JP2002246685A - 発光素子の駆動回路 - Google Patents
発光素子の駆動回路Info
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Abstract
を改善し、高速なスイッチングを可能とする。 【解決手段】 発光素子117に流す電流のスイッチン
グ制御を行うエミッタフォロアの出力であるバイポーラ
トランジスタ106,107のエミッタと、電源102
との間に、負の温度特性を有する素子を少なくとも1つ
121,122と、負荷抵抗108,109とを直列に
接続した。
Description
路に関し、より詳細には、レーザビームプリンタの印字
に用いられる半導体レーザなどの発光素子の駆動回路に
関する。
いう。)は、入力された画像データに基づいて、レーザ
ビームにより感光ドラムを走査して、画像を形成する。
形成された画像は、感光ドラムにおいて転写材にトナー
像として転写され、定着装置において転写材にトナー像
を定着させて出力する。LBPには、半導体レーザが使
用され、半導体レーザを駆動するための駆動回路が備え
られている。
示す回路図である。半導体レーザ617のカソードには
駆動回路619が接続され、半導体レーザ617のアノ
ードには電源601(高電位側の電源)が接続されてい
る。半導体レーザ617を駆動するスイッチング回路6
10は、NPNトランジスタ611,612の差動回路
で構成されている。
3,604は、プリドライバー回路605に接続され、
プリドライバー回路605の相補的な出力641,64
2は、スイッチング回路610を駆動するエミッタフォ
ロアの入力となる。スイッチング回路610を駆動する
2つのエミッタフォロアは、それぞれNPNトランジス
タ606と負荷抵抗608、NPNトランジスタ607
と負荷抵抗609より構成されている。NPNトランジ
スタ606,607のコレクタは、電源601に接続さ
れ、負荷抵抗608,609の他端は、GND(低電位
側の電源)602に接続されている。
ッチング回路610に折り返して供給するカレントミラ
ー回路が、NPNトランジスタ613,614,615
から構成されている。電流源616は、通常、APC
(Auto Power Control)回路(図示せず)により、半導
体レーザの発光光量が一定となるように制御されてい
る。
路が、半導体基板上に集積化されて発光素子駆動回路を
構成する。抵抗618は、集積化されない個別部品から
なり、半導体レーザが発光しない場合、駆動回路619
内での電力消費を抑える為に、スイッチング回路610
の半導体レーザ617と反対側の出力と、電源601と
の間に接続される。
抵抗としたが、定電流負荷のエミッタフォロアとするこ
ともできる。ただし、抵抗に比較して、回路的にはチッ
プ面積が増加し、コスト的にも不利である。また、エミ
ッタフォロアの代わりに、MOSFETを用いたソース
フォロアでも同様の構成をとることができる。
する。NPNトランジスタ613,614で構成される
カレントミラーのミラー比をnとすると、NPNトラン
ジスタ613にNPNトランジスタ614のn倍の電流
が流れる。
イ、入力端子604がロウの場合、プリドライバー60
5の相補的な出力641はハイ、相補的な出力642は
ロウとなる。従って、NPNトランジスタ606と抵抗
608よりなるエミッタフォロアの出力はハイ、NPN
トランジスタ607と抵抗609よりなるエミッタフォ
ロアの出力はロウとなる。NPNトランジスタ611,
612からなるスイッチング回路のうち、NPNトラン
ジスタ611がオンになり、NPNトランジスタ612
がオフになる。NPNトランジスタ613に流れるnI
0の電流は、NPNトランジスタ611を介して半導体
レーザ617に流れ、半導体レーザ617はその電流値
に応じた光量で発光する。
がロウ、入力端子604がハイの場合、プリドライバー
605の相補的な出力641はロウ、相補的な出力64
2はハイとなる。従って、NPNトランジスタ606と
抵抗608よりなるエミッタフォロアの出力はロウ、N
PNトランジスタ607と抵抗609よりなるエミッタ
フォロアの出力はハイとなる。NPNトランジスタ61
1,612からなるスイッチング回路のうち、NPNト
ランジスタ611がオフになり、NPNトランジスタ6
12がオンになる。NPNトランジスタ613に流れる
nI0の電流は、NPNトランジスタ612を介して抵
抗618に流れ、半導体レーザ617は消灯する。
光したレーザ光は、レンズを介して回転ミラーにより反
射され、感光ドラムの上を走査する。レーザが消灯して
感光ドラム上で光の当たらなかった場所は、帯電せずト
ナーも着かない。光の当たった場所は、帯電してトナー
を吸着する。このトナー像を転写材に定着することによ
って、入力端子103,104に入力された画像データ
に応じた画像が、転写材の上に形成される。
は、小型化、低価格化、高速化のために、一般的に半導
体基板上に集積化される。半導体基板上に集積化された
拡散抵抗の場合、抵抗値は数1000ppm/℃程度の
正の温度特性をもつため、従来の抵抗負荷のエミッタフ
ォロア回路を用いたスイッチング回路で構成される駆動
回路の場合、温度の上昇ともに負荷抵抗値が増大し、エ
ミッタフォロアに流れる電流が減少し、スイッチングス
ピードが減少してしまうという問題があった。
いたスイッチング回路で構成される駆動回路の場合、電
流自体は変化しなくてもバイポーラトランジスタのfT
が温度と共に減少する為、スイッチングスピードが減少
してしまうという問題もあった。
分な光量を得る為には10mAの電流を流す必要があ
る。駆動回路は、電流のスイッチングを行うとともに、
発光光量すなわち駆動電流を決めるAPC回路なども内
蔵するため、消費電流は増大しチップ温度は増加する傾
向がある。また、LBPの筐体の中では、感光ドラムや
他の電気部品のため、駆動回路の周囲温度が上昇する。
さらに、LBPを高速化、高精度化する為、複数の発光
素子を用いて画像の描画を行うことがなされており、1
つの駆動回路で複数の発光素子を駆動する場合がある。
この場合には、駆動回路の消費電力がチャンネル数の増
加に伴い増大し、駆動回路のチップ温度は従来以上に増
大する傾向にある。従って、LBPの高速化、高精度化
が進むにつれて駆動回路の高温下でのスイッチングスピ
ードの低下により、高精細、高解像度の印字が困難とな
り、LBPの性能を制限してしまうという問題もあっ
た。
たもので、第1の目的は、LBPに使用される半導体レ
ーザなどの発光素子に流れる電流のスイッチングを行う
スイッチング回路を、抵抗負荷のエミッタフォロアの出
力で駆動する発光素子の駆動回路について、温度上昇に
伴うスイッチングスピードの低下を改善し、高速なスイ
ッチングが可能な発光素子の駆動回路を提供することに
ある。
レーザなどの発光素子のスイッチングを行うスイッチン
グ回路を、抵抗負荷のソースフォロアの出力で駆動する
発光素子の駆動回路について、温度上昇に伴うスイッチ
ングスピードの低下を改善し、高速なスイッチングが可
能な発光素子の駆動回路を提供することにある。
レーザなどの発光素子のスイッチングを行うスイッチン
グ回路を、定電流負荷のエミッタフォロアの出力で駆動
する発光素子の駆動回路について、温度上昇に伴うスイ
ッチングスピードの低下を改善し、高速なスイッチング
が可能な発光素子の駆動回路を提供することにある。
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、バイポ
ーラトランジスタのエミッタフォロアの出力により、発
光素子に流す電流のスイッチング制御を行う発光素子の
駆動回路において、前記バイポーラトランジスタのエミ
ッタと電源との間に、負の温度特性を有する素子を少な
くとも1つと、負荷抵抗とを直列に接続したことを特徴
とする。
子は、負荷抵抗にかかる電圧を温度の上昇と共に増加さ
せ、抵抗値の上昇に伴うエミッタフォロアに流れる電流
の減少を防ぐので、スイッチングスピードの低下を回避
することができる。
ソースフォロアの出力により、発光素子に流す電流のス
イッチング制御を行う発光素子の駆動回路において、前
記MOSFETのソースと電源との間に、負の温度特性
を有する素子を少なくとも1つと、負荷抵抗とを直列に
接続したことを特徴とする。
子は、負荷抵抗にかかる電圧を温度の上昇と共に増加さ
せ、抵抗値の上昇に伴うソースフォロアに流れる電流の
減少を防ぐので、スイッチングスピードの低下を回避す
ることができる。
2に記載の前記負の温特を有する素子は、接合ダイオー
ドと、ダイオード接続されたトランジスタと、ショット
キーバリアダイオードとのいずれかであることを特徴と
する。
りエミッタフォロアまたはソースフォロアの出力に定電
流負荷を与え、前記出力により発光素子に流す電流のス
イッチング制御を行う発光素子の駆動回路において、前
記定電流回路の供給する電流は、正の温度特性を有する
ことを特徴とする。
はソースフォロアの定電流負荷の電流値を温度の上昇に
伴って増大させることにより、トランジスタのfTの低
下を補ってスイッチングスピードの低下を防ぐことがで
きる。
明の第1の実施形態にかかる発光素子の駆動回路を示し
た回路図である。半導体レーザ117のカソードには駆
動回路119が接続され、半導体レーザ117のアノー
ドには電源101(高電位側の電源)が接続されてい
る。半導体レーザ117を駆動するスイッチング回路1
10は、NPNトランジスタ111,112の差動回路
で構成されている。
3,104は、プリドライバー回路105に接続され、
プリドライバー回路105の相補的な出力141,14
2は、スイッチング回路110を駆動するエミッタフォ
ロアの入力となる。スイッチング回路110を駆動する
2つのエミッタフォロアは、それぞれNPNトランジス
タ106と負荷抵抗108と直列にダイオードを接続し
たNPNトランジスタ121と、およびNPNトランジ
スタ107と負荷抵抗109と直列にダイオードを接続
したNPNトランジスタ122とにより構成されてい
る。NPNトランジスタ106,107のコレクタは、
電源101に接続され、NPNトランジスタ121,1
22のエミッタは、GND(低電位側の電源)102に
接続されている。
ッチング回路110に折り返して供給するカレントミラ
ー回路が、NPNトランジスタ113,114,115
から構成されている。抵抗118は、集積化されない個
別部品からなり、半導体レーザが発光しない場合、駆動
回路119内での電力消費を抑える為に、スイッチング
回路110の半導体レーザ117と反対側の出力と、電
源101との間に接続される。
たNPNトランジスタは、負の温度特性を持った素子の
代表である。負の温度特性とは、一定の電流を流した場
合、その両端に現れる電圧が負の温度特性を持つことを
いう。すなわち、温度の上昇とともに両端の電圧が減少
する。半導体基板上のpn接合を用いたダイオードやダ
イオード接続されたトランジスタは、順方向電圧が−1
〜−2mV/℃の割合で温度上昇とともに変化するた
め、負の温度特性を持った素子である。またショットキ
ーバリアダイオードも負の温特を持つ。
する。NPNトランジスタ113,114で構成される
カレントミラーのミラー比をnとすると、NPNトラン
ジスタ113にNPNトランジスタ114のn倍の電流
が流れる。
イ、入力端子104がロウの場合、プリドライバー10
5の相補的な出力141はハイ、相補的な出力142は
ロウとなる。従って、NPNトランジスタ106と抵抗
108よりなるエミッタフォロアの出力はハイ、NPN
トランジスタ107と抵抗109よりなるエミッタフォ
ロアの出力はロウとなる。NPNトランジスタ111,
112からなるスイッチング回路のうち、NPNトラン
ジスタ111がオンになり、NPNトランジスタ112
がオフになる。NPNトランジスタ113に流れるnI
0の電流は、NPNトランジスタ111を介して半導体
レーザ117に流れ、半導体レーザ117はその電流値
に応じた光量で発光する。
がロウ、入力端子104がハイの場合、プリドライバー
105の相補的な出力141はロウ、相補的な出力14
2はハイとなる。従って、NPNトランジスタ106と
抵抗108よりなるエミッタフォロアの出力はロウ、N
PNトランジスタ107と抵抗109よりなるエミッタ
フォロアの出力はハイとなる。NPNトランジスタ11
1,112からなるスイッチング回路のうち、NPNト
ランジスタ111がオフになり、NPNトランジスタ1
12がオンになる。NPNトランジスタ113に流れる
nI0の電流は、NPNトランジスタ112を介して抵
抗118に流れ、半導体レーザ117は消灯する。
ジスタ106,107のエミッタ電位のハイレベルをV
h,ロウレベルをVlとする。負荷抵抗108,109
の値をともにR0とする。図6に示した従来例では、ハ
イレベルを出力するエミッタフォロアの負荷抵抗には、
Vh/R0電流が流れる。負荷抵抗を拡散抵抗で構成す
ると、1000〜2000ppm/℃の温度特性を持っ
ている為、温度が上昇するとエミッタフォロアの負荷に
流れる電流Vh/R0は減少する。一例として負荷抵抗
が2000ppm/℃の場合50℃の温度上昇で電流は
10%減少する。従って、エミッタフォロアを構成する
NPNトランジスタ606,607に流れる電流は減少
し、fTが低下して立ち上がり速度が低下する。さら
に、スイッチング回路を放電する際の電流が減少するた
めに立ち下がり速度も低下する。
接続したNPNトランジスタ121,122を負荷抵抗
108,109と直列に接続している。ダイオード接続
したNPNトランジスタ121,122の順方向電圧は
温度の上昇とともに減少するため、負荷抵抗の両端にか
かる電圧は増大し抵抗値の増加を補償して、電流の低下
を抑制するように作用する。
ランジスタ121,122の順方向電圧Vfを0.7V
(基準温度において)、温度係数を−2mV/℃、スイ
ッチング回路を構成するNPNトランジスタ111,1
12及び電流源として動作するNPNトランジスタ11
3を飽和させないような電圧Vhを2.4Vとすると、
基準電圧において、エミッタフォロアに流れる電流は
(Vh−Vf)/R0=1.7V/R0となる。50℃
温度が上昇した場合、抵抗値は前述の様に10%増加す
るが、Vfが0.1V減少するために、(Vh−Vf)
=1.8V/1.1R0〜1.64V/R0となり、電
流値の減少は約3.5%である。温度が上昇しても、上
述した従来例ほどには、エミッタフォロアを流れる電流
は減少しないので、スイッチング回路の駆動速度を低下
させることが少なく、高温になっても半導体レーザの高
速なスイッチングが可能となる。
示したが、半導体レーザに限らず、電流をスイッチング
回路でオン,オフする事によって発光を制御する発光素
子であれば同様の効果が得られる。また、NPNトラン
ジスタのエミッタフォロアでスイッチング回路を駆動す
る場合を示したが、PNPトランジスタを用いたエミッ
タフォロアに関しても同様の効果があることは言うまで
もない。
る駆動回路に付いて例示したが、スイッチング回路を複
数チャンネル分備えた複数の発光素子の駆動回路につい
ては、消費電流が1チャンネルの場合より大きく駆動回
路の温度上昇が大きくなることから、より大きな効果が
得られる。また、負の温度特性を持つ素子の数は、1つ
に限らず必要に応じて複数であっもよいし、直列であれ
ばその順番を問わないことは言うまでもない。
発光素子の駆動回路において複数の負の温度特性を持つ
素子を使用した一例を示した回路図である。エミッタフ
ォロアの負荷抵抗108,109と、直列に2つのショ
ットキーバリアダイオード131,132と133,1
34とを接続した。ショットキーバリアダイオードが1
個の場合と比較して、温度上昇に伴って負荷抵抗にかか
る電圧増加量が増大するため、高温においてエミッタフ
ォロアに流れる電流の低下をより抑えることができる。
発光素子の駆動回路において単相の画像信号で発光素子
のスイッチングを行う一例を示した回路図である。上述
した実施形態では、相補的な画像信号に基づいて発光素
子のスイッチングを行う例を示した。図3に示した実施
形態では、スイッチング回路110の一方の入力を固定
電位としておき、他方の電位を単相の画像信号に基づい
て変化させ、スイッチング行う。この場合にも上述した
実施形態と同様の効果が得られる。
信号が、プリドライバー124に入力され、プリドライ
バー124の出力125が、エミッタフォロアを構成す
るNPNトランジスタ126のベースに接続されてい
る。NPNトランジスタ126のコレクタは、電源10
1(高電位側の電源)に、エミッタは負荷抵抗127と
スイッチング回路110の一方の入力に接続されてい
る。負荷抵抗127のもう一端は、ダイオード接続され
たNPNトランジスタ128のアノード側に接続され、
カソードは、GND(低電位側の電源)に接続されてい
る。スイッチング回路110のもう一方の入力は、抵抗
129,130で与えられる固定電圧が入力されてい
る。
PNトランジスタ111のオン,オフ、すなわちエミッ
タフォロアの出力スイッチングスピードで決まる。上述
したように、負荷抵抗に直列の負の温度特性を持つ素子
を接続することによって、温度の上昇によるスイッチン
グ速度の低下を改善することができる。
る第2の実施形態の発光素子の駆動回路を示した回路図
である。図1に示した第1の実施形態と同一の部分は、
同じ番号を付ける。第1の実施形態との差異は、半導体
レーザの駆動回路をMOSFETで構成し、スイッチン
グ回路の駆動をソースフォロアで行っている点である。
BiCMOSのデバイスを用いれば、バイポーラ・トラ
ンジスタとMOSFETとの混在であってもよい。
路119が接続され、半導体レーザ117のアノードに
は電源101(高電位側の電源)が接続されている。半
導体レーザ117を駆動するスイッチング回路210
は、NMOSFET211,212の差動回路で構成し
ている。
3,104は、プリドライバー回路205に接続され、
プリドライバー回路205の相補的な出力241,24
2は、スイッチング回路210を駆動するソースフォロ
アの入力となる。スイッチング回路210を駆動する2
つのソースフォロアは、それぞれNMOSFET206
と負荷抵抗208と接合ダイオード221と、およびN
MOSFET207と負荷抵抗209と接合ダイオード
222とにより構成されている。NMOSFET20
6,207のドレインは、電源101に接続されてい
る。負荷抵抗208,209の他端は、負の温度特性を
持つ接合ダイオード221,222のアノードに接続さ
れ、接合ダイオード221,222のカソードは、GN
D(低電位側の電源)102に接続されている。
ッチング回路210に折り返して供給するカレントミラ
ー回路が、NMOSFET214,215から構成され
ている。
施形態と同様の効果が得られる。スイッチング回路を駆
動するソースフォロアを構成するNMOSFET20
6,207のハイレベルをVh2、ロウレベルをVl2
とする。負荷抵抗208,209の抵抗値をともにR1
とする。接合ダイオードの順方向電流をVf2として、
ハイレベルを出力しているソースフォロアについてみる
と、ソースフォロアに流れる電流Isは、 Is=(Vh2−Vf2)/R1 となる。半導体基板上の拡散層やポリシリコンで作られ
る負荷抵抗208,209の抵抗値、すなわち上式の分
母は温度の上昇に伴って増加するが、接合ダイオード2
21,222の順方向電圧が温度上昇に伴って減少する
ため、上式の分子も増加し電流の減少を改善するよう動
作する。従って、温度が上昇してもソースフォロアに流
れる電流の減少は抑制され、高温になっても半導体レー
ザの高速なスイッチングが可能となる。
ォロアの例を示したが、PMOSFETのソースフォロ
アについても同様の効果があることは言うまでもない。
第3の実施形態の発光素子の駆動回路を示した回路図で
ある。本実施形態においては、半導体レーザに電流を供
給するスイッチング回路の駆動を、低電流負荷のエミッ
タフォロアで行う場合の一例を示す。ここで、定電流負
荷とは、抵抗負荷のようにエミッタフォロアの出力電圧
によって電流が変る上述した例に比較して、出力電圧に
依らずほぼ一定の電流を負荷として流すことを意味し、
温度に対して一定という意味ではない。エミッタフォロ
アの負荷を定電流とする場合、温度依存性が小さくなる
ような電流源をもとに、エミッタフォロアの負荷の電流
を供給すれば、抵抗負荷の時のような温度上昇に伴う電
流の減少は防ぐことができる。しかし、バイポーラトラ
ンジスタのfTが温度の上昇とともに低下するため、エ
ミッタフォロアに流れる電流が温度変化しない場合でも
スイッチング回路の駆動が遅くなるという問題が残る。
動電流をスイッチングするスイッチング回路の駆動を、
定電流負荷のエミッタフォロアまたはソースフォロアで
行う発光素子の駆動回路について、正の温度特性を持っ
た電流源を用いることにより、高温時にスイッチング速
度の低下を防ぐ発光素子の駆動回路を示す。
態と同一の部分は、同じ番号を付け説明を省略する。第
1の実施形態との相違は、エミッタフォロアの定電流負
荷を構成する電流源回路311である。
れたNPNトランジスタ301,302と、NPNトラ
ンジスタ301のエミッタに接続された抵抗303と、
ベースが共通接続されたPNPトランジスタ304,3
05とから構成されている。NPNトランジスタ301
のコレクタは、PNPトランジスタ304のコレクタ・
ベース・ショートに接続カレントミラーを構成する。P
NPトランジスタ304,305のエミッタは、電源1
01(高電位側の電源)に接続され、PNPトランジス
タ305のコレクタとエミッタには、スタートアップ用
抵抗306が接続されている。
02のエミッタは共通接続され、NPNトランジスタ3
07のコレクタとベース電流補償用のNPNトランジス
タ310のベースに接続されている。NPNトランジス
タ310のコレクタは、電源101に接続され、エミッ
タは、NPNトランジスタ307,308,309の共
通ベースに接続されている。NPNトランジスタ30
7,308,309のエミッタは、GND(低電位側の
電源)102に接続されカレントミラーを構成してい
る。NPNトランジスタ308のコレクタは、NPNト
ランジスタ106のエミッタに接続され、309のコレ
クタはNPNトランジスタ107のエミッタに接続さ
れ、それぞれ定電流負荷のエミッタフォロアを構成す
る。
れたNPNトランジスタ301,302と抵抗303で
電流を決定する。NPNトランジスタ301,302の
サイズ比をmとする。簡単のために、ベース電流とスタ
ートアップ用の抵抗306に流れる電流を無視すると、
この電流源の電流は、下記のように表される。PNPト
ランジスタ304,305からなるカレントミラーに流
れる電流は等しいので、これをI1とし、抵抗303の
抵抗値をR303すると、 VBE301+I1*R303=VBE302 となって、NPNトランジスタ301,302のサイズ
比がmであるから、 I1=(VT/R303)*ln(m) と変形できる。ここでVTは、全体温度をT、ボルツマ
ン定数をk,素電荷をqとして、 VT=kT/q と表される。
性は、VTとR303の温度依存性にかかっている。い
ずれも温度の上昇に伴い増加するが、VTは、室温の3
00K付近で約26mVであり、単位温度あたりの変化
率は約3300ppm/℃となる。一方、半導体基板上
に形成し拡散層を用いた抵抗の場合、通常その温度依存
性は1000〜2000ppm/℃であるので、VT/
R303は、温度上昇に伴って増加する。従って、この
電流源に流れる電流は温度に対して正の係数を持つ。
(NPNトランジスタ301,302に流れる電流の合
計)の値が、NPNトランジスタ307のコレクタ電流
となり、カレントミラーを形成するNPNトランジスタ
308,309にも同様に正の温度依存性を持った電流
が流れることとなる。NPNトランジスタ303、30
9は、NPNトランジスタ106,107とそれぞれ定
電流負荷のエミッタフォロアを構成し、発光素子のスイ
ッチング回路110を駆動する。
ンジスタ106,107のfTは低下しようとするが、
定電流源の電流が増加し、fTを増加させるように作用
するため、高温になってもスイッチング速度の低下が避
けられ発光素子の高速なスイッチングが可能となる。
回路に限定されず、温度に対して正の依存性を持った電
流源であれば、よいことは言うまでもない。また、エミ
ッタフォロアの場合について説明したが、ソースフォロ
アについても同様に、温度上昇とともに電流値が増加す
るような電流源回路を用いてソースフォロア回路を構成
しても同様の効果が得られる。
画像信号に応じて変化するエミッタフォロアの出力で発
光素子に流す電流をスイッチングして駆動を行う場合
に、バイポーラトランジスタのエミッタと電源との間
に、負の温度特性を有する素子を少なくとも1つと、負
荷抵抗とを直列に接続したので、温度の上昇とともに負
荷抵抗の両端にかかる電圧は増大し、抵抗値の上昇を補
償することにより、負荷抵抗のみの場合と比較して、高
温時にエミッタフォロアに流れる電流の低下が改善さ
れ、スイッチングスピードの低下を防ぐことが可能とな
る。これをLBPなどのプリンタに応用すれば、高精
細、高解像度の画像を得ることが可能となる。
変化するエミッタフォロア、またはソースフォロアの出
力で発光素子に流す電流をスイッチングして駆動を行う
場合に、定電流回路の供給する電流は、正の温度特性を
有するので、温度上昇に伴うバイポーラトランジスタや
MOSFETのfTの低下を補って、高温時のスイッチ
ングスピードの低下を防ぐことが可能となる。これをL
BPなどのプリンタに応用すれば、高精細、高解像度の
画像を得ることが可能となる。
動回路を示した回路図である。
動回路において複数の負の温度特性を持つ素子を使用し
た一例を示した回路図である。
動回路において単相の画像信号で発光素子のスイッチン
グを行う一例を示した回路図である。
動回路を示した回路図である。
動回路を示した回路図である。
ある。
路 106,107,111〜115,121,122,1
26,128,301,302,307〜310,60
6,607,611〜615 NPNトランジスタ 118,129,130,303,618 抵抗 108,109,127,208,209,608,6
09 負荷抵抗 110,210,610 スイッチング回路 116,216,616 電流源 117,617 半導体レーザ 119,619 駆動回路 125,241,242,141,142,641,6
42 相補的な出力 131〜134 ショットキーバリアダイオード 206,207,211,214 NMOSFET 221,222 接合ダイオード 304,305 PNPトランジスタ 306 スタートアップ用抵抗 311 電流源回路
Claims (4)
- 【請求項1】 バイポーラトランジスタのエミッタフォ
ロアの出力により、発光素子に流す電流のスイッチング
制御を行う発光素子の駆動回路において、 前記バイポーラトランジスタのエミッタと電源との間
に、負の温度特性を有する素子を少なくとも1つと、負
荷抵抗とを直列に接続したことを特徴とする発光素子の
駆動回路。 - 【請求項2】 MOSFETのソースフォロアの出力に
より、発光素子に流す電流のスイッチング制御を行う発
光素子の駆動回路において、 前記MOSFETのソースと電源との間に、負の温度特
性を有する素子を少なくとも1つと、負荷抵抗とを直列
に接続したことを特徴とする発光素子の駆動回路。 - 【請求項3】 前記負の温特を有する素子は、接合ダイ
オードと、ダイオード接続されたトランジスタと、ショ
ットキーバリアダイオードとのいずれかであることを特
徴とする請求項1または2に記載の発光素子の駆動回
路。 - 【請求項4】 定電流回路によりエミッタフォロアまた
はソースフォロアの出力に定電流負荷を与え、前記出力
により発光素子に流す電流のスイッチング制御を行う発
光素子の駆動回路において、 前記定電流回路の供給する電流は、正の温度特性を有す
ることを特徴とする発光素子の駆動回路。
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- 2001-02-16 JP JP2001040227A patent/JP4763900B2/ja not_active Expired - Fee Related
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