA01 HB01 HB02 JA061 JA091 JA121 JA261 JB131 JB151 JB171 JB181 JB191 JC451 JC461 JC471 JC551 JC561 JC571 JC751 JF221

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸ポリエステルフィルムを基材と
    し、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子から
    主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィルムで
    あって、前記ポリエステルフィルムはアルミニウム及び
    /又はその化合物と、フェノール系化合物を含有する重
    縮合触媒を用いて重合されたポリエステルを主たる構成
    成分とし、かつ前記被覆フィルムは全光線透過率が90
    %以上、耐水性値が90以上、再溶融成型後の変色値が
    10以下であることを特徴とする光学用被覆フィルム。
  2. 【請求項2】 二軸延伸ポリエステルフィルムを基材と
    し、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子から
    主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィルムで
    あって、前記ポリエステルフィルムはアルミニウム及び
    /又はその化合物と、リン化合物を含有する重縮合触媒
    を用いて重合されたポリエステルを主たる構成成分と
    し、かつ前記被覆フィルムは全光線透過率が90%以
    上、耐水性値が90以上、再溶融成型後の変色値が10
    以下であることを特徴とする光学用被覆フィルム。
  3. 【請求項3】 前記重縮合触媒がさらにリン化合物を含
    有することを特徴とする請求項1記載の光学用被覆フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 リン化合物が、ホスホン酸系化合物、ホ
    スフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、
    亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホス
    フィン系化合物からなる群より選ばれる一種または二種
    以上の化合物であることを特徴とする請求項2または3
    記載の光学用被覆フィルム。
  5. 【請求項5】 リン化合物が、一種または二種以上のホ
    スホン酸系化合物であることを特徴とする請求項2〜4
    のいずれかに記載の光学用被覆フィルム。
  6. 【請求項6】 リン化合物が、芳香環構造を有する化合
    物であることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記
    載の光学用被覆フィルム。
  7. 【請求項7】 リン化合物が、下記一般式(1)〜
    (3)で表される化合物からなる群より選ばれる一種ま
    たは二種以上であることを特徴とする請求項2〜6のい
    ずれかに記載の光学用被覆フィルム。 【化1】 【化2】 【化3】 (式(1)〜(3)中、R1、R4、R5、R6はそれぞれ
    独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基また
    はハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基を含
    む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R2、R3はそれ
    ぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基
    またはアルコキシル基を含む炭素数1〜50の炭化水素
    基を表す。ただし、炭化水素基は脂環構造や芳香環構造
    を含んでいてもよい。)
  8. 【請求項8】 前記式(1)〜(3)中のR1、R4、R
    5、R6が芳香環構造を有する基であることを特徴とする
    請求項7記載の光学用被覆フィルム。
  9. 【請求項9】 リン化合物が、フェノール部を同一分子
    内に有することを特徴とする請求項2〜8のいずれかに
    記載の光学用被覆フィルム。
  10. 【請求項10】 フェノール部を同一分子内に有するリ
    ン化合物が、下記一般式(4)〜(6)で表される化合
    物からなる群より選ばれる一種または二種以上であるこ
    とを特徴とする請求項9記載の光学用被覆フィルム。 【化4】 【化5】 【化6】 (式(4)〜(6)中、R1はフェノール部を含む炭素数
    1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基または
    アルコキシル基またはアミノ基およびフェノール部を含
    む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R4、R5、R6はそ
    れぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸
    基またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ
    基を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R2、R3
    それぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水
    酸基またはアルコキシル基を含む炭素数1〜50の炭化
    水素基を表す。ただし、炭化水素基は分岐構造や脂環構
    造や芳香環構造を含んでいてもよい。R2とR4の末端どう
    しは結合していてもよい。)
  11. 【請求項11】 二軸延伸ポリエステルフィルムを基材
    とし、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子か
    ら主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィルム
    であって、前記ポリエステルフィルムはリン化合物のア
    ルミニウム塩を含有する重縮合触媒を用いて重合された
    ポリエステルを主たる構成成分とし、かつ前記被覆フィ
    ルムは全光線透過率が90%以上、耐水性値が90以
    上、再溶融成型後の変色値が10以下であることを特徴
    とする光学用被覆フィルム。。
  12. 【請求項12】 二軸延伸ポリエステルフィルムを基材
    とし、該基材の少なくとも片面に高分子樹脂及び粒子か
    ら主として構成された被覆層を設けてなる被覆フィルム
    であって、前記ポリエステルフィルムは下記一般式
    (7)で表される化合物から選択される少なくとも1種
    を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル
    を主たる構成成分とし、かつ前記被覆フィルムは全光線
    透過率が90%以上、耐水性値が90以上、再溶融成型
    後の変色値が10以下であることを特徴とする光学用被
    覆フィルム。 【化7】 (式(7)中、R1、R2はそれぞれ独立に水素、炭素数
    1〜30の炭化水素基を表す。R3は、水素、炭素数1
    〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシル基を含
    む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R4は、水素、
    炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ
    ル基またはカルボニルを含む炭素数1〜50の炭化水素
    基を表す。lは1以上の整数、mは0または1以上の整
    数を表し、(l+m)は3である。nは1以上の整数を
    表す。炭化水素基は脂環構造や分岐構造や芳香環構造を
    含んでいてもよい。)
  13. 【請求項13】 前記基材フィルムが粒子を実質的に含
    有していないことを特徴とする請求項1、2、11、1
    2のいずれかに記載の光学用被覆フィルム。
  14. 【請求項14】 前記被覆フィルムは150℃で30分
    間加熱後のヘイズ値の変化が20%以下であることを特
    徴とする請求項1、2、11〜13のいずれかに記載の
    光学用被覆フィルム。
  15. 【請求項15】 前記高分子樹脂が、芳香族ポリエステ
    ル系樹脂または酸価200eq/t以上のアクリル系樹
    脂から選ばれる単独樹脂、2種以上の樹脂混合物、また
    は共重合体樹脂であることを特徴とする請求項1、2、
    11〜14のいずれかに記載の記載の光学用被覆フィル
    ム。
  16. 【請求項16】 前記高分子樹脂が、2重結合を有する
    酸無水物を含有する少なくとも1種のモノマーからなる
    ラジカル重合体を5重量%以上含有することを特徴とす
    る請求項1、2、11〜15のいずれかに記載の光学用
    被覆フィルム。
  17. 【請求項17】 前記被覆層に含有されている粒子が、
    平均粒径20nm以上150nm未満の粒子A、及び平
    均粒径150nm以上600nm以下の粒子Bからなる
    ことを特徴とする請求項1、2、11〜16のいずれか
    に記載の光学被覆フィルム。
  18. 【請求項18】 前記粒子A及び粒子Bが、いずれもシ
    リカであることを特徴とする請求項17記載の光学用被
    覆フィルム。
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