JP2002232077A - 半導体発光装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体発光装置およびその製造方法

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JP2002232077A
JP2002232077A JP2001027271A JP2001027271A JP2002232077A JP 2002232077 A JP2002232077 A JP 2002232077A JP 2001027271 A JP2001027271 A JP 2001027271A JP 2001027271 A JP2001027271 A JP 2001027271A JP 2002232077 A JP2002232077 A JP 2002232077A
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semiconductor light
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emitting device
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Masataka Shiosaki
政貴 汐先
Kenji Nagashima
憲二 永嶋
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Sony Corp
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特性の異なる2つの半導体発光素子を有し、各
半導体発光素子の特性を十分な活用している半導体発光
装置とその製造方法を提供する。 【解決手段】特性の異なる2つの半導体発光素子(LD
1,LD2)を有し、第2半導体発光素子LD2を構成
する第2積層体ST2の光出射面が、第1半導体発光素
子LD2を構成する第1積層体ST1の光出射面よりも
突出しており、第1積層体ST1の光出射面における光
の反射率と、第2積層体ST2の光出射面における光の
反射率とが独立に設計されている構成とする。あるい
は、同様に第2半導体発光素子LD2を構成する第2積
層ST2体の光出射面が、第1半導体発光素子LD1を
構成する第1積層体ST1の光出射面よりも突出してお
り、第1半導体発光素子LD1と第2半導体発光素子L
D2の発光点の位置が異なっている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体発光装置の
製造方法に関し、特に波長や出力などの特性の異なる複
数の光を出射する複数個の半導体発光素子を有する半導
体発光装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CD(コンパクトディスク)、
DVD(デジタル多用途ディスク)あるいはMD(ミニ
ディスク)などの光学的に情報を記録する光学記録媒体
(以下、光ディスクとも称する)に記録された情報の読
み取り(再生)、あるいはこれらに情報の書き込み(記
録)を行う装置(以下、光ディスク装置とも称する)に
は、光学ピックアップ装置が内蔵されている。
【0003】上記の光ディスク装置や光学ピックアップ
装置においては、一般に、光ディスクの種類(光ディス
クシステム)が異なる場合には、波長の異なるレーザ光
を用いる。例えば、CDの再生などには780nm帯の
波長のレーザ光を、DVDの再生などには650nm帯
の波長のレーザ光を用いる。
【0004】上記のように光ディスクの種類によってレ
ーザ光の波長の異なる状況において、例えばDVD用の
光ディスク装置でCDの再生を可能にするコンパチブル
光学ピックアップ装置が望まれている。上記のCDとD
VDの再生を可能にするコンパチブル光学ピックアップ
装置を構成するのに好適なCD用のレーザダイオード
(発光波長780nm)とDVD用のレーザダイオード
(発光波長650nm)を1チップ上に搭載するモノリ
シックレーザダイオードが開発されている。
【0005】図18は、上記の従来例に係るモノリシッ
クレーザダイオード114aの概略斜視図であり、図1
9(a)は図18中のA−A’における断面図、図19
(b)は図18中のB方向からみた平面図である。第1
レーザダイオードLD1として、例えばGaAsからな
るn型基板30上に、例えばGaAsからなるn型バッ
ファ層31が形成されており、その上層に、例えばAl
GaAsからなるn型クラッド層32、活性層33、例
えばAlGaAsからなるp型クラッド層34、例えば
GaAsからなるp型キャップ層35が積層して、第1
積層体ST1が形成されている。p型キャップ層35表
面からp型クラッド層34の途中の深さまで絶縁化され
た領域41aとなって、ゲインガイド型の電流狭窄構造
となるストライプが形成されている。
【0006】一方、第2レーザダイオードLD2とし
て、n型基板30上に、例えばGaAsからなるn型バ
ッファ層31が形成されており、その上層に、例えばI
nGaPからなるn型バッファ層36、例えばAlGa
InPからなるn型クラッド層37、活性層38、例え
ばAlGaInPからなるp型クラッド層39、例えば
GaAsからなるp型キャップ層40が積層して、第2
積層体ST2が形成されている。p型キャップ層40表
面からp型クラッド層39の途中の深さまで絶縁化され
た領域41bとなって、ゲインガイド型の電流狭窄構造
となるストライプが形成されている。
【0007】上記の第1レーザダイオードLD1および
第2レーザダイオードLD2においては、p型キャップ
層(35,40)にはp電極42が、n型基板30には
n電極43が接続して形成されている。
【0008】また、上記の第1レーザダイオードLD1
および第2レーザダイオードLD2を構成する第1積層
体ST1および第2積層体ST2の光出射面となる側面
は、例えばへき開により形成された面であり、n型基板
30の側面と共通の面となっている。また、上記の第1
積層体ST1および第2積層体ST2の光出射面となる
側面およびn型基板30の側面上には、フロント側にお
いて、例えば酸化シリコンからなるフロント反射膜51
が形成されている。一方、リア側においても、例えば酸
化シリコンからなるリア反射膜52が形成されている。
【0009】上記の構造のモノリシックレーザダイオー
ド114aは、第1レーザダイオードLD1のレーザ光
出射部と第2レーザダイオードLD2のレーザ光出射部
の間隔は例えば200μm以下程度の範囲(100μm
程度)に設定される。各レーザ光出射部からは、例えば
780nm帯の波長のレーザ光および650nm帯の波
長のレーザ光が基板と平行であってほぼ同一の方向(ほ
ぼ平行)に出射される。
【0010】上記のモノリシックレーザダイオード11
4aとしては、例えば、第1レーザダイオードLD1と
第2レーザダイオードLD2とで発光波長が同一であ
り、光出力や、その他の特性が異なっている形態とする
こともできる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のモノリシックレーザダイオードは、特性の異なる
2つのレーザダイオードにおいて、共通の構造となって
いる部分があるために、特性の一部を犠牲にし、それぞ
れの特性の十分な活用がなされていないという問題があ
る。
【0012】すなわち、第1のレーザダイオードと第2
のレーザダイオードは特性が異なっているにもかかわら
ず、両レーザダイオードの光出射面が同一の面上に存在
している、すなわち、外部光学部材からの両レーザダイ
オードの発光点までの距離が同一となっているため、両
レーザダイオード間で、非点収差や光学ピックアップ装
置中の光学部材などにおける光路長変化に差が存在して
いても、一方のレーザダイオードに合わせるか、あるい
は、両レーザダイオードの中間的な光学調整を行うしか
なく、両レーザダイオードのそれぞれに対して最適な光
学調整を行うことはできていなかった。本明細書におい
ては、上記のような複数個のレーザダイオードを搭載す
るモノリシックレーザダイオードにおいて、両レーザダ
イオードの光出射面が同一の面上に存在して、外部光学
部材からの両レーザダイオードの発光点までの距離が同
一となっていることを「両レーザダイオードの発光点の
位置が同一である」と表現し、また、両レーザダイオー
ドの光出射面が異なる面上に存在して、外部光学部材か
らの各レーザダイオードの発光点までの距離が異なって
いることを「各レーザダイオードの発光点の位置が異な
っている」と表現する。
【0013】また、第1のレーザダイオードと第2のレ
ーザダイオードは特性が異なっているにもかかわらず、
両レーザダイオードの光出射面上には、共通のフロント
反射膜51(あるいはリア反射膜52)が形成されてい
るため、光出射面における光の反射率を一方のレーザダ
イオードに合わせるか、あるいは、両レーザダイオード
の中間的な値に調整するしかなく、両レーザダイオード
に対して最適な値に調整する、あるいは、それぞれの反
射率を独立に設計することができなかった。また、反射
膜の膜厚変動などによる反射率などの特性変動に対し
て、両レーザダイオード間で挙動が異なっており、製造
時における反射率特性の変動を抑制させることが難しい
という問題があった。
【0014】図20は、例えば発光波長780nmの第
1のレーザダイオード(図中実線a)と発光波長650
nmの第2のレーザダイオード(図中破線b)のそれぞ
れの光出射面における反射率をこの面上に形成される反
射膜の膜厚に対してプロットした図であり、各反射率は
反射膜の膜厚に対して周期的に変化するが、発光波長の
差に応じて反射率の変化の周期が異なるため、両レーザ
ダイオードに対して最大の反射率(32%)となる反射
膜を設定することはできず、一方のレーザダイオードに
合わせるか、あるいは、両レーザダイオードの中間的な
値に調整するしかなかった。
【0015】本発明は上述の状況に鑑みてなされたもの
であり、従って本発明は、発光波長や光出力などの特性
の異なる2つのレーザダイオードなどの半導体発光素子
を有しており、それぞれの半導体発光素子の特性を犠牲
にすることなく、それぞれの特性の十分な活用がなされ
ている半導体発光装置と、その製造方法を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の半導体発光装置は、基板に少なくとも第1
半導体発光素子と第2半導体発光素子を有する半導体発
光装置であって、上記第1半導体発光素子として積層さ
れ、上記基板上に少なくとも第1導電型第1クラッド
層、第1活性層および第2導電型第2クラッド層を有す
る第1積層体と、上記第2半導体発光素子として積層さ
れ、上記基板上に少なくとも第1導電型第3クラッド
層、第2活性層および第2導電型第4クラッド層を有す
る第2積層体とを有し、上記第2積層体の一方の側の光
出射面が上記第1積層体の上記一方の側と同じ側の光出
射面よりも突出しており、上記第1積層体の一方の側の
光出射面における光の反射率と、上記第2積層体の上記
一方の側と同じ側の光出射面における光の反射率とが、
独立に設計されている。
【0017】上記の本発明の半導体発光装置は、好適に
は、上記第1積層体の光出射面に形成された第1絶縁膜
と、上記第2積層体の光出射面に形成された第2絶縁膜
とをさらに有する。さらに好適には、上記第1絶縁膜が
上記第2絶縁膜と異なる物質を含んでいる。あるいは、
さらに好適には、上記第1絶縁膜が上記第2絶縁膜と実
質的に同一の物質からなり、膜厚が異なっている。ある
いは、さらに好適には、上記第1絶縁膜が上記第2絶縁
膜と同一の絶縁膜を含む積層絶縁膜である。
【0018】上記の本発明の半導体発光装置は、好適に
は、上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子の特
性が異なっており、当該第1半導体発光素子と第2半導
体発光素子のそれぞれの特性に応じて、上記第1積層体
の一方の側の光出射面における光の反射率と上記第2積
層体の上記一方の側と同じ側の光出射面における光の反
射率とが設計されている。さらに好適には、上記第1半
導体発光素子と第2半導体発光素子の発光波長が異なっ
ている。あるいは、さらに好適には、上記第1半導体発
光素子と第2半導体発光素子の発光出力が異なってい
る。
【0019】上記の本発明の半導体発光装置は、発光波
長や光出力などの特性の異なる2つのレーザダイオード
などの半導体発光素子を有しており、第2半導体発光素
子を構成する第2積層体の光出射面が、第1半導体発光
素子を構成する第1積層体の光出射面よりも突出してお
り、第1積層体の光出射面における光の反射率と、第2
積層体の光出射面における光の反射率とが独立に設計さ
れている。従って、第1積層体の反射率と第2積層体の
反射率とをそれぞれ最適に調整することが可能であり、
特性の異なる2つの半導体発光素子において、それぞれ
の半導体発光素子の特性を犠牲にすることなく、それぞ
れの特性の十分な活用がなされている。
【0020】また、上記の目的を達成するため、本発明
の半導体発光装置は、基板に少なくとも第1半導体発光
素子と第2半導体発光素子を有する半導体発光装置であ
って、上記第1半導体発光素子として積層され、上記基
板上に少なくとも第1導電型第1クラッド層、第1活性
層および第2導電型第2クラッド層を有する第1積層体
と、上記第2半導体発光素子として積層され、上記基板
上に少なくとも第1導電型第3クラッド層、第2活性層
および第2導電型第4クラッド層を有する第2積層体と
を有し、上記第2積層体の一方の側の光出射面が上記第
1積層体の上記一方の側と同じ側の光出射面よりも突出
しており、上記第1半導体発光素子と上記第2半導体発
光素子の発光点の位置が異なっている。
【0021】上記の本発明の半導体発光装置は、好適に
は、上記第1半導体発光素子と上記第2半導体発光素子
の発光点の位置の差により、上記第1半導体発光素子と
上記第2半導体発光素子の非点収差の差が調整されてい
る。
【0022】上記の本発明の半導体発光装置は、好適に
は、上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子の発
光波長が異なっている。
【0023】上記の本発明の半導体発光装置は、好適に
は、上記第1積層体の一方の側の光出射面における光の
反射率と、上記第2積層体の上記一方の側と同じ側の光
出射面における光の反射率とが、独立に設計されてい
る。さらに好適には、上記第1積層体の光出射面に形成
された第1絶縁膜と、上記第2積層体の光出射面に形成
された第2絶縁膜とをさらに有する。
【0024】上記の本発明の半導体発光装置は、発光波
長や光出力などの特性の異なる2つのレーザダイオード
などの半導体発光素子を有しており、第2半導体発光素
子を構成する第2積層体の光出射面が、第1半導体発光
素子を構成する第1積層体の光出射面よりも突出してお
り、第1半導体発光素子と第2半導体発光素子の発光点
の位置が異なっている。従って、各半導体発光素子の非
点収差の差に応じて発光点をずらすことができ、特性の
異なる2つの半導体発光素子において、それぞれの半導
体発光素子の特性を犠牲にすることなく、それぞれの特
性の十分な活用がなされている。
【0025】また、上記の目的を達成するため、本発明
の半導体発光装置の製造方法は、基板に少なくとも第1
半導体発光素子と第2半導体発光素子を有する半導体発
光装置の製造方法であって、第1半導体発光素子形成領
域において、基板上に、少なくとも第1導電型第1クラ
ッド層、第1活性層および第2導電型第2クラッド層を
積層させた第1積層体を形成する工程と、上記第1積層
体を、少なくとも上記第1半導体発光素子の光出射面と
なる面を有する形状に加工する工程と、第2半導体発光
素子形成領域において、上記基板上に、少なくとも第1
導電型第3クラッド層、第2活性層および第2導電型第
4クラッド層を積層させた第2積層体を形成する工程
と、上記第2積層体を、少なくとも上記第2半導体発光
素子の光出射面となる面を有する形状に加工する工程と
を有し、上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子
を、上記第2積層体の一方の側の光出射面が上記第1積
層体の上記一方の側と同じ側の光出射面よりも突出して
おり、上記第1半導体発光素子と上記第2半導体発光素
子の発光点の位置が異なるように形成する。
【0026】上記の本発明の半導体発光装置の製造方法
は、好適には、上記第1積層体の形状を加工する工程を
エッチング加工により行い、上記第2積層体の形状を加
工する工程をへき開により行う。
【0027】上記の本発明の半導体発光装置の製造方法
は、好適には、上記第1積層体の形状を加工する工程の
後、上記第2積層体を形成する工程の前に、上記第1半
導体発光素子の光出射面となる面の少なくとも一方の面
上に、第1絶縁膜を形成する工程を有する。さらに好適
には、上記第2積層体の形状を加工する工程の後、上記
第2半導体発光素子の光出射面となる面の少なくとも一
方の面上に第2絶縁膜を形成し、かつ、上記第1半導体
発光素子の光出射面となる面の上記第1絶縁膜の上層に
第2絶縁膜を積層させる工程をさらに有する。またさら
に好適には、上記第1積層体の上記第1絶縁膜と上記第
2絶縁膜が積層された光出射面における光の反射率と、
上記第2積層体の上記第2絶縁膜が形成された光出射面
における光の反射率とを、独立に設計して形成する。あ
るいは、またさらに好適には、上記第1絶縁膜と上記第
2絶縁膜とを異なる物質により形成する。あるいは、ま
たさらに好適には、上記第1絶縁膜と上記第2絶縁膜と
を実質的に同一の物質から形成する。
【0028】上記の本発明の半導体発光装置の製造方法
は、好適には、上記第1半導体発光素子と第2半導体発
光素子の特性を異ならせて形成する。さらに好適には、
上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子の発光波
長を異ならせて形成する。あるいは、さらに好適には、
上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子の発光出
力を異ならせて形成する。
【0029】上記の本発明の半導体発光装置の製造方法
は、第1半導体発光素子形成領域において、基板上に、
少なくとも第1導電型第1クラッド層、第1活性層およ
び第2導電型第2クラッド層を積層させた第1積層体を
形成し、次に、エッチング加工などにより、得られた第
1積層体を、少なくとも第1半導体発光素子の光出射面
となる面を有する形状に加工する。次に、例えば、第1
半導体発光素子の光出射面となる面の少なくとも一方の
面上に第1絶縁膜を形成する。次に、第2半導体発光素
子形成領域において、基板上に、少なくとも第1導電型
第3クラッド層、第2活性層および第2導電型第4クラ
ッド層を積層させた第2積層体を形成し、次に、へき開
などにより、得られた第2積層体を、少なくとも第2半
導体発光素子の光出射面となる面を有する形状に加工す
る。このようにして、第1半導体発光素子と第2半導体
発光素子を、第2積層体の一方の側の光出射面が第1積
層体の一方の側と同じ側の光出射面よりも突出してお
り、上記第1半導体発光素子と上記第2半導体発光素子
の発光点の位置が異なるように形成する。さらに、第2
半導体発光素子の光出射面となる面の少なくとも一方の
面上および第1絶縁膜上に第2絶縁膜を形成する。
【0030】上記の本発明の半導体発光装置の製造方法
によれば、発光波長や光出力などの特性の異なる2つの
レーザダイオードなどの半導体発光素子を有する半導体
発光装置を製造するときに、第2半導体発光素子を構成
する第2積層体の光出射面が、第1半導体発光素子を構
成する第1積層体の光出射面よりも突出しており、第1
半導体発光素子と第2半導体発光素子の発光点の位置が
異なるように形成することができる。従って、各半導体
発光素子の非点収差の差に応じて発光点をずらすことが
でき、特性の異なる2つの半導体発光素子において、そ
れぞれの半導体発光素子の特性を犠牲にすることなく、
それぞれの特性の十分な活用がなされている半導体発光
素子を有する半導体発光装置を製造することができる。
【0031】さらに、上記のように第1積層体の光出射
面上と第2積層体の光出射面上に形成される反射膜の構
成を異ならせることができ、第1積層体の光出射面にお
ける光の反射率と、第2積層体の光出射面における光の
反射率とを独立に設計することが可能である。従って、
第1積層体の反射率と第2積層体の反射率とをそれぞれ
最適に調整することが可能であり、特性の異なる2つの
半導体発光素子において、それぞれの半導体発光素子の
特性を犠牲にすることなく、それぞれの特性の十分な活
用がなされている半導体発光素子を有する半導体発光装
置を製造することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の半導体発光装置お
よびこれを用いた光学ピックアップ装置の実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0033】第1実施形態 本実施形態に係る半導体発光装置は、CD用のレーザダ
イオードLD1(発光波長780nm)とDVD用のレ
ーザダイオードLD2(発光波長650nm)を1チッ
プ上に搭載するモノリシックレーザダイオードであり、
CDとDVDの再生を可能にするコンパチブル光学ピッ
クアップ装置を構成するのに好適な半導体発光装置であ
る。図1は、本実施形態に係るモノリシックレーザダイ
オード14aの概略斜視図であり、図2(a)は図1中
のA−A’における断面図、図2(b)は図1中のB方
向からみた平面図である。
【0034】上記のモノリシックレーザダイオード14
aについて説明する。第1レーザダイオードLD1とし
て、例えばGaAsからなるn型基板30上に、例えば
GaAsからなるn型バッファ層31が形成されてお
り、その上層に、例えばAlGaAsからなるn型クラ
ッド層32、活性層33、例えばAlGaAsからなる
p型クラッド層34、例えばGaAsからなるp型キャ
ップ層35が積層して、第1積層体ST1が形成されて
いる。p型キャップ層35表面からp型クラッド層34
の途中の深さまで絶縁化された領域41aとなって、ゲ
インガイド型の電流狭窄構造となるストライプが形成さ
れている。
【0035】一方、第2レーザダイオードLD2とし
て、n型基板30上に、例えばGaAsからなるn型バ
ッファ層31が形成されており、その上層に、例えばI
nGaPからなるn型バッファ層36、例えばAlGa
InPからなるn型クラッド層37、活性層38、例え
ばAlGaInPからなるp型クラッド層39、例えば
GaAsからなるp型キャップ層40が積層して、第2
積層体ST2が形成されている。p型キャップ層40表
面からp型クラッド層39の途中の深さまで絶縁化され
た領域41bとなって、ゲインガイド型の電流狭窄構造
となるストライプが形成されている。
【0036】また、上記の第1レーザダイオードLD1
および第2レーザダイオードLD2について、電流注入
ストライプ形状をリッジ形状とし、リッジ深さや形状な
どを制御することで、インデックスガイドやセルフパル
セーションタイプなどとすることも容易に可能である。
【0037】上記の第1レーザダイオードLD1および
第2レーザダイオードLD2においては、p型キャップ
層(35,40)にはp電極42が、n型基板30には
n電極43が接続して形成されている。
【0038】また、上記の第1レーザダイオードLD1
を構成する第1積層体ST1の光出射面となる側面は、
例えばエッチング加工により形成された面であり、一
方、第2レーザダイオードLD2を構成する第2積層体
ST2の光出射面となる側面は、例えばへき開により形
成された面でとなっている。第2積層体ST2のフロン
ト側の光出射面が、第1積層体ST1のフロント側の光
出射面よりも突出しており、第2積層体ST2のフロン
ト側の光出射面はn型基板30の側面と共通の面となっ
ている。
【0039】上記のモノリシックレーザダイオード14
aにおいては、第1レーザダイオードと第2レーザダイ
オードの発光点の位置が異なっている。すなわち、両レ
ーザダイオードの光出射面が異なる面上に存在して、外
部光学部材からの各レーザダイオードの発光点までの距
離が異なっている。
【0040】例えば、第1レーザダイオード(発光波長
780nm)の非点収差が30nm程度であり、第2レ
ーザダイオード(発光波長650nm)の非点収差が2
0nm程度である場合に、第1レーザダイオードと第2
レーザダイオードの発光点の位置の差(図2(b)中の
d)を10nm程度に設定することで、外部光学部材な
どの光学調整を両レーザダイオードのそれぞれに対して
最適に行うことができ、それぞれのレーザダイオードの
特性を犠牲にすることなく、それぞれの特性の十分な活
用が可能となっている。
【0041】また、上記の第1積層体ST1のフロント
側の光出射面上には、例えば、それぞれ酸化シリコンか
らなる第1フロント反射膜50と第2フロント反射膜5
1bが積層した複合反射膜が形成されている。また、第
2積層体ST2のフロント側の光出射面となる側面およ
びn型基板30の側面上には、例えば酸化シリコンから
なるフロント反射膜51aが形成されている。一方、リ
ア側においても、例えば酸化シリコンからなるリア反射
膜52が形成されている。
【0042】上記のモノリシックレーザダイオード14
aにおいては、第1積層体ST1と第2積層体ST2と
でフロント側の反射膜の構成が異なっており、第1積層
体ST1のフロント側の光出射面における光の反射率
と、第2積層体のフロント側の光出射面における光の反
射率とが、独立に設計されている。
【0043】図3(a)は、発光波長780nmの第1
のレーザダイオード(図中実線a)と発光波長650n
mの第2のレーザダイオード(図中破線b)のそれぞれ
の光出射面における反射率をこの面上に形成される反射
膜の膜厚に対してプロットした図である。各反射率は反
射膜の膜厚に対して周期的に変化し、発光波長の差に応
じて反射率の変化の周期が異なっているが、各反射率
は、第1積層体ST1のフロント側の光出射面上におい
ては、膜厚t1 の第1フロント反射膜50と膜厚t2
2フロント反射膜51bの複合の反射率により、一方、
第2積層体ST2のフロント側の光出射面上において
は、膜厚t2 のフロント反射膜51aの反射率により決
まるので、図に示すようにそれぞれの膜厚を選択するこ
とで、両レーザダイオードに対して、例えば所望の最大
の反射率RT となる反射膜を設定することができる。
【0044】また、各反射率は反射膜の膜厚に対して周
期的に変化していることから、両レーザダイオードに対
して所望の最大の反射率RT となるような膜厚の組み合
わせは上記に限らず、例えば、第1レーザダイオードを
膜厚t2 のフロント反射膜51aの単層構成とし、第2
レーザダイオード側を膜厚t1 の第1フロント反射膜5
0と膜厚t2 第2フロント反射膜51bの複合の構成と
してもよい。さらに、上記のような第1フロント反射膜
50と第2フロント反射膜51bを異なる組成としても
よく、積層させたときの複合の反射膜を所望の反射率に
合わせることで同様の効果を得ることができる。また、
さらに、上記の反射膜により合わせる反射率として、最
大値以外の種々の所望される値に、第1レーザダイオー
ドと第2レーザダイオードに対してそれぞれ独立に設定
することが可能である。
【0045】上記の構造のモノリシックレーザダイオー
ド14aは、第1レーザダイオードLD1のレーザ光出
射部と第2レーザダイオードLD2のレーザ光出射部の
間隔は例えば200μm以下程度の範囲(100μm程
度)に設定される。各レーザ光出射部からは、例えば7
80nm帯の波長のレーザ光および650nm帯の波長
のレーザ光が基板と平行であってほぼ同一の方向(ほぼ
平行)に出射される。
【0046】上記の構造のレーザダイオード14aは、
CDやDVDなどの波長の異なる光ディスクシステムの
光学系ピックアップ装置などを構成するのに好適な、発
光波長の異なる2種類のレーザダイオードを1チップ上
に搭載するモノリシックレーザダイオードである。
【0047】上記の本実施形態のモノリシックレーザダ
イオードは、第2レーザダイオードを構成する第2積層
体の光出射面が、第1レーザダイオードを構成する第1
積層体の光出射面よりも突出しており、第1積層体と第
2積層体とでフロント側の反射膜の構成が異なってお
り、第1積層体の光出射面における光の反射率と、第2
積層体の光出射面における光の反射率とが独立に設計さ
れ、また、第1レーザダイオードと第2レーザダイオー
ドの発光点の位置が異なっている。従って、第1積層体
の反射率と第2積層体の反射率とをそれぞれ最適に調整
することが可能であり、また、各レーザダイオードの非
点収差の差に応じて発光点をずらすことができ、特性の
異なる2つのレーザダイオードにおいて、それぞれのレ
ーザダイオードの特性を犠牲にすることなく、それぞれ
の特性の十分な活用がなされている。
【0048】以下に、上記の第1レーザダイオードLD
1と第2レーザダイオードLD2を1チップ上に搭載す
るモノリシックレーザダイオード14aの形成方法につ
いて説明する。まず、図4((a)は図1中のA−A’
を含む断面方向であるX−X’に沿った断面図であり、
(b)はX−X’と直交し、光出射方向となるY−Y’
に沿った断面図である)に示すように、例えば有機金属
気相エピタキシャル成長法(MOVPE)などのエピタ
キシャル成長法により、例えばGaAsからなるn型基
板30上に、例えばGaAsからなるn型バッファ層3
1を形成し、その上層に、例えばAlGaAsからなる
n型クラッド層32、活性層(発振波長780nmの多
重量子井戸構造)33、例えばAlGaAsからなるp
型クラッド層34、例えばGaAsからなるp型キャッ
プ層35を順に積層させて第1積層体ST1を形成す
る。次に、フォトリソグラフィー工程により、p型キャ
ップ層35の上層に第1積層体ST1として残す部分を
保護するパターンのレジスト膜R1を成膜する。
【0049】次に、図5((a)は上記X−X’に沿っ
た断面図であり、(b)は上記Y−Y’に沿った断面図
である)に示すように、レジスト膜R1をマスクとし
て、硫酸系の無選択エッチング、および、フッ酸系のA
lGaAs選択エッチングなどのウェットエッチング
(EC1)により、第1レーザダイオードLD1領域以
外の領域でn型クラッド層32までの第1積層体を除去
する。上記のエッチングにより、第1積層体は光出射方
向(Y−Y’方向)においても素子毎に分離され、この
方向に形成された第1積層体の側面は第1レーザダイオ
ードの光出射面となる。
【0050】次に、図6((a)は上記X−X’に沿っ
た断面図であり、(b)は上記Y−Y’に沿った断面図
である)に示すように、アッシング処理あるいは有機溶
剤処理などによりレジスト膜R1を除去する。
【0051】次に、図7((a)は上記X−X’に沿っ
た断面図であり、(b)は上記Y−Y’に沿った断面図
である)に示すように、酸化シリコンなどの絶縁膜をY
−Y’方向から見たときに基板に対して斜めに異方的に
堆積させる蒸着(DP1)により、第1積層体ST1の
上面とフロント側の光出射面となる一方の側面上に第1
フロント反射膜50を形成する。
【0052】次に、図8((a)は上記X−X’に沿っ
た断面図であり、(b)は上記Y−Y’に沿った断面図
である)に示すように、基板に対して垂直な異方性エッ
チング(EC2)により、第1積層体ST1の上面に堆
積された部分の第1フロント反射膜50を除去する。こ
の結果、第1フロント反射膜50は、第1積層体ST1
のフロント側の光出射面となる一方の側面上に残され
る。
【0053】次に、上記X−X’に沿った断面図である
図9(a)に示すように、例えば有機金属気相エピタキ
シャル成長法(MOVPE)などのエピタキシャル成長
法により、n型バッファ層31上に、例えばInGaP
からなるn型バッファ層36、例えばAlGaInPか
らなるn型クラッド層37、活性層(発振波長650n
mの多重量子井戸構造)38、例えばAlGaInPか
らなるp型クラッド層39、例えばGaAsからなるp
型キャップ層40を順に積層させ、第2積層体ST2を
形成する。
【0054】次に、上記X−X’に沿った断面図である
図9(b)に示すように、フォトリソグラフィー工程に
より、p型キャップ層40の上層に第2積層体ST2と
して残す部分を保護するパターンのレジスト膜R2を成
膜する。次に、レジスト膜R2をマスクとして、硫酸系
のキャップエッチング、リン酸塩酸系の4元選択エッチ
ング、塩酸系の分離エッチングなどのウェットエッチン
グ(EC3)により、第2レーザダイオードLD2領域
以外の領域でn型バッファ層36までの第1積層体を除
去し、第1レーザダイオード用の第1積層体ST1と第
2レーザダイオード用の第2積層体ST2を分離する。
【0055】次に、上記X−X’に沿った断面図である
図10(a)に示すように、フォトリソグラフィー工程
により、第1積層体ST1の電流注入領域を保護するレ
ジスト膜R3aおよび第2積層体ST2の電流注入領域
を保護するレジスト膜R3bをそれぞれ形成する。次
に、レジスト膜(R3a,R3b)をマスクとするイオ
ン注入により、第1積層体ST1において、p型キャッ
プ層35表面からp型クラッド層34の途中の深さまで
の領域と、第2積層体ST2において、p型キャップ層
40表面からp型クラッド層39の途中の深さまでの領
域を、それぞれ絶縁化された領域(41a,41b)と
する。上記のイオン注入工程においては、必要に応じて
ハードベーク処理などによりレジスト膜(R3a,R3
b)の表面を硬化し、第1積層体ST1あるいは第2積
層体ST2を開口するパターンの不図示のレジスト膜を
形成した上でイオン注入を行い、第1積層体ST1と第
2積層体ST2に対して最適化された条件でイオン注入
することもできる。
【0056】次に、上記X−X’に沿った断面図である
図10(b)に示すように、アッシング処理などによ
り、レジスト膜(R3a,R3b)を除去する。次に、
p型キャップ層(35,40)に接続するように、Ti
/Pt/Auなどのp電極42を形成し、一方、n型基
板30に接続するように、AuGe/Ni/Auなどの
n電極43を形成する。
【0057】次に、図11((a)は図1中のA−A’
に沿った断面図であり、(b)は図1中のC−C’に沿
った断面図である)に示すように、へき開などにより、
各モノリシックレーザダイオード毎に分離する。第1レ
ーザダイオードの光出射面となる第1積層体の側面は、
上記のようにエッチング加工により形成された面であ
り、一方、第2レーザダイオードの光出射面となる第2
積層体の側面は、上記のようにへき開などにより形成さ
れた面である。第1積層体の一方の側面上には、上記の
工程により、既に第1フロント反射膜50が形成されて
いる。
【0058】次に、図12((a)は図1中のA−A’
に沿った断面図であり、(b)は図1中のC−C’に沿
った断面図である)に示すように、酸化シリコンなどの
絶縁膜を、第1レーザダイオードの光出射面となる第1
積層体の側面および第2レーザダイオードの光出射面と
なる第2積層体の側面に垂直に堆積させる蒸着(DP
2)により、第2積層体ST2のフロント側の光出射面
となる側面上およびn型基板30の側面上にフロント反
射膜51aを形成する。上記の工程において、同時に、
第1積層体ST1のフロント側の光出射面となる側面上
に形成された第1フロント反射膜50上に第2フロント
反射膜51bが形成され、複合反射膜となる。
【0059】以降の工程としては、例えば第1積層体S
T1と第2積層体ST2のリア側の光出射面となる側面
上に、同様に酸化シリコンなどを堆積させてリア反射膜
52を形成し、図1および図2に示すような所望の第1
レーザダイオードLD1と第2レーザダイオードLD2
を1チップ上に搭載するモノリシックレーザダイオード
14aとすることができる。
【0060】上記の本実施形態のモノリシックレーザダ
イオードは、例えば、2個のレーザダイオードが分離し
て形成されるので、Al、Ga、In、PおよびAsな
どからなる元素群からそれぞれのレーザダイオードに適
した元素を選択して構成することができる。また、それ
ら2個の半導体発光素子を搭載するn型基板30とし
て、GaAs、GaAsP、GaPおよびInPからな
る化合物群から選択される化合物を含む基板から適宜選
択することができる。
【0061】上記の本実施形態のモノリシックレーザダ
イオードの製造方法によれば、発光波長の異なる複数個
の半導体発光素子(レーザダイオード)を有する半導体
発光装置を製造するときに、第2レーザダイオードを構
成する第2積層体の光出射面が、第1レーザダイオード
を構成する第1積層体の光出射面よりも突出しており、
第1レーザダイオードと第2レーザダイオードの発光点
の位置が異なるように形成することができ、各レーザダ
イオードの非点収差の差に応じて発光点をずらすことが
できる。また、第1積層体の光出射面上と第2積層体の
光出射面上に形成される反射膜の構成を異ならせること
ができ、第1積層体の光出射面における光の反射率と、
第2積層体の光出射面における光の反射率とを独立に設
計することが可能である。従って、特性の異なる2つの
半導体発光素子において、それぞれの半導体発光素子の
特性を犠牲にすることなく、それぞれの特性の十分な活
用がなされている半導体発光素子を有する半導体発光装
置を製造することができる。
【0062】本実施形態に係るモノリシックレーザダイ
オード14aは、例えば、図13に示すように、p電極
42側から、半導体ブロック13上に形成された電極1
3aにハンダなどにより接続および固定されて使用され
る。この場合、例えば、第1レーザダイオードLD1の
p電極42を接続させる電極13a、第2レーザダイオ
ードLD2のp電極42を接続させる電極13aおよび
両レーザダイオード(LD1,LD2)に共通のn電極
43に、不図示のリードによりそれぞれ電圧を印加す
る。半導体ブロック13の上部には、さらにPINダイ
オード12を設け、第1および第2レーザダイオード
(LD1,LD2)のリア側に出射されたレーザ光(L
1’,L2’)を感知し、その強度を測定して、レーザ
光の強度が一定となるように第1および第2レーザダイ
オード(LD1,LD2)の駆動電流を制御するAPC
(Automatic Power Control )制御を行うことができ
る。
【0063】図14は上記のモノリシックレーザダイオ
ード14aをCANパッケージに搭載する場合の構成例
を示す斜視図である。例えば、円盤状の基台21に設け
られた突起部21a上にモニター用の光検出素子として
のPINダイオード12が形成された半導体ブロック1
3が固着され、その上部に、第1および第2レーザダイ
オード(LD1,LD2)を1チップ上に搭載するモノ
リシックレーザダイオード14aが配置されている。ま
た、基台1を貫通して端子22が設けられており、リー
ド23により上記の第1および第2レーザダイオード
(LD1,LD2)、あるいはPINダイオード12に
接続されて、それぞれのダイオードの駆動電源が供給さ
れる。
【0064】図15は、上記の第1レーザダイオードL
D1および第2レーザダイオードLD2を1チップ上に
搭載するモノリシックレーザダイオードをCANパッケ
ージ化したレーザダイオードLDを用いて、CDやDV
Dなどの波長の異なる光ディスクシステムの光学系ピッ
クアップ装置を構成したときの構成を示す模式図であ
る。
【0065】光学ピックアップ装置1aは、それぞれ個
々に、すなわちディスクリートに構成された光学系を有
し、例えば780nm帯の波長のレーザ光を出射する第
1レーザダイオードLD1と650nm帯の波長のレー
ザ光を出射する第2レーザダイオードLD2を1チップ
上に搭載するモノリシックレーザダイオードLD、78
0nm帯用であって650nm帯に対しては素通しとな
るグレーティングG、ビームスプリッタBS、コリメー
タC、ミラーM、CD用開口制限アパーチャR、対物レ
ンズOL、マルチレンズML、および、フォトダイオー
ドPDがそれぞれ所定の位置に配設されている。フォト
ダイオードPDには、例えば、780nm帯の光を受光
する第1フォトダイオードと、650nm帯の光を受光
する第2フォトダイオードが互いに隣接して並列に形成
されている。
【0066】上記構成の光学ピックアップ装置1aにお
いて、第1レーザダイオードLD1からの第1レーザ光
L1は、グレーティングGを通過し、ビームスプリッタ
BSによって一部反射され、コリメータC、ミラーMお
よびCD用開口制限アパーチャRをそれぞれ通過あるい
は反射して、対物レンズOLにより光ディスクD上に集
光される。光ディスクDからの反射光は、対物レンズO
L、CD用開口制限アパーチャR、ミラーM、コリメー
タCおよびビームスプリッタBSを介して、マルチレン
ズMLを通過し、フォトダイオードPD(第1フォトダ
イオード)上に投光され、この反射光の変化によりCD
などの光ディスクDの記録面上に記録された情報の読み
出しがなされる。
【0067】上記構成の光学ピックアップ装置1aにお
いて、第2レーザダイオードLD2からの第2レーザ光
L2も、上記と同じ経路を辿って光ディスクD上に集光
され、その反射光はフォトダイオードPD(第2フォト
ダイオード)上に投光され、この反射光の変化によりD
VDなどの光ディスクDの記録面上に記録された情報の
読み出しがなされる。
【0068】上記の光学ピックアップ装置1aによれ
ば、CD用のレーザダイオードとDVD用のレーザダイ
オードを搭載し、共通の光学系によりその反射光をCD
用のフォトダイオードとDVD用のフォトダイオードに
結合させ、CDとDVDの再生を可能にしている。
【0069】また、本実施形態に係る第1レーザダイオ
ードLD1および第2レーザダイオードLD2を1チッ
プ上に搭載するモノリシックレーザダイオードを用い
て、CDおよびDVDなどの光学記録媒体に対して光照
射により記録、再生を行う光学ピックアップ装置に好適
なレーザカプラを構成することも可能である。図16
(a)は、上記のレーザカプラ1bの概略構成を示す説
明図である。レーザカプラ1bは、第1パッケージ部材
2の凹部に装填され、ガラスなどの透明な第2パッケー
ジ部材3により封止されている。
【0070】図16(b)は上記のレーザカプラ1bの
要部斜視図である。例えば、シリコンの単結晶を切り出
した基板である集積回路基板11上に、モニター用の光
検出素子としてのPINダイオード12が形成された半
導体ブロック13が配置され、さらに、この半導体ブロ
ック13上に、発光素子として第1レーザダイオードL
D1および第2レーザダイオードLD2を1チップ上に
搭載するモノリシックレーザダイオード14aが配置さ
れている。
【0071】一方、集積回路基板11には、例えば第1
フォトダイオード(16,17)および第2フォトダイ
オード(18,19)が形成され、この第1および第2
フォトダイオード(16,17,18,19)上に、第
1および第2レーザダイオード(LD1,LD2)と所
定間隔をおいて、プリズム20が搭載されている。
【0072】第1レーザダイオードLD1から出射され
たレーザ光L1は、プリズム20の分光面20aで一部
反射して進行方向を屈曲し、第2パッケージ部材3に形
成された出射窓から出射方向に出射し、不図示の反射ミ
ラーや対物レンズなどを介して光ディスク(CD)など
の被照射対象物に照射される。上記の被照射対象物から
の反射光は、被照射対象物への入射方向と反対方向に進
み、レーザカプラ1bからの出射方向からプリズム20
の分光面20aに入射する。このプリズム20の上面で
焦点を結びながら、プリズム20の下面となる集積回路
基板11上に形成された前部第1フォトダイオード16
および後部第1フォトダイオード17に入射する。
【0073】一方、第2レーザダイオードLD2から出
射されたレーザ光L2は、上記と同様に、プリズム20
の分光面20aで一部反射して進行方向を屈曲し、第2
パッケージに形成された出射窓から出射方向に出射し、
不図示の反射ミラーや対物レンズなどを介して光ディス
ク(DVD)などの被照射対象物に照射される。上記の
被照射対象物からの反射光は、被照射対象物への入射方
向と反対方向に進み、レーザカプラ1bからの出射方向
からプリズム20の分光面20aに入射する。このプリ
ズム20の上面で焦点を結びながら、プリズム20の下
面となる集積回路基板11上に形成された前部第2フォ
トダイオード18および後部第2フォトダイオード19
に入射する。
【0074】また、半導体ブロック13上に形成された
PINダイオード12は、例えば2つに分割された領域
を有し、第1および第2レーザダイオード(LD1,L
D2)のそれぞれについて、リア側に出射されたレーザ
光を感知し、レーザ光の強度を測定して、レーザ光の強
度が一定となるように第1および第2レーザダイオード
(LD1,LD2)の駆動電流を制御するAPC制御が
行われる。
【0075】上記の第1レーザダイオードLD1のレー
ザ光出射部と第2レーザダイオードLD2のレーザ光出
射部の間隔は例えば200μm以下程度の範囲(100
μm程度)に設定される。各レーザ光出射部(活性層)
からは、例えば780nm帯の波長のレーザ光L1およ
び650nm帯の波長のレーザ光L2がほぼ同一の方向
(ほぼ平行)に出射される。
【0076】上記のレーザカプラを用いて光学ピックア
ップ装置を構成した時の例を図17に示す。レーザカプ
ラ1bに内蔵される第1および第2レーザダイオードか
らの出射レーザ光(L1,L2)をコリメータC、ミラ
ーM、CD用開口制限アパーチャRおよび対物レンズO
Lを介して、CDあるいはDVDなどの光ディスクDに
入射する。光ディスクDからの反射光は、入射光と同一
の経路をたどってレーザカプラに戻り、レーザカプラに
内蔵される第1および第2フォトダイオードにより受光
される。上記のように、本実施形態のモノリシックレー
ザダイオードを用いることにより、CDやDVDなどの
波長の異なる光ディスクシステムの光学系ピックアップ
装置を、部品点数を減らして光学系の構成を簡素化し、
容易に組み立て可能で小型化および低コストで構成する
ことができる。
【0077】以上、本発明を実施形態により説明した
が、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるもので
はない。例えば、本発明において搭載される複数個の半
導体発光素子としては、実施形態において説明したよう
な発光波長が異なる発光素子の他、発光波長が同じであ
っても光出力などのその他の特性が異なる半導体発光素
子としてもよい。また、第1および第2レーザダイオー
ドの発光波長は、780nm帯と650nm帯に限定さ
れるものではなく、その他の光ディスクシステムに採用
されている波長とすることができる。すなわち、CDと
DVDの他の組み合わせの光ディスクシステムを採用す
ることができる。例えば、CDとCD−R、CD−Rと
DVD、あるいは、DVDと430nm帯の青色レーザ
を用いた次世代光ディスクシステムの各組み合わせに適
用可能である。また、ゲインガイド型の電流狭窄構造の
他、インデックスガイド型、パルセーションレーザな
ど、様々な特性の他のレーザに適用することも可能であ
る。また、第1レーザダイオードをリッジタイプとし、
第2レーザダイオードをイオン注入タイプとすることも
可能である。
【0078】また、第1積層体と第2積層体とでフロン
ト側の反射膜の構成が異ならせて、第1積層体の光出射
面における光の反射率と、第2積層体の光出射面におけ
る光の反射率とを独立に設計することと、第1半導体発
光素子と第2半導体発光素子の発光点の位置が異なって
いる構成とすることは、必ずしも同時に考慮する必要は
なく、少なくともいずれか一方を考慮した設計とするこ
とで、特性の異なる2つの半導体発光素子を有する半導
体発光装置において、それぞれの半導体発光素子の特性
を犠牲にすることなく、それぞれの特性を十分に活用す
ることが可能となる。さらに、第1積層体と第2積層体
とにおいて、フロント側のみでなく、リア側にも同様の
工程を行うことにより、リア側の反射率もそれぞれのレ
ーザダイオード波長や特性に最適な条件で製造すること
ができる。また、本発明により製造可能な半導体発光装
置としては、複数個の半導体発光素子を有していればよ
く、3個以上の半導体発光素子を有する半導体発光装置
も製造可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々の変更を行うことが可能である。
【0079】
【発明の効果】本発明の半導体発光装置によれば、第2
半導体発光素子を構成する第2積層体の光出射面が、第
1半導体発光素子を構成する第1積層体の光出射面より
も突出しており、第1積層体と第2積層体とでフロント
側の反射膜の構成が異なっており、第1積層体の光出射
面における光の反射率と、第2積層体の光出射面におけ
る光の反射率とが独立に設計されている。従って、第1
積層体の反射率と第2積層体の反射率とをそれぞれ最適
に調整することが可能であり、特性の異なる2つの半導
体発光素子において、それぞれの半導体発光素子の特性
を犠牲にすることなく、それぞれの特性の十分な活用が
可能である。また、第1半導体発光素子と第2半導体発
光素子の発光点の位置が異なっている構成とすること
で、各半導体発光素子の非点収差の差に応じて発光点を
ずらすことができ、各半導体発光素子の特性の十分な活
用が可能である。
【0080】また、本発明の半導体発光装置の製造方法
によれば、発光波長の異なる複数個の半導体発光素子を
有する半導体発光装置を製造するときに、第1半導体発
光素子と第2半導体発光素子の発光点の位置が異なるよ
うに形成することができ、各半導体発光素子の非点収差
の差に応じて発光点をずらすことができる。また、第1
積層体の光出射面上と第2積層体の光出射面上に形成さ
れる反射膜の構成を異ならせることができ、第1積層体
の光出射面における光の反射率と、第2積層体の光出射
面における光の反射率とを独立に設計することが可能で
ある。従って、特性の異なる2つの半導体発光素子にお
いて、それぞれの半導体発光素子の特性を犠牲にするこ
となく、それぞれの特性の十分な活用がなされている半
導体発光素子を有する半導体発光装置を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施形態に係るモノシリックレーザダ
イオードの斜視図である。
【図2】図2(a)は図1中のA−A’における断面
図、図2(b)は図1中のB方向からみた平面図であ
る。
【図3】図3(a)および(b)は、実施形態に係るモ
ノシリックレーザダイオードにおいて、発光波長780
nm(実線a)と発光波長650nm(破線b)のレー
ザダイオードの光出射面における反射率を反射膜の膜厚
に対してプロットした図である。
【図4】図4(a)および(b)は、本実施形態に係る
モノシリックレーザダイオードの製造方法の製造工程に
おける第1積層体パターン加工用のレジスト膜の形成工
程までを示す断面図である。
【図5】図5(a)および(b)は、図4の続きの第1
積層体の加工工程までを示す断面図である。
【図6】図6(a)および(b)は、図5の続きの第1
積層体パターン加工用のレジスト膜の除去工程までを示
す断面図である。
【図7】図7(a)および(b)は、図6の続きの第1
フロント反射膜の形成工程までを示す断面図である。
【図8】図8(a)および(b)は、図7の続きの第1
フロント反射膜の異方性エッチング工程までを示す断面
図である。
【図9】図9は図8の続きの工程を示す断面図であり、
(a)は第2積層体の形成工程まで、(b)は第2積層
体の加工工程までを示す。
【図10】図10は図9の続きの工程を示す断面図であ
り、(a)は絶縁化領域の形成工程まで、(b)は電極
の形成工程までを示す。
【図11】図11(a)および(b)は、図10(b)
の続きのへき開工程までを示す断面図である。
【図12】図12(a)および(b)は、図11の続き
の(第2)フロント反射膜の形成工程までを示す断面図
である。
【図13】図13は、図1に示すモノリシックレーザダ
イオードの使用例を示す(a)平面図および(b)断面
図である。
【図14】図14は、図1に示すモノリシックレーザダ
イオードをCANパッケージに搭載する場合の構成例を
示す斜視図である。
【図15】図15は、図14のCANパッケージ化され
たレーザダイオードを用いた光学ピックアップ装置の構
成を示す模式図である。
【図16】図16(a)は図1に示すモノリシックレー
ザダイオードをレーザカプラに搭載する場合の構成を示
す斜視図であり、図16(b)は要部斜視図である。
【図17】図17は、図16のレーザカプラを用いた光
学ピックアップ装置の構成を示す模式図である。
【図18】図18は、従来例に係るモノシリックレーザ
ダイオードの斜視図である。
【図19】図19(a)は図18中のA−A’における
断面図、図19(b)は図18中のB方向からみた平面
図である。
【図20】図20は、従来例に係るモノシリックレーザ
ダイオードにおいて、発光波長780nm(実線a)と
発光波長650nm(破線b)のレーザダイオードの光
出射面における反射率を反射膜の膜厚に対してプロット
した図である。
【符号の説明】
1a…光学ピックアップ装置、1b……レーザカプラ、
2…第1パッケージ部材、3…第2パッケージ部材、1
1…集積回路基板、12…PINダイオード、13…半
導体ブロック、14a,114a…モノリシックレーザ
ダイオード、LD1…第1レーザダイオード、LD2…
第2レーザダイオード、16…前部第1フォトダイオー
ド、17…後部第1フォトダイオード、18…前部第2
フォトダイオード、19…後部第2フォトダイオード、
20…プリズム、20a…分光面、21…基台、21a
…突起部、22…端子、23…リード、30…n型基
板、31,36…n型バッファ層、32,37…n型ク
ラッド層、33,38…活性層、34,39…p型クラ
ッド層、35,40…p型キャップ層、41a,41b
…絶縁化領域、42…p電極、43…n電極、50…第
1フロント反射膜、51a…フロント反射膜、51b…
第2フロント反射膜、52…リア反射膜、R1,R2,
R3a,R3b…レジスト膜、ST1…第1積層体、S
T2…第2積層体、BS…ビームスプリッタ、C…コリ
メータ、R…CD用開口制限アパーチャ、ML…マルチ
レンズ、PD…フォトダイオード、EC…エッチング
液、G…グレーティング、M…ミラー、OL…対物レン
ズ、D…光ディスク、L1…第1レーザ光、L2…第2
レーザ光、L1’…リア側第1レーザ光、L2’…リア
側第2レーザ光。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に少なくとも第1半導体発光素子と第
    2半導体発光素子を有する半導体発光装置であって、 上記第1半導体発光素子として積層され、上記基板上に
    少なくとも第1導電型第1クラッド層、第1活性層およ
    び第2導電型第2クラッド層を有する第1積層体と、 上記第2半導体発光素子として積層され、上記基板上に
    少なくとも第1導電型第3クラッド層、第2活性層およ
    び第2導電型第4クラッド層を有する第2積層体とを有
    し、 上記第2積層体の一方の側の光出射面が上記第1積層体
    の上記一方の側と同じ側の光出射面よりも突出してお
    り、 上記第1積層体の一方の側の光出射面における光の反射
    率と、上記第2積層体の上記一方の側と同じ側の光出射
    面における光の反射率とが、独立に設計されている半導
    体発光装置。
  2. 【請求項2】上記第1積層体の光出射面に形成された第
    1絶縁膜と、 上記第2積層体の光出射面に形成された第2絶縁膜とを
    さらに有する請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 【請求項3】上記第1絶縁膜が上記第2絶縁膜と異なる
    物質を含んでいる請求項2に記載の半導体発光装置。
  4. 【請求項4】上記第1絶縁膜が上記第2絶縁膜と実質的
    に同一の物質からなり、膜厚が異なっている請求項2に
    記載の半導体発光装置。
  5. 【請求項5】上記第1絶縁膜が上記第2絶縁膜と同一の
    絶縁膜を含む積層絶縁膜である請求項2に記載の半導体
    発光装置。
  6. 【請求項6】上記第1半導体発光素子と第2半導体発光
    素子の特性が異なっており、 当該第1半導体発光素子と第2半導体発光素子のそれぞ
    れの特性に応じて、上記第1積層体の一方の側の光出射
    面における光の反射率と上記第2積層体の上記一方の側
    と同じ側の光出射面における光の反射率とが設計されて
    いる請求項1に記載の半導体発光装置。
  7. 【請求項7】上記第1半導体発光素子と第2半導体発光
    素子の発光波長が異なっている請求項6に記載の半導体
    発光装置。
  8. 【請求項8】上記第1半導体発光素子と第2半導体発光
    素子の発光出力が異なっている請求項6に記載の半導体
    発光装置。
  9. 【請求項9】基板に少なくとも第1半導体発光素子と第
    2半導体発光素子を有する半導体発光装置であって、 上記第1半導体発光素子として積層され、上記基板上に
    少なくとも第1導電型第1クラッド層、第1活性層およ
    び第2導電型第2クラッド層を有する第1積層体と、 上記第2半導体発光素子として積層され、上記基板上に
    少なくとも第1導電型第3クラッド層、第2活性層およ
    び第2導電型第4クラッド層を有する第2積層体とを有
    し、 上記第2積層体の一方の側の光出射面が上記第1積層体
    の上記一方の側と同じ側の光出射面よりも突出してお
    り、上記第1半導体発光素子と上記第2半導体発光素子
    の発光点の位置が異なっている半導体発光装置。
  10. 【請求項10】上記第1半導体発光素子と上記第2半導
    体発光素子の発光点の位置の差により、上記第1半導体
    発光素子と上記第2半導体発光素子の非点収差の差が調
    整されている請求項9に記載の半導体発光装置。
  11. 【請求項11】上記第1半導体発光素子と第2半導体発
    光素子の発光波長が異なっている請求項9に記載の半導
    体発光装置。
  12. 【請求項12】上記第1積層体の一方の側の光出射面に
    おける光の反射率と、上記第2積層体の上記一方の側と
    同じ側の光出射面における光の反射率とが、独立に設計
    されている請求項9に記載の半導体発光装置。
  13. 【請求項13】上記第1積層体の光出射面に形成された
    第1絶縁膜と、 上記第2積層体の光出射面に形成された第2絶縁膜とを
    さらに有する請求項12に記載の半導体発光装置。
  14. 【請求項14】基板に少なくとも第1半導体発光素子と
    第2半導体発光素子を有する半導体発光装置の製造方法
    であって、 第1半導体発光素子形成領域において、基板上に、少な
    くとも第1導電型第1クラッド層、第1活性層および第
    2導電型第2クラッド層を積層させた第1積層体を形成
    する工程と、 上記第1積層体を、少なくとも上記第1半導体発光素子
    の光出射面となる面を有する形状に加工する工程と、第
    2半導体発光素子形成領域において、上記基板上に、少
    なくとも第1導電型第3クラッド層、第2活性層および
    第2導電型第4クラッド層を積層させた第2積層体を形
    成する工程と、 上記第2積層体を、少なくとも上記第2半導体発光素子
    の光出射面となる面を有する形状に加工する工程とを有
    し、 上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子を、上記
    第2積層体の一方の側の光出射面が上記第1積層体の上
    記一方の側と同じ側の光出射面よりも突出しており、上
    記第1半導体発光素子と上記第2半導体発光素子の発光
    点の位置が異なるように形成する半導体発光装置の製造
    方法。
  15. 【請求項15】上記第1積層体の形状を加工する工程を
    エッチング加工により行い、 上記第2積層体の形状を加工する工程をへき開により行
    う請求項14に記載の半導体発光装置の製造方法。
  16. 【請求項16】上記第1積層体の形状を加工する工程の
    後、上記第2積層体を形成する工程の前に、上記第1半
    導体発光素子の光出射面となる面の少なくとも一方の面
    上に、第1絶縁膜を形成する工程を有する請求項14に
    記載の半導体発光装置の製造方法。
  17. 【請求項17】上記第2積層体の形状を加工する工程の
    後、上記第2半導体発光素子の光出射面となる面の少な
    くとも一方の面上に第2絶縁膜を形成し、かつ、上記第
    1半導体発光素子の光出射面となる面の上記第1絶縁膜
    の上層に第2絶縁膜を積層させる工程をさらに有する請
    求項16に記載の半導体発光装置の製造方法。
  18. 【請求項18】上記第1積層体の上記第1絶縁膜と上記
    第2絶縁膜が積層された光出射面における光の反射率
    と、上記第2積層体の上記第2絶縁膜が形成された光出
    射面における光の反射率とを、独立に設計して形成する
    請求項17に記載の半導体発光装置の製造方法。
  19. 【請求項19】上記第1絶縁膜と上記第2絶縁膜とを異
    なる物質により形成する請求項17に記載の半導体発光
    装置の製造方法。
  20. 【請求項20】上記第1絶縁膜と上記第2絶縁膜とを実
    質的に同一の物質から形成する請求項17に記載の半導
    体発光装置の製造方法。
  21. 【請求項21】上記第1半導体発光素子と第2半導体発
    光素子の特性を異ならせて形成する請求項14に記載の
    半導体発光装置の製造方法。
  22. 【請求項22】上記第1半導体発光素子と第2半導体発
    光素子の発光波長を異ならせて形成する請求項21に記
    載の半導体発光装置の製造方法。
  23. 【請求項23】上記第1半導体発光素子と第2半導体発
    光素子の発光出力を異ならせて形成する請求項21に記
    載の半導体発光装置の製造方法。
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