JP2002245811A - 車両用前照灯 - Google Patents

車両用前照灯

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JP2002245811A JP2001041566A JP2001041566A JP2002245811A JP 2002245811 A JP2002245811 A JP 2002245811A JP 2001041566 A JP2001041566 A JP 2001041566A JP 2001041566 A JP2001041566 A JP 2001041566A JP 2002245811 A JP2002245811 A JP 2002245811A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 H4ハロゲンバルブを備え、ハイビーム配光
パターンとフォグランプ配光パターンとのビーム切換え
を行い得るように構成された車両用前照灯において、フ
ォグランプ配光パターンを略均一な配光パターンに維持
した上で、ハイビーム配光パターンの中心光度を十分に
高める。 【解決手段】 前部フィラメント18aの点灯によりフ
ォグランプ配光パターンでビーム照射を行うとともに、
後部フィラメント18bの点灯によりハイビーム配光パ
ターンでビーム照射を行う構成とする。H4ハロゲンバ
ルブ18の周囲には、前部フィラメント18aからイン
ナシェード18cに遮蔽されずに反射面20aへ向かう
光のうち反射面20aの周縁部へ向かう光を遮蔽するア
ウタシェード22を設ける。このアウタシェード22の
遮光作用で前部フィラメント18aからの光が入射しな
い光非入射周縁領域(20s(L6、R6))により、
後部フィラメント18bからの光をハイビーム配光パタ
ーンの中心部へ向けて反射させ、ホットゾーンを形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本願発明は、いわゆるH4ハ
ロゲンバルブを備えた車両用前照灯に関するものであ
り、特に、フォグランプ配光パターンとハイビーム配光
パターンとのビーム切換えを行い得るように構成された
車両用前照灯に関するものである。
【従来の技術】H4ハロゲンバルブは、その前部フィラ
メントの下方近傍に該前部フィラメントから下方へ向か
う光を遮蔽するインナシェードが配置されているので、
これを備えた車両用前照灯においては、ロービーム照射
に適したカットオフライン(明暗境界線)を有する配光
パターンを容易に形成することができる。また、H4ハ
ロゲンバルブは前部フィラメントのほかに後部フィラメ
ントをも備えているので、両フィラメントの点灯切換え
を行うことにより、単一の光源バルブでロービーム配光
パターンとハイビーム配光パターンとのビーム切換えを
行うことができる。このようなH4ハロゲンバルブの特
性を生かして、フォグランプ配光パターンとハイビーム
配光パターンとのビーム切換えを行う灯具構成を採用す
ることも可能である。この場合、フォグランプ配光パタ
ーンは前部フィラメントの点灯により形成され、ハイビ
ーム配光パターンは後部フィラメントの点灯により形成
されることとなる。その際、フォグランプ配光パターン
の形成には、インナシェードよりリフレクタの下部反射
面へ向かう光が遮蔽されるので、リフレクタの上部反射
面での反射光のみが使用されることとなり、一方、ハイ
ビーム配光パターンの形成には、反射面の全領域が使用
されることなる。
【発明が解決しようとする課題】ところで、フォグラン
プ配光パターンは、左右方向に大きく拡散する略均一な
配光パターンとする必要があるのに対し、ハイビーム配
光パターンは、遠方視認性を高めるため中心光度が高い
配光パターンとする必要がある。しかしながら、上部反
射面での反射光をすべてフォグランプ配光パターンの形
成に使用すると、ハイビーム配光パターンのホットゾー
ン(高光度領域)を形成するために使用することができ
るのは下部反射面のみとなり、その中心光度を十分に高
めることが困難となる、という問題がある。一方、上部
反射面の一部をハイビーム配光パターンのホットゾーン
形成用に使用することも考えられるが、このようにした
場合にはフォグランプ配光パターンを略均一な配光パタ
ーンとすることができなくなってしまう、という問題が
ある。本願発明は、このような事情に鑑みてなされたも
のであって、H4ハロゲンバルブを備え、フォグランプ
配光パターンとハイビーム配光パターンとのビーム切換
えを行い得るように構成された車両用前照灯において、
フォグランプ配光パターンを略均一な配光パターンに維
持した上で、ハイビーム配光パターンの中心光度を十分
に高めることができる車両用前照灯を提供することを目
的とするものである。
【課題を解決するための手段】本願発明は、所定のアウ
タシェードを設けるとともにリフレクタの反射面形状に
工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにした
ものである。すなわち、本願発明に係る車両用前照灯
は、車両前後方向に延びる光軸に沿って前部フィラメン
トおよび後部フィラメントが配置されるとともに、上記
前部フィラメントの下方近傍に該前部フィラメントから
下方へ向かう光を遮蔽するインナシェードが配置されて
なる光源バルブと、この光源バルブからの光を前方へ反
射させる反射面を有するリフレクタとを備えてなり、上
記前部フィラメントの点灯によりフォグランプ配光パタ
ーンでビーム照射を行う一方、上記後部フィラメントの
点灯によりハイビーム配光パターンでビーム照射を行う
ように構成された車両用前照灯において、上記光源バル
ブの周囲に、上記前部フィラメントから上記インナシェ
ードに遮蔽されずに上記反射面へ向かう光のうち上記反
射面の周縁部へ向かう光を遮蔽するアウタシェードが設
けられており、上記反射面における上記アウタシェード
の遮光作用で上記前部フィラメントからの光が入射しな
い光非入射周縁領域が、上記後部フィラメントからの光
を上記ハイビーム配光パターンの中心部へ向けて反射さ
せるように構成されている、ことを特徴とするものであ
る。上記「反射面」は複数の反射素子からなる構成であ
ってもよいし、滑らかな曲面からなる構成であってもよ
い。上記「アウタシェード」は、前部フィラメントから
インナシェードに遮蔽されずに反射面へ向かう光のうち
反射面の周縁部へ向かう光を遮蔽することができるもの
であれば、その具体的形状等は特に限定されるものでは
い。上記「光非入射周縁領域」は、反射面の周縁部であ
れば、その具体的な位置、範囲等は特に限定されるもの
ではい。
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
係る車両用前照灯は、光源バルブとしてH4ハロゲンバ
ルブを備えており、その前部フィラメントの点灯により
フォグランプ配光パターンでビーム照射を行う一方、そ
の後部フィラメントの点灯によりハイビーム配光パター
ンでビーム照射を行うように構成されているが、光源バ
ルブの周囲には、前部フィラメントからインナシェード
に遮蔽されずに反射面へ向かう光のうち反射面の周縁部
へ向かう光を遮蔽するアウタシェードが設けられてお
り、また反射面におけるアウタシェードの遮光作用で前
部フィラメントからの光が入射しない光非入射周縁領域
は、後部フィラメントからの光をハイビーム配光パター
ンの中心部へ向けて反射させるように構成されているの
で、次のような作用効果を得ることができる。すなわ
ち、ハイビーム配光パターンのホットゾーンを形成する
ための反射領域として、インナシェードの遮光作用で前
部フィラメントからの光が入射しない下部反射面だけで
なく、アウタシェードの遮光作用で前部フィラメントか
らの光が入射しない上部反射面の光非入射周縁領域も使
用することにより、ハイビーム配光パターンの中心光度
を十分に高めることが可能となる。その際、反射面の周
縁部に位置する光非入射周縁領域は、後部フィラメント
の像を反射面の各部位のうちで最も小さい像として前方
へ投射させることができるので、ハイビーム配光パター
ンの中心光度を効率よく高めることができる。また、上
記光非入射周縁領域はフォグランプ配光パターン形成用
としては使用されないので、該光非入射周縁領域をハイ
ビーム配光パターンのホットゾーン形成用として使用し
ても、フォグランプ配光パターンが不均一になってしま
うのを防止することができる。このように本願発明によ
れば、H4ハロゲンバルブを備え、フォグランプ配光パ
ターンとハイビーム配光パターンとのビーム切換えを行
い得るように構成された車両用前照灯において、フォグ
ランプ配光パターンを略均一な配光パターンに維持した
上で、ハイビーム配光パターンの中心光度を十分に高め
ることができる。上記構成において、反射面が複数の反
射素子からなる場合には、光非入射周縁領域の境界線の
位置を、これら複数の反射素子相互の区分線と略一致す
るように設定すれば、リフレクタの意匠を損なうことな
くハイビーム配光パターン形成のための専用反射領域を
形成することができる。上記「リフレクタ」は、光源バ
ルブからの光を反射させる反射面のみを有する構成であ
ってよいことはもちろんであるが、該反射面以外にこれ
と隣接する他の反射面を有する構成であってもよい。後
者の場合には、H4ハロゲンバルブからの光を反射させ
る反射面と他の反射面とを有するリフレクタが1つの灯
具に収容されることとなるため、H4ハロゲンバルブか
らの光を反射させる反射面の占有面積が小さいものとな
ってしまう。これに伴い、ハイビーム配光パターン形成
のための専用反射領域も小さくなってしまうので、本願
発明の構成を採用することが特に効果的である。その
際、上記反射面と他の反射面とが上下に配置されている
場合には、ハイビーム配光パターン形成のための専用反
射領域がさらに小さくなってしまう傾向にあるので、本
願発明の構成を採用することが一層効果的である。な
お、上記「他の反射面」は、上記H4ハロゲンバルブ以
外の光源バルブからの光を反射させるように構成された
反射面であってもよいし、装飾用のダミー反射面であっ
てもよい。
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。図1は、本願発明の一実
施形態に係る車両用前照灯を示す正面図であり、図2
は、その側断面図である。これらの図に示すように、実
施形態に係る車両用前照灯10は、素通し状の透明カバ
ー12とランプボディ14とで形成される灯室内に、リ
フレクタユニット16が上下および左右方向に傾動可能
に設けられてなっている。図3は、リフレクタユニット
16を単品で示す正面図であり、図4は、その平断面図
である。これらの図にも示すように、リフレクタユニッ
ト16は、H4ハロゲンバルブ18(光源バルブ)と、
リフレクタ20と、このシェード22とを備えてなり、
車両前後方向に延びる光軸Axを有している。H4ハロ
ゲンバルブ18は、光軸Axに沿って前部フィラメント
18aおよび後部フィラメント18bが配置されるとと
もに、前部フィラメント18aの下方近傍に該前部フィ
ラメント18aから下方へ向かう光を遮蔽するインナシ
ェード18cが配置されてなり、リフレクタ20の後頂
部に挿着されている。前部フィラメント18aは、光軸
Axと同軸で前後方向に延びており、後部フィラメント
18bは、前部フィラメント18aの後方近傍における
光軸Axに対して僅かに下方にオフセットした位置で前
後方向に延びている。そして、インナシェード18c
は、前部フィラメント18aを下方側から所定角度範囲
(具体的には光軸Axを基準にして左右均等に中心角1
65°の範囲)にわたって囲むように形成されている。
そして後述するように、実施形態に係る車両用前照灯1
0は、前部フィラメント18aの点灯によりフォグラン
プ配光パターンでビーム照射を行う一方、後部フィラメ
ント18bの点灯によりハイビーム配光パターンでビー
ム照射を行うようになっている。リフレクタ20は、光
軸Axを中心軸とする回転放物面上に複数の反射素子2
0sが形成されてなる反射面20aを有しており、この
反射面20aによりH4ハロゲンバルブ18からの光を
前方へ拡散偏向反射させるようになっている。前部フィ
ラメント18aから下方へ向かう光はインナシェード1
8cによって遮蔽されるので、反射面20aには、光軸
Axから左右両方向へ向かって7.5°下向きで延びる
1対の明暗境界線Boが形成される。複数の反射素子2
0sは、灯具正面視において反射面20aを縦縞状に区
分けするとともに両明暗境界線Boの下方近傍におい
て、該明暗境界線Boと略平行に延びる1対の斜め境界
線B1で上下に区分けされている。そして、この斜め境
界線B1よりも上側の上部反射面20aUを構成する1
2本の反射素子20sのうち中央寄りの10本の反射素
子20s(L1〜L5、R1〜R5)が、フォグランプ
配光パターン形成用の反射素子20sとして使用される
ようになっている。一方、ハイビーム配光パターン用に
は全反射素子20sが使用されるようになっている。そ
の際、斜め境界線B1よりも下側の下部反射面20aL
を構成する12本の反射素子20sと、上部反射面20
aUにおける左右両側端部に位置する2本の反射素子2
0s(L6、R6)とが、ハイビーム配光パターンのホ
ットゾーンを形成するための反射領域として設定されて
いる。アウタシェード22は、キャップ状に形成された
シェード本体22aと、このシェード本体22aの下端
部から後方へ延び、後端部においてリフレクタ20にネ
ジ締め固定された取付ステー22bとからなっている。
シェード本体22aは、前部フィラメント18aからイ
ンナシェード18cに遮蔽されずに反射面20aへ向か
う光のうち反射面20aの周縁部(具体的には上部反射
面20aUにおける左右両側端部に位置する2本の反射
素子20s(L6、R6))へ向かう光を遮蔽するよ
う、その後端縁22a1の輪郭形状が設定されている。
すなわち、図4に示すように、シェード本体22aの後
端縁22a1は、前部フィラメント18aの後端位置
と、反射素子20s(L6、R6)とその内側に隣接す
る反射素子20s(L5、R5)との区分線B2とを結
ぶことにより形成される曲面との交線として、その輪郭
形状が設定されている。これにより、前部フィラメント
18aから反射素子20s(L6、R6)へ向かう光
は、すべてアウタシェード22に遮蔽されてしまい、反
射素子20s(L6、R6)に入射することはない。前
部フィラメント18aから反射素子20s(L5、R
5)へ向かう光は、前部フィラメント18aの前端寄り
の部分からの光が部分的にアウタシェード22に遮蔽さ
れるものの、それ以外の光はすべて反射素子20s(L
5、R5)に入射する。前部フィラメント18aから反
射素子20s(L1〜L4、R1〜R4)へ向かう光
は、すべてアウタシェード22に遮蔽されることなく反
射素子20s(L1〜L4、R1〜R4)に入射する。
一方、後部フィラメント18bから反射素子20s(L
6、R6)へ向かう光は、後部フィラメント18bの前
端寄りの部分からの光が部分的にアウタシェード22に
遮蔽されるものの、それ以外の光はすべて反射素子20
s(L6、R6)に入射する。後部フィラメント18b
から反射素子20s(L1〜L5、R1〜R5)へ向か
う光は、すべてアウタシェード22に遮蔽されることな
く反射素子20s(L1〜L5、R1〜R5)に入射す
る。図3において斜線で示す領域(すなわち、反射面2
0aにおいて1対の明暗境界線Boと1対の区分線B2
とで囲まれた領域)20aFが、前部フィラメント18
aからの光が入射する領域であり、この前部フィラメン
ト光入射領域20aFからの反射光により、図5に示す
ようなフォグランプ配光パターンP(FOG)を形成す
るようになっている。このフォグランプ配光パターンP
(FOG)は、左右方向に大きく拡散する略均一な配光
パターンとなっている。これを実現するため、前部フィ
ラメント光入射領域20aFに対応する反射素子20s
(L1〜L5、R1〜R5)は、水平断面が凸状のシリ
ンドリカル素子として形成されている。ただし、反射素
子20s(L3、R3)の下部領域20s(L3a、R
3a)は、水平断面の凸状の曲率が小さいシリンドリカ
ル素子として形成されている。これにより、フォグラン
プ配光パターンP(FOG)の中央上部に小拡散配光パ
ターンPa(FOG)を形成し、フォグランプ配光パタ
ーンP(FOG)の中央上端縁の明暗境界線をある程度
明瞭なものとするようにしている。一方、図6に示すよ
うに、後部フィラメント18bの点灯により形成される
ハイビーム配光パターンP(HIGH)は、反射面20
aの全領域からの反射光により形成されるが、このハイ
ビーム配光パターンP(HIGH)は、反射面20aに
おいて1対の斜め境界線B1と1対の区分線B2とで囲
まれた領域(前部フィラメント光入射領域20aFより
も僅かに広い領域)からの反射光により形成される大拡
散配光パターンP1(反射素子20s(L3、R3)の
下部領域20s(L3a、R3a)からの反射光により
形成される小拡散配光パターンP1aを含む)と、下部
反射面20aLを構成する12本の反射素子20sから
の反射光により形成される集光配光パターンP2と、上
部反射面20aUにおける左右両側端部に位置する2本
の反射素子20s(L6、R6)からの反射光により形
成される集光配光パターンP3との合成配光パターンと
して形成される。その際、反射素子20s(L6、R
6)は、後部フィラメント18bの像を反射面20aの
各部位のうちで最も小さい像として前方へ投射させるの
で、集光配光パターンP3は、集光配光パターンP2よ
りもさらに小さい配光パターンとして形成される。これ
ら集光配光パターンP2、P3は、ハイビーム配光パタ
ーンP(HIGH)の中心部に重畳されるように形成さ
れており、これによりハイビーム配光パターンP(HI
GH)の中心部にホットゾーンHZを形成するようにな
っている。以上詳述したように、本実施形態に係る車両
用前照灯10は、H4ハロゲンバルブ18の前部フィラ
メント18aの点灯によりフォグランプ配光パターンP
(FOG)でビーム照射を行う一方、後部フィラメント
18bの点灯によりハイビーム配光パターンP(HIG
H)でビーム照射を行うように構成されているが、H4
ハロゲンバルブ18の周囲には、前部フィラメント18
aからインナシェード18cに遮蔽されずに反射面20
aへ向かう光のうち反射面20aの周縁部へ向かう光を
遮蔽するアウタシェード22が設けられており、また反
射面20aにおけるアウタシェード22の遮光作用で前
部フィラメント18aからの光が入射しない光非入射周
縁領域(20s(L6、R6))は、後部フィラメント
18bからの光をハイビーム配光パターンP(HIG
H)の中心部へ向けて反射させるように構成されている
ので、次のような作用効果を得ることができる。すなわ
ち、ハイビーム配光パターンP(HIGH)のホットゾ
ーンを形成するための反射領域として、インナシェード
の遮光作用で前部フィラメント18aからの光が入射し
ない下部反射面20aLだけでなく、アウタシェード2
2の遮光作用で前部フィラメント18aからの光が入射
しない上部反射面20aUの光非入射周縁領域(20s
(L6、R6))も使用することにより、ハイビーム配
光パターンP(HIGH)の中心光度を十分に高めるこ
とが可能となる。その際、反射面20aの周縁部に位置
する光非入射周縁領域(20s(L6、R6))は、後
部フィラメント18bの像を反射面20aの各部位のう
ちで最も小さい像として前方へ投射させることができる
ので、ハイビーム配光パターンP(HIGH)の中心光
度を効率よく高めることができる。また、上記光非入射
周縁領域(20s(L6、R6))はフォグランプ配光
パターン形成用としては使用されないので、該光非入射
周縁領域をハイビーム配光パターンP(HIGH)のホ
ットゾーン形成用として使用しても、フォグランプ配光
パターンP(FOG)が不均一になってしまうのを防止
することができる。このように本実施形態によれば、H
4ハロゲンバルブ18を備え、ハイビーム配光パターン
P(HIGH)とフォグランプ配光パターンP(FO
G)とのビーム切換えを行い得るように構成された車両
用前照灯において、フォグランプ配光パターンP(FO
G)を略均一な配光パターンに維持した上で、ハイビー
ム配光パターンP(HIGH)の中心光度を十分に高め
ることができる。しかも本実施形態においては、反射面
20aが複数の反射素子20sからなり、光非入射周縁
領域の境界線B2の位置が、上部反射面20aUにおけ
る左右両側端部に位置する2本の反射素子20s(L
6、R6)とその内側に隣接する2本の反射素子20s
(L5、R5)との各区分線と略一致するように設定さ
れているので、リフレクタ16の意匠を損なうことなく
ハイビーム配光パターン形成のための専用反射領域を形
成することができる。なお本実施形態においては、透明
カバー12とランプボディ14とで形成される灯室内に
リフレクタユニット16が傾動可能に設けられてなる、
いわゆるリフレクタ可動型の前照灯について説明した
が、透明カバー12とリフレクタユニット16とが一体
化されてユニットとして傾動する、いわゆるユニット可
動型の前照灯についても、本実施形態と同様の構成を採
用することにより本実施形態と同様の作用効果を得るこ
とができる。ところで、上記実施形態に係る車両用前照
灯10は、そのリフレクタ16が、H4ハロゲンバルブ
18からの光を反射させる反射面20aのみを有する構
成となっているが、該反射面20a以外に該反射面20
aと隣接する他の反射面を有する構成とすることも可能
である。例えば、図7に示す車両用前照灯110は、そ
のリフレクタ120が、上記実施形態と同様の反射面2
0aと、その上側に隣接する反射面120aとを備えた
構成となっており、上側の反射面120aの後頂部には
H1ハロゲンバルブ118が挿着されている。この反射
面120aは、車両前後方向に延びる光軸Ax´を中心
軸とする回転放物面上に複数の反射素子120sが形成
されてなり、該反射面120aによりH1ハロゲンバル
ブ118からの光を前方へ拡散偏向反射させてロービー
ム配光パターンを形成するようになっている。その際、
H1ハロゲンバルブ118から反射面120a以外の方
向へ向かう光は、該H1ハロゲンバルブ118の近傍に
設けられたシェード122により遮蔽されるようになっ
ている。この車両用前照灯110においては、反射面2
0a、120aを有する上下幅の広いリフレクタ120
が、素通し状の透明カバー12とランプボディ14とで
形成される灯室内に収容されることとなるため、反射面
20aの占有面積を十分に確保することが困難となる。
このため、図7に示す反射面20aの上下幅は、図1に
示す反射面20aに比して狭くなっている。これに伴
い、図7に示す反射面20aにおいては、ハイビーム配
光パターン形成のための専用反射領域である下部反射面
20aLもかなり小さくなってしまうので、上記実施形
態と同様の構成を採用することが特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示
す正面図
【図2】上記車両用前照灯を示す側断面図
【図3】上記車両用前照灯のリフレクタユニットを単品
で示す正面図
【図4】上記リフレクタユニットを単品で示す平断面図
【図5】上記車両用前照灯からのビーム照射により形成
されるフォグランプ配光パターンを、上記リフレクタユ
ニットの後方から透視的に見て示す図
【図6】上記車両用前照灯からのビーム照射により形成
されるハイビーム配光パターンを、上記リフレクタユニ
ットの後方から透視的に見て示す図
【図7】上記実施形態の変形例を示す、図1と同様の図
【符号の説明】
10、110 車両用前照灯 12 透明カバー 14 ランプボディ 16 リフレクタユニット 18 H4ハロゲンバルブ(光源バルブ) 18a 前部フィラメント 18b 後部フィラメント 18c インナシェード 20、120 リフレクタ 20a、120a 反射面 20aF 前部フィラメント光入射領域 20aL 下部反射面 20aU 上部反射面 20s、120s 反射素子 20s(L1〜L5、R1〜R5) 反射素子 20s(L6、R6) 反射素子(光非入射周縁領域) 22、122 シェード 22a シェード本体 22a1 後端縁 22b 取付ステー 118 H1ハロゲンバルブ Ax、Ax´ 光軸 Bo 明暗境界線 B1 斜め境界線 B2 区分線 HZ ホットゾーン P(FOG) フォグランプ配光パターン Pa(FOG) 小拡散配光パターン P(HIGH) ハイビーム配光パターン P1 大拡散配光パターン P1a 小拡散配光パターン P2、P3 集光配光パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F21W 101:10 F21Y 101:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前後方向に延びる光軸に沿って前部
    フィラメントおよび後部フィラメントが配置されるとと
    もに、上記前部フィラメントの下方近傍に該前部フィラ
    メントから下方へ向かう光を遮蔽するインナシェードが
    配置されてなる光源バルブと、この光源バルブからの光
    を前方へ反射させる反射面を有するリフレクタとを備え
    てなり、 上記前部フィラメントの点灯によりフォグランプ配光パ
    ターンでビーム照射を行う一方、上記後部フィラメント
    の点灯によりハイビーム配光パターンでビーム照射を行
    うように構成された車両用前照灯において、 上記光源バルブの周囲に、上記前部フィラメントから上
    記インナシェードに遮蔽されずに上記反射面へ向かう光
    のうち上記反射面の周縁部へ向かう光を遮蔽するアウタ
    シェードが設けられており、 上記反射面における上記アウタシェードの遮光作用で上
    記前部フィラメントからの光が入射しない光非入射周縁
    領域が、上記後部フィラメントからの光を上記ハイビー
    ム配光パターンの中心部へ向けて反射させるように構成
    されている、ことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 【請求項2】 上記反射面が複数の反射素子からなり、 上記光非入射周縁領域の境界線の位置が、上記複数の反
    射素子相互の区分線と略一致するように設定されてい
    る、ことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  3. 【請求項3】 上記リフレクタが、上記反射面と隣接す
    る他の反射面を有している、ことを特徴とする請求項1
    または2記載の車両用前照灯。
  4. 【請求項4】 上記反射面と上記他の反射面とが上下に
    配置されている、ことを特徴とする請求項3記載の車両
    用前照灯。
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