JP2002248901A - 農用車輪 - Google Patents
農用車輪Info
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Abstract
グ4の蹴り面6にスパイク7を備えている。
Description
より具体的には、田植機等の湿田(水田)又は除草機、
管理機等の畑地を走行するのに利用される所謂ゴム焼付
車輪に関するものである。
の一例を示しており、該車輪100は、円環状のリム1
01を弾性材料で被覆(焼付け固着)してなる弾性輪体
102に、周方向の間隔を有してラグ103を隆起して
備えている。ラグ103として主として推進力を確保す
るための傾斜羽根ラグ103Aと主として直進性を確保
するための台形ラグ103Bとを組み合せたものが一般
的であり、リム101は放射状のスポーク104が固着
されて走行機体の車軸等に取着されるボス105を備え
ている。
形乃至ディスク形も採用されている。
100を、田植機、管理機等の車軸に取着して矢示A方
向に回転することで路面G上を走行するとき、羽根ラグ
103Aで路面Gを蹴り上げることで推進力及び浮力を
主として発揮し、台形ラグ103Bによって推進力とと
もに直進性を確保し、ラグ103を含む弾性輪体102
の弾性力によって走行振動を吸収しながら走行する。と
ころで農用車輪100においては、浮力、牽引力(推進
力)を確保するためラグ103を含めて輪体102のボ
リュームが大きく、接地面積も広く設計されているのが
一般的である。
すように畦等の斜面G1を乗り越そうとするとき、ラグ
103が斜面G1に突刺りにくくスリップ(滑り)して
しまい、この結果、農用車輪100は斜面G1において
空転して走行機体の乗り越しが困難であるという課題が
あった。これは、登坂力の不足を意味し、山間地域の走
行ができ難くなるという問題を誘発することになる。一
方、ラグ103の突刺り不足を解消するため、このラグ
103の形状を頂面(接地面)が先細になるように形成
したり、肉薄に形成したりすると、牽引力不足を招くし
振動要因となって、機体各部の痛み(例えばボルト締結
部分の緩み)を招くだけでなく、乗員の疲労感が大にな
るということになる。
に、牽引力、浮力等を損うことなしに、対地への突刺り
を確保して登坂力を向上できるようにした農用車輪を提
供することが目的である。
2を弾性材料で被覆してなる弾性輪体3に、周方向の間
隔を有してラグ4を隆起して備えている農用車輪1であ
って、前述の目的を達成するために次の技術的手段を講
じている。すなわち、本発明に係る農用車輪1は、前記
ラグ4の蹴り面6に、スパイク7を隆起して備えている
ことを特徴とするものである(請求項1)。ここでラグ
4とは、羽根ラグ4Aと直進ラグ4Bのいずれであって
も良く、また、蹴り面6とは車輪1が回転するとき先行
して対地に作用(接地)して推進力(牽引力)を発揮す
る面部をいい、また、スパイク7とは、対地に突刺って
(喰い込む)、車輪4の滑りを防止する突起体をいう。
て備えたスパイク7が、斜面G1に突刺ることによって
車輪1の滑りを防止し、ここに、登坂力が確保されて例
えば畦越えができるのである。勿論、弾性輪体3とこれ
に隆起したラグ4によって牽引力および直進性を確保
し、弾性材料の弾性変形により走行振動を吸収乃至緩和
することは言うまでもない。前述したスパイク7は、ラ
グ4の蹴り面6に金属製又は硬質樹脂製等によりなるピ
ン体を打込むか輪体3の成形時(製造時)にピン体を埋
込んでおいて埋設することによって備えることもできる
が、ラグ4とスパイク7は弾性材料で弾性輪体3ととも
に一体成形されていることが推奨される(請求項2)。
有するスパイク7付の農用車輪1を、簡易な手法(特別
な細工を施さず)で製作できる。前述した請求項1又は
2において、前記スパイク7は、ラグ4の頂面4B−1
の近くで硬質路面Gにラグの頂面4B−1が接地すると
き該硬質路面Gに接地しないように頂面4B−1から所
定の間隔aを有する位置に形成してあることが推奨され
る(請求項3)。このような構成を採用することによ
り、アスファルト路面、コンクリート路面、踏み固めら
れた路面等のような硬質路面Gを走行するとき、スパイ
ク7の摩耗、欠け等が防止できながら、ラグ4の弾性変
形を確保しての走行振動を吸収乃至緩和できるのであ
る。
パイク7は、円柱ピン、角柱ピン等としても構成できる
が、スパイク7の付根部から隆起方向(突出方向)に向
って細く形成されることが推奨される(請求項4)。こ
れにより付根部の剛性を確保してスパイク7の欠損等を
防止しながら、傾斜面G1への突刺りを確実にし、突刺
った状態で回転するときの反力は付根部の剛性で受け止
め、ここに、登坂力が確保されるのである。また、前述
した請求項1〜4のいずれかにおいて、前記ラグ4とス
パイク7は、スパイク7の付根部の高さをd、ラグ4の
高さをeとしたとき、d≦2/3・eの関係式を満たし
ていることが推奨される(請求項5)。
おいて、前記スパイク7は、この隆起長さをc、周方向
で隣り合うラグ4の間隔をbとしたとき、0.1b≦c
≦0.5bの関係式を満たしていることが推奨される
(請求項6)。このような構成とすることによって、ス
パイク7を備えて登坂力等を向上したにも拘らず、ラグ
4間(所謂ラグ谷部)への泥土等の付着および付着成長
が少なく、これ故、泥土等の持廻り落下による作物の痛
み防止および路面への落下による汚染等の環境劣化を誘
発することも少ない。
農用車輪1について説明する。農用車輪1は、円環状の
リム2を弾性材料で被覆してなる弾性輪体3に、周方向
の間隔を有してラグ4を隆起して備えている所謂ゴム焼
付(加硫成形)車輪であり、リム2には放射状に配置し
たスポーク5の各先端が溶接等によって固着されてお
り、図8に例示したスポーク形車輪と同じ構成である。
勿論、スポーク5に代替してホイール、デイス等であっ
ても構わない。
A間に図では3個の直進ラグ4Bを周方向の間隔(望ま
しくは等ピッチであるが、一部等ピッチでない部分があ
っても良い)を有して隆起されている。羽根ラグ4Aは
図4に示すA方向に車輪1が回転するとき、浮力と牽引
力を得るためにその羽根部が傾斜面とされていて、その
回転先行側が踏面乃至蹴り面であり、反蹴り面(回転後
行側)側の付根部4A−1が厚肉部とされていて羽根部
の極度な弾性変形を抑えて当該羽根ラグ4Aによって大
きな浮力と推進力を確保するようになっている。
進力を得るが、主として直進性を確保しており、図3で
示すように付根部と接地面(頂面)4B−1が平面視に
おいて八角錐形に形成されており、軸方向および周方向
の断面形状はいずれも台形として膨隆されている。円環
状のリム2は、丸パイプで例示されておりこれにゴムそ
の他のエラストマーの弾性材料が焼付固着(加硫成形)
して被覆してなる弾性輪体3は、図2で示すように、そ
の内周面が径内方向に先細のリング部3Aとされている
ことにより、輪体3の内周面にて持廻された土等が滑り
落ち易いようにされている。
れており、図1〜図4の実施の形態では直進ラグ4Bの
蹴り面6にスパイク7が隆起されている。スパイク7は
金属ピン、硬質樹脂ピン等を打込み又は埋設(インサー
ト成形)することによって隆起させることもできるが、
ラグ4とスパイク7は弾性材料で弾性輪体3とともに加
硫金型を用いて一体成形することが製作コストの軽減等
の面で望ましい。また、図5で示すように、前記スパイ
ク7は、ラグ4の頂面4B−1の近くで硬質路面Gにラ
グの頂面4B−1が接地するとき該硬質路面Gに接地し
ないように頂面4B−1から所定の間隔aを有する位置
に形成して、これにより、アスファルト路面等の硬質路
面Gを走行するとき、スパイク7が路面Gに接地する等
して摩耗、損傷等するのを防止しているのである。
さ(ラグ谷間の深さ)をeとしたとき、0.1・e≦a
≦0.3・eとされている。すなわち、a<0.1・e
であると硬質路面Gを走行中にスパイク7が路面接触な
どして摩耗又は折れ等の要因となるし、a>0.3eで
あると、図4で示す傾斜路面G1を走行するとき、スパ
イク7の突き刺り若しくは引っかかりが少なく十分な登
坂性能が発揮できないのである。更に、スパイク7は円
柱、角柱等のように太さ(断面)が同じものであっても
良いが、その付根部から隆起方向に向って細く形成され
ていることが有利である。
く、しかも突き刺ったときの抵抗を付根部が太くされて
いることから剛性を確保できるからである。図示の実施
の形態では、図1〜図3で示すように、スパイク7は先
細状の角錐形状とされており、しかも、図4で示す矢示
A−1のように先端がやや上向に傾斜されていることに
よって畦などの傾斜面G1に対する突刺りを確実として
いる。より具体的に図1を参照して説明すると、前記ラ
グ4とスパイク7は、スパイク7の付根部の高さをd、
ラグ4の高さをeとしたとき、d≦2/3・eの関係式
を満たしている。
4で示すように斜面G1に突き刺ることによる狙いであ
る登坂力が得られ難いのである。更に、図1に示すよう
に前記スパイク7は、この隆起長さをc、周方向で隣り
合うラグ4の間隔をbとしたとき、0.1b≦c≦0.
5bの関係式を満たしている。すなわち、0.1・b>
cの場合には登坂力が劣るし、0.5・b<cの場合に
はスパイク7の隆起長さが長すぎて剛性不足の要因とな
るしラグ間の泥詰りの要因となるのである。
示している。前述した関係式を満たした下で、ラグ4の
蹴り面6と反蹴り面(見送り面)6Aの双方に、スパイ
ク7、7Aがそれぞれ隆起されたものであり、これによ
れば、車輪1が前進するときでも後進するときでも、ス
パイク7、7Aによってスリップを防止することができ
る。なお、以上の図示例は実施の形態の一例であって、
本発明は、次のような設計変更は可能である。 (1);直進ラグ4Bでなく羽根ラグ4Aの蹴り面6又
は反蹴り面6Aのいずれか一方又は双方にスパイク7を
設けることもできる。 (2);また、スパイク7は直進ラグ4Bの全てに隆起
するのではなく、周方向で1個おき等のようにスパイク
7付のラグ4としても良い。 (3);更に、ラグ4は羽根ラグ4Aを備えていないも
のでも良く、又、羽根ラグ4Aはその羽根部が左右に張
り出す両翼形でも、左右交互の千鳥状に張り出す片羽根
形であっても良い。
坂性能に優れた農用車輪を提供できる。
要部の正面図である。
である。
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 円環状のリム(2)を弾性材料で被覆し
てなる弾性輪体(3)に、周方向の間隔を有してラグ
(4)を隆起して備えている農用車輪(1)であって、 前記ラグ(4)の蹴り面(6)に、スパイク(7)を隆
起して備えていることを特徴とする農用車輪。 - 【請求項2】 ラグ(4)とスパイク(7)は弾性材料
で弾性輪体(3)とともに一体成形されていること特徴
とする請求項1に記載の農用車輪。 - 【請求項3】 スパイク(7)は、ラグ(4)の頂面
(4B−1)の近くで硬質路面(G)にラグの頂面(4
B−1)が接地するとき該硬質路面(G)に接地しない
ように頂面(4B−1)から所定の間隔(a)を有する
位置に形成してあることを特徴とする請求項1又は2に
記載の農用車輪。 - 【請求項4】 スパイク(7)は、その付根部から隆起
方向に向って細く形成されていることを特徴とする請求
項1〜3のいずれかに記載の農用車輪。 - 【請求項5】 ラグ(4)とスパイク(7)は、スパイ
ク(7)の付根部の高さをd、ラグ(4)の高さをeと
したとき、d≦2/3・eの関係式を満たしていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の農用車
輪。 - 【請求項6】 スパイク(7)は、この隆起長さをc、
周方向で隣り合うラグ(4)の間隔をbとしたとき、
0.1b≦c≦0.5bの関係式を満たしていることを
特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の農用車輪。
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2001
- 2001-02-26 JP JP2001051035A patent/JP4781544B2/ja not_active Expired - Fee Related
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