JP2002211665A - 塗布器具およびそれを用いたエアゾール製品 - Google Patents

塗布器具およびそれを用いたエアゾール製品

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    • B65D83/28Nozzles, nozzle fittings or accessories specially adapted therefor
    • B65D83/285Nozzles, nozzle fittings or accessories specially adapted therefor for applying the contents, e.g. brushes, rollers, pads, spoons, razors, scrapers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高いマッサージ効果が得られ、しかもエアゾ
ール製品のエアゾール組成物を周囲に飛散することな
く、所望の場所に効果的に塗布することができる塗布器
具およびそれを用いたエアゾール製品を提供する。 【解決手段】 エアゾール製品のエアゾール組成物を対
象物に塗布するための塗布器具2であって、内部に噴射
経路が形成され、外面に噴射口が形成された本体4と、
該本体の外面に回転自在に配設された複数の小球6とか
らなり、前記噴射経路に送られ、前記噴射口から噴射さ
れるエアゾール組成物を、前記対象物の表面において小
球6を転動させるとともに、本体外面の少なくとも一部
で塗布することができる塗布器具2。および該塗布器具
2を用いたエアゾール製品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗布器具およびそれ
を用いたエアゾール製品に関する。さらに詳しくは、高
いマッサージ効果が得られ、しかもエアゾール製品のエ
アゾール組成物を周囲に飛散することなく、所望の場所
に効果的に塗布することができる塗布器具およびそれを
用いたエアゾール製品に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
のエアゾール製品は、塗布面に霧状で噴霧するものや、
泡状やゲル状で吐出する形態があり、これら製品は、噴
射ボタンを押下げ操作をすると同時にエアゾール容器内
のエアゾール組成物が塗布される。
【0003】霧状に噴射する場合は、エアゾール組成物
を広範囲に付着させることができるとともに冷却感が得
られる。しかし、噴霧粒子が塗布面で飛散しやすいた
め、不要な箇所に付着したり、使用者が吸引するおそれ
がある。
【0004】一方、泡やゲル状で吐出する場合は、エア
ゾール組成物を所望の箇所に効果的に塗布することが可
能であり、指で塗り伸ばすことによりマッサージ効果が
得られる。しかし、塗り伸ばす指にエアゾール組成物が
付着するため、使用後に拭き取ったり、洗い流すなどの
行為が必要となる。
【0005】育毛剤や消炎鎮痛剤などのエアゾール製品
では、使用用途に応じた形状を有する塗布部材を塗布面
に押しつけて、エアゾール組成物を噴射させるエアゾー
ル製品がある。
【0006】たとえば、噴射ボタンを直接頭皮に押しつ
けながら噴射するエアゾール容器(特公平6−2657
2号公報)や、複数の突起を備え、この突起を塗布面に
押しつけながらエアゾール組成物を噴射し、さらにエア
ゾール組成物の運動エネルギーを利用して振動を与える
エアゾール装置(特公平6−34805号公報)や、塗布
部材に回転可能な押圧ボールを備え、押圧ボールを回転
させることによって刺激を与えるエアゾール装置(特開
平9−132282号公報)などがある。
【0007】特公平6−26572号公報および特公平
6−34805号公報記載の装置では、塗布部材を塗布
面に押しつけてエアゾール組成物を噴射するため、噴射
とともにマッサージ効果が得られたり、塗布面での飛び
散りを防止できる。しかし、押し付けによる刺激感しか
得られず(つぼを押えるのみで、ほぐす効果がない)、
充分なマッサージ効果が得られない、という問題があ
る。
【0008】また、特開平9−1332282号公報記
載のエアゾール装置では、図8に示されるように、噴射
ノズル31の先端面に回転自在に配設された押圧用のボ
ール32を回転させながらエアゾール組成物を噴射ノズ
ル31の噴射口33から噴射することができるため、指
を用いずに、塗布部材を用いてエアゾール組成物を皮膚
Sの表面に塗り伸ばすことができ、さらに押付け方向だ
けでなく、横方向へもマッサージすることができる(ボ
ールが転がるときのマッサージ感が得られる)。しか
し、押圧用のボール32が大きいため、押し付けたとき
の力が患部に伝わりにくく、局部的にマッサージしたい
場合には不向きである。また噴射面と噴射ノズルが比較
的大きな間隔を形成しているため、広い範囲へ塗布でき
るが、エアゾール組成物が噴射面で飛び散りやすいとい
う問題がある。
【0009】本発明はかかる問題を解消するためになさ
れたものであり、高いマッサージ効果が得られ、しかも
エアゾール製品のエアゾール組成物を周囲に飛散するこ
となく、所望の場所に効果的に塗布することができる塗
布器具およびそれを用いたエアゾール製品を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の塗布器具は、エ
アゾール製品のエアゾール組成物を対象物に塗布するた
めの塗布器具であって、内部に噴射経路が形成され、外
面に噴射口が形成された本体と、該本体の外面に回転自
在に配設された複数の小球とからなり、前記噴射経路に
送られ、前記噴射口から噴射されるエアゾール組成物
を、前記対象物の表面において小球を転動させるととも
に、本体外面の少なくとも一部で塗布することができる
ことを特徴としている。
【0011】前記小球の直径が1〜10mm程度である
のが好ましい。
【0012】前記本体から前方に延びる延長部が形成さ
れ、該延長部の先端に前記噴射口が形成されるとともに
前記小球が回転自在に配設されてなるのが好ましい。
【0013】前記小球が、前記本体の噴射口に回転自在
に配設され、前記本体の噴射口と前記小球とのあいだに
所定の大きさの隙間が形成され、該隙間を通して、前記
エアゾール組成物の一部が前記対象物の表面に吹きつけ
られてなるのが好ましい。
【0014】前記本体内部の噴射経路の途中に、エアゾ
ール組成物を一時的に貯留するための空間部が形成さ
れ、前記小球が弾性を有するパッキンに覆われ、該小球
に外部からの押圧力が与えられたときに、前記小球が前
記本体内部へ移動することにより、前記小球とパッキン
とのあいだに前記隙間が形成されてなるのが好ましい。
【0015】本発明のエアゾール製品は、前記塗布器具
を用いたエアゾール製品であって、エアゾール容器のバ
ルブに前記塗布器具が接続されてなることを特徴として
いる。
【0016】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照しながら本発明
の塗布器具およびそれを用いたエアゾール製品をさらに
詳細に説明する。図3は図1の塗布器具の噴射状態を示
す断面説明図、図4は本発明の塗布器具を用いたエアゾ
ール製品の他の実施の形態を示す斜視説明図、図5は本
発明の塗布器具を用いたエアゾール製品のさらに他の実
施の形態を示す斜視説明図、図6は図5の塗布器具の断
面説明図および図7は本発明の塗布器具を用いたエアゾ
ール製品のさらに他の実施の形態を示す要部拡大断面図
である。
【0017】図1〜2に示される塗布器具を用いたエア
ゾール製品は、エアゾール組成物が加圧充填された従来
公知のエアゾール容器1と、該エアゾール容器1のバル
ブ3に接続された塗布器具2とから構成されている。な
お、エアゾール容器1と塗布器具2とのあいだの隙間
は、リング状のカバーCによって覆われている。
【0018】本実施の形態の塗布器具2は、内部に噴射
経路5が形成され、外面に噴射口9が形成された本体4
と、本体4の外面に回転自在に配設された複数の小球6
とから構成されている。
【0019】図2および図3(a)に示されるように、
塗布器具2を噴射対象物(たとえば図3(a)の皮膚S
表面の患部)に軽く押し当てながら、小球6が転動でき
るようにエアゾール製品を動かすことにより、バルブ3
が開放され、容器内のエアゾール組成物は噴射経路5に
送られ、噴射口9から噴射される。このとき、図3に示
されるように、噴射口9と噴射対象物との距離は短く、
噴射されたエアゾール組成物は周囲に飛散することがな
い。また、噴射対象物上で複数の小球6を転動させなが
ら、噴射されたエアゾール組成物を塗布器具2の外面か
ら少なくとも一部で塗りのばすことができるため、噴射
対象物にマッサージ感を与えながら、エアゾール組成物
が液だれすることなく、効果的に塗布することができ
る。
【0020】なお、図3(a)の場合、本体4の先端面
は噴射対象物に直接接触していないが、噴射口9と噴射
対象物との距離が短いため、噴射対象物上に堆積された
エアゾール組成物を塗りのばすことができる。
【0021】また、複数の小球6を所望の箇所(たとえ
ば、肩や首筋など)に押し当てることにより、効果的に
マッサージを行なうことができる。すなわち、小球1個
当りの患部と接触する面積が小さいが、曲面の角度が大
きいため、対象物に押し当てたときの圧力が大きく、マ
ッサージ効果が高くなる。しかも、狭い範囲を効果的に
マッサージすることができる。また、小球6は、マッサ
ージ効果を付与するだけでなく、図3(a)に示される
ように、複数個設けることで噴射口9と噴射対象物との
あいだにわずかな隙間を均等に形成する機能を有する。
噴射口9が噴射対象物に完全に密着してしまうと噴射し
にくくなり、また、本発明の比較例である図3(b)に
示されるように、小球が1個の場合、噴射対象物に対し
て噴射口9が傾いて噴射すると、エアゾール組成物が飛
散しやすくなるが、図3(a)のように、小球6を複数
個設けることで、各小球6が噴射対象物と接して噴射口
9と噴射対象物とのあいだを均等な距離に保つことがで
きる。一方、噴射口9と噴射対象物との距離が長すぎる
と、噴射されたエアゾール組成物が飛散しやすくなる。
噴射口9と噴射対象物との好ましい距離は、前述の理由
から0.1〜4mmである。
【0022】小球6の直径は、1〜10mm程度に設定
されるのが好ましい。その理由は、10mm以下であれ
ば、患部に圧力が伝わりやすく、しかも、噴射口9と対
象物上の塗布面とのあいだの距離が適度に短くなって
(小球6の半径以下)、噴射口9から噴射されるエアゾ
ール組成物が周囲に飛散するのを防止することができる
からである。さらに、塗布器具の外面の少なくとも一部
で塗りのばすことができるため、液たれを防止でき、効
果的に塗布することができる。また、1mm以上であれ
ば、良好に小球が転動することができるとともにすぐれ
たマッサージ感が得られる。一方、小球が小さすぎると
マッサージ感が得られなかったり、小球を押し当てたと
きに皮膚の弾力で噴射口と皮膚が密着するため、噴射し
にくくなる。
【0023】さらに、本実施の形態の塗布器具2は、図
1〜2に示されるように、本体4から前方に延びる延長
部8が形成され、延長部8の先端に噴射口9および小球
6が回転自在に配設されているため、背中やうなじなど
の届きにくい箇所やわきの下などの狭い領域にも容易で
しかも確実にエアゾール組成物を塗布することができ
る。さらに、軽い力でバルブを作動させることができる
ため、使い勝手がよい。
【0024】また、本発明の他の実施の形態として、図
4に示されるように、塗布器具10の本体11の平坦な
先端面12に、3〜10個程度の多数の小球6を回転自
在に配設した場合、一度に多数の小球6が患部に接触す
ることができるため、マッサージ効果がさらに向上す
る。
【0025】この実施の形態では、噴射されたエアゾー
ル組成物を塗り伸ばしやすくするために、先端面12に
突起12aを設けている。突起12aの位置はとくに限
定されないが、この実施の形態のように、噴射口9を囲
うように設けたり、先端面12の外周に環状に設けるこ
とにより、エアゾール組成物を噴射したときの飛散をさ
らに少なくすることができる。また、突起12aの大き
さは、小球6が先端面12から露出している高さより小
さいことが好ましい。
【0026】また、この実施の形態では噴射口9を3個
設けており、噴射口9を複数個設けることにより、エア
ゾール組成物を分散させて噴射することができるため、
噴射の勢い(噴射圧)を小さくすることができ、噴射対
象物への刺激が少なくなる。さらに、液化ガスを多く配
合したエアゾール組成物の場合は、液化ガスの気化熱に
よる冷却感を分散させることができるため、過冷却(凍
傷)を防止できる。
【0027】また、本発明のさらに他の実施の形態とし
て、図5〜6に示される塗布器具2は、噴射経路5の先
端に形成された噴射口9に小球6が回転自在に配設され
ており、噴射口9と小球6とのあいだに所定の大きさの
隙間7が形成されている。この塗布器具2を噴射対象物
に軽く押しあてながら、小球6が転動できるようにエア
ゾール製品を動かすことにより、エアゾール組成物は噴
射経路5を通り、前記隙間7から噴射される。この場合
も、前記隙間7と噴射対象面との距離が短いため、エア
ゾール組成物を拡散させることもなく、先端面で塗りの
ばすことができる。また、噴射口9および小球6を複数
個設けることにより、前述の実施の形態と同様に、噴射
口9と噴射対象面との距離を保つことができる。
【0028】さらに、本発明のさらに他の実施の形態と
して、図7に示される塗布器具14は、塗布器具14の
本体15内部の噴射経路16の途中に、エアゾール組成
物を一時的に貯留するための空間部17が形成されてお
り、噴射口19に小球6を回転自在に配設されている。
さらに、小球6は、弾性を有するパッキン18に覆われ
ている。また、本体15とバルブ3との接続部分にもパ
ッキン20が設けられている。
【0029】したがって、図7のエアゾール製品では、
正立の状態でバルブ3を押しこむことにより、エアゾー
ル容器1のエアゾール組成物が空間部17に一時的に貯
留される。このとき、空間部17に導入されたエアゾー
ル組成物は、圧力を有するため、小球6が上方へ移動し
て噴射口19を塞ぐため、エアゾール組成物は、外部へ
噴射されない。
【0030】ついで、エアゾール製品を倒立の状態にし
て、小球6を対象物に軽く押し当てれば、小球6とパッ
キン18とのあいだに隙間が形成されるため、エアゾー
ル組成物を塗布することができる。したがって、対象物
の塗布したい所望の箇所に対して、小球6を軽く押し当
てるだけで塗布作業ができるので、強く押し付ける必要
がなく、やさしくマッサージすることができる。しか
も、空間部17の容積分だけ定量的に塗布、または塗布
および噴射を行なうことができる。
【0031】本発明の小球を有する塗布器具で塗布が可
能なエアゾール組成物としては、たとえば、人体の肩、
首、背中、関節、手足または足の裏などに付与される消
炎鎮痛剤、血行促進剤、かゆみ止め剤、制汗剤、消臭
剤、殺菌剤または芳香剤などの薬液、または頭皮に付与
される養毛剤またはクレンジング剤などの薬液などが適
用可能である。
【0032】以上の実施の形態では、もっとも日常的に
用いられる使用形態として、本発明の塗布器具がエアゾ
ール容器に接続された例をあげて説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、コンプレッサなどの他
の供給源に塗布器具を接続してもよい。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、高いマッサージ効果が
得られ、しかもエアゾール製品のエアゾール組成物を周
囲に飛散することなく、所望の場所に効果的に塗布する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗布器具を用いたエアゾール製品の一
実施の形態を示す斜視説明図である。
【図2】図1の塗布器具の断面説明図である。
【図3】図1の塗布器具の噴射状態を示す断面説明図で
ある。
【図4】本発明の塗布器具を用いたエアゾール製品の他
の実施の形態を示す斜視説明図である。
【図5】本発明の塗布器具を用いたエアゾール製品のさ
らに他の実施の形態を示す斜視説明図である。
【図6】図5の塗布器具の断面説明図である。
【図7】本発明の塗布器具を用いたエアゾール製品のさ
らに他の実施の形態を示す要部拡大断面図である。
【図8】従来の押圧用のボールを備えた塗布部材の一例
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 エアゾール容器 2、10、14 塗布器具 4、11、15 本体 6 小球 17 空間部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアゾール製品のエアゾール組成物を対
    象物に塗布するための塗布器具であって、内部に噴射経
    路が形成され、外面に噴射口が形成された本体と、該本
    体の外面に回転自在に配設された複数の小球とからな
    り、前記噴射経路に送られ、前記噴射口から噴射される
    エアゾール組成物を、前記対象物の表面において小球を
    転動させるとともに、本体外面の少なくとも一部で塗布
    することができる塗布器具。
  2. 【請求項2】 前記小球の直径が1〜10mm程度であ
    る請求項1記載の塗布器具。
  3. 【請求項3】 前記本体から前方に延びる延長部が形成
    され、該延長部の先端に前記噴射口が形成されるととも
    に前記小球が回転自在に配設されてなる請求項1または
    2記載の塗布器具。
  4. 【請求項4】 前記小球が、前記本体の噴射口に回転自
    在に配設され、前記本体の噴射口と前記小球とのあいだ
    に所定の大きさの隙間が形成され、該隙間を通して、前
    記エアゾール組成物の一部が前記対象物の表面に吹きつ
    けられてなる請求項1、2または3記載の塗布器具。
  5. 【請求項5】 前記本体内部の噴射経路の途中に、エア
    ゾール組成物を一時的に貯留するための空間部が形成さ
    れ、前記小球が弾性を有するパッキンに覆われ、該小球
    に外部からの押圧力が与えられたときに、前記小球が前
    記本体内部へ移動することにより、前記小球とパッキン
    とのあいだに前記隙間が形成されてなる請求項4記載の
    塗布器具。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の塗
    布器具を用いたエアゾール製品であって、エアゾール容
    器のバルブに前記塗布器具が接続されてなるエアゾール
    製品。
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