JP2001176310A - 車両用前照灯 - Google Patents

車両用前照灯

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JP2001176310A
JP2001176310A JP36371899A JP36371899A JP2001176310A JP 2001176310 A JP2001176310 A JP 2001176310A JP 36371899 A JP36371899 A JP 36371899A JP 36371899 A JP36371899 A JP 36371899A JP 2001176310 A JP2001176310 A JP 2001176310A
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light source
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cutoff line
light distribution
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JP36371899A
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Takeshi Horiba
健 堀場
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Koito Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平カットオフラインおよび斜めカットオフ
ラインを有する配光パターンでロービーム照射を行うよ
うに構成された車両用前照灯において、たとえそのリフ
レクタの左右幅が小さい場合であってもロービーム配光
パターンにおけるカットオフライン近傍部分の光量を十
分に確保して遠方視認性を高める。 【解決手段】 反射面20aの下端縁近傍領域20a1
により、光源18aからの光をロービーム配光パターン
Pのエルボ点E近傍部分へ向けて反射させてカットオフ
ラインCL1、CL2を形成する。その際、灯具光軸A
xの位置を反射面20aの上下方向中心位置よりも上方
に変位した位置に設定することにより、光源18aから
反射面20aの下端縁近傍領域20a1までの距離を長
くする。これにより下端縁近傍領域20a1からの反射
光により形成される光源18aの像のサイズを小さなも
のとし、ロービーム配光パターンPにおけるカットオフ
ライン近傍部分の光量を十分に確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、所定のカットオ
フラインを有する配光パターンでロービーム照射を行う
ように構成された車両用前照灯に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用前照灯のロービーム用の配光パタ
ーンとしては、図12に示すように、水平カットオフラ
インCL1および斜めカットオフラインCL2を有する
配光パターンPが多く採用されている。このロービーム
配光パターンPにおいては、水平カットオフラインCL
1を対向車線側に配置するとともにこの水平カットオフ
ラインCL1から斜めに立ち上がる斜めカットオフライ
ンCL2を自車線側に配置することにより、対向車ドラ
イバへのグレア防止を図りつつ自車ドライバの前方視認
性を確保するようになっている。
【0003】そしてこのようなロービーム配光パターン
Pを得るため、従来の車両用前照灯においては、車両前
後方向に延びる灯具光軸Axと略同軸で光源2を配置す
るとともに該光源2からの光をリフレクタ4の反射面4
aに入射させ、該反射面4aにおける灯具光軸Axの左
右両側の反射領域4a1、4a2で反射した光により、
両カットオフラインCL1、CL2を形成するように構
成されている。なお、同図において2点鎖線で示す配光
パターンPoは、反射面4aが灯具光軸Axを中心軸と
する回転放物面で構成されていると仮定した場合に照射
される基本配光パターンである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の車両用前照
灯においては、両カットオフラインCL1、CL2の形
成が左右両側の反射領域4a1、4a2からの反射光に
より行われるので、図13に示すようにリフレクタ4の
左右幅が小さくなるとその反射面4aにおける左右両側
の反射領域4a1、4a2の面積も小さくなり、基本配
光パターンPoの中心部分が欠落してしまうこととな
る。このため、ロービーム配光パターンPの中心部にお
けるカットオフライン近傍部分の光量が不十分となり、
遠方視認性を十分に確保することができなくなってしま
う、という問題がある。
【0005】本願発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、所定のカットオフラインを有する配
光パターンでロービーム照射を行うように構成された車
両用前照灯において、たとえそのリフレクタの左右幅が
小さい場合であってもロービーム配光パターンにおける
カットオフライン近傍部分の光量を十分に確保して遠方
視認性を高めることができる車両用前照灯を提供するこ
とを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、灯具光軸の
位置設定およびリフレクタの反射面の構成に工夫を施す
ことにより、上記目的達成を図るようにしたものであ
る。
【0007】すなわち、本願発明に係る車両用前照灯
は、車両前後方向に延びる灯具光軸と略同軸で配置され
た光源と、この光源からの光を前方へ反射させる反射面
を有するリフレクタとを備えてなり、所定のカットオフ
ラインを有する配光パターンでロービーム照射を行うよ
うに構成された車両用前照灯において、上記灯具光軸の
位置が、上記反射面の上下方向中心位置よりも上方に変
位した位置に設定されており、上記反射面の下端縁近傍
領域が、上記光源からの光を上記ロービーム配光パター
ンにおけるカットオフライン近傍部分へ向けて反射させ
るように構成されている、ことを特徴とするものであ
る。
【0008】上記「光源」は、灯具光軸と略同軸で配置
されたものであれば特定の光源に限定されるものではな
く、例えば、ハロゲンバルブ等のフィラメントや放電バ
ルブの放電発光部等が採用可能である。
【0009】上記「所定のカットオフライン」は、ロー
ビーム配光パターンとその上部空間との明暗境界線とな
るものであれば、特定形状のカットオフラインに限定さ
れるものではなく、例えば、水平カットオフラインおよ
び斜めカットオフライン、左右段違いの2つの水平カッ
トオフライン、単一の水平カットオフライン等が採用可
能である。
【0010】上記「反射面の上下方向中心位置よりも上
方に変位した位置」とは、灯具光軸を含む鉛直面におい
て灯具光軸から反射面の上端縁までの長さよりも下端縁
までの長さの方が大きい値となるような位置を意味する
ものである。
【0011】上記「下端縁近傍領域」は、光源からの光
をロービーム配光パターンにおけるカットオフライン近
傍部分へ向けて反射させるように構成されたものであれ
ば、その具体的構成は特に限定されるものではなく、単
一曲面で構成されたものであってもよいし、複数の反射
素子により構成されたものであってもよい。
【0012】
【発明の作用効果】上記構成に示すように、本願発明に
係る車両用前照灯は、所定のカットオフラインを有する
配光パターンでロービーム照射を行うように構成されて
いるが、灯具光軸の位置が反射面の上下方向中心位置よ
りも上方に変位した位置に設定されるとともに、反射面
の下端縁近傍領域が光源からの光をロービーム配光パタ
ーンにおけるカットオフライン近傍部分へ向けて反射さ
せる構成となっているので、次のような作用効果を得る
ことができる。
【0013】すなわち、このように灯具光軸の位置設定
を行うことにより、光源から反射面の下端縁近傍領域ま
での距離を長くすることができるので、この下端縁近傍
領域からの反射光により形成される光源の像のサイズを
小さなものとすることができる。そしてこの下端縁近傍
領域において光源からの光をロービーム配光パターンに
おけるカットオフライン近傍部分へ向けて反射させるこ
とにより、ロービーム配光パターンにおけるカットオフ
ライン近傍部分の光量を十分に確保することができる。
【0014】このように本願発明によれば、所定のカッ
トオフラインを有する配光パターンでロービーム照射を
行うように構成された車両用前照灯において、たとえそ
のリフレクタの左右幅が小さい場合であっても、ロービ
ーム配光パターンにおけるカットオフライン近傍部分の
光量を十分に確保して遠方視認性を高めることができ
る。また、リフレクタの左右幅が大きい車両用前照灯に
おいては、ロービーム配光パターンにおけるカットオフ
ライン近傍部分の光量を増大させることができるので、
遠方視認性をより一層高めることができる。
【0015】しかも本願発明においては、灯具光軸の位
置が反射面の上下方向中心位置よりも上方に変位した位
置に設定されていることにより、リフレクタの上端縁の
前方突出量を小さくするとともに下端縁の前方突出量を
大きくすることができ、これにより車体前端部の後傾角
度が大きい場合においても、灯具意匠を車体前端部の意
匠に無理なく調和させることができる。
【0016】上記構成のように反射面の下端縁近傍領域
からの反射光をロービーム配光パターンにおけるカット
オフライン近傍部分の光量補強用として利用するだけで
なく、この下端縁近傍領域からの反射光によりカットオ
フラインを形成するようにしてもよい。このようにする
ことにより、例えば、リフレクタの左右幅が極端に小さ
く灯具光軸の左右両側の反射領域からの反射光によるカ
ットオフラインの形成が困難な場合等においても、カッ
トオフラインを有する配光パターンでロービーム照射を
行うことが可能となる。
【0017】上記「下端縁近傍領域」は、反射面の下端
縁近傍に位置する反射領域であれば、その具体的な形成
位置は特に限定されるものではないが、該下端縁近傍領
域の各点と光源の前後方向両端位置とのなす角度が3°
以下(より好ましくは2°以下)となるような位置に形
成すれば、該下端縁近傍領域からの反射光により形成さ
れる光源の像のサイズをかなり小さなものとすることが
できる。そしてこれによりロービーム配光パターンにお
けるカットオフラインの極近傍部分の光量を増大させる
ことができるので、遠方視認性をより一層高めることが
できる。
【0018】ところで、リフレクタの反射面における下
端縁近傍領域からの反射光によりカットオフラインを形
成するようにした場合において、光源の下方に、該光源
から下端縁近傍領域への光入射を部分的に規制するよう
に後端縁の位置設定がなされた遮光手段を設けるととも
に、光源の各点からこの遮光手段の後端縁近傍を通って
下端縁近傍領域の各点に入射した光を上下方向に関して
互いに略同じ方向へ反射させるように下端縁近傍領域を
構成すれば、該下端縁近傍領域の各点からの反射光によ
り形成される光源の像の上端縁の上下方向の位置を揃え
ることができるので、下端縁近傍領域からの反射光によ
り明暗比の高いカットオフラインを形成することができ
る。
【0019】このような灯具構成を採用した場合には、
光源の像のサイズがある程度大きくても明暗比の高いカ
ットオフラインを形成することができるので、上記構成
のように灯具光軸の位置を反射面の上下方向中心位置よ
りも上方に変位した位置に設定することは必ずしも必要
ではない。もっとも、このような灯具構成とした場合に
おいても、灯具光軸の位置を反射面の上下方向中心位置
よりも上方に変位した位置に設定して、光源から反射面
の下端縁近傍領域までの距離を長くすることにより、該
下端縁近傍領域からの反射光により形成される光源の像
のサイズをできるだけ小さくすることが、さらに明暗比
の高いカットオフラインの形成する上で好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本願発明の
実施の形態について説明する。
【0021】図1および2は、本願発明の一実施形態に
係る車両用前照灯10を示す正面図および側断面図であ
る。
【0022】これらの図に示すように、本実施形態に係
る車両用前照灯10は、正面視において縦長矩形状の輪
郭形状を有する灯具であって、前面レンズ12とランプ
ボディ14とで形成される灯室内に、リフレクタユニッ
ト16が、図示しないエイミング機構により車両前後方
向に延びる灯具光軸Axを中心にして上下および左右方
向に傾動可能に設けられてなっている。また、灯室内に
おける前面レンズ12の後方近傍には、リフレクタユニ
ット16を囲むようにしてエクステンションパネル22
が設けられている。
【0023】前面レンズ12は、その下端部から上端部
へ向けて後方へ大きく傾斜するように形成された素通し
レンズで構成されている。
【0024】リフレクタユニット16は、光源バルブ1
8とリフレクタ20とを備えてなっている。光源バルブ
18は、単一のフィラメントを光源18aとして有する
ハロゲンバルブであって、光源18aが灯具光軸Axと
同軸で配置されるようにしてリフレクタ20の後頂部に
取り付けられている。
【0025】図3および4は、リフレクタユニット16
を単品で示す正面図および側断面図である。
【0026】これらの図に示すように、本実施形態にお
いては灯具正面形状が縦長矩形状であることから、リフ
レクタ20も左右幅の狭い縦長矩形状の輪郭形状を有し
ている。
【0027】このリフレクタ20は、灯具光軸Axを中
心軸としかつ光源18aの前端位置を焦点Fとする回転
放物面P上に複数の反射素子20sが形成されてなる反
射面20aを有している。そして、この反射面20aを
構成する各反射素子20sにより光源18aからの光を
前方へ拡散偏向反射させるようになっている。
【0028】灯具光軸Axの位置は、反射面20aの上
下方向中心位置よりもかなり上方に変位した位置に設定
されている。すなわち、灯具光軸Axから反射面20a
の上端縁までの距離h1はh1=35mm、灯具光軸A
xから反射面20aの下端縁までの距離h2はh2=1
14mmに設定されている。これに伴いリフレクタ20
は、その上端縁の前方突出量が小さく下端縁の前方突出
量が大きくなっている。そしてこれにより、大きく後傾
した前面レンズ12の意匠にリフレクタ20の意匠を調
和させるとともに、本実施形態のようにリフレクタ20
の左右幅が狭い灯具においても遠方視認性に優れたロー
ビーム配光パターンを得ることができるようにしてい
る。
【0029】図4に示すように、反射面20aの各点で
の反射光により形成される光源18aの像Ifのサイズ
は、反射点の位置によって異なったものとなる。すなわ
ち、光源18aに近い反射点では、該反射点と光源18
aの前後方向両端位置とのなす角度θが大きいため、光
源18aの像Ifのサイズも大きいものとなる。そし
て、反射点が光源18aから離れるに従って角度θが小
さくなり、光源18aの像Ifのサイズも徐々に小さく
なる。
【0030】本実施形態においては、灯具光軸Axから
反射面20aの下端縁までの距離h2が、反射面20a
の基準面を構成する回転放物面Pの焦点距離f(f=2
0mm)に比してかなり大きいので、反射面20aの下
端縁近傍領域20a1(図3において斜線で示す反射領
域)の各点においては、上記角度θが約2°以下という
ように非常に小さい値となる。このため下端縁近傍領域
20a1の各点での反射光により形成される光源18a
の像Ifのサイズも非常に小さいものとなる。
【0031】図6は、本実施形態に係る車両用前照灯1
0により灯具前方25mの位置に配置された鉛直スクリ
ーン上に形成されるロービーム配光パターンPを、リフ
レクタユニット16と共に該リフレクタユニット16の
背面側から透視的に示す図である。
【0032】図示のように、このロービーム配光パター
ンPは、左配光用のロービーム配光パターンであって、
V−V線(灯具光軸Axを通る鉛直線)の右側に水平カ
ットオフラインCL1を有し、V−V線の左側に水平カ
ットオフラインCL1から15°で立ち上がる斜めカッ
トオフラインCL2を有している。そして、水平カット
オフラインCL1と斜めカットオフラインCL2との交
点(エルボ点)Eの位置は、H−V(すなわちH−H線
(灯具光軸Axを通る水平線)とV−V線との交点)か
ら微小角度α(例えばα=0.5〜0.6°)だけ下向
きの位置に設定されている。
【0033】このロービーム配光パターンPにおいて水
平カットオフラインCL1および斜めカットオフライン
CL2の広拡散部分は、反射面20aにおいて灯具光軸
Axの左右両側に位置する反射領域20a3、20a4
からの反射光により形成され、ロービーム配光パターン
Pにおける下部の最大拡散部分は、反射面20aにおい
て上記反射領域20a3、20a4の上下に隣接する反
射領域20a5、20a6からの反射光により形成され
るようになっている。
【0034】そして、このロービーム配光パターンPに
おける水平カットオフラインCL1および斜めカットオ
フラインCL2のエルボ点近傍部分は、下端縁近傍領域
20a1からの反射光により形成されるようになってい
る。
【0035】すなわち、図7に示すように、下端縁近傍
領域20a1を構成する6本の反射素子20sのうち中
央の2本の反射素子A1、A2により水平カットオフラ
インCL1のエルボ点近傍部分の配光パターンP(A)
が形成され、中央の2本の反射素子A1、A2の左側
(灯具正面視では右側)に位置する2本の反射素子B
1、B2により斜めカットオフラインCL2のエルボ点
近傍部分の配光パターンP(B)が形成され、中央の2
本の反射素子A1、A2の右側(灯具正面視においては
左側)に位置する2本の反射素子C1、C2によりエル
ボ点Eのやや下方のホットゾーン部分の配光パターンP
(C)が形成されるようになっている。
【0036】また、ロービーム配光パターンPにおける
これら3つの配光パターンP(A)、P(B)、P
(C)の周辺部分の配光パターンP(D)は、反射面2
0aにおける下端縁近傍領域20a1と反射領域20a
6との間の反射領域20a2からの反射光により形成さ
れるようになっている。
【0037】図8は、配光パターンP(A)を詳細に示
す図である。
【0038】同図において、H−V近傍に示す基本配光
パターンP(Ao)は、反射面20aが回転放物面Pで
あると仮定した場合において反射素子A1、A2が位置
する反射領域からの反射光により形成される配光パター
ンであり、該反射領域の各点からの反射光により形成さ
れる光源の像を重畳したものとなる。そして配光パター
ンP(A)は、反射素子A1、A2を回転放物面Pとは
異なる所定の曲面で構成し、基本配光パターンP(A
o)を下方へ偏向させるとともに左右方向に拡散させる
ことにより形成されるようになっている。
【0039】同図に示すように、基本配光パターンP
(Ao)自体は、その上端縁の明暗比が高いものとはな
っていないが、反射素子A1、A2を形成する際に以下
のような工夫を施すことにより、配光パターンP(A)
については、その上端縁の明暗比を高めるようにしてい
る。
【0040】すなわち、図5に示すように、光源バルブ
18はその円筒ガラス管18bの先端部にブラックトッ
プ18c(遮光手段)が塗布されており、これにより光
源18aから前方へ向かう直射光を遮蔽するようになっ
ている。このブラックトップ18cは、光源18aから
下端縁近傍領域20a1への光入射を部分的に規制する
ようにその後端縁18c1の位置設定がなされており、
これにより光源18aの前端位置からの光が下端縁近傍
領域20a1における上端近傍位置aよりも下方領域へ
入射するのを阻止するようにしている。
【0041】このようにした場合には、光源18a上に
おける他の各位置とブラックトップ18cの後端縁18
c1とを結ぶ直線が下端縁近傍領域20a1と交差する
位置b、c、・・・は、光源18aの前端位置が下端縁
近傍領域20a1と交差する位置すなわち上端近傍位置
aよりも下方に位置することとなる。そして、光源18
a上の各位置から下端縁近傍領域20a1へ入射する光
は、各々下端縁近傍領域20a1と交差する位置a、
b、c、・・・よりも上方領域のみとなる。本実施形態
においては、各位置a、b、c、・・・での反射光がい
ずれも灯具光軸Axに対して微小角度αだけ下向きとな
るように下端縁近傍領域20a1における2本の反射素
子A1、A2の表面形状が設定されている。そしてこれ
により、各反射素子A1、A2の各点からの反射光によ
り形成される光源18aの像の上端縁の上下方向の位置
を揃え、配光パターンP(A)の上端縁の明暗比を高め
るようにしている。
【0042】図9は、配光パターンP(B)を詳細に示
す図である。
【0043】同図において、H−V近傍に示す基本配光
パターンP(Bo)は、反射面20aが回転放物面Pで
あると仮定した場合において反射素子B1、B2が位置
する反射領域からの反射光により形成される配光パター
ンであり、該反射領域の各点からの反射光により形成さ
れる光源の像を重畳したものとなる。そして配光パター
ンP(B)は、反射素子B1、B2を回転放物面Pとは
異なる所定の曲面で構成し、基本配光パターンP(B
o)を下方へ偏向させるとともに水平方向に対して15
°傾斜した方向に拡散させることにより形成されるよう
になっている。
【0044】同図に示すように、基本配光パターンP
(Bo)自体は、その上端縁の明暗比が高いものとはな
っていないが、反射素子B1、B2を形成する際、上記
反射素子A1、A2を形成する場合と同様の工夫を施す
ことにより、配光パターンP(B)についてはその上端
縁の明暗比を高めるようにしている。
【0045】この場合において、下端縁近傍領域20a
1における左側領域(灯具正面視では右側領域)からの
反射光により形成される基本配光パターンP(Bo)
は、これを構成する光源の像の上端縁が斜めカットオフ
ラインCL2の15°傾斜に近いものとなるので、この
左側領域に反射素子B1、B2を形成することにより、
配光パターンP(B)の上端縁の明暗比を十分に高める
ことができる。
【0046】図10は、配光パターンP(C)を詳細に
示す図である。
【0047】同図において、H−V近傍に示す基本配光
パターンP(Co)は、反射面20aが回転放物面Pで
あると仮定した場合において反射素子C1、C2が位置
する反射領域からの反射光により形成される配光パター
ンであり、該反射領域の各点からの反射光により形成さ
れる光源の像を重畳したものとなる。そして配光パター
ンP(C)は、反射素子C1、C2を回転放物面Pとは
異なる所定の曲率の曲面で構成し、基本配光パターンP
(Co)を下方へ偏向させるとともに水平方向に対して
所定角度傾斜した方向に拡散させることにより、配光パ
ターンP(C1)、P(C2)の合成パターンとして形
成されるようになっている。その際、下向き偏向角度
は、内側の反射素子C1が微小角度αよりもやや大きい
角度、外側の反射素子C2はそれよりもやや大きい角度
に設定されており、左右拡散の水平方向に対する傾斜角
度は、内側の反射素子C1が約5°、外側の反射素子C
2が約10°に設定されている。
【0048】同図に示すように、基本配光パターンP
(Co)自体は、その上端縁の明暗比が高いものとはな
っていないが、反射素子C1、C2を形成する際に上記
反射素子A1、A2を形成する場合と同様の工夫を施す
ことにより配光パターンP(C)の上端縁の明暗比をあ
る程度高めるようにしている。
【0049】この場合において、下端縁近傍領域20a
1の右側領域(灯具正面視においては左側領域)からの
反射光により形成される基本配光パターンP(Co)
は、これを構成する光源の像の上端縁が斜めカットオフ
ラインCL2とは左右逆向きの傾斜となっているので、
これを斜めカットオフラインCL2と同じ向きの傾斜で
拡散させた場合には、上記配光パターンP(B)の上端
縁のように明暗比を十分に高めることができないが、配
光パターンP(C)は、カットオフライン形成用ではな
くホットゾーンを形成するためのものであるので、その
上端縁の明暗比を高めることはさほど重要ではない。
【0050】以上詳述したように、本実施形態に係る車
両用前照灯10は、水平カットオフラインCL1および
斜めカットオフラインCL2を有する配光パターンPで
ロービーム照射を行うように構成されているが、灯具光
軸Axの位置が反射面20aの上下方向中心位置よりも
上方に変位した位置に設定されるとともに、反射面20
aの下端縁近傍領域20a1が光源18aからの光をロ
ービーム配光パターンPにおけるカットオフライン近傍
部分へ向けて反射させる構成となっているので、次のよ
うな作用効果を得ることができる。
【0051】すなわち、このように灯具光軸Axの位置
設定を行うことにより、光源18aから反射面20aの
下端縁近傍領域20a1までの距離を長くすることがで
きるので、この下端縁近傍領域20a1からの反射光に
より形成される光源の像Ifのサイズを小さなものとす
ることができる。そしてこの下端縁近傍領域20a1に
おいて光源18aからの光をロービーム配光パターンP
におけるカットオフライン近傍部分へ向けて反射させる
ことにより、ロービーム配光パターンPにおけるカット
オフライン近傍部分の光量を十分に確保することができ
る。
【0052】また本実施形態においては、灯具光軸Ax
の位置が反射面20aの上下方向中心位置よりも上方に
変位した位置に設定されていることにより、リフレクタ
20の上端縁の前方突出量を小さくするとともに下端縁
の前方突出量を大きくすることができるので、大きく後
傾した前面レンズ12の意匠にリフレクタ20の意匠を
調和させることができる。そしてこれにより、車体前端
部の後傾角度が大きい場合においても灯具意匠を車体前
端部の意匠に無理なく調和させることができる。
【0053】しかも本実施形態においては、下端縁近傍
領域20a1からの反射光をロービーム配光パターンP
におけるカットオフライン近傍部分の光量補強用として
利用するだけでなく、この下端縁近傍領域20a1から
の反射光により水平カットオフラインCL1および斜め
カットオフラインCL2を形成するようになっているの
で、本実施形態のようにリフレクタ20の左右幅が小さ
く灯具光軸Axの左右両側の反射領域20a3、20a
4からの反射光ではカットオフライン形成が困難な場合
においても、カットオフラインCL1、CL2を有する
配光パターンPでロービーム照射を行うことが可能とな
る。
【0054】また本実施形態においては、下端縁近傍領
域20a1が、該下端縁近傍領域20a1の各点と光源
18aの前後方向両端位置とのなす角度が2°以下とな
る位置に形成されているので、下端縁近傍領域20a1
からの反射光により形成される光源18aの像Ifのサ
イズをかなり小さなものとすることができる。そしてこ
れによりロービーム配光パターンPにおけるカットオフ
ラインCL1、CL2の極近傍部分の光量を増大させる
ことができるので、遠方視認性をより一層高めることが
できる。なお、下端縁近傍領域20a1を該下端縁近傍
領域20a1の各点と光源18aの前後方向両端位置と
のなす角度が3°以下となる位置に形成するようにした
場合においても、下端縁近傍領域20a1からの反射光
により形成される光源18aの像Ifのサイズを比較的
小さなものとすることができるので、ロービーム配光パ
ターンPにおけるカットオフラインCL1、CL2の極
近傍部分の光量を増大させて遠方視認性をより高めるこ
とが可能である。
【0055】さらに本実施形態においては、光源バルブ
18の円筒ガラス管18bの先端部に塗布されたブラッ
クトップ18cにより光源18aから下端縁近傍領域2
0a1への光入射を部分的に規制するように構成されて
おり、また下端縁近傍領域20a1が、光源18aの各
点からブラックトップ18cの後端縁18c1近傍を通
って該下端縁近傍領域18cの各点に入射した光を上下
方向に関して互いに略同じ方向へ反射させるように構成
されているので、下端縁近傍領域18cの各点からの反
射光により形成される光源の像Ifの上端縁の上下方向
の位置を揃えることができ、これにより下端縁近傍領域
18cからの反射光により明暗比の高いカットオフライ
ンを形成することができる。
【0056】上記実施形態においては、光源18aから
下端縁近傍領域20a1への光入射を部分的に規制する
ための遮光手段としてブラックトップ18cを利用した
が、これ以外の遮光手段を採用することも可能である。
【0057】例えば、図11に示すように、ブラックト
ップが形成されていない光源バルブ18の前方近傍にシ
ェード24を設け、その後端縁24aを光源18aから
下端縁近傍領域20a1への光入射を部分的に規制する
ように位置設定することも可能である。このようにした
場合、光源18aの各点からシェード24の後端縁24
a近傍を通って下端縁近傍領域18cに入射する位置
が、上記実施形態の場合とは異なったものでなるので、
これに合わせて下端縁近傍領域20a1の表面形状設定
を行うようにすればよい。
【0058】なお、図11と図5との比較により明らか
なように、遮光手段の位置が光源18aに近い方が、光
源18aの各点から遮光手段の後端縁近傍を通って下端
縁近傍領域18cに入射する角度範囲が広くなるので、
下端縁近傍領域18cの精度が多少ラフであっても該下
端縁近傍領域18cからの反射光により明暗比の高いカ
ットオフラインを形成することが可能となる。
【0059】上記実施形態においては、左配光用のロー
ビーム配光パターンPを得るための灯具構成について説
明したが、上記実施形態の灯具構成を左右反転させるこ
とにより、上記ロービーム配光パターンPと左右対称な
右配光用のロービーム配光パターンを得ることができ
る。このようにした場合においても上記各実施形態と同
様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態に係る車両用前照灯を示
す正面図
【図2】上記車両用前照灯を示す側断面図
【図3】上記車両用前照灯のリフレクタユニットを単品
で示す正面図
【図4】上記リフレクタユニットを単品で示す側断面図
【図5】上記車両用前照灯の作用を示す、図4と同様の
【図6】上記車両用前照灯により照射されるロービーム
配光パターンを、リフレクタユニットと共に該リフレク
タユニットの背面側から透視的に示す図
【図7】上記リフレクタユニットにおける反射面の下端
縁近傍領域からの反射光により照射される配光パターン
を、リフレクタ正面図と共に示す図
【図8】上記下端縁近傍領域における中央の2本の反射
素子からの反射光により照射される配光パターンを、リ
フレクタ正面図と共に示す図
【図9】上記下端縁近傍領域における左側の2本の反射
素子からの反射光により照射される配光パターンを、リ
フレクタ正面図と共に示す図
【図10】上記下端縁近傍領域における右側の2本の反
射素子からの反射光により照射される配光パターンを、
リフレクタ正面図と共に示す図
【図11】上記実施形態の変形例を示す、図5と同様の
【図12】従来例を示す、図6と同様の図
【図13】他の従来例を示す、図6と同様の図
【符号の説明】
10 車両用前照灯 12 前面レンズ 14 ランプボディ 16 リフレクタユニット 18 光源バルブ 18a 光源 18b 円筒ガラス管 18c ブラックトップ 18c1 後端縁 20 リフレクタ 20a 反射面 20a1 下端縁近傍領域 20a2、20a3、20a4、20a5、20a6
反射領域 20s、A1、A2、B1、B2、C1、C2 反射素
子 22 エクステンションパネル 24 シェード 24a 後端縁 Ax 灯具光軸 CL1 水平カットオフライン CL2 斜めカットオフライン E エルボ点 P ロービーム配光パターン P(A)、P(B)、P(C)、P(C1)、P(C
2) 配光パターン P(Ao)、P(Bo)、P(Co) 基本配光パター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前後方向に延びる灯具光軸と略同軸
    で配置された光源と、この光源からの光を前方へ反射さ
    せる反射面を有するリフレクタとを備えてなり、所定の
    カットオフラインを有する配光パターンでロービーム照
    射を行うように構成された車両用前照灯において、 上記灯具光軸の位置が、上記反射面の上下方向中心位置
    よりも上方に変位した位置に設定されており、 上記反射面の下端縁近傍領域が、上記光源からの光を上
    記ロービーム配光パターンにおけるカットオフライン近
    傍部分へ向けて反射させるように構成されている、こと
    を特徴とする車両用前照灯。
  2. 【請求項2】 上記下端縁近傍領域からの反射光により
    上記カットオフラインを形成するように構成されてい
    る、ことを特徴とする請求項1記載の車両用前照灯。
  3. 【請求項3】 上記下端縁近傍領域が、該下端縁近傍領
    域の各点と上記光源の前後方向両端位置とのなす角度が
    3°以下となる位置に形成されている、ことを特徴とす
    る請求項1または2記載の車両用前照灯。
  4. 【請求項4】 車両前後方向に延びる灯具光軸と略同軸
    で配置された光源と、この光源からの光を前方へ反射さ
    せる反射面を有するリフレクタとを備えてなり、所定の
    カットオフラインを有する配光パターンでロービーム照
    射を行うように構成された車両用前照灯において、 上記反射面の下端縁近傍領域からの反射光により上記カ
    ットオフラインを形成するように構成されており、 上記光源の下方に、該光源から上記下端縁近傍領域への
    光入射を部分的に規制するように後端縁の位置設定がな
    された遮光手段が設けられており、 上記下端縁近傍領域が、上記光源の各点から上記遮光手
    段の後端縁近傍を通って該下端縁近傍領域の各点に入射
    した光を上下方向に関して互いに略同じ方向へ反射させ
    るように構成されている、ことを特徴とする車両用前照
    灯。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US6729752B2 (en) 2001-10-05 2004-05-04 Ichikoh Industries, Ltd. Headlamp
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CN100441940C (zh) * 2002-04-23 2008-12-10 株式会社小糸制作所 光源设备
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