JP2002226740A - インクジェット用インク組成物、インクジェット用インク、偽造防止画像形成体、および偽造防止画像形成体の製造方法、並びに画像形成体の偽造の判別方法 - Google Patents
インクジェット用インク組成物、インクジェット用インク、偽造防止画像形成体、および偽造防止画像形成体の製造方法、並びに画像形成体の偽造の判別方法Info
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- JP2002226740A JP2002226740A JP2001023278A JP2001023278A JP2002226740A JP 2002226740 A JP2002226740 A JP 2002226740A JP 2001023278 A JP2001023278 A JP 2001023278A JP 2001023278 A JP2001023278 A JP 2001023278A JP 2002226740 A JP2002226740 A JP 2002226740A
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Abstract
はパスポート、査証、カード類、等)の偽造,改竄,変
造などの予防性能や、万一不正がなされた場合の発見容
易性能を備える等の性能を備えた画像形成体の形成に好
適なインク組成物、インク、画像形成体と製造方法並び
にその真偽判定方法を提供する。 【解決手段】無色か淡色の蛍光染料と、有色の顔料の、
双方を含有するインクジェット用インクを使用し、画像
形成体の基材はそのインクが含浸性を有する材料を使用
し、もし表層付近の顔料画像が除去されても、基材に染
込んだ蛍光染料の画像は同じ場所に残るので、不正の発
見が容易になる。
Description
などの冊子または、カード上にインクジェットで印刷す
る画像形成体に係わるものであり、特に、正当な所有者
の顔や指紋の画像といった画像情報とか、その本人の姓
名、生年月日などの個人情報の印字内容を、特殊なイン
ク及び受像体を組み合わせることにより、偽造困難にす
ることを目的とするものである。(セキュリティ対策を
施した画像形成体は、偽造防止画像形成体も称するした
りもする。)
はカード類といった個人認証に係わる情報記録媒体にお
いては、従来、色々なセキュリティ手法が提案されてき
ている。例えば、パスポートにおいては、現在使用され
ているパスポートはいわゆるICAOの規定によれば、目視
および光学文字識別方式の両方で読めなければならない
とされている。(ICAOは、International
CivilOrganizationの略) ICAOの規定によれば、パスポートに使用する材質やセキ
ュリティに関しては各国の自由裁量であり、セキュリテ
ィ機能として一般に使われているのは、有機溶剤等で反
応する化学反応体、虹彩色のパールチップ、ファイバー
(絹もしくは合成繊維、可視もしくは不可視、蛍光もし
くは非蛍光)、ホログラムやマイクロ文字の印刷された
フィルムのセキュリティ糸、透かし模様等を盛り込んだ
用紙や退色性インキ、蛍光インキ、感熱インキ、光学的
に変化するインキ(いわゆるOVIなど)等の各種イン
キ、細線印刷、レインボー印刷、凹版印刷、ピクセル印
刷等の様々な技法を組み込んでセキュリティと美観の同
時向上を図っている。
顔写真は、従来写真を貼り合わせたものであったが、近
年では写真情報をデジタル化し、これをパスポートに再
現する傾向にある。パスポートへの画像再現方法として
は、昇華性(熱移行性)染料や、顔料を分散させた樹脂
型溶融タイプやワックス溶融タイプを用いた転写リボン
による感熱転写記録法、あるいは電子写真法などが検討
されている。
自体を剥がそうとしても綺麗に剥がすことが困難な様に
切り込みを一定パターン状に設けたものを使用するなど
の工夫がされているものもある。
画像表示体としては、画像データに基づいて形成された
画像パターンをポリ塩化ビニル等のカード基材上に備え
たもの、あるいは上記画像パターンに加えてホログラム
や回折格子あるいは多層干渉を用いた光学的薄膜(光学
設計によりカラーシフト等の効果を得られる)を用いる
ことによる画像に代表されるいわゆるOVD画像を具備
するもの等が知られている。(OVDは、Optica
lVariableDeviceの略)
は、高度な製造技術を要し、複製の難しいことから有効
な偽造防止手段としてクレジットカード、IDカード、プ
リペイドカード等のカード類に利用されてきた。さらに
は、その装飾性の高さから、包装材、書籍、パンフレッ
ト、POP等への利用も少なくない。これらOVDを物品
に貼着するための手段として従来から転写箔を用いて転
写形成するといった方法が採られている。この種の転写
は、支持体上に剥離層、ホログラムや回折格子の画像パ
ターンを形成されているレリーフ層と、公知の薄膜形成
手段により形成される反射層、接着層を順次積層してな
る構成のものが知られている。これら、転写箔に刻まれ
たOVDパターン(ホログラムおよび回折格子パター
ン)は、微少な凹凸パターンをニッケル性のプレス版に
複製し、レリーフ層に過熱押圧するという周知の方法に
より大量複製が行われている。
物質を真空蒸着法等の公知の薄膜形成手段により形成す
ることで(以下透明薄膜層と呼ぶ)、透明ホログラムや
透明回折格子形成対となることは、公知の技術である。
この場合、レリーフ層と透明薄膜層との間の屈折率差が
大きい程、反射率も大きくなることは、光学的見地から
も明らかである。但し、ここで、 (レリーフ層の屈折率) < (透明薄膜層の屈折率) の関係がある。
に説明する。図2は透明OVD転写箔の構成例を示す断
面図である。OVD転写箔は、光を透過しつつ反射する
層、すなわち透明薄膜層33bを有しており、被転写体
である基材上の印刷等デザインを損なうことなく、優れ
たアイキャッチ効果を有することができる。以下、図2
の断面図に基づき、その構成を説明する。支持体21上
に剥離層(剥離性保護層)22が形成され、剥離層22
上にホログラムあるいは回折格子等のOVDパターンを
設けたレリーフ形成層23a、透明薄膜層23bが形成
されている。この透明薄膜層23b上には接着層24が
形成されている。
支持体21の反対側に存在し、物品表面に転写形成した
場合、剥離層32は支持体31との界面にて剥離し、物
品側に移行して保護層としても機能することになるた
め、「剥離性保護層」とも称される。さらに、支持体を除
いた、物品側に移行する各層を総称して「転写層」と称す
ることとする。
するものであり、各層の厚さなどの寸法は、実際の製造
物に則したものではない。
は、一般的に光学的な撮影方法ないし電子線描画などに
より微細な凹凸パターンからなるレリーフ型のマスター
版を作製し、これから電気メッキ法により凹凸パターン
を複製したニッケル製のプレス版を複製し、このプレス
版をレリーフ形成層23上に加熱押圧するという周知の
方法により大量複製が行われている。
折格子構造物は、偽造防止手段としてクレジットカー
ド、キャッシュカード、会員証カード、社員証カード、
プリペイドカード、運転免許証等の各種カード類、商品
券、ギフト券、株券等の各種紙券類や申込用紙、領収
書、複写伝票等の各種帳票類や、パスポート、通帳、年
金手帳等の各種冊子類の他、本や手帳などの表紙やパネ
ル等のディスプレイ用途等の一部または全体に貼着して
使用されている。尚、本発明で述べている全体とは、概
念的な意味であり、柄、パターン等を問わず、スポット
状、ストライプ状、格子上に貼着されたものや、定型、
不定形の網点状のドットで貼着されたものも含まれる。
しては、充分な機能を果たすが、パスポートの様に顔写
真などの画像形成後に該画像上にOVD転写層を熱的に
転写して形成しているため、偽造技術の発達した現在で
は何らかの手法により転写層をいったん取り去り、画像
データ等の改竄を行った後に改めてOVD転写箔を載せ
るといったことが行われる可能性もでてきた。
る手段としての昇華転写方式、熱溶融性の転写リボン方
式あるいは電子写真方式などのプリンタは、昨今では一
般に広く普及している状況を考慮すると、画像形成部を
取り除いた後の領域に新たに画像を形成することは、必
ずしも困難とは、言いきれなくなりつつある。
技術の問題点に鑑みてなされた発明であり、高セキュリ
ティ性を必要とされる画像形成体(必ずしも限定されな
い。代表例としてはパスポート、査証、あるいは各種の
カード類、等。)に対する、偽造や改竄あるいは変造に
対する予防性能や、万一それらの不正がなされた場合で
あっても被疑不正品を観察等すると容易に発見できるよ
うな発見容易性能を備えるなどの画像形成体を形成する
ためのインク組成物、インク、及びそれを用いた画像形
成体とその製造方法ならびにその真偽判定方法を提供す
ることを目的とする。
は、無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔料との、少
なくとも双方を含有することを特徴とするインクジェッ
ト用インク組成物である。
の蛍光染料と、有色の顔料との、少なくとも双方を含有
するインクの該蛍光染料に対して含浸性を有する基材が
あり、該基材上の全面か又は部分的に、印刷層が設けて
ある偽造防止画像形成体であって、前記印刷層の面に前
記インクを用いた画像が形成してあることを特徴とする
偽造防止画像形成体である。
記インクを用いた画像が形成されてある面上に、OVD
層が形成してあることを特徴とする請求項2に記載の偽
造防止画像形成である。
又は部分的に、少なくとも受像層及び印刷層がこの順に
積層されてある偽造防止画像形成体であって、無色か又
は淡色の蛍光染料と、有色の顔料との、少なくとも双方
を含有するインクの該蛍光染料に対して含浸性を有する
材料を、該受像層には使用してあり、該受像層に前記イ
ンクを用いた画像が形成してあることを特徴とする偽造
防止画像形成体である。
面か又は部分的に、前記受像層及び印刷層のそれぞれを
複数層が組み合わせて、積層されてあることを特徴とす
る請求項4に記載の偽造防止画像形成体である。
り、前記インクを用いた画像が形成されてある面上に、
OVD層が形成してあることを特徴とする請求項4又は
5のいずれかに記載の偽造防止画像形成体である。
の蛍光染料と、有色の顔料との、少なくとも双方を含有
するインクの該蛍光染料に対して含浸性を有する基材が
あり、該基材上の全面か又は部分的に、印刷層が設けて
ある偽造防止画像形成体の、該印刷層の面に、前記イン
クを用いて、インクジェットにより画像を形成すること
を特徴とする偽造防止画像形成体の製造方法である。
の蛍光染料と、有色の顔料との、少なくとも双方を含有
するインクの該蛍光染料に対して含浸性を有する基材が
あり、受像層と印刷層とが、該基材上の全面か又は部分
的に積層されて設けてある偽造防止画像形成体の該受像
層に、前記インクを用いて、インクジェットにより画像
を形成することを特徴とする偽造防止画像形成体の製造
方法である。
又は部分的に、印刷層が設けてある画像形成体につい
て、少なくとも無色か又は淡色の蛍光染料を用いて、該
基材に形成されてある第1画像と、前記印刷層が設けて
ある面に、少なくとも有色の顔料を用いて形成されてあ
る第2画像、が存在する場合に、前記第1画像と第2画
像とを比較した結果に基づいて、該画像形成体が真正品
であるか偽造品であるかを判別することことを特徴とす
る画像形成体の偽造品の判別方法である。
層とが、基材上の全面か又は部分的に積層されて設けて
ある画像形成体について、少なくとも無色か又は淡色の
蛍光染料を用いて、該基材に形成されてある第1画像
と、少なくとも有色の顔料を用いて、前記受像層に形成
されてある第3画像、が存在する場合に、前記第1画像
と第3画像とを比較した結果に基づいて、該画像形成体
が真正品であるか偽造品であるかを判別することことを
特徴とする画像形成体の偽造品の判別方法である。
か又は部分的に、印刷層が設けてある画像形成体につい
て、少なくとも無色か又は淡色の蛍光染料を用いた画像
が、該基材には形成されていないこと、且つ、前記印刷
層が設けてある面に、少なくとも有色の顔料を用いた画
像が形成されてあること、に基づいて、該画像形成体が
偽造品であることを判別することを特徴とする画像形成
体の偽造品の判別方法である。
か又は部分的に、受像層と印刷層とがこの順に積層され
てある画像形成体について、少なくとも無色か又は淡色
の蛍光染料で形成されてある画像が、該基材には形成さ
れていないこと、且つ、少なくとも有色の顔料を用いた
画像が、前記受像層に形成されてあること、基づいて、
該画像形成体が偽造品であることを判別することを特徴
とする画像形成体の偽造品の判別方法である。
色の蛍光染料と、有色の顔料との、少なくとも双方を含
有することを特徴とするインクジェット用インクであ
る。
やパスポート用ステッカー及びカード類の基材に対し、
特殊なインク組成物を用いたインクジェット方式で目視
確認情報や機械確認情報を形成することにより、情報形
成のための着色色材として顔料成分を使用することから
耐久性の高い情報形成が達成できると同時に、この情報
と同調した無色か又は淡色の蛍光染料が基材内部に浸透
して形成された潜像情報を有し、その上からさらにOV
D転写箔を設けることにより、情報改竄等の不正行為を
極めて困難にするものである。
ト用ステッカーあるいはカード上に形成された情報を不
正に変更しようとした場合、情報印画上に設けられたO
VD転写箔層を除去する必要があるが、該OVD転写箔
は極めて薄い層の積層物であり、形状や機能を維持した
まま情報印画面から取り去ることは事実上困難である上
に、本来のOVD転写層を破壊して新たにOVD層を偽
造しようとした場合には、先に示したようにホログラム
や回折格子形成物そのものを作製する技術は極めて高度
であり、偽造することは容易ではない。
転写層の形状や機能を維持したまま情報印画面から取り
去ることができたとしても、印画情報を本発明による特
殊インクによって印画することにより、偽造行為として
顔料部分を剥ぎ取って新たな画像を形成した場合におい
ても、基材深部に染み込んだ蛍光染料を取り去ることが
困難であるため、画像形成部に紫外線を照射することに
より、もともとの画像を改ざんしたかどうかを容易に判
定することができる。
明する。図1は、本実施例に係わるパスポート冊子やス
テッカーならびにカード類の基本的な構成を示す断面図
である。紙やポリ塩化ビニル等の材質からなる基材は少
なくともその片面に従来から公知の凹版印刷、蛍光印
刷、OVI印刷、パールチップなどのセキュリティ印刷等
や絵柄印刷などを施してあっても良く、任意のセキュリ
ティ技術を組み合わせて設けておくことが可能である。
の際に、色材の発色性や定着性を増すために任意の層間
の一部あるいは全面に受像層を設けておいても良い。こ
のような受像層としては、未変性及び変性ポリボニルア
ルコール、ポリエステル、アクリル、ウレタン、酢酸ビ
ニル系樹脂、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、デンプ
ン、SBRやNBRなどのゴム系およびそれらのラテッ
クス、セルロース系樹脂、ポリアミド、メラミン、アク
リルアミド、ポリビニルピロリドン、これらをカチオン
変性したもの、または親水基を付加したもの等を1種又
は2種以を用いることができるが、これらに限定される
ものではない。また、シリカ、クレー、タルク、ケイソ
ウ土、ゼオライト、炭酸カルシウム、アルミナ、チタン
ホワイト等を添加しても良い。厚みとしては50μm以
下であることが望ましい。
て、前記基材上に形成されている。ここで用いられるイ
ンクは水系、溶剤系、紫外線ないし電子線硬化がた、ホ
ットメルト型などのインクの種類が考えられるが、これ
らいずれの手法を用いたものでも良く、目視可能な色材
においては顔料を用い、通常目視不能な蛍光材料におい
ては染料を用いる。これらのインクの選定にあたっては
事前に基材側に設けられたセキュリティ技術との相性な
どによって決定される場合もあるが、ここでは、水系イ
ンクでの検討を行った。
の表面に変性ポリビニルアルコールを厚みとして10μ
m相当の厚さで塗布乾燥したものを被画像形成物とし
た。またインクとしては、以下の組成のものをインクと
して調合し、用いた。ここで、配合比を示すべく「部」と
表記してあるのは、重量基準あるいは質量基準のいずれ
でも良い。(以下も同様。) カーボンブラック顔料(No.2300) 10部 C.I.AcidRed87(Eosine) 3部 スチレン−アクリル酸共重合体(平均分子量7000) 3部 イオン交換水 67部
用のカーボンブラックの場合には、ファーネス法、チェ
ネル法、サーマル法、ランプ法、アセチレン法で製造さ
れた方法が挙げられるが、新たな製造方法で得られたも
のでも使用可能であり、一次粒子が15〜40nmのも
のが望ましい。
メントブラック7)としては、No.2300、No.
900、MCF−88、No.33、No.40、N
o.45、No.52、MA7、MA8、MA100、
No.2200B、Raven700、Raven57
50、Raven5250、Raven5000、Ra
ven3500、Raven1255、Regal40
0R、Regal330R、Regal660R、Mo
gulL、Monarch700、Monarch80
0、Monarch880、Monarch900、M
onarch1000、Monarch1100、Mo
narch1300、Monarch1400、カラー
ブラックFW1、カラーブラックFW2、カラーブラック
FW2W、カラーブラックFW18、カラーブラックF
W200、カラーブラックS150、カラーブラックS
160、カラーブラックS170、プリンテックス3
5、プリンテックスU、プリンテックスV、プリンテック
ス140U、プリンテックス140V、スペシャルブラッ
ク6、スペシャルブラック5、スペシャルブラック4
A、スペシャルブラック4など、他に松煙、黒鉛(グラ
ファイト)、鉄黒(アイアンブラック)などを好適に用
いることができる。但し、これらに限定されるものでは
ない。
知の有機顔料及び無機顔料を全て使用することができ
る。例えばアゾキレート、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔
料及びキレートアゾ顔料等のアゾ顔料や、フタロシアニ
ン顔料、ペリレン及びペリレン顔料、アントラキノン顔
料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオイシジ
ゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の
多環式顔料や、塩基性染料型キレート及び酸性染料型キ
レート等の染料キレートや、ニトロ顔料、ニトロソ顔
料、アニリンブラック、などの有機顔料、酸化チタン、
酸化鉄系等の無機顔料が挙げられる。また、カラーイン
デックスに記載されていない顔料であっても分散可能で
あれば、いずれのものも使用できる。
ては、従来公知の蛍光染料を全て使用することができ、
例えばピレンスルホン酸などのピレン誘導体、6,7−
ジオキシクマリン配糖体やβ−メチルウンベリフェロン
酢酸ソーダなどのクマリン誘導体、オキサゾール誘導
体、チアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ジフェニ
ルイミダゾロンジスルホン酸などのイミダゾロン誘導
体、1,3−ジアリルピラゾリンなどのピラゾリン誘導
体、ジベンゾイルベンジジン−o,o‘−ジカルボン酸
などのベンジジン誘導体、ジベンゾイルアミノスチルベ
ンジスルホン酸などのジアミノスチルベンジスルホン酸
誘導体、などを用いることができ、またヒドロキシピレ
ントリスルホン酸や、C.I.Acid Red87
(Eosine)やC.I.Acid Red52(A
cid Rhodamine)などの酸性染料型染料、
Basic Yellow HGやC.I.Basic
Red1(Rhodamine 6G)やC.I.B
asic Violet10(Rhodamine
B)などの塩基性染料型染料、などを用いることができ
る。但し、これらに限定されるものではない。
めに、各種の分散剤を添加することができるが、これら
は、各種界面活性剤や樹脂等をその適性に応じて選定す
ることができる。
て、インクジェット方式により、前記被画像形成体(紙
上に変性ポリビニルアルコールを塗布したもの)上に、
画像を形成した。その後、さらにその上から、OVD転
写箔を用いてOVD層の転写を行った。OVD転写箔の
構成は、支持体上に剥離性保護層が形成され、剥離性保
護層の上にOVD層が形成され、OVD層の上に接着層
が形成されている。
圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求される。その材
料としては、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカー
ボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポ
リエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリプロピレン、ポリビニルアルコー
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイミド等の合成樹脂、天
然樹脂、紙、合成紙などから単独で選択されたもの、ま
たは上記より選択されて組み合わされた複合体などが使
用できるが、これらに限定されるものではない。また、
その厚みは、操作性、加工性を考慮し、2〜100μm
のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハン
ドリング性を考慮すると、6〜50μm程度のものが好
ましい。
テレフタレートフィルムを使用し、以下の配合比からな
る剥離性保護層組成物を1.5μmとなるように塗布乾
燥した。尚、剥離性保護層132は、OVD層133お
よび接着層134をより効果的に被転写体側に転写する
ために設けられたものである。さらに、最終製品となっ
た場合に保護層として機能するものである。 アクリル樹脂 … 30部 ポリエステル樹脂 … 5部 ポリエチレンパウダー … 5部 トルエン … 40部 メチルエチルケトン … 40部 メチルイソブチルケトン … 20部
から剥がれる材料であれば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、紫外線あるいは電子線硬化性樹脂のいずれであって
も良いが、柔軟性、箔切れ性を考慮し、熱可塑樹脂が好
ましい。その例としては、熱可塑性ポリアクリル酸エス
テル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン系
樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル系樹脂、ニトロセル
ロース系樹脂、スリレンアクリレート系樹脂、ポリエー
テル系樹脂、ポリカーボネイト系樹脂等の樹脂を単独あ
るいは複合して用いることができる。また、箔切れ性や
耐摩性を考慮し、石油系ワックス、植物系ワックス等の
各種ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸およびその
金属塩やエステル類、シリコンオリル等の滑剤や、テフ
ロン(登録商標)パウダー、ポリエチレンパウダー、シ
リコーン系微粒子やアクリルニトリル系微粒子等の有機
フィラーおよび、シリカ微粒子等の無機フィラーを添加
することもできる。尚、剥離性保護層132は支持体1
31自体が剥離性を有している場合、あるいは支持体自
体に離型処理を施してある場合は設ける必要はない。し
かし、その場合には転写後、最表面にあたる層(本実施
例においてはOVD層133)に耐摩擦性を付与する
か、あるいは転写後に保護層を設けることもできる。剥
離性保護層としての厚みは、0.1〜20μmの範囲で
形成することができ、保護層を後から設ける場合には特
に限定されるものではない。
例としてレリーフ型透明ホログラムを使用した。以下に
その製造方法について説明する。剥離性保護層132上
に設けたレリーフ形成層は剥離性保護層132とは反対
側の面にホログラムのレリーフ形成面を有し、レリーフ
形成面上に透明薄膜層が形成されている。尚、このレリ
ーフ形成面は、レリーフ型ホログラムを構成する微細な
凹凸パターンが形成されたニッケル製のプレス版をレリ
ーフ形成層上に加熱押圧することにより形成可能であ
る。また、レリーフ形成層はホログラムパターンを層表
面(前述したレリーフ形成面)又は層内に有するもので
あれば良く、他に例えば二光束干渉もしくは電子ビーム
(EB)による回折格子(グレーティング)により微細
凹凸形状を有するようにしたグレーティングホログラム
やリップマンホログラム等が適用可能である。
折率n=1.3〜1.7)よりも屈折率の高い透明材料
であって、例えば表1に示す無機材料が使用可能となっ
ている。さらに透明薄膜層は複数の層を重ね合わせて形
成してもよく、異なる屈折率の層の組み合わせ、項屈折
率の層と低屈折率の層とを交互に積層した多層膜として
も良い。
法としては、真空蒸着法のほかにスパッタリング法、イ
オンプレーティング法等の成膜手段が適用可能であり、
膜厚としては10nm〜1000nmの範囲にあること
が好ましい。また、透明性薄膜層としては、TiO2等
の高屈折率微粉末を樹脂などの中に分散し、レリーフ形
成層との屈折率差を0.2以上としたものでも良い。こ
の場合には、一般的なコーティング法で塗膜を形成でき
るため、上記膜厚に限定されるものでは無い。
性が良好で、プレスムラが生じ難く、明るい再生像が得
られ、剥離性保護層132および透明薄膜層との接着性
が良好である樹脂が良く、ここでは以下の配合比からな
る組成物を用い、乾燥後の厚みが1.0μmになるよう
に形成した。 ポリウレタン樹脂 … 30部 メチルエチルケトン … 70部 トルエン … 30部 また、レリーフ形成面は、このような組成物に対し、前
述したプレス版の版面温度を160℃として形成した。
ーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹
脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレートな
どの熱硬化性樹脂あるいはこれらの混合物、さらにはラ
ジカル重合性不飽和基を有する熱成形性材料などが使用
可能であり、また、上記以外のものでも、OVD画像を
形成可能な安定性を有する材料であれば使用可能であ
る。ちなみに、本明細書中で「(メタ)」のごとき記述
の意味は、例えば、「ウレタン(メタ)アクリレート」
であれば、「ウレタンアクリレートか、又はウレタンメ
タクリレートのいずれか」を意味しており、同様の記述
はこれに準じるものである。
過するための透明材料であって、ここでは厚さ50nm
のZnSを真空蒸着法により設けた。
らなる接着層組成物を厚み4.0μmになるよに塗布乾
燥した。(乾燥100℃、5分間)。 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 … 30部 ポリウレタン樹脂 … 30部 メチルエチルケトン … 50部 トルエン … 50部
ステル樹脂、ポリ塩化ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体等の塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、塩素化ポリプロピレン、アクリル系樹脂、
ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリビニルベン
ゼン、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、スチレンとメ
タクリル酸アルキル(但し、アルキル基の炭素数は2〜
6)等のビニル系樹脂、各種ゴム系材料等が挙げられ、
これらを単独あるいは2種以上の混合物として使用でき
るが、これらに限定されるものではない。
ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸およびその金属
塩やエステル類、可塑剤、テフロンパウダー、ポリエチ
レンパウダー、シリコーン系微粒子やアクリルニトリル
系微粒子等の有機フィラーおよび、シリカ微粒子等の無
機フィラーを添加することもできる。
とインクジェット方式によって画像形成を終えたパスポ
ート冊子あるいはパスポート用ステッカーとを対向して
重ね合わせ、OVD転写箔13側から熱ロールを加圧・
加熱(加熱温度;125℃)した後、OVD転写箔13
の支持体131を剥離させて、偽造防止画像形成体を製
造した。ここで、OVD転写箔の転写方法としては、熱
ロールの他に、サーマルヘッドやセラミックヒーター、
ヒートプレートなどの熱源を有する治具を用いた転写法
を使用することが可能であり、必ずしもこれらの手法に
限定するものではない。
顔料を用い、それに加えて蛍光染料をインク内に混入す
ることにより、偽造行為として顔料部分を剥ぎ取って新
たな画像を形成した場合においても、基材深部に染み込
んだ蛍光染料を取り去ることが困難であるため、画像形
成部に紫外線を照射することにより、もともとの画像を
改ざんしたかどうかを容易に判定することができる。
係わる一例を、模式的な断面図を用いて示す説明図。
面図。
Claims (13)
- 【請求項1】無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔料
との、少なくとも双方を含有することを特徴とするイン
クジェット用インク組成物。 - 【請求項2】無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔料
との、少なくとも双方を含有するインクの該蛍光染料に
対して含浸性を有する基材があり、 該基材上の全面か又は部分的に、印刷層が設けてある偽
造防止画像形成体であって、 前記印刷層の面に前記インクを用いた画像が形成してあ
ることを特徴とする偽造防止画像形成体。 - 【請求項3】前記印刷層に前記インクを用いた画像が形
成されてある面上に、OVD層が形成してあることを特
徴とする請求項2に記載の偽造防止画像形成体。 - 【請求項4】基材上の全面か又は部分的に、少なくとも
受像層及び印刷層がこの順に積層されてある偽造防止画
像形成体であって、 無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔料との、少なく
とも双方を含有するインクの該蛍光染料に対して含浸性
を有する材料を、該受像層には使用してあり、 該受像層に前記インクを用いた画像が形成してあること
を特徴とする偽造防止画像形成体。 - 【請求項5】前記基材上の全面か又は部分的に、前記受
像層及び印刷層のそれぞれを複数層が組み合わせて、積
層されてあることを特徴とする請求項4に記載の偽造防
止画像形成体。 - 【請求項6】前記受像層があり、前記インクを用いた画
像が形成されてある面上に、OVD層が形成してあるこ
とを特徴とする請求項4又は5のいずれかに記載の偽造
防止画像形成体。 - 【請求項7】無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔料
との、少なくとも双方を含有するインクの該蛍光染料に
対して含浸性を有する基材があり、 該基材上の全面か又は部分的に、印刷層が設けてある偽
造防止画像形成体の、該印刷層の面に、 前記インクを用いて、インクジェットにより画像を形成
することを特徴とする偽造防止画像形成体の製造方法。 - 【請求項8】無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔料
との、少なくとも双方を含有するインクの該蛍光染料に
対して含浸性を有する基材があり、 受像層と印刷層とが、該基材上の全面か又は部分的に積
層されて設けてある偽造防止画像形成体の該受像層に、 前記インクを用いて、インクジェットにより画像を形成
することを特徴とする偽造防止画像形成体の製造方法。 - 【請求項9】基材上の全面か又は部分的に、印刷層が設
けてある画像形成体について、 少なくとも無色か又は淡色の蛍光染料を用いて、該基材
に形成されてある第1画像と、 前記印刷層が設けてある面に、少なくとも有色の顔料を
用いて形成されてある第2画像、が存在する場合に、 前記第1画像と第2画像とを比較した結果に基づいて、
該画像形成体が真正品であるか偽造品であるかを判別す
ることことを特徴とする画像形成体の偽造品の判別方
法。 - 【請求項10】受像層と印刷層とが、基材上の全面か又
は部分的に積層されて設けてある画像形成体について、 少なくとも無色か又は淡色の蛍光染料を用いて、該基材
に形成されてある第1画像と、 少なくとも有色の顔料を用いて、前記受像層に形成され
てある第3画像、が存在する場合に、 前記第1画像と第3画像とを比較した結果に基づいて、
該画像形成体が真正品であるか偽造品であるかを判別す
ることことを特徴とする画像形成体の偽造品の判別方
法。 - 【請求項11】基材上の全面か又は部分的に、印刷層が
設けてある画像形成体について、 少なくとも無色か又は淡色の蛍光染料を用いた画像が、
該基材には形成されていないこと、且つ、 前記印刷層が設けてある面に、少なくとも有色の顔料を
用いた画像が形成されてあること、に基づいて、 該画像形成体が偽造品であることを判別することを特徴
とする画像形成体の偽造品の判別方法。 - 【請求項12】基材上の全面か又は部分的に、受像層と
印刷層とがこの順に積層されてある画像形成体につい
て、 少なくとも無色か又は淡色の蛍光染料で形成されてある
画像が、該基材には形成されていないこと、且つ、 少なくとも有色の顔料を用いた画像が、前記受像層に形
成されてあること、基づいて、 該画像形成体が偽造品であることを判別することを特徴
とする画像形成体の偽造品の判別方法。 - 【請求項13】無色か又は淡色の蛍光染料と、有色の顔
料との、少なくとも双方を含有することを特徴とするイ
ンクジェット用インク。
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