JP4458878B2 - サーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタ機構に組み込まれるサーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタに関するものである。
従来、プリンタ機構に組み込まれるサーマルヘッドは、例えば図5に示す如く、放熱板11と、放熱板11上に載置され、表面にガラス等から成るグレーズ層を有するヘッド基板12と、ヘッド基板12の端面に被着させた窒化タンタル等から成る発熱素子列14と、ヘッド基板12の上面、下面の夫々に被着されたアルミニウム等から成る個別導電層15a、共通導電層15bと、個別導電層15aに接続される発熱素子を選択的にジュール発熱させるドライバーIC17とから構成されたサーマルヘッドが知られている。
そして、ドライバーIC17の駆動に伴って発熱素子列14の個々の発熱素子に導電層15a、15bを介して駆動信号等を印加し、個々の発熱素子を選択的にジュール発熱させるとともに、該発熱した熱をヘッド基板12の発熱素子上に搬送される硬質記録媒体に伝導させ、硬質記録媒体に所定の印画を形成することによってサーマルヘッドとして機能する。
特開平5―208514号公報
ところで、このようなサーマルヘッドは、ヘッド基板12の端面が長手方向に沿って略平坦に形成されている。そして、この端面上に発熱素子列14が長手方向に連続的に形成されている。
このようなサーマルヘッドを搭載したサーマルプリンタを用いて、例えばICチップが埋め込まれ、該ICチップの上部がカードの上面から突出しているために印画面に凸部を有している硬質記録媒体や、表面にエンボス加工により凸部を形成したカードのような硬質記録媒体に、印画を形成しようとすると、印画面よりも突出した凸部が発熱素子列14に当接してしまい、印画面の凸部の周囲は、この凸部により発熱素子列に充分接触できず、これにより、凸部の周囲だけ印画濃度が薄くなることや、ひどい場合には印画が形成されなくなることがあった。
本発明は、上記欠点に鑑み案出されたものであり、その目的は、印画面に凸部を有する硬質記録媒体に鮮明な印画を形成することが可能なサーマルヘッド及びサーマルプリンタを提供することにある。
本発明のサーマルヘッドは、基板と、該基板上に設けられたグレーズ層と、該グレーズ層上に主走査方向に沿って設けられた発熱素子列と、を有するサーマルヘッドにおいて、
前記発熱素子列が主走査方向において複数の領域に区分けされ、該区分けされた隣接しあう発熱素子列の領域間に凹部設けられていることを特徴とするものである。
また本発明のサーマルヘッドは、前記発熱素子列及び前記凹部が前記基板の端面上に位置することを特徴とするものである。
更に本発明のサーマルヘッドは、前記凹部の内壁面まで前記グレーズ層の一部を延在させて、前記凹部の内壁面と前記基板の上面との間の角部を被覆したことを特徴とするものである。
本発明のサーマルプリンタは、前述したサーマルヘッドと、印画面に凸部を有する硬質記録媒体を搬送する搬送手段と、を備え、前記硬質記録媒体の搬送時に、該硬質記録媒体の凸部が前記サーマルヘッドの凹部内に位置するように配置したことを特徴とするものである。
本発明によれば、基板と、該基板上に設けられたグレーズ層と、該グレーズ層上に設けられた発熱素子列とを有するサーマルヘッドにおいて、前記発熱素子列を複数の領域に区分けするとともに、該区分けされた隣接しあう発熱素子列領域間に凹部を設けることから、例えば表面にエンボス加工等により凸部が形成されたカードのような硬質記録媒体に印画を形成しようとする際、この凸部がヘッド基板の凹部内に位置した場合、凸部の周囲でも発熱素子列に摺接させることができる。そして、これにより凸部の周囲だけ印画濃度が薄くなることや、印画が形成されなくなることを防止することができ、所望の印画を形成することができる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドTの斜視図であり、かかるサーマルヘッドTは、主として、放熱板1と、放熱板1上に載置され、表面にガラス等から成るグレーズ層3を有するヘッド基板2と、ヘッド基板2の端面に被着させた窒化タンタル等から成る発熱素子列4と、ヘッド基板2の上面、下面の夫々に被着されたアルミニウム等から成る個別導電層5a、共通導電層5bと、個別導電層5aに接続される発熱素子を選択的にジュール発熱させるドライバーICとから構成されている。
本発明のサーマルヘッドTを構成する放熱板1は、アルミニウム等の良熱伝導性の金属材料により長方形状に形成されており、その上面に両面テープ等を介してヘッド基板2が載置される。この放熱板1は、その上面でヘッド基板2を支持するとともに、サーマルヘッドTの駆動時に、後述する発熱素子からの熱の一部を吸収し、これを大気中に放散させることによってヘッド基板2の温度が過度に高温となるのを有効に防止するためのものである。例えば、この放熱板1がアルミニウムから成る場合は、アルミニウムのインゴット(塊)を従来周知の金属加工法を採用し、所定形状に加工することによって製作される。
また放熱板1の上面に、この放熱板1と重畳してヘッド基板2が載置される。
このようなヘッド基板2は、アルミナセラミックス等の絶縁材料や、表面に酸化膜が被着された単結晶シリコン等、種々の材料により長方形状に形成されている。
またこのヘッド基板2は、その長手方向に沿った一方の端面を、放熱板1の長手方向に沿った一方の端面よりも突出させることにより、張り出し部2hを設けるように配置される。
そして、ヘッド基板2は、その端面の張り出し部2hで、帯状のグレーズ層3、発熱素子列4及び保護膜6を、上面及び下面で夫々個別導電層5a、共通導電層5bを支持する支持母材として機能する。
またこの張り出し部2hは、その断面形状がR面を成すように形成されており、その頂上部に発熱素子列4が形成される。
このようなヘッド基板2は、アルミナセラミックスから成る場合、例えばアルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合して泥漿状と成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによってセラミックグリーンシートを得、しかる後、該グリーンシートを所定形状に打ち抜き加工した上、これを高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
更にこのヘッド基板2の張り出し部2hには、溝状の凹部2kが硬質記録媒体Kの搬送方向に沿って設けられている。かかる凹部2kによってヘッド基板2の張り出し部2hの端面がN個の領域(Nは2以上の自然数)に区分けされている
これは、例えばICチップが埋め込まれ、該ICチップの上部がカードの上面から突出しているために印画面に凸部Ktを有している硬質記録媒体Kや、表面にエンボス加工により凸部Ktを形成したカードのような硬質記録媒体Kに印画を形成することがある。この様なとき、凹部2kが、印画面よりも突出した凸部Ktとヘッド基板2とが衝突してしまうことのないように、該凸部Ktの個数に対応して設けられるものである。従って硬質記録媒体Kの搬送時に、この凹部2k内を凸部Ktが通過することとなる。
この凹部2kの大きさは、硬質記録媒体の凸部Ktの大きさに対応して形成される。例えば、カード等の表面にエンボス加工により施されたエンボス文字等は、印画の際の主走査方向に対応する幅が、3mm〜5mm程度、高さが0.1mm〜1.0mm程度であるので、凹部2kの幅や深さはそれよりも若干大きく、具体的には、主走査方向の幅を凸部Ktの幅よりも1.0mm程度大きく、凹部2kの底面までの深さを凸部Ktの高さよりも1.0mm程度深く成しておけばよい。
尚、この凹部2kは、セラミックグリーンシートの打抜き加工時に同時に形成してもよく、或は、高温焼成後グレーズ層の被着前に、レーザやウォータジェット等により切断して形成してもよい。前者は、新たな工程を増やすことなく凹部2kを形成することができるのに対し、後者は、前者に比してより精度良く凹部2kを形成することができる。
例えば、硬質記録媒体Kの凸部Ktのすぐ近傍に印画を形成したい場合は、ヘッド基板2の凹部2kのすぐ近傍まで発熱素子列4を形成する必要があることから、サーマルヘッドの凹部2kは、硬質記録媒体の凸部Ktが収容できる程度のできる限り小さなサイズの凹部2kを精度良く形成することが望ましく、このような場合には、レーザやウォータジェット等による切断が望ましい。
また、ヘッド基板2の張り出し部2hは、その突出幅が1.5mm〜2.0mm程度に設定されている。この突出量が1.5mmよりも小さいと、凹部2kの底面が放熱板1の端面よりもサーマルヘッドの内部側に位置することになり、印画形成の際に、硬質記録媒体の凸部Ktと、放熱板1の端面とが衝突して発熱素子列4と硬質記録媒体との充分な接触が得られないことがある。また2.0mmよりも大きいと、この張り出し部2hに硬質記録媒体の摺動に伴う大きな摩擦力がかかった際、凹部2kの内壁面と底面とで構成される角部等からヒビが入り、ヘッド基板2が割れてしまう可能性も否定できない。
尚、サーマルヘッドTのサイズの小型化を図るために、上記突出量を小さくしたい場合は、凹部2kの底面よりもサーマルヘッドTの外部側に位置することとなった放熱板1の端面を切欠いて、凹部を設けてもよい。これにより、放熱板の凹部の底面が、ヘッド基板2の凹部2kの底面よりもサーマルヘッドTの外部側、即ち硬質記録媒体側に位置することを防止できる。
そして、ヘッド基板2の張り出し部2hの面には、前述した張り出し部2hのN個の域ごとに帯状のグレーズ層が夫々形成されている。
このグレーズ層3は、発熱素子列4の発する熱を内部で蓄熱してサーマルヘッドの熱応答性を良好に維持する作用を為している。
グレーズ層3の材料としては、主にガラスが採用され、例えば、酸化珪素(SiO)が40質量%〜60質量%、酸化アルミニウム(Al)が5質量%〜10質量%、酸化カルシウム(CaO)が10質量%〜15質量%、酸化バリウム(BaO)が20質量%〜30質量%含有されたガラスが好適に使用される。
更にグレーズ層3は、図3に示すごとく、張り出し部2hの端面におけるN個の域のそれぞれを被覆するとともに、N個の各領域のグレーズ層の長手方向の端部が、ヘッド基板2の張り出し部2hの凹部2kの内壁面まで延在され、凹部2kの内壁面と張り出し部2hの面との間の角部を被覆している。
尚、上述グレーズ層3は、ガラス粉末に適当な有機溶剤、有機バインダー等を添加・混合して得たガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷法などによって基板上面の所定領域に印刷・塗布するとともに、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術、エッチング技術を採用することにより、所定形状に加工し、しかる後、これを850℃〜950℃の高温で所定時間加熱することにより形成される。
そしてこのように形成されたグレーズ層3は、一般にその長手方向の端部は、中央部に比してその高さが高く盛り上がることが知られている。これは以下のメカニズムによるものと考えられている。
すなわち、ガラスペーストを焼成すると、ガラスペーストの外表面から固化が始まる。長手方向の端部は中央部に比して表面積が大きいため、固化の進行の早い領域が多くなる。そして、ガラスペーストが固化して、ガラスとなり、このガラスの表面張力により、その周囲に存在する固化する前のガラスペーストが、固化したガラスに引き寄せられる。グレーズ層3の中央部に比して固化の進行の早い領域の多い端部に、より多くガラスペーストが引き寄せられ、ここが盛り上がるというものである。
本発明では、グレーズ層3の焼成時に、各グレーズ層の長手方向の凹部2k側の端部が、中央部に比してより高く盛り上がったとしても、該端部は、凹部2kの内部にあるので、これにより印画形成時に、グレーズ層3の端部が中央部よりも硬質記録媒体K側に突出することはなく、印画の際に硬質記録媒体Kと発熱素子との摺接を良好になすことができる
また上述した帯状の各グレーズ層上には、各グレーズ層毎に発熱素子列t1,t2,・・・tN(発熱素子列一般を示すときは4と表記し、領域毎の発熱素子列をすときは、t1,t2,・・・tNと表記する。)が被着されている。
この発熱素子列4は、300dpi(dot per inch)或は600dpiの密度で直線状に被着・配列されており、各々がTaSiO系やTaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系、NbSiO系の電気抵抗材料から成る抵抗体層から成っている。
尚、張り出し部2hの端面におけるN個の各領域の発熱素子列t1,t2,・・・tN毎にその形成密度を変えても良い。例えば、発熱素子列t1に対応する硬質記録媒体の印画面に写真を、発熱素子列t2に対応する硬質記録媒体の印画面に細かな文字情報を印画したい場合、発熱素子列t1の形成密度を300dpiにし、発熱素子列t2の形成密度を600dpiにすればよい。
一方、発熱素子列4の両端に接続されるアルミニウムや銅等の金属材料製の導電層5は、発熱素子列4の一端側からヘッド基板2の上面に延在され、各発熱素子列4とドライバーIC5とを接続する個別導電層5aと、発熱素子列4の他端側からヘッド基板2の下面に延在され、複数の発熱素子列4に共通に接続される共通導電層5bで構成され、これら個別導電層5aと共通導電層5bとで外部からの電源電力を発熱素子列4へ供給する給電配線として機能する。
また発熱素子列4、導電層5a,5bは、従来周知の薄膜形成技術、例えば、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を採用することによって製作される。具体的には、まずTaSiO等の抵抗材料とアルミニウム等の金属材料を従来周知のスパッタリングにより基板1上に順次積層させることによって発熱素子及び金属層からなる積層体を形成し、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術にて微細加工することで発熱素子列4や導電層5a,5bが形成される。
一方、上述の発熱素子列4や導電層5a,5b上には保護膜6が被着されており、この保護膜6によって発熱素子列4や導電層5a,5bが被覆されている。
この保護膜6は、発熱素子列4や導電層5a,5bを大気中に含まれている水分等の接触による腐食や硬質記録媒体Kの摺接による磨耗から保護するためのものであり、SiCやSiN系、SiO系、SiON系等の無機質材料やガラス等により3μm〜10μmの厚みに形成される。
更に保護膜6は、前述した凹部2kの内壁面も被覆している。この内壁面は、前述したようにグレーズ層3の一部によっても被覆されており、該グレーズ層3が存在する部分では、このグレーズ層3上に保護膜が被着する。従って、凸部Ktを有している硬質記録媒体Kに印画を形成しようとする際は、この保護膜6が被着された後の凹部2kの内壁面の形状が、硬質記録媒体Kの凸部Ktがヘッド基板2等と衝突してしまうことがないように、凸部Ktが通過できる形状をなしていることが必要である。即ち、凹部2kの底面上の保護層6表面は、発熱素子列4上の保護層6表面よりもサーマルヘッドTの内部側(硬質記録媒体から遠ざかる側)に位置している。
尚、保護膜6は、従来周知の薄膜形成技術(スパッタリング法、蒸着法、CVD法など)、あるいは厚膜形成技術(スクリーン印刷法、ディスペンサー法など)によって形成される。
例えば、薄膜形成技術のうちのスパッタリング法によってSiC系の保護膜6を形成する場合は、スパッタリング装置のチャンバー内に、炭素(C)及び珪素(Si)が混在する焼結体から成るターゲット材と、発熱素子列4及び導電層5a,5bが形成されたヘッド基板2とをそれぞれ配置させ、次に、前記チャンバー内にアルゴンガスを導入しながら前記ターゲット材とヘッド基板2との間に所定の電力を印加し、ターゲット材の構成材料をアルゴンでスパッタリングすることによってターゲット材の一部をヘッド基板2に対して被着させることによって形成される。
また厚膜形成技術のうちのスクリーン印刷法によってガラスからなる保護膜6を形成する場合は、ガラス粉末を有機溶剤・溶媒に混合してペースト状と成すとともに、これをスクリーン印刷法によって基板上に塗布し、該塗布したガラスペーストを例えば400℃〜500℃の温度で約30分間焼成することによって形成される。
またヘッド基板2の上面に配置され、発熱素子列4への通電を制御するドライバーIC7は、シリコン基板の一主面上にシフトレジスタ、ラッチ、スイッチング素子、入力端子、出力端子等を高密度に集積した集積回路を有しており、発熱素子列4に対して導電層5a,5bを介して電気的に接続されている。
このドライバーIC7は、クロック信号に同期させながら外部からの画像データを入力端子を介してシフトレジスタに入力するとともに、該入力された画像データをラッチ信号のタイミングでラッチに格納し、ストローブ信号がスイッチング素子に入力される間、ラッチ内の画像データに基づいて発熱素子列4への通電を行う。
このようなドライバーIC7は、従来周知の半導体製造技術を採用することにより製作され、得られたドライバーIC7は、従来周知のワイヤボンディング法やテープオートボンディング法、或は、フェースダウンボンディング法によって入出力端子と個別導電層5aとを電気的に接続することによりヘッド基板2上面に実装される。
尚、本発明では、ドライバーIC7を前述の発熱素子列t1,t2,・・・tNの領域毎に独立させている。即ち、発熱素子列t1,t2,・・・tNの域毎に別個のドライバーIC7を装備し、各領域で独立に印画を形成できるようにしている。これにより、領域毎に発熱素子列t1,t2,・・・tNの形成密度を変えた場合にも、画像データの制御が容易と成る。
更に、このようなドライバーIC7は、熱硬化性のエポキシ樹脂等の樹脂材料からなる封止樹脂8によって封止されている。
この封止樹脂8は、その断面形状が山状をなすように形成され、導電層5a,5bやドライバーIC7を大気中に含まれる水分等による腐食から保護する機能を果たしている。
尚、前記封止樹脂8は、例えばエポキシ樹脂からなる所定の液状前駆体を、ヘッド基板2上のドライバーIC7を被覆するように塗布し、これを高温(130℃〜150℃)で加熱・重合させることによって形成される。
かくして本形態のサーマルヘッドTは、硬質記録媒体Kをヘッド基板2の端面に形成された発熱素子列4に摺接させながら、個別導電層5a―共通導電層5b間にドライバーIC7の駆動に伴って電源電力を印加し、各発熱素子を印画信号に対応させて個々に選択的にジュール発熱させるとともに該発熱した熱を硬質記録媒体Kに伝導させ、硬質記録媒体Kに印画を形成することによってサーマルヘッドTとして機能する。
このとき、硬質記録媒体Kが、表面にエンボス加工等により凸部Ktが形成されたカードのようなものであっても、この凸部Ktがヘッド基板2の凹部2k上に位置することから、凸部Ktの周囲であっても印画面を発熱素子列4に摺接させることができる。そして、これにより凸部Ktの周囲だけ印画濃度が薄くなることや、印画が形成されなくなることを防止することができ、所望の印画を形成することができる。
次に上述したサーマルヘッドTが組み込まれるサーマルプリンタについて説明する。
本発明のサーマルプリンタは、図4に示す如く、上述したサーマルヘッドT上に、硬質記録媒体K及びインクリボンIをサーマルヘッドTに押圧するプラテンローラR1を配置するとともに、硬質記録媒体K及びインクリボンIを搬送する搬送ローラR2とが配設され、これらを駆動手段により制御している。
硬質記録媒体K及びインクリボンIを発熱素子列4に押圧するプラテンローラR1は、その直径が8mm〜50mmのものが好適に使用され、SUS等の金属から成る軸芯の外周にブタジエンゴム等を3mm〜15mm程度の厚みに巻きつけた円柱状の部材であり、サーマルヘッドTの発熱素子列4上に回転可能に支持されている。
かかるプラテンローラR1は、硬質記録媒体K及びインクリボンIをサーマルヘッドTに対して押圧し、発熱素子列4からの熱をインクリボンIに伝導させ、この熱によりインクリボンIのインクを硬質記録媒体Kに転写するとともに、硬質記録媒体を発熱素子列4の配列と直交する方向に搬送するようにしている。
そして、例えばICチップが埋め込まれ、該ICチップの上部がカードの上面から突出しているために印画面に凸部Ktを有するカードのような硬質記録媒体Kに、このサーマルプリンタを用いて印画を形成するには、前述のプラテンローラR1により、発熱素子列4上にカードを搬送する際、該カードの凸部Ktが、前述したヘッド基板2の凹部2k上に位置するように配置すればよい。
これにより凸部Ktの周囲であっても印画面を発熱素子列4に摺接させることができる。そして、これにより凸部Ktの周囲だけ印画濃度が薄くなることや、印画が形成されなくなることを防止することができ、所望の印画を形成することができる。
尚、インクリボンIは、サーマルヘッドTの張り出し部2の各領域の発熱素子列t1,t2,・・・tN毎に個別に装備させ、硬質記録媒体Kの凸部Kt上にインクリボンIを位置させなくすれば、インクリボンIに凸部Ktが押圧されることによるシワの発生を防止できる。
本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良が可能である。
例えば、上述の実施形態では、ヘッド基板2の張り出し部2hに凹部2kを形成するには、ヘッド基板2を焼成後グレーズ層3の被着前に凹部2kを形成したが、これに変えてヘッド基板にグレーズ層、発熱素子列、導電層、保護膜等をすべて形成してから、これらをレーザ等により切断して凹部を設けてもよい。このようにすると、ヘッド基板を焼成した後にグレーズ層を被着する前に凹部を形成した場合に比べて、正確に欲するサイズの凹部を形成できる。
また、硬質記録媒体の凸部の上面に印画を形成したい場合には、凹部の底面に発熱素子列を形成してもよい。
更に、本発明は、ヘッド基板を切欠くことにより、硬質記録媒体の凸部が通過する凹部を形成したが、これにかえて、例えば前述した領域毎のグレーズ層をより厚く成すことで、グレーズ層による凹部を形成し、この凹部に硬質記録媒体の凸部を通過させてもよい。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの斜視図である。 図1のサーマルヘッドの発熱素子列が並ぶ主走査方向と直交する平面で切断した断面図である。 図1のサーマルヘッドのヘッド基板上面と平行な面で切断した要部拡大断面図である。 本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタの概略断面図である。 従来のサーマルヘッドの斜視図である。
符号の説明
T・・・サーマルヘッド
1・・・放熱板
2・・・ヘッド基板
2h・・・張り出し部
2k・・・凹部
3・・・グレーズ層
4・・・発熱素子列
t1〜tN・・・張り出し部2hの各領域上に設けられる各発熱素子列
5・・・導電層
5a・・・個別導電層
5b・・・共通導電層
6・・・保護膜
7・・・ドライバーIC
8・・・封止樹脂
R1・・・プラテンローラ
R2・・・搬送ローラ
K・・・硬質記録媒体
Kt・・・硬質記録媒体の凸部
I・・・インクリボン

Claims (4)

  1. 基板と、該基板上に設けられたグレーズ層と、該グレーズ層上に主走査方向に沿って設けられた発熱素子列と、を有するサーマルヘッドにおいて、
    前記発熱素子列が主走査方向において複数の領域に区分けされ、該区分けされた隣接しあう発熱素子列の領域間に凹部設けられていることを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記発熱素子列及び前記凹部が前記基板の端面上に位置することを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記凹部の内壁面まで前記グレーズ層の一部を延在させて、前記凹部の内壁面と前記基板の上面との間の角部を被覆したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のサーマルヘッドと、印画面に凸部を有する硬質記録媒体を搬送する搬送手段と、を備え、前記硬質記録媒体の搬送時に、該硬質記録媒体の凸部が前記サーマルヘッドの凹部内に位置するように配置したことを特徴とするサーマルプリンタ。
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