JP2002249502A - 天然ゴムラテックス用蛋白分解処理剤 - Google Patents

天然ゴムラテックス用蛋白分解処理剤

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JP2002249502A JP2001051130A JP2001051130A JP2002249502A JP 2002249502 A JP2002249502 A JP 2002249502A JP 2001051130 A JP2001051130 A JP 2001051130A JP 2001051130 A JP2001051130 A JP 2001051130A JP 2002249502 A JP2002249502 A JP 2002249502A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然ゴムラテックスに高度な蛋白分解処理を
施すことができ、しかも当該処理により得られる蛋白分
解天然ゴムラテックスまたは脱蛋白天然ゴムラテックス
に対して、アノード凝着法での十分な凝固性と、厚みム
ラや液ダレなどを生じることのない良好な成膜性とを付
与することのできる蛋白分解処理剤を提供する。 【解決手段】 本発明の蛋白分解処理剤は、プロテアー
ゼと、カルシウムイオン(Ca2+)に対する凝集性が異
なる2種以上の界面活性剤と、を含むものであって、前
記2種以上の界面活性剤は、当該界面活性剤を含有する
水溶液(25℃)のCa2+濃度が0.1mol/L以下
であると安定に分散し、当該水溶液のCa2+濃度が1.
0mol/L以上であると凝集するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は天然ゴムラテックス
用の蛋白分解処理剤に関し、より詳しくは、蛋白質の分
解処理または脱蛋白処理が施されたラテックスであっ
て、優れたアノード凝着法による成膜性とラテックスの
分散安定性と示すラテックスを得るための蛋白分解処理
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】天然ゴムは伸びが大きい、弾性が高い、
皮膜の強さが良好である等の特徴を有することから、ゴ
ム手袋等の幅広い分野で利用されている。天然ゴムから
なる手袋の製造には、そのゴム皮膜の厚みに応じた製造
方法が採用される。例えば家庭用手袋等の、膜厚が1m
m程度のゴム手袋を製造するには、あらかじめ表面に凝
固剤(アノード凝固剤)が塗布された手袋の型(手型)
を天然ゴムラテックスに浸漬して成膜する、いわゆるア
ノード凝着法(凝固液浸漬法)を採用するのが一般的で
ある。
【0003】一方、近年、天然ゴムラテックスを用いた
ゴム製品については、当該製品中に含まれる蛋白質を高
度に除去することが求められている。これは、(1) 天然
ゴム製品を皮膚や粘膜と直接に接触させると呼吸困難や
じんましん等の即時型(I型)アレルギーを誘発する場
合があり、その原因物質として、天然ゴムラテックスに
含まれる蛋白質が関与している旨の指摘がなされている
こと、(2) 前記蛋白質の種類や含有量はラテックスの産
地や産出時期等によって異なるため、天然ゴム製品の品
質や加硫特性等にばらつきを生じさせる原因となるこ
と、さらに、(3)前記蛋白質は、ゴム製品のクリープ特
性、耐老化性等の機械特性、絶縁性等の電気特性を低下
させる原因にもなること、が主な理由である。
【0004】そこで、特開平6−56902号公報に
は、天然ゴムラテックスに蛋白分解酵素(プロテアー
ゼ)と界面活性剤とを加えて熟成することによって当該
ラテックス中の蛋白質を分解し、次いで当該ラテックス
に遠心分離処理を施す、という一連の工程を経ることに
より、天然ゴムラテックスから蛋白質およびその分解物
を除去する方法が開示されている。かかる方法に従って
脱蛋白処理を施した場合には、天然ゴムラテックス中の
蛋白質を非常に高いレベルで除去することができ、例え
ばケルダール法によって測定される窒素含有量(N%)
が0.1重量%以下になるまで蛋白質の含有量を低減さ
せることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示の方法
によって得られる、いわゆる脱蛋白天然ゴムラテックス
には、蛋白質の除去によって不安定化したラテックスを
安定化させ、攪拌等の操作によってゴム分が凝集してし
まうのを防止することを目的として、界面活性剤が配合
されている。この界面活性剤は、ラテックスの機械的安
定性を向上させる作用を示すだけでなく、アノード凝固
剤に対する感度に対しても大きな影響を及ぼしている。
例えば、界面活性剤として高級アルコール硫酸エステル
塩系のアニオン界面活性剤を用いた場合にはラテックス
のアノード凝固剤に対する感度が高くなっており、それ
ゆえ、脱蛋白処理が施されていない天然ゴムラテックス
と同様の条件であってもアノード凝着法による成膜を行
うことができる。
【0006】しかしながら、上記の場合のアノード凝固
剤に対する感度はむしろ高すぎることから、ラテックス
浸漬後の皮膜の乾燥が天然ゴムラテックスを用いた場合
に比べて極めて速くなってしまう。その結果、例えばゴ
ム皮膜の厚みを大きくする目的でラテックスに型を重ね
て浸漬すると、ゴム皮膜の厚みムラや液ダレが起こると
いう新たな問題が生じる。また、界面活性剤として高級
アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩系の界面活性
剤を用いた場合には、ラテックスのアノード凝固剤に対
する感度が低くなってゴム分が凝集しにくくなる。この
ため、脱蛋白処理を施していない天然ゴムの場合と同程
度の厚みの皮膜をアノード凝着法によって形成するに
は、極めて特殊な成膜条件を設定する必要が生じたり、
極めて複雑な工程を経る必要が生じたりするといった新
たな問題を招いてしまう。
【0007】なお、本出願人らは、先に、上記の方法に
よって得られる、ゴム分が過度に安定化された脱蛋白天
然ゴムラテックスに対して、特定の感熱化剤やアノード
凝固剤を特定の組み合わせで使用し、しかも通常の処方
よりも多く配合することによって、十分な膜厚を有する
浸漬製品が得られるという事実を見出している(特開2
000−17002号公報)。しかしながら、上記公報
に記載の方法では感熱化剤とアノード凝固剤との両方を
ラテックス中に配合するため、天然ゴムラテックスを用
いた通常の感熱法に比べてラテックスが不安定となって
長期に亘る安定性が得られなかったり、さらには、感熱
特性の制御が難しくなったりするという問題があった。
【0008】そこで本発明の目的は、天然ゴムラテック
スに高度な蛋白分解処理または脱蛋白処理を施すことが
でき、しかも当該処理により得られる蛋白分解天然ゴム
ラテックスまたは脱蛋白天然ゴムラテックスに対して、
アノード凝着法での十分な凝固性と、厚みムラや液ダレ
などを生じることのない良好な成膜性とを付与すること
ができ、しかもラテックスの分散安定性とのバランスを
良好なものとすることのできる蛋白分解処理剤を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねてい
く中で、蛋白質の分解処理に伴って不安定となった天然
ゴムラテックスに対して、カルシウムイオン(以下、
「Ca2+」と表記する。)に対する凝集性が異なる2種
以上の界面活性剤を配合することによってその分散安定
化を図るとともに、かかる2種以上の界面活性剤につい
ての配合割合を適宜調整することによってラテックス全
体のCa2+に対する凝集性の程度を所定の範囲に設定し
たときには、アノード凝着法における十分な凝固性・成
膜性と、ラテックスの分散安定性との両立を図ることが
できるという全く新たな事実を見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0010】すなわち、上記課題を解決するための、本
発明に係る天然ゴムラテックス用蛋白分解処理剤は、プ
ロテアーゼと、カルシウムイオン(Ca2+)に対する凝
集性が異なる2種以上の界面活性剤と、を含むものであ
って、前記2種以上の界面活性剤は、当該界面活性剤を
含有する水溶液(25℃)のCa2+濃度が0.1mol
/L以下であると安定に分散し、当該水溶液のCa2+
度が1.0mol/L以上であると凝集するものである
ことを特徴とする。
【0011】上記本発明に係る天然ゴムラテックス用蛋
白分解処理剤は、前述のように、当該処理剤中に含まれ
る界面活性剤についてのCa2+に対する凝集の程度が所
定の範囲に調整されている。これにより、本発明の蛋白
分解処理剤を用いて天然ゴムラテックス中の蛋白質を分
解するための処理を施した場合には、処理後のラテック
スに適度なアノード凝固性を(言い換えれば、アノード
凝着法による優れた成膜性を)付与することができる。
【0012】すなわち、かかる処理により得られる蛋白
分解天然ゴムラテックス(または脱蛋白天然ゴムラテッ
クス)は、アノード凝着法による成膜を行う前の段階に
おいて、ラテックス中のゴム分に凝集を生じさせること
がなく、ゴム分の安定した分散状態を維持することがで
きる。なお、アノード凝着法による成膜を行う前の段階
には、具体的に、蛋白分解天然ゴムラテックスや脱蛋白
天然ゴムラテックスを長期に亘って保存したり、搬送な
どに際してラテックスに機械的振動を与えたり、ラテッ
クスに加硫剤等の種々の添加剤を配合した場合が挙げら
れる。
【0013】また、本発明に係る天然ゴムラテックス用
蛋白分解処理剤によって処理が施された蛋白分解天然ゴ
ムラテックス(または脱蛋白天然ゴムラテックス)を、
アノード凝着法において通常用いられる濃度のアノード
凝固剤と接触させたときには、前記2種の界面活性剤の
うちCa2+に対する凝集性が高い方の界面活性剤に凝集
が生じることによって、ラテックス中でのゴムの分散安
定性が著しく低下する。それゆえ、アノード凝着法によ
るゴム皮膜の形成が可能になる。
【0014】なお一般に、アノード凝着法によるゴム皮
膜の形成には、アノード凝固剤として、例えばイオン価
が2以上の金属塩や有機アルキルアミン塩等が用いられ
る。イオン価が2以上の金属塩としては、硝酸カルシウ
ム、塩化カルシウム等が挙げられる。これらのアノード
凝固剤は一般に水溶液として使用されるものである。上
記本発明の蛋白分解処理剤は、かかる処理剤によって処
理を施した蛋白分解天然ゴムラテックス(または脱蛋白
天然ゴムラテックス)についての、硝酸カルシウム、塩
化カルシウム等のアノード凝固剤に対する感度を適度な
ものに調節することができることから、本発明の蛋白分
解処理剤は、アノード凝着法によって成膜を行うための
蛋白分解天然ゴムラテックス(または脱蛋白天然ゴムラ
テックス)を調製するのに好適である。
【0015】上記本発明の天然ゴムラテックス用蛋白分
解処理剤においては、前記2種以上の界面活性剤が、カ
ルボン酸系アニオン界面活性剤、高級アルコール硫酸エ
ステル塩系アニオン界面活性剤、スルホン酸系アニオン
界面活性剤およびリン酸系アニオン界面活性剤からなる
群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤Hと、高級
アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩系アニオン界
面活性剤および高級アルキルエーテル硫酸エステル塩系
アニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも
1種の界面活性剤Lと、を含むものであるのが好まし
い。
【0016】本発明に係る天然ゴムラテックス用蛋白分
解処理剤は、Ca2+に対する凝集性(分散安定性)が異
なる2種以上の界面活性剤を含み、Ca2+に対する凝集
の程度が所定の範囲となるように調整されたものであ
る。さらに、前述のように、前記界面活性剤として、相
対的にCa2+に対する凝集性が高い(分散性が低い)も
のと、相対的にCa2+に対する凝集性が低い(分散性が
高い)ものとの組み合わせを用いた場合には、ラテック
スのCa2+濃度に対する凝集性を、容易に前述の範囲に
設定することができる。相対的にCa2+に対する凝集性
が高い界面活性剤としては、具体的には、前記界面活性
剤Hの群に含まれるものが挙げられる。一方、相対的に
Ca2+に対する凝集性が低い界面活性剤としては、具体
的には、前記界面活性剤Lの群に含まれるものが挙げら
れる。
【0017】本発明において「2種以上の界面活性剤が
凝集する」とは、2種以上の界面活性剤のうち少なくと
も一方の界面活性剤がCa2+と結合して水に不溶性の塩
を形成することをいう。一方、本発明において「2種以
上の界面活性剤が安定に分散する」とは、界面活性剤が
Ca2+によって上記のような塩を生じることがなく、水
溶液中での分散性が維持されることをいう。前記2種以
上の界面活性剤についてのCa2+に対する凝集性の評価
は、通常、前記界面活性剤を水溶液の形態で使用して、
これをCa2+を含有する水溶液に滴下することによって
行われる。この際、界面活性剤水溶液の濃度は特に限定
されるものではないが、濃度が低すぎると凝集の有無を
判別しにくくなるおそれがあることから、あらかじめ2
種以上の界面活性剤(混合物)水溶液の濃度を10重量
%程度に設定しておくのが好ましい。また、前記2種以
上の界面活性剤についてのCa2+に対する凝集性を評価
するのに用いられる、所定のCa2+濃度を有する水溶液
についての液温は、これに限定されるものではないが、
アノード凝着法での成膜処理を行う温度範囲に設定して
おくのが好ましい。一般には、Ca2+濃度に対する凝固
性の程度を評価する際に前記水溶液の液温を25℃に設
定しておくのが好ましい。そこで、本発明においてCa
2+に対する凝集性の程度を評価するのに際しては、特に
言及しない限り、所定のCa2+濃度を有する水溶液につ
いての液温を25℃に設定した。
【0018】上記本発明の天然ゴムラテックス用蛋白分
解処理剤においては、前記界面活性剤Hと前記界面活性
剤Lとの含有割合が、重量比で15:85〜70:30
であるのがより好ましい。このように、界面活性剤Hと
界面活性剤Lとを15:85〜70:30の重量比で用
いることにより、界面活性剤についてのCa2+に対する
凝集性の程度を容易に前述の範囲に調整することが可能
となる。従って、本発明の蛋白分解処理剤を用いて処理
を施した蛋白分解天然ゴムラテックス(または脱蛋白天
然ゴムラテックス)に対して、そのアノード凝着法によ
る成膜性と、ラテックス自体の保存・保管性とのバラン
スを良好なものとすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る蛋白分解処理
剤について詳細に説明する。 (プロテアーゼ)上記本発明に係る蛋白分解処理剤に用
いられるプロテアーゼとしては、従来公知の種々のもの
が使用可能であって特に限定されるものではないが、例
えばアルカリプロテアーゼ等が好適である。プロテアー
ゼの由来としては、細菌由来のもの、糸状菌由来のも
の、酵母由来のもの等いずれのものであってもよいが、
これらの中では細菌由来のもので、特にBacillus属のも
のが好ましい。また、リパーゼ、エステラーゼ、アミラ
ーゼ、ラッカーゼ、セルラーゼ等の酵素を併用すること
も可能である。
【0020】アルカリプロテアーゼを用いる場合におい
て、その活性〔アンソン−ヘモグロビン法(Anson. M.
L.,J. Gen. Physiol.,22,79(1938))の改良法による
測定値〕は0.1〜50APU/g、好ましくは1〜2
5APU/gの範囲であるのが適当である。天然ゴムラ
テックスに蛋白質の分解処理を施す際の上記プロテアー
ゼの使用量は、プロテアーゼ自体の活性に応じて変動す
るものであって、特に限定されるものではない。しか
し、一般的には、プロテアーゼの含有量が天然ゴムラテ
ックス中のゴム分100重量部に対して0.0001〜
20重量部となるように調整するのが好ましく、0.0
01〜10重量部となるように調整するのがより好まし
い。プロテアーゼの含有量が上記範囲内であると、蛋白
分解処理剤の使用時においてプロテアーゼの活性を保持
しつつラテックス中の蛋白質を十分に分解することがで
き、あるいはプロテアーゼの使用量に見合った効果を有
効に発現させることができる。
【0021】(界面活性剤)本発明に係る蛋白分解処理
剤に用いられる界面活性剤は、前述のように、Ca 2+
対する凝集性が異なる2種以上の界面活性剤を組み合わ
せたものである。2種以上の界面活性剤の組み合わせに
ついては、当該2種以上の界面活性剤を含有する水溶液
についてのCa2+に対する凝集性が所定の範囲となるよ
うに設定されることが求められる。具体的には、2種以
上の界面活性剤を含有する水溶液(または水性分散媒)
について、その液温が25℃であり、かつCa2+濃度が
0.1mol/L以下であるときには界面活性剤が安定
に分散し、前記水溶液(または水性分散媒)の液温が2
5℃であり、かつCa2+濃度が1.0mol/L以上で
あるときには界面活性剤に凝集が生じること、が求めら
れる。
【0022】本発明に使用可能な2種以上の界面活性剤
の組み合わせとしては、例えば、カルボン酸系アニオン
界面活性剤、高級アルコール硫酸エステル塩系アニオン
界面活性剤、スルホン酸系アニオン界面活性剤およびリ
ン酸系アニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少な
くとも1種の界面活性剤Hと、高級アルキルフェニルエ
ーテル硫酸エステル塩系アニオン界面活性剤および高級
アルキルエーテル硫酸エステル塩系アニオン界面活性剤
からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤L
と、の組み合わせが挙げられる。
【0023】前記界面活性剤Hの群に含まれるものはC
2+に対する凝集性が相対的に高い(分散性が相対的に
低い)界面活性剤であって、前記界面活性剤Lの群に含
まれるものはCa2+に対する凝集性が相対的に低い(分
散性が相対的に高い)界面活性剤である。上記界面活性
剤Hの群に含まれるものの具体例を表1に示す。また、
上記界面活性剤Lの群に含まれるものの具体例を表2に
示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】上記界面活性剤Hと界面活性剤Lとの混合
割合は特に限定されるものではないが、通常、その重量
比(H:L)を15:85〜70:30となるように設
定するのが好ましい。界面活性剤Hと界面活性剤Lとの
総添加量(総含有量)を100としたときの界面活性剤
Hの添加(含有)割合は、前記範囲の中でも、その下限
が20〔H:L(重量比)=20:80〕であるのが好
ましく、25〔H:L(重量比)=25:75〕である
のがより好ましい。一方、界面活性剤Hの添加(含有)
割合は、前記範囲の中でも、その上限が65〔H:L
(重量比)=65:35〕であるのが好ましく、60
〔H:L(重量比)=60:40〕であるのがより好ま
しい。
【0027】(プロテアーゼと界面活性剤との含有割
合)上記本発明に係る蛋白分解処理剤のプロテアーゼと
界面活性剤との含有割合は特に限定されるものではない
が、蛋白質の分解処理を効率よく進行させるには、両者
の比を重量比で1:1〜1:200、好ましくは1:1
0〜1:50の範囲に設定するのが好ましい。 (蛋白分解処理剤の使用方法)本発明に係る蛋白分解処
理剤を用いた天然ゴムラテックスの蛋白分解処理は、原
料となる天然ゴムラテックスに本発明の蛋白分解処理剤
を所定量添加して、これを数十分から1週間程度、好ま
しくは1〜3日程度熟成させることによって行われる。
【0028】この熟成処理は、ラテックスを撹拌しなが
ら行ってもよく、静置した状態で行ってもよい。また、
必要に応じて温度調整を行ってもよい。酵素の活性を十
分なものとするには、5〜90℃にするのが好ましく、
20〜60℃に調整するのがより好ましい。5℃を下回
ると酵素反応が進まないおそれがあり、逆に90℃を超
えると酵素の失活を招くおそれがある。上記蛋白分解処
理後の、ラテックス中のゴム粒子の洗浄(精製)処理と
しては特に限定されるものではないが、例えば遠心分
離、限外濾過法等によってラテックスを濃縮し、水中に
移行した蛋白質分解物等の非ゴム成分と、ラテックス中
のゴム粒子とを分離する処理や、ゴム粒子を酸等によっ
て凝集させて分離する処理が挙げられる。中でも、遠心
分離処理により精製を行うのが、精製の精度、効率等の
観点からもっとも好ましい。かかる精製処理を減ること
によって、脱蛋白天然ゴムラテックスを得ることができ
る。
【0029】天然ゴムラテックスに添加された蛋白分解
処理剤のうちのプロテアーゼは、蛋白質の分解処理に供
された後、上記精製処理によって洗浄、除去される。ま
た、一方の界面活性剤は、その一部が上記精製処理によ
って洗浄、除去される。界面活性剤の一部は、精製処理
後も脱蛋白天然ゴムラテックスに残存して、ラテックス
の安定剤として作用するが、この残存量が極端に少ない
と(精製処理によって大部分が除去されると)、脱蛋白
天然ゴムラテックスの安定性が著しく損なわれてしま
う。しかし、蛋白分解処理後のラテックスの洗浄(精
製)処理を、例えば通常行われる遠心分離の方法で、か
つ、通常の処理条件で処理を行うのであれば、すなわち
プロテアーゼと蛋白質の分解物等を洗浄除去できる程度
の条件で洗浄(精製)処理が行われるのであれば、脱蛋
白処理後のラテックスにあらためて界面活性剤を添加す
る必要はない。
【0030】より具体的には、例えば遠心分離処理によ
って洗浄(精製)処理を行う場合、その処理条件を50
00〜14000rpmで1〜60分間程度とし、遠心
分離処理によって上層に分離したクリーム分を当該クリ
ーム分と同体積程度の水に再分散させるのであれば、脱
蛋白処理前にあらかじめ添加した水溶性高分子によって
脱蛋白処理後においても十分な安定性と感熱凝固性とが
担保される。
【0031】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
を説明する。 実施例1 (1) 脱蛋白天然ゴムラテックスの調製 ハイアンモニアタイプの天然ゴムラテックスをゴム分の
濃度が30重量%となるように水で希釈した。次いで、
このラテックスのゴム分に対して、プロテアーゼと界面
活性剤とからなる蛋白分解処理剤を1重量%の割合で添
加し、液温を30℃に保って24時間静置、熟成させる
ことにより、蛋白質の分解処理を施した。
【0032】上記蛋白分解処理剤には、プロテアーゼ
(アルカリプロテアーゼ,ノボノルディスクバイオイン
ダストリー(株)製の商品名「アルカラーゼ2.0
M」)2重量部と、オレイン酸カリウム〔表1に示す界
面活性剤H(No. H-1-1)〕49重量部と、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム〔表2
に示す界面活性剤L(No. L-1-1)〕49重量部とを混
合したものを用いた。蛋白質の分解処理後、ラテックス
に13000rpmで30分間遠心分離処理を施し、分
子した上層のクリーム分を同量の水に再分散させること
によって、脱蛋白天然ゴムラテックスを得た。
【0033】(2) ゴム皮膜の作成 上記脱蛋白天然ゴムラテックスのゴム分100重量部に
対して、水に分散させたコロイド硫黄1重量部、亜鉛華
0.5重量部、加硫促進剤(ジブチルジチオカルバミン
酸亜鉛(BZ),大内新興化学(株)製の商品名「ノク
セラーBz」)1重量部を添加して、40℃で24時間
熟成(前加硫)させた。次いで、ガラス製の型の表面に
硝酸カルシウム(アノード凝固剤)の15重量%水溶液
をあらかじめ塗布しておき、この型を上記前加硫ラテッ
クスに10秒間浸漬して、型表面にゴム皮膜を形成させ
た。
【0034】ゴム皮膜の形成後、前加硫ラテックスから
引き上げた型を室温(約25℃)で60秒放置し、再
度、上記前加硫ラテックスに10秒間浸漬(二度漬け)
した。次いで、型表面のゴム皮膜を100℃に加熱して
加硫させ、脱型することにより、加硫ゴム製品を得た。 実施例2 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕24重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕74重量部とを混合したものを用いたほかは、実
施例1と同様にして、「(1) 脱蛋白天然ゴムラテックス
の調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0035】実施例3 界面活性剤Hとして、オレイン酸カリウムに代えてラウ
リル硫酸ナトリウム〔表1に示す界面活性剤H(No. H
-2-1)〕を用いたほかは、実施例1と同様にして、
「(1) 脱蛋白天然ゴムラテックスの調製」と「(2) ゴム
皮膜の作成」とを行った。 実施例4 (1) 蛋白分解天然ゴムラテックスの調製 ゴム分の濃度が30重量%となるように希釈したハイア
ンモニアタイプの天然ゴムラテックスに対して、実施例
1で使用したのと同じ蛋白分解処理剤を同じ分量添加し
て、同じ条件で蛋白質の分解処理を行った。
【0036】処理後、遠心分離処理による分解物の除去
処理を施さずに、そのままの状態で蛋白分解天然ゴムラ
テックスとした。 (2) ゴム皮膜の作成・成膜性および物性の評価 脱蛋白天然ゴムラテックスに代えて上記蛋白分解天然ゴ
ムラテックスを用いたほかは、実施例1と同様にして、
「(2) ゴム皮膜の作成」を行った。 実施例5 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕24重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕74重量部とを混合したもの(すなわち、実施例
2の蛋白分解処理剤と同様のもの)を用いたほかは、実
施例4と同様にして、「(1)蛋白分解天然ゴムラテック
スの調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0037】実施例6 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、ラウリル硫酸ナトリウム〔界面活性剤H(No. H-2
-1)〕24重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕74重量部とを混合したもの(すなわち、実施例
3の蛋白分解処理剤と同様のもの)を用いたほかは、実
施例4と同様にして、「(1) 蛋白分解天然ゴムラテック
スの調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0038】比較例1 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕98重量部とを用いたほかは(すなわち、界面活
性剤Hを単独で用いたほかは)、実施例1と同様にし
て、「(1) 脱蛋白天然ゴムラテックスの調製」と「(2)
ゴム皮膜の作成」とを行った。 比較例2 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナ
トリウム〔界面活性剤L(No. L-1-1)〕98重量部と
を用いたほかは(すなわち、界面活性剤Lを単独で用い
たほかは)、実施例1と同様にして、「(1) 脱蛋白天然
ゴムラテックスの調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを
行った。
【0039】比較例3 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕74重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕24重量部とを混合したものを用いたほかは、実
施例1と同様にして、「(1) 脱蛋白天然ゴムラテックス
の調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0040】比較例4 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕12重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕86重量部とを混合したものを用いたほかは、実
施例1と同様にして、「(1) 脱蛋白天然ゴムラテックス
の調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0041】比較例5 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕98重量部とを混合したもの(すなわち、比較例
1の蛋白分解処理剤と同様のもの)を用いたほかは、実
施例4と同様にして、「(1) 蛋白分解天然ゴムラテック
スの調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0042】比較例6 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナ
トリウム〔界面活性剤L(No. L-1-1)〕98重量部と
を混合したもの(すなわち、比較例2の蛋白分解処理剤
と同様のもの)を用いたほかは、実施例4と同様にし
て、「(1) 蛋白分解天然ゴムラテックスの調製」と
「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0043】比較例7 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕74重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕24重量部とを混合したもの(すなわち、比較例
3の蛋白分解処理剤と同様のもの)を用いたほかは、実
施例4と同様にして、「(1) 蛋白分解天然ゴムラテック
スの調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0044】比較例8 蛋白分解処理剤として、アルカリプロテアーゼ2重量部
と、オレイン酸カリウム〔界面活性剤H(No. H-1-
1)〕12重量部と、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテル硫酸ナトリウム〔界面活性剤L(No. L-1-
1)〕86重量部とを混合したもの(すなわち、比較例
4の蛋白分解処理剤と同様のもの)を用いたほかは、実
施例4と同様にして、「(1) 蛋白分解天然ゴムラテック
スの調製」と「(2) ゴム皮膜の作成」とを行った。
【0045】(Ca2+に対する凝集性の評価) (i) 上記実施例1〜6および比較例1〜8において、蛋
白分解処理剤に含まれる界面活性剤についてのCa2+
対する凝集性を評価した。評価は、蛋白質の分解処理に
使用した界面活性剤を、蛋白分解処理剤中での含有割合
と同じ割合で水に溶解させて、その濃度を10重量%に
調整した上で、当該界面活性剤の水溶液をCa2+を含有
する水溶液(25℃)に滴下することにより行った。ま
た、測定を行ったCa2+濃度は、0.1mol/Lと
1.0mol/Lの2種であった。評価の結果は下記の
表3に示すとおりである。
【0046】なお、表3に示した界面活性剤の含有割合
は、下記の表4および表5に示す蛋白分解処理剤中での
界面活性剤の含有割合を表した概算値である。 (ii)上記実施例1〜6および比較例1〜8で得られた脱
蛋白天然ゴムラテックスまたは蛋白分解天然ゴムラテッ
クスについて、そのCa2+に対する凝集性を評価した。
評価は、脱蛋白天然ゴムラテックスのゴム固形分濃度が
60重量%となるように調整した上で、当該ラテックス
をCa2+を含有する水溶液(25℃)に滴下することに
より行った。また、測定を行ったCa2+濃度は、0.0
1mol/Lと0.1mol/Lの2種であった。評価
の結果は下記の表4および表5に示すとおりである。
【0047】脱蛋白天然ゴムラテックスまたは蛋白分解
天然ゴムラテックスについてのCa 2+に対する凝集性
は、アノード凝着法による成膜性とラテックス自体の分
散安定性とのバランスを良好なものにするという観点か
ら、Ca2+濃度が0.01mol/L以下であるときに
はゴム分の凝集が生じず、Ca2+濃度が0.1mol/
L以上であるときにゴム分の凝集が生じるものであるの
が好ましい。 (窒素含有量の測定)上記実施例1〜3および比較例1
〜4で得られた脱蛋白天然ゴムラテックスについて、そ
の窒素含有率(N%)をケルダール法によって測定し
た。測定結果は、下記表4の「N%」欄に示すとおりで
ある。
【0048】(加硫ゴム皮膜の特性評価)上記実施例1
〜6および比較例1〜8で得られた加硫ゴム皮膜につい
て、そのゴム皮膜の厚みと均一性との評価を行った。さ
らに、JIS K 6301 の規定に基づき、ゴム皮膜
の引張強さTB (MPa)と切断時伸びEB (%)とを
求めた。測定結果は下記の表6に示すとおりである。
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】表3〜6より明らかなように、実施例1〜
6の蛋白分解処理剤(相対的にCa 2+に対する凝集性が
高い界面活性剤Hと、相対的にCa2+に対する凝集性が
低い界面活性剤Lとを所定の割合で併用したもの)を用
いて得られた脱蛋白天然ゴムラテックスまたは蛋白分解
天然ゴムラテックスは、いずれもCa2+濃度が0.01
mol/Lであるときに凝固せず、かつ、Ca2+濃度が
0.1mol/Lであるときに凝固した。
【0054】それゆえ、実施例1〜6の蛋白分解処理剤
は、アノード凝着法によって成膜を行うのに好適であっ
て、「膜厚」および「皮膜均一性」の結果からも明らか
なように、アノード凝着法によって十分な膜厚を有する
ゴム製品の成膜加工が可能であることがわかった。これ
に対し、界面活性剤Hのみを用いた比較例1,5や、界
面活性剤Lに比べて界面活性剤Hの含有割合が極端に多
かった比較例3,7では、Ca2+濃度が0.01mol
/Lのときに凝固が生じてしまったため、十分な成膜を
行うことができず、とりわけ皮膜の均一性が不良となる
という問題が生じた。
【0055】また、界面活性剤Lのみを用いた比較例
2,6や、界面活性剤Hに比べて界面活性剤Lの含有割
合が極端に多かった比較例4,8では、Ca2+濃度が
0.1mol/Lのときにも凝固が生じなかったため、
十分な成膜を行うことができず、特に十分な膜厚の皮膜
を均一に形成することができないという問題が生じた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01F 17/52 B01F 17/52 (72)発明者 宮本 芳明 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4D077 AB20 AC05 BA13 DC27X DC28X DC54X DC59X DC67X DD29X DE29X DE32X

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロテアーゼと、カルシウムイオン(Ca
    2+)に対する凝集性が異なる2種以上の界面活性剤と、
    を含む天然ゴムラテックス用蛋白分解処理剤であって、 前記2種以上の界面活性剤は、当該界面活性剤を含有す
    る水溶液(25℃)のCa2+濃度が0.1mol/L以
    下であると安定に分散し、当該水溶液のCa2+濃度が
    1.0mol/L以上であると凝集するものであること
    を特徴とする蛋白分解処理剤。
  2. 【請求項2】前記2種以上の界面活性剤が、 カルボン酸系アニオン界面活性剤、高級アルコール硫酸
    エステル塩系アニオン界面活性剤、スルホン酸系アニオ
    ン界面活性剤およびリン酸系アニオン界面活性剤からな
    る群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤Hと、 高級アルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩系アニオ
    ン界面活性剤および高級アルキルエーテル硫酸エステル
    塩系アニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なく
    とも1種の界面活性剤Lと、 を含むものである請求項1記載の天然ゴムラテックス用
    蛋白分解処理剤。
  3. 【請求項3】前記界面活性剤Hと前記界面活性剤Lとの
    含有割合H:Lが、重量比で15:85〜70:30で
    ある請求項2記載の天然ゴムラテックス用蛋白分解処理
    剤。
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