JP2002240443A - 中間転写記録媒体及びこれを用いた印画物の形成方法 - Google Patents

中間転写記録媒体及びこれを用いた印画物の形成方法

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JP2002240443A
JP2002240443A JP2001037824A JP2001037824A JP2002240443A JP 2002240443 A JP2002240443 A JP 2002240443A JP 2001037824 A JP2001037824 A JP 2001037824A JP 2001037824 A JP2001037824 A JP 2001037824A JP 2002240443 A JP2002240443 A JP 2002240443A
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Takayuki Imai
貴之 今井
Katsuyuki Oshima
克之 大嶋
Kozo Odamura
耕造 小田村
Etsuo Takasaki
悦生 高崎
Tadahiro Ishida
忠宏 石田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホログラムパターンと受容層を有する中間転
写記録媒体において、画像の形成位置を設定するための
検知マークを、製造上及び実用上、コストアップや、不
安定なセンサー感度と位置精度等の問題を解消できる中
間転写記録媒体及びこれを用いた印画物の形成方法を提
供することを目的とする。 【解決手段】 中間転写記録媒体は、転写部に設けられ
たホログラムパターン毎にレジマークが設けられ、この
レジマークを検知することにより、所定位置の受容層に
画像を形成できるので、ホログラムパターンのつなぎ目
上に画像を転写形成することがなく、品質に優れた印画
物が得られる。また、このレジマークは、転写部を被転
写体に転写する際、被転写体に転写されるべき転写部の
位置を設定するためのマークとなり、被転写体の所定位
置に転写すべき転写部を転写でき、被転写体上の予め形
成してある画像と、転写部に形成された画像とを精度良
くマッチングできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドの
加熱により転写を行なう熱転写プリンタ等に用いられる
熱転写シートに関し、特に、印画物のオーバーコートを
行ない写真のような質感を与える熱転写シートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が知られている
が、この方法は、基材シート上に着色転写層を形成した
熱転写シートにおいて、その背面からサーマルヘッドな
どにより、画像状に加熱して、上記の着色転写層を熱転
写受像シートの表面に熱転写して、画像形成するもので
ある。この熱転写方法は、その着色転写層の構成によっ
て、昇華転写型と熱溶融転写型の二方式に大別される。
両方式ともに、フルカラー画像の形成が可能であり、例
えば、イエロー、マゼンタ、シアンさらに必要に応じ
て、ブラックの三色ないし四色の熱転写シートを用意
し、同一の熱転写受像シートの表面に各色の画像を重ね
て熱転写して、フルカラー画像を形成するものである。
マルチメディアに関連した様々なハードおよびソフトの
発達により、この熱転写方法は、コンピューターグラフ
ィックス、衛星通信による静止画像そしてCDROMそ
の他に代表されるデジタル画像およびビデオ等のアナロ
グ画像のフルカラーハードコピーシステムとして、その
市場を拡大している。
【0003】この熱転写方法による熱転写受像シートの
具体的な用途は、多岐にわたっている。代表的なものと
しては、印刷の校正刷り、画像の出力、CAD/CAM
などの設計およびデザインなどの出力、CTスキャンや
内視鏡カメラなどの各種医療用分析機器、測定機器の出
力用途そしてインスタント写真の代替として、また身分
証明書やIDカード、クレジットカード、その他カード
類への顔写真などの出力、さらに遊園地、ゲームセンタ
ー、博物館、水族館などのアミューズメント施設におけ
る合成写真、記念写真としての用途などをあげることが
できる。上記のような用途の多様化に伴い、任意の対象
物に熱転写画像を形成する要求が高まり、その対応の一
つとして、受容層が基材上に剥離可能に設けられた中間
転写記録媒体で、その受容層に染料層や熱溶融性インキ
層を有する熱転写シートを用いて、染料、顔料などの着
色剤を転写して画像を形成し、その後に中間転写記録媒
体を加熱して、受容層を被転写体上に転写する方法が提
案されている。(特開昭62−238791号等)
【0004】また、上記の中間転写記録媒体を用いるこ
とは、受容層を被転写体に転写することができるので、
色材が移行しにくく、高画質の画像を直接形成できない
被転写体や、熱転写時に色材層と融着し易い被転写体等
に対して、好ましく用いられている。また、予め被転写
体上にサイン等の必要な事項を記入または印刷等し、そ
の後に、中間転写記録媒体から文字や写真等の画像が形
成された転写部を転写することによって印画物を作成す
ることもできる。そのため、中間転写記録媒体は、パス
ポート等の身分証明書やクレジットカード・IDカード
等の印画物の作成に対して好ましく用いられている。上
述したようなパスポートやクレジットカード等の印画物
には、セキュリティー、即ち偽造や改ざんされ難い高い
信頼性・安全性が要求されている。そのため、複写によ
る偽造や改ざん等がし難いように従来から種々の工夫が
なされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本出願人は、パスポー
トやクレジットカード等の印画物の偽造・改ざんを防止
するため、ホログラムパターンやマイクロ文字等を転写
部に設けた中間転写記録媒体およびその転写部を被転写
体に転写することによって得られた印画物に関して既に
出願している(特開平11−254844号、特開20
00−15939号)。これによれば、転写部に設けら
れたホログラムパターンやマイクロ文字を、画像と共に
被転写体に転写することによって、印画物に形成された
文字や顔写真等の画像を偽造・改ざんすることが困難と
なり、高い信頼性と安全性が得られる。
【0006】しかしながら、このような中間転写記録媒
体には、ホログラムパターンを製版する際のつなぎ目、
すなわちホログラムパターンを順次製版していく際のホ
ログラムパターンとホログラムパターンとの間でホログ
ラムパターンが途切れてしまっているつなぎ目が、一定
間隔で現れてしまう。そして、このようなホログラムパ
ターンのつなぎ目を避けるという配慮がなされずに、中
間転写記録媒体の受容層に画像が形成されていたので、
ホログラムパターンのつなぎ目の部分に画像が形成され
る場合があった。
【0007】こうして画像が形成された中間転写記録媒
体を用いて印画物を形成した場合、得られた印画物は、
画像上にホログラムパターンのつなぎ目が現われるの
で、商品価値が低下し、パスポート、身分証明カード
(IDカード)等のような高い信頼性・安全性が要求さ
れている印画物の場合には、特に好ましくない。このよ
うな問題を解決するために、形成した個々のホログラム
パターン毎に、画像の形成位置を設定するための検知マ
ークを形成し、この検知マークを検知することによっ
て、ホログラムパターンのつなぎ目上に画像が形成され
ることの防止を試みた。しかしながら、検知マークを、
ホログラムパターンの製版時に印刷やインクジェット等
により形成した場合、ホログラムパターンの製版工程内
に検知マークの印刷装置を組込まなければならないの
で、工程が煩雑となって製造上の問題が多く、コストア
ップの要因となるおそれがあった。また、検知マーク
を、ホログラムパターンの製版後に印刷等により形成し
た場合、ホログラムパターンの製版工程と検知マークの
形成工程とが別工程となるので、ホログラムパターンと
検知マークとの相対位置が一定しないという問題が起こ
り、検知マークを設けるべき位置に正確に設けることが
できないという場合があった。
【0008】また、上記のホログラムパターン毎に設け
る検知マークを、ホログラムパターン形成時に、同時に
ホログラムマークとして形成する方法を提案した。(特
開平11−254844号)しかし、この方式で、中間
転写記録媒体の製造上の問題は解決できるが、熱転写プ
リンターで実用上、ホログラムマークを検知するための
センサーが必要であり、このホログラムセンサーは特殊
なもので、高価であるという問題がある。さらに、たと
えホログラムセンサーを用いても、センサー感度上、不
安定な面があり、ホログラムマークを検知マークとして
用いることは、困難である。したがって、上記課題を解
決するために、本発明の目的は、ホログラムパターンと
受容層を有する中間転写記録媒体において、画像の形成
位置を設定するための検知マークを、製造上及び実用
上、コストアップや、不安定なセンサー感度と位置精度
等の問題を解消できる中間転写記録媒体及びこれを用い
た印画物の形成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、少なくとも基材フィルムと、当該基材
フィルム上に剥離可能に設けられた転写部とからなり、
当該転写部は画像が形成される受容層を少なくとも有
し、画像が形成された後の前記転写部を被転写体に転写
するために用いられる中間転写記録媒体において、前記
転写部には、1種又は複数のホログラムパターンが設け
られていると共に、当該ホログラムパターン毎にレジマ
ークが設けられている構成とする。この発明によれば、
転写部に設けられたホログラムパターン毎に、赤外セン
サーのような安価に入手できるセンサーで検知できるレ
ジマークが設けられているので、そのレジマークを安定
して検知することが可能となり、ホログラムパターンが
設けられた所定の位置の受容層に、熱転写シートを用い
た熱転写法によって画像を形成することができる。この
ため、ホログラムパターンのつなぎ目上に画像を転写形
成することがなく、さらに、その後の転写によって得ら
れた印画物の画像につなぎ目が現れることがなく、品質
に優れた印画物とすることができる。また、この検知マ
ークは、中間転写記録媒体の転写部を被転写体に転写す
る際に、被転写体に転写されるべき転写部の位置を設定
するためのマークとすることもできるので、被転写体の
所定の位置に転写すべき転写部を精度よく転写すること
ができる。
【0010】また、本発明の印画物の形成方法は、少な
くとも基材フィルムと、当該基材フィルム上に剥離可能
に設けられた転写部とからなり、当該転写部には少なく
とも画像が形成される受容層とホログラムパターンが設
けられていると共に、当該ホログラムパターン毎にレジ
マークが設けられている中間転写記録媒体と、色材転写
部が設けられた熱転写シートとを準備し、前記レジマー
クを検知することによって、前記受容層に画像を形成す
る位置を設定して、この設定された位置に前記熱転写シ
ートの色材転写部から色材を移行して画像を形成し、そ
の後、さらに前記レジマークを検知することによって、
被転写体に転写されるべき前記転写部の位置を設定し
て、この設定された位置の前記転写部を被転写体上に転
写して印画物を形成するものである。
【0011】この発明によれば、中間転写記録媒体に設
けられたホログラムパターン毎にレジマークが設けられ
ており、中間転写記録媒体に画像を形成する際、このレ
ジマークを検知して画像形成位置が設定されるので、形
成すべき所定の位置に画像を精度よく形成することがで
き、従来のようにホログラムパターンのつなぎ目上に画
像が形成されることはない。また、画像が形成された後
の中間転写記録媒体の転写部を被転写体に転写する場合
にも、このレジマークを検知することによって、転写さ
れるべき転写部の位置が設定されるので、被転写体の所
定の位置に精度よく転写部を転写することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の中間転写記録媒
体の一例を示す断面図である。中間転写記録媒体1A
は、基材フィルム2と、基材フィルム2上に剥離可能に
設けられた転写部12とから構成されている。転写部1
2は、画像が形成される受容層5を少なくとも有し、基
材フィルム2側から剥離層3、保護層4、ホログラム層
7、透明蒸着層8、アンカー層9、受容層5の順で積層
されている。ホログラム層7には、ホログラムパターン
が形成されている。また、転写部12にはマイクロ文字
および彩紋柄を形成することもできる。この中間転写記
録媒体1Aは、画像6が形成された後の転写部12を、
被転写体上に転写して印画物を得るために用いられる。
【0013】転写部12に設けられた受容層5およびホ
ログラム層7以外の層、例えば剥離層3、保護層4、ア
ンカー層9は必ずしも必須の層ではなく、被転写体の材
質、印画物の用途および使用態様などにより適宜選択さ
れて設けられるものであり、特に限定されるものではな
い。そのため、これらの層の代わりに、または、これら
の層に加えて、紫外線吸収層などの特有の作用を有する
層を適宜選択して設けることもできる。なお、透明蒸着
層8とアンカー層9は、通常ホログラム層7と共に設け
られている。
【0014】図2は、本発明の中間転写記録媒体の一例
を示す平面図である。中間転写記録媒体1Bには、ホロ
グラムパターン21が、ホログラム層7に一定の相対的
な位置関係で形成されていて、またそのホログラムパタ
ーン21毎にレジマーク22が設けられている。尚、ホ
ログラムパターン21は、中間転写記録媒体1Bを平面
的に観察すれば、少なくとも受容層を設けた転写部(1
2)の設けられた位置にある。ホログラムパターン21
は、最終的に形成された印画物の装飾性を向上させるた
め、または、複写等しにくいので偽造や改ざんを防止す
るために設けられるものである。
【0015】(ホログラムパターン)ホログラムパター
ン21の大きさと形状は、要求される印画物の態様によ
ってそれぞれ異なるので、特に限定されるものではな
い。ホログラムパターン21の形成方法としては、従来
公知の方法、例えばホログラムの干渉縞の凹凸パターン
を設けた原版を用い、微細凹凸をエンボス加工法等によ
って形成する。ホログラム層7は、一般に樹脂の層で構
成されるが、この層自体は単一構造でもよく、また多層
構造でもよい。そして、ホログラム層は、平面型ホログ
ラムでも体積型ホログラムでもよく、平面型ホログラム
の場合、なかでもレリーフホログラムが量産性およびコ
ストの面から好ましい。その他、フレネルホログラム、
フラウンホーファーホログラム、レンズレスフーリエ変
換ホログラム、イメージホログラム等のレーザー再生ホ
ログラム、レインボーホログラム等の白色光再生ホログ
ラム、更にそれらの原理を利用したカラーホログラム、
コンピュータホログラム、ホログラムディスプレイ、マ
ルチフレックスホログラム、ホログラフィックステレオ
グラム、ホログラフィック回折格子等を用いることがで
きる。
【0016】干渉縞を記録するためのホログラム層の形
成用感光材料としては、銀塩、重クロム酸ゼラチン、サ
ーモプラスチックス、ジアゾ系感光材料フォトレジス
ト、強誘電体、フォトクロミックス材料、カルコゲンガ
ラス等が使用できる。また、ホログラム層の材質とし
て、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例、ポリメチルメ
タアクリレート)、ポリスチレン、ポリカーボネート等
の熱可塑性樹脂、そして、不飽和ポリエステル、メラミ
ン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオー
ル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレー
ト、トリアジン系アクリレート等の熱硬化性樹脂を硬化
させたもの、或いは、上記熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂
の混合物やラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性物
質が使用可能である。
【0017】(レジマーク)また、レジマーク22は、
(1)ホログラムパターン21が設けられた所定の位置
の受容層5に、熱転写シートを用いた熱転写法によって
画像の形成位置を設定するためのマーク、(2)画像が
形成された後の中間転写記録媒体の転写部12の所定の
位置に、受容層および被転写体との接着性に優れた接着
層の転写位置を設定するためのマーク、(3)被転写体
の所定の位置に、被転写体が転写されるべき転写部の位
置を設定するためのマーク、または、(4)画像が形成
される前の転写部12の受容層5に、熱転写シートを用
いた熱転写法によって画像を形成するための位置を設定
するために用いられるマーク、として作用する。
【0018】レジマーク22の形状や色は、検知器によ
って検知可能であればよく、限定されるものではない。
形状において、例えば、図3のように中間転写記録媒体
1Cの幅全体にわたって形成したり、丸形や四角形、バ
ーコード等の形状があげられる。また、レジマークは、
その色は、検知器で検知可能であればよく、例えば、光
透過型検知器であれば、隠蔽性の高い銀色、黒色などが
あげられる。また、光反射型検知器であれば、反射性の
高い金属光沢の色調、白色などがあげられる。検知マー
クの形成方法は、グラビア印刷やオフセット印刷等の公
知の印刷手段で形成することができる。また、蒸着フィ
ルムを転写箔でホットスタンプで設けたり、裏面に粘着
剤付きの蒸着フィルムを貼り付けることもでき、特に限
定されるものではない。
【0019】但し、本発明の中間転写記録媒体で使用す
るレジマークは、市場で安価に、また簡単に入手するこ
とができる赤外センサーで検知できるようなものが好ま
しく用いられる。そのレジマークに含有させる赤外線吸
収材料として、例えば、カーボンブラック、四三酸化鉄
等の無機顔料や、シアニン系、フタロシアニン系、ナフ
タロシアニン系、ナフトキノン系、アントラキノン系、
アミニウム系、ジオチール金属錯塩系、ジインモニウム
系、トリフェニルメタン系、クロニックメチン系、アズ
レニオウム系、ピリリウム系等の有機材料が挙げられ
る。このような赤外線吸収材料を含有するレジマーク
は、そのレジマークの形成されていない隣接した部分に
赤外線を吸収するような物質を塗布せずに、赤外線吸収
度合を低く維持させて、レジマーク部分と、それ以外の
部分との赤外線吸収性の差を大きくとることで、赤外セ
ンサーのレジマークの読取り感度を向上させることがで
きる。
【0020】レジマークを印刷で形成する場合、着色顔
料やその他の材料を熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂に分散
して所望の色に着色したインキにより形成することが出
来る。具体的には、カーボンブラック、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、クレー、シリカ等の着色顔料、赤外線
吸収剤などをポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエステル、塩素化ポリプロピレン、変性ポリ
オレフィン、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボ
ネート、アイオノマーなどの熱可塑性樹脂或いは、単官
能及び/又は多官能水酸基含有のプレポリマーに分散し
イソシアネート等で硬化させた樹脂等を使用することが
できる。上記のレジマーク用インキは、基材フィルム上
に塗工し、乾燥させる時に、高温で乾燥させずに、10
0℃以下で乾燥できるように、溶媒とバインダー樹脂の
組み合わせにする。それによって、レジマークの塗工時
に基材フィルムの伸縮を防止し、レジマークの位置精度
を高めることができる。
【0021】図4は、連続シート31である中間転写記
録媒体に設けられたレジマーク22を検知する態様を示
す斜視図である。発光素子51から発せられた光は、中
間転写記録媒体1Dにホログラムパターン21毎に設け
られたレジマーク22によって反射し、その反射光53
を受光素子52で検知することによって、レジマーク2
2の位置が検知される。これにより、受容層5に画像6
が形成されるべき位置の設定、被転写体上に転写すべき
転写部12の位置の設定が、何れも発光素子と受光素子
とによって行なわれるので、効率的である。この態様
は、レジマークを光反射型センサーで検知したものであ
るが、それに限定されず、中間転写記録媒体の一方の側
に有する発光素子からレジマークに対して光を発して、
その光の透過光を中間転写記録媒体の他方の側に有する
受光素子で検知する、透過型センサーを利用することも
可能である。
【0022】図1に示すように、本発明の中間転写記録
媒体は、基材フィルム2上に、剥離層3、保護層4、ホ
ログラム層7、透明蒸着層8、アンカー層9、受容層5
の順に積層する構成をとることができる。 (基材フィルム)基材フィルム2は、従来の中間転写記
録媒体に使用されているものと同じ基材フィルムをその
まま用いることができ、特に限定するものではない。好
ましい基材フィルム2の具体例としては、グラシン紙、
コンデンサー紙またはパラフィン紙等の薄紙、あるい
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエーテルケトンもしくはポリエーテ
ルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピ
レン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレ
ン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
スチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテ
ンまたはアイオノマー等のプラスチックの延伸または未
延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種
以上積層した複合フィルムも使用することができる。基
材フィルム2の厚さは、その強度および耐熱性等が適切
になるように材料に応じて適宜選択することができる
が、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いら
れる。基材フィルムの転写部側とは反対の面に、必要に
応じて背面層を従来公知の方法で設けることができる。
背面層は、中間転写記録媒体を用いて被転写体に転写部
を転写する際、基材フィルムとサーマルヘッド等の加熱
デバイスとの融着を防止し、摺動性を向上させるため
に、従来用いられている樹脂と同様の樹脂によって設け
ることができる。
【0023】(受容層)受容層5は、中間転写記録媒体
を構成する転写部の一部として、基材フィルム側とは反
対側の最表面に位置するように設けられる。この受容層
上には、熱転写によって、色材層を有する熱転写シート
から熱転写法によって画像が形成される。そして、画像
が形成された中間転写記録媒体の転写部は、被転写体に
転写され、その結果、印画物が形成される。このため、
受容層を形成するための材料としては、昇華性染料また
は熱溶融性インキ等の熱移行性の色材を受容し易い従来
公知の樹脂材料を使用することができる。例えば、ポリ
プロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル
もしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ
酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エス
テル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートも
しくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレン
もしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマ
ーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロー
スジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネイ
ト等が挙げられ、特に、塩化ビニル系樹脂、アクリル−
スチレン系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。
【0024】受容層が接着層を介して被転写体に転写さ
れる場合には、受容層自体の接着性は必ずしも要求され
ない。しかし、受容層が接着層を介さないで被転写体に
転写される場合には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
などの接着性を有する樹脂材料を用いて受容層を形成す
ることが好ましい。受容層は、上述の材料の中から選択
された単独または複数の材料および必要に応じて各種添
加剤等を加え、水または有機溶剤等の適当な溶剤に溶解
または分散させて受容層用塗工液を調製し、これをグラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用い
たリバースコーティング法等の手段により、塗布、乾燥
して形成することができる。その厚さは、乾燥状態で1
〜10μm程度である。
【0025】(保護層)保護層4は、必要に応じて転写
部の一部として設けられ、被転写体に転写された後に受
容層を覆い、熱転写画像の品質を維持する。保護層を形
成するための材料は、従来公知の保護層用の材料、例え
ばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹
脂、ポリエステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂、およびこれらの混合物などを用いることができ、表
面保護層として所望の物性、例えば耐指紋性を有する樹
脂組成を選定することが好ましい。また、耐摩擦性、耐
薬品性、耐汚染性が特に要求される場合は、保護層用の
樹脂として電離放射線硬化型樹脂を用いることもでき
る。また、画像形成物の耐擦過性を向上させるための滑
剤、汚染防止のための界面活性剤、耐候性能を向上させ
るための紫外線吸収剤、酸化防止剤等を適宜添加した保
護層用材料を用いて保護層を形成することもできる。保
護層は、上記受容層で説明した同様の方法で形成するこ
とができ、厚さは0.1〜10μmが好ましい。
【0026】(透明蒸着層)透明蒸着層8は、通常、ホ
ログラム層に接して受容層の側に設けられる。この透明
蒸着層は、他の層とは屈折率が異なるので、形成された
印画物において、ホログラムの絵柄を浮き立たせる作用
を有する。透明蒸着層を形成するための材料は、従来公
知のもの、例えばZnS、TiO2、SiO2、Cr23
等の金属酸化物や硫化物等を使用することができ、特に
限定されない。また、その形成方法も、真空蒸着法、ス
パッタリング法等の従来と同様の方法で形成することが
できる。
【0027】(アンカー層)アンカー層9は、例えば図
1においては、その表面に透明蒸着層8が設けられたホ
ログラム層7と受容層5とを接着させるために設けられ
る。このアンカー層9を形成するための材料は、従来公
知のものを使用することができ、特に限定されない。ま
た、その形成方法も、従来と同様の方法で形成すること
ができる。
【0028】紫外線吸収層は、必要に応じて転写部の一
部として、受容層と基材フィルムの間の適当な位置に設
けることもできる。この紫外線吸収層は、転写後の受容
層を覆って、自然光中の紫外線から印画物の画像の劣化
を防止する。この紫外線吸収層を形成するための材料
は、従来公知のものを使用することができ、特に限定さ
れない。また、その形成方法も、従来と同様の方法で形
成することができる。
【0029】(剥離層)剥離層3は、通常、アクリル骨
格樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロ
ースと熱硬化型アクリル樹脂、メラミン樹脂、ニトロセ
ルロース樹脂、およびポリエチレンワックスとの混合物
等から形成され、特にアクリル骨格樹脂を主成分とする
ことが好ましい。また、剥離層と基材フィルムとの密着
力を調整するために、ポリエステル樹脂等が好ましく用
いられる。剥離層は、例えばアクリル骨格樹脂とポリエ
ステル樹脂を適当な溶剤により、溶解または分散させて
剥離層用塗工液を調製し、これを基材フィルム上にグラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版を用い
たリバースコーティング法等の手段により塗布、乾燥し
て形成することができる。その乾燥後の厚さは、通常
0.1〜10μmである。また、剥離層を有していない
転写部であっても、保護層に剥離性をもたせることによ
って、保護層と基材フィルムとの間で適当な密着力をも
たせることができる。また、基材フィルム自体に剥離性
をもたせることによって、上述の剥離層と同様の作用を
もたせることもできる。
【0030】離型層(図示しない)は、上述の剥離層の
代わりに基材フィルム上に設けることができ、通常、バ
インダ樹脂と離型性材料とから形成される。バインダ樹
脂としては、熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メチ
ル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等
のアクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブ
チラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、ニトロ
セルロース、酢酸セルロース等のセルロース誘導体、あ
るいは熱硬化型樹脂である不飽和ポリエステル樹脂、ポ
リエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド
樹脂等が使用できる。また、離型性材料としては、ワッ
クス類、シリコーンワックス、シリコーン系樹脂、メラ
ミン樹脂、フッ素系樹脂、タルクやシリカの微粉末、界
面活性剤や金属セッケン等の潤滑等が使用できる。離型
層は、上記樹脂を適当な溶剤により、溶解または分散さ
せて離型層用塗工液を調製し、これを基材フィルム2上
にグラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア版
を用いたリバースコーティング法等の手段により塗布、
乾燥して形成することができる。その乾燥後の厚さは、
通常0.1〜10μmである。
【0031】(被転写体)次に、被転写体16について
説明する。被転写体上には、上述した中間転写記録媒体
の転写部が転写され、その結果、印画物が得られる。本
発明の中間転写記録媒体が適用される被転写体は特に限
定されず、例えば天燃繊維紙、コート紙、トレーシング
ペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイル
ム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布等いずれの
ものでもよい。被転写体の形状・用途についても、株
券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切
手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キャッシュ
カード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバ
ーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運
転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カー
トン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タ
グ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレン
ダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポー
ト、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプ
レート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装
身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネ
ル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレ
ビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバ
ム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画
像出力等、種類を問うものではない。
【0032】以上に説明した中間転写記録媒体を用い
て、その中間転写記録媒体上に設けた受容層に対して、
中間転写記録媒体に設けてあるレジマークを検知するこ
とにより、所定の位置に、色材転写部が設けられた熱転
写シートから色材を転写あるいは移行して、画像を形成
し、その後、さらに前記レジマークを検知することによ
って、被転写体に転写されるべき転写部の位置を設定し
て、この設定された位置の前記転写部を被転写体上に転
写して印画物を形成する。図5は、本発明の印画物の一
例を示す断面図である。この印画物17は、図1にその
断面図を示したような中間転写記録媒体1Aから転写部
12を転写することによって得られる。この印画物17
は、被転写体16と、被転写体16上の転写部12とか
らなる。転写部12には、被転写体16側から、画像6
が形成された受容層5、アンカー層9、透明蒸着層8、
ホログラム層7、紫外線吸収層15、保護層4の順で積
層された構成である。
【0033】(印画物の形成方法)次に、上述の中間転
写記録媒体を用いて、本発明の印画物を形成する方法に
ついて説明する。先ず、上述した中間転写記録媒体1A
と、色材転写部が設けられた熱転写シートとを準備し、
サーマルヘッド等の加熱デバイスとプラテンロールとの
間に圧接し、画像情報に応じて加熱デバイスの発熱部分
を選択的に発熱させ、熱転写シート上の色材転写部の色
材を中間転写記録媒体1Aの受容層5に移行させること
によって画像6を記録する。
【0034】熱転写シートは、従来公知のものを使用す
ることができる。熱転写シートに設けられる色材転写部
には、熱溶融性インキや昇華型染料によって色材層が形
成されている。色材転写部に設けられる色材層は、それ
ぞれ目的とする印画物に応じて、熱溶融性インキと昇華
型染料とから適宜選択されて面順次に設けられる。階調
性に優れた印画物を得るために用いられる昇華型染料か
らなる色材転写部は、通常使用されているイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラック等の各昇華性染料を適宜必要
に応じて面順次に設けて構成される。また、色材転写部
と面順次に接着層を設けることによって、色材を転写し
た受容層5上に、引き続いて接着層を転写することもで
きる。これにより、中間転写記録媒体1Aの転写部12
を被転写体16に転写した際の転写部12と被転写体1
6の間の接着力を向上させることができると共に、接着
層の転写工程を色材の転写による画像形成工程と同時に
行なうことができるので効率的となる。
【0035】中間転写記録媒体に画像が形成されるべき
位置の設定は、転写部12に設けられたレジマーク22
を検知することによって行なわれる。そして、設定され
た位置に熱転写シートの色材転写部から色材が移行して
画像が形成される。本発明の中間転写記録媒体において
は、ホログラムパターン21が予め設けられており、こ
のホログラムパターン21との位置関係において、所定
の位置に画像6が形成される必要がある。このため、ホ
ログラムパターン21毎に設けられたレジマーク22を
検知して、中間転写記録媒体に画像が形成されるべき位
置が設定されるので、中間転写記録媒体の所定の位置に
画像を精度よく形成することができ、従来のようにホロ
グラムパターンのつなぎ目上に画像が形成されることは
ない。なお、色材転写部が設けられた熱転写シートに
も、通常、検知マークが設けられており、各昇華性染料
層の位置出しが行なわれるが、中間転写記録媒体への画
像形成位置の設定は、上述のレジマーク22を検知する
ことによって行なわれる。
【0036】中間転写記録媒体1Aの受容層5上の所定
位置に画像が形成された後、さらに、レジマーク22を
検知することによって、被転写体16に転写されるべき
転写部12の位置が設定される。そして、この設定され
た位置の転写部12が被転写体16上に転写されて印画
物17が形成される。その際の被転写体16へ転写部1
2を転写するには、部分的な転写ではサーマルヘッドも
しくはホットスタンプの手段を用いることが望ましく、
被転写体全面に転写する場合は熱ロール方式が望まし
い。例えば、被転写体16がパスポート等のような場合
に、パスポート冊子上の所定の位置に転写されるべき転
写部12を精度よく転写するため、中間転写記録媒体に
設けられたレジマーク22を検知することによって、転
写すべき転写部12の位置が正確に設定される。
【0037】得られた印画物17は、転写されるべき位
置に、中間転写記録媒体から転写すべき転写部12が転
写されるので、被転写体16上に予め形成されていた画
像と、転写部12が転写されることによって被転写体上
に設けられた画像との位置関係が正確となるので、パス
ポートや身分証明カードのような高い信頼性や安全性が
要求される印画物17の作成に、特に好ましく用いられ
る。図6は、本発明の中間転写記録媒体を用いて得られ
た印画物としての身分証明カードの一例を示す平面図で
ある。この身分証明カード41は、上述の印画物形成方
法によって作成することができる。身分証明カード41
は、上述の中間転写記録媒体から転写部12を転写する
ことによって得ることができるので、転写部12を構成
する各層は適宜必要に応じて選択して設けることができ
る。図示した身分証明カード41は、予め会社名、氏
名、社員番号、有効期限等の必要事項を印刷しておき、
所定の位置にそのカードの身分を証明する個人の顔写真
を熱転写方式で、本発明の中間転写記録媒体の受容層に
画像形成し、その顔写真画像を被転写体であるカードに
転写したものである。
【0038】上述の印画物の形成方法によって、ホログ
ラムパターン21が設けられた中間転写記録媒体の所定
位置に、高画質で高階調性を有する画像6を精度よく転
写することができると共に、被転写体である所定の位置
に、転写すべき転写部12を精度良く転写することがで
きるので、得られた印画物には、色ずれや位置ずれのな
い画像6が形成される。特に、身分証明カードやパスポ
ートには、顔写真、氏名、国籍、サインなどの身分証明
事項や、偽造・改ざん防止のためのホログラムパターン
とマイクロ文字、彩紋柄、蛍光潜像等が設けられる。そ
のため、パスポート等に設けられた記載事項との位置関
係において、中間転写記録媒体に記録された顔写真等の
形成画像との精度の良いマッチングが要求される場合
に、極めて有効である。
【0039】
【実施例】(実施例1) 先ず、厚さ12μmで透明なポリエチレンテレフタレー
トを基材フィルムとして用い、その表面に、以下に示す
剥離層用塗工液を塗布・乾燥して、基材フィルム上に厚
さ1.5μmの剥離層を形成した。 (剥離層用塗工液) アクリル樹脂 40部 ポリエステル樹脂 2部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部
【0040】次いで、上記の剥離層上に、以下に示すホ
ログラム層用塗工液を塗布・乾燥して、厚さ2.0μm
のホログラム層を形成した。ホログラム層へのホログラ
ムパターンの形成は、ホログラムの干渉縞の凹凸パター
ンを設けた原版を用い、微細凹凸をエンボス加工によっ
て形成した。 (ホログラム層用塗工液) アクリル樹脂 40部 メラミン樹脂 10部 シクロヘキサン 50部 メチルエチルケトン 50部
【0041】さらに、ホログラムパターンが形成された
上記のホログラム層上に、透明蒸着層として厚さ500
Åの酸化チタンを真空蒸着法によって形成し、さらにこ
の透明蒸着層上に、以下に示す受容層用塗工液を塗布・
乾燥して、厚さ2.0μmの受容層を形成した。 (受容層用塗工液) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 40部 アクリルシリコーン 1.5部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部
【0042】上記の基材フィルム上に、剥離層、ホログ
ラム層、透明蒸着層、受容層を順に設けた形態は、図3
に示すようなパターンで、剥離層、ホログラム層、透明
蒸着層、受容層からなる転写部12を形成し、また、レ
ジマーク22を図3に示すような位置で、下記組成のレ
ジマーク用インキを乾燥時3μmの厚さでグラビア印刷
により形成し、実施例1の中間転写記録媒体を作製し
た。 (レジマーク用インキ) カーボンブラック 8.0部 ウレタン樹脂:日本ポリウレタン株式会社製、HMS−20 5.0部 メチルエチルケトン 38.5部 トルエン 38.5部
【0043】上記の得られた中間転写記録媒体の受容層
上に、イエロー、マゼンタ、シアンの各色材層が面順次
に設けられた熱転写シートを用い、熱転写法によって画
像を形成した。画像の形成位置は、レジマークの位置を
光反射型の赤外センサーを用いて、検知し設定した。そ
の後に、上記レジマークを上記と同じセンサーで検知し
て、身分証明カード(被転写体)に転写されるべき転写
部の位置を設定し、その設定された位置に、上記の画像
形成された部分を転写して、図6に示すような身分証明
カードを得た。
【0044】(実施例2)実施例1で用意した中間転写
記録媒体で、レジマーク用インキを下記のものに変更し
た以外は、実施例1と同様にして実施例2の中間転写記
録媒体を作製し、実施例1と同様にして、熱転写法によ
って中間転写記録媒体の受容層に画像を形成した。画像
の形成位置は、レジマークの位置を光透過型の赤外セン
サーを用いて、検知し設定した。
【0045】 (レジマーク用インキ) アルミニウムペースト 12部 酸化チタン 20部 マイクロシリカ 5部 ウレタン樹脂 10部 ポリエチレンワックス 2部 カーボンブラック 2部 メチルエチルケトン 27部 トルエン 27部 その後に、上記レジマークを上記と同じセンサーで検知
して、身分証明カード(被転写体)に転写されるべき転
写部の位置を設定し、その設定された位置に、上記の画
像形成された部分を転写して、図6に示すような身分証
明カードを得た。
【0046】(比較例1)実施例1と同様に、基材フィ
ルム上に、剥離層、ホログラム層、透明蒸着層、受容層
を順に設け、但しレジマークは形成せずに、比較例1の
中間転写記録媒体を作製した。その得られた中間転写記
録媒体の受容層上に、イエロー、マゼンタ、シアンの各
色材層が面順次に設けられた熱転写シートを用い、熱転
写法によって画像を形成し、その後に、身分証明カード
(被転写体)に転写されるべき転写部の位置に、上記の
画像形成された部分を転写して、身分証明カードを得
た。
【0047】(評価結果)実施例1及び実施例2では、
基材フィルム上にレジマークを塗工し、乾燥させる際
に、100℃以下の温度で乾燥でき、基材フィルムの伸
縮を防止し、またレジマークの位置精度を高めることが
できた。そして、そのレジマークを検知して画像形成位
置が設定されるので、形成すべき所定の位置に画像を精
度よく形成することができた。また、画像が形成された
後の中間転写記録媒体の転写部を被転写体に転写する時
にも、このレジマークを検知することによって、転写さ
れるべき転写部の位置が設定されるので、被転写体の所
定の位置に精度良く転写部を転写することができた。
【0048】比較例1では、得られた中間転写記録媒体
には、レジマークが無いため、形成した画像が、ホログ
ラムパターンのつなぎ目上に現われる現象が生じた。ま
た、画像が形成された後の中間転写記録媒体の転写部を
被転写体に転写する時にも、レジマークが無いため、被
転写体の所定の位置には転写部を転写できなかった。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中間転写
記録媒体によれば、転写部に設けられたホログラムパタ
ーン毎にレジマークが設けられており、このレジマーク
を検知することによって、所定の位置の受容層に、画像
を形成することができるので、ホログラムパターンのつ
なぎ目上に画像を転写形成することがなく、品質に優れ
た印画物を得るために好適である。また、このレジマー
クは、転写部を被転写体に転写する際に、被転写体に転
写されるべき転写部の位置を設定するためのマークとな
るので、被転写体の所定の位置に転写すべき転写部を転
写でき、被転写体上の画像(予め形成してある画像)
と、転写部に形成された画像とを精度良くマッチングで
きるので位置ずれ等のない印画物を得るために好適であ
る。
【0050】本発明の印画物の形成方法によれば、中間
転写記録媒体に設けられたホログラムパターン毎にレジ
マークが設けられており、中間転写記録媒体に画像を形
成する際、このレジマークを検知して画像を形成する位
置が設定されるので、形成すべき所定の位置に画像を精
度良く形成することができる。また、転写部を被転写体
に転写する場合にも、このレジマークを検知することに
よって、転写されるべき転写部の位置が設定されるの
で、被転写体の所定の位置に精度良く転写部を転写する
ことができ、被転写体上の画像(予め形成してある画
像)と、転写部に形成された画像とを精度良くマッチン
グできるので位置ずれ等のない印画物とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写記録媒体の一例を示す断面図
である。
【図2】本発明の中間転写記録媒体の一例を示す平面図
である。
【図3】本発明の中間転写記録媒体の幅全体にわたって
レジマークを形成した一例を示す平面図である。
【図4】本発明の中間転写記録媒体に設けられたホログ
ラムマークを検知する態様を示す斜視図である。
【図5】本発明の印画物の一例を示す断面図である。
【図6】本発明で得られる印画物の一例を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1A、1B、1C、1D 中間転写記録媒体 2 基材フィルム 3 剥離層 4 保護層 5 受容層 6 画像 7 ホログラム層 8 透明蒸着層 9 アンカー層 12 転写部 16 被転写体 17 印画物 21 ホログラムパターン 22 レジマーク 31 連続シート 41 身分証明カード 51 発光素子 52 受光素子 53 反射光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小田村 耕造 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 高崎 悦生 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 石田 忠宏 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2C005 HA01 HB02 HB03 HB04 HB09 HB10 HB13 JA11 JA26 JB02 JB08 JB14 JB19 JB27 KA06 LA11 LA30 LB08 2C065 DA24 DA33 DA36 2H111 AA01 AA07 AA26 AA27 AB05 CA03 CA25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも基材フィルムと、当該基材フ
    ィルム上に剥離可能に設けられた転写部とからなり、当
    該転写部は画像が形成される受容層を少なくとも有し、
    画像が形成された後の前記転写部を被転写体に転写する
    ために用いられる中間転写記録媒体において、前記転写
    部には、1種又は複数のホログラムパターンが設けられ
    ていると共に、当該ホログラムパターン毎にレジマーク
    が設けられていることを特徴とする中間転写記録媒体。
  2. 【請求項2】 少なくとも基材フィルムと、当該基材フ
    ィルム上に剥離可能に設けられた転写部とからなり、当
    該転写部には少なくとも画像が形成される受容層とホロ
    グラムパターンが設けられていると共に、当該ホログラ
    ムパターン毎にレジマークが設けられている中間転写記
    録媒体と、色材転写部が設けられた熱転写シートとを準
    備し、前記レジマークを検知することによって、前記受
    容層に画像を形成する位置を設定して、この設定された
    位置に前記熱転写シートの色材転写部から色材を移行し
    て画像を形成し、その後、さらに前記レジマークを検知
    することによって、被転写体に転写されるべき前記転写
    部の位置を設定して、この設定された位置の前記転写部
    を被転写体上に転写して印画物を形成することを特徴と
    する印画物の形成方法。
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