JP2002240576A - 建設機械の熱交換装置 - Google Patents

建設機械の熱交換装置

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JP2002240576A
JP2002240576A JP2001042708A JP2001042708A JP2002240576A JP 2002240576 A JP2002240576 A JP 2002240576A JP 2001042708 A JP2001042708 A JP 2001042708A JP 2001042708 A JP2001042708 A JP 2001042708A JP 2002240576 A JP2002240576 A JP 2002240576A
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Michinori Nakamura
道則 中村
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の周囲に設けられ、サーキュレーシ
ョンを防止するための隔壁を、高価な耐熱性の高い部材
の使用量を最小限にして、熱による劣化を最小限に抑制
でき、隔壁全体として十分な耐久性を持たせる。 【解決手段】 エンジンルーム10の内部は、熱交換器
11を境として低温チャンバLと高温チャンバHとに区
画されるが、高温チャンバH側から低温チャンバLへの
逆流を防止するために、熱交換器11の周囲に隔壁20
を設けて隙間を塞ぐが、隔壁20のうち、高温状態とな
る側壁10d側については、耐熱性の高い材質のもので
形成した高耐熱壁20aとなし、これ以外の温度があま
り高くない部位には、耐熱性は劣るが、安価な材質のも
ので形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ルの上部旋回体等においてエンジンルーム内に、エンジ
ンと共に装着され、ラジエータ,オイルクーラ等からな
る熱交換器を含む建設機械の熱交換装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】建設機械の一例として、例えば油圧ショ
ベルは下部走行体に上部旋回体を旋回可能に設け、上部
旋回体には掘削手段としてのバケット等を装着したフロ
ント作業機が装着される。この油圧ショベルは、下部走
行体による走行、上部旋回体の下部走行体に対する旋
回、さらにフロント作業機の駆動等のために、油圧ポン
プからの圧油により作動する油圧モータ及び油圧シリン
ダからなる油圧アクチュエータが装着される。また、油
圧ポンプはエンジンにより駆動される。従って、油圧シ
ョベルにおいては、少なくともエンジン冷却水を冷却す
るためのラジエータ及び作動油を冷却するオイルクーラ
とを含む熱交換器が設置される。
【0003】ラジエータ,オイルクーラ等の熱交換器に
は冷却風を流通させることにより、それぞれの被冷却流
体を冷却する構成となし、この冷却風を供給するために
ファンが設けられる。少なくともラジエータは、エンジ
ンを冷却した後のエンジン冷却水を冷却するものである
から、エンジンの近傍に配置され、エンジンにより駆動
されるファンで冷却風を供給するようにしている。ま
た、ラジエータの前面部に作動油を冷却するためのオイ
ルクーラが、このラジエータと直列に配置することによ
って、単一のファンからの冷却風で、複数の熱交換器を
冷却する構成とするのが一般的である。
【0004】油圧ショベルにあっては、上部旋回体にエ
ンジンルームが設けられ、前述した熱交換器は、エンジ
ンと共にエンジンルーム内に設置される。エンジンルー
ムは周囲をカバーや区画板等の壁面に囲まれたチャンバ
として構成される。熱交換器の前面側の壁面には外気取
り入れ口が形成されており、またエンジンの配設位置ま
たはその後方位置の壁面に排気口を開口させるように構
成している。ここで、外気取り入れ口及び排気口は、壁
面に所定の面積を有する開口で構成するか、またはルー
バを装着したり、パンチ孔を穿設する等により形成され
る。従って、熱交換器の前方側は外気取り入れ口から外
気が流入する空間で、熱交換器の後方側は熱交換器を通
過することにより温度が上昇した空気が充満する空間で
あって、しかもこの空間にはエンジン等の発熱源が配置
されている。つまり、エンジンルーム内は、熱交換器を
境として、前方側の空間は低温空間であり、後方側の空
間は高温空間となる。高温空間側の空気が低温空間側に
逆流すると、熱交換器の熱交換効率が低下することにな
る。そこで、このような逆流、即ちサーキュレーション
を防止するために、熱交換器の周囲とエンジンルームの
壁面との間に隔壁を介装する構成としたものは、従来か
ら知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーキュレ
ーション防止用の隔壁は、その本来の機能としては、前
述した低温空間と高温空間とを区画形成するためのもの
であるから、隙間を密閉できることが必須の要件であ
る。従って、隔壁は合成樹脂、特に発泡ウレタン等の発
泡樹脂で形成するのが一般的である。そして、隔壁の一
側面は高温空間に臨んでいることから、熱による劣化を
防止するためには、ある程度の耐熱性を持たせる方が望
ましい。しかしながら、エンジンルームの壁面と熱交換
器との間隔はかなり広くなっており、また耐熱性の良好
な合成樹脂は価格的に高価なものであるから、高い耐熱
性を有する合成樹脂で隔壁を形成すると、大幅なコスト
アップになるという問題点があった。
【0006】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、熱交換器の周囲に設
けられ、サーキュレーションを防止するための隔壁を、
高価な耐熱性の高い部材の使用量を最小限にして、熱に
よる劣化を最小限に抑制でき、もって隔壁全体として十
分な耐久性を持たせるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、建設機械のエンジンルーム内に設け
たエンジンに隣接させて1または複数の熱交換器を設
け、この熱交換器に冷却ファンを対向配設し、この冷却
ファンを回転させることによって、前記エンジンの配設
位置とは反対側から前記熱交換器に冷却風を送り込むこ
とにより被冷却流体を冷却するものであり、かつ前記エ
ンジンルームの壁面と前記熱交換器の周囲との間にサー
キュレーションを防止するための隔壁を設ける構成とし
たものであって、前記隔壁のうち、前記エンジンルーム
内の温度が最も高い位置に配置されている部位を、それ
以外の部位より耐熱性の高い部材で形成した高耐熱壁と
する構成としたことをその特徴とするものである。
【0008】即ち、エンジンルームの壁面と熱交換器の
外周部との間の隙間は隔壁により塞がれるが、この隔壁
には、その装着部位によっては大きな温度差が生じる。
例えば、油圧ショベルの上部旋回体等では、エンジンル
ームもスペース的な制約を受けるものであり、しかもこ
の制約された空間内にエンジンや、その他の機器類が設
置される。そして、これらエンジン等の機器類はデッド
スペースが生じないように、できるだけ合理的に配置し
て、エンジンルーム自体のコンパクト化が図られる。こ
のために、隔壁に近接する位置に発熱源が配置されるこ
とになり、発熱源に近い位置にある隔壁はそれだけ高温
になる。また、エンジン等が設置されている高温の空間
は、ファンにより空気の流れが形成されており、従って
熱がこもらないようにしている。しかしながら、エンジ
ンルームの壁面と内部に設置されている機器類等との関
係で、ファンの作用による空気の流れが制約されて、空
気の流れに澱みが生じる空間が生じるのを防止できない
ことがある。このように空気の流れに澱みがある空間に
発熱源が臨んでいると、当該の位置では熱がこもるよう
になり、しかも時間の経過と共に温度が極めて高くなっ
てしまう。従って、この空間に臨む隔壁は、高い耐熱性
を有する高耐熱壁とする。これによって、熱による劣化
が抑制され、その本来の隙間を塞ぐという機能を長期間
にわたって安定して発揮する。そして、ファンの作用に
より空気が円滑に流れている場所では、エンジンルーム
内に取り入れた外気が熱交換器を通過したことによる温
度上昇があるだけで、あまり高い温度にはならない。従
って、この部位の隔壁は耐熱性は低いが、安価な材質の
ものを選択する。これによって、熱交換器の周囲の隙間
を塞ぐために設けられる隔壁のコストを最小限に抑制で
きる。
【0009】従って、高耐熱壁は、まずエンジンルーム
内のエンジン配設側における空気の澱み部が生じる位置
に配置する。エンジンには排気管が接続して設けられ、
この排気管はエンジンの側面から張り出すように設け、
かつこの排気管に過給器を取り付けるように構成したも
のがある。この場合には、熱交換器と排気管の過給器が
張り出している側の側壁との間の空間には熱がこもるこ
とになるので、この空間に臨む隔壁を高耐熱壁とする。
また、これ以外の部位についても、熱の分布に応じて隔
壁に高い耐熱性を持たせるか否か、またどの程度の耐熱
性を持ったものを使用するかというように、材質の選択
を行う。要するに、熱交換器の周囲に設けられる隔壁
は、それが装着される部位の温度状態に応じてに応じ
て、耐熱性の異なる材料を混在させるようにする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。そこで、まず図1に熱交換
装置が設置される建設機械の一例として油圧ショベルを
示す。なお、本発明の熱交換装置は油圧ショベル以外の
熱交換装置にも適用できるのは言うまでもない。
【0011】而して、図1において、1はクローラ式走
行手段を備えた下部走行体、2は上部旋回体である。上
部旋回体2は、下部走行体1に対して旋回装置3を介し
て旋回可能となっている。上部旋回体2には、土砂の掘
削その他の作業を行うフロント作業機4が設けられ、ま
たこの機械を操作するオペレータが搭乗するキャブ5が
設置される。さらに、キャブ5の後部側には後述するエ
ンジンルーム10を含む建屋6が設置されている。フロ
ント作業機4は、上部旋回体2に俯仰動作可能に設けた
ブーム4aと、このブーム4aの先端に上下方向に回動
可能に連結したアーム4bとを有し、アーム4bの先端
にはフロントアタッチメントが連結される。図示したフ
ロントアタッチメントは、土砂の掘削を行うバケット4
cであるが、これ以外のアタッチメントを、このバケッ
ト4cに交換して装着できるようになっている。
【0012】油圧ショベルの作動、つまり下部走行体1
の走行、旋回装置3による上部旋回体2の旋回は、油圧
モータにより行われ、またフロント作業機4を構成する
ブーム4a,アーム4b及びバケット4cの駆動は油圧
シリンダにより行われる。これら油圧モータ及び油圧シ
リンダからなる油圧アクチュエータに圧油を供給するた
めに、上部旋回体2の建屋6には油圧ポンプ7と、この
油圧ポンプ7を駆動するためにエンジン8とが搭載され
るが、これらの機器は、図2及び図3に示すエンジンル
ーム10内に設置される。
【0013】図2及び図3において、建屋6の一部を構
成するエンジンルーム10は基本的には周囲をカバー等
からなる壁面で覆われて、実質的に独立した空間を構成
している。エンジンルーム10内には、また、ラジエー
タやオイルクーラ等からなる熱交換器11が設置されて
いる。そして、エンジン8には冷却用のファン12が接
続されており、エンジン8が起動すると、ファン12が
回転することになり、図2に矢印Fで示した方向に冷却
風が流れるようになっている。従って、本発明による熱
交換装置は、1または複数の熱交換器11及びファン1
2から構成され、また、後述するように、ファン12に
よる冷却風の流れにおいて、下流側から上流側への逆流
を防止するために設けられる隔壁20も含むものであ
る。
【0014】而して、エンジンルーム10を構成する壁
面として、図2において、ファン12による冷却風の流
れの上流側に位置する一端側の壁面を端壁10aとし、
またその反対側の壁面を端壁10b、さらに冷却風の流
れ方向から見て、左側の壁面を側壁10c,右側の壁面
を側壁10dとする。また、図3において、エンジンル
ーム10の下部には下部カバーが、また上部には開閉可
能な上部カバーがそれぞれ設けられており、下部カバー
は符号10eで、上部カバーは符号10fでそれぞれ示
す。
【0015】ここで、端壁10aには、外気の取り入れ
口が設けられ、また下部カバー10e,上部カバー10
f,端壁10bのいずれか1乃至複数の壁面には、適宜
の位置に排気口が形成されている。また、側壁10c
は、上部旋回体2に装着したカウンタウエイト9側に位
置するものであり、このカウンタウエイト9そのものを
側壁10cとして機能させる場合もある。これに対し
て、側壁10dはになっており、エンジン8等の機器類
の修理や点検は、この側壁10d側から行われる。従っ
て、側壁10dを設けた側にはメンテナンス用として、
所定の空間が形成される。
【0016】エンジン8には排気管13が接続されてい
る。この排気管13は側壁10d側において、油圧ポン
プ7の取付側に向けて延在されており、その途中位置に
はエンジン8に供給される空気を過給するための過給器
14が装着されている。そして、排気管13にはさらに
エンジン8の上部位置に配置したマフラ15が装着され
ており、最終的には上部カバー10fを貫通してエンジ
ンルーム10の外部に導出されている。
【0017】ここで、エンジンルーム10の内部は、熱
交換器11を境として2つのチャンバに分かれ、これら
2つのチャンバは温度状態が異なっている。つまり、熱
交換器11より端壁10a側のチャンバは、端壁10a
に外気取り入れ口が形成されており、しかもファン12
の作動によって、常に外気が流入する。従って、このチ
ャンバは低温チャンバLである。これに対して、熱交換
器11から冷却風の下流側に位置する空間は、熱交換器
11と熱交換して温度が上昇した空気が流入することに
なり、しかもエンジン8及びその周辺機器というよう
に、高い発熱源が配置されており、高温状態となった高
温チャンバHである。
【0018】熱交換器11内を流れる被冷却流体を効率
的に冷却するためには、常に低温チャンバL側から高温
チャンバH側に向けて空気が流れ、高温チャンバHから
低温チャンバL側への逆流、つまりサーキュレーション
が生じないようにしなければならない。図4に示したよ
うに、熱交換器11は、左右の側壁10c,10d及び
下部カバー10e,上部カバー10fからある間隔だけ
隔てられており、この熱交換器11の周囲には隙間が存
在している。従って、この隙間を介して高温チャンバH
側から低温チャンバLに逆流するのを防止する必要があ
る。このために、熱交換器11の周囲に隔壁20を設け
て隙間を塞ぐようになし、もって高温チャンバHと低温
チャンバLとの間を遮断するように構成している。
【0019】隔壁20の本来の機能は、前述した高温チ
ャンバHと低温チャンバLとの間の連通を遮断する遮断
壁であり、低価格,軽量化等の見地から、発泡ウレタン
樹脂等の発泡樹脂材で形成するのが一般的である。ただ
し、この遮断壁の一側面は高温チャンバHに臨んでいる
ことから、耐熱性の低い材質のもので隔壁20を形成し
た場合には、高温チャンバHにおける熱の影響で、この
隔壁20が早期に劣化して、破損する等により密閉性が
損なわれる可能性がある。そこで、隔壁20の材質とし
て、耐熱性の高い樹脂材を用いることが考えられる。し
かしながら、一般的に耐熱性の高い樹脂は高価であるこ
とから、熱交換器11の周囲のうち、あまり高熱になら
ない部位については、耐熱性はあまり高くはないが、で
きるだけ安価な材質のものを用いる方がコストの面で有
利である。
【0020】そこで、熱交換器11の周囲に設けた隔壁
20のうち、高温状態となる部位については、耐熱性の
高い材質のもので形成し、温度があまり高くない部位に
は、耐熱性は劣るが、安価な材質のもので形成するとい
うように、部位によって材質を変えるようになし、もっ
て隔壁20全体の耐久性を高め、かつコストアップを最
小限に抑制するように構成しえいる。
【0021】図2及び図3に示した構成のエンジンルー
ム10においては、エンジン8全体が発熱源であり、ま
た排気管13,過給器14及びマフラ15も発熱源であ
る。排気管13は側壁10d側に配置されており、しか
もエンジン8はこの側壁10d側に偏寄した位置に配置
されている。従って、側壁10c側には広い空間が存在
している。このように、エンジン8をエンジンルーム1
0内の中央に配置するのではなく、側壁10d側に配置
したのは、側壁10c側からエンジン8等の修理・点検
等といったメンテナンス作業の便宜からである。しか
も、排気管13及び過給器14というように、エンジン
8から突出しており、しかも発熱源となる部材や機器等
は側壁10d側に配置している。また、上部カバー10
e側にはマフラ15が配置されており、このマフラ15
はエンジン8における油圧ポンプ7の接続側に位置して
いる。
【0022】以上のことから、ファン12を作動させ
て、冷却風を図2の矢印F方向に流した時に、エンジン
ルーム10の高温チャンバH内において、エンジン8の
周囲における空気の流れは次のようになる。まず、エン
ジン8と側壁10cとの間は、広い空間が確保されてい
るから、エンジン8の後方側に向けて円滑な流れが形成
される。また、下部カバー10e側では、空気の流通そ
のものはあまり円滑であるとは言えないが、下部側の温
度はそれほど上昇しないし、また下部カバー10eには
適宜の位置に排気口を形成して、外部に空気を放出でき
る。さらに、上部カバー10f側にはマフラ15が配置
されており、このマフラ15は上部カバー10fに近接
した位置となっている。しかしながら、マフラ15はエ
ンジン8における油圧ポンプ7への接続側に配置されて
おり、ファン12からマフラ15までの間にはかなりの
距離がある。従って、上部カバー10fにおいて、マフ
ラ15の配設位置よりファン12側の位置に排気口を設
けることにより、高温チャンバH内におけるこの部位で
も空気が円滑に流通する。要するに、前述した各部位の
温度は、低温チャンバLと比較すると、熱交換器11に
より熱交換したことによる上昇分だけ高い温度状態とな
るに過ぎない。
【0023】ところで、エンジン8の側壁10d側の空
間は狭くなっており、しかもエンジン8の途中位置から
排気管13及び過給器14がこの側壁10d方向に張り
出している。従って、ファン12が回転しても、図2に
Sで示した空間ではエンジン8の後方側に向けての空気
の流れが阻止されて、同図に矢印Rで示したような循環
流が形成される。しかも、この空間Sに臨んでいる排気
管13及び過給器14は発熱源である。このために、空
間S内に封じ込められた空気の温度が時間の経過と共に
上昇することになり、やがては他の部位より遥かに高い
温度にまで上昇する。ここで、側壁10dは隔壁に近接
する位置に配置されており、または隔壁そのものが側壁
10dとして機能させるようにしたものもあるが、いず
れにしろ、この側壁10d側に排気口を設けて、空間S
から高温の空気を外部に排出することができない。
【0024】以上のことから、熱交換器11の周囲に設
けた隔壁20全体のうち、空間Sに臨む位置にある隔壁
部20aが最も高温となる。そこで、この隔壁部20a
を耐熱性の高い材質のもので形成した高耐熱壁となし、
それ以外についてはあまり高い温度とはならないので、
耐熱性を要件とせず、隙間を塞ぐ機能のみを発揮する材
質のもので構成する。これによって、隔壁20全体のう
ち、幅の狭い側壁10d側の全体、特にその上部側の所
定の長さ分の隔壁部20aだけは、価格的に高価ではあ
るが高耐熱壁とすることによって、熱による劣化を抑制
することができて、耐久性を向上させることができる。
また、他の部分については、格別耐熱性を要件としない
ので、隔壁20としての材料の選択の余地を大きくする
ことができ、低価格の材質を選択できるので、全体とし
ての隔壁20のコストアップは最小限に抑制できること
になる。
【0025】なお、前述した実施の形態においては、エ
ンジンやその周辺機器類等の配置の関係から、高耐熱壁
はエンジン配設位置のカウンタウエイト側の位置に設け
る構成としたが、エンジンルーム内における各機器類等
の配置によっては、この部位に加えて、あるいはこの部
位ではなく、別の部位も高い温度状態となる場合があ
る。従って、熱交換器の周囲に設けた隔壁のうち、高い
温度状態となる部位については、他の部位より耐熱性の
高い材質のものを使用するようにすれば良く、高耐熱壁
を設ける部位は前述した実施の形態に限定されるもので
はない。さらに、熱交換器の周囲に設ける隔壁の材質
を、それが曝される温度分布に応じて、高温域でも劣化
しないものと、中温域で劣化しない材質と、それ以外と
いうように、複数種類の材質のものを混在させるように
構成することもできる。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、熱
交換器の周囲に設けられ、サーキュレーションを防止す
るための隔壁を、高価な耐熱性の高い部材の使用量を最
小限にして、熱による劣化を最小限に抑制でき、もって
隔壁全体として十分な耐久性を持たせることができる等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱交換装置が搭載される建設機械の一例として
の油圧ショベルの全体構成図である。
【図2】エンジンルームの横断面図である。
【図3】エンジンルームの縦断面図である。
【図4】図3のX−X断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体 2 上部旋回体 6 建屋 7 油圧ポンプ 8 エンジン 10 エンジンルーム 10a,10b 端壁 10c,10d 側壁 10e 下部カバー 10f 上部カバー 11 熱交換器 12 ファン 13 排気管 14 過給器 15 マフラ 20 隔壁 20a 隔壁部(高耐熱壁) H 高温チャンバ L 低温チャンバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械のエンジンルーム内に設けたエ
    ンジンに隣接させて1または複数の熱交換器を設け、こ
    の熱交換器に冷却ファンを対向配設し、この冷却ファン
    を回転させることによって、前記エンジンの配設位置と
    は反対側から前記熱交換器に冷却風を送り込むことによ
    り被冷却流体を冷却するものであり、かつ前記エンジン
    ルームの壁面と前記熱交換器の周囲との間にサーキュレ
    ーションを防止するための隔壁を設ける構成としたもの
    において、 前記隔壁のうち、前記エンジンルーム内の温度が最も高
    い位置に配置されている部位を、それ以外の部位より耐
    熱性の高い部材で形成した高耐熱壁とする構成としたこ
    とを特徴とする建設機械の熱交換装置。
  2. 【請求項2】 前記高耐熱壁は、前記エンジンルーム内
    の前記エンジン配設側における空気の澱み部が生じる位
    置に配置する構成としたことを特徴とする請求項1記載
    の建設機械の熱交換装置。
  3. 【請求項3】 前記エンジンには排気管を接続して設
    け、この排気管を前記エンジンの側面から張り出すよう
    に設け、かつこの排気管に過給器を取り付けるように構
    成し、前記隔壁のうちの高耐熱壁は、前記熱交換器と前
    記排気管の過給器が張り出している側の側壁との間に配
    置する構成としたことを特徴とする請求項2記載の建設
    機械の熱交換装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005319838A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械の冷却装置配設構造

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JP2005319838A (ja) * 2004-05-06 2005-11-17 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械の冷却装置配設構造

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