JP2002225324A - サーマルヘッド及びその組立方法 - Google Patents

サーマルヘッド及びその組立方法

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JP2002225324A JP2001022525A JP2001022525A JP2002225324A JP 2002225324 A JP2002225324 A JP 2002225324A JP 2001022525 A JP2001022525 A JP 2001022525A JP 2001022525 A JP2001022525 A JP 2001022525A JP 2002225324 A JP2002225324 A JP 2002225324A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッド基板を主走査方向及び副走査方向の双方
に精度良く位置決めすることが可能で、しかも生産性に
優れたサーマルヘッドを提供する。 【解決手段】上面に、抵抗薄膜から成り、各々が四角形
状にパターン形成されて主走査方向に直線状に配列され
た複数個の発熱体3と、金属薄膜から成り、前記発熱体
3に電力を印加する複数個の給電電極4a,4bとを有
したヘッド基板1を、放熱板上に載置・固定してなるサ
ーマルヘッドにおいて、前記ヘッド基板1の上面で、か
つ給電電極4a上に、前記発熱体3の副走査方向の中心
位置と一定の位置関係にある略長方形の横長マーカー7
と、前記発熱体3の主走査方向の中心位置と一定の位置
関係にある略長方形の縦長マーカー6とを、互いが横切
るように十字状に交差させて設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッド及
びその組立方法に関し、詳しくはヘッド基板を所望の精
度で放熱板上に取着するためのマーカーを有したサーマ
ルヘッド及びその組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録(サーマル)方式の画像記録装
置は、装置の構成がシンプルで小型化、軽量化、低価格
化に有利である上に、記録音が静かで、消費電力も小さ
いことから、各種のプリンタやファクシミリ等の記録用
途に幅広く使用されている。
【0003】この感熱記録方式に用いられるサーマルヘ
ッドは、例えば図4に示す如く、アルミナセラミックス
等から成るセラミック基板12の上面に、直線状に配列
した多数の発熱体13と、これら発熱体13に電気的に
接続した多数の給電電極14とを被着させてなるヘッド
基板11を、アルミニウム等の金属から成る放熱板上に
載置・固定した構造を有しており、感熱紙等の記録媒体
を発熱体13上に送り込みながら、発熱体13を外部か
らの画像データに基づいて個々に選択的にジュール発熱
させるとともに、該発熱した熱を記録媒体に伝導させ、
記録媒体に所定の印画を形成することによってサーマル
ヘッドとして機能する。
【0004】尚、前記ヘッド基板11の上面に設けられ
ている発熱体13や給電電極14は、発熱体13を形成
するTaSiO等の抵抗薄膜と、給電電極14を形成す
るアルミニウム等の金属薄膜とを従来周知のスパッタリ
ング法等によってセラミック基板12の上面に順次被着
・積層させ、この積層体を2度のフォトエッチングにて
微細加工すること、具体的には、抵抗薄膜及び金属薄膜
を発熱体13及び給電電極14の外形に沿ってエッチン
グすることにより積層体を所定形状にパターニングする
第1のフォトエッチングと、金属薄膜の一部をエッチン
グして下層の抵抗薄膜を露出させることにより多数の発
熱体13をパターニングする第2のフォトエッチングと
を経て所定パターンに形成されていた。
【0005】そして、前記ヘッド基板11を放熱板上に
載置・固定する際は、発熱体13をパターン形成するた
めの第2のフォトエッチングのときにヘッド基板11の
上面に同時に形成しておいた四角形状もしくは十字形状
のマーカー16を用いて位置合わせする方法が知られて
おり、かかる位置合わせ方法によれば、マーカー16と
発熱体13の副走査方向の中心線が一致させてある場
合、マーカー16の位置を放熱板側の位置基準と合致さ
せるようにヘッド基板11を移動させることによりヘッ
ド基板11が放熱板に対して副走査方向に位置合わせさ
れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のサーマルヘッドにおいては、ヘッド基板11を放
熱板上に位置合わせする際、副走査方向には上述のマー
カー16を用いることで精度良く位置決めすることがで
きるものの、主走査方向の位置合わせに関しては基準と
なるものが存在せず、主走査方向の位置合わせについて
何ら考慮されていない。それ故、記録媒体の表面に予め
設けてある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数
個のサーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせる
ことによってフルカラー記録を行うときなど、主走査方
向の位置精度が印画品質に大きな影響を及ぼす場合に
は、発熱体13そのものの位置を基準にヘッド基板11
を主走査方向に目視で位置合わせしてサーマルヘッドを
組み立てざるを得ず、その場合、ヘッド基板11を高精
度に位置合わせすることが困難である上に、組み立ての
作業性が悪く、サーマルヘッドの生産性が大幅に低下す
る欠点を有していた。
【0007】そこで上記欠点を解消するために、先に述
べた第1のフォトエッチングの際に発熱体13の主走査
方向の中心位置と一定の位置関係をもった第2のマーカ
ーをヘッド基板11に付しておき、この第2のマーカー
を用いてヘッド基板11を主走査方向に位置合わせする
ことが考えられる。
【0008】しかしながら、このような第2のマーカー
と先に述べたマーカー16とがそれぞれ別のところに付
されている場合や、或いは、このような2個のマーカー
が一部重なり合うように設けられていたとしても、両マ
ーカーの重なり合っている部分より主走査方向及び副走
査方向の双方の基準となり得る図形を認識することがで
きない場合は、それぞれのマーカーの中心位置を検出し
て、これを主走査方向、副走査方向のそれぞれ位置基準
としなければならないことから、マーカーが1個の場合
に比べて2倍の手間がかかり、位置合わせ作業が煩雑化
するという欠点が誘発される。
【0009】本発明は上述の欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的は、ヘッド基板を主走査方向及び副走査方
向の双方に精度良く位置決めすることが可能で、しかも
生産性に優れたサーマルヘッド及びその組立方法を提供
することになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のサーマルヘッド
は、上面に、抵抗薄膜から成り、各々が四角形状にパタ
ーン形成されて主走査方向に直線状に配列された複数個
の発熱体と、金属薄膜から成り、前記発熱体に電力を印
加する複数個の給電電極とを有したヘッド基板を、放熱
板上に載置・固定してなるサーマルヘッドにおいて、前
記ヘッド基板の上面で、かつ給電電極上に、前記発熱体
の副走査方向の中心位置と一定の位置関係にある略長方
形の横長マーカーと、前記発熱体の主走査方向の中心位
置と一定の位置関係にある略長方形の縦長マーカーと
を、互いが横切るように十字状に交差させて設けたこと
を特徴とするものである。
【0011】また本発明のサーマルヘッドは、前記金属
薄膜の直下にはその全域にわたって抵抗薄膜が存在させ
てあり、かつ前記横長マーカーは金属薄膜のみを、前記
縦長マーカーは金属薄膜及び抵抗薄膜の双方を切り欠い
て設けたものであることを特徴とするものである。
【0012】そして本発明のサーマルヘッドの組立方法
は、上述したサーマルヘッドのヘッド基板上面で横長マ
ーカーと縦長マーカーとの交差部に形成される仮想四角
形の図心の位置を検出するとともに、該検出した図心の
位置と放熱板の基準位置とが所定の位置関係を満たすよ
うに、前記ヘッド基板を主走査方向ならびに副走査方向
に移動させて位置合わせを行った上、放熱板上に固定す
ることを特徴とするものである。
【0013】本発明によれば、ヘッド基板の上面で、か
つ給電電極上に、前記発熱体の副走査方向の中心位置と
一定の位置関係にある略長方形の横長マーカーと、前記
発熱体の主走査方向の中心位置と一定の位置関係にある
略長方形の縦長マーカーとを、互いが横切るように十字
状に交差させて設けたことから、この2個のマーカーの
交差部に形成される仮想四角形の図心を位置基準として
ヘッド基板を位置合わせすることにより、ヘッド基板を
主走査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置合わせ
することができる。従って、記録媒体の表面に予め設け
てある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個の
サーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせること
によってフルカラー記録を行う場合であっても、印画ド
ットが記録媒体に予め設けてある枠や他のカラー印画に
対して主走査方向にずれて形成されるといった不都合を
有効に防止することができ、サーマルヘッドをこれらの
用途に使用する場合にも高品質の印画を形成することが
可能となる。
【0014】しかもこの場合、ヘッド基板は1個の位置
基準を用いて主走査方向、副走査方向の双方に位置合わ
せされるため、その作業性は良好かつ簡便であり、サー
マルヘッドの生産性向上に供することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。
【0016】図1は本発明の一実施形態に係るサーマル
ヘッドの分解斜視図、図2は図1のサーマルヘッドの要
部を拡大して示す平面図であり、1はヘッド基板、3は
発熱体、4は給電電極、6は横長マーカー、7は縦長マ
ーカー、8は放熱板である。
【0017】前記ヘッド基板1は、上面が略四角形状を
成すように形成されたアルミナセラミックス製の絶縁基
板2上に、複数個の発熱体3や給電電極4等を被着・形
成した構造を有している。
【0018】前記絶縁基板2は、発熱体3や給電電極4
等を支持するための支持母材として機能するものであ
り、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原
料を用いて形成したセラミックグリーンシートを所定形
状に打ち抜いた上、これを高温で焼成することによって
製作される。
【0019】また前記絶縁基板2の上面に設けられてい
る複数個の発熱体3は、例えばTaSiOやTiSi
O,TaN等の電気抵抗材料を厚み0.01μm〜0.
2μm程度に薄く被着させた抵抗薄膜3’から成り、各
々が四角形状をなすように従来周知のフォトリソグラフ
ィー及びエッチングにて所定形状にパターニングされて
いる。
【0020】これらの発熱体3は、絶縁基板2の一辺に
沿って例えば600dpi(dot per inch)の密度で主
走査方向に直線状に配列されており、後述する給電電極
4等を介して電源電力が印加されると、ジュール発熱を
起こし、感熱紙等の記録媒体に印画を形成するのに必要
な所定の温度となる。
【0021】また前記発熱体3に電力を供給する給電電
極4は、例えばアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の
金属を厚み0.3μm〜2.0μm程度に薄く被着させ
た金属薄膜4’から成り、その直下には略全域にわたっ
て上述の抵抗薄膜3’が配されている。
【0022】前記給電電極4は、発熱体3の一端側で全
ての発熱体3に共通接続される共通電極4aと、発熱体
3の他端側で発熱体3に個別に接続される複数個の個別
電極4bとで構成されており、前記発熱体3への電力印
加は、個別電極4bの一端に電気的に接続されるドライ
バーIC(図示せず)のスイッチング動作に基づいて制
御されるようになっている。
【0023】尚、前記発熱体3及び給電電極4は、従来
周知のスパッタリング法、フォトリソグラフィー及びエ
ッチングによって所定厚み、所定パターンに加工され
る。即ち、まず図3(a)に示す如く、スパッタリング
法を採用し、絶縁基板2の上面にTaSiO等の電気抵
抗材料とAl等の金属材料とを順次被着させることによ
って抵抗薄膜3’と金属薄膜4’とから成る積層体を形
成し、次に図3(b)に示す如く、上述の積層体が発熱
体3及び給電配線4の外形に対応した形状となるように
フォトリソグラフィー及びエッチング(以下、このプロ
セスを第1のフォトエッチングという)により金属薄膜
4’及び抵抗薄膜3’を一部除去することにより積層体
を所定パターンに加工し、最後に図3(c)に示す如
く、発熱体3の形成箇所に存在する金属薄膜4’をフォ
トリソグラフィー及びエッチング(以下、このプロセス
を第2のフォトエッチングという)により取り除き、下
層の抵抗薄膜3’を露出させるとともに、残された金属
薄膜4’を共通電極4aと個別電極4bとに分離するこ
とによって発熱体3及び給電電極4がパターン形成され
る。この一連のパターニングのプロセスにおいては、第
1のフォトエッチングの際に発熱体3の外周のうち副走
査方向と平行な辺が露出するのでヘッド基板1上におけ
る発熱体3の位置が副走査方向に確定し、また第2のフ
ォトエッチングの際に発熱体3の外周のうち主走査方向
と平行な辺がと露出するので発熱体3の副走査方向の位
置が確定することとなる。
【0024】そして前記給電配線4の所定位置、具体的
には発熱体3の配列の延長線上に配されている共通電極
4aの所定位置には、略長方形の横長マーカー6と略長
方形の縦長マーカー7とが、互いを横切るように十字状
に交差する形で設けられている。
【0025】前記横長マーカー6は、給電電極4を形成
する金属薄膜4’を例えば縦100μm×横300μm
の横長の長方形状に切り欠いて直下の抵抗薄膜3’を一
部露出させることによって形成されており、該マーカー
6の副走査方向の中心は発熱体3の副走査方向の中心と
一致させてある。
【0026】また一方、前記縦長マーカー7は、金属薄
膜4’及び抵抗薄膜3’の双方を例えば縦300μm×
横100μmの縦長の長方形状に切り欠いて直下の絶縁
基板2を一部露出させることによって形成されており、
その主走査方向の中心が該マーカー7より最も近いとこ
ろに配されている発熱体3の主走査方向の中心から所定
の距離、例えば500μmだけ離れたところに位置設定
されている。
【0027】従って、これら2個のマーカー6、7の交
差部に形成される仮想四角形の図心は、発熱体3の副走
査方向の中心と合致し、かつ発熱体3の主走査方向の中
心と所定の位置関係にあるものであり、この仮想四角形
をヘッド基板1を位置合わせする際の位置基準として用
いることにより、ヘッド基板1を放熱板8に対して主走
査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置合わせする
ことができる。
【0028】これにより、記録媒体の表面に予め設けて
ある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個のサ
ーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせることに
よってフルカラー記録を行う場合であっても、印画ドッ
トが記録媒体に予め設けてある枠や他のカラー印画に対
して主走査方向にずれて形成されるといった不都合が発
生することは殆どなく、サーマルヘッドをこれらの用途
に使用する場合にも高品質の印画を形成することが可能
となる。
【0029】しかもこの場合、ヘッド基板1は1個の位
置基準を用いて主走査方向、副走査方向の双方に位置合
わせされるため、その作業性は良好かつ簡便であり、サ
ーマルヘッドの生産性向上に供することもできる。
【0030】尚、前記横長マーカー6と前記縦長マーカ
ー7は、先に述べた発熱体3等のパターン形成の際に発
熱体3等と同時に形成される。即ち、前記縦長マーカー
7は、抵抗薄膜3’及び金属薄膜4’をパターン形成し
て発熱体3の主走査方向の位置を決定する第1のフォト
エッチングの際にフォトマスクに縦長マーカー7と対応
するパターンを付しておくことにより同時に形成(図3
(b)参照)され、また横長マーカー6は、金属薄膜
4’を一部除去して発熱体3の副走査方向の位置を決定
するための第2のフォトエッチングの際にフォトマスク
に横長マーカー6と対応するパターンを付しておくこと
により同時に形成(図3(c)参照)される。このと
き、横長マーカー6のうち縦長マーカー7と交差してい
ない部分には抵抗薄膜3’の表面が、横長マーカー6と
の交差部を含む縦長マーカー7の内側には絶縁基板2の
表面が露出されることとなる。
【0031】そして、上述したヘッド基板1は、アルミ
ニウムやSUS等の金属から成る放熱板8上の所定位置
に載置・固定される。
【0032】前記放熱板8は、ヘッド基板1中に蓄積さ
れている熱の一部を吸収し、これを大気中に放散させる
ことによってヘッド基板1の温度が過度に高温となるの
を有効に防止する作用を為し、アルミニウムにより形成
されている場合、アルミニウムのインゴット(塊)を従
来周知の金属加工法を採用し所定形状に加工することに
よって製作され、得られた放熱板8の上面に両面テープ
等の粘着剤を介して前述したヘッド基板1を載置させる
ことによってヘッド基板1が放熱板8上に固定される。
【0033】また前記放熱板8に対するヘッド基板1の
位置合わせは、ヘッド基板上面の2個のマーカー6、7
の交差領域より認識される仮想四角形の図形と、放熱板
8の基準位置、例えば放熱板8の下面に設けておいた基
準穴8aとを用いて行われ、この両者が所定の位置関係
を満たすように、ヘッド基板1を主走査方向ならびに副
走査方向に移動させることにより、ヘッド基板1が主走
査方向、副走査方向の双方に精度良くに位置合わせさ
れ、この状態で放熱板8の上面に載置・固定することに
よりサーマルヘッドが組立られる。
【0034】上述したサーマルヘッドをプリンタ本体に
組み込んで実際に印画を行う場合は、ヘッド基板1の発
熱体3上にプラテンローラが配置され、このプラテンロ
ーラによって感熱紙等の記録媒体を発熱体3側に押圧し
つつ所定の方向(副走査方向)に走行させながら、複数
個の発熱体3を外部からの画像データに基づいて個々に
選択的にジュール発熱させるとともに、該発熱した熱を
記録媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印画を形成する
ことによってサーマルヘッドとして機能する。
【0035】尚、本発明は上述の実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において
種々の変更、改良等が可能である。
【0036】例えば、上述の形態において、発熱体3や
給電電極4の表面をガラスや窒化珪素(Si34)等か
ら成る保護膜で被覆するようにしても良く、その場合、
マーカー6、7は保護膜でもって良好に被覆されるた
め、サーマルヘッドの使用に伴う記録媒体の摺接等によ
りマーカー6、7が磨耗して位置や形状を認識しづらく
なるといった不都合が生じることはなく、サーマルヘッ
ドを一定期間使用した後で修理等のために組立て直すよ
うな場合にも、これらのマーカー6、7を位置合わせに
使用することができる利点がある。尚、このような保護
膜の厚みは、例えば窒化珪素により形成されている場
合、給電電極4中のマーカー6、7が認識できる程度、
4μm〜10μm程度に薄く形成しておくことが重要で
ある。
【0037】また上述の形態においては横長マーカー6
の副走査方向の中心線を発熱体3の副走査方向の中心線
と一致させるようにしたが、横長マーカー6は発熱体3
の副走査方向の中心線との位置関係が明確であり、かつ
縦長マーカー7と交差する位置であれば、それ以外の箇
所に設けても良く、このような場合も縦長マーカーと横
長マーカーの交差部に形成された仮想四角形の図心をヘ
ッド基板の位置合わせに際して主走査方向及び副走査方
向の位置基準として用いることができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、ヘッド基板の上面で、
かつ給電電極上に、前記発熱体の副走査方向の中心位置
と一定の位置関係にある略長方形の横長マーカーと、前
記発熱体の主走査方向の中心位置と一定の位置関係にあ
る略長方形の縦長マーカーとを、互いが横切るように十
字状に交差させて設けたことから、この2個のマーカー
の交差部に形成される仮想四角形の図心を位置基準とし
てヘッド基板を位置合わせすることにより、ヘッド基板
を主走査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置合わ
せすることができる。従って、記録媒体の表面に予め設
けてある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個
のサーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせるこ
とによってフルカラー記録を行う場合であっても、印画
ドットが記録媒体に予め設けてある枠や他のカラー印画
に対して主走査方向にずれて形成されるといった不都合
を有効に防止することができ、サーマルヘッドをこれら
の用途に使用する場合にも高品質の印画を形成すること
が可能となる。
【0039】しかもこの場合、ヘッド基板は1個の位置
基準を用いて主走査方向、副走査方向の双方に位置合わ
せされるため、その作業性は良好かつ簡便であり、サー
マルヘッドの生産性向上に供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの分
解斜視図である。
【図2】図1のサーマルヘッドの要部を拡大して示す平
面図である。
【図3】(a)〜(c)は図1のサーマルヘッドに使用
されるヘッド基板の製造プロセスを説明するための工程
毎の平面図である。
【図4】従来のサーマルヘッドの要部を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1・・・ヘッド基板、3・・・発熱体、3’・・・抵抗
薄膜、4・・・給電電極、4’・・・金属薄膜、6・・
・横長マーカー、7・・・縦長マーカー、8・・・放熱

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に、抵抗薄膜から成り、各々が四角形
    状にパターン形成されて主走査方向に直線状に配列され
    た複数個の発熱体と、金属薄膜から成り、前記発熱体に
    電力を印加する複数個の給電電極とを有したヘッド基板
    を、放熱板上に載置・固定してなるサーマルヘッドにお
    いて、 前記ヘッド基板の上面で、かつ給電電極上に、前記発熱
    体の副走査方向の中心位置と一定の位置関係にある略長
    方形の横長マーカーと、前記発熱体の主走査方向の中心
    位置と一定の位置関係にある略長方形の縦長マーカーと
    を、互いが横切るように十字状に交差させて設けたこと
    を特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】前記金属薄膜の直下にはその全域にわたっ
    て抵抗薄膜が存在させてあり、かつ前記横長マーカーは
    金属薄膜のみを、前記縦長マーカーは金属薄膜及び抵抗
    薄膜の双方を切り欠いて設けたものであることを特徴と
    する請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のサーマル
    ヘッドのヘッド基板上面で横長マーカーと縦長マーカー
    との交差部に形成される仮想四角形の図心の位置を検出
    するとともに、該検出した図心の位置と放熱板の基準位
    置とが所定の位置関係を満たすように、前記ヘッド基板
    を主走査方向ならびに副走査方向に移動させて位置合わ
    せを行った上、放熱板上に固定することを特徴とするサ
    ーマルヘッドの組立方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012066461A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Seiko Instruments Inc ヘッドユニット、プリンタおよびヘッドユニットの製造方法
JP2012153116A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Kyocera Corp サーマルヘッド、およびサーマルヘッドの基板の縁の研磨方法

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