JPH09123623A - 熱転写用印画紙 - Google Patents

熱転写用印画紙

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JPH09123623A
JPH09123623A JP7313472A JP31347295A JPH09123623A JP H09123623 A JPH09123623 A JP H09123623A JP 7313472 A JP7313472 A JP 7313472A JP 31347295 A JP31347295 A JP 31347295A JP H09123623 A JPH09123623 A JP H09123623A
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JP
Japan
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thermal transfer
back coat
coat layer
layer
dye
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JP7313472A
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Atsushi Ito
篤 伊藤
Yoshinori Nakamura
吉徳 中村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱転写記録用印画紙のバックコート層の染料
受容層に対する摩擦係数を、裏移り現象の発生や重送現
象の発生を大きく抑制しつつ、且つキズつき現象も生じ
ないように、低下させる。 【解決手段】 シート状基材2の一方の面に染料受容層
3を有し、他面にバックコート層4を有する熱転写用印
画紙1において、バックコート層4に粒径0.5〜30
μmの有機フィラーを含有させ、且つバックコート層4
の表面平均粗さを0.3〜3.0μmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バックコート層を
有する熱転写用印画紙に関する。さらに詳しくは、本発
明は、昇華型熱転写記録に好適に使用することができる
熱転写用印画紙であって、プリンター内において重送現
象がない優れた走行性と、また、互いに重ねて保存した
際にも印画紙の受容層表面に傷を付けることがないバッ
クコート層を有する熱転写用印画紙に関する。
【0002】
【従来の技術】昇華性又は熱拡散性の染料からなるイン
ク層を有するインクリボンと、染料受容層を有する印画
紙とを重ね合わせ、そのインク層をサーマルヘッド等に
より画像情報に応じて加熱し、インク層から印画紙の染
料受容層に染料を移行させて画像を形成する昇華型熱転
写記録方法が知られている。この方法によれば、連続的
な階調のフルカラー画像を形成することができるので、
ビデオ画像をハードコピーする方法として注目されてい
る。
【0003】図1は、昇華型熱転写記録に使用される一
般的な印画紙1の断面図である。同図に示したように、
印画紙1はシート状基材2の一方の面に染料受容層3を
有し、他面にバックコート層4を有している。
【0004】ここで、染料受容層3は、熱転写記録時に
インクリボンから移行してくる染料を受容し、それによ
り形成された画像を保持する層である。このような染料
受容層3は、従来より染料に染着されやすいポリエステ
ル、セルロースエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化
ビニル等の熱可塑性樹脂から形成されている。
【0005】また、バックコート層4は、(1) 熱転写記
録を行うプリンター内での印画紙の摩擦を低減し走行性
を向上させるため、あるいは、(2) 本来一枚ずつプリン
ターに送り込まれるべき印画紙が、複数枚重なってプリ
ンターに送り込まれる重送現象を防止するため、あるい
はまた、(3) 印画紙の表裏を逆にしてプリンターに印画
紙を誤送してしまった場合でも、印画紙がプリンター内
でインクリボンと融着しないようにし、それによりプリ
ンター内でのトラブルの発生を防止し、また印画紙にあ
る程度の画像が形成されるようにするために設けられて
いる。このようなバックコート層は、従来より、アクリ
ル樹脂から形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
バックコート層を有する熱転写用印画紙においては、画
像を形成した印画紙の上に他の印画紙を重ねて置いた場
合に、画像が形成されている印画紙の当該画像からその
上に置いた印画紙の裏面に染料が移行するという裏移り
が問題となっていた。
【0007】この裏移りの問題に対しては、画像を形成
する染料が親油性である点に鑑み、親油性染料に対して
相溶性が低いポリビニルアルコール等の親水性樹脂でバ
ックコート層を形成することが考えられる。しかし、親
水性樹脂でバックコート層を形成するとバックコート層
の耐水性が低下するという問題が生じる。
【0008】そこで、本出願人は、ポリビニルアルコー
ルをアセタール化することにより耐水性を向上させた特
定のポリビニルアセタール樹脂をバックコート層に使用
することを既に提案している(特願平6−274470
号明細書、特願平7−26319号明細書)。これによ
り、重送現象や裏移り現象を従来に比べ抑制することが
可能となった。
【0009】ところが、特定のポリビニルアセタール樹
脂をバックコート層に使用した場合であっても、通常の
工業的な成膜方法により形成されたバックコート層の表
面平滑性はかなり高いので、熱転写用印画紙を重ねた際
にバックコート層とそれに接触する染料受容層との間の
摩擦係数も高くなる傾向がある。このため、重送現象を
皆無にすることは非常に困難であるという問題がある。
【0010】このため、バックコート層に、球状シリカ
や粉状炭酸カルシウムなどの無機フィラーを添加するこ
とにより表面粗さ(Ra)を大きくし、バックコート層
とそれに接触する染料受容層との間に適度なスペーシン
グを設け、それによりバックコート層の染料受容層に対
する摩擦係数を低下させることが試みられている。これ
により、重送現象の発生を実質的に防止することができ
る。
【0011】しかし、無機フィラーをバックコート層に
添加した場合、印画紙同士を重ね合わせて保存した際
に、バックコート層中の無機フィラーにより染料受容層
にキズが形成されてしまうというキズつき現象の問題が
生ずる。
【0012】本発明は、以上ような従来技術の課題を解
決しようとするものであり、熱転写記録用印画紙のバッ
クコート層の染料受容層に対する摩擦係数を、裏移り現
象の発生や重送現象の発生を大きく抑制しつつ、且つキ
ズつき現象も生じないように、低下させることを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は、印画紙のバ
ックコート層に有機フィラーを添加し、しかもバックコ
ート層の表面粗さを特定の範囲とすることにより上記の
目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
【0014】即ち、シート状基材の一方の面に染料受容
層を有し、他面にバックコート層を有する熱転写用印画
紙において、バックコート層が粒径0.5〜30μmの
有機フィラーを含有し、且つバックコート層の表面平均
粗さが0.3〜3.0μmであることを特徴とする熱転
写用印画紙を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明の熱転写用印画紙も、図1に示した
印画紙と同様に、基本的にはシート状基材と染料受容層
とバックコート層との積層構造からなる。ここで、本発
明の印画紙のバックコート層は、バインダー樹脂中に有
機フィラーが分散した構造となっている。
【0017】ここで、有機フィラーは、無機フィラーに
比べ柔らかく、印画紙の染料受容層にキズをつけにくい
性質を有する。従って、バックコート層に添加する有機
フィラーとして、無機フィラーにくらべ大きな粒径のも
のを使用することができ、従って、熱転写用印画紙を重
ねた場合に接触するバックコート層と染料受容層との間
に適度なスペーシングを設けることができる。よって、
バックコート層の染料受容層に対する摩擦係数を低下さ
せて熱転写用印画紙の重送現象を防止し、走行性も改善
することが可能となる。
【0018】また、本発明においては、有機フィラーと
して、粒径が0.5〜30μmのものを使用する。この
範囲外の粒径の有機フィラーを使用すると、バックコー
ト層の平均表面粗さ(Ra)を所望の範囲に調整するこ
とが非常に困難となる。
【0019】なお、バックコート層の平均表面粗さ(R
a)は、0.3〜3.0μm、好ましくは0.5〜1.
5に設定する。これは、表面粗さが0.3μm未満とな
ると、バックコート層の摩擦係数を十分に低下させるよ
うなスペーシングを得ることができず、従って重送現象
を防止できなくなる。また、表面粗さが3.0を超える
と印画紙を重ねて保存した際に印画紙の染料受容層にキ
ズつき現象が起きるようになり、しかもバックコート層
が脱落しやすくなる。
【0020】このような有機フィラーの具体例として
は、ナイロン、シリコーン、フッ素系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ベンゾグアナミン樹脂等から形成
された粒子を挙げることができる。
【0021】バックコート層中の有機フィラーの含有量
は、少な過ぎても多過ぎてもバックコート層の平均表面
粗さ(Ra)を所望の範囲に調整することが非常に困難
となるので、好ましくは1〜30重量部、より好ましく
は5〜20重量部とする。
【0022】バックコート層のバインダー樹脂として
は、従来の熱転写用印画紙のバックコート層と同様の樹
脂を使用することができ、例えば、アクリル樹脂やポリ
エステル樹脂を使用することができる。中でも、裏移り
現象をより抑制することができる式(1)のポリビニル
アセタール樹脂を使用することが好ましい。
【0023】
【化1】 (式中、R1、R2はそれぞれH又はアルキル基を示
す。)で表されるものを使用できる。R1としてはCH3
が好ましく、R2としてはCH3、H等が好ましい。ここ
で、ポリビニルアセタールのアセタール化度(%)=
{x/(x+y+z)}×100については特に制限は
ないが、1〜50%程度のものが好ましい。このよう
に、アセタール化度50%以下とすることによりポリビ
ニルアセタールの親水性の程度を大きくすることができ
るので、親油性染料の裏移りを一層防止できる。更に、
アセタール化度50%以下とすることによりポリビニル
アセタールを水系溶媒に溶解させることができるので、
ポリビニルアセタールを含有するバックコート層形成用
塗料を水系溶媒を使用して容易に調製できる。
【0024】ポリビニルアセタールとして、アセタール
化度が50%を超える高い親油性を有するものを使用す
る場合には、インクリボンとの融着を防止するために、
ポリビニルアセタール100重量部に対し5〜100重
量部のイソシアネート系架橋剤で架橋することが好まし
い。このようなイソシアネート系架橋剤としては、TD
I、HDI、XDIなどの公知のものを使用することが
できる。
【0025】また、ポリビニルアセタールのアセタール
化度は1%以上とすることにより、後述するように非水
溶性樹脂をポリビニルアセタールにブレンドしてバック
コート層の耐水性を向上させることができる。
【0026】なお、式(1)のポリビニルアセタール樹
脂は、例えば、グリオキサール等のα−ジカルボニル化
合物や、メラミン、メチロールメラミン、ジメチロール
メラミン、トリメチロールメラミン、水溶性メラミン樹
脂等のメラミン系化合物等で架橋してもよい。これによ
り、バックコート層に十分な耐水性を付与することが可
能となる。この場合、ポリビニルアセタール樹脂と架橋
剤との配合割合は、使用する当該ポリビニルアセタール
樹脂や架橋剤の種類にもよるが、通常、ポリビニルアセ
タール樹脂100重量部に対して架橋剤5〜50重量部
とすることが好ましい。
【0027】また、バックコート層のバインダー樹脂と
する上述したようなポリビニルアセタール樹脂には、ポ
リビニルアセタール樹脂に対し相溶性で且つ非水溶性の
樹脂をブレンドして使用することができる。これにより
バックコート層の耐水性を更にに改善することができ
る。このような非水溶性樹脂としては、例えば、フェノ
キシ樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、アクリル酸
エステル樹脂、メタクリル酸樹脂、塩ビ−酢ビ共重合体
等を使用することができる。
【0028】本発明の熱転写用印画紙のバックコート層
には、必要に応じて種々の添加剤を配合することができ
る。例えば、滑性をより向上させるため、シリコーンオ
イル、脂肪酸等の滑剤を配合することができる。また、
重送防止のため、導電剤を配合することができる。この
他、離型剤等も適宜配合することができる。
【0029】以上のような成分からなるバックコート層
は、各成分を溶剤と共に混合してバックコート層形成用
塗料を調製し、それを常法によりシート状基材に塗布、
乾燥することにより形成することができる。
【0030】本発明の熱転写用印画紙において、シート
状基材や染料受容層は従来の熱転写用印画紙と同様に構
成することができる。
【0031】例えば、染料受容層は、ポリエステル、セ
ルロースエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル
等の染着性樹脂から形成することができる。特に、転写
感度を向上させる点から、セルロースアセテートブチレ
ート等のセルロースエステル、ポリエステル等を用いる
ことが好ましい。
【0032】また、染料受容層にも必要に応じて種々の
添加剤を含有させることができる。例えば、染料受容層
の白色度を向上させて転写画像の鮮明度を高め、また画
像表面に筆記性を付与し、さらにまた転写画像の再転写
を防止するために、蛍光増白剤や白色顔料を含有させる
ことができる。ここで、白色顔料としては、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、微
粉末シリカ等を使用することができる。また、転写画像
の耐光性を向上させるために、紫外線吸収剤、光安定
剤、酸化防止剤等も使用することができる。また、熱転
写時のインクリボンとの離型性を向上させるために離型
剤を含有させることができる。離型剤としては、ポリエ
チレンワックス、アミドワックス、テフロンパウダー等
の固形ワックス類、フッ素系、リン酸エステル系の界面
活性剤、シリコーンオイル、高融点シリコーンワックス
等を使用することができる。なかでも、離型性、耐久性
の点からシリコーンオイルを使用することが好ましい。
さらに、静電気の発生を抑制するために、帯電防止剤を
含有させることができる。帯電防止剤としては、陽イオ
ン型界面活性剤(第4級アンモニウム塩、ポリアミン
等)、陰イオン型界面活性剤(アルキルベンゼンスルホ
ネート、アルキル硫酸エステルナトリウム塩等)、両性
イオン型界面活性剤、非イオン型界面活性剤等の種々の
界面活性剤を使用することができる。なお、このような
帯電防止剤は、染料受容層内に含有させる他、染料受容
層の表面にコーティング等により塗布してもよい。
【0033】染料受容層の形成方法としては、染料受容
層を形成する各成分を、必要に応じて溶剤と共に均一に
混合して塗料を調製し、その塗料をシート状に塗布する
か、あるいは各成分の熱溶融物をシート状基材上に塗布
し、キュアリングを行うことにより形成することができ
る。
【0034】シート状基材としては、上質紙、コート
紙、合成紙等の紙類、種々のプラスチックシート、ある
いはこれらの複合シート等を使用することができる。
【0035】本発明の熱転写用印画紙に対する画像形成
方法には特に制限はなく、例えば、昇華型熱転写記録用
インクリボンを使用し、市販のビデオプリンター等によ
り、昇華型熱転写記録を行うことができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0037】実施例1〜8並びに比較例1〜9 シート状基材として、150μm厚の合成紙(王子油化
(株)製、FPG−150)を用意し、この表面に乾燥
膜厚が10μmとなるように表1の組成の染料受容層形
成用塗料を塗布し、120℃で2分間乾燥させた。
【0038】
【表1】
【0039】次に、シート状基材の裏面に表2又は表3
の組成のバックコート層形成用塗料を乾燥膜厚が1μm
となるように塗布し、50℃で2日間硬化させて印画紙
を作製した。
【0040】
【表2】 バックコート層形成用塗料 (重量部) 実施例 成分 1 2 3 4 5 6 7 8 (バインダー樹脂)ホ゜リヒ゛ニルアセトアセタール (*1) 100 ← ← ← ポリエステル樹脂(*2) 100 ← アクリル樹脂(*3) 100 ← (硬化剤) ポリイソシアネート(*4) 50 ← ← ← ← ← ← ← (有機フィラー) 粒径6μmナイロン粒子(*5) 20 20 粒径0.5μmヘ゛ンソ゛ク゛アナミン樹脂粒子(*6) 15 粒径3μmヘ゛ンソ゛ク゛アナミン樹脂粒子(*7) 15 粒径30μmヘ゛ンソ゛ク゛アナミン樹脂粒子(*8) 15 粒径6μmポリエチレン粒子(*9) 10 粒径1.5μmシリコーン樹脂粒子(*10) 30 粒径7μmフッ素樹脂粒子(*11) 20 (溶剤)メチルエチルケトン 400 ← ← ← ← ← ← ←
【0041】表2注 (*1)KS−1,積水化学工業社製 (*2)バイロン200,東洋紡(株)社製 (*3)プライコールWL−81,ロームアンドハース社製 (*4)コロネートL,日本ポリウレタン社製 (*5)オルガソールEXDA,日本リルサン社製 (*6)エポスターS6,日本触媒社製 (*7)エポスターM30,日本触媒社製 (*8)日本触媒社製 (*9)フロービーズLE−1080,住友精化社製 (*10) トレフィルE−730S,東レ・ダウコーニング
社製 (*11) ルブロンL−5,ダイキン工業社製
【0042】
【表3】 バックコート層形成用塗料 (重量部) 比較例 成分 1 2 3 4 5 6 7 8 9 (バインダー樹脂) ポリビニルブチラール(*12) 100 ← ← ← ← ポリエステル樹脂(*2) 100 ← アクリル樹脂(*3) 100 ← (硬化剤) ポリイソシアネート(*4) 50 ← ← ← ← ← ← ← ← (有機フィラー) 粒径0.3μmヘ゛ンソ゛ク゛アナミン樹脂粒子(*13) 20 粒径35μmヘ゛ンソ゛ク゛アミン樹脂粒子(*14) 20 (無機フィラー) 粒径1.5μmシリカ粒子(*15) 20 30 30 粒径3μm炭酸カルシウム粒子(*16) 20 30 30 (溶剤)メチルエチルケトン 400 ← ← ← ← ← ← ← ←
【0043】表3注 (*1)〜(*4)表2注参照 (*12) BL−1,積水化学工業社製 (*13) エポスターS,日本触媒社製 (*14) 日本触媒社製 (*15) シーホスターKEP150,日本触媒社製 (*16) ホモカルPC,白石工業社製
【0044】(評価)作製した熱転写用印画紙のバック
コート層の表面粗さ(Ra)、熱転写用印画紙の重送現
象、バックコート層への染料移行性、バックコート層と
それに接触する染料受容受層との摩擦係数、及び染料受
容層表面のキズつき現象について以下に示すように試験
し評価した。
【0045】表面粗さ(Ra)測定試験 DIN4768に基づき、熱転写用印画紙のバックコー
ト層の表面粗さを測定し、その結果を表4に示す。
【0046】重送現象試験 各熱転写用印画紙100枚に対し、昇華型熱転写インク
リボン(VPM30STA,ソニー(株)製)を使用し
て昇華熱プリンター(CVP−M3,ソニー(株)製)
で12階調のステアステップ印画を連続的に行った。そ
して、その印画時の重送現象の回数を調べた。その結果
を表4に示す。
【0047】染料移行性試験 重送現象試験の場合と同様の手法により熱転写用印画紙
の染料受容層に黒ベタ画像を形成した後、その染料受容
層上に同種の未使用の熱転写用印画紙のバックコート層
面を重ね合わせ、50g/cm2の圧力を60℃で2日
間印加した。印加終了後、バックコート層に移行した染
料の光学濃度をマクベス濃度計を用いて測定した。その
結果を表4に示す。
【0048】摩擦係数測定試験 同種の2枚の熱転写用印画紙をバックコート層と染料受
容層とが接触するように重ね合せ、50g/cm2の圧
力を印加し、その接触面の静摩擦係数をHEIDON
(新東科学社製)を用いて測定した。その結果を表4に
示す。
【0049】キズつき現象試験 摩擦係数測定試験終了後の熱転写用印画紙の染料受容層
の表面のキズの状態を目視にて観察し、以下の評価基準
に従って評価した。
【0050】キズつき評価基準 ランク 状態 ○: キズが観察されない場合 △: わずかにキズが観察された場合 ×: キズが観察された場合
【0051】
【表4】 Ra 重送現象 染料移行性 摩擦係数 キズつき 実施例 1 1.10 0 0.06 0.20 ○ 2 0.92 0 0.05 0.21 ○ 3 0.70 0 0.06 0.21 ○ 4 1.42 0 0.05 0.19 ○ 5 1.12 0 0.18 0.18 ○ 6 1.55 0 0.20 0.16 ○ 7 0.82 0 0.15 0.21 ○ 8 1.81 0 0.15 0.22 ○ 比較例 1 0.15 50 0.06 0.35 ○ 2 0.20 10 0.09 0.31 ○ 3 0.52 5 0.07 0.25 △ 4 0.35 10 0.06 0.28 △ 5 0.50 0 0.06 0.25 × 6 0.55 0 0.21 0.27 × 7 0.41 0 0.18 0.30 × 8 0.53 0 0.14 0.27 × 9 0.42 0 0.12 0.29 ×
【0052】表4からわかるように、実施例の熱転写用
印画紙は、フィラーを全く使用していない比較例1の印
画紙に比して摩擦係数が低下しており、重送現象を防止
することができた。特に、実施例2〜4及び比較例2〜
3の結果から、有機フィラーの粒径を0.5〜30μm
(表面粗さ0.3〜3.0)とすると、重送現象を十分
に防止できることがわかる。また、実施例1〜4及び実
施例5〜8の結果から、バインダー樹脂としてポリビニ
ルアセトアセタール樹脂の使用が、染料移行性の点で特
に好ましいことがわかる。
【0053】一方、比較例4〜9の結果からは、無機フ
ィラーを使用することにより染料受容層の表面にキズを
形成してしまうことがわかる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、熱転写記録用印画紙の
バックコート層の染料受容層に対する摩擦係数を、裏移
り現象の発生や重送現象の発生を大きく抑制しつつ、且
つキズつき現象も生じないように、低下させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な印画紙の断面図である。
【符号の説明】 1 印画紙 2 シート状基材 3 染料受容層 4 バックコート層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材の一方の面に染料受容層を
    有し、他面にバックコート層を有する熱転写用印画紙に
    おいて、バックコート層が粒径0.5〜30μmの有機
    フィラーを含有し、且つバックコート層の表面平均粗さ
    が0.3〜3.0μmであることを特徴とする熱転写用
    印画紙。
  2. 【請求項2】 有機フィラーが、ナイロン、シリコー
    ン、フッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン又は
    ベンゾグアナミン樹脂から形成された粒子である請求項
    1記載の熱転写用印画紙。
JP7313472A 1995-11-07 1995-11-07 熱転写用印画紙 Pending JPH09123623A (ja)

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