JP2002224020A - 内視鏡可撓管用外皮の製造方法および内視鏡可撓管用外皮 - Google Patents
内視鏡可撓管用外皮の製造方法および内視鏡可撓管用外皮Info
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Abstract
ことができる内視鏡可撓管用外皮を得ること。 【解決手段】本発明の内視鏡可撓管用外皮の製造方法
は、高分子材料を含む材料を用いて、中空部を有する成
形体4を形成する第1の工程と、成形体4の少なくとも
一部に、放射線を照射する第2の工程とを有する。成形
体4は、押出成形により得られるものであるのが好まし
い。成形体4の形成に用いる材料は、ポリウレタン系樹
脂、ポリウレタン系エラストマーのうち少なくとも一方
を含有するものであるのが好ましい。第2の工程は、成
形体4を回転させつつ行うのが好ましい。また、第2の
工程は、放射線の照射源11と、成形体4とを相対的に
移動させつつ行うのが好ましい。このとき、照射源11
と、成形体4との相対的な移動速度を変化させつつ行う
のが好ましい。放射線の1量子あたりのエネルギーは、
1×102〜4×106eVであるのが好ましい。
Description
皮の製造方法および内視鏡可撓管用外皮に関するもので
ある。
で被覆した管状の芯材に、合成樹脂等で構成される外皮
が被覆された構成となっている。
ば、胃、十二指腸、小腸あるいは大腸といった体腔の深
部まで、体腔に沿って挿入される。この際の挿入の操作
性が良好であるためには、内視鏡可撓管の基端側(手元
側)で加えられた押し込む力がその先端まで確実に伝達
される必要がある。逆に言うと、内視鏡可撓管の基端側
で加えられた押し込む力が内視鏡可撓管の屈曲部分で吸
収されてしまう状態(座屈状態)になり易い内視鏡可撓
管は、挿入の操作性が良くない。座屈しにくい内視鏡可
撓管とするためには、内視鏡可撓管は、曲げに対する弾
力性に優れたものである必要がある。
は、内視鏡可撓管の基端側(手元側)で捩じり(回転)
を加えたときに、この回転が途中で吸収されることな
く、先端部が基端側に伴って確実に回転する必要もあ
る。このため、内視鏡可撓管は、基端側での回転に対す
る先端部の追従性に優れたものである必要もある。
元側)が比較的剛性が高く、先端側が柔軟であるものが
挿入の操作性、安全性および患者の負担軽減の観点から
優れているとされている。
った内視鏡可撓管として、先端側を軟性エラストマー、
基端側を硬性エラストマーで構成し、先端側から基端側
にいたる境界付近で、軟質エラストマーと硬質エラスト
マーとの混合比を連続的に変化させ、徐々に軟質エラス
トマーから硬質エラストマーに変化する変位部分を設け
ることにより、先端側と基端側で剛性を変化させたもの
(特許第2641789号)がある。
マーと、硬質エラストマーとを混合をしつつ、外皮の製
造を行うため、前記変位部分において、軟質エラストマ
ーと硬質エラストマーとの混合が不十分となり、軟質エ
ラストマーのブロックと、硬質エラストマーのブロック
との境界が存在することがあった。このように、軟質エ
ラストマーのブロックと硬質エラストマーのブロックと
の境界が存在すると、この境界付近で、両者が剥離し易
くなり、内視鏡可撓管の弾力性および耐座屈性が低下す
る。また、軟質エラストマーのブロックと硬質エラスト
マーのブロックとが剥離した部位から、体液や消毒液等
が侵入し易くなる。したがって、内視鏡可撓管は、耐久
性に劣ったものとなる。
本分の外皮を製造するごとに、軟質エラストマーと硬質
エラストマーとの混合比を変化させなければならないた
め、内視鏡可撓管の生産性にも劣っていた。
の操作性に優れた内視鏡可撓管を提供することができる
内視鏡可撓管用外皮を得ることにある。
(1)〜(21)の本発明により達成される。
中空部を有する長尺の成形体を形成する第1の工程と、
前記成形体の少なくとも一部に、放射線を照射する第2
の工程とを有する内視鏡可撓管用外皮の製造方法であっ
て、前記第2の工程において、前記成形体の長手方向の
異なる箇所で、単位面積当たりの前記放射線の被爆量に
差を設けることを特徴とする内視鏡可撓管用外皮の製造
方法。これにより、挿入の操作性に優れた内視鏡可撓管
を提供することができる。
中空部を有する長尺の成形体を形成する第1の工程と、
前記成形体の少なくとも一部に、放射線を照射して、硬
化する第2の工程とを有する内視鏡可撓管用外皮の製造
方法であって、前記第2の工程において、前記成形体の
長手方向の異なる箇所で、単位面積当たりの前記放射線
の被爆量に差を設けることを特徴とする内視鏡可撓管用
外皮の製造方法。これにより、挿入の操作性に優れた内
視鏡可撓管を提供することができる。
られるものである上記(1)または(2)に記載の内視
鏡可撓管用外皮の製造方法。
鏡可撓管用外皮を、生産性良く製造することができ
る。。
押出成形時において実質的に変性しない架橋助剤とを含
むものである上記(3)に記載の内視鏡可撓管用外皮の
製造方法。これにより、内視鏡可撓管の挿入の操作性が
さらに優れたものとなる。
の含有量は、0.5〜5wt%である上記(4)に記載
の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これにより、内視鏡
可撓管の挿入の操作性がさらに優れたものとなる。
エステルを含むものである上記(4)または(5)に記
載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これにより、内視
鏡可撓管の挿入の操作性がさらに優れたものとなる。
とも一部に、組成または物性の異なる複数の層で構成さ
れた積層部を有するものである上記(1)ないし(6)
のいずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。
種の性能を優れたものとすることができる。
回転させつつ行うものである上記(1)ないし(7)の
いずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。
における可撓性のバラツキを小さくすることができる。
照射源と、前記成形体とを相対的に移動させつつ行うも
のである上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の内
視鏡可撓管用外皮の製造方法。
可撓管を簡便に製造することができる。
の照射源と、前記成形体との相対的な移動速度を変化さ
せつつ行うものである上記(9)に記載の内視鏡可撓管
用外皮の製造方法。
可撓管を簡便に製造することができる。
の発射強度を変化させつつ行うものである上記(1)な
いし(10)のいずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の
製造方法。
可撓管を簡便に製造することができる。
の照射回数が異なるものとなるようにして行うものであ
る上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の内視鏡
可撓管用外皮の製造方法。
可撓管を簡便に製造することができる。
の外表面の少なくとも一部に、前記放射線を吸収、遮断
または反射可能なマスクを用いて行うものである上記
(1)ないし(12)のいずれかに記載の内視鏡可撓管
用外皮の製造方法。
可撓管を簡便に製造することができる。
当たりの前記放射線の被爆量が最大となる領域での単位
面積当たりの前記放射線の被爆量は、1×102〜5×
10 6Gy/cm2である上記(1)ないし(9)のい
ずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これに
より、内視鏡可撓管の挿入の操作性がさらに優れたもの
となる。
当たりの前記放射線の被爆量が最大となる領域での単位
面積当たりの前記放射線の被爆量をKmax[Gy/c
m2]、単位面積当たりの前記放射線の被爆量が最小と
なる領域での単位面積当たりの前記放射線の被爆量をK
min[Gy/cm2]としたとき、Kmin/Km
axは、0.8以下である上記(1)ないし(14)の
いずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これ
により、内視鏡可撓管の挿入の操作性がさらに優れたも
のとなる。
ネルギーは、1×102〜4×10 6eVであることを
特徴とする上記(1)ないし(15)のいずれかに記載
の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これにより、内視鏡
可撓管の挿入の操作性がさらに優れたものとなる。
脂、ポリウレタン系エラストマーのうち少なくとも一方
を含有するものである上記(1)ないし(16)のいず
れかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これによ
り、内視鏡可撓管の挿入の操作性がさらに優れたものと
なる。
01〜1.0mmである上記(1)ないし(17)のい
ずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。これに
より、内視鏡可撓管の挿入の操作性がさらに優れたもの
となる。
ずれかに記載の方法により製造されたことを特徴とする
内視鏡可撓管用外皮。これにより、挿入の操作性に優れ
た内視鏡可撓管を提供することができる。
空部を有する長尺の内視鏡可撓管用外皮であって、その
長手方向に、単位面積当たりの前記放射線の被爆量が互
いに異なる第1の領域と、第2の領域とを有し、かつ、
前記第1の領域と、前記第2の領域とで可撓性が異なる
ことを特徴とする内視鏡可撓管用外皮。これにより、挿
入の操作性に優れた内視鏡可撓管を提供することができ
る。
組成または物性の異なる複数の層で構成された積層部を
有するものである組成または物性の異なる複数の層で構
成された積層部を有する上記(20)に記載の内視鏡可
撓管用外皮。これにより、内視鏡可撓管の挿入の操作性
がさらに優れたものとなる。
皮の製造方法および内視鏡可撓管用外皮の好適な実施形
態について、添付図面を参照しつつ説明する。
る内視鏡の全体構成の一例について説明する。
する電子内視鏡(電子スコープ)を示す全体図である。
以下、図1中、上側を「基端」、下側を「先端」として
説明する。
撓性(柔軟性)を有する長尺物の挿入部可撓管1Aと、
挿入部可撓管1Aの先端部に設けられた湾曲部5と、挿
入部可撓管1Aの基端部に設けられ、術者が把持して電
子内視鏡10全体を操作する操作部6と、操作部6に接
続された接続部可撓管7と、接続部可撓管7の先端側に
設けられた光源差込部8とで構成されている。
して使用される。挿入部可撓管1Aの外表面は、本発明
の内視鏡可撓管用外皮を適用した外皮3Aで構成されて
いる。外皮3Aは、後に詳述するように柔軟性(可撓
性)を有する材料で構成されている。
61、62が設置されている。この操作ノブ61、62
を操作すると、挿入部可撓管1A内に配設されたワイヤ
ー(図示せず)が牽引されて、湾曲部5が四方向に湾曲
し、その方向を変えることができる。
被写体像を撮像する図示しない撮像素子(CCD)が設
けられ、また、光源差込部8の先端部に、画像信号用コ
ネクタ82が設けられている。この画像信号用コネクタ
82は、光源装置に接続され、さらに、光源装置は、ケ
ーブルを介してモニタ装置(図示せず)に接続されてい
る。
タ81が設置され、この光源用コネクタ81が光源装置
(図示せず)に接続されている。光源装置から発せられ
た光は、光源用コネクタ81、および、光源差込部8
内、接続部可撓管7内、操作部6内、挿入部可撓管1A
内および湾曲部5内に連続して配設された光ファイバー
束によるライトガイド(図示せず)を通り、湾曲部5の
先端部より観察部位に照射され、照明する。
の反射光(被写体像)は、撮像素子で撮像される。撮像
素子では、撮像された被写体像に応じた画像信号が出力
される。
管1A内、操作部6内および接続部可撓管7内に連続し
て配設され、画像素子と画像信号用コネクタ82とを接
続する画像信号ケーブル(図示せず)を介して、光源差
込部8に伝達される。
で所定の処理(例えば、信号処理、画像処理等)がなさ
れ、その後、モニタ装置に入力される。モニタ装置で
は、撮像素子で撮像された画像(電子画像)、すなわち
動画の内視鏡モニタ画像が表示される。
る電子内視鏡10の全体構成について説明したが、本発
明の内視鏡可撓管用外皮は、光学内視鏡の外皮にも適用
することができることは、言うまでもない。
した外皮を有する挿入部可撓管の実施形態について説明
する。
用した外皮を有する挿入部可撓管の好適実施形態を示す
半縦断面図である。
芯材2と、その外周を被覆する外皮3Aとを有してい
る。また、挿入部可撓管1Aには、内部に、例えば、光
ファイバ、電線ケーブル、ケーブルまたはチューブ類等
の内蔵物等(図中省略)を配置、挿通することができる
空間24(中空部)が設けられている。
周を被覆する網状管(編組体)22とで構成され、全体
としてチューブ状の長尺物として形成されている。この
芯材2は、挿入部可撓管1Aを補強する効果を有する。
特に、螺旋管21と網状管22を組合わせたことによ
り、挿入部可撓管1Aは、十分な機械的強度を確保でき
る。
に間隔25をあけて巻いて形成されたものである。帯状
材を構成する材料としては、例えば、ステンレス等の鉄
系合金、銅系合金等が好ましく用いられる。
線23を複数並べたものを編組して形成されている。細
線23を構成する金属製の材料としては、例えば、ステ
ンレス等の鉄系合金、銅系合金等が挙げられる。また、
非金属製の材料としては、例えば、高融点樹脂、カーボ
ンファイバー、ガラス繊維等が挙げられる。また、網状
管22を形成する細線23のうち少なくとも1本に合成
樹脂の被覆(図示せず)が施されていてもよい。
用外皮を適用した外皮3Aが設けられている。
する材料で構成される。このような外皮3Aは、体液等
が内視鏡内部に侵入するのを防止するとともに挿入部可
撓管1Aの管腔内への挿入のし易さ(挿入の操作性)を
向上する効果を有する。外皮3Aの構成材料としては、
例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン
系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリイミド系樹脂等の各種可撓性を有する樹脂や、
ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラスト
マー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリアミド系エ
ラストマー、ポリスチレン系エラストマー、エチレンプ
ロピレンゴム、ラテックスゴム等の各種エラストマー等
の高分子材料が挙げられ、これらのうち、1種または2
種以上を組み合わせて用いることができる。また、外皮
3A中には、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−
テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂や、
フッ素系エラストマー、シリコーンゴム等の高分子材料
が含まれていてもよい。
に、ポリウレタン系樹脂、ポリウレタン系エラストマー
のうち少なくとも一方を含む材料で構成されているのが
好ましい。これにより、内視鏡可撓管1の柔軟性は、特
に優れたものとなる。また、外皮3A中には、必要に応
じて任意に添加物が配合されてもよい。
剤、可塑剤、無機フィラー、顔料、各種安定剤(酸化防
止剤、光安定剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、潤
滑剤)、X線造影剤等が挙げられる。
外皮3A全体にわたって、均一なものであってもよい
し、各部位で異なるものであってもよい。例えば、含有
成分の配合比が厚さ方向に順次変化するもの(傾斜材
料)等であってもよい。
その長手方向に、可撓性が互いに異なる第1の領域と、
第2の領域とを有する。これにより、挿入部可撓管1A
は、挿入の操作性に優れたものとなる。外皮3Aは、例
えば、長手方向に沿って、可撓性が連続的に変化するも
のであっても、非連続的(段階的)に変化するものであ
ってもよい。また、外皮3Aは、例えば、先端側が柔軟
性に優れ、基端側が剛性に優れるものであってもよい
し、柔軟性の高い領域と低い領域とが長手方向に沿って
交互に存在するようなものであってもよい。
が、0.01〜1.0mmであるのが好ましく、0.0
5〜0.8mmであるのがより好ましい。
ると、外皮3Aの機械的強度が低下するため、内視鏡可
撓管の耐久性が低下し、繰り返し使用することにより、
その内部に体液等の液体が侵入する可能性がある。
超えると、挿入部可撓管1Aの可撓性(柔軟性)が低下
する場合がある。
は、長手方向に沿って一定であるが、長手方向に沿って
変化するものであってもよい。
した外皮を有する挿入部可撓管1Aについて説明した
が、本発明の内視鏡可撓管用外皮は、接続部可撓管7の
外皮にも適用することができる。
実施形態について説明する。まず、外皮3Aの製造に用
いる外皮材料31を用意する。
料またはこれらのプレポリマーを含むものであるのが好
ましい。
よる前記高分子材料の架橋反応を促進する架橋助剤が含
まれているのが好ましい。外皮材料31中に架橋助剤が
含まれていると、放射線を照射した領域における前記高
分子材料の架橋反応が進行し易くなる。このため、外皮
3Aの長手方向の各部位における可撓性に、変化を与え
易くなる。また、架橋反応時において、全体としての放
射線の照射量を少なくすることも可能となる。
出成形時に実質的に変性しないものであるのが好まし
い。このような架橋助剤としては、例えば、イソシアヌ
ル酸エステルが挙げられる。イソシアヌル酸エステルと
しては、トリアシルイソシアヌレート、トリメタアシル
イソシアヌレートや、これらのうち少なくとも1種を含
む重合体(ダイマー、トリマー、オリゴマー、プレポリ
マー、ポリマー、共重合体等)等が挙げられるが、この
中でも特に、トリアシルイソシアヌレートを主とするも
のであるのが好ましい。架橋助剤として、トリアシルイ
ソシアヌレートを主とするものを用いた場合、放射線照
射による架橋反応が、より効率良く進行するため、比較
的少量の放射線で架橋構造物を得ることができる。
(含有率)は、特に限定されないが、0.5〜5wt%
であるのが好ましく、1.0〜3.5wt%であるのが
より好ましい。
が前記下限値未満であると、架橋助剤による効果が十分
に得られない場合がある。
含有量が前記上限値を超えると、外皮材料31中におけ
る前記高分子材料の含有量が相対的に低下し、前記高分
子材料の特性が低下する場合がある。
は軟化し、混合、混練することにより得られる。各成分
を溶融または軟化し、混合、混練するには、例えば、ニ
ーダー、ニーダールーダー、ロール、連続混練押出機等
の混練機等が使用可能である。このような混練機を用い
て各成分を混練した場合、外皮材料31は、各成分が均
一に混合されたものとなる。
ば、160〜220℃程度であるのが好ましく、170
〜210℃程度であるのがより好ましく、180〜20
0℃程度であるのがさらに好ましい。各成分を、かかる
温度範囲で混練した場合、外皮材料31中の各成分の均
一度は向上する。
以下に述べる、中空部を有する長尺の成形体4を製造す
る工程(第1の工程)に供される。
いが、次に説明するような押出成形により形成するのが
好ましい。成形体4の形成を押出成形により行うことに
より、均一、均質な成形体4を生産性良く形成すること
が可能となる。その結果、性能のバラツキの少ない外皮
3Aを生産性良く製造することが可能となる。
を被覆している押出成形機のダイスヘッドの部分の縦断
面図である。以下の説明では、図3中の左側を「先
端」、右側を「基端」として説明する。
プル132とを有している。ダイスヘッド13には、基
端から先端に貫通する円形断面の通路133が形成され
ている。
し、図示しない移送手段により、基端から先端に向かっ
て長手方向(図3中の矢印A方向)に移動する。
1とニップル132とによって、外皮材料通路134が
形成されている。外皮材料通路134の先端は、通路1
33内に周状に開口しており、押し出し口135を形成
している。
せず)に投入された外皮材料31が、シリンダ(図示せ
ず)内のスクリュー(図示せず)によって順次送り込ま
れる(図3中の矢印B部)。送り込まれた外皮材料31
は、外皮材料通路134を通って、押し出し口135か
ら押し出され、長手方向に移動する芯金9の外周に順次
被覆される。
は、特に限定されないが、例えば、180〜220℃程
度であるのが好ましく、190〜200℃程度であるの
がより好ましい。押出成形時おける外皮材料31の温度
が、かかる温度範囲の場合、外皮材料31の成形加工性
が特に優れたものとなる。このため、成形体4の厚さ
は、その均一度が向上する。
さは、0.01〜1.0mmであるのが好ましく、0.
05〜0.8mmであるのがより好ましい。
ると、成形体4を用いて製造される外皮3Aの機械的強
度が低下する傾向を示す。このため、内視鏡可撓管の耐
久性が低下し、繰り返し使用することにより、その内部
に体液等の液体が侵入する可能性がある。
超えると、成形体4を用いて製造される外皮3Aの可撓
性(柔軟性)が低下する場合がある。
は、長手方向に沿って一定であるが、長手方向に沿って
変化するものであってもよい。
少なくとも一部に、放射線を照射する工程(第2の工
程)に供される。これにより、放射線を被爆した部位が
放射線硬化し、外皮3Aが得られる。
る領域である第1の領域と第2の領域とで、単位面積当
たりの放射線の被爆量に差を設けるようにして放射線の
照射を行うことに特徴を有する。これにより、成形体の
各部位における硬化の程度に差が生じ、得られる外皮3
Aは、可撓性が各部位で異なるものとなり、挿入の操作
性に優れたものとなる。
における放射線の被爆量に差を設けるため、成形体の組
成がその長手方向に沿って一定であってもよい。このた
め、製造時において、材料を途中で切り替える必要がな
くなり、内視鏡可撓管の生産性も向上する。
うものであってもよいが、2回以上に分けて行うのが好
ましい。成形体4への放射線の照射を2回以上に分けて
行うことにより、放射線照射1回当たりの放射線のエネ
ルギーを小さくすることが可能となる。これにより、放
射線の被爆時における発熱を防止、抑制することが可能
となり、成形体4の構成材料の熱劣化を効果的に防止す
ることができる。
体4の硬化は、少なくともその外表面付近で起こればよ
い。
(第2の工程)を説明するための図である。
1から成形体4の長手方向に対し、ほぼ垂直方向(図中
矢印Cで示す方向)に発射される。
す方向等に、成形体4を回転しつつ行うものであるのが
好ましい。このように、成形体4を回転しつつ、成形体
4に対する放射線照射を行うことにより、外皮3Aは、
周方向における可撓性のバラツキが小さいものとなる。
射源11と、成形体4とを相対的に移動させつつ行う。
照射源11と成形体4とを相対的に移動させる方法とし
ては、例えば、成形体4を図中矢印Eで示す方向に移動
させる方法、照射源11を図中矢印Fで示す方向に移動
させる方法、成形体4を図中矢印Eで示す方向に移動し
つつ、照射源11を図中矢印Fで示す方向に移動させる
方法等が挙げられる。
たりの放射線の被爆量に差を設けるように、放射線を照
射する方法としては、例えば、放射線照射を、照射源1
1と成形体4との相対的な移動速度を変化させつつ行う
方法、照射源11から発射される放射線の発射強度を変
化させつつ行う方法、成形体4の各部位によって放射線
照射の回数に差を設ける方法や、これらのうち少なくと
も二つを組み合わせた方法等が挙げられる。このような
方法で放射線照射を行うことにより、成形体4の各部位
における放射線の被爆量を比較的容易にコントロールす
ることができる。このため、外皮3Aの各部位における
可撓性の微妙な調整が可能となる。その結果、挿入部可
撓管1Aの挿入の操作性は、特に優れたものとなる。な
お、第1の領域と第2の領域とで、単位面積当たりの放
射線の被爆量に差を設ける方法は、前述したような方法
に限定されない。例えば、照射源11から発射される放
射線の成形体4に対する入射角を各部位で異なるものと
することにより、各部位における放射線の被爆量に差を
設けてもよい。
長手方向に沿って連続的に変化するものであっても、非
連続的(段階的)に変化するものであってもよい。
は、例えば、γ線、X線等の電磁波、α線(He2+)
等のイオン粒子線、β線(電子線)、陽子線、中性子線
等が挙げられる。
放射線の被爆量が最大となる領域(最大被爆領域)での
単位面積当たりの前記放射線の被爆量は、例えば、1×
10 2〜5×106Gy/cm2であるのが好ましく、
1×105〜5×106Gy/cm2であるのがより好
ましく、5×105〜2×106Gy/cm2であるの
がさらに好ましい。
の被爆量が前記下限値未満であると、各部位における放
射線の被爆量の差が小さくなる。このため、得られる外
皮3Aの各部位における可撓性の差も小さくなる。その
結果、挿入部可撓管1Aの挿入の操作性が不十分となる
可能性がある。
放射線の被爆量が前記上限値を超えると、放射線の被爆
時における発熱により、成形体4の構成材料が熱劣化す
る可能性がある。
の放射線の被爆量が最大となる領域での単位面積当たり
の放射線の被爆量をKmax[Gy/cm2]、単位面
積当たりの放射線の被爆量が最小となる領域での単位面
積当たりの放射線の被爆量をKmin[Gy/cm2]
としたとき、Kmin/Kmaxは、0.8以下である
のが好ましく、0.5以下であるのがより好ましい。K
min/Kmaxの値が0.8を超えると、各部位にお
ける放射線の被爆量の差が小さくなる。このため、得ら
れる外皮3Aの各部位における可撓性の差も小さくな
る。その結果、挿入部可撓管1Aの挿入の操作性が不十
分となる可能性がある。
子あたりのエネルギーは、例えば、1×102〜4×1
06eVであるのが好ましく、5×102〜2×106
eVであるのがより好ましい。成形体4に照射される放
射線の1量子あたりのエネルギーがこのような範囲の値
であると、前記高分子材料の架橋反応が効率よく進行す
るため、放射線の照射量を比較的少なくしても、各部位
における可撓性の差を十分なものとすることができる。
に被覆された状態で放射線の照射を行っているが、芯金
8を除去した後、成形体4に放射線を照射してもよい。
の成形体4に対して、同時に放射線を照射してもよい。
これにより、外皮3Aの生産性がさらに向上する。
実施形態について説明する。以下、本実施形態の製造方
法について、前述した第1実施形態の製造方法との違い
を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省
略する。
2の工程を説明するための図である。以下の説明では、
図5中の左側を「先端」、右側を「基端」として説明す
る。
では、成形体4の外表面の少なくとも一部に、放射線を
吸収、遮断または反射可能なマスク12を被覆した状態
で、成形体4に対して放射線を照射する。このとき、マ
スク12は、成形体4の外周に固定されている。このた
め、例えば、成形体4を図中矢印Dで示す方向に回転さ
せた場合、これに伴い、マスク12も回転する。なお、
マスク12は、照射された放射線の少なくとも一部を吸
収、遮断または反射するものであればいかなるものであ
ってもよい。すなわち、マスク12は、マスク12に照
射された放射線の照射量より、マスク12が被覆された
部位への放射線の透過量のほうが少なくなるような効果
を有するものであればいかなるものであってもよい。
射線の被爆量をマスク12を用いて調整することによ
り、外皮3Aの長手方向の各部位における架橋率を容易
に異なるものとすることができる。
のみを被覆しているが、成形体4の外表面の2箇所以上
を被覆するものであってもよい。また、マスクが成形体
の外表面の2箇所以上を被覆する場合、各マスクは、互
いに、放射線透過率が同一のものであっても、異なるも
のであってもよい。
を有するものであっても、各部位によって異なる厚さを
有するものであってもよい。
11とを相対的に移動させつつ、放射線を発射している
が、放射線は、例えば、成形体4の全長に向けて、同時
に発射されるものであってもよい。
実施形態について説明する。以下、本実施形態の製造方
法について、前述した第1、第2実施形態の製造方法と
の違いを中心に説明し、同様の事項については、その説
明を省略する。
2の工程を説明するための図である。以下の説明では、
図6中の左側を「先端」、右側を「基端」として説明す
る。
では、成形体4と照射源12との間に、成形体4とは離
間したマスク12を設置した状態で放射線を照射する。
成形体4とマスク12とが互いに離間しているため、例
えば、マスク12の回転を伴わずに、成形体4のみを図
中矢印Dで示す方向へ回転させることができる。
に、成形体4のみを回転させることができるため、マス
ク12が成形体4の周方向の少なくとも一部を覆うもの
であっても、周方向に均一な可撓性を有する外皮3Aを
容易に製造することができる。
ことにより、成形体4の外周にマスク12を固定する工
程がなくなる。したがって、外皮3Aの生産性がさらに
向上する。
全体を包囲するものであってもよい。
実施形態について説明する。以下、本実施形態の製造方
法について、前述した第3実施形態の製造方法との違い
を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省
略する。
2の工程を説明するための図である。以下の説明では、
図7中の左側を「先端」、右側を「基端」として説明す
る。
で用いられるマスク12には、微小な孔121が形成さ
れている。これにより、照射源11より発射された放射
線の一部が孔121を通過して、成形体4に到達するこ
ととなる。このため、成形体4の長手方向での、マスク
12で覆われた領域における硬化反応の進行の度合いを
調整することが可能となり、結果として、得られる外皮
3Aの対応する領域における可撓性を調整することが可
能となる。また、孔121の数、大きさ、密度等を調整
することにより、成形体4の長手方向でのマスク12で
覆われた領域に到達する放射線量をさらに精密に調整す
ることができる。
マスク12の各部位において均一なものであっても、不
均一なものであってもよい。例えば、マスク12の基端
側で孔121の開孔密度が大きく、基端側で開孔密度が
小さいものであってもよい。
用した外皮を有する挿入部可撓管の他の実施形態を示す
半縦断面図である。
て、前述した挿入部可撓管1Aとの相違点を中心に説明
し、同様の事項の説明については省略する。
33とを有する積層体で構成されている。
は物性の異なる材料で構成されている。これにより、内
層32の特性と外層33の特性との組み合わせによっ
て、各層を構成する材料の利点を併有し、各層の構成材
料の欠点を補完することができる。ここで言う「物性」
としては、例えば、剛性(柔軟性)、硬度、伸び率、引
張り強さ、せん断強さ、曲げ弾性率、曲げ強さ等の物理
的特性や、耐薬品性、耐候性等の化学的特性等が挙げら
れる。なお、これらは一例であり、これらに限定される
ものではない。
おり、芯材2と密着している。内層32は、その全長に
渡って物性がほぼ均質になっている。
ぼ一定になっている。内層32の平均厚さは、特に限定
されないが、通常は、0.01〜1.0mmであるのが
好ましく、0.05〜0.8mmであるのがより好まし
い。
に優れたものであるのが好ましい。このような材料とし
ては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレ
フィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等の
ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、エチレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂、ポリ
イミド等の各種可撓性を有する樹脂や、ポリウレタン系
エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリオレ
フィン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポ
リスチレン系エラストマー、フッ素系エラストマー、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、ラテックスゴム等の各種エ
ラストマー等の高分子材料が挙げられ、これらのうち、
1種または2種以上を組み合わせて用いることができ
る。
マー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系
エラストマーは、芯材2との密着性に優れるため、好ま
しい。また、内層32中には、必要に応じて任意に添加
物が配合されてもよい。
剤、可塑剤、無機フィラー、顔料、各種安定剤(酸化防
止剤、光安定剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、潤
滑剤)、X線造影剤等が挙げられる。
いる。外層33は、前述した第1実施形態の外皮3Aと
構成材料と同様な材料で構成されている。
ぼ一定になっている。また、外層33の平均厚さは、特
に限定されないが、通常は、0.01〜1.0mmであ
るのが好ましく、0.05〜0.8mmであるのがより
好ましい。
が積層された積層部をその全長にわたって有するもので
あっても、その長手方向の少なくとも一部に有するもの
であってもよい。
様、押出成形により得られる成形体4に対して、放射線
を照射することにより製造することができる。
機を用いて押出成形を行った場合、各押し出し口から内
層32の構成材料、外層33の構成材料を同時に押出
し、その積層体を芯金の外周に被覆することにより、積
層構造を有する成形体4を連続的に製造することができ
る。なお、放射線照射による硬化は、少なくとも外層3
3で起こればよい。
方法および内視鏡可撓管用外皮について説明したが、本
発明は、これらに限定されるものではない。
部に、3層以上の積層部を有するものであってもよい。
これにより、外皮の各層の特性の組み合わせによって、
内視鏡可撓管用外皮に必要とされる各種の性能を特に優
れたものとすることができる。
してもよい。これにより、内視鏡可撓管の製造工程を簡
略化することができる。また、外皮材料の被覆時に、芯
材の隙間等に外皮材料が侵入するため、得られる内視鏡
可撓管は、芯材と外皮との密着性が特に優れたものとな
る。
して行ってもよい。例えば、図3中の押し出し口付近に
照射源を設置し、押し出し口から排出されてくる成形体
に、順次放射線を照射することにより、連続的に外皮を
製造してもよい。
線の照射は、外皮材料の硬化を目的とするものであった
が、その目的はこれに限定されない。放射線の照射は、
例えば、外皮材料の改質、滅菌等を目的とするものであ
ってもよい。
る。
トマー(製品名:パンデックス、大日本インキ化学工業
(株)社製)を用意し、これを195℃で混練した。
外周に、前記混練物を押出成形により被覆することによ
り、中空部を有する長尺の成形体(長さ1.6m、平均
厚さ0.5mm)を得た。押出成形時の外皮材料温度
は、190℃であった。
先端側から基端側に向けて、照射源から発射される放射
線を照射し、その後、芯金を除去することにより、内視
鏡可撓管用外皮を得た。この放射線照射は、芯金に被覆
された成形体を、図4中、矢印Dで示す方向に回転さ
せ、かつ矢印Eで示す方向に移動させつつ行った。
1量子あたりのエネルギーは、3×105eVであっ
た。
の送り速度が、放射線が成形体の先端を照射したときに
最大となり、放射線が成形体の基端を照射したときに最
小となるような等加速度運動として行った。この操作を
合計10回繰り返し行った。
し、照射源から発射される放射線の発射強度を変化させ
つつ行った以外は、前記実施例1と同様にして内視鏡可
撓管用外皮を製造した。成形体に照射された放射線の発
射強度は、成形体の先端から長手方向の中点までにおい
ては、1.0×105eV、成形体の長手方向の中点か
ら基端までにおいては、3.0×105eVとした。
発射強度が先端で最小、基端で最大となるように、放射
線の発射強度を一定の割合で連続的に変化(増大)させ
た以外は、前記実施例2と同様にして内視鏡可撓管用外
皮を製造した。
し、成形体に照射する放射線の照射回数を、成形体の先
端から長手方向の中点までの領域については、5回と
し、成形体の長手方向の中点から基端までの領域につい
ては、10回とした以外は、前記実施例1と同様にして
内視鏡可撓管用外皮を製造した。
先端から長手方向の中点までを、ほぼ均一な厚さのマス
ク(構成材料:ポリエチレン、平均厚さ:0.5mm)
で被覆し、成形体の送り速度を一定とした状態で成形体
に対する放射線の照射を行った以外は、前記実施例1と
同様にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
成形体との間に、成形体の先端から長手方向の中点まで
における被爆量が小さくなるように、ほぼ均一な厚さの
マスク(構成材料:ポリエチレン、平均厚さ:0.5m
m)を設置し、図6中矢印Fで示す方向に照射源を一定
速度で移動させつつ、成形体に対する放射線の照射を行
った以外は、前記実施例1と同様にして内視鏡可撓管用
外皮を製造した。なお、放射線の照射時においては、成
形体はその長手方向に移動させなかった。
(構成材料:ポリエチレン、平均厚さ:0.5mm)と
して、その全面にわたって微小な孔がほぼ均一に形成さ
れたものを用いた以外は、前記実施例6と同様にして内
視鏡可撓管用外皮を製造した。なお、放射線の照射時に
おいては、成形体はその長手方向に移動させなかった。
エラストマー(製品名:パンデックス、大日本インキ化
学工業(株)社製):98.0wt%と、トリアリルイ
ソシアヌレート:2.0wt%との混練物を用いて成形
体を形成し、成形体の先端から長手方向の中点までにお
ける放射線の発射強度を0.5×105eV、成形体の
長手方向の中点から基端までにおける放射線の発射強度
を1.5×105eVとした以外は、前記実施例2と同
様にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
エラストマー(製品名:パンデックス、大日本インキ化
学(株)社製):49wt%と、ペレット状のポリエス
テル系樹脂(製品名:ハイトレル、東洋紡(株)社
製):49wt%と、トリアリルイソシアヌレート:
2.0wt%との混練物を用いて成形体を形成した以外
は、前記実施例8と同様にして内視鏡可撓管用外皮を製
造した。
レット状のポリウレタン系エラストマー(製品名:パン
デックス、大日本インキ化学工業(株)社製)、外層の
構成材料として、ペレット状のポリエステル系樹脂(製
品名:ハイトレル、東洋紡(株)社製)を用意し、それ
ぞれ、200℃で混練した。
機を用いて、前記内層の構成材料の混練物、前記外層の
構成材料の混練物を同時に押出し、その積層体を外径1
0.0mmの円筒状の芯金の外周に被覆することによ
り、中空部を有する長尺の成形体(長さ1.6m、平均
厚さ0.5mm)を得た。押出成形時における内層の構
成材料温度、外層の構成材料温度は、いずれも200℃
であった。
記実施例1と同様にして、放射線の照射を行うことによ
り、内視鏡可撓管用外皮を得た。
て形成した成形体を用いた以外は、前記実施例2と同様
にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
て形成した成形体を用いた以外は、前記実施例3と同様
にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
て形成した成形体を用いた以外は、前記実施例4と同様
にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
て形成した成形体を用いた以外は、前記実施例5と同様
にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
て形成した成形体を用いた以外は、前記実施例6と同様
にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
て形成した成形体を用いた以外は、前記実施例7と同様
にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
状態で放射線の照射を行った以外は、前記実施例1と同
様にして内視鏡可撓管用外皮を製造した。
て、それぞれ、長手方向の異なる箇所における曲げ剛性
を測定した。
一定のスパンL(200mm)の2点で支持し、支持す
る2点の中点を下方に押圧して一定の距離y(50m
m)だけ荷重点が変位するときの押圧力Fの大きさを各
箇所における曲げ剛性とした。
基端側に20cmの距離にある位置を荷重点a、内視鏡
可撓管用外皮の長手方向の中点を荷重点b、内視鏡可撓
管用外皮の基端から先端側に20cmの距離にある位置
を荷重点cとし、各内視鏡可撓管用外皮について、それ
ぞれこれら3点を中心としたときの曲げ剛性を測定し
た。
における曲げ剛性を1としたときの、各内視鏡可撓管用
外皮の各箇所における曲げ剛性の大きさを表1に示す。
また、表1には、単位面積当たりの放射線の被爆量が最
大となる領域での単位面積当たりの放射線の被爆量K
max[Gy/cm2]、単位面積当たりの放射線の被
爆量が最小となる領域での単位面積当たりの放射線の被
爆量Kmin[Gy/cm2]を併せて示す。
用いて以下のようにして、内視鏡可撓管を製造した。
ステンレス製の帯状材を巻回して、外径9.9mm、内
径9.6mmの螺旋管を作製した。
線を用意し、これらを3本を一組とし、編組することに
より網状管を作製した。
巻回した状態の螺旋管の外周に被覆することにより芯材
を作製した。
し、その後、芯金を除去することにより、内視鏡可撓管
を製造した。
について、以下に説明するような挿入の操作性試験を行
った。
て、図1に示す電子内視鏡10を製造した。製造した各
電子内視鏡10の挿入部を人体の体腔を模造した生体モ
デルに挿入し、その先端(湾曲管5の先端)が生体モデ
ルの大腸相当部分に達するまで挿入した。挿入の操作性
試験では、そのときの挿入の操作性を以下の4段階の基
準に従って評価した。
き、内視鏡可撓管としての使用に最適。 ○:挿入操作が支障なく行うことができ、内視鏡可撓管
としての使用に適す。 △:挿入操作に手間取り、内視鏡可撓管としての使用に
問題あり。 ×:挿入操作がしづらく、内視鏡可撓管としての使用に
適さず。 挿入の操作性試験の結果を表1に示す。
可撓管用外皮は、その長手方向に、互いに可撓性の異な
る領域(第1の領域および第2の領域)を有しており、
優れた挿入の操作性を有する内視鏡可撓管の製造に適し
ている。特に、成形体の構成材料として、架橋助剤を含
むものを用いた実施例8、9による内視鏡可撓管では、
放射線の発射強度が弱く、照射量が少ないにもかかわら
ず、他の実施例による内視鏡可撓管と同様、優れた挿入
の操作性を有している。
は、その長手方向に沿って、一様な可撓性を有している
ため、内視鏡可撓管の製造に用いた場合に、満足な挿入
の操作性が得られていない。
入の操作性に優れた内視鏡可撓管用外皮を提供すること
ができる内視鏡可撓管用外皮を得ることができる。
の1量子あたりのエネルギー、照射回数等の設定を適宜
行ったり、外皮材料中に添加する架橋助剤の種類や含有
量を適宜選択することにより、さらに顕著なものとな
る。
要がないため、生産性も優れたものとなる。
る成形体を、組成または物性の異なる複数の層で構成さ
れた積層部を有するものとすることにより、得られる内
視鏡可撓管用外皮は、内視鏡可撓管に求められる各種の
性能が特に優れたものとなる。
有する電子内視鏡を示す全体図である。
有する挿入部可撓管の実施形態を示す半縦断面図であ
る。
し、成形体を形成する工程(第1の工程)を示す縦断面
図である。
工程)を説明するための縦断面図である。
工程)を説明するための縦断面図である。
工程)を説明するための縦断面図である。
工程)を説明するための縦断面図である。
有する挿入部可撓管の他の実施形態を示す半縦断面図で
ある。
する方法を示す図である。
12)
出成形時に実質的に変性しないものであるのが好まし
い。このような架橋助剤としては、例えば、イソシアヌ
ル酸エステルが挙げられる。イソシアヌル酸エステルと
しては、トリアリルイソシアヌレート、トリメタアリル
イソシアヌレートや、これらのうち少なくとも1種を含
む重合体(ダイマー、トリマー、オリゴマー、プレポリ
マー、ポリマー、共重合体等)等が挙げられるが、この
中でも特に、トリアリルイソシアヌレートを主とするも
のであるのが好ましい。架橋助剤として、トリアリルイ
ソシアヌレートを主とするものを用いた場合、放射線照
射による架橋反応が、より効率良く進行するため、比較
的少量の放射線で架橋構造物を得ることができる。
Claims (21)
- 【請求項1】 高分子材料を含む材料を用いて、中空部
を有する長尺の成形体を形成する第1の工程と、 前記成形体の少なくとも一部に、放射線を照射する第2
の工程とを有する内視鏡可撓管用外皮の製造方法であっ
て、 前記第2の工程において、前記成形体の長手方向の異な
る箇所で、単位面積当たりの前記放射線の被爆量に差を
設けることを特徴とする内視鏡可撓管用外皮の製造方
法。 - 【請求項2】 高分子材料を含む材料を用いて、中空部
を有する長尺の成形体を形成する第1の工程と、 前記成形体の少なくとも一部に、放射線を照射して、硬
化する第2の工程とを有する内視鏡可撓管用外皮の製造
方法であって、 前記第2の工程において、前記成形体の長手方向の異な
る箇所で、単位面積当たりの前記放射線の被爆量に差を
設けることを特徴とする内視鏡可撓管用外皮の製造方
法。 - 【請求項3】 前記成形体は、押出成形により得られる
ものである請求項1または2に記載の内視鏡可撓管用外
皮の製造方法。 - 【請求項4】 前記材料は、高分子材料と、前記押出成
形時において実質的に変性しない架橋助剤とを含むもの
である請求項3に記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方
法。 - 【請求項5】 前記材料中における前記架橋助剤の含有
量は、0.5〜5wt%である請求項4に記載の内視鏡
可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項6】 前記架橋助剤は、イソシアヌル酸エステ
ルを含むものである請求項4または5に記載の内視鏡可
撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項7】 前記成形体は、長手方向の少なくとも一
部に、組成または物性の異なる複数の層で構成された積
層部を有するものである請求項1ないし6のいずれかに
記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項8】 前記第2の工程は、前記成形体を回転さ
せつつ行うものである請求項1ないし7のいずれかに記
載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項9】 前記第2の工程は、前記放射線の照射源
と、前記成形体とを相対的に移動させつつ行うものであ
る請求項1ないし8のいずれかに記載の内視鏡可撓管用
外皮の製造方法。 - 【請求項10】 前記第2の工程は、前記放射線の照射
源と、前記成形体との相対的な移動速度を変化させつつ
行うものである請求項9に記載の内視鏡可撓管用外皮の
製造方法。 - 【請求項11】 前記第2の工程は、前記放射線の発射
強度を変化させつつ行うものである請求項1ないし10
のいずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項12】 前記第2の工程は、前記放射線の照射
回数が異なるものとなるようにして行うものである請求
項1ないし11のいずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮
の製造方法。 - 【請求項13】 前記第2の工程は、前記成形体の外表
面の少なくとも一部に、前記放射線を吸収、遮断または
反射可能なマスクを用いて行うものである請求項1ない
し12のいずれかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方
法。 - 【請求項14】 前記成形体において、単位面積当たり
の前記放射線の被爆量が最大となる領域での単位面積当
たりの前記放射線の被爆量は、1×102〜5×106
Gy/cm2である請求項1ないし9のいずれかに記載
の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項15】 前記成形体において、単位面積当たり
の前記放射線の被爆量が最大となる領域での単位面積当
たりの前記放射線の被爆量をKmax[Gy/c
m2]、単位面積当たりの前記放射線の被爆量が最小と
なる領域での単位面積当たりの前記放射線の被爆量をK
min[Gy/cm2]としたとき、Kmi n/K
maxは、0.8以下である請求項1ないし14のいず
れかに記載の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項16】 前記放射線の1量子あたりのエネルギ
ーは、1×102〜4×106eVであることを特徴と
する請求項1ないし15のいずれかに記載の内視鏡可撓
管用外皮の製造方法。 - 【請求項17】 前記材料は、ポリウレタン系樹脂、ポ
リウレタン系エラストマーのうち少なくとも一方を含有
するものである請求項1ないし16のいずれかに記載の
内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項18】 前記成形体の平均厚さは、0.01〜
1.0mmである請求項1ないし17のいずれかに記載
の内視鏡可撓管用外皮の製造方法。 - 【請求項19】 請求項1ないし18のいずれかに記載
の方法により製造されたことを特徴とする内視鏡可撓管
用外皮。 - 【請求項20】 放射線硬化により形成された中空部を
有する長尺の内視鏡可撓管用外皮であって、 その長手方向に、単位面積当たりの前記放射線の被爆量
が互いに異なる第1の領域と、第2の領域とを有し、か
つ、 前記第1の領域と、前記第2の領域とで可撓性が異なる
ことを特徴とする内視鏡可撓管用外皮。 - 【請求項21】 長手方向の少なくとも一部に、組成ま
たは物性の異なる複数の層で構成された積層部を有する
ものである組成または物性の異なる複数の層で構成され
た積層部を有する請求項20に記載の内視鏡可撓管用外
皮。
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