JP5836923B2 - 植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物及び成形体 Download PDF

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本発明は、植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物及び成形体に関する。更に詳しくは、本発明は、耐衝撃特性に優れるとともに、剛性にも優れた植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物及び成形体に関する。
従来、植物由来プラスチック材料に利用される植物由来樹脂としては、ポリ乳酸(PLA)、ポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)及びポリアミド11(PA11)等が知られている。そして、これらの植物由来樹脂に対して、ポリオレフィン樹脂やABS等の石化由来樹脂がブレンドされ、アロイ化された植物由来プラスチック材料が知られている。例えば、PLAを利用した例としては、下記特許文献1及び下記特許文献2が知られている。また、PBSを利用した例としては、下記特許文献3及び下記特許文献4が知られている。更に、PA11を利用した例としては、下記特許文献5が知られている。
特開2009−126916号公報 特開2010−265444号公報 特開2010−18694号公報 特開2009−209227号公報 特開2008−214585号公報
しかし、植物由来樹脂のなかでも、PLA、PBS及びPTTを用いた植物由来プラスチック材料には、これらの植物由来樹脂が本来的に有した物性が引き継がれてしまい、特に機械的特性を十分充足するに至らないという問題がある。即ち、例えば、PLAでは、耐衝撃性、耐熱性及び加水分解性についての弱点があり、PBSでは、剛性、耐熱性及び加水分解性についての弱点があり、PTTでは、耐衝撃性及び加水分解性についての弱点がある。このため、例えば、自動車用内装材としてのドアトリムやデッキサイドトリムなどの特に高い機械的特性が要求される部位への適用が困難であるなど、未だ使用上の制約が多くある。また、これらの植物由来樹脂をベース材料として用いようとするとこれらの樹脂の改質を要し、高コスト化を招く結果となる。更に、上記特許文献5に開示されたPA11を用いた熱可塑性樹脂組成物では、PA11の相手材であるABS樹脂は、汎用樹脂であり低コストであるものの、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂と比較すると高コストな材料であることと、非晶質樹脂であるために耐溶剤性についての弱点があるという問題がある。
更に、自動車の内装部品や外装部品等の分野においては、特に高い機械的物性が求められており、耐衝撃特性と剛性(曲げ弾性率)の両立が必要不可欠となっている。
しかしながら、耐衝撃特性と剛性の各特性は互いにトレードオフの関係にあり、特に耐衝撃特性を生かすことにより剛性が不足するという相反の傾向にあり、耐衝撃特性及び剛性の両者の特性を十分に満足する植物由来プラスチック材料は未だ得られないのが現状である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、耐衝撃特性に優れるとともに、剛性にも優れた植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物及び成形体を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤を溶融混練してなり、
前記ポリアミド樹脂は、ポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド614、ポリアミド1010、及びポリアミド10Tのうちの少なくとも一種の植物由来ポリアミド樹脂であり、
前記相容化剤は、無水マレイン酸変性されたエチレン・1−ブテン共重合体、又は、無水マレイン酸変性されたエチレン・オクテン共重合体であり、
前記ポリアミド樹脂、前記ポリオレフィン樹脂及び前記相容化剤の合計100質量%に対して、
前記ポリアミド樹脂の含有量が、10質量%以上40質量%以下であり、
前記ポリオレフィン樹脂の含有量が、50質量%以上75質量%以下であり、
前記相容化剤の含有量が、5質量%以上30質量%以下であることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記ポリアミド樹脂の前記含有量が10質量%以上30質量%以下であり、
前記ポリオレフィン樹脂の前記含有量が55質量%以上70質量%以下であり、
前記相容化剤の前記含有量が10質量%以上25質量%以下であることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2において、前記ポリアミド樹脂がポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド1010、及びポリアミド10Tのいずれかであるとともに、前記ポリオレフィン樹脂がポリプロピレンであることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項において、比重が0.89以上1.05以下であることを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至のうちのいずれかに記載の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなることを要旨とする。
本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物によれば、耐衝撃特性に優れるとともに、剛性にも優れた植物由来ポリアミド樹脂を用いた成形体を得ることができる。
また、ポリアミド樹脂の含有量が10質量%以上40質量%以下であり、ポリオレフィン樹脂の含有量が50質量%以上75質量%以下であり、相容化剤の含有量が5質量%以上30質量%以下であるため、ポリアミド樹脂の含有量を減じて、比重のより小さな熱可塑性樹脂組成物でありながら、耐衝撃特性に優れるとともに、剛性にも優れた植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物とすることができる。
更に、相容化剤が無水マレイン酸変性されたエチレン・1−ブテン共重合体又は無水マレイン酸変性されたエチレン・オクテン共重合体であるため、とりわけ優れた耐衝撃特性及び剛性を得ることができる。
また、ポリアミド樹脂がポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド1010、及びポリアミド10Tのいずれかであるとともに、ポリオレフィン樹脂がポリプロピレンである場合には、各樹脂の優れた性質を維持しながら、比重が小さく、射出成形性に特に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
更に、比重が0.89以上1.05以下である場合には、軽量且つ耐衝撃特性に優れ、更には、剛性にも優れた成形体を得ることができる。
本発明の成形体によれば、植物由来ポリアミド樹脂を用いながら、耐衝撃特性に優れるとともに、剛性にも優れた成形体とすることができる。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物は、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤を溶融混練してなり、
ポリアミド樹脂は、ポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド614、ポリアミド1010、及びポリアミド10Tのうちの少なくとも一種の植物由来ポリアミド樹脂であり、
相容化剤は、無水マレイン酸変性されたエチレン・1−ブテン共重合体、又は、無水マレイン酸変性されたエチレン・オクテン共重合体であり、
ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂及び相容化剤の合計100質量%に対して、ポリアミド樹脂の含有量が10質量%以上40質量%以下であり、ポリオレフィン樹脂の含有量が50質量%以上75質量%以下であり、相容化剤の含有量が5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする。
[1]各成分について
(1)ポリアミド樹脂について
上記「ポリアミド樹脂」は、アミド結合(−NH−CO−)を介して複数の単量体が重合されてなる鎖状骨格を有する重合体である。本発明では、このポリアミド樹脂は、ポリアミド11(以下、単に「PA11」ともいう)、ポリアミド610(以下、単に「PA610」ともいう)、ポリアミド614(以下、単に「PA614」ともいう)、ポリアミド1010(以下、単に「PA1010」ともいう)、ポリアミド10T(以下、単に「PA10T」ともいう)のうちから選択される少なくとも1種である。
上記PA11は、炭素原子数11である単量体がアミド結合を介して結合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、PA11は、アミノウンデカン酸又はウンデカンラクタムを単量体として用いて得られる。とりわけアミノウンデカン酸は、ヒマシ油から得られる単量体であるため、環境保護の観点(特にカーボンニュートラルの観点)から望ましい。これらの炭素原子数が11である単量体に由来する構成単位は、PA11内において全構成単位のうちの50%以上であることが好ましく、100%であってもよい。
上記PA610は、炭素原子数6である単量体と、炭素原子数10である単量体と、がアミド結合を介して結合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、PA610はジアミンとジカルボン酸との共重合により得られ、各々ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸が利用される。このうちセバシン酸は、ヒマシ油から得られる単量体であるため、環境保護の観点(特にカーボンニュートラルの観点)から望ましい。これらの炭素原子数6である単量体に由来する構成単位と、炭素原子数10である単量体に由来する構成単位とは、PA610内においてその合計が、全構成単位のうちの50%以上であることが好ましく、100%であってもよい。
上記PA1010は、炭素原子数10であるジアミンと、炭素原子数10であるジカルボン酸と、が共重合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、PA1010には、1,10−デカンジアミン(デカメチレンジアミン)とセバシン酸とが利用される。デカメチレンジアミン及びセバシン酸は、ヒマシ油から得られる単量体であるため、環境保護の観点(特にカーボンニュートラルの観点)から望ましい。これらの炭素原子数10であるジアミンに由来する構成単位と、炭素原子数10であるジカルボン酸に由来する構成単位とは、PA1010内においてその合計が、全構成単位のうちの50%以上であることが好ましく、100%であってもよい。
上記PA614は、炭素原子数6である単量体と、炭素原子数14である単量体と、がアミド結合を介して結合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、PA614はジアミン(具体的には、ヘキサメチレンジアミン)と、植物由来であり炭素原子数14のジカルボン酸との共重合により得られる。そして、植物由来のカルボン酸が用いられるため、環境保護の観点(特にカーボンニュートラルの観点)から望ましい。これらの炭素原子数6である単量体に由来する構成単位と、炭素原子数14である単量体に由来する構成単位とは、PA614内においてその合計が、全構成単位のうちの50%以上であることが好ましく、100%であってもよい。
上記PA10Tは、炭素原子数10であるジアミンと、テレフタル酸と、がアミド結合を介して結合された構造を有するポリアミド樹脂である。通常、PA10Tには、1,10−デカンジアミン(デカメチレンジアミン)とテレフタル酸とが利用される。このうちデカメチレンジアミンは、ヒマシ油から得られる単量体であるため、環境保護の観点(特にカーボンニュートラルの観点)から望ましい。これらの炭素原子数10であるジアミンに由来する構成単位と、テレフタル酸に由来する構成単位とは、PA10T内においてその合計が、全構成単位のうちの50%以上であることが好ましく、100%であってもよい。
上記5種の植物由来ポリアミド樹脂のなかでも、PA11は、他の4種の植物由来ポリアミド樹脂に対し、低吸水性、低比重及び植物化度の高さの観点においてより優れている。
ポリアミド610は、吸水率、耐薬品性、及び衝撃強度の点ではPA11よりも劣るが、耐熱性(融点)及び剛性(強度)の観点において優れている。更には、ポリアミド6やポリアミド66と比べ、低吸水性で寸法安定性が良いため、ポリアミド6やポリアミド66の代替材として使用することができる。
ポリアミド1010は、PA11に比べて、耐熱性及び剛性の観点において優れている。更には、植物化度もPA11と同等であり、より耐久性の必要な部位に使用することができる。
ポリアミド10Tは、分子骨格に芳香環を含むため、ポリアミド1010に比べて、より融点が高く高剛性である。そのため、過酷環境下での使用(耐熱部位、強度入力部位)が可能である。
このポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)の含有量は、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤の合計100質量%とした場合に10質量%以上40質量%以下である。この範囲では、ポリオレフィン樹脂が母相となり、ポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)が分散相となり、母相内にポリアミド樹脂をより小さく分散させることができる。更に、比重の大きなポリアミド樹脂の使用量を減じて熱可塑性樹脂組成物全体の比重を低下させることができる。これにより、軽量でありながら、優れた耐衝撃特性とともに、優れた剛性を有する成形体を得ることができる。この含有量は、更に、10質量%以上35質量%以下であることが好ましく、10質量%以上30質量%以下であることが特に好ましい。
(2)ポリオレフィン樹脂について
上記「ポリオレフィン樹脂」は、オレフィンの単独重合体、及び/又は、オレフィンの共重合体である。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。
即ち、ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ1−ブテン、ポリ1−ヘキセン、ポリ4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。これら重合体は1種のみで用いてもよく、2種以上を併用してもよい。即ち、ポリオレフィン樹脂は上記重合体の混合物であっても良い。
上記ポリエチレン樹脂としては、エチレン単独重合体、及び、エチレンと他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。後者としては、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−へキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体等が挙げられる(但し、全構成単位数のうちの50%以上がエチレンに由来する単位である)。
また、ポリプロピレン樹脂としては、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体等が挙げられる(但し、全構成単位数のうちの50%以上がプロピレンに由来する単位である)。
これらのなかでも、上記ポリエチレン樹脂及び上記ポリプロピレン樹脂が好ましく、特に耐衝撃性についての観点からポリプロピレン樹脂が好ましい。尚、このポリプロピレン樹脂には、上記ポリプロピレン樹脂と上記ポリエチレン樹脂との混合樹脂も含まれる。この場合、上記ポリプロピレン樹脂と上記ポリエチレン樹脂との合計を100質量%とした場合に、上記ポリプロピレン樹脂の含有量は50質量%以上である。
ポリオレフィン樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による重量平均分子量(ポリスチレン換算)は、特に限定されないが、100,000〜500,000であることが好ましく、より好ましくは100,000〜450,000、更に好ましくは200,000〜400,000である。
このポリオレフィン樹脂の含有量は、ポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤の合計100質量%に対して、50質量%以上75質量%以下である。この範囲では、ポリオレフィン樹脂が母相となり、ポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)が分散相となり、母相内にポリアミド樹脂をより小さく分散させることができる。更に、比重の大きなポリアミド樹脂の使用量を減じて熱可塑性樹脂組成物全体の比重を低下させることができる。これにより、軽量でありながら、優れた耐衝撃特性とともに、優れた剛性を有する成形体を得ることができる。この含有量は、更に、52.5質量%以上75質量%以下であることが好ましく、55質量%以上70質量%以下であることが特に好ましい。
更に、上記機械的特性を十分に維持しながら、ポリアミド樹脂の含有量を減じることができることにより、成形体にした場合の表面の艶を抑えて落ち着いた外観を得ることができる。従って、直接視認される外装材や内装材への適用が可能となり、優れた意匠性を発揮させることができる。
尚、このポリオレフィン樹脂は、ポリアミド樹脂に対して親和性を有さないポリオレフィンであり、且つ、ポリアミド樹脂に対して反応し得る反応性基も有さないポリオレフィンである点において、後述する相容化剤に包含される相容化剤としてのポリオレフィン系成分と異なっている。
(3)相容化剤について
上記「相容化剤」としては、酸変性されたオレフィン系熱可塑性エラストマー即ち、オレフィン系熱可塑性エラストマーに、ポリアミド樹脂との相互作用を発揮し得る酸基が導入された変性エラストマーが挙げられるが、本願では、特に、オレフィン系熱可塑性エラストマーとして、無水マレイン酸変性されたエチレン・1−ブテン共重合体、又は、無水マレイン酸変性されたエチレン・オクテン共重合体が用いられる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、2種以上のオレフィンを共重合してなるものが挙げられる。オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、及び炭素数4〜8のα−オレフィン等が挙げられる。このうち炭素数4〜8のα−オレフィンとしては、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる
具体的なオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体、及び、プロピレンと炭素数4〜8のα−オレフィンが挙げられる
即ち、エチレンと炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体としては、エチレン・プロピレン共重合体(EPR)、エチレン・1−ブテン共重合体(EBR)、エチレン・1−ペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体(EOR)が挙げられる。また、プロピレンと炭素数4〜8のα−オレフィンとの共重合体としては、プロピレン・1−ブテン共重合体(PBR)、プロピレン・1−ペンテン共重合体、プロピレン・1−オクテン共重合体(POR)等が挙げられる
一方、オレフィン系熱可塑性エラストマーに導入される酸基としては、酸無水物基(−CO−O−OC−)及び/又はカルボキシル基(−COOH)等が挙げられる。これらの反応性基をエラストマーに付与する方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
無水物基を導入するための単量体としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ブテニル無水コハク酸等の酸無水物が挙げられる。これらの単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
相溶化剤として、無水マレイン酸変性されたエチレン−1−ブテン共重合体、又は、無水マレイン酸変性されたエチレン・オクテン共重合体を用いた場合には、特に小さな比重を実現しつつ、優れた耐衝撃特性及び優れた剛性を両立させることが好ましい。
尚、相容化剤として、酸無水物基等の酸基が導入されたオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いる場合、その酸基の量は特に限定されない。
この相容化剤の含有量は、ポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤の合計100質量%に対して5質量%以上30質量%以下である。この範囲では、ポリオレフィン樹脂が母相となり、ポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)が分散相となり、母相内にポリアミド樹脂をより小さく分散させることができる。これにより、特に優れた耐衝撃特性とともに、特に優れた剛性を有する成形体を得ることができる。この含有量は、更に、10質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上25質量%以下であることが特に好ましい。
本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物によれば優れた流動性を得ることができる。とりわけ、本組成物が、ポリアミド樹脂の上記含有量が10質量%以上40質量%以下、ポリオレフィン樹脂の上記含有量が50質量%以上75質量%以下、且つ、酸変性されたオレフィン系熱可塑性エラストマーの上記含有量が5質量%以上30質量%以下である場合に優れた流動性を得ることができ、成形性に優れている。
本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物の比重は特に限定されないが、通常、1.05以下とすることができる。この比重は、本組成物が、ポリアミド11の上記含有量が1質量%以上40質量%以下、ポリプロピレン樹脂の上記含有量が50質量%以上75質量%以下、且つ、無水マレイン酸変性されたオレフィン系熱可塑性エラストマーの上記含有量が5質量%以上30質量%以下である場合には、特に0.89以上1.05以下とすることができ、更には0.92以上0.98以下とすることができる。即ち、本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物は、ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂と同等の比重となるにも関わらず、これらの樹脂よりも顕著に優れた耐衝撃性及び剛性を得ることができる。
(4)他の成分について
本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物においては、上記ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂及び相容化剤以外にも他の成分を含有できる。
即ち、例えば、上記ポリアミド樹脂は、上記植物由来ポリアミド樹脂から選ばれるポリアミド樹脂であるが、本熱可塑性樹脂組成物には、上記ポリアミド樹脂に含まれない他のポリアミド樹脂を本発明の目的を阻害しない範囲で配合できる。
他のポリアミド樹脂は、ジアミンとジカルボン酸との共重合により得ることもできる。この場合、単量体としてのジアミンとしては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,8−ジアミノオクタン等の脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン、キシリレンジアミン(p−フェニレンジアミン及びm−フェニレンジアミン等)等の芳香族ジアミン等が挙げられる。これらの単量体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
更に、単量体としてのジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸のような脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸のような脂環式ジカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸のような芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。これらの単量体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
即ち、他のポリアミドとしては、例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド612、ポリアミド12、ポリアミド6T、ポリアミド6I、ポリアミド9T、ポリアミドM5T等が挙げられる。これらの他のポリアミドは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。但し、他のポリアミドが含有される際には、ポリアミド樹脂(植物由来ポリアミド樹脂)と他のポリアミド樹脂との合計全体を100質量%とした場合に、他のポリアミドの含有割合は40質量%未満である。
尚、他のポリアミド樹脂は、主鎖を構成する炭素原子のうちの半数以上(50%以上)の炭素原子が鎖状骨格を構成することが好ましい。即ち、他のポリアミド樹脂は、芳香族骨格を含んでもよいが、芳香族骨格を構成する炭素原子は、主鎖を構成する炭素原子のうちの半数未満(50%未満)であることが好ましい。
更に、上記相容化剤に含まれない他の相容化剤を本発明の目的を阻害しない範囲で配合できる。
即ち、例えば、酸変性されたオレフィン系熱可塑性エラストマー以外の変性された熱可塑性樹脂エラストマーであって、ポリアミド樹脂と反応し得る反応性基が付与された変性熱可塑性エラストマーを用いることができる。この熱可塑性エラストマーとしては、オレフィン系熱可塑性エラストマー、及びスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては先に例示された各種エラストマーを用いることができる。一方、スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体、及びその水添体が挙げられる。
上記スチレン系化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキルスチレン、p−メトキシスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
上記共役ジエン化合物としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン等が挙げられる。
具体的なスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、スチレン−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(SEPS)等が挙げられる。
また、ポリアミド樹脂と反応し得る反応性基としては、酸無水物基(−CO−O−OC−)、カルボキシル基(−COOH)、エポキシ基[−CO(2つの炭素原子と1つの酸素原子とからなる三員環構造)]、オキサゾリン基(−CNO)及びイソシアネート基(−NCO)等が挙げられる。
即ち、他の相容化剤としては、エポキシ変性されたオレフィン系熱可塑性エラストマー、酸変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー、エポキシ変性されたスチレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。なかでも、酸変性されたスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、無水マレイン酸変性SEBS等の無水マレイン酸変性スチレン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。これらの他の相容化剤は、1種にのみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
更に、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤以外の他の熱可塑性樹脂、難燃剤、難燃助剤、充填剤、着色剤、抗菌剤、帯電防止剤等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸)等が挙げられる。
上記難燃剤としては、例えば、ハロゲン系難燃剤(ハロゲン化芳香族化合物)、リン系難燃剤(窒素含有リン酸塩化合物、リン酸エステル等)、窒素系難燃剤(グアニジン、トリアジン、メラミン、及びこれらの誘導体等)、無機系難燃剤(金属水酸化物等)、ホウ素系難燃剤、シリコーン系難燃剤、硫黄系難燃剤、赤リン系難燃剤等が挙げられる。
上記難燃助剤としては、例えば、各種アンチモン化合物、亜鉛を含む金属化合物、ビスマスを含む金属化合物、水酸化マグネシウム、粘土質珪酸塩等が挙げられる。
上記充填剤としては、例えば、ガラス成分(ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク等)、シリカ、無機繊維(ガラス繊維、アルミナ繊維、カーボン繊維)、黒鉛、珪酸化合物(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー等)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、アルミナ等)、カルシウム、マグネシウム、亜鉛等の金属の炭酸塩及び硫酸塩、有機繊維(芳香族ポリエステル繊維、芳香族ポリアミド繊維、フッ素樹脂繊維、ポリイミド繊維、植物性繊維等)
上記着色剤としては、例えば、顔料及び染料等が挙げられる。
[2]製造方法について
本発明の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物の製造方法は特に限定されず、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂及び相容化剤を混練して得ることができる。具体的には、例えば、(1)ポリアミド樹脂とポリオレフィン樹脂と相容化剤とを同時に混練する、(2)ポリアミド樹脂及び相容化剤を混練して得られた混練樹脂と、ポリオレフィン樹脂とを混練する、(3)ポリオレフィン樹脂及び相容化剤を混練して得られた混練樹脂と、ポリアミド樹脂とを混練する、等である。これらのなかでも、上記(2)の方法は、上記(1)及び上記(3)に比べて同じ配合量であってもより優れた耐衝撃特性及び剛性を得ることができる。
上記各工程における混練方法は特に限定されないが、例えば、押出機(一軸スクリュー押出機及び二軸混練押出機等)、ニーダ及びミキサ(高速流動式ミキサ、バドルミキサ、リボンミキサ等)等の混練装置を用いて行うことができる。これらの装置は1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。また、2種以上を用いる場合には連続的に運転してもよく、回分的に(バッチ式で)運転してもよい。
また、各成分は一括して混合してもよしい、複数回に分けて添加投入(多段配合)して混合してもよい。
この混合工程における混合温度は特に限定されず、溶融混合を行うことができる温度であればよく、各成分の種類により適宜調整することができる。特に、いずれもの熱可塑性樹脂が溶融された状態で混合されることが好ましい。具体的には、この混合温度は、190〜350℃とすることができ、好ましくは200〜330℃、更に好ましくは205〜310℃である。
[3]成形体について
本方法により得られる熱可塑性樹脂組成物はどのように成形してもよく、その方法は特に限定されない。また、得られる成形体の形状、大きさ及び厚さ等も特に限定されず、その用途も特に限定されない。
即ち、本発明の成形体は、例えば、自動車、鉄道車両、船舶及び飛行機等の外装材、内装材及び構造材等として用いられる。このうち自動車用品としては、自動車用外装材、自動車用内装材、自動車用構造材、エンジンルーム内部品等が挙げられる。具体的には、バンパー、スポイラー、カウリング、フロントグリル、ガーニッシュ、ボンネット、トランクリッド、フェンダーパネル、ドアパネル、ルーフパネル、インストルメントパネル、ドアトリム、クオータートリム、ルーフライニング、ピラーガーニッシュ、デッキトリム、トノボード、パッケージトレイ、ダッシュボード、コンソールボックス、キッキングプレート、スイッチベース、シートバックボード、シートフレーム、アームレスト、サンバイザ、インテークマニホールド、エンジンヘッドカバー、エンジンアンダーカバー、オイルフィルターハウジング、エアフィルターボックス、ECUボックス、テレビモニターなどの車載用電子部品のハウジング等が挙げられる。
更に、例えば、家電製品である薄型大型テレビ、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、携帯電話、携帯ゲーム機、ノート型パソコン等の筐体、構造体としても使用できる。
加えて、建築物及び家具等の内装材、外装材及び構造材等として用いられる。即ち、ドア表装材、ドア構造材、各種家具(机、椅子、棚、箪笥等)の表装材、構造材等が挙げられる。その他、包装体、収容体(トレイ等)、保護用部材及びパーティション部材等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[1]ポリアミド樹脂としてPA11を使用した熱可塑性樹脂組成物の製造及び試験片の作製
<実験例1〜18(実験例4〜7は本発明品であり、実験例1〜3及び8〜11は参考例である)>
(A)ポリアミド樹脂としてPA11(ポリアミド11樹脂、アルケマ株式会社製、品名「Rilsan BMN O」、重量平均分子量18,000)を用い、(C)相容化剤として、(c1)無水マレイン酸変性エチレン・ブテン共重合体(変性EBR){三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分}、を用い、表1又は表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断してポリアミド樹脂(A)と相容化剤(C)との混合樹脂を得た。
次いで、得られた混合樹脂と、(B)ポリオレフィン樹脂としてのポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)とを、表1又は表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断して、実験例1〜18の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。
その後、得られた実験例1〜18の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形し、実験例1〜18の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
<実験例19(参考例)>
(C)相容化剤として、(c2)無水マレイン酸変性プロピレン・ブテン共重合体(変性EPR){三井化学株式会社製、品名「タフマー MP0620」、MFR(230℃)=0.3g/10分}、を用いた以外は、実験例1〜18と同様にして、実験例19の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。その後、実験例1〜18と同様にして、実験例19の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
<実験例20(参考例)>
(B)ポリオレフィン樹脂としてポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)を用い、(C)相容化剤として、(c2)無水マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体(変性EPR){三井化学株式会社製、品名「タフマー MP0620」、MFR(230℃)=0.3g/10分}、を用い、表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断してポリオレフィン樹脂(B)と相容化剤(C)との混合樹脂を得た。
次いで、得られた混合樹脂と、(A)ポリアミド樹脂としてのPA11(ポリアミド11樹脂、アルケマ株式会社製、品名「Rilsan BMN O」、重量平均分子量18,000)とを、表2に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社テクノベル製、スクリュー径15mm、L/D=59)に投入し、混練温度210℃、押出速度2.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断して、実験例20の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。
その後、得られた実験例20の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度210℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形して、実験例20の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
<実験例21(本発明品)>
(C)相容化剤として、(c3)無水マレイン酸変性エチレン・オクテン共重合体(変性EOR){ダウケミカル株式会社製、品名「AMPLIFY GR216」、重量平均分子量150,000、無水マレイン酸変性量=0.8wt%}、を用いた以外は、実験例1〜18と同様にして、実験例21の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。その後、実験例1〜18と同様にして、実験例21の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
Figure 0005836923
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[2]熱可塑性樹脂組成物の性能評価
(1)シャルピー衝撃強度の測定
上記[1]で得られた実験例1〜21の各物性測定用試験片を用いて、JIS K7111−1に準拠してシャルピー衝撃強度の測定を行った。その結果を表1及び表2に併記した。尚、このシャルピー衝撃強度の測定では、ノッチ有(タイプA)を有する試験片を用い、温度 23℃において、エッジワイズ試験法による衝撃の測定を行った。
(2)曲げ弾性率の測定
上記[1]で得られた実験例1〜21の各物性測定用試験片を用いて、JIS K7171に準拠して曲げ弾性率の測定を行った。その結果を表1及び表2に併記した。尚、この曲げ弾性率は、各試験片を支点間距離(L)64mmとした2つの支点(曲率半径5mm)で支持しつつ、支点間中心に配置した作用点(曲率半径5mm)から速度2mm/分にて荷重の負荷を行い測定した。
[3]測定結果
表1及び表2によれば、実験例1〜21では、曲げ弾性率が453〜1275MPaであり、シャルピー衝撃強度が3.7〜86.3kJ/mであり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
[4]ポリアミド樹脂としてPA11以外の樹脂を使用した熱可塑性樹脂組成物の製造及び試験片の作製
<実験例22(本発明品)>
(A)ポリアミド樹脂としてPA610(ナイロン610樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra HS16」、融点222℃)を用い、(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性エチレン・ブテン共重合体(変性EBR){三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分}を用い、表3に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度235℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断してポリアミド樹脂(A)と相容化剤(C)との混合樹脂を得た。
次いで、得られた混合樹脂と、(B)ポリオレフィン樹脂としてのポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)とを、表3に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度235℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断して、実験例22の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。
その後、得られた実験例22の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度235℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形し、実験例22の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
<実験例23〜27(実験例23及び25は本発明品であり、実験例24、26及び27は参考例である)>
表3に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実験例22と同様にして実験例23〜27の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実験例22と同様に射出成形を行い、実験例23〜27の物性測定用試験片を得た。
<実験例28>(比較品)
(A)ポリアミド樹脂としてPA610(ナイロン610樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra HS16」、融点222℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)を用いて、表3に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度235℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実験例28の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを作製した。
その後、得られた実験例28の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度235℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
<実験例29(本発明品)>
(A)ポリアミド樹脂としてPA1010(ナイロン1010樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra DS16」、融点206℃)を用い、(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性エチレン・ブテン共重合体(変性EBR){三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分}を用い、表4に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度250℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断してポリアミド樹脂(A)と相容化剤(C)との混合樹脂を得た。
次いで、得られた混合樹脂と、(B)ポリオレフィン樹脂としてのポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)とを、表4に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度250℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断して、実験例29の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。
その後、得られた実験例29の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度250℃、金型温度60℃の射出条件で射出成形し、実験例29の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
<実験例30〜34(実験例30及び32は本発明品であり、実験例33及び34は参考例である)>
表4に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実験例29と同様にして実験例30〜34の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実験例29と同様に射出成形を行い、実験例30〜34の物性測定用試験片を得た。
<実験例35>(比較品)
(A)ポリアミド樹脂としてPA1010(ナイロン1010樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid Terra DS16」、融点206℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)を用いて、表4に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度250℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実験例35の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを作製した。
その後、得られた実験例35の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度250℃、金型温度60℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
<実験例36(本発明品)>
(A)ポリアミド樹脂としてPA10T(ナイロン10T樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid HT Plus M3000」、融点285℃)を用い、(C)相容化剤として、無水マレイン酸変性エチレン・ブテン共重合体(変性EBR){三井化学株式会社製、品名「タフマー MH7020」、MFR(230℃)=1.5g/10分}を用い、表5に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度310℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断してポリアミド樹脂(A)と相容化剤(C)との混合樹脂を得た。
次いで、得られた混合樹脂と、(B)ポリオレフィン樹脂としてのポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)とを、表5に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度310℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混練を行い、更に、ペレタイザーを用いて押し出された組成物を裁断して、実験例36の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを得た。
その後、得られた実験例36の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度310℃、金型温度90℃の射出条件で射出成形し、実験例36の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなる物性測定用試験片を得た。
<実験例37〜38(参考例)>
表5に示す配合となるように各ペレットをドライブレンドしたこと以外は、実験例36と同様にして実験例37〜38の熱可塑性樹脂組成物のペレットを作製した。次いで、実験例36と同様に射出成形を行い、実験例37〜38の物性測定用試験片を得た。
<実験例39>(比較品)
(A)ポリアミド樹脂としてPA10T(ナイロン10T樹脂、ダイセル・エボニック式会社製、品名「Vestamid HT Plus M3000」、融点285℃)と、(B)ポリオレフィン樹脂として、ポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品名「ノバテック MA1B」、ホモポリマー、重量平均分子量312,000)を用いて、表5に示す配合となるようにドライブレンドした後、二軸溶融混練押出機(株式会社パーカーコーポレーション製、スクリュー径25mm、L/D=41)に投入し、混練温度310℃、押出速度3.0kg/時間、スクリュー回転数200回転/分の条件で混合を行い、更にペレタイザーを用いて押し出された熱可塑性樹脂組成物を裁断して実験例39の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなるペレットを作製した。
その後、得られた実験例39の組成物からなるペレットを、射出成形機(日精樹脂工業株式会社製、40トン射出成形機)のホッパーに投入し、設定温度310℃、金型温度90℃の射出条件で物性測定用試験片を射出成形した。
Figure 0005836923
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[5]熱可塑性樹脂組成物の性能評価(実験例22〜39)
上記[4]で得られた実験例22〜39の各物性測定用試験片を用いて、上記[2]と同様の方法により、シャルピー衝撃強度の測定、及び曲げ弾性率の測定を行った。その結果を表3〜表5に併記する。
[6]効果
表3によれば、ポリアミドとしてPA610を用い、相容化剤を使用しなかった実験例28では、曲げ弾性率が1730MPaであったが、シャルピー衝撃強度が2.1kJ/mと低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA610を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実験例22〜27では、曲げ弾性率が660〜1390MPaであり、シャルピー衝撃強度が5.4〜40.0kJ/mであり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
表4によれば、ポリアミドとしてPA1010を用い、相容化剤を使用しなかった実験例35では、曲げ弾性率が1650MPaであったが、シャルピー衝撃強度が1.1kJ/mと低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA1010を用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実験例29〜34では、曲げ弾性率が550〜1350MPaであり、シャルピー衝撃強度が2.1〜40.0kJ/mであり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
表5によれば、ポリアミドとしてPA10Tを用い、相容化剤を使用しなかった実験例39では、曲げ弾性率が1860MPaであったが、シャルピー衝撃強度が1.1kJ/mと低い値であった。
これに対して、ポリアミドとしてPA10Tを用い、相容化剤として変性エラストマーを用いた実験例36〜38では、曲げ弾性率が910〜1620MPaであり、シャルピー衝撃強度が2.1〜5.0kJ/mであり、剛性に優れるとともに耐衝撃特性にも優れることが分かった。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述及び図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的及び例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料及び実施例を参照したが、本発明をここに掲げる開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。

Claims (5)

  1. ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、及び相容化剤を溶融混練してなり、
    前記ポリアミド樹脂は、ポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド614、ポリアミド1010、及びポリアミド10Tのうちの少なくとも一種の植物由来ポリアミド樹脂であり、
    前記相容化剤は、無水マレイン酸変性されたエチレン・1−ブテン共重合体、又は、無水マレイン酸変性されたエチレン・オクテン共重合体であり、
    前記ポリアミド樹脂、前記ポリオレフィン樹脂及び前記相容化剤の合計100質量%に対して、
    前記ポリアミド樹脂の含有量が、10質量%以上40質量%以下であり、
    前記ポリオレフィン樹脂の含有量が、50質量%以上75質量%以下であり、
    前記相容化剤の含有量が、5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記ポリアミド樹脂の前記含有量が10質量%以上30質量%以下であり、
    前記ポリオレフィン樹脂の前記含有量が55質量%以上70質量%以下であり、
    前記相容化剤の前記含有量が10質量%以上25質量%以下である請求項1に記載の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物。
  3. 前記ポリアミド樹脂がポリアミド11、ポリアミド610、ポリアミド1010、及びポリアミド10Tのいずれかであるとともに、前記ポリオレフィン樹脂がポリプロピレンである請求項1又は2に記載の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物。
  4. 比重が0.89以上1.05以下である請求項に記載の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物。
  5. 請求項1乃至のうちのいずれかに記載の植物由来ポリアミド樹脂を用いた熱可塑性樹脂組成物からなることを特徴とする成形体。
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