JP2002224841A - 接続端子の接合方法 - Google Patents
接続端子の接合方法Info
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Abstract
する虞れのない接続端子の接合方法を提供する。 【解決手段】 接続端子の円筒状の接続部に絶縁被膜で
被覆した電線を挿入する挿入工程と、接続部に電線を密
着させるために、接続部を押し潰す予備圧潰工程と、接
続部に電線を接続するために、接続部及び電線を通電加
熱しつつ押し潰して絶縁被膜を溶解又は剥離する通電加
熱・加圧工程とから構成した。 【効果】 電線の中央部までムラなく発熱させ、十分に
絶縁被膜を溶かして接続部に電線を接続することができ
る。この結果、接続端子と電線と接続した部分が抵抗に
ならず、接続部の品質の安定化を図ることができる。
Description
して接続端子の接続部を加熱して押し潰すことで、電線
を接続する接続端子の接合方法に関する。
平8−132245号公報「電導線と接続端子の接続方
法」が知られている。上記技術は、同公報の図2(A)
〜(C)によれば、絶縁被膜で被覆した複数の単線を束
ねた電導線8の先端を接続端子9のフック部9aに挿入
し、このフック部9aを加熱しつつ加締めることで絶縁
被膜を溶解又は剥離させ、フック部9aに電導線8を機
械的及び電気的に接続する形式の電導線と接続端子の接
続方法である。
(C)に示されるように、上記の電導線と接続端子の接
続方法は、フック部9aを加熱しつつ加締めることで電
導線8の絶縁被膜を溶解又は剥離させるものであり、電
導線8の中央部では十分に発熱させることができず、絶
縁被膜を溶解又は剥離できない部分が発生する虞れがあ
る。絶縁被膜を溶解又は剥離できない部分が発生する
と、例えば、接続端子9を接続した電導線8をモータな
どに接続する場合には、接続端子9と電導線8との接続
部の抵抗値が高くなり、好ましいこととは言えない。次
図でそのメカニズムを模式的に説明する。
合方法を示す模式図である。(a)において、接続端子
100の接続部101に電線102を挿入する。なお、
電線102は、絶縁被膜で被覆した単線103・・・(・・・
は複数個を示す。以下同じ)を複数本、束ねたものであ
る。(b)は、(a)のb矢視図であり、接続部101
と電線102とに空間S1があることを示す。この空間
部S1は束ねる単線103・・・の数や太さによって違い
が生ずるものである。
2を挿入済みの接続端子100を通電加熱・加圧装置1
10にセットする。111は上型電極、112は下型電
極である。(d)において、接続端子100に通電加熱
・加圧を開始する。この時に、接続部101と電線10
2とに空間部S1があるので、電極111,112間で
発生した熱が単線103・・・に均等に伝わらないことが
ある。(e)において、接続端子100を、さらに通電
加熱・加圧する。(d)に示した空間部S1のため、あ
る単線103には十分に熱が与えられ、この単線103
の被覆は良好に溶解するが、熱十分に与えられなかった
単線103では被覆が残ったままとなる。
熱・加圧装置110から外す。本図で白抜き部分で表示
した単線103・・・が被覆を溶解又は剥離することがで
きなかったことを示す。すなわち、電線102に絶縁被
膜を溶解又は剥離できない部分が発生すると、前述のし
たように、接続端子100と電線102との抵抗値が高
くなり、好ましいこととは言えない。
又は剥離できない部分が発生する虞れのない接続端子の
接合方法を提供することにある。
に請求項1の接続端子の接合方法は、接続端子の円筒状
の接続部に絶縁被膜で被覆した電線を挿入する挿入工程
と、接続部に電線を密着させるために、接続部を押し潰
す予備圧潰工程と、接続部に電線を接続するために、接
続部及び電線を通電加熱しつつ押し潰して絶縁被膜を溶
解又は剥離する通電加熱・加圧工程とからなることを特
徴とする。
続部に電線を密着させ、その後、接続部及び電線を通電
加熱しつつ押し潰して絶縁被膜を溶解又は剥離すること
で、電線の中央部までムラなく発熱させ、十分に絶縁被
膜を溶かして接続部に電線を接続し、接続部の品質の安
定化を図る。
熱・加圧工程で使用する電極を用いて予備圧潰工程を行
なうことを特徴とする。通電加熱・加圧工程で使用する
電極を用いて予備圧潰工程を行なうことで、接続作業の
作業時間の短縮を図る。
潰工程並びに通電加熱・加圧工程では、接続部を局部的
に押圧するようにしたことを特徴とする。予備圧潰工程
並びに通電加熱・加圧工程では、接続部を局部的に押圧
するようにすることで、例えば、供給電源の容量の小さ
なものを使用することができる。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係る接続端子の斜視図であ
る。接続端子10は、黄銅又は銅の平板をプレス加工に
て形成し、表面にすずメッキ又はニッケルメッキ等を施
した部材であって、モータやジェネレータ等の機器類に
接続する端子部11と、絶縁被膜(不図示)で被覆した
単線21・・・を束ねた電線20を接続する円筒状の接続
部12とからなる。15は接続部12の合せ面を示す。
端子10の側面断面を示す。言い換えれば、接続端子1
0は、円筒状の接続部12を形成し、この接続部12に
絶縁被膜(不図示)で被覆した電線20を挿入して接続
部12を加熱しつつ加圧することで、絶縁被膜を溶解又
は剥離させつつ接続する端子である。
子の接合方法で使用する通電加熱・加圧装置の原理図で
ある。なお、(a)は通電加熱・加圧装置30の正面図
を示し、(b)は通電加熱・加圧装置30の側面図を示
す。(a),(b)において、通電加熱・加圧装置30
は、基台31に昇降可能に取付けた上型電極32と、基
台31に固定した下型電極33と、これらの上・下型電
極32,33間に通電するために(a)に示す通電手段
34とから構成したものであり、上型電極32は、接続
部12を全体的に押圧できるブロック状の部材であり、
下型電極33は、接続部12の外形を受けるブロック状
の部材である。
型電極33に接続部12の合せ面15側を載せ、上型電
極32を矢印a(又は矢印b)のように下降させ、上・
下型電極32,33間に通電手段34で通電し、接続部
12を発熱させることで電線20の絶縁被膜(不図示)
を溶解又は剥離つつ、接続端子10の接続部12を加圧
することで変形させ、接続端子10に電線20を機械的
及び電気的に接続する装置である。
明する。図4(a)〜(e)は本発明に係る接続端子の
接合方法を示す模式図である。(a)において、接続端
子10の接続部12に電線20を挿入済みの接続端子1
0を通電加熱・加圧装置30の下型電極33にセット
し、上型電極32を矢印の如く下降させる(挿入工
程)。なお、Sは接続部12と電線20の空間部を示
す。(b)において、電線20を接続部12に密着させ
るために、電極32,33間に通電することなく、接続
部12を矢印の如く押し潰すことで、(a)に示す空
間部Sをなくす(予備圧潰工程)。
に通電加熱しつつ加圧することで、単線21・・・の絶縁
被膜を溶解又は剥離しつつ接続部12を矢印の如く押
し潰す(通電加熱・加圧工程)。(d)において、通電
加熱・加圧状態を所定の時間維持し、単線21・・・の絶
縁被膜を溶解又は剥離する。(e)において、上型電極
32を矢印の如く上昇させ、接続端子10を通電加熱
・加圧装置30から外す。
2に電線20を密着させ、その後、接続部12及び電線
20を通電加熱しつつ押し潰して絶縁被膜を溶かしたの
で、電線20の中央部までムラなく発熱させ、十分に絶
縁被膜を溶解又は剥離することができる。この結果、接
続端子10と電線20と接続した部分が抵抗にならぬよ
うに良好に接続することができる。
加熱・加圧工程で使用する電極を用いて予備圧潰工程を
行なうようにしたので、接続作業の作業時間の短縮を図
ることができる。
フローを説明する。図5は本発明に係る接続端子の接合
方法の手順を示すフロー図である(符号は図4参照)。
なお、ST××はステップ番号を示す。 ST01:挿入工程 接続端子10の円筒状の接続部12に絶縁被膜で被覆し
た電線を挿入する ST02:予備圧潰工程 接続部を押し潰し、接続部に電線を密着させる。 ST03:通電加熱・加圧工程 接続部12及び電線20を通電加熱しつつ押し潰して絶
縁被膜を溶かし、接続部12に電線20を接続する。
端子の円筒状の接続部に絶縁被膜で被覆した電線を挿入
する挿入工程と、接続部に電線を密着させるために、接
続部を押し潰す予備圧潰工程と、接続部に電線を接続す
るために、接続部及び電線を通電加熱しつつ押し潰して
絶縁被膜を溶解又は剥離する通電加熱・加圧工程とから
構成したものであると言える。
合方法は、接続端子の円筒状の接続部に絶縁被膜で被覆
した電線を挿入し、接続部に電線を密着させるために接
続部を予備的に押し潰し、接続部に電線を接続するため
に接続部及び電線を通電加熱しつつ押し潰して絶縁被膜
を溶解又は剥離するようにした。すなわち、接続部を予
備的に押し潰して接続部に電線を密着させ、その後、接
続部及び電線を通電加熱しつつ押し潰して絶縁被膜を溶
解又は剥離するようにしたのことで、電線の中央部まで
ムラなく発熱させ、十分に絶縁被膜を溶かして接続部に
電線を接続することができる。この結果、接続端子と電
線と接続した部分が抵抗にならず、接続部の品質の安定
化を図ることができる。
接合方法を次に説明する。図6(a)〜(e)は本発明
に係る第2実施の形態の接続端子の接合方法を示す模式
図である。(a)において、接続端子10の接続部12
に電線20を挿入済みの接続端子10を通電加熱・加圧
装置40の下型電極43にセットし、上型電極42を矢
印の如く下降させる(挿入工程)。なお、Sは接続部
12と電線20の空間部を示す。また、通電加熱・加圧
装置40は、上型電極42に先端を細く形成した先細部
分42aを形成し、下型電極43に凸部43aを形成し
たものであり、第2実施の形態の接続端子の接合方法
は、接続端子10の接続部12を局部的に押圧するよう
にしたものである。
密着させるために、電極42,43間に通電することな
く、接続部12を矢印の如く局部的に押し潰すこと
で、(a)に示す空間部Sをなくす(予備圧潰工程)。
に通電加熱しつつ局部的に加圧することで、単線21・・
・の絶縁被膜を溶解又は剥離しつつ接続部12を矢印
の如く局部的に押し潰す(通電加熱・加圧工程)。
(d)において、通電加熱・加圧状態を所定の時間維持
し、単線21・・・の絶縁被膜を溶解又は剥離する(通電
加熱・加圧工程)。(e)において、上型電極42を矢
印の如く上昇させ、接続端子10を通電加熱・加圧装
置40から外す。
接合方法は、予備圧潰工程並びに通電加熱・加圧工程で
は、接続部を局部的に押圧するようにしたものであると
言える。予備圧潰工程並びに通電加熱・加圧工程では、
接続部を局部的に押圧するようにすることで、例えば、
供給電源の容量の小さなものを使用することができ、作
業コストの低減を図ることができる。
電加熱・加圧装置30を用い予備圧潰工程での予備圧潰
荷重を変化させ、又電線を構成する単線の本数を変えて
接続状態を抵抗値で測定したものである。(b)におい
て、図6に示した通電加熱・加圧装置40を用いて同様
の測定をしたものである。 品質評価 :接続端子、電線間の抵抗値(mΩ) 抵抗値のしきい値:12mΩ以下を合格と判定(表中の
白抜き部分は合格領域を示す)
/mm2のときは当然ながら接続はできない。予備圧潰
荷重が2kgf/mm2のときは、単線の本数60本の
場合は258mΩ、80本の場合が123mΩ、100
本の場合が25.1mΩ、120本の場合が11.9m
Ωであり、単線の本数120本の場合のみが合格であ
る。単線の本数が増加するにしたがって抵抗値が減少す
るのは、図4にて説明した接続部12に電線20を挿入
したときに発生する空間部Sが小さいことに基づくと考
えられる。予備圧潰荷重が4kgf/mm2のときは、
単線の本数の少ない順に、159mΩ、48mΩ、1
1.8mΩ、11.7mΩであった。単線の本数100
本及び120本が合格であた。予備圧潰荷重が6kgf
/mm2のときは、単線の本数の少ない順に、90m
Ω、11.8mΩ、11.5mΩ、11.4mΩであっ
た。単線の本数80本、100本及び120本が合格で
あた。
/mm2のときは当然ながら接続はできない。予備圧潰
荷重が2kgf/mm2のときは、単線の本数60本の
場合は255mΩ、80本の場合が19mΩ、100本
の場合が11.5mΩ、120本の場合が11.9mΩ
であり、単線の本数100本及び120本の場合のみが
合格である。予備圧潰荷重が4kgf/mm2のとき
は、単線の本数の少ない順に、57mΩ、12mΩ、1
1.3mΩ、11.4mΩであった。単線の本数80
本、100本及び120本が合格であた。予備圧潰荷重
が6kgf/mm2のときは、単線の本数の少ない順
に、11.9mΩ、11.7mΩ、11.8mΩ、1
1.2mΩであった。単線の本数60本、80本、10
0本及び120本のすべてが合格であた。
加圧する場合と、(b)示すように接続部を局部的に予
備加圧する場合とを比較すると、(b)に示す局部的予
備加圧のほうが、(a)に示す全体的予備加圧よりも小
さな荷重でよいことがわかる。
て接続部12に電線20密着させすぎると、通電加熱・
加圧したときに接続部、電線間の抵抗が下がり、発熱不
十分になるものと推測する。従って、(a)の場合にお
いても(b)の場合においても、単線の本数によって適
切な予備圧潰荷重が存在するものと考える。
うに、通電加熱・加圧状態を所定の時間維持し、単線2
1・・・の絶縁被膜を溶解又は剥離するように説明した
が、通電加熱・加圧状態の維持は、必要に応じて行なう
ものであってよい。
する。請求項1では、接続端子の円筒状の接続部に絶縁
被膜で被覆した電線を挿入する挿入工程と、接続部に電
線を密着させるために、接続部を押し潰す予備圧潰工程
と、接続部に電線を接続するために、接続部及び電線を
通電加熱しつつ押し潰して絶縁被膜を溶解又は剥離する
通電加熱・加圧工程とから構成したので、電線の中央部
までムラなく発熱させ、十分に絶縁被膜を溶かして接続
部に電線を接続することができる。この結果、接続端子
と電線と接続した部分が抵抗にならず、接続部の品質の
安定化を図ることができる。
する電極を用いて予備圧潰工程を行なうようにしたの
で、接続作業の作業時間の短縮を図ることができる。
熱・加圧工程では、接続部を局部的に押圧するようにし
たので、例えば、供給電源の容量の小さなものを使用す
ることができ、作業コストの低減を図ることができる。
電加熱・加圧装置の原理図
フロー図
方法を示す模式図
Claims (3)
- 【請求項1】 接続端子の円筒状の接続部に絶縁被膜で
被覆した電線を挿入する挿入工程と、 前記接続部に前記電線を密着させるために、前記接続部
を押し潰す予備圧潰工程と、 前記接続部に前記電線を接続するために、前記接続部及
び電線を通電加熱しつつ押し潰して前記絶縁被膜を溶解
又は剥離する通電加熱・加圧工程と、からなる接続端子
の接合方法。 - 【請求項2】 前記通電加熱・加圧工程で使用する電極
を用いて前記予備圧潰工程を行なうことを特徴とする請
求項1記載の接続端子の接合方法。 - 【請求項3】 前記予備圧潰工程並びに通電加熱・加圧
工程では、前記接続部を局部的に押圧するようにしたこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の接続端子の
接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001026713A JP2002224841A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 接続端子の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001026713A JP2002224841A (ja) | 2001-02-02 | 2001-02-02 | 接続端子の接合方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002224841A true JP2002224841A (ja) | 2002-08-13 |
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JP (1) | JP2002224841A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2001-02-02 JP JP2001026713A patent/JP2002224841A/ja active Pending
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