JP2002331627A - ポリアミド系被覆成形体 - Google Patents
ポリアミド系被覆成形体Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】強度、剛性の優れたポリアミド系樹脂と柔軟性
のある熱可塑性樹脂弾性体からなる全く種類の異なる硬
・柔軟材の組み合わせで熱融着性に優れ、かつ成形性の
良好なポリアミド系被覆成形品を安価に製造すること。 【解決手段】(A)ポリアミド樹脂、(B)ポリアミド
樹脂と反応する官能基を有する熱可塑性樹脂組成物およ
び必要に応じて(C)無機充填材を含有してなるポリア
ミド系樹脂組成物から得られるポリアミド系成形体に、
(D)上記(B)成分である熱可塑性樹脂組成物と相溶
する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されていることを特徴と
するポリアミド系被覆成形体。
のある熱可塑性樹脂弾性体からなる全く種類の異なる硬
・柔軟材の組み合わせで熱融着性に優れ、かつ成形性の
良好なポリアミド系被覆成形品を安価に製造すること。 【解決手段】(A)ポリアミド樹脂、(B)ポリアミド
樹脂と反応する官能基を有する熱可塑性樹脂組成物およ
び必要に応じて(C)無機充填材を含有してなるポリア
ミド系樹脂組成物から得られるポリアミド系成形体に、
(D)上記(B)成分である熱可塑性樹脂組成物と相溶
する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されていることを特徴と
するポリアミド系被覆成形体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリアミド樹脂の優
れた強度・剛性および耐衝撃性を有する成形品の表面に
柔軟な熱可塑性樹脂弾性体を被覆し熱融着することによ
り、強度・剛性とグリップ性やパッキン、シール特性及
び振動吸収性を両立させたポリアミド系被覆成形体に関
するものである。
れた強度・剛性および耐衝撃性を有する成形品の表面に
柔軟な熱可塑性樹脂弾性体を被覆し熱融着することによ
り、強度・剛性とグリップ性やパッキン、シール特性及
び振動吸収性を両立させたポリアミド系被覆成形体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、硬質材と軟質材による複合成
形品はこれまで硬質オレフィン材料とオレフィン系柔軟
材等の同質系材料の組合せで複合成形し、熱融着させ、
各種の商品開発が行われて来た。(例えば、日本ゴム協
会誌、VOL.69、No.9、P.631(1996)、プ
ラスチックス VOL.48、No.3、P.30(199
7))、また、異材質を熱融着するためには、異材質間
の相溶性が極めて重要であり、同質系材料の組合せの場
合、比較的容易に熱融着が可能である。しかしながら、
このような同質系材料の組合せは、極めて限定された材
料しか使うことが出来ず、用途分野も制限されてしまう
という欠点がある。
形品はこれまで硬質オレフィン材料とオレフィン系柔軟
材等の同質系材料の組合せで複合成形し、熱融着させ、
各種の商品開発が行われて来た。(例えば、日本ゴム協
会誌、VOL.69、No.9、P.631(1996)、プ
ラスチックス VOL.48、No.3、P.30(199
7))、また、異材質を熱融着するためには、異材質間
の相溶性が極めて重要であり、同質系材料の組合せの場
合、比較的容易に熱融着が可能である。しかしながら、
このような同質系材料の組合せは、極めて限定された材
料しか使うことが出来ず、用途分野も制限されてしまう
という欠点がある。
【0003】一方、スチレン系熱可塑性エラストマーや
オレフィン系熱可塑性エラストマー等の汎用エラストマ
ーにポリエーテルブロックアミドから成るポリアミド系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル熱可塑性エラスト
マーなどの極性基を持つエンジニアリングエラストマー
をブレンドし、柔軟材をつくり、ABSやポリカーボネ
ート、ナイロンおよびPBT等の硬質材と熱融着を行う
ことが報告されている(例えば特公平6−9878号公
報、特公平7−11662号公報等)。しかしながら、
これらの方法は汎用熱可塑性エラストマーに極めて高価
なポリアミド系熱可塑性エラストマーやポリエステル系
熱可塑性エラストマーをブレンドした特殊な柔軟材を使
用するため、高価な特殊被覆成形品となるばかりか、ブ
レンドの組合せによっては柔軟材の相分離が起こり、成
形品の欠陥部となり好ましくない。
オレフィン系熱可塑性エラストマー等の汎用エラストマ
ーにポリエーテルブロックアミドから成るポリアミド系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル熱可塑性エラスト
マーなどの極性基を持つエンジニアリングエラストマー
をブレンドし、柔軟材をつくり、ABSやポリカーボネ
ート、ナイロンおよびPBT等の硬質材と熱融着を行う
ことが報告されている(例えば特公平6−9878号公
報、特公平7−11662号公報等)。しかしながら、
これらの方法は汎用熱可塑性エラストマーに極めて高価
なポリアミド系熱可塑性エラストマーやポリエステル系
熱可塑性エラストマーをブレンドした特殊な柔軟材を使
用するため、高価な特殊被覆成形品となるばかりか、ブ
レンドの組合せによっては柔軟材の相分離が起こり、成
形品の欠陥部となり好ましくない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の課
題を背景になされたもので、強度、剛性の優れたポリア
ミド系樹脂と柔軟性のある熱可塑性樹脂弾性体からなる
全く種類の異なる硬・柔軟材の組み合わせで熱融着性に
優れ、かつ成形性の良好なポリアミド系被覆成形品を安
価に製造することを課題とするものである。
題を背景になされたもので、強度、剛性の優れたポリア
ミド系樹脂と柔軟性のある熱可塑性樹脂弾性体からなる
全く種類の異なる硬・柔軟材の組み合わせで熱融着性に
優れ、かつ成形性の良好なポリアミド系被覆成形品を安
価に製造することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成す
るに到った。即ち本発明は(A)ポリアミド樹脂、
(B)ポリアミド樹脂と反応する官能基を有する熱可塑
性樹脂組成物および必要に応じて(C)無機充填材を含
有してなるポリアミド系樹脂組成物から得られるポリア
ミド系成形体に、(D)上記(B)成分である熱可塑性
樹脂組成物と相溶する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されて
いることを特徴とするポリアミド系被覆成形体。
(A)ポリアミド樹脂90〜50重量%、(B)ポリア
ミド樹脂と反応する官能基を有する熱可塑性樹脂組成物
10〜50重量%からなる組成物100重量部に対し、
(C)無機充填材を0〜200重量部含有してなるポリ
アミド系樹脂組成物から得られるポリアミド系成形体
に、(D)上記(B)成分である熱可塑性樹脂組成物と
相溶する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されている前記記
載のポリアミド系被覆成形体。(B)熱可塑性樹脂組
成物が、汎用樹脂、エンジニヤリングプラスチック、柔
軟性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれた単一
樹脂または二種類以上の樹脂のブレンド物である前記
記載のポリアミド系被覆成形体。(D)熱可塑性樹脂
弾性体がJIS−A硬度で90〜30度である前記記
載のポリアミド系被覆成形体である。
解決するため、鋭意研究した結果、遂に本発明を完成す
るに到った。即ち本発明は(A)ポリアミド樹脂、
(B)ポリアミド樹脂と反応する官能基を有する熱可塑
性樹脂組成物および必要に応じて(C)無機充填材を含
有してなるポリアミド系樹脂組成物から得られるポリア
ミド系成形体に、(D)上記(B)成分である熱可塑性
樹脂組成物と相溶する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されて
いることを特徴とするポリアミド系被覆成形体。
(A)ポリアミド樹脂90〜50重量%、(B)ポリア
ミド樹脂と反応する官能基を有する熱可塑性樹脂組成物
10〜50重量%からなる組成物100重量部に対し、
(C)無機充填材を0〜200重量部含有してなるポリ
アミド系樹脂組成物から得られるポリアミド系成形体
に、(D)上記(B)成分である熱可塑性樹脂組成物と
相溶する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されている前記記
載のポリアミド系被覆成形体。(B)熱可塑性樹脂組
成物が、汎用樹脂、エンジニヤリングプラスチック、柔
軟性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれた単一
樹脂または二種類以上の樹脂のブレンド物である前記
記載のポリアミド系被覆成形体。(D)熱可塑性樹脂
弾性体がJIS−A硬度で90〜30度である前記記
載のポリアミド系被覆成形体である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に(A)ポリアミド樹脂とは、分子中に酸アミド
結合(−CONH−)を有するものであり、具体的には
ε−カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、ω−エナ
ントラクタム,7−アミノヘプタン酸,11−アミノウ
ンデカン酸、α−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α
−ピペリドンなどから得られる重合体または共重合体、
ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウン
デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミンなどのジアミンとテレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン
酸とを重縮合して得られる重合体または共重合体もしく
はこれらのブレンド物等を例示することができるが、こ
れらに限定されるものではない。なお本発明において上
記ポリアミド樹脂のうち、数平均分子量が7,000〜
30,000のものが好ましく用いられる。
本発明に(A)ポリアミド樹脂とは、分子中に酸アミド
結合(−CONH−)を有するものであり、具体的には
ε−カプロラクタム、6−アミノカプロン酸、ω−エナ
ントラクタム,7−アミノヘプタン酸,11−アミノウ
ンデカン酸、α−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α
−ピペリドンなどから得られる重合体または共重合体、
ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウン
デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタ
キシリレンジアミンなどのジアミンとテレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸などのジカルボン
酸とを重縮合して得られる重合体または共重合体もしく
はこれらのブレンド物等を例示することができるが、こ
れらに限定されるものではない。なお本発明において上
記ポリアミド樹脂のうち、数平均分子量が7,000〜
30,000のものが好ましく用いられる。
【0007】本発明において使用される(B)熱可塑性
樹脂組成物とは汎用樹脂、エンジニヤリングプラスチッ
クや柔軟性樹脂、熱可塑性エラストマー等から選ばれた
単一樹脂または二種類以上の樹脂のブレンド物を混練す
ることによって得られるものである。具体的には、各種
ポリエチレン、アイソタクテックポリプロピレン、シン
ジオタクテックポリプロピレン、ポリブテンー1、4−
メチルペンテンー1等のオレフィン系汎用樹脂。ポリス
チレン、シンジオタクテックポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、ポリスチレン変性のポリフェニレンエーテル樹
脂等のスチレン系汎用樹脂。PMMA樹脂、PET樹脂、PBT樹
脂、ポリカーボネイト、ポリアリレート、ポリアセター
ル樹脂、等のエンジニヤリングプラスチック。エチレン
/プロピレン共重合体、エチレン/ブテンー1共重合
体、エチレン/オクテンー1共重合体、エチレン/ヘキ
センー1共重合体、エチレン/4メチルペンテンー1共
重合体、エチレン/環状オレフィン共重合体等のエチレ
ン系共重合体。プロピレン/エチレン共重合体、プロピ
レン/ブテンー1共重合体等のプロピレン共重合体。ブ
テンー1/エチレン共重合体、ブテンー1/プロピレン
共重合体等のブテンー1共重合体。エチレン/アクリル
酸共重合体、エチレン/エチルアクリレート共重合体、
エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/メチルメ
タクリレート共重合体等のアクリル系共重合体。その
他、アイオノマー樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体
等の柔軟樹脂。動的架橋タイプのオレフィン系熱可塑性
エラストマー(TPO)、ブレンドタイプのTPO、重合タイ
プのTPO等の各種オレフィン系熱可塑性エラストマー。
各種スチレン系熱可塑性エラストマー、(具体的にはSB
S、SIS、SEBS、SEPS、ビニルSEPS、水素添加SBRな
ど)、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル
系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラス
トマー等の熱可塑性エラストマー。等、種々の汎用樹
脂、エンジニヤリングプラスチック、柔軟樹脂および熱
可塑性エラストマーの具体例を挙げたが、本発明の熱可
塑性樹脂組成物はこれらに限定されるものではない。
樹脂組成物とは汎用樹脂、エンジニヤリングプラスチッ
クや柔軟性樹脂、熱可塑性エラストマー等から選ばれた
単一樹脂または二種類以上の樹脂のブレンド物を混練す
ることによって得られるものである。具体的には、各種
ポリエチレン、アイソタクテックポリプロピレン、シン
ジオタクテックポリプロピレン、ポリブテンー1、4−
メチルペンテンー1等のオレフィン系汎用樹脂。ポリス
チレン、シンジオタクテックポリスチレン、AS樹脂、AB
S樹脂、ポリスチレン変性のポリフェニレンエーテル樹
脂等のスチレン系汎用樹脂。PMMA樹脂、PET樹脂、PBT樹
脂、ポリカーボネイト、ポリアリレート、ポリアセター
ル樹脂、等のエンジニヤリングプラスチック。エチレン
/プロピレン共重合体、エチレン/ブテンー1共重合
体、エチレン/オクテンー1共重合体、エチレン/ヘキ
センー1共重合体、エチレン/4メチルペンテンー1共
重合体、エチレン/環状オレフィン共重合体等のエチレ
ン系共重合体。プロピレン/エチレン共重合体、プロピ
レン/ブテンー1共重合体等のプロピレン共重合体。ブ
テンー1/エチレン共重合体、ブテンー1/プロピレン
共重合体等のブテンー1共重合体。エチレン/アクリル
酸共重合体、エチレン/エチルアクリレート共重合体、
エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/メチルメ
タクリレート共重合体等のアクリル系共重合体。その
他、アイオノマー樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体
等の柔軟樹脂。動的架橋タイプのオレフィン系熱可塑性
エラストマー(TPO)、ブレンドタイプのTPO、重合タイ
プのTPO等の各種オレフィン系熱可塑性エラストマー。
各種スチレン系熱可塑性エラストマー、(具体的にはSB
S、SIS、SEBS、SEPS、ビニルSEPS、水素添加SBRな
ど)、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル
系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラス
トマー等の熱可塑性エラストマー。等、種々の汎用樹
脂、エンジニヤリングプラスチック、柔軟樹脂および熱
可塑性エラストマーの具体例を挙げたが、本発明の熱可
塑性樹脂組成物はこれらに限定されるものではない。
【0008】前記(B)熱可塑性樹脂組成物の配合量は
10〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、特に
15〜35重量%が望ましい。配合量が10重量%未満
の場合は熱可塑性樹脂弾性体との熱融着性が劣り、配合
量が50重量%を超えるとポリアミド樹脂との相反転が
起こる可能性があるので好ましくない。
10〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、特に
15〜35重量%が望ましい。配合量が10重量%未満
の場合は熱可塑性樹脂弾性体との熱融着性が劣り、配合
量が50重量%を超えるとポリアミド樹脂との相反転が
起こる可能性があるので好ましくない。
【0009】また、前記(B)熱可塑性樹脂組成物は
(A)ポリアミド樹脂との相溶性を向上させるために、
ポリアミド樹脂と反応する官能基を有しており、ポリア
ミド樹脂と反応する官能基とは、具体的にはカルボン酸
基、酸無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基、アミノ
基、イソシアネート基等が例示されるが、これらの中で
も酸無水物基がもっとも反応性が高く、特に好ましい。
(A)ポリアミド樹脂との相溶性を向上させるために、
ポリアミド樹脂と反応する官能基を有しており、ポリア
ミド樹脂と反応する官能基とは、具体的にはカルボン酸
基、酸無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基、アミノ
基、イソシアネート基等が例示されるが、これらの中で
も酸無水物基がもっとも反応性が高く、特に好ましい。
【0010】前記(B)成分であるポリアミド樹脂と反
応する官能基を含有する熱可塑性樹脂組成物を製造する
方法としては、熱可塑性樹脂組成物の製造時に上記の官
能基を持つ化合物を配合し熱可塑性樹脂組成物の構成成
分と反応させる方法や熱可塑性樹脂組成物のペレットと
上記官能基を持つ化合物を混合し、押出機等で混練し熱
可塑性樹脂組成物の構成成分と反応させる方法等があ
り、本発明においては、いずれの方法も採用することが
できる。
応する官能基を含有する熱可塑性樹脂組成物を製造する
方法としては、熱可塑性樹脂組成物の製造時に上記の官
能基を持つ化合物を配合し熱可塑性樹脂組成物の構成成
分と反応させる方法や熱可塑性樹脂組成物のペレットと
上記官能基を持つ化合物を混合し、押出機等で混練し熱
可塑性樹脂組成物の構成成分と反応させる方法等があ
り、本発明においては、いずれの方法も採用することが
できる。
【0011】本発明において使用される(C)無機充填
材として具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、セラミッ
クス繊維、各種ウイスカー、針状ワラストナイト等の繊
維状無機強化材、シリカ、アルミナ、タルク、カオリ
ン、石英、粉状ガラス、マイカ、グラファイト等の粉末
状の無機充填材が挙げられる。これらの無機充填材は単
独で使用または2種類以上を併用して使用することも出
来る。また、これらの無機充填材は表面処理剤としてシ
ランカップリング剤で処理してもよく、特にアミノシラ
ンが好ましい。前記(C)無機充填材の配合量は(A)
ポリアミド樹脂と(B)ポリオレフィン樹脂および/ま
たは変性ポリオレフィン樹脂からなる組成物100重量
部に対し、0〜200重量部であるが、好ましくは0〜
160重量部、特に0〜150重量部が望ましい。前記
無機充填材が200重量部を超えると、成形品外観の光
沢斑がおこり外観不良となるので、好ましくない。
材として具体的には、ガラス繊維、炭素繊維、セラミッ
クス繊維、各種ウイスカー、針状ワラストナイト等の繊
維状無機強化材、シリカ、アルミナ、タルク、カオリ
ン、石英、粉状ガラス、マイカ、グラファイト等の粉末
状の無機充填材が挙げられる。これらの無機充填材は単
独で使用または2種類以上を併用して使用することも出
来る。また、これらの無機充填材は表面処理剤としてシ
ランカップリング剤で処理してもよく、特にアミノシラ
ンが好ましい。前記(C)無機充填材の配合量は(A)
ポリアミド樹脂と(B)ポリオレフィン樹脂および/ま
たは変性ポリオレフィン樹脂からなる組成物100重量
部に対し、0〜200重量部であるが、好ましくは0〜
160重量部、特に0〜150重量部が望ましい。前記
無機充填材が200重量部を超えると、成形品外観の光
沢斑がおこり外観不良となるので、好ましくない。
【0012】次に、本発明において用いられる(D)熱
可塑性樹脂弾性体とは、(B)成分である熱可塑性樹脂
組成物と相溶するものであり、主として、ハードセグメ
ントとソフトセグメントから構成される弾性回復性の優
れた樹脂であり、ブロック共重合体、グラフト共重合
体、部分的に架橋した重合体および相溶性の優れた単一
重合体のブレンド物等が含まれる。なお、本発明におい
ては(B)熱可塑性樹脂組成物と(D)熱可塑性樹脂弾
性体は相溶する組み合わせを選択することが重要であ
り、相溶する組み合わせとはソルビリテーパラメーター
(SP値)が0.5 以下の組み合わせが一つの目安として
考えられるが、最終的には両樹脂を混練して相溶性の確
認が必要である。
可塑性樹脂弾性体とは、(B)成分である熱可塑性樹脂
組成物と相溶するものであり、主として、ハードセグメ
ントとソフトセグメントから構成される弾性回復性の優
れた樹脂であり、ブロック共重合体、グラフト共重合
体、部分的に架橋した重合体および相溶性の優れた単一
重合体のブレンド物等が含まれる。なお、本発明におい
ては(B)熱可塑性樹脂組成物と(D)熱可塑性樹脂弾
性体は相溶する組み合わせを選択することが重要であ
り、相溶する組み合わせとはソルビリテーパラメーター
(SP値)が0.5 以下の組み合わせが一つの目安として
考えられるが、最終的には両樹脂を混練して相溶性の確
認が必要である。
【0013】(D)成分として具体的には、動的架橋し
たオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ブレン
ドタイプのTPO、重合タイプのTPO等のTPO。SBS、SIS、S
EBS、SEPS、ビニルSEPS、水素添加SBR等のスチレン系熱
可塑性エラストマー。ウレタン系熱可塑性エラストマ
ー。ポリエステル系熱可塑性エラストマー。ポリアミド
系熱可塑性エラストマー。等の熱可塑性エラストマー。
エチレン系共重合体の中で共重合成分の多いエチレン/
プロピレン共重合体、エチレン/ブテンー1共重合体、
エチレン/オクテンー1共重合体およびそれらの共重合
体と相溶する単一重合体とのブレンド物等を挙げること
ができる。
たオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、ブレン
ドタイプのTPO、重合タイプのTPO等のTPO。SBS、SIS、S
EBS、SEPS、ビニルSEPS、水素添加SBR等のスチレン系熱
可塑性エラストマー。ウレタン系熱可塑性エラストマ
ー。ポリエステル系熱可塑性エラストマー。ポリアミド
系熱可塑性エラストマー。等の熱可塑性エラストマー。
エチレン系共重合体の中で共重合成分の多いエチレン/
プロピレン共重合体、エチレン/ブテンー1共重合体、
エチレン/オクテンー1共重合体およびそれらの共重合
体と相溶する単一重合体とのブレンド物等を挙げること
ができる。
【0014】本発明における前記(D)成分は、剛性の
高いポリアミド系成形品の表面に被覆熱融着させ、グリ
ップ性やパッキン・シール特性及び振動吸収性を付与さ
せるため、(D)成分の硬度は低い方が好ましい。好ま
しい表面硬度はJIS−A硬度で90〜30度、さらに
好ましくは80度〜35度である。硬度が90度を超え
るとグリップ性やシール性が劣り、また30度未満では
(D)成分である熱可塑性樹脂弾性体の耐熱性や成形性
が劣り、ポリアミド系樹脂との被覆成形が困難となるの
で好ましくない。
高いポリアミド系成形品の表面に被覆熱融着させ、グリ
ップ性やパッキン・シール特性及び振動吸収性を付与さ
せるため、(D)成分の硬度は低い方が好ましい。好ま
しい表面硬度はJIS−A硬度で90〜30度、さらに
好ましくは80度〜35度である。硬度が90度を超え
るとグリップ性やシール性が劣り、また30度未満では
(D)成分である熱可塑性樹脂弾性体の耐熱性や成形性
が劣り、ポリアミド系樹脂との被覆成形が困難となるの
で好ましくない。
【0015】本発明におけるポリアミド系被覆成形体の
製造法としては、特に限定されるものではなく、ポリア
ミド系成形体に(D)熱可塑性樹脂弾性体を被覆または
積層し、熱融着する公知の製造法は全て含まれる。具体
的な製造法を例示すると、ポリアミド系樹脂を射出成形
した後、ただちに金型を回転して、ポリアミド系成形体
の全面又は一部表面に(D)熱可塑性樹脂弾性体で更に
射出成形して被覆、融着させる「2色射出成形法」、ポ
リアミド系樹脂を予め成形した成形品を金型のキャビテ
ィー中に装着し、成形品の表面全体又は一部に追加成形
を行う「アウトサート又はインサート成形法」、2層押
出成形機でポリアミド系樹脂と(D)熱可塑性樹脂弾性
体を同時に押出し熱融着させる「2層押出法」、予め成
形してあるポリアミド系成形品の表面にこれもまた予め
成形してある(D)熱可塑性樹脂弾性体のシート又は成
形品を積層し超音波溶着機や振動溶着機等で熱融着させ
る「熱ラミー法」などを採用することができるが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
製造法としては、特に限定されるものではなく、ポリア
ミド系成形体に(D)熱可塑性樹脂弾性体を被覆または
積層し、熱融着する公知の製造法は全て含まれる。具体
的な製造法を例示すると、ポリアミド系樹脂を射出成形
した後、ただちに金型を回転して、ポリアミド系成形体
の全面又は一部表面に(D)熱可塑性樹脂弾性体で更に
射出成形して被覆、融着させる「2色射出成形法」、ポ
リアミド系樹脂を予め成形した成形品を金型のキャビテ
ィー中に装着し、成形品の表面全体又は一部に追加成形
を行う「アウトサート又はインサート成形法」、2層押
出成形機でポリアミド系樹脂と(D)熱可塑性樹脂弾性
体を同時に押出し熱融着させる「2層押出法」、予め成
形してあるポリアミド系成形品の表面にこれもまた予め
成形してある(D)熱可塑性樹脂弾性体のシート又は成
形品を積層し超音波溶着機や振動溶着機等で熱融着させ
る「熱ラミー法」などを採用することができるが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0016】本発明ポリアミド系被覆成形体は、特別な
接着剤を使用しないで、高強度、高剛性のポリアミド系
成形品と柔軟でグリップ性やシール性及び振動吸収性に
優れ、かつポリアミド樹脂と全く特性の異なる樹脂を積
層、熱融着することにより、多くの機能を持つ複合成形
品を安価に製造することができる。
接着剤を使用しないで、高強度、高剛性のポリアミド系
成形品と柔軟でグリップ性やシール性及び振動吸収性に
優れ、かつポリアミド樹脂と全く特性の異なる樹脂を積
層、熱融着することにより、多くの機能を持つ複合成形
品を安価に製造することができる。
【0017】
【実施例】次に実施例及び比較例を用いて、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお、(B)成分と(D)成分との相溶
性、および被覆成形体の融着強さ(接着強度)を下記剥離
強度で測定して評価した。(B)成分と(D)成分との
相溶性:両樹脂を50/50の割合で混合、混練し、ペ
レットとした。それを射出成形し1mmの平板を作り、
成形品を折り曲げた時の剥離現象を目視で評価した。 〇;剥離なし、×;剥離あり。 剥離強度:下記2色成形法およびアウトサート成形法に
おける評価サンプルはポリアミド系樹脂とスチレン系柔
軟樹脂とを90°方向に引っ張り、剥離強度を測定し
た。熱ラミー成形法における評価サンプルはポリアミド
系樹脂と(D)熱可塑性樹脂弾性体とを180°方向に
引っ張り、剥離強度を測定した。いずれも引張速度は1
00mm/分であった。 ○:剥離強度1.0Kg/15mm以上 ×:剥離強度≒0Kg/15mm以下
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお、(B)成分と(D)成分との相溶
性、および被覆成形体の融着強さ(接着強度)を下記剥離
強度で測定して評価した。(B)成分と(D)成分との
相溶性:両樹脂を50/50の割合で混合、混練し、ペ
レットとした。それを射出成形し1mmの平板を作り、
成形品を折り曲げた時の剥離現象を目視で評価した。 〇;剥離なし、×;剥離あり。 剥離強度:下記2色成形法およびアウトサート成形法に
おける評価サンプルはポリアミド系樹脂とスチレン系柔
軟樹脂とを90°方向に引っ張り、剥離強度を測定し
た。熱ラミー成形法における評価サンプルはポリアミド
系樹脂と(D)熱可塑性樹脂弾性体とを180°方向に
引っ張り、剥離強度を測定した。いずれも引張速度は1
00mm/分であった。 ○:剥離強度1.0Kg/15mm以上 ×:剥離強度≒0Kg/15mm以下
【0018】参考例1(ポリアミド系樹脂Ny-1の製造) ポリアミド樹脂としてNy6(東洋紡(株)製 ナイロ
ンT-803、数平均分子量12,000)を70重量%、
酸変性ポリプロピレン(グランドポリマー(株)製 MM
P-006)を30重量%とを混合し、二軸押出機で25
0℃のシリンダー温度で混練し、ペレットとした。
ンT-803、数平均分子量12,000)を70重量%、
酸変性ポリプロピレン(グランドポリマー(株)製 MM
P-006)を30重量%とを混合し、二軸押出機で25
0℃のシリンダー温度で混練し、ペレットとした。
【0019】参考例2(ポリアミド系樹脂Ny-2の製造) ポリアミド樹脂としてNy6(東洋紡(株)製 ナイロ
ンT-803、数平均分子量12,000)を50重量%、
酸変性ポリプロピレンを20重量%およびガラス繊維
(日本硝子繊維(株)製 RES-03-TP64)30重量%を
混合し、二軸押出機で260℃のシリンダー温度で混練
し、ペレットとした。
ンT-803、数平均分子量12,000)を50重量%、
酸変性ポリプロピレンを20重量%およびガラス繊維
(日本硝子繊維(株)製 RES-03-TP64)30重量%を
混合し、二軸押出機で260℃のシリンダー温度で混練
し、ペレットとした。
【0020】参考例3(ポリアミド系樹脂Ny-3の製造) エチレン/オクテンー1共重合体(ダウ・ケミカル
(株)製 エンゲージ8402)に無水マレイン酸0.
5重量部とジクミールパーオキサイド0.2重量部とを
混合し、二軸押出機で220℃のシリンダー温度で混練
し、酸変性のエチレン/オクテン−1共重合体を製造し
た。この酸変性物を30重量%とNy6を70重量%と
を混合し、二軸押出機でシリンダー温度250℃で混練
しペレットとした。
(株)製 エンゲージ8402)に無水マレイン酸0.
5重量部とジクミールパーオキサイド0.2重量部とを
混合し、二軸押出機で220℃のシリンダー温度で混練
し、酸変性のエチレン/オクテン−1共重合体を製造し
た。この酸変性物を30重量%とNy6を70重量%と
を混合し、二軸押出機でシリンダー温度250℃で混練
しペレットとした。
【0021】参考例4(ポリアミド系樹脂Ny-4の製造) ポリブチレンテレフタレート(PBT, 三菱レイヨン
(株)製タフペットN-1000)に無水マレイン酸0.5重
量部とジクミールパーオキサイド0.2重量部とを混合
し、二軸押出機で250℃のシリンダー温度で混練し、
酸変性PBTを製造した。この酸変性PBT30重量%とNY-6
を70重量%とを混合し、二軸押出機で250℃のシリ
ンダー温度で混練し、ペレットとした。
(株)製タフペットN-1000)に無水マレイン酸0.5重
量部とジクミールパーオキサイド0.2重量部とを混合
し、二軸押出機で250℃のシリンダー温度で混練し、
酸変性PBTを製造した。この酸変性PBT30重量%とNY-6
を70重量%とを混合し、二軸押出機で250℃のシリ
ンダー温度で混練し、ペレットとした。
【0022】参考例5(ポリアミド系樹脂Ny-5の製造) ポリアミド樹脂としてNy6 70重量%、酸変性スチ
レン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体(SEBS, 旭
化成(株) タフテックM-1943)30重量%を混合し、
二軸押出機で250℃のシリンダー温度で混練し、ペレ
ットとした。
レン/エチレン/ブチレン/スチレン共重合体(SEBS, 旭
化成(株) タフテックM-1943)30重量%を混合し、
二軸押出機で250℃のシリンダー温度で混練し、ペレ
ットとした。
【0023】参考例6(ポリアミド系樹脂Ny-6の製造) Ny6(東洋紡績(株)製東洋紡ナイロン、T−803)
のみを用いて参考例1と同様にしてペレットとした。
のみを用いて参考例1と同様にしてペレットとした。
【0024】参考例7 熱可塑性樹脂弾性体EP−1〜EP−5は以下のとおり
である。 EP−1:水素添加スチレン/ブタジエン共重合体(HSB
R JSR(株)製ダイナロン1320P、硬度 39A) EP−2:オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO,
AES(株)製サントプレン101−55、硬度 55A) EP−3:エチレン/オクテンー1共重合体(ダウ・ケ
ミカル社製 エンゲージ8180硬度 66A) EP−4:ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPE
E, 東洋紡績(株)製ペルプレンP-30B 硬度 85A
) EP−5:スチレン/エチレン/プロピレン/スチレン
共重合体(SEPS, クラレ(株)製セプトン2062、
硬度 39A )
である。 EP−1:水素添加スチレン/ブタジエン共重合体(HSB
R JSR(株)製ダイナロン1320P、硬度 39A) EP−2:オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO,
AES(株)製サントプレン101−55、硬度 55A) EP−3:エチレン/オクテンー1共重合体(ダウ・ケ
ミカル社製 エンゲージ8180硬度 66A) EP−4:ポリエステル系熱可塑性エラストマー(TPE
E, 東洋紡績(株)製ペルプレンP-30B 硬度 85A
) EP−5:スチレン/エチレン/プロピレン/スチレン
共重合体(SEPS, クラレ(株)製セプトン2062、
硬度 39A )
【0025】実施例1、2、4、5 比較例1、3、4
(2色成形法) 図1に示す製品形状の金型を用い、コア回転方式の2色
成形機((株)高橋精機工業所製、KS−2C300
型)を使用し、金型温度40℃、1次側射出成形はシリ
ンダー温度260℃で前記それぞれのポリアミド系樹脂
を成形し、2次側射出成形機でシリンダー温度230℃
で表1に示す種々の熱可塑性樹脂弾性体を成形し、評価
用成形品を作製した。
(2色成形法) 図1に示す製品形状の金型を用い、コア回転方式の2色
成形機((株)高橋精機工業所製、KS−2C300
型)を使用し、金型温度40℃、1次側射出成形はシリ
ンダー温度260℃で前記それぞれのポリアミド系樹脂
を成形し、2次側射出成形機でシリンダー温度230℃
で表1に示す種々の熱可塑性樹脂弾性体を成形し、評価
用成形品を作製した。
【0026】実施例3、6、7、比較例2(アウトサー
ト成形法) 上記2色成形機で1次側射出成形を行い、ポリアミド形
樹脂で1次側射出成形品を成形し、金型から取り出し、
約100℃の乾燥機中で保温と吸湿防止を行った。次い
で予め成形してあるポリアミド系成形品を2次側射出成
形機の金型の一次側キャビティー部に装着し、熱可塑性
樹脂弾性体の積層成形を行い、評価用成形品を作製し
た。成形条件は2色成形法と同一である。実施例1〜
7、比較例1〜4の評価結果を表1に示す。
ト成形法) 上記2色成形機で1次側射出成形を行い、ポリアミド形
樹脂で1次側射出成形品を成形し、金型から取り出し、
約100℃の乾燥機中で保温と吸湿防止を行った。次い
で予め成形してあるポリアミド系成形品を2次側射出成
形機の金型の一次側キャビティー部に装着し、熱可塑性
樹脂弾性体の積層成形を行い、評価用成形品を作製し
た。成形条件は2色成形法と同一である。実施例1〜
7、比較例1〜4の評価結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例1〜7より明らかなように、本発明
のポリアミド系被覆成形体の積層間は熱融着性が優れ、
強固に結合され、耐久性のあるポリアミド系被覆成形体
が得られることが判る。一方、比較例1〜2ではポリア
ミド樹脂と反応する極性基を持つ熱可塑性樹脂組成物が
配合していないポリアミド系樹脂組成物と熱可塑性樹脂
弾性体との積層間の熱融着は全くない。また比較例3〜
4に示すように熱可塑性樹脂組成物と熱可塑性樹脂弾性
体との相溶性が劣る場合は積層間の熱融着性が悪く、耐
久性のあるポリアミド系被覆成形体を製造することが出
来ない。
のポリアミド系被覆成形体の積層間は熱融着性が優れ、
強固に結合され、耐久性のあるポリアミド系被覆成形体
が得られることが判る。一方、比較例1〜2ではポリア
ミド樹脂と反応する極性基を持つ熱可塑性樹脂組成物が
配合していないポリアミド系樹脂組成物と熱可塑性樹脂
弾性体との積層間の熱融着は全くない。また比較例3〜
4に示すように熱可塑性樹脂組成物と熱可塑性樹脂弾性
体との相溶性が劣る場合は積層間の熱融着性が悪く、耐
久性のあるポリアミド系被覆成形体を製造することが出
来ない。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリアミド系被覆成形体は強
度、剛性、耐衝撃に優れ、かつグリップ性、パッキンシ
ール性の表面特性を持つ積層成形体が安価に得られるた
め、電動工具、釣具、スポーツ・娯楽用品、自動車部
品、事務用品等の幅広い用途分野に利用することがで
き、産業界に寄与することが大である。
度、剛性、耐衝撃に優れ、かつグリップ性、パッキンシ
ール性の表面特性を持つ積層成形体が安価に得られるた
め、電動工具、釣具、スポーツ・娯楽用品、自動車部
品、事務用品等の幅広い用途分野に利用することがで
き、産業界に寄与することが大である。
【図1】本発明ポリアミド系被覆成形体の評価サンプル
の斜視図である。
の斜視図である。
1:熱可塑性樹脂弾性体(2次側射出成形) 2:ポリアミド系樹脂(1次側射出成形)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA11 AA12 AA14 AA31 AA38 AA55 AB15 AB16 AB35 AB37 AB38 BA02 BA13 CA00 CA04 DA00 DA03 4F100 AA00A AA00H AK01A AK01B AK46A AL05A AL09B BA02 CA23A GB32 GB71 GB81 GB87 GB90 JB08B JB16A JB16B JH02 JH10 JK01 JK06 JK10 YY00A 4J002 AC082 BB002 BB032 BB052 BB062 BB072 BB082 BB102 BB122 BB132 BB142 BB152 BB172 BC002 BC032 BC062 BG062 BN152 BP012 BP032 CB002 CF002 CF062 CF072 CF162 CG002 CH072 CK022 CL002 CL011 CL021 CL031 CL041 CL051 DA026 DE006 DE146 DJ006 DJ016 DJ036 DJ056 DL006 FA036 FA076 FD016 GC00 GM00 GN00
Claims (4)
- 【請求項1】(A)ポリアミド樹脂、(B)ポリアミド
樹脂と反応する官能基を有する熱可塑性樹脂組成物およ
び必要に応じて(C)無機充填材を含有してなるポリア
ミド系樹脂組成物から得られるポリアミド系成形体に、
(D)上記(B)成分である熱可塑性樹脂組成物と相溶
する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されていることを特徴と
するポリアミド系被覆成形体。 - 【請求項2】(A)ポリアミド樹脂90〜50重量%、
(B)ポリアミド樹脂と反応する官能基を有する熱可塑
性樹脂組成物10〜50重量%からなる組成物100重
量部に対し、(C)無機充填材を0〜200重量部含有
してなるポリアミド系樹脂組成物から得られるポリアミ
ド系成形体に、(D)上記(B)成分である熱可塑性樹
脂組成物と相溶する熱可塑性樹脂弾性体が被覆されてい
る請求項1記載のポリアミド系被覆成形体。 - 【請求項3】(B)熱可塑性樹脂組成物が、汎用樹脂、
エンジニヤリングプラスチック、柔軟性樹脂および熱可
塑性エラストマーから選ばれた単一樹脂または二種類以
上の樹脂のブレンド物である請求項1記載のポリアミド
系被覆成形体。 - 【請求項4】(D)熱可塑性樹脂弾性体がJIS−A硬
度で90〜30度である請求項1記載のポリアミド系被
覆成形体。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001137743A JP2002331627A (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | ポリアミド系被覆成形体 |
US10/140,071 US6924034B2 (en) | 2001-05-08 | 2002-05-08 | Coated polyamide molding products |
CNB02119064XA CN1255474C (zh) | 2001-05-08 | 2002-05-08 | 聚酰胺系包覆成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001137743A JP2002331627A (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | ポリアミド系被覆成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002331627A true JP2002331627A (ja) | 2002-11-19 |
Family
ID=18984802
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001137743A Pending JP2002331627A (ja) | 2001-05-08 | 2001-05-08 | ポリアミド系被覆成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002331627A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010111730A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Umg Abs Ltd | 熱可塑性樹脂組成物、その成形品および燃料系用部品 |
-
2001
- 2001-05-08 JP JP2001137743A patent/JP2002331627A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010111730A (ja) * | 2008-11-05 | 2010-05-20 | Umg Abs Ltd | 熱可塑性樹脂組成物、その成形品および燃料系用部品 |
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