JP4507131B1 - ポリエステル組成物およびポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルミニウム化合物と、リチウム化合物を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル組成物であり、平均粒子径が0.5〜3.0μmである不活性無機粒子を0.01〜1.0重量%含有し、10μm以上の粗大粒子の数が1000個/mm2以下であることを特徴とするポリエステル組成物。
【選択図】なし
Description
(1)アルミニウム化合物と、リチウム化合物を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル組成物であり、平均粒子径が0.5〜3.0μmである二酸化チタン、アルミナ、アルミノシリケート、二酸化ケイ素、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カオリナイト、およびゼオライトから選ばれる不活性無機粒子を0.02〜1.0重量%含有し、10μm以上の粗大粒子の数が1000個/mm2以下であることを特徴とするポリエステル組成物であり、
(2)アルミニウム化合物と、リチウム化合物を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル組成物であって、エステル化反応が実質的に終了した段階で、リチウム化合物の溶液と平均粒子径が0.5〜3.0μmである二酸化チタン、アルミナ、アルミノシリケート、二酸化ケイ素、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カオリナイト、およびゼオライトから選ばれる不活性無機粒子のスラリーを予め系外で混合した混合液を反応系内に添加し、次いで重縮合反応を完了することを特徴とする、請求項1に記載のポリエステル組成物である。
(1)得られた画像を電子信号に変換する。変換した画像データはモノクロ画像であり、画像のコントラストは0(真っ黒)から255(真っ白)の256階調から構成されている。
(2)画像の対象物(粗大無機粒子)と背景(ポリマー)の境界線を明確に仕切る、2値化処理を行い、粒子が白、背景が黒(またはその逆に、粒子が黒、背景が白)の2値化画像を得る。
(3)画像を構成する点(ドット)数から粒子の径(面積円相当径)と個数を計算する。
得られた結果は、実際の画像の縮尺に応じて単位面積換算し、粒子径の大きさごとに個数を区分したデータである。
測定は通常20〜40視野行い、計測結果は視野面積1平方mm当たりに換算して用いる。
観察および測定の際には粒子径、粒子数が既知な標準試料を用いて画像の濃淡や解像度、2値化の際の閾値を適宜調整することが好ましい。
以下の説明において、単に「ポリエステル」と記載しているが、実際は触媒成分、無機粒子を含む「ポリエステル組成物」である。
(1)ポリエステルの固有粘度(IV)
ポリエステルをフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタンの6/4(重量比)混合溶媒を使用して溶解し、温度30℃にて測定した。
レーザー光散乱方式の粒度分布計(Leeds&Northrup社製、Microtrac HRA model9320−X100)を用いて、無機粒子のエチレングリコールスラリーを水で希釈して実質的に水系で測定した。測定結果の体積累計50%径を平均粒子径とした。
(IMAの粗大粒子測定法)
ポリエステルチップ1粒を2枚のカバーガラス(マツナミマイクロカバーグラス、25mm×25mm、厚さ0.2mm)に挟んで、約300℃のホットプレート上で加熱溶融し、0.8〜0.9mmの厚さにプレス、直に急冷して観察用試料とした。位相差顕微鏡(Nikon社製、)、対物レンズ(同社製、倍率10倍、開口度0.5)を用いて試料の厚さの中心部分を観察した。画像はCCDカメラを経由して画像解析装置(Nireco製、Luzex−FS)に取り込み、画像解析を行い、10μm以上の粒子数を計測した。視野を変えながら同様の計測を20回行い合計の粒子数を求め、視野面積1平方mm当たりの10μm以上の粒子数を計算し、粗大粒子数とした。
ギアポンプおよびフィルター/付属した20mmφの単軸押出紡糸機を用いてポリエステルを押出し、フィルターにかかる圧力の上昇を測定した。フィルターは金属不織布タイプ20μm(ナスロンNF−08)、フィルター直径16mm(ろ過面積2.01cm2)、吐出量は5g/分とした。単位時間当たりの圧力上昇係数kを下記の式に基づいて求め、k≦5であれば実用上問題なしと判定した。
k=ΔP(MPa/h)/(Q(kg/h)/S(cm2))
(ΔPは1時間当たりの圧力上昇(MPa)、Qは1時間当たりの吐出量(kg/h)、Sはフィルターの面積(cm2))
○:k≦5
△:5<k≦10
×:k>10
フィルムを200mm×300mmにカットしたシートの反対方向から蛍光灯の光を当てて、目視で観察される輝点の数を異物として計測した。シート10枚について合計の異物数を算出し、以下の基準に基づいて判定した。
○:異物数が100個以下
△:異物数が101個〜500個
×:異物数が501個以上
(1)重縮合触媒溶液の調製
(アルミニウム化合物の水溶液の調製)
冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、純水5.0リットルを加えた後、200rpmで攪拌しながら、塩基性酢酸アルミニウム200gを純水とのスラリーとして加えた。さらに全体として10.0リットルとなるよう純水を追加して常温常圧で12時間攪拌した。その後、ジャケット温度の設定を100.5℃に変更して昇温し、内温が95℃以上になった時点から3時間還流下で攪拌した。攪拌を止め、室温まで放冷し水溶液を得た。
(アルミニウム化合物のエチレングリコール混合溶液の調製)
上記方法で得たアルミニウム化合物水溶液に等容量のエチレングリコールを加え、室温で30分間攪拌した後、内温80〜90℃にコントロールし、徐々に減圧して、到達27hPaとして、数時間攪拌しながら系から水を留去し、20g/lのアルミニウム化合物のエチレングリコール溶液を得た。
(リチウム化合物のエチレングリコール溶液の調製)
フラスコに、常温常圧下で5.0リットルのエチレングリコールを加えた後、200rpmで攪拌しながら、酢酸リチウム2水和物を200gを加えた。さらに全体を10.0リットルとなるようにエチレングリコールを追加して常温常圧で12時間攪拌し、20g/lのリチウム化合物のエチレングリコール溶液を得た。
(無機粒子のエチレングリコールスラリーの調製)
ホモジナイザー付きの分散槽にエチレングリコール5リットルと、無機粒子としてシリカ粒子(富士シリシア化学製、サイリシア310)600gを入れて、8000rpmで2時間攪拌分散し、120g/lのスラリーとした。得られたシリカ粒子のエチレングリコールスラリーのシリカの平均粒子径は2.3μmであった。
3基の連続エステル化反応槽および3基の重縮合反応槽よりなり、かつ第3エステル化反応槽から第1重縮合反応槽への移送ラインに高速攪拌器を有したインラインミキサーが設置された連続式ポリエステル製造装置に高純度テレフタル酸1質量部に対してエチレングリコール0.75質量部とをスラリー調製槽に連続的に供給した。調製されスラリーを連続的に供給し第1エステル化槽が反応温度250℃、110kPa、第2エステル化反応槽が260℃、105kPa、第3エステル化反応槽が260℃、105kPaとして、第2エステル化反応槽にエチレングルコール0.025質量部を連続的に投入しポリエステルオリゴマーを得た。第1エステル化反応槽出口のオリゴマーのAVoは平均値で1500eq/tonであった。また、第3エステル化反応槽出口のオリゴマーのAVoおよびOHVoはそれぞれ平均値で300eq/tonおよび1400eq/tonであった。該オリゴマーを3基の反応槽よりなる連続重縮合装置に連続的に移送すると共に、該移送ラインに設置されたインラインミキサーに上記方法で調製したアルミニウム化合物のエチレングリコール溶液およびリチウム化合物のエチレングリコール溶液、シリカ粒子のエチレングリコールスラリーをそれぞれポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリチウム原子、SiO2分子として0.015モル%および0.035モル%、0.23重量%となるように攪拌式のミキサーで攪拌しながら連続的に添加し(添加パターンA)、初期重縮合反応槽が265℃、9kPa、中期重縮合反応槽が265〜268℃、0.7kPa、最終重縮合反応槽が273℃、13.3Paで重縮合しIV0.620のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は210個/mm2であった。この重合方法は本発明のアルミニウム化合物およびリン化合物を含有する重縮合触媒と無機粒子を混合して重合系に同時に添加するという、従来知られたポリエステル重合時の凝集防止の考えからは最悪の添加方法であったが、得られたポリエステルは無機粒子の凝集の少ないものであった。
得られたポリエステルチップを135℃で10時間真空乾燥した。前記ポリエステルチップを二軸押し出し機に定量供給し、280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った金属ロール上で急冷固化し、厚さ1400μmのキャストフィルムを得た。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物およびリチウム化合物の添加量をポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリチウム原子として0.005モル%および0.010モル%とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.58のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は370個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物およびリチウム化合物の添加量をポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリチウム原子として0.005モル%および0.100モル%とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.62のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は120個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物およびリチウム化合物の添加量をポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリチウム原子として0.020モル%および0.010モル%とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.63のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は450個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物およびリチウム化合物の添加量をポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリチウム原子として0.020モル%および0.100モル%とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.65のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は270個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、シリカ粒子の添加量をポリエステル中の酸成分に対してSiO2分子として0.06重量%とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.63のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.05重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は70個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、シリカ粒子の添加量をポリエステル中の酸成分に対してSiO2分子として0.81重量%とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.61のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.70重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は850個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、シリカ粒子の平均粒子径が0.7μmの粒子とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.62のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は120個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、シリカ粒子に変えて平均粒子径が0.7μmのカオリン粒子とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.62のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のカオリン粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は430個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、シリカ粒子に変えて平均粒子径が1.0μmの炭酸カルシウム粒子とした以外は、実施例1と同様な方法によってIV0.62のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中の炭酸カルシウム粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は260個/mm2であった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、第3エステル化反応槽中に実施例1の方法で調製したアルミニウム化合物のエチレングリコール溶液およびリチウム化合物のエチレングリコール溶液をそれぞれポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリチウム原子として0.015モル%および0.035モル%となるように連続的に添加した後、移送ラインに設置されたインラインミキサーにてシリカ粒子のエチレングリコールスラリーをポリエステル中の酸成分に対して0.23重量%となるように攪拌式のミキサーで攪拌しながら連続的に添加した(添加パターンB)以外は実施例1と同様な方法でIV0.620のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は1540個/mm2であった。この重合方法はアルミニウム化合物とリチウム化合物を含む重縮合触媒と無機粒子を別々に重合系に添加するという、従来知られた無機粒子の凝集を防止する添加方法であったが、得られたポリエステルの無機粒子の凝集は満足できるレベルではなかった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物のエチレングリコール溶液およびリチウム化合物のエチレングリコール溶液の添加を高純度テレフタル酸およびエチレングリコールと同時に添加した後、エステル化反応を行い、移送ラインに設置されたインラインミキサーにてシリカ粒子のエチレングリコールスラリーをポリエステル中の酸成分に対して0.23重量%となるようの攪拌式のミキサーで攪拌しながら連続的に添加した(添加パターンC)以外は実施例1と同様な方法でIV0.620のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は2540個/mm2であった。この重合方法はアルミニウム化合物とリチウム化合物を含む重縮合触媒と無機粒子を更に分離して重合系に添加するという、従来知られた無機粒子の凝集を防止する最良の添加方法であったが、得られたポリエステルの無機粒子の凝集は満足できるレベルではなかった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物のエチレングリコール溶液およびリチウム化合物のエチレングリコール溶液に変えて、三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液をポリエステル中の酸成分に対してアンチモン金属として0.020モル%をシリカ粒子のエチレングリコールスラリーと同時にインラインミキサーにて攪拌式のミキサーで攪拌しながら連続的に添加した(添加パターンA)以外は実施例1と同様な方法でIV0.620のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は1980個/mm2であった。この重合方法は重縮合触媒の三酸化アンチモンと無機粒子とを混合し重合系に同時に添加するという、従来知られた無機粒子の凝集防止の考えかたからは最悪の添加方法であるが、予想通り得られたポリエステルの無機粒子の凝集は満足できないものであった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
実施例1の重合方法において、アルミニウム化合物のエチレングリコール溶液およびリチウム化合物のエチレングリコール溶液に変えて、第3エステル化反応槽中に三酸化アンチモンのエチレングリコール溶液をポリエステル中の酸成分に対してアンチモン金属として0.020モル%となるように連続的に添加した後、移送ラインに設置されたインラインミキサーにてシリカ粒子のエチレングリコールスラリーをポリエステル中の酸成分に対して0.23重量%となるように攪拌式のミキサーで攪拌しながら連続的に添加した(添加パターンB)以外は実施例1と同様な方法でIV0.620のポリエステルを得た。得られたポリエステルの特性値を表1に示す。得られたポリエステル中のシリカ粒子の含有量は0.20重量%であり、10μm以上の粗大粒子の数は1230個/mm2であった。この重合方法は重縮合触媒の三酸化アンチモンと無機粒子とを別々に重合系に添加するという、従来知られた無機粒子の凝集を防止する添加方法であるが、得られたポリエステルの無機粒子の凝集はある程度は抑制することができたが満足できるレベルではなかった。得られたポリエステルチップを実施例1と同様な方法で製膜しポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性を表1に示す。
(リン化合物のエチレングリコール溶液の調製)
窒素導入管、冷却管を備えたフラスコに、常温常圧下、エチレングリコール2.0リットルを加えた後、窒素雰囲気下200rpmで攪拌しながら、リン化合物としてIrganox1425(チバ・スペシャルティーケミカルズ社製)の200gを加えた。さらに2.0リットルのエチレングリコールを追加した後、ジャケット温度の設定を196℃に変更して昇温し、内温が185℃以上になった時点から60分間還流下で攪拌した。その後加熱を止め、直ちに溶液を熱源から取り去り、窒素雰囲気下を保ったまま、30分以内に120℃以下まで冷却した。
(エステル化反応および重縮合反応)
実施例1の重合方法において、移送ラインに設置されたインラインミキサーに添加する触媒として、上記方法で調製したアルミニウム化合物のエチレングリコール溶液およびリン化合物のエチレングリコール溶液、シリカ粒子のエチレングリコールスラリーをそれぞれポリエステル中の酸成分に対してアルミニウム原子およびリン原子、SiO2分子として0.015モル%および0.036モル%、0.23重量%となるように攪拌式のミキサーで攪拌しながら連続的に添加した(添加パターンA)以外は、実施例1と同様な方法によってポリエステルを重合した。得られたポリエステルのIVは0.480と低くフィルム製膜は不可能であった。
Claims (3)
- アルミニウム化合物と、リチウム化合物を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル組成物であり、平均粒子径が0.5〜3.0μmである二酸化チタン、アルミナ、アルミノシリケート、二酸化ケイ素、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カオリナイト、およびゼオライトから選ばれる不活性無機粒子を0.02〜1.0重量%含有し、10μm以上の粗大粒子の数が1000個/mm2以下であることを特徴とするポリエステル組成物。
- アルミニウム化合物と、リチウム化合物を含有する重縮合触媒を用いて重合されたポリエステル組成物であって、エステル化反応が実質的に終了した段階で、リチウム化合物の溶液と平均粒子径が0.5〜3.0μmである二酸化チタン、アルミナ、アルミノシリケート、二酸化ケイ素、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、マイカ、カオリナイト、およびゼオライトから選ばれる不活性無機粒子のスラリーを予め系外で混合した混合液を反応系内に添加し、次いで重縮合反応を完了して得られることを特徴とする、請求項1に記載のポリエステル組成物。
- 請求項1に記載のポリエステル組成物を構成成分とするポリエステルフィルム。
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