JP2002240200A - ポリアミド系被覆成形体 - Google Patents

ポリアミド系被覆成形体

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JP2002240200A JP2001045418A JP2001045418A JP2002240200A JP 2002240200 A JP2002240200 A JP 2002240200A JP 2001045418 A JP2001045418 A JP 2001045418A JP 2001045418 A JP2001045418 A JP 2001045418A JP 2002240200 A JP2002240200 A JP 2002240200A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】全く種類の異なる硬・柔軟材の組合せで熱融着
性が優れ、かつ成形性が良好なポリアミド系被覆成形品
を安価に製造すること。 【解決手段】(A)ポリアミド樹脂90〜50重量%、
(B)ポリオレフィン樹脂および/または変性ポリオレ
フィン樹脂10〜50重量%からなる組成物100重量
部に対し(C)無機充填材を0〜200重量部含有して
なるポリアミド系成形体に(D)前記ポリアミド樹脂と
反応する官能基を有するオレフィン系熱可塑性エラスト
マーおよび/または(E)オレフィン系熱可塑性エラス
トマーと、該エラストマーと相溶し、かつ前記ポリアミ
ド樹脂と反応する官能基を有する重合体とを含有する組
成物が被覆されていることを特徴とするポリアミド系被
覆成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアミド樹脂の優
れた強度・剛性および耐衝撃性を有する成形品の表面に
柔軟なオレフィン系熱可塑性エラストマーを被覆し熱融
着することにより、強度・剛性とグリップ性やパッキ
ン、シール特性及び振動吸収性を両立させたポリアミド
系被覆成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、硬質材と軟質材による複合成
形品はこれまで硬質オレフィン材料とオレフィン系柔軟
材等の同質系材料の組合せで複合成形し、熱融着させ、
各種の商品開発が行われて来た。(例えば、日本ゴム協
会誌、VOL.69、No.9、P.631(1996)、プ
ラスチックス VOL.48、No.3、P.30(199
7))、また、異材質を熱融着するためには、異材質間
の相溶性が極めて重要であり、同質系材料の組合せの場
合、比較的容易に熱融着が可能である。しかしながら、
このような同質系材料の組合せは、極めて限定された材
料しか使うことが出来ず、用途分野も制限されてしまう
という欠点がある。
【0003】一方、スチレン系熱可塑性エラストマーや
オレフィン系熱可塑性エラストマー等の汎用エラストマ
ーにポリエーテルブロックアミドから成るポリアミド系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル熱可塑性エラスト
マーなどの極性基を持つエンジニアリングエラストマー
をブレンドし、柔軟材をつくり、ABSやポリカーボネ
ート、ナイロンおよびPBT等の硬質材と熱融着を行う
ことが報告されている(例えば特公平6−9878号公
報、特公平7−11662号公報)。しかしながら、こ
れらの方法は汎用熱可塑性エラストマーに極めて高価な
ポリアミド系熱可塑性エラストマーやポリエステル系熱
可塑性エラストマーをブレンドした特殊な柔軟材を使用
するため、高価な特殊被覆成形品となるばかりか、ブレ
ンドの組合せによっては柔軟材の相分離が起こり、成形
品の欠陥部となり好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の課
題を背景になされたもので、ポリアミド系樹脂と汎用の
ポリオレフィン系熱可塑エラストマー(以下TPOとい
う)という全く種類の異なる硬・柔軟材の組合せで熱融
着性が優れ、かつ成形性が良好なポリアミド系被覆成形
品を安価に製造することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成す
るに到った。即ち本発明は(A)ポリアミド樹脂90
〜50重量%、(B)ポリオレフィン樹脂および/また
は変性ポリオレフィン樹脂10〜50重量%からなる組
成物100重量部に対し(C)無機充填材を0〜200
重量部含有してなるポリアミド系成形体に(D)前記ポ
リアミド樹脂と反応する官能基を有するオレフィン系熱
可塑性エラストマーおよび/または(E)オレフィン系
熱可塑性エラストマーと、該エラストマーと相溶し、か
つ前記ポリアミド樹脂と反応する官能基を有する重合体
とを含有する組成物が被覆されていることを特徴とする
ポリアミド系被覆成形体。(D)前記ポリアミド樹脂
と反応する官能基を有するオレフィン系熱可塑性エラス
トマーおよび/または(E)オレフィン系熱可塑性エラ
ストマーと、該エラストマーと相溶し、かつ前記ポリア
ミド樹脂と反応する官能基を有する重合体とを含有する
組成物がJIS−A硬度で90〜30度である前記記
載のポリアミド系被覆成形体である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に(A)ポリアミド樹脂とは、分子中に酸アミド
結合(−CONH−)を有するものであり、具体的には
ε−カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、ω−エナ
ントラクタム,7−アミノヘプタン酸,11−アミノウ
ンデカン酸、α−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α
−ピペリドンなどから得られる重合体または共重合体、
ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウン
デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミンなどのジアミンとテレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン
酸とを重縮合して得られる重合体または共重合体もしく
はこれらのブレンド物等を例示することができるが、こ
れらに限定されるものではない。なお本発明において上
記ポリアミド樹脂のうち、数平均分子量が7,000〜
30,000のものが好ましく用いられる。
【0007】本発明において使用される(B)ポリオレ
フィン樹脂および/または変性ポリオレフィン樹脂とし
ては、具体的には種々のポリエチレン樹脂、ポリプロピ
レン樹脂、ポリ(1−ブテン)樹脂、ポリ(4−メチル
ペンテン−1)樹脂、ポリ(3‐メチル‐1‐ブテン)
樹脂、ポリ(1‐ヘキセン)樹脂、ポリ(1‐ペンテ
ン)樹脂、EPR(エチレンプロピレンゴム)、EPT
(エチレンプロピレンターポリマー)等を挙げることが
できる。また、これらの重合物は単独または2種以上の
ブレンド物であってもよい。また、前記(B)ポリオレ
フィン樹脂は(A)ポリアミド樹脂との相溶性を向上さ
せるために、ポリアミド樹脂と反応する官能基を付与し
て、変性ポリオレフィン樹脂とすることが好ましい。ポ
リアミド樹脂と反応する官能基とは具体的にはカルボン
酸基、酸無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基、アミ
ノ基、イソシアネート基等が例示されるがこれらの中で
も酸無水物基がもっとも反応性が高く、特に好ましい。
本発明において上記の(B)ポリオレフィン樹脂および
/または変性ポリオレフィン樹脂の含有量は、(A)ポ
リアミド樹脂との合計量を100重量部として、(A)
ポリアミド樹脂90〜50重量%に対し、通常は10〜
50重量%であるが、好ましくは(A)ポリアミド樹脂
90〜60重量%に対し、(B)ポリオレフィン樹脂は
10〜40重量%である。(B)ポリオレフィン樹脂が
10重量%未満の場合はTPOとの熱融着性が劣り、ま
た50重量%を超えるとポリアミド樹脂とポリオレフィ
ン樹脂の海一島構造の逆転が起こるので、好ましくな
い。
【0008】本発明において使用される(C)無機充填
材として具体例には、ガラス繊維、炭素繊維、セラミッ
クス繊維、各種ウイスカー、針状ワラストナイト等の繊
維状無機強化材、シリカ、アルミナ、タルク、カオリ
ン、石英、粉状ガラス、マイカ、グラファイト等の粉末
状の無機充填材が挙げられる。これらの無機充填材は単
独で使用または2種類以上を併用して使用することも出
来る。また、これらの無機充填材は表面処理剤としてシ
ランカップリング剤で処理してもよく、特にアミノシラ
ンが好ましい。前記(C)無機充填材の配合量は(A)
ポリアミド樹脂と(B)ポリオレフィン樹脂からなる組
成物100重量部に対し、0〜200重量部であるが、
好ましくは0〜160重量部、特に0〜150重量部が
望ましい。前記無機充填材が200重量部を超えると、
成形品外観の光沢斑がおこり外観不良となるので、好ま
しくない。
【0009】次に本発明で用いられる(D)ポリアミド
樹脂と反応する官能基を有するオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(以下変性TPOともいう)および/または
(E)オレフィン系熱可塑性エラストマーと、該エラス
トマーと相溶し、かつ前記ポリアミド樹脂と反応する官
能基を有する重合体とを含有する組成物(以下TPO組
成物ともいう)におけるオレフィン系熱可塑性エラスト
マー(TPO)とは、ハードセグメントとソフトセグメ
ントの両方からなるもので、製造法から動的加硫法によ
る完全架橋タイプや部分架橋タイプおよびブレンドタイ
プや重合タイプの4つのタイプがあるが、いずれの方法
で製造したTPOも使用することができる。本発明にお
けるTPOの具体的な構成部分はTPOのハードセグメ
ントとしてポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂
を主成分とし、ソフトセグメントとしてはエチレン・プ
ロピレン・ジェンゴム(EPDM)やブチルゴム(II
R)およびエチレン共重合タイプの柔軟ポリマー等から
構成されるTPOが用いられる。
【0010】(D)変性TPOおよび/または(E)T
PO組成物における(A)ポリアミド樹脂と反応する官
能基とは具体的にはカルボン酸基、酸無水物基、エポキ
シ基、オキサゾリン基、アミノ基、イソシアネート基等
が例示されるがこれらの中でも酸無水物基がもっとも反
応性が高く、特に好ましい。
【0011】なお前記(D)変性TPOおよび/または
(E)TPO組成物を製造する方法としては、TPO製
造時にポリアミド樹脂と反応する官能基を持つ化合物を
配合し、TPOの構成成分と反応させる方法、およびT
POと相溶し、かつポリアミド樹脂と反応する官能基を
有する重合体をTPOにブレンドする方法等を採用する
ことができる。
【0012】前記(E)TPO組成物におけるTPOと
相溶し、かつ前記ポリアミド樹脂と反応する官能基を有
する重合体として具体的には、上記官能基を持つ化合物
で変性されたポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリブテン−1樹脂等の単一重合体、エチレンプロピレ
ン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、
エチレン・オクテン共重合体等のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体、プロピレン・ブテン共重合体、プロピレ
ン・オクテン共重合体等のプロピレン・α−オレフィン
共重合体、エチレン・アクリル酸エステル、エチレン・
メタクリル酸エステル等のエチレン系共重合体およびス
チレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合
体(SEBS)、水添スチレン・ブタジエンラバー(H
SBR)等のスチレン系共重合体などが挙げられる。
【0013】本発明における前記(D)成分および/ま
たは(E)成分は剛性の高いポリアミド系成形品の表面
に被覆熱融着させ、グリップ性やパッキン・シール特性
及び振動吸収性を付与させるため、(D)成分および/
または(E)成分の硬度は低い方が好ましい。好ましい
表面硬度はJIS−A硬度で90〜30度である。硬度
が90度を超えるとグリップ性やシール性が劣り、また
30度未満では変性TPOおよび/またはTPO組成物
の耐熱性や成形性が悪くなりポリアミド系樹脂との被覆
成形が困難となるので好ましくない。
【0014】本発明におけるポリアミド系被覆成形体の
製造法は特に限定されるものではなく、ポリアミド系成
形体に変性TPOおよび/またはTPO組成物を被覆ま
たは積層し、熱融着する公知の製造法は全て含まれる。
具体的な製造法を例示すると、ポリアミド系樹脂を射出
成形した後、ただちに金型を回転して、ポリアミド系成
形体の全面又は一部表面に変性TPOおよび/またはT
PO組成物で更に射出成形して被覆、融着させる「2色
射出成形法」、ポリアミド系樹脂を予め成形した成形品
を金型のキャビティー中に装着し、成形品の表面全体又
は一部に追加成形を行う「アウトサート又はインサート
成形法」、2層押出成形機でポリアミド系樹脂と変性T
POおよび/またはTPO組成物を同時に押出し熱融着
させる「2層押出法」、予め成形してあるポリアミド系
成形品の表面にこれもまた予め成形してある変性TPO
および/またはTPO組成物のシート又は成形品を積層
し超音波溶着機や振動溶着機等で熱融着させる「熱ラミ
ー法」などを採用することができるが、本発明はこれら
に限定されるものではない。
【0015】本発明によるポリアミド系被覆成形体は、
特別な接着剤を使用しないで、高強度、高剛性のポリア
ミド系成形品と柔軟でグリップ性やシール性及び振動吸
収性に優れ、かつポリアミド樹脂と全く特性の異なる市
販の安価なTPOを積層熱背融着することにより、多く
の機能を持つ複合成形品を安価に製造することができ
る。
【0016】
【実施例】次に実施例及び比較例を用いて、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお、被覆成形体の評価はポリアミド系
樹脂層と変性TPOおよび/またはTPO組成物層の融
着強さ(接着強度)を下記剥離強度で測定して評価した。 剥離強度:下記2色成形法およびアウトサート成形法に
おける評価サンプルはポリアミド系樹脂と変性TPOお
よび/またはTPO組成物とを90°方向に引っ張り、
剥離強度を測定した。熱ラミー成形法における評価サン
プルはポリアミド系樹脂と変性TPOおよび/またはT
PO組成物とを180°方向に引っ張り、剥離強度を測
定した。いずれも引張速度は100mm/分であった。 ○:剥離強度2.0Kg/15mm以上 △:剥離強度0.1Kg/15mm以上2.0Kg/15
mm未満 ×:剥離強度0.1Kg/15mm未満
【0017】参考例1(ポリアミド系樹脂Ny−1の製
造) Ny6(東洋紡績(株)製東洋紡ナイロン、T−803)
を65重量%と無水マレイン酸変性ポリプロピレン(グ
ランドポリマー製、MMP−006)35重量%の混合
物を35Φ2軸押出機でシリンダー温度250℃で混練
し、ペレットとした。
【0018】参考例2(ポリアミド系樹脂Ny−2の製
造) Ny6(東洋紡績(株)製東洋紡ナイロン、T−803)
を45重量%、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(グ
ランドポリマー製、MMP−006)25重量%、ガラ
ス繊維(日本硝子繊維(株)製、RES03−TP6
4)30重量%の混合物を参考例1と同様に混練し、ペ
レットとした。
【0019】参考例3(ポリアミド系樹脂Ny−3の製
造) Ny6(東洋紡績(株)製東洋紡ナイロン、T−803)
のみを用いて、参考例1と同様にしてぺレットとした。
【0020】参考例4(ポリアミド系樹脂Ny−4の製
造) LLDPE(住友化学(株)製、直鎖状低密度PE、スミ
ガセンHi−α、FW201−0)100重量部に無水
マレイン酸0.8重量部とジクミールパーオキサイド
0.2重量部を混合し、35Φ2軸押出機でシリンダー
温度230℃で混練し、変性LLDPEのペレットを
得、次いでNy6(東洋紡績(株)製東洋紡ナイロン、T
−803)65重量%と、前記得られた変性LLDPE
35重量%の混合物を参考例1と同様に混練し、ペレッ
トとした。
【0021】参考例5(TPO−1の製造) サントプレン101−55(AES(株)製TPO、ハ
ードセグメント:ポリプロピレン、ソフトセグメント:
エチレン・プロピレン・ジエンゴム、動的加硫完全架橋
タイプ、Hs=55度)80重量%、無水マレイン酸変
性エチレン・プロピレン共重合体(JSR(株)製、E
PT−7741P)20重量%を混合し、35Φ2軸押
出機でシリンダー温度230℃で混練し、ペレットとし
た。得られたTPO組成物の硬度は54度であった。
【0022】参考例6(TPO−2の製造) ミラストマー6030B(三井化学(株)製TPO、ハ
ードセグメント:ポリプロピレン、ソフトセグメント:
エチレン・プロピレン・ジエンゴム、動的加硫部分架橋
タイプ、Hs=60度)80重量%、無水マレイン酸変
性エチレン・プロピレン共重合体20重量%を混合し、
上記と同様に混練ペレット化した。得られたTPO組成
物の硬度は58度であった。
【0023】参考例7(TPO−3の製造) 水添加スチレン・ブタジエンゴム(水添SBR)(ダイ
ナロン1320P(HSBR):JSR(株)製)10
0重量部に無水マレイン酸0.8重量部とジクミールパ
ーオキサイド0.2重量部を混合し、30Φ35Φ2軸
押出機でシリンダー温度230℃で混練し、変性HSB
Rを製造した。次いでクレハTPO M−40X(クレ
ハエラストマー(株)製TPO、ハードセグメント:柔
軟ポリプロピレン、ソフトセグメント:特殊エチレン共
重合体、ブレンドタイプ、Hs=80度)80重量%、
変性HSBR20重量%の混合物を上記と同様に混練し
ペレットとした。得られたTPO組成物の硬度は75度
であった。
【0024】参考例8(TPO−4の製造) 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDEE)35重量%、
エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)(日本
ゼオン(株)製EPT 4070)65重量%を3lの
加圧ニーダーに投入、混練し、温度が120℃に達した
時加硫助剤としてトリメチロールプロパントリメタクリ
レート(TMP)0.3重量部と加硫剤としてパーヘキ
サ25B(日本ゼオン製)0.3重量部を投入し更に混
練を行う。加圧ニーダーのトルクが極大値を示し、徐々
にトルクが低下し始めてから、無水マレイン酸0.5部
を投入し、約5分間混練を行い、混練物を取り出しペレ
ットとした。なお、混練終了時の温度は約210℃であ
った。また得られた無水マレイン酸変性TPO組成物の
硬度は80度であった。
【0025】実施例1、3、5、6、比較例1、3、4
(2色成形法) 図1に示す製品形状の金型を用い、コア回転方式の2色
成形機((株)高橋精機工業所製、KS−2C300
型)を使用し、金型温度40℃、1次側射出成形はシリ
ンダー温度260℃で前記それぞれのポリアミド系樹脂
を成形し、2次側射出成形機でシリンダー温度230℃
で表1に示す種々のTPOを成形し、評価用成形品を作
製した。
【0026】実施例4(アウトサート成形法) 上記2色成形機で1次側射出成形を行い、ポリアミド形
樹脂で1次側射出成形品を成形し、金型から取り出し、
約100℃の乾燥機中で保温と吸湿防止を行った。次い
で予め成形してあるポリアミド系成形品を2次側射出成
形機の金型の一次側キャビティー部に装着し、TPOの
積層成形を行い、評価用成形品を作製した。成形条件は
2色成形法と同一である。
【0027】実施例2、比較例2(熱ラミ一成形法) 長さ40mm×幅15mm×厚み2mmのポリアミド系樹脂に
よる成形板と厚さ1mmのTPOシートを予め作製し、両
者を積層して、その末端部約10mm×15mmの範囲
を超音波溶着材で溶着した。(溶着条件、出力700
W、プレス圧力5kg、精電舎電子工業製) 実施例1〜6、比較例1〜4の評価結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】実施例1〜6より明らかなように、本発明
ポリアミド系被覆成形体は、市販されているTPOとは
種々の被覆、積層法でも熱融着できるので高強度、高剛
性とグリップ性、シール性の表面特性を持つ被覆成形体
が得られることが判る。一方、比較例1〜3では、一見
すると積層間の熱裕着が行なわれているが、接着力が不
充分なため、積層間に少し力がかかると剥がれてしま
う。また、比較例4では、積層間の熱融着が全くなく、
被覆成形体を得ることができなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明のポリアミド系被覆成形体は強
度、剛性、耐衝撃に優れ、かつグリップ性、パッキンシ
ール性の表面特性を持つ積層成形体が安価に得られるた
め、電動工具、釣具、スポーツ・娯楽用品、自動車部
品、事務用品等の幅広い用途分野に利用することがで
き、産業界に寄与することが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ポリアミド系被覆成形体の評価サンプル
の斜視図である。
【符号の説明】
1:変性TPOおよび/またはTPO組成物(2次側射
出成形) 2:ポリアミド系樹脂(1次側射出成形)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 77/00 C08L 77/00 //(C08L 77/00 (C08L 77/00 23:00) 23:00) Fターム(参考) 4F100 AK03A AK03B AK07B AK24A AK24B AK46A AK64B AK75B AL05A AL06A AL06B AL07A AL09B BA02 CA23A CA23H EH36 GB51 JK01 JK06 JK11 YY00A 4J002 BB032 BB122 BB152 BB172 BB202 CL011 CL021 CL031 DA016 DA026 DE146 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 DL006 DM006 FA046 FA066 FB096 FD016

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリアミド樹脂90〜50重量%、
    (B)ポリオレフィン樹脂および/または変性ポリオレ
    フィン樹脂10〜50重量%からなる組成物100重量
    部に対し(C)無機充填材を0〜200重量部含有して
    なるポリアミド系成形体に(D)前記ポリアミド樹脂と
    反応する官能基を有するオレフィン系熱可塑性エラスト
    マーおよび/または(E)オレフィン系熱可塑性エラス
    トマーと、該エラストマーと相溶し、かつ前記ポリアミ
    ド樹脂と反応する官能基を有する重合体とを含有する組
    成物が被覆されていることを特徴とするポリアミド系被
    覆成形体。
  2. 【請求項2】(D)前記ポリアミド樹脂と反応する官能
    基を有するオレフィン系熱可塑性エラストマーおよび/
    または(E)オレフィン系熱可塑性エラストマーと、該
    エラストマーと相溶し、かつ前記ポリアミド樹脂と反応
    する官能基を有する重合体とを含有する組成物がJIS
    −A硬度で90〜30度である請求項1記載のポリアミ
    ド系被覆成形体。
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