JP4618900B2 - サーマルヘッド及びその組立方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、サーマルヘッド及びその組立方法に関し、詳しくはヘッド基板を所望の精度で放熱板上に取着するためのマーカーを有したサーマルヘッド及びその組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
感熱記録(サーマル)方式の画像記録装置は、装置の構成がシンプルで小型化、軽量化、低価格化に有利である上に、記録音が静かで、消費電力も小さいことから、各種のプリンタやファクシミリ等の記録用途に幅広く使用されている。
【0003】
この感熱記録方式に用いられるサーマルヘッドは、例えば図4に示す如く、アルミナセラミックス等から成るセラミック基板12の上面に、直線状に配列した多数の発熱体13と、これら発熱体13に電気的に接続した多数の給電電極14とを被着させてなるヘッド基板11を、アルミニウム等の金属から成る放熱板上に載置・固定した構造を有しており、感熱紙等の記録媒体を発熱体13上に送り込みながら、発熱体13を外部からの画像データに基づいて個々に選択的にジュール発熱させるとともに、該発熱した熱を記録媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印画を形成することによってサーマルヘッドとして機能する。
【0004】
尚、前記ヘッド基板11の上面に設けられている発熱体13や給電電極14は、発熱体13を形成するTaSiO等の抵抗薄膜と、給電電極14を形成するアルミニウム等の金属薄膜とを従来周知のスパッタリング法等によってセラミック基板12の上面に順次被着・積層させ、この積層体を2度のフォトエッチングにて微細加工すること、具体的には、抵抗薄膜及び金属薄膜を発熱体13及び給電電極14の外形に沿ってエッチングすることにより積層体を所定形状にパターニングする第1のフォトエッチングと、金属薄膜の一部をエッチングして下層の抵抗薄膜を露出させることにより多数の発熱体13をパターニングする第2のフォトエッチングとを経て所定パターンに形成されていた。
【0005】
そして、前記ヘッド基板11を放熱板上に載置・固定する際は、発熱体13をパターン形成するための第2のフォトエッチングのときにヘッド基板11の上面に同時に形成しておいた四角形状もしくは十字形状のマーカー16を用いて位置合わせする方法が知られており、かかる位置合わせ方法によれば、マーカー16と発熱体13の副走査方向の中心線が一致させてある場合、マーカー16の位置を放熱板側の位置基準と合致させるようにヘッド基板11を移動させることによりヘッド基板11が放熱板に対して副走査方向に位置合わせされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来のサーマルヘッドにおいては、ヘッド基板11を放熱板上に位置合わせする際、副走査方向には上述のマーカー16を用いることで精度良く位置決めすることができるものの、主走査方向の位置合わせに関しては基準となるものが存在せず、主走査方向の位置合わせについて何ら考慮されていない。それ故、記録媒体の表面に予め設けてある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個のサーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせることによってフルカラー記録を行うときなど、主走査方向の位置精度が印画品質に大きな影響を及ぼす場合には、発熱体13そのものの位置を基準にヘッド基板11を主走査方向に目視で位置合わせしてサーマルヘッドを組み立てざるを得ず、その場合、ヘッド基板11を高精度に位置合わせすることが困難である上に、組み立ての作業性が悪く、サーマルヘッドの生産性が大幅に低下する欠点を有していた。
【0007】
そこで上記欠点を解消するために、先に述べた第1のフォトエッチングの際に発熱体13の主走査方向の中心位置と一定の位置関係をもった第2のマーカーをヘッド基板11に付しておき、この第2のマーカーを用いてヘッド基板11を主走査方向に位置合わせすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、このような第2のマーカーと先に述べたマーカー16とがそれぞれ別のところに付されている場合や、或いは、このような2個のマーカーが一部重なり合うように設けられていたとしても、両マーカーの重なり合っている部分より主走査方向及び副走査方向の双方の基準となり得る図形を認識することができない場合は、それぞれのマーカーの中心位置を検出して、これを主走査方向、副走査方向のそれぞれ位置基準としなければならないことから、マーカーが1個の場合に比べて2倍の手間がかかり、位置合わせ作業が煩雑化するという欠点が誘発される。
【0009】
本発明は上述の欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、ヘッド基板を主走査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置決めすることが可能で、しかも生産性に優れたサーマルヘッド及びその組立方法を提供することになる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のサーマルヘッドは、絶縁基板の上面に、抵抗薄膜から成り、四角形状の発熱体を主走査方向に沿って複数個配置するとともに、金属薄膜から成り、前記発熱体に電力を印加する給電電極を配置してなるヘッド基板を、放熱板上に載置・固定してなるサーマルヘッドにおいて、前記金属薄膜の直下にはその全域にわたって前記抵抗薄膜が設けてあり、前記金属薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記発熱体と、前記発熱体の副走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の横長マーカーとを形成し、前記金属薄膜および前記抵抗薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記給電電極と、前記発熱体の主走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の縦長マーカーとを形成するとともに、前記横長マーカーと前記縦長マーカーとは、十字状に交差させて設けてあることを特徴とするものである。
【0011】
また本発明のサーマルヘッドは、前記横長マーカーは、副走査方向の中心が、前記発熱体の副走査方向の中心と一致するように設けられているとともに、前記縦長マーカーは、前記発熱体の主走査方向の中心と所定の距離を有して離れて設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
そして本発明のサーマルヘッドの組立方法は、上述したサーマルヘッドの横長マーカーと縦長マーカーとの交差部に形成される仮想四角形の図心の位置を検出するとともに、該検出した図心の位置と放熱板の基準位置とが所定の位置関係を満たすように、前記ヘッド基板を主走査方向ならびに副走査方向に移動させて位置合わせを行った上、放熱板上に固定することを特徴とするものである。
【0013】
本発明によれば、金属薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記発熱体と、前記発熱体の副走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の横長マーカーとを形成し、前記金属薄膜および前記抵抗薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記給電電極と、前記発熱体の主走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の縦長マーカーとを形成するとともに、前記横長マーカーと前記縦長マーカーとは、十字状に交差させて設けてあることから、この2個のマーカーの交差部に形成される仮想四角形の図心を位置基準としてヘッド基板を位置合わせすることにより、ヘッド基板を主走査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置合わせすることができる。従って、記録媒体の表面に予め設けてある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個のサーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせることによってフルカラー記録を行う場合であっても、印画ドットが記録媒体に予め設けてある枠や他のカラー印画に対して主走査方向にずれて形成されるといった不都合を有効に防止することができ、サーマルヘッドをこれらの用途に使用する場合にも高品質の印画を形成することが可能となる。
【0014】
しかもこの場合、ヘッド基板は1個の位置基準を用いて主走査方向、副走査方向の双方に位置合わせされるため、その作業性は良好かつ簡便であり、サーマルヘッドの生産性向上に供することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの分解斜視図、図2は図1のサーマルヘッドの要部を拡大して示す平面図であり、1はヘッド基板、3は発熱体、4は給電電極、6は横長マーカー、7は縦長マーカー、8は放熱板である。
【0017】
前記ヘッド基板1は、上面が略四角形状を成すように形成されたアルミナセラミックス製の絶縁基板2上に、複数個の発熱体3や給電電極4等を被着・形成した構造を有している。
【0018】
前記絶縁基板2は、発熱体3や給電電極4等を支持するための支持母材として機能するものであり、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料を用いて形成したセラミックグリーンシートを所定形状に打ち抜いた上、これを高温で焼成することによって製作される。
【0019】
また前記絶縁基板2の上面に設けられている複数個の発熱体3は、例えばTaSiOやTiSiO,TaN等の電気抵抗材料を厚み0.01μm〜0.2μm程度に薄く被着させた抵抗薄膜3’から成り、各々が四角形状をなすように従来周知のフォトリソグラフィー及びエッチングにて所定形状にパターニングされている。
【0020】
これらの発熱体3は、絶縁基板2の一辺に沿って例えば600dpi(dot per inch)の密度で主走査方向に直線状に配列されており、後述する給電電極4等を介して電源電力が印加されると、ジュール発熱を起こし、感熱紙等の記録媒体に印画を形成するのに必要な所定の温度となる。
【0021】
また前記発熱体3に電力を供給する給電電極4は、例えばアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属を厚み0.3μm〜2.0μm程度に薄く被着させた金属薄膜4’から成り、その直下には略全域にわたって上述の抵抗薄膜3’が配されている。
【0022】
前記給電電極4は、発熱体3の一端側で全ての発熱体3に共通接続される共通電極4aと、発熱体3の他端側で発熱体3に個別に接続される複数個の個別電極4bとで構成されており、前記発熱体3への電力印加は、個別電極4bの一端に電気的に接続されるドライバーIC(図示せず)のスイッチング動作に基づいて制御されるようになっている。
【0023】
尚、前記発熱体3及び給電電極4は、従来周知のスパッタリング法、フォトリソグラフィー及びエッチングによって所定厚み、所定パターンに加工される。即ち、まず図3(a)に示す如く、スパッタリング法を採用し、絶縁基板2の上面にTaSiO等の電気抵抗材料とAl等の金属材料とを順次被着させることによって抵抗薄膜3’と金属薄膜4’とから成る積層体を形成し、次に図3(b)に示す如く、上述の積層体が発熱体3及び給電配線4の外形に対応した形状となるようにフォトリソグラフィー及びエッチング(以下、このプロセスを第1のフォトエッチングという)により金属薄膜4’及び抵抗薄膜3’を一部除去することにより積層体を所定パターンに加工し、最後に図3(c)に示す如く、発熱体3の形成箇所に存在する金属薄膜4’をフォトリソグラフィー及びエッチング(以下、このプロセスを第2のフォトエッチングという)により取り除き、下層の抵抗薄膜3’を露出させるとともに、残された金属薄膜4’を共通電極4aと個別電極4bとに分離することによって発熱体3及び給電電極4がパターン形成される。この一連のパターニングのプロセスにおいては、第1のフォトエッチングの際に発熱体3の外周のうち副走査方向と平行な辺が露出するのでヘッド基板1上における発熱体3の位置が副走査方向に確定し、また第2のフォトエッチングの際に発熱体3の外周のうち主走査方向と平行な辺がと露出するので発熱体3の副走査方向の位置が確定することとなる。
【0024】
そして前記給電配線4の所定位置、具体的には発熱体3の配列の延長線上に配されている共通電極4aの所定位置には、長方形状の横長マーカー6と長方形状の縦長マーカー7とが、互いを横切るように十字状に交差する形で設けられている。
【0025】
前記横長マーカー6は、給電電極4を形成する金属薄膜4’を例えば縦100μm×横300μmの横長の長方形状に切り欠いて直下の抵抗薄膜3’を一部露出させることによって形成されており、該マーカー6の副走査方向の中心は発熱体3の副走査方向の中心と一致させてある。
【0026】
また一方、前記縦長マーカー7は、金属薄膜4’及び抵抗薄膜3’の双方を例えば縦300μm×横100μmの縦長の長方形状に切り欠いて直下の絶縁基板2を一部露出させることによって形成されており、その主走査方向の中心が該マーカー7より最も近いところに配されている発熱体3の主走査方向の中心から所定の距離、例えば500μmだけ離れたところに位置設定されている。
【0027】
従って、これら2個のマーカー6、7の交差部に形成される仮想四角形の図心は、発熱体3の副走査方向の中心と合致し、かつ発熱体3の主走査方向の中心と所定の位置関係にあるものであり、この仮想四角形をヘッド基板1を位置合わせする際の位置基準として用いることにより、ヘッド基板1を放熱板8に対して主走査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置合わせすることができる。
【0028】
これにより、記録媒体の表面に予め設けてある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個のサーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせることによってフルカラー記録を行う場合であっても、印画ドットが記録媒体に予め設けてある枠や他のカラー印画に対して主走査方向にずれて形成されるといった不都合が発生することは殆どなく、サーマルヘッドをこれらの用途に使用する場合にも高品質の印画を形成することが可能となる。
【0029】
しかもこの場合、ヘッド基板1は1個の位置基準を用いて主走査方向、副走査方向の双方に位置合わせされるため、その作業性は良好かつ簡便であり、サーマルヘッドの生産性向上に供することもできる。
【0030】
尚、前記横長マーカー6と前記縦長マーカー7は、先に述べた発熱体3等のパターン形成の際に発熱体3等と同時に形成される。即ち、前記縦長マーカー7は、抵抗薄膜3’及び金属薄膜4’をパターン形成して発熱体3の主走査方向の位置を決定する第1のフォトエッチングの際にフォトマスクに縦長マーカー7と対応するパターンを付しておくことにより同時に形成(図3(b)参照)され、また横長マーカー6は、金属薄膜4’を一部除去して発熱体3の副走査方向の位置を決定するための第2のフォトエッチングの際にフォトマスクに横長マーカー6と対応するパターンを付しておくことにより同時に形成(図3(c)参照)される。このとき、横長マーカー6のうち縦長マーカー7と交差していない部分には抵抗薄膜3’の表面が、横長マーカー6との交差部を含む縦長マーカー7の内側には絶縁基板2の表面が露出されることとなる。
【0031】
そして、上述したヘッド基板1は、アルミニウムやSUS等の金属から成る放熱板8上の所定位置に載置・固定される。
【0032】
前記放熱板8は、ヘッド基板1中に蓄積されている熱の一部を吸収し、これを大気中に放散させることによってヘッド基板1の温度が過度に高温となるのを有効に防止する作用を為し、アルミニウムにより形成されている場合、アルミニウムのインゴット(塊)を従来周知の金属加工法を採用し所定形状に加工することによって製作され、得られた放熱板8の上面に両面テープ等の粘着剤を介して前述したヘッド基板1を載置させることによってヘッド基板1が放熱板8上に固定される。
【0033】
また前記放熱板8に対するヘッド基板1の位置合わせは、ヘッド基板上面の2個のマーカー6、7の交差領域より認識される仮想四角形の図形と、放熱板8の基準位置、例えば放熱板8の下面に設けておいた基準穴8aとを用いて行われ、この両者が所定の位置関係を満たすように、ヘッド基板1を主走査方向ならびに副走査方向に移動させることにより、ヘッド基板1が主走査方向、副走査方向の双方に精度良くに位置合わせされ、この状態で放熱板8の上面に載置・固定することによりサーマルヘッドが組立られる。
【0034】
上述したサーマルヘッドをプリンタ本体に組み込んで実際に印画を行う場合は、ヘッド基板1の発熱体3上にプラテンローラが配置され、このプラテンローラによって感熱紙等の記録媒体を発熱体3側に押圧しつつ所定の方向(副走査方向)に走行させながら、複数個の発熱体3を外部からの画像データに基づいて個々に選択的にジュール発熱させるとともに、該発熱した熱を記録媒体に伝導させ、記録媒体に所定の印画を形成することによってサーマルヘッドとして機能する。
【0035】
尚、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【0036】
例えば、上述の形態において、発熱体3や給電電極4の表面をガラスや窒化珪素(Si3N4)等から成る保護膜で被覆するようにしても良く、その場合、マーカー6、7は保護膜でもって良好に被覆されるため、サーマルヘッドの使用に伴う記録媒体の摺接等によりマーカー6、7が磨耗して位置や形状を認識しづらくなるといった不都合が生じることはなく、サーマルヘッドを一定期間使用した後で修理等のために組立て直すような場合にも、これらのマーカー6、7を位置合わせに使用することができる利点がある。尚、このような保護膜の厚みは、例えば窒化珪素により形成されている場合、給電電極4中のマーカー6、7が認識できる程度、4μm〜10μm程度に薄く形成しておくことが重要である。
【0037】
また上述の形態においては横長マーカー6の副走査方向の中心線を発熱体3の副走査方向の中心線と一致させるようにしたが、横長マーカー6は発熱体3の副走査方向の中心線との位置関係が明確であり、かつ縦長マーカー7と交差する位置であれば、それ以外の箇所に設けても良く、このような場合も縦長マーカーと横長マーカーの交差部に形成された仮想四角形の図心をヘッド基板の位置合わせに際して主走査方向及び副走査方向の位置基準として用いることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、金属薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記発熱体と、前記発熱体の副走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の横長マーカーとを形成し、前記金属薄膜および前記抵抗薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記給電電極と、前記発熱体の主走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の縦長マーカーとを形成するとともに、前記横長マーカーと前記縦長マーカーとは、十字状に交差させて設けてあることから、この2個のマーカーの交差部に形成される仮想四角形の図心を位置基準としてヘッド基板を位置合わせすることにより、ヘッド基板を主走査方向及び副走査方向の双方に精度良く位置合わせすることができる。従って、記録媒体の表面に予め設けてある枠の内側に印画を形成したり、或いは、複数個のサーマルヘッドを用いてカラー印画を重ね合わせることによってフルカラー記録を行う場合であっても、印画ドットが記録媒体に予め設けてある枠や他のカラー印画に対して主走査方向にずれて形成されるといった不都合を有効に防止することができ、サーマルヘッドをこれらの用途に使用する場合にも高品質の印画を形成することが可能となる。
【0039】
しかもこの場合、ヘッド基板は1個の位置基準を用いて主走査方向、副走査方向の双方に位置合わせされるため、その作業性は良好かつ簡便であり、サーマルヘッドの生産性向上に供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの分解斜視図である。
【図2】図1のサーマルヘッドの要部を拡大して示す平面図である。
【図3】(a)〜(c)は図1のサーマルヘッドに使用されるヘッド基板の製造プロセスを説明するための工程毎の平面図である。
【図4】従来のサーマルヘッドの要部を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・ヘッド基板、3・・・発熱体、3’・・・抵抗薄膜、4・・・給電電極、4’・・・金属薄膜、6・・・横長マーカー、7・・・縦長マーカー、8・・・放熱板
Claims (3)
- 絶縁基板の上面に、抵抗薄膜から成り、四角形状の発熱体を主走査方向に沿って複数個配置するとともに、金属薄膜から成り、前記発熱体に電力を印加する給電電極を配置してなるヘッド基板を、放熱板上に載置・固定してなるサーマルヘッドにおいて、
前記金属薄膜の直下にはその全域にわたって前記抵抗薄膜が設けてあり、
前記金属薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記発熱体と、前記発熱体の副走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の横長マーカーとを形成し、
前記金属薄膜および前記抵抗薄膜を切り欠くことにより、前記ヘッド基板に、前記給電電極と、前記発熱体の主走査方向の中心位置と一定の位置関係にある長方形状の縦長マーカーとを形成するとともに、
前記横長マーカーと前記縦長マーカーとは、十字状に交差させて設けてあることを特徴とするサーマルヘッド。 - 前記横長マーカーは、副走査方向の中心が、前記発熱体の副走査方向の中心と一致するように設けられているとともに、前記縦長マーカーは、前記発熱体の主走査方向の中心と所定の距離を有して離れて設けられていることを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
- 請求項1または請求項2に記載のサーマルヘッドの横長マーカーと縦長マーカーとの交差部に形成される仮想四角形の図心の位置を検出するとともに、該検出した図心の位置と放熱板の基準位置とが所定の位置関係を満たすように、前記ヘッド基板を主走査方向ならびに副走査方向に移動させて位置合わせを行った上、放熱板上に固定することを特徴とするサーマルヘッドの組立方法。
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