JP2002211142A - 複合記録用熱転写受像媒体 - Google Patents
複合記録用熱転写受像媒体Info
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Abstract
れと異なる印字手段を用いて記録媒体の両面に対して複
合的な記録を可能にした熱転写受像媒体を提供するこ
と。 【解決手段】 基材と、前記基材の一方の面に形成され
た記録層であって、昇華型熱転写方式による画像形成の
可能な第1記録層と、前記基材の他方に面に形成された
記録層であって、昇華型熱転写方式以外の印字手段によ
る記録が可能な2層以上の組み合わせからなる第2記録
層とを含んでなり、媒体の両面に対して複数種類の画像
形成手段による複合的な記録を可能にしたことを特徴と
する熱転写受像媒体。
Description
関し、特に媒体の両面に対して複数種類の画像形成手段
による複合的な記録を可能にした熱転写受像媒体に関す
るものである。
年、昇華型熱転写方式の採用により、従来の銀塩写真に
匹敵する高画質、高精細の画像が簡単に得られるように
なった。このような昇華転写画像を絵はがきの感覚で郵
便はがきに印刷し、これを郵送することも広く行われる
ようになってきた。郵便はがきとして使用する際には、
裏面に住所、宛名等の印字が必要となるが、これまで使
用されている受像紙の裏面は、一般に筆記具での記入に
ついては問題はないものの、各種プリンター(特にイン
クジェットプリンター)を用いて印字する場合には、印
字がにじんだり、印字部分の乾燥が遅い等の問題があっ
た。
であり、昇華型熱転写方式による画像形成に加えてこれ
と異なる印字手段を用いて記録媒体の両面に対して複合
的な記録を可能にした熱転写受像媒体を提供することを
目的とするものである。
ンクジェットプリンターでの宛名印字に特に好適な特性
を具備する熱転写受像媒体を提供することを目的とする
ものである。
めに、本発明に係る熱転写受像媒体は、基材と、前記基
材の一方の面に形成された記録層であって、昇華型熱転
写方式による画像形成の可能な第1記録層と、前記基材
の他方に面に形成された記録層であって、昇華型熱転写
方式以外の印字手段による記録が可能な2層以上の組み
合わせからなる第2記録層とを含んでなり、媒体の両面
に対して複数種類の画像形成手段による複合的な記録を
可能にしたことを特徴としている。
第2記録層が、前記基材上に、吸収層と定着層とがこの
順序で形成された複合層からなり、第2記録層の定着層
が、ポリビニルアセタール樹脂とナイロンフィラーを含
んでなる。
しくはポリビニルブチラール樹脂とフィラーを含んでな
る。
記録層は、特にインクジェット記録による印字に特に好
適であるが、これ以外にも、たとえば溶融型熱転写用記
録層または電子写真用記録層としても適用可能である。
基材と、前記基材の一方の面に形成された記録層であっ
て、昇華型熱転写方式による画像形成の可能な第1記録
層と、前記基材の他方に面に形成された記録層であっ
て、昇華型熱転写方式以外の印字手段による記録が可能
な2層以上の組み合わせからなる第2記録層とを含んで
なり、媒体の両面に対して複数種類の画像形成手段によ
る複合的な記録を可能にしたことを特徴とするものであ
る。
に、吸収層と定着層とがこの順序で形成された複数の層
の組み合わせによって構成されている。このような厚さ
方向において組み合わされた複数の層の各々の層によっ
て機能が分担されることにより、特にインクジェットプ
リンターによる印字に好適な特性が実現される。
く、従来公知の紙、合成紙その他の熱転写記録媒体用の
材料が用途に合わせて広く使用され得る。
基材表面に対する良好な接着性を有する樹脂成分と印字
用のインク組成物を速やかに吸収し保持するために比較
的多量のフィラーを含んでなる。好ましい吸収層用樹脂
としては、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコー
ル、酢酸セルロース樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂な
どの樹脂が挙げられる。
ては、有機高分子微粒子、無機微粒子などが用いられ、
有機高分子微粒子としては、ナイロンフィラー、アクリ
ル樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等
の微粒子が挙げられ、無機微粒子としては、シリカ、ア
ルミナ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化
亜鉛、酸化チタンなどが好ましく用いられ、また、フィ
ラーの平均粒径は0.05〜30μm、さらに好ましく
は0.1〜10μmの範囲がインクを速やかに吸収し保
持する上で望ましい。
しい状態にするためには、吸収層における上記のフィラ
ー/樹脂の重量比は、0.1〜3.0、さらに好ましく
は、0.2〜2.5、特に好ましくは1.5〜2.0で
あることが望ましい。
基材上に0.5〜5.0g/m2程度、さらに好ましく
は1.0〜3.0g/m2の塗布量で塗布形成すること
によって設けることが好ましい。
用インク組成物の吸収層へ移行性を向上させる機能を有
するものであり、吸収層と相俟って印字特性の向上を図
る上で重要である。このような機能を発現させるための
好ましい定着用樹脂としては、ポリビニルアセタール、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルブチラール、セルロースアセテート、ニトロセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、メチルセルロース、澱粉、ゼラチンなど
の水溶性樹脂や、水溶性アクリル系樹脂、水溶性ウレタ
ン樹脂、またはこれらの混合物、共重合体などが挙げら
れる。
ては、有機高分子微粒子、無機微粒子としては、シリ
カ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、酸化亜鉛、酸化チタンなどが好ましく用いられ、ま
た、フィラーの平均粒径は0.1〜20μm、さらに好
ましくは5〜15μmの範囲がインクの速乾性(すなわ
ち吸収層へのインクの速やかな浸透)を図る上で望まし
い。すなわち、フィラーの平均粒径が5μm未満では速
乾性に乏しくなり、一方、15μmを超える場合は表面
粗さが増大するため好ましくない。定着層のための最も
好ましい組み合わせは、ポリビニルアセタール樹脂とナ
イロンフィラーとの組み合わせである。
ましい状態にするためには、定着層における上記のフィ
ラー/樹脂の重量比は、0.5〜1.5、さらに好まし
くは0.8〜1.0の範囲であることが望ましい。重量
比が0.5未満では速乾性に乏しくなり、一方1.5を
超える場合は逆に皮膜強度が低下し、インクの定着性が
低下する傾向となるので好ましくない。
基材上に0.4〜10g/m2程度、さらに好ましくは
0.7〜2.0g/m2程度の塗布量で塗布形成するこ
とによって設けることが好ましい。
用インクを使用する場合、各メーカーによりインクの染
料組成、溶剤組成が異なっており、そのため滲みの発生
具合が異なり一様な印字品質を得ることが困難である。
このため定着層に界面活性剤を含有させることは、イン
クの浸透性を調整し、また滲みの防止を一層効果的にす
る上で好ましい。このためには用いられる界面活性剤と
しては、一般的な、カチオン性界面活性剤やノニオン性
界面活性剤が用いられるが、この中でもノニオン性のパ
ーフルオロアルキル基がペンダント型で重合しているア
クリレートコポリマーやアクリルオリゴマーなどのフッ
素系界面活性剤が特に好ましい。界面活性剤の添加量
は、定着層(固形分)に対して0.5〜10重量%程度
が適当であり、好ましくは1〜5重要%である。0.5
重量%未満では滲み防止の向上効果に乏しく、また10
重量%を超えて添加すると製造コストの点で不利となる
ので好ましくない。
からなる第2記録層は、特にインクジェットプリンター
による印字記録に得に好適であるが、溶融型熱転写用記
録層または電子写真用記録層としても従来のものよりす
ぐれた印字特性を得ることができる。
熱転写方式による画像可能な第1記録層は、特に限定さ
れるものではないが、たとえば、受容層の好ましい例と
しては、下記のような材料が挙げられる。
カーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアク
リレート樹脂など。
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂な
ど。
混合物あるいは共重合体なども使用できる。なお、染料
受容層は、転写の際に、熱転写シートと合わせてサーマ
ルヘッド等により加熱圧着されるため、熱転写シートと
粘着しやすく、通常、上記のような樹脂に染料透過性の
離型剤を含有させて形成させている。このような離型剤
としては、固形ワックス類、フッ素系あるいはリン酸エ
ステル系の界面活性剤、シリコーンオイル類では油状の
ものも用いることはできるが、反応硬化型のものが好ま
しく、たとえばアミノ変性シリコーンとエポキシ変性シ
リコーンの組み合わせが好ましい。
の場合、前記樹脂中に樹脂重量の0.5〜50重量%、
好ましくは0.5〜10重量%である。また、硬化型シ
リコーンオイルの場合は、べたつきが無いため多量に用
いることも可能であり、樹脂重量の0.5〜30重量%
の範囲で添加できる。いずれの場合も少なすぎると離型
効果が不十分となり、多すぎると染料の受容性が低下
し、充分な記録濃度を得られない等の悪影響がでる。
としては、上述のように染料受容層に離型剤を含有させ
る方法以外に、染料受容層の上に離型層を別個に積層さ
せることも可能であり、いずれの方法を採ってもよい。
さらに染料受容層には必要に応じて微粉末シリカ、酸化
チタン等の無機充填剤や酸化防止剤、紫外線吸収剤等を
含有させる場合もある。
は、たとえば、これらの材料を有機溶剤に溶解させた
り、あるいは有機溶剤や水に分散させた液をグラビア印
刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバース
ロールコート法、ダイコート法等により塗布、乾燥して
形成することができる。また、材料の種類によっては、
有機溶剤や水を使わず溶融押し出しコーティング法によ
って形成することも可能である。以上のように形成され
る染料受容層は、任意の厚さでよいが、一般的には、1
〜50μmの厚さである。
少なくとも1層以上の中間層を設けてもよい。中間層
は、接着層(プライマー層)、白色付与層、バリアー
層、UV(紫外線)吸収層、発泡層、帯電防止層など、
受容層と基材シートとの間に設ける層すべて意味し、公
知のもの以外も必要に応じていずれも使用できる。
は、下記の実施例の態様に限定されるものではない。
の塗布量になるように塗布及び乾燥し、その上に下記組
成の定着層を乾燥時0.7g/m2になるように塗布及
び乾燥し、受像紙裏面を形成した。
の塗布量になるように塗布及び乾燥し、その他は実施例
1と同様に加工し実施例2の受像紙裏面を形成した。
記組成に替え、その他はすべて実施例1と同様に加工し
て実施例3の受像紙裏面を形成した。
記組成に替え、その他はすべて実施例1と同様に加工し
て実施例4の受像紙裏面を形成した。
記組成に替え、その他はすべて実施例1と同様に加工し
て実施例5の受像紙裏面を形成した。
1の受像紙裏面を形成した。
0.3g/m2とし、比較例2の受像紙裏面を形成し
た。
替え、その他はすべて実施例1と同様に加工して比較例
3の受像紙裏面を形成した。
替え、その他はすべて実施例1と同様に加工して比較例
3の受像紙裏面を形成した。
替え、その他はすべて実施例1と同様に加工して比較例
4の受像紙裏面を形成した。
替え、その他はすべて実施例1と同様に加工して比較例
5の受像紙裏面を形成した。
の平均粒子径(μm)の値は以下の通りである。
試験を行った。
クジェットプリンターで印字テストを行い、性能評価を
行った。なお、使用したプリンターはセイコーエプソン
(株)製の「PM770C」およびCanono(株)
製の「BJF850」を用い、インクはメーカー指定の
純正インクを使用した。
視評価した。
インクの移りが無くなるまでの時間も印字直後から計り
評価した。
た。なお、プリンターはbrother型MFC830
0Jプリンターを用い、印字ができたものは○、できな
かったものは×とした。
なお、プリンターはFUJIXEROX製のDocuC
entre350を用い、印字ができたものは○、でき
なかったものは×とした。
し Δ:凹凸が少々あり質感がなく低く感じられる ×:凹凸が多く質感が損なわれている。
に、本発明による複合記録用熱転写受像媒体は、上記の
ような構成からなるので、昇華型熱転写方式による画像
形成に加えてこれと異なる印字手段を用いて記録媒体の
両面に対して複合的な記録が可能であり、特に、受像媒
体の裏面に対しインクジェットプリンターでの宛名印字
に特に好適な特性を具備する熱転写受像媒体が提供され
る。
Claims (9)
- 【請求項1】基材と、 前記基材の一方の面に形成された記録層であって、昇華
型熱転写方式による画像形成の可能な第1記録層と、 前記基材の他方に面に形成された記録層であって、昇華
型熱転写方式以外の印字手段による記録が可能な2層以
上の組み合わせからなる第2記録層とを含んでなり、媒
体の両面に対して複数種類の画像形成手段による複合的
な記録を可能にしたことを特徴とする、熱転写受像媒
体。 - 【請求項2】前記第2記録層が、前記基材上に、吸収層
と定着層とがこの順序で形成された複合層からなる、請
求項1に記載の熱転写受像媒体。 - 【請求項3】前記第2記録層の定着層が、ポリビニルア
セタール樹脂とナイロンフィラーを含んでなる、請求項
1に記載の熱転写受像媒体。 - 【請求項4】前記ナイロンフィラーが、平均粒径5〜1
5μmの球状粒子からなる、請求項3に記載の熱転写受
像媒体。 - 【請求項5】前記定着層におけるナイロンフィラー/ポ
リビニルアセタール樹脂の重量比が、0.5〜1.5で
ある、請求項3に記載の熱転写受像媒体。 - 【請求項6】前記定着層がさらに界面活性剤を含有す
る、請求項3に記載の熱転写受像媒体。 - 【請求項7】前記第2記録層の吸収層が、ポリビニルブ
チラール樹脂とフィラーを含んでなる、請求項1に記載
の熱転写受像媒体。 - 【請求項8】前記第2記録層が、インクジェット記録層
である、請求項1に記載の熱転写受像媒体。 - 【請求項9】前記第2記録層が、溶融型熱転写用記録層
または電子写真用記録層である、請求項1に記載の熱転
写受像媒体。
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