JP2001063117A - 厚膜式サーマルヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
厚膜式サーマルヘッドおよびその製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 個々の発熱素子ごとの発熱〜放熱サイクルの
周期を従来と比べて飛躍的に短周期化し、基板やサーマ
ルヘッド全体に必要以上の蓄熱を解消して、各発熱素子
ごとの熱応答特性を向上して、サーマルヘッドとしての
さらなる高速動作を達成する。 【解決手段】 このサーマルヘッドは、導電性基板1の
溝2に発熱抵抗体3を埋め込んだ構造となっているの
で、余分な蓄熱の元となる余分な熱を、その熱伝導性の
良好な導電性基板1によって、発熱抵抗体3の底面側
(裏側)からこの厚膜サーマルヘッドの外部すなわち導
電性基板1の裏面側へと迅速に放熱できる。しかも導電
性基板1の溝2と発熱抵抗体3との十分な接触面積が確
保できるように、溝2(換言すれば発熱抵抗体3)の断
面形状およびその寸法が設定されているので、それによ
って余分な熱の迅速かつ確実な放熱をさらに促進するこ
とができる。
周期を従来と比べて飛躍的に短周期化し、基板やサーマ
ルヘッド全体に必要以上の蓄熱を解消して、各発熱素子
ごとの熱応答特性を向上して、サーマルヘッドとしての
さらなる高速動作を達成する。 【解決手段】 このサーマルヘッドは、導電性基板1の
溝2に発熱抵抗体3を埋め込んだ構造となっているの
で、余分な蓄熱の元となる余分な熱を、その熱伝導性の
良好な導電性基板1によって、発熱抵抗体3の底面側
(裏側)からこの厚膜サーマルヘッドの外部すなわち導
電性基板1の裏面側へと迅速に放熱できる。しかも導電
性基板1の溝2と発熱抵抗体3との十分な接触面積が確
保できるように、溝2(換言すれば発熱抵抗体3)の断
面形状およびその寸法が設定されているので、それによ
って余分な熱の迅速かつ確実な放熱をさらに促進するこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は厚膜式サーマルヘッ
ドおよびその製造方法に関する。
ドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種記録装置において画像形成に使用さ
れているサーマルヘッドには、薄膜形成技術による薄膜
式サーマルヘッドと、これによらない厚膜式サーマルヘ
ッドとがある。このようなサーマルヘッドを利用して孔
版印刷用の感熱孔版原紙の穿孔製版を行うにあたって
は、隣り合う穿孔の間に離間部を確実に形成し、きめ細
かい穿孔を形成することが印刷品質を高める上で要求さ
れている。また、A2判あるいはさらに大判の孔版印刷
を可能とするために、サーマルヘッドの大判化対応が要
求されている。また、一般に孔版印刷用の製版装置の製
造プロセス中においてサーマルヘッドの製造プロセスの
煩雑さや製造コストが高い比率を占めていることから、
そのようなサーマルヘッドの製造プロセスの簡易化およ
び製造コストの低廉化も要求されている。
れているサーマルヘッドには、薄膜形成技術による薄膜
式サーマルヘッドと、これによらない厚膜式サーマルヘ
ッドとがある。このようなサーマルヘッドを利用して孔
版印刷用の感熱孔版原紙の穿孔製版を行うにあたって
は、隣り合う穿孔の間に離間部を確実に形成し、きめ細
かい穿孔を形成することが印刷品質を高める上で要求さ
れている。また、A2判あるいはさらに大判の孔版印刷
を可能とするために、サーマルヘッドの大判化対応が要
求されている。また、一般に孔版印刷用の製版装置の製
造プロセス中においてサーマルヘッドの製造プロセスの
煩雑さや製造コストが高い比率を占めていることから、
そのようなサーマルヘッドの製造プロセスの簡易化およ
び製造コストの低廉化も要求されている。
【0003】ところで、一般に薄膜式サーマルヘッドは
半導体製造工程と同様のスパッタリング装置や真空蒸着
装置などの高価な半導体製造装置を用いた高度なプロセ
スで作製されるので、電極や発熱素子のパターン寸法の
微細化に好適である反面、その製造工程が煩雑で製造コ
ストも高価なものとなり、しかも特殊な大型基板対応の
製造装置を特設してでも用いなければ、高々8〜12イ
ンチ程度の大きさのものまでしか作製できない。一方、
厚膜式サーマルヘッドは、簡易な製造方法であるスクリ
ーン印刷法によって作製されるので低コストで製造する
ことができ、しかも大判のものを簡易に作製可能である
反面、特に幅方向の寸法を高精度に形成することが実際
上極めて困難である。このように薄膜式サーマルヘッド
と厚膜式サーマルヘッドとはそれぞれ一長一短を有して
いる。
半導体製造工程と同様のスパッタリング装置や真空蒸着
装置などの高価な半導体製造装置を用いた高度なプロセ
スで作製されるので、電極や発熱素子のパターン寸法の
微細化に好適である反面、その製造工程が煩雑で製造コ
ストも高価なものとなり、しかも特殊な大型基板対応の
製造装置を特設してでも用いなければ、高々8〜12イ
ンチ程度の大きさのものまでしか作製できない。一方、
厚膜式サーマルヘッドは、簡易な製造方法であるスクリ
ーン印刷法によって作製されるので低コストで製造する
ことができ、しかも大判のものを簡易に作製可能である
反面、特に幅方向の寸法を高精度に形成することが実際
上極めて困難である。このように薄膜式サーマルヘッド
と厚膜式サーマルヘッドとはそれぞれ一長一短を有して
いる。
【0004】厚膜式サーマルヘッドは一般に、セラミッ
ク等の絶縁性基板上にストライプ状の電極が複数本所定
の間隔を置いて配列形成され、それら電極の上面に直線
状パターンの発熱抵抗体が積層されて、その主要部が構
成されている。電極に対して印字内容に対応した駆動電
圧が印加されると、隣り合う電極の間で所定の電位差が
生じ、その間の発熱抵抗体に電流が流れて、その通電エ
ネルギに応じた熱が発熱抵抗体から発せられる。その熱
が記録媒体に接触する表面部分に向かって拡散しつつ伝
搬して行き、記録媒体に対して感熱印字あるいはリボン
転写印字が行なわれる。このようなサーマルヘッドによ
れば、電極間に形成される個々の発熱素子の発熱領域よ
りも広い領域の熱分布によって、各ドットが適度に連続
した画像(印字ドット)を形成できるので、感熱記録紙
印字方式あるいはリボン転写印字方式の印字装置による
高品質な印字品質の印字画像を得ることが可能となる。
しかも、前述のようにサーマルヘッド全体の大判化対応
や低コスト化が可能であるという利点もある。
ク等の絶縁性基板上にストライプ状の電極が複数本所定
の間隔を置いて配列形成され、それら電極の上面に直線
状パターンの発熱抵抗体が積層されて、その主要部が構
成されている。電極に対して印字内容に対応した駆動電
圧が印加されると、隣り合う電極の間で所定の電位差が
生じ、その間の発熱抵抗体に電流が流れて、その通電エ
ネルギに応じた熱が発熱抵抗体から発せられる。その熱
が記録媒体に接触する表面部分に向かって拡散しつつ伝
搬して行き、記録媒体に対して感熱印字あるいはリボン
転写印字が行なわれる。このようなサーマルヘッドによ
れば、電極間に形成される個々の発熱素子の発熱領域よ
りも広い領域の熱分布によって、各ドットが適度に連続
した画像(印字ドット)を形成できるので、感熱記録紙
印字方式あるいはリボン転写印字方式の印字装置による
高品質な印字品質の印字画像を得ることが可能となる。
しかも、前述のようにサーマルヘッド全体の大判化対応
や低コスト化が可能であるという利点もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような厚膜式サーマルヘッドを孔版原紙の製版に用いた
場合、その主走査方向(孔版原紙の幅方向)においては
電極の配列間隔を調整することで穿孔寸法を微細化する
ことが可能であるが、副走査方向(孔版原紙の走行方
向)においては発熱抵抗体の幅を 100μmよりも狭い寸
法に形成することが極めて困難あるいは不可能であるた
め、孔版原紙の穿孔寸法の微細化が極めて困難あるいは
不可能であるという問題がある。
ような厚膜式サーマルヘッドを孔版原紙の製版に用いた
場合、その主走査方向(孔版原紙の幅方向)においては
電極の配列間隔を調整することで穿孔寸法を微細化する
ことが可能であるが、副走査方向(孔版原紙の走行方
向)においては発熱抵抗体の幅を 100μmよりも狭い寸
法に形成することが極めて困難あるいは不可能であるた
め、孔版原紙の穿孔寸法の微細化が極めて困難あるいは
不可能であるという問題がある。
【0006】しかも、発熱抵抗体から発せられた熱は記
録媒体に対する印字(熱印加)の行なわれる表面まで拡
散しつつ伝搬するので、最終的に記録媒体に対して印加
される熱の1ドット当りの大きさ(つまり表面における
見かけの発熱領域の大きさ)がさらに大きくなり、本来
は1個1個が離間部を隔てて(離れて)形成されなけれ
ばならない穿孔が複数個連続してしまい、連続穿孔不良
が発生するという問題がある。このような連続穿孔不良
が発生した孔版原紙を用いて印刷を行うと、その連続穿
孔不良の部分から必要量を越えたインクが滲み出して、
印刷用紙に裏抜けや裏移りといった印刷不良が発生する
ことになる。このような印刷不良の発生を防ぐためには
発熱抵抗体の発熱領域を従来よりさらに小さくしなけれ
ばならないが、従来の厚膜式サーマルヘッドでは上記の
ように発熱抵抗体の幅方向の寸法の微細化が既に限界に
達していることから、発熱領域のさらなる微細化が極め
て困難あるいは不可能であった。
録媒体に対する印字(熱印加)の行なわれる表面まで拡
散しつつ伝搬するので、最終的に記録媒体に対して印加
される熱の1ドット当りの大きさ(つまり表面における
見かけの発熱領域の大きさ)がさらに大きくなり、本来
は1個1個が離間部を隔てて(離れて)形成されなけれ
ばならない穿孔が複数個連続してしまい、連続穿孔不良
が発生するという問題がある。このような連続穿孔不良
が発生した孔版原紙を用いて印刷を行うと、その連続穿
孔不良の部分から必要量を越えたインクが滲み出して、
印刷用紙に裏抜けや裏移りといった印刷不良が発生する
ことになる。このような印刷不良の発生を防ぐためには
発熱抵抗体の発熱領域を従来よりさらに小さくしなけれ
ばならないが、従来の厚膜式サーマルヘッドでは上記の
ように発熱抵抗体の幅方向の寸法の微細化が既に限界に
達していることから、発熱領域のさらなる微細化が極め
て困難あるいは不可能であった。
【0007】また、従来の厚膜式サーマルヘッドでは、
発熱抵抗体が基板上に立体的に突出するように形成され
ているので、感熱孔版原紙(感熱マスタ)に対して穿孔
を行うごとに生じる紙滓や樹脂滓が、突出した発熱抵抗
体の側面や上面などに溜ってしまい、その結果、サーマ
ルヘッドと孔版原紙との密着性が損なわれて穿孔不良が
発生するという問題がある。
発熱抵抗体が基板上に立体的に突出するように形成され
ているので、感熱孔版原紙(感熱マスタ)に対して穿孔
を行うごとに生じる紙滓や樹脂滓が、突出した発熱抵抗
体の側面や上面などに溜ってしまい、その結果、サーマ
ルヘッドと孔版原紙との密着性が損なわれて穿孔不良が
発生するという問題がある。
【0008】また、一般的な感熱記録紙に対する加熱印
字方式あるいはインクリボンなどを用いた転写印字方式
の印字装置に厚膜式サーマルヘッドを用いる場合にも、
発熱抵抗体の幅を 100μmよりも狭い寸法に形成するこ
とが困難であることに起因して、印字解像度の向上(換
言すれば印字画像のさらなる高精細化)が極めて困難で
あるという問題がある。また、厚膜式サーマルヘッドの
発熱動作を継続するに従って発熱抵抗体から発せられる
熱がサーマルヘッド全体に蓄積されて行き、これに起因
して、選択タイミングごとの各発熱素子の応答特性が低
下するという問題や、発熱状態の精確な制御が困難にな
るという問題がある。換言すれば、サーマルヘッド全体
の蓄熱に起因して、各発熱素子の応答特性の向上や発熱
状態の制御の高精度化が困難なものになるという問題が
ある。しかも、熱が発熱抵抗体の底部で発生してから記
録媒体に接触する表層部分へと伝達されるまでの時間的
な遅延が、各発熱素子の応答特性の低下をさらに助長す
ることになるという問題がある。
字方式あるいはインクリボンなどを用いた転写印字方式
の印字装置に厚膜式サーマルヘッドを用いる場合にも、
発熱抵抗体の幅を 100μmよりも狭い寸法に形成するこ
とが困難であることに起因して、印字解像度の向上(換
言すれば印字画像のさらなる高精細化)が極めて困難で
あるという問題がある。また、厚膜式サーマルヘッドの
発熱動作を継続するに従って発熱抵抗体から発せられる
熱がサーマルヘッド全体に蓄積されて行き、これに起因
して、選択タイミングごとの各発熱素子の応答特性が低
下するという問題や、発熱状態の精確な制御が困難にな
るという問題がある。換言すれば、サーマルヘッド全体
の蓄熱に起因して、各発熱素子の応答特性の向上や発熱
状態の制御の高精度化が困難なものになるという問題が
ある。しかも、熱が発熱抵抗体の底部で発生してから記
録媒体に接触する表層部分へと伝達されるまでの時間的
な遅延が、各発熱素子の応答特性の低下をさらに助長す
ることになるという問題がある。
【0009】一方、上記のような孔版原紙の穿孔寸法の
微細化や印字画像のさらなる高精細化という点では、薄
膜式サーマルヘッドが有利である。薄膜式サーマルヘッ
ドは、その製造プロセス上、発熱抵抗体の幅や形状を厚
膜式と比較して飛躍的に微細に形成することができるか
らである。しかしその反面、前述したように製造プロセ
スが煩雑で製造コストも高価となり、また大判化対応が
困難である。特にこの大判化対応という点においては、
複数のサーマルヘッドブロックをつなぎ合わせることに
よって大判のサーマルヘッドを構成することになるの
で、そのつなぎ目の部分に発熱不良が発生することがあ
り、そのつなぎ目の部分における印刷に白スジ欠陥が発
生するという問題がある。しかもそれら複数のサーマル
ヘッドブロックごとの発熱特性の個体差に起因して、そ
のサーマルヘッドブロックどうし間での印刷濃度のばら
つきが印刷画像品質に悪影響を及ぼすこともある。ある
いは、複数のサーマルヘッドブロックのつなぎ合わせを
精確に行うためには、極めて高度な位置合せ精度が要求
されるが、そのように高精度な位置合わせに成功する確
率が低くなって歩留まりが低下し、製造コストがさらに
高価なものとなるという問題もある。
微細化や印字画像のさらなる高精細化という点では、薄
膜式サーマルヘッドが有利である。薄膜式サーマルヘッ
ドは、その製造プロセス上、発熱抵抗体の幅や形状を厚
膜式と比較して飛躍的に微細に形成することができるか
らである。しかしその反面、前述したように製造プロセ
スが煩雑で製造コストも高価となり、また大判化対応が
困難である。特にこの大判化対応という点においては、
複数のサーマルヘッドブロックをつなぎ合わせることに
よって大判のサーマルヘッドを構成することになるの
で、そのつなぎ目の部分に発熱不良が発生することがあ
り、そのつなぎ目の部分における印刷に白スジ欠陥が発
生するという問題がある。しかもそれら複数のサーマル
ヘッドブロックごとの発熱特性の個体差に起因して、そ
のサーマルヘッドブロックどうし間での印刷濃度のばら
つきが印刷画像品質に悪影響を及ぼすこともある。ある
いは、複数のサーマルヘッドブロックのつなぎ合わせを
精確に行うためには、極めて高度な位置合せ精度が要求
されるが、そのように高精度な位置合わせに成功する確
率が低くなって歩留まりが低下し、製造コストがさらに
高価なものとなるという問題もある。
【0010】しかも、薄膜式サーマルヘッドは、発熱抵
抗体が文字通り薄膜にて形成されるので発熱素子自体の
体積が小さく、発熱素子の熱容量が不足しやすい。すな
わち、十分な穿孔を実行できるような発熱量を確保する
ためには発熱素子に対して過度に大きな電力エネルギを
投入することになり、これに起因して発熱素子の劣化や
損傷などを引き起こしやすい。このため、薄膜式サーマ
ルヘッドを用いて穿孔製版を行う場合、それが可能な孔
版原紙は、感熱性フィルムの厚さや融点などに制約が多
くなり、限られた条件内でしか利用できないという不都
合がある。また強いて過度の負担を掛けることも多くな
り、劣化や損傷の発生する確率が高くなって、サーマル
ヘッドの信頼性や耐久性を損ないやすいという不都合も
ある。
抗体が文字通り薄膜にて形成されるので発熱素子自体の
体積が小さく、発熱素子の熱容量が不足しやすい。すな
わち、十分な穿孔を実行できるような発熱量を確保する
ためには発熱素子に対して過度に大きな電力エネルギを
投入することになり、これに起因して発熱素子の劣化や
損傷などを引き起こしやすい。このため、薄膜式サーマ
ルヘッドを用いて穿孔製版を行う場合、それが可能な孔
版原紙は、感熱性フィルムの厚さや融点などに制約が多
くなり、限られた条件内でしか利用できないという不都
合がある。また強いて過度の負担を掛けることも多くな
り、劣化や損傷の発生する確率が高くなって、サーマル
ヘッドの信頼性や耐久性を損ないやすいという不都合も
ある。
【0011】一方、孔版印刷用の感熱孔版原紙として
は、和紙や紗などの支持体と感熱性フィルムとを張り合
わせた(あるいはラミネートした)ものや、支持体を有
さず感熱性フィルムのみからなるものなどがある。その
感熱性フィルムのみからなる感熱孔版原紙は、印刷時に
穿孔を通過しようとするインクが支持体によって阻害さ
れることがないので、鮮明な印刷画像を得ることができ
印刷品質が高いという利点がある。しかし感熱性フィル
ムのみでは材料力学的強度が十分でなく、搬送の際など
に伸びや歪みあるいは破損などの不都合を伴うことが多
いので、強度を確保できる和紙のような支持体を有する
孔版原紙と比較して、その膜厚を厚くする必要がある。
ところが、そのような膜厚の厚い感熱性フィルムのみか
らなる感熱孔版原紙に対して、上記のような熱容量が制
約された薄膜式サーマルヘッドを用いて確実な穿孔を行
うことは困難であるという問題がある。
は、和紙や紗などの支持体と感熱性フィルムとを張り合
わせた(あるいはラミネートした)ものや、支持体を有
さず感熱性フィルムのみからなるものなどがある。その
感熱性フィルムのみからなる感熱孔版原紙は、印刷時に
穿孔を通過しようとするインクが支持体によって阻害さ
れることがないので、鮮明な印刷画像を得ることができ
印刷品質が高いという利点がある。しかし感熱性フィル
ムのみでは材料力学的強度が十分でなく、搬送の際など
に伸びや歪みあるいは破損などの不都合を伴うことが多
いので、強度を確保できる和紙のような支持体を有する
孔版原紙と比較して、その膜厚を厚くする必要がある。
ところが、そのような膜厚の厚い感熱性フィルムのみか
らなる感熱孔版原紙に対して、上記のような熱容量が制
約された薄膜式サーマルヘッドを用いて確実な穿孔を行
うことは困難であるという問題がある。
【0012】また、従来のサーマルヘッドでは、薄膜式
も厚膜式も同様に基板としてセラミック基板を用いてい
たが、セラミック基板は一般に製造プロセスが煩雑で、
製造コストや材料も高価であるという問題や、大判に亙
って高精度な平滑性を確保することが実際上困難である
という問題がある。
も厚膜式も同様に基板としてセラミック基板を用いてい
たが、セラミック基板は一般に製造プロセスが煩雑で、
製造コストや材料も高価であるという問題や、大判に亙
って高精度な平滑性を確保することが実際上困難である
という問題がある。
【0013】このように従来の厚膜式サーマルヘッド
は、薄膜式サーマルヘッドでは実質的に極めて困難な大
判化対応も可能であり、しかも製造プロセスが簡易で製
造コストの低廉化を図ることが可能であるという大きな
利点を有しているものの、孔版原紙の穿孔のさらなる高
精細化や連続穿孔不良の低減、あるいは感熱記録紙や普
通紙に対する直接印字のさらなる高精細化並びに各発熱
素子の応答特性の向上が、極めて困難であるという問題
があった。また紙滓や樹脂滓の残留が発生しやすく、そ
れが穿孔不良や印字不良を発生させるという問題があっ
た。
は、薄膜式サーマルヘッドでは実質的に極めて困難な大
判化対応も可能であり、しかも製造プロセスが簡易で製
造コストの低廉化を図ることが可能であるという大きな
利点を有しているものの、孔版原紙の穿孔のさらなる高
精細化や連続穿孔不良の低減、あるいは感熱記録紙や普
通紙に対する直接印字のさらなる高精細化並びに各発熱
素子の応答特性の向上が、極めて困難であるという問題
があった。また紙滓や樹脂滓の残留が発生しやすく、そ
れが穿孔不良や印字不良を発生させるという問題があっ
た。
【0014】本発明はこのような問題に鑑みて成された
もので、孔版原紙に穿設される穿孔の高精細化や連続穿
孔不良の解消や樹脂滓等の残留の解消、あるいは感熱記
録紙等に対する印字のさらなる高精細化や応答特性の向
上を達成しつつ、製造工程の簡素化および製造コストや
材料コストのさらなる低廉化を達成し得た、サーマルヘ
ッドを提供せんとするものである。
もので、孔版原紙に穿設される穿孔の高精細化や連続穿
孔不良の解消や樹脂滓等の残留の解消、あるいは感熱記
録紙等に対する印字のさらなる高精細化や応答特性の向
上を達成しつつ、製造工程の簡素化および製造コストや
材料コストのさらなる低廉化を達成し得た、サーマルヘ
ッドを提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による厚膜式サー
マルヘッドは、表面に溝が形成された導電性基板と、前
記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体に対
して所定の間隔ごとに接するように配列形成された複数
の電極と、を備えたことを特徴とするものである。
マルヘッドは、表面に溝が形成された導電性基板と、前
記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体に対
して所定の間隔ごとに接するように配列形成された複数
の電極と、を備えたことを特徴とするものである。
【0016】また、前記導電性基板は、さらに熱伝導性
を兼ね備えた導電性基板であるようにすることが好まし
い。
を兼ね備えた導電性基板であるようにすることが好まし
い。
【0017】ここで、上記の導電性基板の導電性とは、
発熱抵抗体に対して供給される駆動電流をこの導電性基
板が支障なく流すに十分な導電性という意味であること
は言うまでもない。また、上記の熱伝導性とは、発熱抵
抗体から発せられる熱のうち余分な熱をその導電性基板
から外部へと放熱するに十分な熱伝導性を意味している
ことは言うまでもない。
発熱抵抗体に対して供給される駆動電流をこの導電性基
板が支障なく流すに十分な導電性という意味であること
は言うまでもない。また、上記の熱伝導性とは、発熱抵
抗体から発せられる熱のうち余分な熱をその導電性基板
から外部へと放熱するに十分な熱伝導性を意味している
ことは言うまでもない。
【0018】また、前記導電性基板の前記表面と前記複
数の電極とを電気的に絶縁させるように前記表面に形成
された絶縁層を、さらに備えることが好ましい。
数の電極とを電気的に絶縁させるように前記表面に形成
された絶縁層を、さらに備えることが好ましい。
【0019】また、前記絶縁層は、前記導電性基板の表
面を被覆すると共に、前記発熱抵抗体を露出させる開口
を有し、前記電極と前記発熱抵抗体とが前記開口を通し
て接するようにしてもよい。
面を被覆すると共に、前記発熱抵抗体を露出させる開口
を有し、前記電極と前記発熱抵抗体とが前記開口を通し
て接するようにしてもよい。
【0020】また、前記絶縁層が、前記導電性基板の表
面を被覆すると共に、前記溝の幅よりも狭い幅で前記発
熱抵抗体を露出させる開口を有し、前記電極と前記発熱
抵抗体とが前記開口を通して接するようにしてもよい。
面を被覆すると共に、前記溝の幅よりも狭い幅で前記発
熱抵抗体を露出させる開口を有し、前記電極と前記発熱
抵抗体とが前記開口を通して接するようにしてもよい。
【0021】また、前記絶縁層の表面上に、前記複数の
電極を含む配線パターンが形成されるようにしてもよ
い。
電極を含む配線パターンが形成されるようにしてもよ
い。
【0022】また、本発明による厚膜式サーマルヘッド
は、表面に溝が形成され、その溝の少なくとも一部分に
導電層が形成された基板と、前記導電層に対して接する
ように前記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、前記発熱抵
抗体に対して所定の間隔ごとに接するように配列形成さ
れた複数の電極とを備えるようにしてもよい。
は、表面に溝が形成され、その溝の少なくとも一部分に
導電層が形成された基板と、前記導電層に対して接する
ように前記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、前記発熱抵
抗体に対して所定の間隔ごとに接するように配列形成さ
れた複数の電極とを備えるようにしてもよい。
【0023】また、本発明による厚膜式サーマルヘッド
は、少なくとも一方の表面が平坦な導電性基板と、前記
導電性基板の平坦な表面上に形成されており、厚さ方向
に貫通する溝が形成された絶縁層と、前記溝から露出す
る部分の導電性基板に対して接するように前記溝に埋め
込まれた発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体に対して所定の
間隔ごとに接するように前記発熱抵抗体の表面上を含む
前記絶縁層の表面上に配列形成された複数の電極とを備
えるようにしてもよい。
は、少なくとも一方の表面が平坦な導電性基板と、前記
導電性基板の平坦な表面上に形成されており、厚さ方向
に貫通する溝が形成された絶縁層と、前記溝から露出す
る部分の導電性基板に対して接するように前記溝に埋め
込まれた発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体に対して所定の
間隔ごとに接するように前記発熱抵抗体の表面上を含む
前記絶縁層の表面上に配列形成された複数の電極とを備
えるようにしてもよい。
【0024】また、本発明による厚膜式サーマルヘッド
は、少なくとも一方の表面が平坦な絶縁性基板と、前記
絶縁性基板の平坦な表面上に形成されており、厚さ方向
に貫通する溝が形成された導電層と、前記溝から露出す
る部分の導電層に対して接するように前記溝に埋め込ま
れた発熱抵抗体と、前記導電層の表面上に形成された絶
縁層と、前記絶縁層を介して前記導電層から電気的に絶
縁されると共に前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごと
に接するように配列形成された複数の電極とを備えるよ
うにしてもよい。
は、少なくとも一方の表面が平坦な絶縁性基板と、前記
絶縁性基板の平坦な表面上に形成されており、厚さ方向
に貫通する溝が形成された導電層と、前記溝から露出す
る部分の導電層に対して接するように前記溝に埋め込ま
れた発熱抵抗体と、前記導電層の表面上に形成された絶
縁層と、前記絶縁層を介して前記導電層から電気的に絶
縁されると共に前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごと
に接するように配列形成された複数の電極とを備えるよ
うにしてもよい。
【0025】本発明の厚膜式サーマルヘッドの製造方法
は、導電性基板の表面に溝を形成する工程と、前記溝に
発熱抵抗体を埋め込む工程と、前記導電性基板の表面上
に絶縁層を形成する工程と、前記発熱抵抗体に対して所
定の間隔ごとにそれぞれが接するように複数の電極を前
記絶縁層上に配列形成する工程とを備えた厚膜式サーマ
ルヘッドの製造方法である。
は、導電性基板の表面に溝を形成する工程と、前記溝に
発熱抵抗体を埋め込む工程と、前記導電性基板の表面上
に絶縁層を形成する工程と、前記発熱抵抗体に対して所
定の間隔ごとにそれぞれが接するように複数の電極を前
記絶縁層上に配列形成する工程とを備えた厚膜式サーマ
ルヘッドの製造方法である。
【0026】ここで、前記発熱抵抗体を該発熱抵抗体の
幅より狭い幅で露出させる開口を前記絶縁層に設ける工
程をさらに備えるようにしてもよい。
幅より狭い幅で露出させる開口を前記絶縁層に設ける工
程をさらに備えるようにしてもよい。
【0027】また、本発明の厚膜式サーマルヘッドの製
造方法は、導電性基板の表面上に絶縁層を形成する工程
と、前記絶縁層の表面から前記導電性基板の所定の深さ
まで至る溝を刻設する工程と、前記溝に発熱抵抗体を埋
め込む工程と、前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごと
にそれぞれが接するように複数の電極を前記絶縁層上に
配列形成する工程とを備えた厚膜式サーマルヘッドの製
造方法である。
造方法は、導電性基板の表面上に絶縁層を形成する工程
と、前記絶縁層の表面から前記導電性基板の所定の深さ
まで至る溝を刻設する工程と、前記溝に発熱抵抗体を埋
め込む工程と、前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごと
にそれぞれが接するように複数の電極を前記絶縁層上に
配列形成する工程とを備えた厚膜式サーマルヘッドの製
造方法である。
【0028】ここで、前記導電性基板の表面上に絶縁膜
を張り合わせて前記絶縁層を形成するようにしてもよ
い。
を張り合わせて前記絶縁層を形成するようにしてもよ
い。
【0029】また、前記絶縁層の表面上に前記複数の電
極を含む配線パターンを形成する工程をさらに備えるよ
うにしてもよい。
極を含む配線パターンを形成する工程をさらに備えるよ
うにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、導電性基
板の表面から所定の深さに亙って形成された溝の中に発
熱抵抗体が埋め込まれた構造となっているので、発熱抵
抗体の幅(副走査方向すなわち記録媒体の送り方向の寸
法)を、溝の幅によって自在かつ高精度に設定すること
ができる。その結果、孔版原紙に穿設する穿孔の大きさ
を発熱抵抗体の幅方向においてもさらに微細化すること
ができ、連続穿孔不良などの発生を解消することができ
る。このようにして穿孔が行なわれた孔版原紙を用いる
ことにより、印刷用紙に行なわれる印刷の品質向上を達
成することができる。また、この厚膜式サーマルヘッド
を用いて、直接に感熱記録紙に対して印字を行う場合や
インクリボンを用いて転写印字を行う場合などにも、印
字ドットの寸法の微細化や密度の高密度化を達成するこ
とができる。
板の表面から所定の深さに亙って形成された溝の中に発
熱抵抗体が埋め込まれた構造となっているので、発熱抵
抗体の幅(副走査方向すなわち記録媒体の送り方向の寸
法)を、溝の幅によって自在かつ高精度に設定すること
ができる。その結果、孔版原紙に穿設する穿孔の大きさ
を発熱抵抗体の幅方向においてもさらに微細化すること
ができ、連続穿孔不良などの発生を解消することができ
る。このようにして穿孔が行なわれた孔版原紙を用いる
ことにより、印刷用紙に行なわれる印刷の品質向上を達
成することができる。また、この厚膜式サーマルヘッド
を用いて、直接に感熱記録紙に対して印字を行う場合や
インクリボンを用いて転写印字を行う場合などにも、印
字ドットの寸法の微細化や密度の高密度化を達成するこ
とができる。
【0031】また、溝の中に発熱抵抗体が埋め込まれた
構造となっているので、導電性基板の表面上から全く突
出しないように発熱抵抗体を形成することができる。こ
のように基板表面上の最も大きな突出物であった発熱抵
抗体を突出しないようにしたことにより、従来のサーマ
ルヘッドにおける発熱抵抗体の突出に起因した紙滓や樹
脂滓の残留を解消することができる。
構造となっているので、導電性基板の表面上から全く突
出しないように発熱抵抗体を形成することができる。こ
のように基板表面上の最も大きな突出物であった発熱抵
抗体を突出しないようにしたことにより、従来のサーマ
ルヘッドにおける発熱抵抗体の突出に起因した紙滓や樹
脂滓の残留を解消することができる。
【0032】しかも、上記のように発熱抵抗体が基板表
面から突出する厚さを実質的になくすことが可能となる
と共に基板の深さ方向の寸法は自由に設定できるので、
その深さを適切に設定することによって、印字のための
発熱に必要な電流容量に適合した発熱抵抗体の断面積を
確保することができる。さらに詳細には、溝の幅は狭く
しても、その深さを深く取るという簡易な手法によっ
て、発熱素子を形成する発熱抵抗体の断面積(あるいは
体積)を十分な発熱量に対応した大きさにすることがで
きるので、特に感熱性フィルムのみからなる一般に比較
的厚い感熱性孔版材料(感熱性孔版マスタ)を孔版原紙
として用いる場合でも、それに確実な穿孔を行うことが
可能となり、各発熱素子寸法の微細化が可能であること
とあいまって、むしろ従来の一般的な薄膜式サーマルヘ
ッドを用いる場合よりもさらに高品質かつ微細化対応の
穿孔製版を達成することができる。すなわち本発明によ
れば、発熱抵抗体の幅を薄膜式サーマルヘッドの発熱抵
抗体の幅よりもさらに微細化しても、薄膜式サーマルヘ
ッドの場合のような薄膜であることに起因した発熱抵抗
素子の電流容量の限界がなく、有効な発熱量を確保する
ことができるので、本発明は薄膜式サーマルヘッドより
もさらに微細かつ平坦な発熱素子であって、しかも十分
な発熱容量を備えた発熱素子を備えたサーマルヘッドを
実現することができると言える。
面から突出する厚さを実質的になくすことが可能となる
と共に基板の深さ方向の寸法は自由に設定できるので、
その深さを適切に設定することによって、印字のための
発熱に必要な電流容量に適合した発熱抵抗体の断面積を
確保することができる。さらに詳細には、溝の幅は狭く
しても、その深さを深く取るという簡易な手法によっ
て、発熱素子を形成する発熱抵抗体の断面積(あるいは
体積)を十分な発熱量に対応した大きさにすることがで
きるので、特に感熱性フィルムのみからなる一般に比較
的厚い感熱性孔版材料(感熱性孔版マスタ)を孔版原紙
として用いる場合でも、それに確実な穿孔を行うことが
可能となり、各発熱素子寸法の微細化が可能であること
とあいまって、むしろ従来の一般的な薄膜式サーマルヘ
ッドを用いる場合よりもさらに高品質かつ微細化対応の
穿孔製版を達成することができる。すなわち本発明によ
れば、発熱抵抗体の幅を薄膜式サーマルヘッドの発熱抵
抗体の幅よりもさらに微細化しても、薄膜式サーマルヘ
ッドの場合のような薄膜であることに起因した発熱抵抗
素子の電流容量の限界がなく、有効な発熱量を確保する
ことができるので、本発明は薄膜式サーマルヘッドより
もさらに微細かつ平坦な発熱素子であって、しかも十分
な発熱容量を備えた発熱素子を備えたサーマルヘッドを
実現することができると言える。
【0033】また、発熱抵抗体の発熱領域で発生した熱
は、薄くて熱伝導性も良好な電極の厚さ方向に伝搬して
行き、その表面の穿孔や印字が行われる面に達するの
で、従来のような厚くて熱伝導性も電極ほどには良くな
い発熱抵抗体の厚さ方向を伝搬して行く場合よりも、飛
躍的に迅速に熱を伝搬させることができる。またそのよ
うに熱が伝搬する距離や時間が短くなるので、その間に
熱が必要以上に拡散することを防ぐことができる。その
結果、上記のような孔版原紙に穿設する穿孔の大きさの
微細化および連続穿孔不良の解消や、感熱記録紙のよう
な記録媒体に印字する印字ドットの微細化や密度の高密
度化をさらに促進することができる。
は、薄くて熱伝導性も良好な電極の厚さ方向に伝搬して
行き、その表面の穿孔や印字が行われる面に達するの
で、従来のような厚くて熱伝導性も電極ほどには良くな
い発熱抵抗体の厚さ方向を伝搬して行く場合よりも、飛
躍的に迅速に熱を伝搬させることができる。またそのよ
うに熱が伝搬する距離や時間が短くなるので、その間に
熱が必要以上に拡散することを防ぐことができる。その
結果、上記のような孔版原紙に穿設する穿孔の大きさの
微細化および連続穿孔不良の解消や、感熱記録紙のよう
な記録媒体に印字する印字ドットの微細化や密度の高密
度化をさらに促進することができる。
【0034】さらには、基板を導電性基板とすることに
より、この導電性基板を発熱抵抗体と各電極とが接する
部分ごとに形成される各発熱素子のもう一方の電極すな
わち各発熱素子に対する共通電極として用いることがで
きるので、従来は1個の発熱素子あたりに2本の電極が
対応するようにしていたところを、本発明によれば1個
の発熱素子あたりに専用の1本の電極を対応させるよう
にすることができる。その結果、実質的な電極本数を半
減させることができる。また、従来の場合には各1本の
電極に印加する駆動電圧波形はその電極を挟む2個の発
熱素子を駆動するために複雑な波形とならざるを得なか
ったが、本発明によれば1個の発熱素子に専用の駆動電
圧波形をその発熱素子に対応した1本の電極に印加する
だけでよいので、駆動電圧波形を簡素化することがで
き、さらには隣り合う発熱素子間でのクロストークを解
消することも可能となる。
より、この導電性基板を発熱抵抗体と各電極とが接する
部分ごとに形成される各発熱素子のもう一方の電極すな
わち各発熱素子に対する共通電極として用いることがで
きるので、従来は1個の発熱素子あたりに2本の電極が
対応するようにしていたところを、本発明によれば1個
の発熱素子あたりに専用の1本の電極を対応させるよう
にすることができる。その結果、実質的な電極本数を半
減させることができる。また、従来の場合には各1本の
電極に印加する駆動電圧波形はその電極を挟む2個の発
熱素子を駆動するために複雑な波形とならざるを得なか
ったが、本発明によれば1個の発熱素子に専用の駆動電
圧波形をその発熱素子に対応した1本の電極に印加する
だけでよいので、駆動電圧波形を簡素化することがで
き、さらには隣り合う発熱素子間でのクロストークを解
消することも可能となる。
【0035】また、導電体は一般に熱伝導性が良好であ
る場合が多い。従って、そのような導電体物質を用いて
形成された導電性基板は熱伝導性も良好であることか
ら、サーマルヘッドを継続的に駆動するなどした場合
に、その間の発熱を効率良く印字や穿孔用に用いる一方
で、余分な蓄熱は導電性基板によって迅速にサーマルヘ
ッドの外部へと放熱することができる。その結果、基板
やサーマルヘッド全体に必要以上の蓄熱が生じることを
解消して、発熱素子の応答特性を向上することができ、
さらなる高速動作を可能とすることができる。
る場合が多い。従って、そのような導電体物質を用いて
形成された導電性基板は熱伝導性も良好であることか
ら、サーマルヘッドを継続的に駆動するなどした場合
に、その間の発熱を効率良く印字や穿孔用に用いる一方
で、余分な蓄熱は導電性基板によって迅速にサーマルヘ
ッドの外部へと放熱することができる。その結果、基板
やサーマルヘッド全体に必要以上の蓄熱が生じることを
解消して、発熱素子の応答特性を向上することができ、
さらなる高速動作を可能とすることができる。
【0036】また、導電性材料の多くはアルミニウムや
銅あるいはその合金系などの金属材料であるが、それら
の材料は一般に溝の刻設や外形の加工などが容易であ
り、また材料として安価なものが多いという利点もあ
る。
銅あるいはその合金系などの金属材料であるが、それら
の材料は一般に溝の刻設や外形の加工などが容易であ
り、また材料として安価なものが多いという利点もあ
る。
【0037】また、各電極と導電性基板とを電気的に絶
縁する絶縁層を配線板材料に用いられるような耐熱性エ
ポキシや耐熱性ポリイミドなどで形成し、その表面に配
線パターンを電極と共に形成することにより、サーマル
ヘッド本体とは別体のプリント配線板やセラミックハイ
ブリッド基板などを不要とする(省略する)ことができ
るので、部品の簡略化および低コスト化を達成すること
ができると共に、サーマルヘッド全体の製造プロセスの
さらなる簡易化を達成することができる。
縁する絶縁層を配線板材料に用いられるような耐熱性エ
ポキシや耐熱性ポリイミドなどで形成し、その表面に配
線パターンを電極と共に形成することにより、サーマル
ヘッド本体とは別体のプリント配線板やセラミックハイ
ブリッド基板などを不要とする(省略する)ことができ
るので、部品の簡略化および低コスト化を達成すること
ができると共に、サーマルヘッド全体の製造プロセスの
さらなる簡易化を達成することができる。
【0038】また、導電性基板上に絶縁膜を着膜した後
に、その絶縁膜の表面から導電性基板の所定の深さにま
で達する溝を刻設することにより、その絶縁膜を用いて
なる絶縁層の開口と導電性基板の溝とを、セルフアライ
ンで完全な位置合わせを行なうことができるので、製造
歩留まりをさらに向上することができると共に、開口お
よび溝の形成プロセスのさらなる簡易化を図ることがで
きる。
に、その絶縁膜の表面から導電性基板の所定の深さにま
で達する溝を刻設することにより、その絶縁膜を用いて
なる絶縁層の開口と導電性基板の溝とを、セルフアライ
ンで完全な位置合わせを行なうことができるので、製造
歩留まりをさらに向上することができると共に、開口お
よび溝の形成プロセスのさらなる簡易化を図ることがで
きる。
【0039】また、導電性基板上に予め均一な膜厚に形
成されたフィルム状の絶縁膜などを張り合わせて着膜す
ることにより、絶縁層の形成プロセスをさらに簡易化す
ることができると共に、絶縁層の層厚をさらに均一化す
ることができる。
成されたフィルム状の絶縁膜などを張り合わせて着膜す
ることにより、絶縁層の形成プロセスをさらに簡易化す
ることができると共に、絶縁層の層厚をさらに均一化す
ることができる。
【0040】また、開口が設けられた絶縁層を導電性基
板上に形成した後、その開口から露出している部分の導
電性基板に対してエッチングプロセスなどを用いて溝を
刻設することにより、絶縁層をレジストとして用いて溝
を形成することができる。これにより、溝をフォトエッ
チングプロセスによって刻設する際に、そのプロセスの
さらなる簡易化を図ることが可能となる。
板上に形成した後、その開口から露出している部分の導
電性基板に対してエッチングプロセスなどを用いて溝を
刻設することにより、絶縁層をレジストとして用いて溝
を形成することができる。これにより、溝をフォトエッ
チングプロセスによって刻設する際に、そのプロセスの
さらなる簡易化を図ることが可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
に基づいて詳細に説明する。
【0042】(実施形態1)図1はこの厚膜式サーマル
ヘッドの概要構成を示す斜視図、図2はその要部平面
図、図3はそのA−A断面図である。この厚膜式サーマ
ルヘッドは、導電性基板1の表面に直線状の溝2が形成
され、その溝2には発熱抵抗体3が埋め込まれており、
導電性基板1の表面ほぼ全面を覆うように絶縁層4が形
成され、その絶縁層4の上には発熱抵抗体3に対して一
定のピッチごとに開口8を通して接するように複数の個
別電極5が配列形成されている。そして個別電極5をは
じめ発熱抵抗体3や絶縁層4ほぼ全体の上を覆うように
保護層6が形成されている。
ヘッドの概要構成を示す斜視図、図2はその要部平面
図、図3はそのA−A断面図である。この厚膜式サーマ
ルヘッドは、導電性基板1の表面に直線状の溝2が形成
され、その溝2には発熱抵抗体3が埋め込まれており、
導電性基板1の表面ほぼ全面を覆うように絶縁層4が形
成され、その絶縁層4の上には発熱抵抗体3に対して一
定のピッチごとに開口8を通して接するように複数の個
別電極5が配列形成されている。そして個別電極5をは
じめ発熱抵抗体3や絶縁層4ほぼ全体の上を覆うように
保護層6が形成されている。
【0043】導電性基板1は、アルミニウム合金板のよ
うな導電性が高く熱伝導性を兼ね備えてえおり、溝2の
刻設や外形加工が容易で、実用的な耐久性および耐腐食
性の良好な導電性の金属板を用いて形成された導電性基
板1である。この導電性基板1の材料としては、アルミ
ニウム合金板の他にも真鍮板のような銅系合金、あるい
はジュラルミンなどの、共通電極として十分な導電性を
備えていると共にサーマルヘッドから余分な熱を放散す
ることが実用上十分可能であるような導電性および熱伝
導性を兼ね備えた金属板が好適である。またそれらの金
属板材料は一般にそれ自体が比較的安価であるという利
点もある。
うな導電性が高く熱伝導性を兼ね備えてえおり、溝2の
刻設や外形加工が容易で、実用的な耐久性および耐腐食
性の良好な導電性の金属板を用いて形成された導電性基
板1である。この導電性基板1の材料としては、アルミ
ニウム合金板の他にも真鍮板のような銅系合金、あるい
はジュラルミンなどの、共通電極として十分な導電性を
備えていると共にサーマルヘッドから余分な熱を放散す
ることが実用上十分可能であるような導電性および熱伝
導性を兼ね備えた金属板が好適である。またそれらの金
属板材料は一般にそれ自体が比較的安価であるという利
点もある。
【0044】この導電性基板1の表面つまり孔版原紙や
記録紙などの記録媒体に対向する面には、400dpi
の解像度に対応した幅15〜60μm(さらに好ましく
は20〜50μm)、深さ30〜80μmの、直線状の
溝2が形成されている。この幅は400dpiの解像度
に対応するために上記のような寸法に設定しているが、
基本的には溝2を形成する際の加工精度が確保できる限
り微細化することが可能である。従って、溝2の幅およ
び深さは上記の数値範囲のみに限定されないことは言う
までもなく、従来の薄膜式の発熱抵抗体3の一般的な幅
や深さよりもさらに微細な寸法にすることも可能であ
る。この溝2の断面形状は、図3(a)に示すようなほ
ぼ半円弧状(逆蒲鉾ドーム型)のような形状や、図3
(b)に示すような矩形(あるいは台形)や、図3
(c)に示すような逆三角形などに形成することができ
る。いずれにしても、この溝2の断面形状および寸法
は、発熱素子10の寸法に対応した幅ならびに発熱容量
を得ることが可能な断面積を確保できると共に、サーマ
ルヘッド全体が必要以上に蓄熱しないように余分な熱を
放散可能な表面積を確保できるように設定されることが
望ましい。この溝2には発熱抵抗体3が埋め込まれるの
で、この溝2の幅によって発熱抵抗体3の幅が定まるこ
とになる。従って、溝2の幅を所望の発熱素子10寸法
に対応して微細なものとすると共に、所望の発熱容量に
対応した断面積を確保することができる深さに設定する
ことにより、発熱抵抗体3の幅を微細なものとすること
ができると共に、必要十分な発熱容量を得ることが可能
な断面積を確保することができる。
記録紙などの記録媒体に対向する面には、400dpi
の解像度に対応した幅15〜60μm(さらに好ましく
は20〜50μm)、深さ30〜80μmの、直線状の
溝2が形成されている。この幅は400dpiの解像度
に対応するために上記のような寸法に設定しているが、
基本的には溝2を形成する際の加工精度が確保できる限
り微細化することが可能である。従って、溝2の幅およ
び深さは上記の数値範囲のみに限定されないことは言う
までもなく、従来の薄膜式の発熱抵抗体3の一般的な幅
や深さよりもさらに微細な寸法にすることも可能であ
る。この溝2の断面形状は、図3(a)に示すようなほ
ぼ半円弧状(逆蒲鉾ドーム型)のような形状や、図3
(b)に示すような矩形(あるいは台形)や、図3
(c)に示すような逆三角形などに形成することができ
る。いずれにしても、この溝2の断面形状および寸法
は、発熱素子10の寸法に対応した幅ならびに発熱容量
を得ることが可能な断面積を確保できると共に、サーマ
ルヘッド全体が必要以上に蓄熱しないように余分な熱を
放散可能な表面積を確保できるように設定されることが
望ましい。この溝2には発熱抵抗体3が埋め込まれるの
で、この溝2の幅によって発熱抵抗体3の幅が定まるこ
とになる。従って、溝2の幅を所望の発熱素子10寸法
に対応して微細なものとすると共に、所望の発熱容量に
対応した断面積を確保することができる深さに設定する
ことにより、発熱抵抗体3の幅を微細なものとすること
ができると共に、必要十分な発熱容量を得ることが可能
な断面積を確保することができる。
【0045】この溝2の断面における深さ方向の寸法お
よび幅方向の寸法は、上記のみには限定されないことは
言うまでもないが、溝2が余りにも浅いと、発熱抵抗体
3の実用的な断面積が得られなくなり、また余りにも深
いと、その刻設あるいは形成が困難となる傾向にある。
従ってそのような各ファクターを考慮しつつ、溝2の断
面形状およびその寸法を適切なものに設定することが望
ましい。
よび幅方向の寸法は、上記のみには限定されないことは
言うまでもないが、溝2が余りにも浅いと、発熱抵抗体
3の実用的な断面積が得られなくなり、また余りにも深
いと、その刻設あるいは形成が困難となる傾向にある。
従ってそのような各ファクターを考慮しつつ、溝2の断
面形状およびその寸法を適切なものに設定することが望
ましい。
【0046】発熱抵抗体3は、例えばペースト状の酸化
ルテニウムあるいは炭素系電気抵抗体材料などを、スキ
ージを用いるなどして溝2に均一に埋め込み、これにキ
ュア処理を施して、導電性基板1の溝2に完全に埋め込
まれるように形成されたもので、導電性基板1の表面上
には全く突出しておらず、溝2の形状に則した直線状の
平面的形状および断面形状となっている。この発熱抵抗
体3の材料としては、発熱素子10として実用的な発熱
特性を備えた材質で、スキージなどによって溝2に均一
に埋め込むことができ、かつ導電性基板1に対する付着
性(いわゆる濡れ性)あるいは界面結合力の良好なもの
が好適である。
ルテニウムあるいは炭素系電気抵抗体材料などを、スキ
ージを用いるなどして溝2に均一に埋め込み、これにキ
ュア処理を施して、導電性基板1の溝2に完全に埋め込
まれるように形成されたもので、導電性基板1の表面上
には全く突出しておらず、溝2の形状に則した直線状の
平面的形状および断面形状となっている。この発熱抵抗
体3の材料としては、発熱素子10として実用的な発熱
特性を備えた材質で、スキージなどによって溝2に均一
に埋め込むことができ、かつ導電性基板1に対する付着
性(いわゆる濡れ性)あるいは界面結合力の良好なもの
が好適である。
【0047】絶縁層4は、発熱抵抗体3を溝2の幅より
も狭い幅で露出させる開口8を有しており、その開口8
を除いては、導電性基板1の表面ほぼ全面を覆うように
形成されている。この絶縁層4は導電性基板1と個別電
極5とを電気的に絶縁可能な材質および厚さの材料を用
いて形成されている。この絶縁層4の材料としては、電
気絶縁性が高く、発熱抵抗体3からの発熱に対する耐熱
性があり、かつ面的に均一な材質および膜厚(層厚)に
形成可能なものが好適である。また、導電性基板1の表
面との付着性(着膜性)の良好な材質であることが望ま
しい。より具体的には、サーマルヘッド駆動時に要求さ
れる120℃〜200℃程度の温度に対する耐熱性を備
えた、例えば耐熱性ポリイミド樹脂や耐熱性エポキシ樹
脂、あるいはセラミック薄板や陽極酸化されたアルミ
(いわゆるアルマイト)の薄板などを用いることができ
る。ただしこれのみには限定されないことは言うまでも
ない。その他にも、導電性基板1を金属材料で形成し、
その表層部を所定の深さに亙って陽極酸化させるなどし
て絶縁層4を形成してもよい。この場合には、絶縁層4
は導電性基板1とは別体の構成とはなっていないが、実
質的にはその導電性基板1の表層部が絶縁層4となって
いる。このような手法によれば、絶縁層4をさらに簡易
で低コストに形成することができるという利点がある。
また、この絶縁層4を耐熱性樹脂などで形成する場合に
は、液体状の樹脂材料を導電性基板1上に塗布し、それ
を熱硬化あるいは紫外線硬化させるなどして形成しても
よく、あるいは予め均一な膜質および膜厚のフィルム状
に形成された耐熱性樹脂を導電性基板1上に貼着しても
よい。
も狭い幅で露出させる開口8を有しており、その開口8
を除いては、導電性基板1の表面ほぼ全面を覆うように
形成されている。この絶縁層4は導電性基板1と個別電
極5とを電気的に絶縁可能な材質および厚さの材料を用
いて形成されている。この絶縁層4の材料としては、電
気絶縁性が高く、発熱抵抗体3からの発熱に対する耐熱
性があり、かつ面的に均一な材質および膜厚(層厚)に
形成可能なものが好適である。また、導電性基板1の表
面との付着性(着膜性)の良好な材質であることが望ま
しい。より具体的には、サーマルヘッド駆動時に要求さ
れる120℃〜200℃程度の温度に対する耐熱性を備
えた、例えば耐熱性ポリイミド樹脂や耐熱性エポキシ樹
脂、あるいはセラミック薄板や陽極酸化されたアルミ
(いわゆるアルマイト)の薄板などを用いることができ
る。ただしこれのみには限定されないことは言うまでも
ない。その他にも、導電性基板1を金属材料で形成し、
その表層部を所定の深さに亙って陽極酸化させるなどし
て絶縁層4を形成してもよい。この場合には、絶縁層4
は導電性基板1とは別体の構成とはなっていないが、実
質的にはその導電性基板1の表層部が絶縁層4となって
いる。このような手法によれば、絶縁層4をさらに簡易
で低コストに形成することができるという利点がある。
また、この絶縁層4を耐熱性樹脂などで形成する場合に
は、液体状の樹脂材料を導電性基板1上に塗布し、それ
を熱硬化あるいは紫外線硬化させるなどして形成しても
よく、あるいは予め均一な膜質および膜厚のフィルム状
に形成された耐熱性樹脂を導電性基板1上に貼着しても
よい。
【0048】この絶縁層4には開口8が設けられている
が、開口8の長手方向の寸法は、溝2の長手方向の寸法
すなわちこの厚膜式サーマルヘッド全体の発熱素子10
の走査方向の長さと同じ長さに形成されている。一方こ
の開口8の幅方向の寸法は、溝2の幅すなわち発熱抵抗
体3の幅(副走査方向の寸法)よりも狭い幅に形成され
ており、この開口8の狭い幅によって、各発熱素子10
における副走査方向の実質的な寸法のさらなる微細化が
促進される。すなわち、開口8から露出した部分の発熱
抵抗体3に対して個別電極5が接する部分に各発熱素子
10が形成されるので、この開口8の幅が実質的に各発
熱素子10の副走査方向の大きさとなる。従って、発熱
抵抗体3自体の幅をある程度微細化しておき、それより
もさらに狭い幅の開口8を設けることによって、発熱素
子10の副走査方向の大きさを、発熱抵抗体3自体の幅
よりもさらに微細なものとすることができる。
が、開口8の長手方向の寸法は、溝2の長手方向の寸法
すなわちこの厚膜式サーマルヘッド全体の発熱素子10
の走査方向の長さと同じ長さに形成されている。一方こ
の開口8の幅方向の寸法は、溝2の幅すなわち発熱抵抗
体3の幅(副走査方向の寸法)よりも狭い幅に形成され
ており、この開口8の狭い幅によって、各発熱素子10
における副走査方向の実質的な寸法のさらなる微細化が
促進される。すなわち、開口8から露出した部分の発熱
抵抗体3に対して個別電極5が接する部分に各発熱素子
10が形成されるので、この開口8の幅が実質的に各発
熱素子10の副走査方向の大きさとなる。従って、発熱
抵抗体3自体の幅をある程度微細化しておき、それより
もさらに狭い幅の開口8を設けることによって、発熱素
子10の副走査方向の大きさを、発熱抵抗体3自体の幅
よりもさらに微細なものとすることができる。
【0049】なお、この絶縁層4は、図4に一例を示す
ように各個別電極5の平面的パターンに対応した部分の
みに設けるようにしてもよいことは言うまでもない。す
なわち、この絶縁層4の形成材料を導電性基板1の一面
に塗布した後、それを個別電極5の平面的パターンと対
応するようにパターニングしてもよい。
ように各個別電極5の平面的パターンに対応した部分の
みに設けるようにしてもよいことは言うまでもない。す
なわち、この絶縁層4の形成材料を導電性基板1の一面
に塗布した後、それを個別電極5の平面的パターンと対
応するようにパターニングしてもよい。
【0050】個別電極5は、金ペーストあるいは導電性
アルミペースト材料などの導電性が良好でかつ成膜やパ
ターニング加工性の良好な材料を用いて、印刷法あるい
はフォトファブリケーション法などにより形成されたも
ので、絶縁層4の開口8から露出している発熱抵抗体3
に対して一定のピッチごとに接するように配列されてい
る。例えば400dpi対応の場合には、隣り合う個別
電極5どうしのピッチが63.5μmとなるように配列
形成されている。その主走査方向の幅は、各発熱素子1
0の主走査方向の幅に設定されている。この個別電極5
は一端が上記のように発熱抵抗体3に接する一方、他端
はこの厚膜式サーマルヘッドを駆動する駆動回路系に接
続されている。この個別電極5は、1本が1個の発熱素
子10に対応して形成されている。すなわち、従来は1
個の発熱素子10あたりに2本の電極が対応するように
していたところを、1個の発熱素子10あたりに専用の
1本の個別電極5を対応させているので、実質的な電極
本数を半減させることができる。また、従来のサーマル
ヘッドの場合には一般に各1本の電極に印加する駆動電
圧波形はその電極を挟む2個の発熱素子10を駆動する
ために、複雑な波形とならざるを得なかったが、この厚
膜式サーマルヘッドにおいては、1個の発熱素子10に
対して専用の駆動電圧波形を、その発熱素子10に対応
した1本の個別電極5に印加するだけでよいので、駆動
電圧波形を簡素化することができ、さらには隣り合う発
熱素子10どうしの間でのクロストークを解消すること
が可能となる。
アルミペースト材料などの導電性が良好でかつ成膜やパ
ターニング加工性の良好な材料を用いて、印刷法あるい
はフォトファブリケーション法などにより形成されたも
ので、絶縁層4の開口8から露出している発熱抵抗体3
に対して一定のピッチごとに接するように配列されてい
る。例えば400dpi対応の場合には、隣り合う個別
電極5どうしのピッチが63.5μmとなるように配列
形成されている。その主走査方向の幅は、各発熱素子1
0の主走査方向の幅に設定されている。この個別電極5
は一端が上記のように発熱抵抗体3に接する一方、他端
はこの厚膜式サーマルヘッドを駆動する駆動回路系に接
続されている。この個別電極5は、1本が1個の発熱素
子10に対応して形成されている。すなわち、従来は1
個の発熱素子10あたりに2本の電極が対応するように
していたところを、1個の発熱素子10あたりに専用の
1本の個別電極5を対応させているので、実質的な電極
本数を半減させることができる。また、従来のサーマル
ヘッドの場合には一般に各1本の電極に印加する駆動電
圧波形はその電極を挟む2個の発熱素子10を駆動する
ために、複雑な波形とならざるを得なかったが、この厚
膜式サーマルヘッドにおいては、1個の発熱素子10に
対して専用の駆動電圧波形を、その発熱素子10に対応
した1本の個別電極5に印加するだけでよいので、駆動
電圧波形を簡素化することができ、さらには隣り合う発
熱素子10どうしの間でのクロストークを解消すること
が可能となる。
【0051】保護層6は、個別電極5および発熱抵抗体
3ならびに絶縁層4ほぼ全体の上を覆うように形成され
て、それらを記録媒体(図示省略)と接触する際の摩耗
や外部からの衝撃あるいは空気中の酸素による腐食など
から保護するものである。この保護層6としては、例え
ば半導体素子のパッシベーション膜や、一般的なサーマ
ルヘッドの保護層6に用いられるガラス材料などを用い
ることができる。その層厚は個別電極5などを保護する
に必要十分な厚さであればよく、その条件を満すもので
あれば、従来のサーマルヘッドのような蓄熱効果は要求
されないので、むしろできるだけ薄いものであることが
望ましい。
3ならびに絶縁層4ほぼ全体の上を覆うように形成され
て、それらを記録媒体(図示省略)と接触する際の摩耗
や外部からの衝撃あるいは空気中の酸素による腐食など
から保護するものである。この保護層6としては、例え
ば半導体素子のパッシベーション膜や、一般的なサーマ
ルヘッドの保護層6に用いられるガラス材料などを用い
ることができる。その層厚は個別電極5などを保護する
に必要十分な厚さであればよく、その条件を満すもので
あれば、従来のサーマルヘッドのような蓄熱効果は要求
されないので、むしろできるだけ薄いものであることが
望ましい。
【0052】次に、この厚膜サーマルヘッドにおける発
熱動作および不要な熱の放熱作用についてを、その概要
を図5に基づいて説明する。
熱動作および不要な熱の放熱作用についてを、その概要
を図5に基づいて説明する。
【0053】個々の個別電極5に対して各発熱素子10
に対応した駆動電圧を印加すると、各個別電極5と共通
電極である導電性基板1との間に挟まれた部分ごとに形
成された各発熱素子10が、それぞれに印加された駆動
電圧に対応して発熱する。あるいは印加電圧が0Vの素
子についてはその走査選択タイミング期間中は発熱しな
いままの状態を保つ。この発熱素子10のうち、どの素
子に対してどれだけの発熱動作をさせるかという選択的
な制御は、図5(b)に模式的に示すようなこの厚膜式
サーマルヘッドの電気的構成における、ドライバIC1
02に内蔵されたスイッチング素子アレイ101によっ
て実行される。
に対応した駆動電圧を印加すると、各個別電極5と共通
電極である導電性基板1との間に挟まれた部分ごとに形
成された各発熱素子10が、それぞれに印加された駆動
電圧に対応して発熱する。あるいは印加電圧が0Vの素
子についてはその走査選択タイミング期間中は発熱しな
いままの状態を保つ。この発熱素子10のうち、どの素
子に対してどれだけの発熱動作をさせるかという選択的
な制御は、図5(b)に模式的に示すようなこの厚膜式
サーマルヘッドの電気的構成における、ドライバIC1
02に内蔵されたスイッチング素子アレイ101によっ
て実行される。
【0054】各発熱素子10に対して選択的に駆動電圧
が印加されると、それぞれの発熱素子10で電流が流れ
て発熱が起こる。その発熱の起こる領域は、実質的に各
個別電極5の直下にある各発熱素子10であるから、そ
の熱15は薄くて熱伝導性も良好な個別電極5の厚さ方
向に伝搬して行き、迅速にその表面にまで達して、孔版
原紙に対する穿孔や感熱記録紙に対する印字が行われ
る。このように熱15が伝搬する距離や時間が短くなる
ので、その間に熱15が必要以上に拡散することを防ぐ
ことができ、連続穿孔などの穿孔不良が発生することの
ない高精細な穿孔を達成することができ、またさらに微
細なドット寸法およびドット密度の印字を達成すること
ができる。
が印加されると、それぞれの発熱素子10で電流が流れ
て発熱が起こる。その発熱の起こる領域は、実質的に各
個別電極5の直下にある各発熱素子10であるから、そ
の熱15は薄くて熱伝導性も良好な個別電極5の厚さ方
向に伝搬して行き、迅速にその表面にまで達して、孔版
原紙に対する穿孔や感熱記録紙に対する印字が行われ
る。このように熱15が伝搬する距離や時間が短くなる
ので、その間に熱15が必要以上に拡散することを防ぐ
ことができ、連続穿孔などの穿孔不良が発生することの
ない高精細な穿孔を達成することができ、またさらに微
細なドット寸法およびドット密度の印字を達成すること
ができる。
【0055】その一方、余分な蓄熱の元となる余分な熱
16は、熱伝導性の良好な導電性基板1によって、発熱
抵抗体3の底面側(裏側)からこの厚膜サーマルヘッド
の外部すなわち導電性基板1の裏面側へと迅速に放熱さ
れる。しかも導電性基板1の溝2と発熱抵抗体3との十
分な接触面積が確保できるように、溝2(換言すれば発
熱抵抗体3)の断面形状およびその寸法が設定されてい
るので、それによって余分な熱16の迅速かつ確実な放
熱がさらに促進される。このように個々の発熱素子10
ごとの発熱〜放熱サイクルの周期を従来と比べて飛躍的
に短周期化できるので、基板やサーマルヘッド全体に必
要以上の蓄熱を解消して、各発熱素子10ごとの熱応答
特性の向上を達成し、その結果、サーマルヘッドとして
のさらなる高速動作を可能とすることができる。あるい
は上記のような各発熱素子10ごとの発熱領域のさらな
る微細化とあいまって、穿孔や印字のドット寸法および
密度のさらにきめ細かな制御を行うことも可能となる。
16は、熱伝導性の良好な導電性基板1によって、発熱
抵抗体3の底面側(裏側)からこの厚膜サーマルヘッド
の外部すなわち導電性基板1の裏面側へと迅速に放熱さ
れる。しかも導電性基板1の溝2と発熱抵抗体3との十
分な接触面積が確保できるように、溝2(換言すれば発
熱抵抗体3)の断面形状およびその寸法が設定されてい
るので、それによって余分な熱16の迅速かつ確実な放
熱がさらに促進される。このように個々の発熱素子10
ごとの発熱〜放熱サイクルの周期を従来と比べて飛躍的
に短周期化できるので、基板やサーマルヘッド全体に必
要以上の蓄熱を解消して、各発熱素子10ごとの熱応答
特性の向上を達成し、その結果、サーマルヘッドとして
のさらなる高速動作を可能とすることができる。あるい
は上記のような各発熱素子10ごとの発熱領域のさらな
る微細化とあいまって、穿孔や印字のドット寸法および
密度のさらにきめ細かな制御を行うことも可能となる。
【0056】なお、個別電極5は、図2に示すように発
熱抵抗体3の両側に千鳥状(交互)にそのパターンを延
ばした形状に形成されているが、このような個別電極5
の平面的パターンによれば、片側ごとに見ると個別電極
5の配列ピッチが発熱素子10の配列ピッチの2倍にで
きるので、それに連なるドライバIC102の配線引き
回しに余裕を得ることができるという利点がある。しか
し、発熱抵抗体3の直線状パターンの配置が導電性基板
1の中央部に制限されてしまうので、発熱抵抗体3が基
板端部に寄っているエッジ型(端面型)のサーマルヘッ
ドへの適用が困難あるいは不可能である。そこで、エッ
ジ型の場合には、図6に示すような片側のみに個別電極
5のパターンが延びるようにすればよい。
熱抵抗体3の両側に千鳥状(交互)にそのパターンを延
ばした形状に形成されているが、このような個別電極5
の平面的パターンによれば、片側ごとに見ると個別電極
5の配列ピッチが発熱素子10の配列ピッチの2倍にで
きるので、それに連なるドライバIC102の配線引き
回しに余裕を得ることができるという利点がある。しか
し、発熱抵抗体3の直線状パターンの配置が導電性基板
1の中央部に制限されてしまうので、発熱抵抗体3が基
板端部に寄っているエッジ型(端面型)のサーマルヘッ
ドへの適用が困難あるいは不可能である。そこで、エッ
ジ型の場合には、図6に示すような片側のみに個別電極
5のパターンが延びるようにすればよい。
【0057】次に、この厚膜式サーマルヘッドの製造方
法について、図7および図8に基づいて説明する。
法について、図7および図8に基づいて説明する。
【0058】まずアルミニウム合金板のような導電性基
板1を用意し、その表面から所定の深さに達する溝2を
刻設する。この溝2の刻設は、半導体基板などのダイシ
ングに用いられる、いわゆるダイシングソーのような回
転砥石200、あるいはダイヤモンドスラリーを被加工
部分に供給しながら用いられるワイヤーソーなどによっ
て刻設することができる(図7の(a)及び(a
´))。あるいはその他にも、レーザービームの照射
や、エッチングプロセスを用いた加工などで刻設しても
よい。あるいは、プレス加工によって溝2をプレス形成
してもよい。いずれにしても、簡易で低コストな手法に
よって所望の微細な寸法の溝2を高精度に形成できる手
法を用いることが好ましい。なお、上記の回転砥石とし
ては、例えば株式会社ディスコ社製のNBC−Zシリー
ズ(商品名)回転ブレードのような、超薄型ダイヤモン
ドカッターなどを好適に用いることができる。そのよう
な回転砥石によれば、数μm〜数10μmの幅の溝でも
高精度に刻設することができ、またその粒度も320番
〜450番程度の細かさで選択可能である。ただしこれ
のみには限定されないことは言うまでもない。
板1を用意し、その表面から所定の深さに達する溝2を
刻設する。この溝2の刻設は、半導体基板などのダイシ
ングに用いられる、いわゆるダイシングソーのような回
転砥石200、あるいはダイヤモンドスラリーを被加工
部分に供給しながら用いられるワイヤーソーなどによっ
て刻設することができる(図7の(a)及び(a
´))。あるいはその他にも、レーザービームの照射
や、エッチングプロセスを用いた加工などで刻設しても
よい。あるいは、プレス加工によって溝2をプレス形成
してもよい。いずれにしても、簡易で低コストな手法に
よって所望の微細な寸法の溝2を高精度に形成できる手
法を用いることが好ましい。なお、上記の回転砥石とし
ては、例えば株式会社ディスコ社製のNBC−Zシリー
ズ(商品名)回転ブレードのような、超薄型ダイヤモン
ドカッターなどを好適に用いることができる。そのよう
な回転砥石によれば、数μm〜数10μmの幅の溝でも
高精度に刻設することができ、またその粒度も320番
〜450番程度の細かさで選択可能である。ただしこれ
のみには限定されないことは言うまでもない。
【0059】そしてスキージ201を用いてペースト状
の酸化ルテニウムのような発熱抵抗体材料600を溝2
に埋め込み((b),(b´))、さらに加熱処理を施
すことにより発熱抵抗体材料600をキュア(焼結)し
て、固体状の発熱抵抗体3を形成する((c),(c
´))。
の酸化ルテニウムのような発熱抵抗体材料600を溝2
に埋め込み((b),(b´))、さらに加熱処理を施
すことにより発熱抵抗体材料600をキュア(焼結)し
て、固体状の発熱抵抗体3を形成する((c),(c
´))。
【0060】続いて、発熱抵抗体3の上面を含んで導電
性基板1全面を覆うように紫外線硬化型エポキシ樹脂あ
るいはポリイミドにアクリロイル基を導入してなる感光
性ポリイミドなどのような、感光性を有すると共に耐熱
性などの絶縁層4に好適な特質を備えた材料膜300を
成膜する((d),(d´))。この成膜は、材料膜3
00を塗布してもよく、あるいは予め一定の膜厚に形成
されたフィルム状の材料膜などを張り付けてもよい。そ
してこの材料膜300に対して、フォトマスク700を
用いるなどして潜像を形成し(図8の(e),(e
´))、これを現像して、所定の幅および長さに亙って
発熱抵抗体3の上面を露出させる開口8を形成して
((f),(f´))、絶縁層4を完成する。
性基板1全面を覆うように紫外線硬化型エポキシ樹脂あ
るいはポリイミドにアクリロイル基を導入してなる感光
性ポリイミドなどのような、感光性を有すると共に耐熱
性などの絶縁層4に好適な特質を備えた材料膜300を
成膜する((d),(d´))。この成膜は、材料膜3
00を塗布してもよく、あるいは予め一定の膜厚に形成
されたフィルム状の材料膜などを張り付けてもよい。そ
してこの材料膜300に対して、フォトマスク700を
用いるなどして潜像を形成し(図8の(e),(e
´))、これを現像して、所定の幅および長さに亙って
発熱抵抗体3の上面を露出させる開口8を形成して
((f),(f´))、絶縁層4を完成する。
【0061】続いて、個別電極5を形成するための金ペ
ーストまたは銀ペーストあるいはその他の金属ペースト
などペースト状の導電性材料膜400を、開口8を含ん
で絶縁層4の表面ほぼ全面を被覆するように塗布あるい
は成膜し、これをキュアして固体化する((g),(g
´))。そしてこの導電性材料膜400を、フォトリソ
グラフィの手法を用いるなどしてパターニングして、個
別電極5を形成する((h),(h´))。
ーストまたは銀ペーストあるいはその他の金属ペースト
などペースト状の導電性材料膜400を、開口8を含ん
で絶縁層4の表面ほぼ全面を被覆するように塗布あるい
は成膜し、これをキュアして固体化する((g),(g
´))。そしてこの導電性材料膜400を、フォトリソ
グラフィの手法を用いるなどしてパターニングして、個
別電極5を形成する((h),(h´))。
【0062】そして導電性基板1上の個別電極5をはじ
めとして絶縁層4の表面などを、記録媒体との摩耗や外
部との接触などから保護するための保護層6を形成して
((i),(i´))、この厚膜式サーマルヘッドの主
要部が製造される。
めとして絶縁層4の表面などを、記録媒体との摩耗や外
部との接触などから保護するための保護層6を形成して
((i),(i´))、この厚膜式サーマルヘッドの主
要部が製造される。
【0063】このように、厚膜式サーマルヘッドの基板
として熱伝導性および導電性が良好なアルミニウム合金
のような導電性基板1を用いているので、その外形加工
や溝2の刻設などを簡易に行うことができ、またその材
料自体が安価であることとあいまって製造コストの低廉
化を達成することができる。また、従来のセラミック基
板を用いて大判のサーマルヘッドを製造する場合には、
そのセラミック基板の製造プロセスが多くの熱処理を必
要とすることなどに起因して、その平坦性の確保が困難
であったものが、アルミニウム合金のような導電性基板
1を用いることによって簡易な切削加工法やエッチング
加工法などの冷間加工法を用いた加工が可能となるの
で、容易に平坦性を確保することができる。
として熱伝導性および導電性が良好なアルミニウム合金
のような導電性基板1を用いているので、その外形加工
や溝2の刻設などを簡易に行うことができ、またその材
料自体が安価であることとあいまって製造コストの低廉
化を達成することができる。また、従来のセラミック基
板を用いて大判のサーマルヘッドを製造する場合には、
そのセラミック基板の製造プロセスが多くの熱処理を必
要とすることなどに起因して、その平坦性の確保が困難
であったものが、アルミニウム合金のような導電性基板
1を用いることによって簡易な切削加工法やエッチング
加工法などの冷間加工法を用いた加工が可能となるの
で、容易に平坦性を確保することができる。
【0064】(実施形態2)この第2の実施形態の厚膜
式サーマルヘッドは、導電性基板1の表面に露出してい
る発熱抵抗体3の上面と絶縁層4の開口8との位置およ
び平面的形状がセルフアライン手法を用いた製造方法に
よって完全に一致していることが、第1の実施形態と相
違している最も特徴的な点である。
式サーマルヘッドは、導電性基板1の表面に露出してい
る発熱抵抗体3の上面と絶縁層4の開口8との位置およ
び平面的形状がセルフアライン手法を用いた製造方法に
よって完全に一致していることが、第1の実施形態と相
違している最も特徴的な点である。
【0065】すなわち、導電性基板1上に絶縁膜を着膜
した後に、その絶縁膜の表面から導電性基板1の所定の
深さにまで達する溝2を刻設することによって、その絶
縁膜を用いてなる絶縁層4の開口8と導電性基板1の溝
2とを、セルフアラインで完全な位置合わせを行なうこ
とができる。これにより、製造歩留まりをさらに向上す
ることができると共に、開口8および溝2の形成プロセ
スのさらなる簡易化を図ることができる。その結果、第
1の実施形態と同様の極めて微細な発熱素子10を備え
て高精細な穿孔や印字を達成可能な厚膜式サーマルヘッ
ドを、さらに簡易な製造プロセスによって形成すること
ができ、さらなる低コスト化を達成することが可能とな
る。そのような厚膜式サーマルヘッドの製造方法を、図
9および図10に基づいて述べる。
した後に、その絶縁膜の表面から導電性基板1の所定の
深さにまで達する溝2を刻設することによって、その絶
縁膜を用いてなる絶縁層4の開口8と導電性基板1の溝
2とを、セルフアラインで完全な位置合わせを行なうこ
とができる。これにより、製造歩留まりをさらに向上す
ることができると共に、開口8および溝2の形成プロセ
スのさらなる簡易化を図ることができる。その結果、第
1の実施形態と同様の極めて微細な発熱素子10を備え
て高精細な穿孔や印字を達成可能な厚膜式サーマルヘッ
ドを、さらに簡易な製造プロセスによって形成すること
ができ、さらなる低コスト化を達成することが可能とな
る。そのような厚膜式サーマルヘッドの製造方法を、図
9および図10に基づいて述べる。
【0066】まずアルミニウム合金板のような導電性基
板1を用意し、導電性基板1全面を覆うように絶縁層4
に好適な耐熱性などの特質を備えた耐熱性ポリイミド樹
脂あるいは耐熱性エポキシ樹脂のような材料膜500を
成膜する(図9の(a),(a´))。あるいはこの材
料膜500は予め一定の膜厚に形成されたフィルム状の
材料膜500などを張り付けてもよい。
板1を用意し、導電性基板1全面を覆うように絶縁層4
に好適な耐熱性などの特質を備えた耐熱性ポリイミド樹
脂あるいは耐熱性エポキシ樹脂のような材料膜500を
成膜する(図9の(a),(a´))。あるいはこの材
料膜500は予め一定の膜厚に形成されたフィルム状の
材料膜500などを張り付けてもよい。
【0067】そして絶縁層4の材料膜の表面から導電性
基板1の所定の深さにまで達する溝2を、例えばダイシ
ングソーのような回転砥石200を用いるなどの手法に
よって刻設する((b),(b´))。続いて、その溝
2にスキージ201を用いてペースト状の酸化ルテニウ
ムのような発熱抵抗体材料600を埋め込み((c),
(c´))、さらに加熱処理を施してその発熱抵抗体材
料600をキュア(焼結)し、固体状の発熱抵抗体3を
形成する((d),(d´))。
基板1の所定の深さにまで達する溝2を、例えばダイシ
ングソーのような回転砥石200を用いるなどの手法に
よって刻設する((b),(b´))。続いて、その溝
2にスキージ201を用いてペースト状の酸化ルテニウ
ムのような発熱抵抗体材料600を埋め込み((c),
(c´))、さらに加熱処理を施してその発熱抵抗体材
料600をキュア(焼結)し、固体状の発熱抵抗体3を
形成する((d),(d´))。
【0068】続いて、発熱抵抗体3の上面を含んで導電
性基板1全面を覆うように、個別電極5を形成するため
の金ペーストなどペースト状の導電性材料膜400を塗
布あるいは成膜し、これをキュアして固体化する(図1
0の(e),(e´))。そしてこの導電性材料膜40
0を、フォトリソグラフィの手法を用いるなどしてパタ
ーニングして、個別電極5を形成する((f),(f
´))。
性基板1全面を覆うように、個別電極5を形成するため
の金ペーストなどペースト状の導電性材料膜400を塗
布あるいは成膜し、これをキュアして固体化する(図1
0の(e),(e´))。そしてこの導電性材料膜40
0を、フォトリソグラフィの手法を用いるなどしてパタ
ーニングして、個別電極5を形成する((f),(f
´))。
【0069】続いて、導電性基板1上の個別電極5をは
じめとして絶縁層4の表面などを、記録媒体との摩耗や
外部との接触などから保護するための保護層6を形成し
て((g),(g´))、この厚膜式サーマルヘッドの
主要部を製造することができる。
じめとして絶縁層4の表面などを、記録媒体との摩耗や
外部との接触などから保護するための保護層6を形成し
て((g),(g´))、この厚膜式サーマルヘッドの
主要部を製造することができる。
【0070】このように、絶縁層4の開口8と導電性基
板1の溝2との位置をセルフアラインで完全に合わせる
ことができるので、絶縁層4の開口8をフォトリソグラ
フィ法などによって形成するプロセスを全く省略するこ
とができるので、製造工程がさらに簡易なものとなり、
製造歩留まりをさらに向上することができると共に、製
造コストのさらなる低廉化を達成することができる。
板1の溝2との位置をセルフアラインで完全に合わせる
ことができるので、絶縁層4の開口8をフォトリソグラ
フィ法などによって形成するプロセスを全く省略するこ
とができるので、製造工程がさらに簡易なものとなり、
製造歩留まりをさらに向上することができると共に、製
造コストのさらなる低廉化を達成することができる。
【0071】(実施形態3)この第3の実施形態の厚膜
式サーマルヘッドは、図11の要部平面図に示すよう
に、絶縁層4をプリント配線板材料などにも用いられる
ような耐熱性エポキシや耐熱性ポリイミドなどで形成
し、その表面に配線パターン11を個別電極5と共に形
成したことが、上記第1および第2の実施形態と相違し
ている最も特徴的な点である。
式サーマルヘッドは、図11の要部平面図に示すよう
に、絶縁層4をプリント配線板材料などにも用いられる
ような耐熱性エポキシや耐熱性ポリイミドなどで形成
し、その表面に配線パターン11を個別電極5と共に形
成したことが、上記第1および第2の実施形態と相違し
ている最も特徴的な点である。
【0072】すなわち、各個別電極5に対して駆動電圧
を印加するドライバIC102やその配線パターン11
などを備えた駆動回路系を絶縁層4の表面に形成するこ
とにより、厚膜式サーマルヘッド本体に駆動回路系を備
えることができる。これにより、従来のような厚膜式サ
ーマルヘッド本体とは別体(別部品)の駆動回路系のプ
リント配線板やセラミックハイブリッド基板などを省略
することができるので、使用部品の簡略化および低コス
ト化を達成することができると共に、サーマルヘッド全
体の製造プロセスのさらなる簡易化を達成することがで
きる。
を印加するドライバIC102やその配線パターン11
などを備えた駆動回路系を絶縁層4の表面に形成するこ
とにより、厚膜式サーマルヘッド本体に駆動回路系を備
えることができる。これにより、従来のような厚膜式サ
ーマルヘッド本体とは別体(別部品)の駆動回路系のプ
リント配線板やセラミックハイブリッド基板などを省略
することができるので、使用部品の簡略化および低コス
ト化を達成することができると共に、サーマルヘッド全
体の製造プロセスのさらなる簡易化を達成することがで
きる。
【0073】(実施形態4)エッチング加工可能な材質
の導電性基板1を用いると共に、溝2をエッチング法に
よって刻設する場合には、図12に示すように絶縁層4
をレジストとして用いて溝2をエッチング加工する手法
を採ることも可能である。すなわち、導電性基板1上ほ
ぼ全面に絶縁層4の材料膜を形成し、これに所定の形状
および寸法の開口8を設けて(図12の(a))、この
開口8から露出している部分の導電性基板1をエッチン
グ法によって蝕刻して溝2を形成する(b)。そしてこ
の溝2に発熱抵抗体3材料を埋め込んで発熱抵抗体3を
形成する(c)。
の導電性基板1を用いると共に、溝2をエッチング法に
よって刻設する場合には、図12に示すように絶縁層4
をレジストとして用いて溝2をエッチング加工する手法
を採ることも可能である。すなわち、導電性基板1上ほ
ぼ全面に絶縁層4の材料膜を形成し、これに所定の形状
および寸法の開口8を設けて(図12の(a))、この
開口8から露出している部分の導電性基板1をエッチン
グ法によって蝕刻して溝2を形成する(b)。そしてこ
の溝2に発熱抵抗体3材料を埋め込んで発熱抵抗体3を
形成する(c)。
【0074】このような手法を採ることにより、溝2を
エッチング法によって刻設する場合に、絶縁層4とは別
にフォトレジストを用いてその成膜や露光を行うなどの
プロセスを省略することができるので、製造プロセスの
さらなる簡易化を図ることが可能となる。
エッチング法によって刻設する場合に、絶縁層4とは別
にフォトレジストを用いてその成膜や露光を行うなどの
プロセスを省略することができるので、製造プロセスの
さらなる簡易化を図ることが可能となる。
【0075】なお、上記各実施の形態の他にも、図13
に示すような構造を採るようにしてもよい。すなわち、
図13(a)に示すように、基板自体を絶縁性基板1´
とし、この絶縁性基板1´に溝を形成する。そしてその
溝の表面に例えば蒸着法あるいはメッキ法などによって
導電層(あるいは導電膜)7を形成し、さらにこの導電
層7が表面に形成された溝に発熱抵抗体3を埋め込んだ
構造としてもよい。
に示すような構造を採るようにしてもよい。すなわち、
図13(a)に示すように、基板自体を絶縁性基板1´
とし、この絶縁性基板1´に溝を形成する。そしてその
溝の表面に例えば蒸着法あるいはメッキ法などによって
導電層(あるいは導電膜)7を形成し、さらにこの導電
層7が表面に形成された溝に発熱抵抗体3を埋め込んだ
構造としてもよい。
【0076】あるいは、図13(b)に示すように導電
層7を溝の側面のみに設けたり、図13(c)に示すよ
うに溝の底面のみに設けるようにしてもよいことは言う
までもない。
層7を溝の側面のみに設けたり、図13(c)に示すよ
うに溝の底面のみに設けるようにしてもよいことは言う
までもない。
【0077】あるいは、図14(a)に示すように、平
坦な導電性基板1の表面上に、厚さ方向に貫通する溝を
有する絶縁層4(あるいは絶縁性基板1´)を形成し、
その溝から露出する部分の導電性基板1´の表面に対し
て接するように発熱抵抗体3を溝に埋め込み、その発熱
抵抗体3に対して所定の間隔ごとに接するように複数の
電極5を配列形成した構造としてもよい。なお、絶縁層
4は、導電性基板1の平坦な表面上に成膜形成してもよ
く、あるいは導電性基板1とは別体の絶縁板を導電性基
板1に貼り合せるようにして形成してもよい。
坦な導電性基板1の表面上に、厚さ方向に貫通する溝を
有する絶縁層4(あるいは絶縁性基板1´)を形成し、
その溝から露出する部分の導電性基板1´の表面に対し
て接するように発熱抵抗体3を溝に埋め込み、その発熱
抵抗体3に対して所定の間隔ごとに接するように複数の
電極5を配列形成した構造としてもよい。なお、絶縁層
4は、導電性基板1の平坦な表面上に成膜形成してもよ
く、あるいは導電性基板1とは別体の絶縁板を導電性基
板1に貼り合せるようにして形成してもよい。
【0078】あるいは、図14(b)に示すように、表
面が平坦な絶縁性基板1´と、その絶縁性基板1´の平
坦な表面上に形成されており厚さ方向に貫通する溝が形
成された導電層7(あるいは導電性基板1)と、導電層
7における溝の側面を形成している部分に対して接する
ように、その溝に埋め込まれた発熱抵抗体3と、導電層
7の表面上に形成された絶縁層4と、その絶縁層4によ
って導電層7から電気的に絶縁されると共に、発熱抵抗
体3に対して所定の間隔ごとに接するように配列形成さ
れた複数の電極5とを備えた構造としてもよい。
面が平坦な絶縁性基板1´と、その絶縁性基板1´の平
坦な表面上に形成されており厚さ方向に貫通する溝が形
成された導電層7(あるいは導電性基板1)と、導電層
7における溝の側面を形成している部分に対して接する
ように、その溝に埋め込まれた発熱抵抗体3と、導電層
7の表面上に形成された絶縁層4と、その絶縁層4によ
って導電層7から電気的に絶縁されると共に、発熱抵抗
体3に対して所定の間隔ごとに接するように配列形成さ
れた複数の電極5とを備えた構造としてもよい。
【0079】あるいは、上記第1の実施の形態で示した
ような溝2を有する導電性基板1として、図14(c)
に示すように厚さ方向に貫通する溝が形成された導電層
1bを表面が平坦な導電性基板部材1aの上に形成して
なる構造としてもよい。または、導電層1bは溝(換言
すれば発熱抵抗体3)を中心としてその両側に別体の板
体状の導電板をそれぞれ貼設した構造としてもよい。
ような溝2を有する導電性基板1として、図14(c)
に示すように厚さ方向に貫通する溝が形成された導電層
1bを表面が平坦な導電性基板部材1aの上に形成して
なる構造としてもよい。または、導電層1bは溝(換言
すれば発熱抵抗体3)を中心としてその両側に別体の板
体状の導電板をそれぞれ貼設した構造としてもよい。
【0080】あるいは、図14(d)に示すように、厚
さ方向に貫通する溝が形成された絶縁性基板部材1b´
と平坦な絶縁性基板部材1a´とで導電層7の上下両表
面を挟むような構造とし、発熱抵抗体3を絶縁性基板部
材1b´の溝に埋め込んで、その発熱抵抗体3の底部が
絶縁性基板部材1b´の溝から露出する平坦な絶縁性基
板部材1a´の表面に接する構造としてもよい。
さ方向に貫通する溝が形成された絶縁性基板部材1b´
と平坦な絶縁性基板部材1a´とで導電層7の上下両表
面を挟むような構造とし、発熱抵抗体3を絶縁性基板部
材1b´の溝に埋め込んで、その発熱抵抗体3の底部が
絶縁性基板部材1b´の溝から露出する平坦な絶縁性基
板部材1a´の表面に接する構造としてもよい。
【0081】あるいはさらに、図14(b),(d)に
示す構造において、それぞれ図中下側の絶縁性基板1´
aおよび絶縁性基板1´の放熱性をさらに高めるため
に、それらの図中下側の表面の形状は図14(e)に示
すような断面形状としてもよい。このような断面形状と
することにより、外気との接触面積をより大きくするこ
とができるので、絶縁性基板1´aや絶縁性基板1´が
絶縁性であることに起因して熱伝導性が十分でなかった
場合でも、実用上十分な放熱性を確保することができ
る。また、図14(a),(c)に示すような構造の場
合でもその放熱性をさらに高めるために、平坦な導電性
基板1や導電性基板部材1aの図中下側の表面を図14
(e)に示すような断面形状としてもよいことは言うま
でもない。
示す構造において、それぞれ図中下側の絶縁性基板1´
aおよび絶縁性基板1´の放熱性をさらに高めるため
に、それらの図中下側の表面の形状は図14(e)に示
すような断面形状としてもよい。このような断面形状と
することにより、外気との接触面積をより大きくするこ
とができるので、絶縁性基板1´aや絶縁性基板1´が
絶縁性であることに起因して熱伝導性が十分でなかった
場合でも、実用上十分な放熱性を確保することができ
る。また、図14(a),(c)に示すような構造の場
合でもその放熱性をさらに高めるために、平坦な導電性
基板1や導電性基板部材1aの図中下側の表面を図14
(e)に示すような断面形状としてもよいことは言うま
でもない。
【0082】(比較例)従来の一般的な厚膜式サーマル
ヘッドでは、図15に示すように、セラミック基板10
0のような絶縁性基板の表面上に電極50を配列形成
し、さらにその上に発熱抵抗体31の形成材料である抵
抗体ペースト30をシルクスクリーン印刷法などにより
塗布し、これを固化して発熱抵抗体31を形成してい
た。しかし抵抗体ペースト30が基板100の上に塗布
されてから固化するまでの間に、その幅は重力に起因し
て基板100の副走査方向に延展して(広がって)行
き、それが固化してなる発熱抵抗体31の副走査方向の
幅は広くなってしまう。このため、発熱素子の副走査方
向の幅の微細化が困難であった。
ヘッドでは、図15に示すように、セラミック基板10
0のような絶縁性基板の表面上に電極50を配列形成
し、さらにその上に発熱抵抗体31の形成材料である抵
抗体ペースト30をシルクスクリーン印刷法などにより
塗布し、これを固化して発熱抵抗体31を形成してい
た。しかし抵抗体ペースト30が基板100の上に塗布
されてから固化するまでの間に、その幅は重力に起因し
て基板100の副走査方向に延展して(広がって)行
き、それが固化してなる発熱抵抗体31の副走査方向の
幅は広くなってしまう。このため、発熱素子の副走査方
向の幅の微細化が困難であった。
【0083】しかし、本発明によれば、上記の各実施の
形態で示したように、導電性基板1などの基板に設けら
れた溝2に抵抗体ペーストなどの発熱抵抗体材料600
を埋め込んで発熱抵抗体3を形成しているので、従来の
厚膜式サーマルヘッドのような抵抗体ペースト30の副
走査方向への延展を、溝2の側面によって規制すること
ができる。その結果、従来の厚膜式サーマルヘッドでは
図15に示すように発熱抵抗体31の幅を副走査方向に
微細化することが困難であったものが、本発明によれ
ば、溝2の幅に対応して所望の狭さ(微細な寸法)に形
成することができる。
形態で示したように、導電性基板1などの基板に設けら
れた溝2に抵抗体ペーストなどの発熱抵抗体材料600
を埋め込んで発熱抵抗体3を形成しているので、従来の
厚膜式サーマルヘッドのような抵抗体ペースト30の副
走査方向への延展を、溝2の側面によって規制すること
ができる。その結果、従来の厚膜式サーマルヘッドでは
図15に示すように発熱抵抗体31の幅を副走査方向に
微細化することが困難であったものが、本発明によれ
ば、溝2の幅に対応して所望の狭さ(微細な寸法)に形
成することができる。
【図1】第1の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの概要
構成を示す斜視図
構成を示す斜視図
【図2】第1の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの概要
構成を示す要部平面図
構成を示す要部平面図
【図3】第1の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの概要
構成のA−A断面図
構成のA−A断面図
【図4】絶縁層を各個別電極の直下のみに設ける場合の
一例を示す図
一例を示す図
【図5】本実施形態に係る厚膜サーマルヘッドにおける
発熱動作および不要な熱の放熱作用についてを示す図
(a)およびその電気的構成の主要部を模式的に示す図
(b)
発熱動作および不要な熱の放熱作用についてを示す図
(a)およびその電気的構成の主要部を模式的に示す図
(b)
【図6】片側のみに個別電極のパターンが延びるように
個別電極を形成した場合の一例を示す図
個別電極を形成した場合の一例を示す図
【図7】第1の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの製造
方法の概要を示す図
方法の概要を示す図
【図8】第1の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの製造
方法の概要を示す図
方法の概要を示す図
【図9】第2の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの製造
方法の概要を示す図
方法の概要を示す図
【図10】第2の実施形態の厚膜式サーマルヘッドの製
造方法の概要を示す図
造方法の概要を示す図
【図11】第3の実施形態の厚膜式サーマルヘッド概要
構成を示す要部平面図
構成を示す要部平面図
【図12】第4の実施形態に係る、絶縁層をレジストマ
スクとして用いて溝をエッチング加工する手法を示す図
スクとして用いて溝をエッチング加工する手法を示す図
【図13】基板自体を絶縁性基板とし、この絶縁性基板
の溝に導電層あるいは導電膜を形成した構造を示す図
の溝に導電層あるいは導電膜を形成した構造を示す図
【図14】複数の部材を組み合わせて形成された基板の
構造を示す図
構造を示す図
【図15】比較例として従来の厚膜式サーマルヘッドの
場合の発熱抵抗体の幅が広がる現象についてを示す図で
ある。
場合の発熱抵抗体の幅が広がる現象についてを示す図で
ある。
1 導電性基板 1´ 絶縁性基板 2 溝 3 発熱抵抗体 4 絶縁層 5 個別電極 6 保護層 8 開口 11 配線パターン 102 ドライバIC
Claims (14)
- 【請求項1】 表面に溝が形成された導電性基板と、 前記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、 前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごとに接するように
配列形成された複数の電極とを備えたことを特徴とする
厚膜式サーマルヘッド。 - 【請求項2】 前記導電性基板がさらに熱伝導性を兼ね
備えた導電性基板であることを特徴とする請求項1記載
の厚膜式サーマルヘッド。 - 【請求項3】 前記導電性基板の前記表面と前記複数の
電極とを電気的に絶縁させるように前記表面に形成され
た絶縁層を、さらに備えたことを特徴とする請求項1ま
たは2記載の厚膜式サーマルヘッド。 - 【請求項4】 前記絶縁層が、前記導電性基板の表面を
被覆すると共に、前記発熱抵抗体を露出させる開口を有
し、前記電極と前記発熱抵抗体とが前記開口を通して接
していることを特徴とする請求項3記載の厚膜式サーマ
ルヘッド。 - 【請求項5】 前記絶縁層が、前記導電性基板の表面を
被覆すると共に、前記溝の幅よりも狭い幅で前記発熱抵
抗体を露出させる開口を有し、前記電極と前記発熱抵抗
体とが前記開口を通して接していることを特徴とする請
求項3記載の厚膜式サーマルヘッド。 - 【請求項6】 前記絶縁層の表面上に、前記複数の電極
を含む配線パターンが形成されていることを特徴とする
請求項2乃至5いずれか1項に記載の厚膜式サーマルヘ
ッド。 - 【請求項7】 表面に溝が形成され、該溝の少なくとも
一部分に導電層が形成された基板と、 前記導電層に対して接するように前記溝に埋め込まれた
発熱抵抗体と、 前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごとに接するように
配列形成された複数の電極とを備えたことを特徴とする
厚膜式サーマルヘッド。 - 【請求項8】 少なくとも一方の表面が平坦な導電性基
板と、 前記導電性基板の平坦な表面上に形成されており、厚さ
方向に貫通する溝が形成された絶縁層と、 前記溝から露出する部分の導電性基板に対して接するよ
うに前記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、 前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごとに接するように
前記発熱抵抗体の表面上を含む前記絶縁層の表面上に配
列形成された複数の電極とを備えたことを特徴とする厚
膜式サーマルヘッド。 - 【請求項9】 少なくとも一方の表面が平坦な絶縁性基
板と、 前記絶縁性基板の平坦な表面上に形成されており、厚さ
方向に貫通する溝が形成された導電層と、 前記溝から露出する部分の導電層に対して接するように
前記溝に埋め込まれた発熱抵抗体と、 前記導電層の表面上に形成された絶縁層と、 前記絶縁層を介して前記導電層から電気的に絶縁される
と共に前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごとに接する
ように配列形成された複数の電極とを備えたことを特徴
とする厚膜式サーマルヘッド。 - 【請求項10】 導電性基板の表面に溝を形成し、 前記溝に発熱抵抗体を埋め込み、 前記導電性基板の表面上に絶縁層を形成し、 前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごとにそれぞれが接
するように複数の電極を前記絶縁層上に配列形成するこ
とを特徴とする厚膜式サーマルヘッドの製造方法。 - 【請求項11】 前記発熱抵抗体を該発熱抵抗体の幅よ
り狭い幅で露出させる開口を前記絶縁層に設ける工程
を、さらに備えたことを特徴とする請求項10記載の厚
膜式サーマルヘッドの製造方法。 - 【請求項12】 導電性基板の表面上に絶縁層を形成
し、 前記絶縁層の表面から前記導電性基板の所定の深さまで
至る溝を刻設し、 前記溝に発熱抵抗体を埋め込み、 前記発熱抵抗体に対して所定の間隔ごとにそれぞれが接
するように複数の電極を前記絶縁層上に配列形成するこ
とを特徴とする厚膜式サーマルヘッドの製造方法。 - 【請求項13】 前記導電性基板の表面上に絶縁膜を張
り合わせて、前記絶縁層を形成することを特徴とする請
求項10乃至12いずれか1項に記載の厚膜式サーマル
ヘッドの製造方法。 - 【請求項14】 前記絶縁層の表面上に前記複数の電極
を含む配線パターンを形成する工程を、さらに備えたこ
とを特徴とする請求項10乃至13いずれか1項に記載
の厚膜式サーマルヘッドの製造方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24584199A JP2001063117A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 厚膜式サーマルヘッドおよびその製造方法 |
EP00118790A EP1080922A3 (en) | 1999-08-31 | 2000-08-30 | Thick film thermal head and method of manufacturing the same |
US09/651,895 US6326990B1 (en) | 1999-08-31 | 2000-08-30 | Thick film thermal head and method of manufacturing the same |
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---|---|---|---|
JP24584199A JP2001063117A (ja) | 1999-08-31 | 1999-08-31 | 厚膜式サーマルヘッドおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001063117A true JP2001063117A (ja) | 2001-03-13 |
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---|---|
US (1) | US6326990B1 (ja) |
EP (1) | EP1080922A3 (ja) |
JP (1) | JP2001063117A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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