JP4557677B2 - サーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、発熱素子の発する熱を利用して印画等の動作を行うサーマルヘッド及びそれを用いたサーマルプリンタに関するものである。
従来より、ファクシミリやビデオプリンタ等の印画デバイスとしてサーマルヘッドが用いられている。
かかる従来のサーマルヘッドは、例えば、図10に示す如く、基板21の上面に矩形状を成す複数の発熱素子22を直線状に配列するとともに、各発熱素子22の両端に電極配線23を接続し、これらを保護膜25で被覆した構造のものが知られている。
このサーマルヘッドを用いて印画を行う場合、感熱紙等の記録媒体を保護膜25に摺接させつつ発熱素子22の配列方向と直交する方向に搬送するとともに、外部からの印画データに基づいて複数の発熱素子22を個々に選択的に発熱させ、その熱を記録媒体に伝達させるプロセスを経る。
なお、上述の発熱素子22及び電極配線23は、従来周知の薄膜形成技術、具体的には、発熱素子22を構成する電気抵抗材料からなる抵抗体層と、電極配線23を構成する金属材料からなる金属層とを従来周知のスパッタリング法やCVD法、蒸着法等を用いて基板21上に順次積層するとともに、該積層体を従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を採用することで所定パターンに加工することによって形成される。その際、抵抗体層や金属層には、発熱素子22と電極配線23の外形に沿ってスリット24が形成され、かかるスリット24によって隣接する発熱素子同士、隣接する電極配線同士が分離される。このスリット24は通常、記録媒体の搬送方向に対して略平行な方向に0.2μm〜3μmの深さで形成される。
また発熱素子22や電極配線23を被覆する保護膜25は、発熱素子22や電極配線23が大気中の水分等によって腐食されるのを防止するためのものであり、発熱素子22や電極配線23が設けられた基板21上に3μm〜10μmの厚みに形成される。このとき、保護膜25の表面には上述したスリット24に応じた窪みが形成されている。
特開平7−227984号公報 特開平5−24238号公報 特開平8−295042号公報
しかしながら、上述したサーマルヘッドにおいては、記録媒体を保護膜25に対して摺接させながら印画を行うと、記録媒体が保護膜25の窪みに食い込みながら搬送されることから、記録媒体にはスリット24の形成方向に沿ったシワが形成されてしまう。その結果、スジの入った印画が形成されてしまい、印画品質が低下するという課題があった。
一方、上述の特許文献1乃至3には、上述のスリットを傾斜させたサーマルヘッドが記載されているものの、これらの場合、発熱素子の形状が平行四辺形であることから、印画ドットの形状が歪んでしまう上に、発熱素子の角部付近で発熱温度が極端に低くなって印画ドットが小さくなってしまうという課題があった。
本発明は上記課題を解決すべく案出されたものであり、その目的はスジの少ない、もしくはスジのない良好な印画を形成することが可能な高性能のサーマルヘッド及びサーマルプリンタを提供することにある。
本発明のサーマルヘッドは、複数の発熱素子を直線状に配列するとともに、各発熱素子の両端に電極配線を接続し、隣接する発熱素子同士及び隣接する電極配線同士をスリットで分離して成り、前記発熱素子の配列方向と直交する方向に記録媒体を搬送しながら印画を行うサーマルヘッドにおいて、前記スリットは、記録媒体の搬送方向に対して傾斜する傾斜部と、記録媒体の搬送方向に対して略平行な非傾斜部とから成り、前記傾斜部を前記発熱素子よりも記録媒体の搬送方向下流側の領域に、前記非傾斜部を隣接する前記発熱素子間の領域にそれぞれ配したことを特徴とするものである。
また本発明のサーマルヘッドは、前記傾斜部が、湾曲した形状を呈していることを特徴とするものである。
更に本発明のサーマルヘッドは、前記スリットの非傾斜部を記録媒体の搬送方向下流側に向かって延長して形成される延長領域が、隣接するスリットの傾斜部と交差することを特徴とするものである。
一方、本発明のサーマルプリンタは、上述のサーマルヘッド上に、記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するプラテンローラを配置するとともに、前記プラテンローラが記録媒体を介してサーマルヘッドに接触する接触領域内に、前記スリットの傾斜部を位置させたことを特徴とするものである。
また本発明のサーマルプリンタは、上述のサーマルヘッド上に、記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するプラテンローラを配置するとともに、前記プラテンローラが記録媒体を介してサーマルヘッドに接触する接触領域内に、前記スリットの傾斜部と前記延長領域との交差領域を位置させたことを特徴とするものである。
本発明によれば、隣接する発熱素子同士、隣接する電極配線同士を分離するスリットを、記録媒体の搬送方向に対して傾斜する傾斜部と、記録媒体の搬送方向に対して略平行な非傾斜部とで構成するとともに、前記傾斜部を前記発熱素子よりも記録媒体の搬送方向下流側の領域に、前記非傾斜部を隣接する前記発熱素子間の領域にそれぞれ配したことから、印画の際に、記録媒体の搬送方向に対して略平行に配されるスリットの非傾斜部によって記録媒体に搬送方向に沿ったシワが形成されたとしても、スリットの傾斜部によって記録媒体のシワが伸ばされ、シワを少なくすることができる。その結果、スジの少ない、もしくはスジのない良好な印画を得ることが可能となり、印画品質が向上する。
しかも、本発明によれば、スリット全体を傾斜させているのではなく、発熱素子よりも記録媒体の搬送方向下流側でスリットを傾斜させ、発熱素子間の領域ではスリットを傾斜させていないため、発熱素子が対称的な形状に保持され、発熱素子の角部付近においても比較的高い温度で発熱させることができる。従って、印画ドットを歪みの少なくバランスのとれた良好な形状とすることが可能となり、これによっても印画品質の向上に寄与できる。更に本発明によれば、前記傾斜部が湾曲した形状を呈している場合であっても、同様に記録媒体のシワが伸ばすことができる。
また本発明によれば、前記スリットの非傾斜部を記録媒体の搬送方向下流側に向かって延長して形成される延長領域が、隣接するスリットの傾斜部と交差するようにすることにより、発熱素子の配列領域全体にわたりスリットの傾斜部が存在するようになる。従って、記録媒体のシワ伸ばしを発熱素子の配列領域全体にわたり行うことが可能となり、更なる印画品質の向上に供することができる。
更に本発明によれば、プラテンローラが記録媒体を介してサーマルヘッドに接触する接触領域内に、前記スリットの傾斜部を位置させることにより、記録媒体をスリットの傾斜部に対して強く押圧することができ、シワ伸ばし効果を高めることができる。
また更に本発明によれば、前記スリットの傾斜部と前記延長領域との交差領域を前記接触領域内に位置させることにより、発熱素子の配列領域全体にわたって記録媒体をスリットの傾斜部に強く押圧することができる。それ故、記録媒体のシワ伸ばし効果を極めて高いものとすることが可能となる。
以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図、図2は図1のサーマルヘッドのX−X’線断面図、図3は図1のサーマルヘッドのY−Y’線断面図であり、これらのサーマルヘッドは、基板1上に複数の発熱素子2や電極配線3、保護膜5等を設けた構造を有している。
基板1は、アルミナセラミックス等の絶縁材料や、表面に酸化膜が被着された単結晶シリコン等、種々の材料により長方形状に形成されており、その上面で発熱素子2や電極配線3、保護膜5を支持する支持母材として機能する。
このような基板1は、アルミナセラミックスから成る場合、例えば、アルミナ、シリカ、マグネシア等のセラミックス原料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を添加・混合して泥漿状と成すとともに、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等を採用することによってセラミックグリーンシートを得、しかる後、該グリーンシートを所定形状に打ち抜き加工した上、これを高温(約1600℃)で焼成することによって製作される。
また、基板1の上面に被着されている複数の発熱素子2は、後述するスリット4を介して300dpi(dot per inch)の密度で直線状に被着・配列されており、その各々がTaSiO系やTaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系、NbSiO系の電気抵抗材料から成る抵抗体層から成っている。
発熱素子2は、各々が矩形状(例えば、主走査方向の幅65μm、副走査方向の幅110μm)を成すように形成され、その両端に接続される一対の電極配線3等を介して電源電力が印加されるとジュール発熱を起こし、感熱紙などの記録媒体に印画を形成するのに必要な所定の温度(250℃〜400℃)になる。
一方、発熱素子2の両端に接続される電極配線3は、アルミニウムや銅等の金属材料からなる金属層により所定パターンに形成されており、発熱素子2の一端側では複数の発熱素子2に共通に接続される共通電極配線3aとして、発熱素子2の他端側では各発熱素子2と図示しないドライバーICとを接続する個別電極配線3bとして機能する。なお、この電極配線3についても、隣接する電極配線同士が後述するスリット4によって分離されている。
そして上述した如く、隣接する発熱素子同士、隣接する電極配線同士は、スリット4によって分離されている。
このスリット4は、記録媒体の搬送方向に対して傾斜する方向に配される傾斜部4aと、記録媒体の搬送方向と略平行な方向に配される非傾斜部4bとで構成されている。スリット4の傾斜部4aは発熱素子2よりも記録媒体の搬送方向下流側の領域に配され、一方、スリット4の非傾斜部4bは隣接する発熱素子間の領域、並びに、発熱素子2よりも記録媒体の搬送方向上流側の領域に配されている。
このようなスリット4は、隣接する発熱素子2や隣接する電極配線3を分離するとともに、非傾斜部4bで発熱素子2の形状を対称的な形状に保持する作用を為し、これによって発熱素子2を左右対称な歪みの少ない形状とし、且つ発熱素子2の角部付近においても比較的高い温度で発熱させることができる。従って、印画ドットを歪みの少なくバランスのとれた良好な形状とすることが可能となり、印画品質の向上に寄与できる。
またスリット4は、傾斜部4aが記録媒体の搬送方向に対して傾斜しているため、この上を通過する記録媒体はスリット4によってアイロンされた状態となる。従って、非傾斜部4b上を記録媒体が通過する際に、非傾斜部4bのスリット4によって記録媒体にシワが形成されたとしても、その後、傾斜部4aによって記録媒体に形成されたシワが伸ばされる。その結果、記録媒体に形成されるシワを少なくすることができ、スジの少ない、もしくはスジのない良好な印画を得ることが可能となり、印画品質の向上に供することができる。
また、この傾斜部4aは、図5に示す如く、スリット4の非傾斜部4bの延長領域が、隣接するスリット4の傾斜部4aに対して交差する程度にまで傾斜させることが好ましい。この場合、発熱素子2の配列領域全体にわたりスリット4の傾斜部4aが存在するようになり、記録媒体のシワ伸ばしを発熱素子2の配列領域全体にわたり行うことが可能となる。その結果、更なる印画品質の向上に供することができる。
また傾斜部4aの記録媒体搬送方向に対する傾斜角α(図)は、0°<α≦90°であればよく、この範囲にあれば、記録媒体のシワを確実に伸ばすことができる。尚、好ましくは、傾斜部4aの記録媒体搬送方向に対する傾斜角αを60°以下に設定することが好ましい。傾斜角αが60°よりも大きいと、傾斜部の電極配線の幅(配線の延在方向に対して直交する方向の幅)が狭くなりすぎてこの領域で電気抵抗が大きくなり、消費電力が大きくなるおそれがあるからである。なお、スリット4の幅は5μm〜20μmに設定することが好ましい。
これまで述べたような発熱素子2、電極配線3及びスリット4は、従来周知の薄膜形成技術、例えば、スパッタリング、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術等を採用することによって製作される。具体的には、まずTaSiO等の抵抗材料とアルミニウム等の金属材料を従来周知のスパッタリングにより基板1の上面に順次積層させることによって抵抗体層及び金属層からなる積層体(抵抗体層の厚み0.05μm〜0.2μm、金属層の厚み0.1μm〜1.3μm)を形成し、これを従来周知のフォトリソグラフィー技術及びエッチング技術にて微細加工することにより、抵抗体層及び金属層の双方を除去してスリット4を形成するとともに、発熱素子2に対応する領域の金属層を除去して抵抗体層を露出させることで発熱素子2及び電極配線3を形成する。
一方、上述の発熱素子2や電極配線3上には保護膜5が被着されており、該保護膜5によって発熱素子2や電極配線3が共通に被覆されている。
保護膜5は、発熱素子2や電極配線3を大気中に含まれている水分等の接触による腐食や記録媒体の摺接による磨耗から保護するためのものであり、SiCやSiN系、SiO系、SiON系等の無機質材料やガラス等により形成される。
この保護膜5は、例えば3μm〜10μmの厚みに形成されており、その表面には上述のスリット4の形状に応じた窪みが形成される。このため、印画動作時、記録媒体を保護膜5に対して強く摺接させると、スリット4の非傾斜部4bに応じた保護膜5の窪みに記録媒体が食い込み、記録媒体にシワが形成されるものの、傾斜部4aに応じた保護膜5の窪みによって記録媒体のシワが伸ばされることとなるため、記録媒体のシワを少なくすることができ、スジの少ない良好な印画の形成が可能となる。
なお、保護膜5は、例えば従来周知の薄膜形成技術(スパッタリング法、蒸着法、CVD法など)、あるいは厚膜形成技術(スクリーン印刷法、ディスペンサー法など)によって形成され、例えば、薄膜形成技術のうちのスパッタリング法によってSiC系の保護膜を形成する場合、スパッタリング装置のチャンバー内に、炭素(C)及び珪素(Si)が混在する焼結体から成るターゲット材と、発熱素子2及び電極配線3が形成された基板1とをそれぞれ配置させ、次に、前記チャンバー内にアルゴンガスを導入しながら前記ターゲット材と基板1との間に所定の電力を印加し、ターゲット材の構成材料をアルゴンでスパッタリングすることによってターゲット材の一部を基板1に対して被着させることによって形成される。
また厚膜形成技術のうちのスクリーン印刷法によってガラスからなる保護膜5を形成する場合、ガラス粉末を有機溶剤・溶媒に混合してペースト状と成すとともに、これをスクリーン印刷法によって基板上に塗布し、該塗布したガラスペーストを例えば400℃〜500℃の温度で約30分間焼成することによって形成される。
かくして上述したサーマルヘッドは、感熱紙等の記録媒体を発熱素子2の配列と直交する方向に搬送しながら、外部からの画像データに基づいて複数の発熱素子2を個々に選択的にジュール発熱させるとともに、その熱を発熱素子2上の記録媒体に伝達させ、印画を形成することによってサーマルヘッドとして機能する。
そして、上述のようなサーマルヘッドが組み込まれるサーマルプリンタには、図4に示す如く、記録媒体をサーマルヘッドTの発熱素子2上に搬送する搬送手段として、プラテンローラ10や搬送ローラ11等が配設される。
プラテンローラ10は、SUS等の金属から成る軸芯の外周にブタジエンゴム等を3mm〜15mm程度の厚みに巻きつけた円柱状の部材であり、サーマルヘッドTの発熱素子2上に回転可能に支持され、その回転で記録媒体を発熱素子2の配列と直交する方向(図中の矢印方向)に搬送する。
またプラテンローラ10は、その表面が記録媒体を介してサーマルヘッドTの保護膜5に接触しており、その接触領域Sで記録媒体を発熱素子2上の保護膜5の表面に押圧している。
このとき、保護膜5の表面にはスリット4の非傾斜部4bの形状に応じた窪みによって記録媒体にシワが形成されるものの、非傾斜部4bを通過した後、傾斜部4a上の保護膜5の窪みによって記録媒体のシワが伸ばされるため、記録媒体に形成されるシワを少なくすることができ、これによってスジの少ない、もしくはスジのない良好な印画を形成することが可能となる。
またプラテンローラ10が記録媒体を介してサーマルヘッドTに接触する接触領域S内に、前記スリット4の傾斜部4aと非傾斜部4bの延長領域との交差領域を位置させることにより、発熱素子2の配列領域全体にわたって記録媒体をスリット4の傾斜部4aに強く押圧することができる。それ故、記録媒体のシワ伸ばしの効果を極めて高いものとすることが可能となる。
一方、搬送ローラ11は、その外周部が金属やゴム等によって形成されており、サーマルヘッドTに対し記録媒体の搬送方向上流側と下流側に分かれて配設され、これらの搬送ローラ11と前述のプラテンローラ10とで記録媒体の走行を支持している。
そして、これと同時に複数の発熱素子2を図示しないドライバーICの駆動に伴い選択的にジュール発熱させ、これらの熱を保護膜5を介し記録媒体に伝達させることによって所定の印画が形成される。
尚、本発明は上述した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良が可能である。
例えば、上述の実施形態においては、発熱素子2の搬送方向下流側にスリット4の非傾斜部4bを設けないようにしたが、傾斜部4aと発熱素子2との間に記録媒体の搬送方向と略平行なスリットの非傾斜部を介在させるようにしても良い。また図6に示すように、スリット4の傾斜部4aよりも搬送方向下流側にスリット4の非傾斜部4b’を更に設けるようにしても良い。ただし、この場合、下流側の非傾斜部4b’によって記録媒体に再びシワが形成される恐れがあるため、傾斜部4aよりも搬送方向下流側に非傾斜部4b’を設ける場合は、該非傾斜部4b’を、プラテンローラが記録媒体を介してサーマルヘッドに接触する接触領域Sの外側に設けるようにすることが好ましい。
また、上述の実施形態においては、記録媒体として感熱紙を用いる場合について説明したが、記録媒体としてインクリボンと記録紙とを併用する場合についても適用可能である。
更に上述の実施形態において、プラテンローラ10の中心軸をスリット4の傾斜部4a上に配置させるようにすれば、傾斜部4a上でのプラテンローラの押圧力を高めることができ、記録媒体のシワ伸ばし効果を更に向上させることが可能となる。
また、上述の実施形態にかえてスリットの傾斜部4a’を湾曲させてもよい。更にこの湾曲は1回でなくてもよく複数回湾曲させて蛇行状にしてもよい(図7(a),(c),(e)参照)。要は、傾斜部形成領域におけるスリットの終端が隣接するスリットの非傾斜部4b間の延長領域に位置するように形成すればよい。
更に上述の実施形態においては傾斜部を一方方向にのみ延在させたが、これにかえて非傾斜部から延在する一本のスリットを傾斜部形成領域において2つに分岐させたY字状構造やT字状構造にしてもよい(図7(b),(c),(d),(f)参照)。このようにすると、一方方向にのみ傾斜部4aを形成した場合のように、記録媒体搬送の際に傾斜部4aからの抗力を受けて記録媒体が横ずれをすることがなく、記録媒体の搬送をスムーズに行うことができる。
更に上述の実施形態では、発熱素子2を挟んで記録媒体の搬送方向下流側に共通電極配線4aを、上流側に個別電極配線4bをそれぞれ形成したサーマルヘッドについて説明したが、これにかえて図9に示すように、記録媒体の搬送方向下流側に形成した折返し電極配線3cにより隣接する発熱素子2同士を接続することにより発熱素子群を形成してなり、記録媒体の搬送方向上流側で、前記発熱素子群のうちの一の発熱素子2bに個別電極配線3bを接続し、折返し電極配線3cにより前記一の発熱素子2bに接続される他の発熱素子2aに共通電極配線3aを接続してなる所謂折返し電極型サーマルヘッドにおいて、記録媒体の搬送方向下流側のスリット4a、4a”を傾斜させてもよい。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。 図1のサーマルヘッドのX−X’線断面図である。 図1のサーマルヘッドのY−Y’線断面図である。 図1のサーマルヘッドを組み込んで構成したサーマルプリンタの概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。 本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。 (a)〜(f)は、それぞれ本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの要部拡大平面図である。 本発明の他の実施形態に係るサーマルヘッドの平面図である。 従来のサーマルヘッドの平面図である。
符号の説明
1・・・基板
2・・・発熱素子
3・・・電極配線
3a・・・共通電極配線
3b・・・個別電極配線
3c・・・折返し電極配線
4・・・スリット
4a、4a’、4a’’・・・傾斜部
4b、4b’・・・非傾斜部
5・・・保護膜
10・・・プラテンローラ
11・・・搬送ローラ
T・・・サーマルヘッド
S・・・接触領域
α・・・傾斜角

Claims (5)

  1. 複数の発熱素子を直線状に配列するとともに、各発熱素子の両端に電極配線を接続し、隣接する発熱素子同士及び隣接する電極配線同士をスリットで分離して成り、前記発熱素子の配列方向と直交する方向に記録媒体を搬送しながら印画を行うサーマルヘッドにおいて、
    前記スリットは、記録媒体の搬送方向に対して傾斜する傾斜部と、記録媒体の搬送方向に対して略平行な非傾斜部とから成り、前記傾斜部を前記発熱素子よりも記録媒体の搬送方向下流側の領域に、前記非傾斜部を隣接する前記発熱素子間の領域にそれぞれ配したことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記傾斜部は、湾曲した形状を呈していることを特徴とする請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記スリットの非傾斜部を記録媒体の搬送方向下流側に向かって延長して形成される延長領域が、隣接するスリットの傾斜部と交差することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のサーマルヘッド。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のサーマルヘッド上に、記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するプラテンローラを配置するとともに、前記プラテンローラが記録媒体を介してサーマルヘッドに接触する接触領域内に、前記スリットの傾斜部を位置させたことを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 請求項3に記載のサーマルヘッド上に、記録媒体をサーマルヘッド側に押圧するプラテンローラを配置するとともに、前記プラテンローラが記録媒体を介してサーマルヘッドに接触する接触領域内に、前記スリットの傾斜部と前記延長領域との交差領域を位置させたことを特徴とするサーマルプリンタ。
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