JPH11161175A - 水性インク記録用透明ラベルシート - Google Patents

水性インク記録用透明ラベルシート

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JPH11161175A
JPH11161175A JP9338279A JP33827997A JPH11161175A JP H11161175 A JPH11161175 A JP H11161175A JP 9338279 A JP9338279 A JP 9338279A JP 33827997 A JP33827997 A JP 33827997A JP H11161175 A JPH11161175 A JP H11161175A
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water
sheet
ink
resin
transparent
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JP9338279A
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Daigo Morizumi
大悟 森住
Noritaka Egashira
典孝 江頭
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラベルの貼付される物品の下地を隠蔽するこ
とがなく、透明性に優れ、水性インクの吸水性にも優れ
た水性インク記録用透明ラベルシートを提供することを
目的とする。 【解決手段】 本発明のラベルシート1は、透明な基材
シート2の一方の面に、透明なインク受容層3を設け
て、該基材シート2の他方の面に、透明な粘着剤層4、
離型シート5をこの順に設けていることにより、受容層
/基材シート/粘着剤層の構成である貼着するラベル形
態として、透明性を有している。したがって、ラベルの
貼付される物品の下地を隠蔽することがない。また、前
記のインク受容層3が水性の水不溶性樹脂と水溶性樹脂
と耐湿熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂の混合物を
主体とすることが好ましく、水性インクの吸水性にも優
れたラベルシートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性インク記録用透
明ラベルシートに関し、詳細にはインクジェットプリン
ターや水性ペンを用いて文字や画像を記録した後、物品
に貼り付けた時に、その貼付される物品の表面状態(絵
柄や色等)を隠蔽せず、貼り付けた上から下地が見える
水性インク記録用透明ラベルシートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピューターやワードプロセッ
サーの出力プリントとして、ワイアードット記録方式、
感熱発色記録方式、感熱溶融転写記録方式、感熱昇華転
写記録方式、電子写真記録方式、インクジェット記録方
式等の種々の方式が開発されている。この中で、インク
ジェット記録方式は、記録用シートとして普通紙を使用
できること、プリントコストが安いこと、装置がコンパ
クトで騒音がなく、高速記録が可能である等の特徴があ
る。このため、コンピューター等によって作製した文
字、図形等の画像情報を迅速かつ正確にアウトプットす
るプリンターとしての利用が注目されている。また、カ
ラー化が容易で、絵柄が鮮明であることから、コンピュ
ーターで作製した画像情報をインクジェットプリンター
により記録用シートに記録し、多種用途に利用してい
る。
【0003】通常、インクジェットプリンターは、記録
用インクを微細な圧電素子(ピエゾ素子)の圧力、ある
いはサーマルヘッドの加熱によって発生するエアーの圧
力(バブルジェット)によってノズルから噴出し、記録
用シートに付着させることにより記録を行う。このた
め、インクジェット記録に使用される記録用インクとし
ては、インクの乾燥による粘度上昇に起因するノズルか
らのインク噴出不良を防止する為に、乾燥しにくいイン
クが用いられている。通常このインク成分は、染料、樹
脂、添加剤等を水およびアルコールに溶解したものが一
般的である。
【0004】したがって、インクジェットプリンターで
記録を行う記録用シートは、付着したインクの液状分を
吸収し、インクを乾燥固化させることが要求される。こ
のため基材シート上にインク受容層を形成してインク吸
収性を高めた記録用シートが使用されている。従来の記
録用シートは、基材シートの上にインク受容層を備え、
この受容層として、バインダー成分をなす樹脂と、イン
ク吸収性を高める無機顔料及び/または有機顔料を含有
したものが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
記録用シートでは、インク受容層にインク吸収性を高め
る無機顔料及び/または有機顔料を含んでいるため、ラ
ベルタイプに適用した場合、すなわち、インク受容層/
基材シート/粘着剤層/離型シートの構成にして、離型
シートを剥がして、インク受容層/基材シート/粘着剤
層の部分を物品に貼着すると、基材シートと粘着剤層が
透明であっても、インク受容層が不透明であり、そのラ
ベルの貼付される物品の下地が隠蔽されてしまうという
問題が発生する。したがって、本発明は、このような問
題を解決するために、ラベルの貼付される物品の下地を
隠蔽することがなく、透明性に優れ、水性インクの吸水
性にも優れた水性インク記録用透明ラベルシートを提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、透明な基材シートの一方の面に、透明な
インク受容層を設けた水性インク記録用シートにおい
て、該基材シートの他方の面に、透明な粘着剤層、離型
シートをこの順に設けることを特徴とする。また、前記
のインク受容層が水性の水不溶性樹脂と水溶性樹脂と耐
湿熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂の混合物を主体
とすることが好ましい。
【0007】本発明の水性インク記録用透明ラベルシー
トの作用は、以下の通りである。本発明のラベルシート
は、透明な基材シートの一方の面に、透明なインク受容
層を設けて、該基材シートの他方の面に、透明な粘着剤
層、離型シートをこの順に設けていることにより、受容
層/基材シート/粘着剤層の構成である貼着するラベル
形態として、透明性を有している。したがって、ラベル
の貼付される物品の下地を隠蔽することがない。また、
前記のインク受容層が水性の水不溶性樹脂と水溶性樹脂
と耐湿熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂の混合物を
主体とすることが好ましく、水性インクの吸水性にも優
れたラベルシートが得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明を行う。図1は、本発明
の水性インク記録用透明ラベルシートの一つの実施の形
態を示す断面図である。図1において、水性インク記録
用透明ラベルシート1は、透明な基材シート2の一方の
面に、透明なインク受容層3を設けて、該基材シート2
の他方の面に、透明な粘着剤層4、離型シート5をこの
順に設けた構成である。
【0009】(基材シート)本発明のラベルシートで用
いられる透明な基材シート2としては、従来から使用さ
れている透明な基材シートをそのまま使用することがで
き、特に制限されない。基材シート2は、透明性、耐熱
性、寸法安定性、剛性を備えた熱可塑性プラスチックに
より形成されたものが好ましい。具体的には、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アク
リル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエ
チレン樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、
ポリイミド樹脂等の厚さ5〜250μm程度、好ましく
は50〜180μm程度のフィルム状あるいは板状のも
のが挙げられる。これらの基材シート2は、その表面に
形成するインク受容層との密着力が不十分な場合には、
その表面にプライマー処理やコロナ放電処理を施すこと
が好ましい。基材シートの厚みは、用途に応じて、強度
などを考慮して適宜選択され、特に制限されないが、例
えば、通常50〜200μm程度である。
【0010】(インク受容層)基材シートの一方の面に
形成される透明なインク受容層3は、透明性があれば、
いずれのものでも良いが、水溶性樹脂や親水性樹脂から
構成される。本発明のインク受容層は、水性の水不溶性
樹脂と水溶性樹脂と耐湿熱性、低温印字性を有する水溶
性樹脂の混合物を主体とすることが好ましい。なぜなら
ば、高温高湿や、低温低湿の環境下における印字適性を
有し、また、高温高湿の環境下に保存後の印字適性に優
れ、インクの吸水、乾燥性に優れ、適度なドットの広が
りが得られ、ベタ印字部のむらや境界のにじみ等のない
鮮明な画像が得られるからである。また、特に、前記の
混合物が、水性ポリエステル樹脂とポリビニルアルコー
ルとポリビニルピロリドンの組み合わせであることが好
ましい。
【0011】上記の水性の水不溶性樹脂とは、本質的に
疎水性が高く、それ自身の単独皮膜では水に不溶性な樹
脂の水溶液やエマルジョンやディスパージョンのこと
で、例えば、水性のアルキッド樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、NBR
樹脂、SBR樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル系樹
脂、ポリアミド等が単独もしくは混合物、変性物として
用いられる。変性物とは、例えば、水酸基やカルボン
酸、4級アンモニウム塩等を含有するモノマーや化合物
を共重合もしくはグラフトさせて親水性を上げたものな
どである。中でも、水性ポリエステル樹脂が基材シート
との接着性が高く、皮膜強度が高く、プリンター搬送中
で印字部にプリンターローラー跡の傷が生じない、つま
り湿潤強度が強いため、特に好ましい。
【0012】上記の水溶性樹脂とは、水もしくは水とア
ルコールの混合溶媒に可溶なもので従来公知の種々のも
のが用いられる。例えば、ポリビニルアルコールやポリ
ビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロー
ス系樹脂(CMC、HEC、HPC等)、ポリアクリル
アミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコ
ール、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルメチル
エーテル、ポリアミン、ポリエチレンイミン、カゼイ
ン、ゼラチン、でんぷん等の水溶性樹脂及び/またはこ
れらの共重合物、カチオン/アニオン変性物等の少なく
とも1種以上が用いられる。その中でも、ポリビニルア
ルコールがインク吸収性、発色性、湿潤強度に優れ、溶
液粘度が適正である点で、特に好ましい。
【0013】また、上記の耐湿熱性、低温印字性を有す
る水溶性樹脂とは、水やアルコールもしくはこれらの混
合溶媒に可溶な樹脂で、各環境(温度範囲:−20〜5
0℃、湿度範囲:10〜90%RH)での保存性が良好
なもの、特に高温高湿下での保存前後で、その吸水性、
印字性の低下がほとんどないものであり、なおかつ、各
環境での印字性が良好なもの、特に低温環境で、その吸
水性、印字性の低下がほとんどないものが挙げられ、従
来公知の種々のものが用いられる。例えば、ポリビニル
ピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸、セルロース系樹
脂(MC、HPMC、HPEC等)、ポリエチレンオキ
サイド、ポリエチレングリコール等の水溶性樹脂及び/
または、これらの共重合物、具体的にはポリビニルピロ
リドン−酢酸ビニル共重合体等、カチオン/アニオン変
性物等の少なくとも1種以上が用いられる。中でも、ポ
リビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセ
ルロースがインク吸収性、低温低湿の環境下での印字適
性や、高温高湿の環境で保存後の印字適性に優れている
ため、特に好ましい。
【0014】水性の水不溶性樹脂対〔水溶性樹脂と耐湿
熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂の合計〕の比が、
7対3から1対9の間であり、かつ水溶性樹脂と、耐湿
熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂の比が、1対9か
ら9対1の間で用いられ、特に好ましくは、前者が5対
5から2対8の間で、かつ後者が2対8から4対6の間
の範囲である。上記の範囲を逸脱すると、インク乾燥
性、画像鮮明性、高温高湿や低温低湿の環境下の印字適
性、そして高温高湿の環境下に保存後の印字適性の各性
能をバランス良く保有した記録用シートが得られなくな
ってくる。
【0015】また、耐ブロッキング性、塗膜強度、密着
性、染料定着性の向上を目的として上述の組成中に各種
の樹脂や添加剤、例えば、シリカ、コロイダルシリカ、
クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、有機粒子、アル
ミナゾル等の微粒子、フィラー等を加えることができ
る。但し、粒径は、0.1〜100μmのものが良く、
インク受容層の全固形分に対し、0.1〜20%(重量
%)の範囲で加えられる。この範囲より少ないと、ブロ
ッキングを防ぐのに充分な効果が得られず、一方、この
範囲より多いと、インク受容層の透明性を落とすため、
好ましくない。この他に、各種界面活性剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、消泡剤、親水性の高い各種変性オイ
ル等を本発明の効果を妨げない範囲で混合して用いるこ
ともできる。
【0016】上述した組成物のインク受容層の形成方法
は、従来公知の種々の方法でよく、例えば、グラビアコ
ート、グラビアリバースコート、ロールコート、ワイヤ
ーバーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアー
ナイフコート、コンマコート、スロットダイコート、デ
ィップコート等いずれの方法でもよい。これらの方法を
用いて基材シートに塗布する厚みは、乾燥時で、0.1
〜50μm、好ましくは、3〜30μmとするのが良
い。この厚みが、0.1μm未満になると、インク吸収
量が十分でなく、他方で、50μmを越えると、経済的
デメリットが増える、すなわち製造コストが高くなるの
で、好ましくない。尚、コーティング量の確保のため、
同一組成の液を複数回重ねて、コーティングしてもよ
い。
【0017】また、ラベルシートの粉塵による汚染防止
や、プリンターでの搬送の安定性をもたせるため、下記
の帯電防止剤を含む帯電防止層をラベルシートの最表面
に設けることができる。帯電防止剤としては、従来公知
の陽イオン、陰イオン、両性イオン、非イオン系のいず
れの帯電防止剤を使用できる。例えば、第4級アンモニ
ウム塩、ポリアミン誘導体などのカチオン系帯電防止
剤、アルキルホスフェートなどのアニオン系帯電防止
剤、脂肪酸エステルなどのノニオン系帯電防止剤が、あ
げられる。帯電防止層は、上記の帯電防止剤と有機ない
し無機フィラーなどの滑剤を添加してもよく、それらを
溶剤に溶解または分散させた配合液を、公知の方法、す
なわち、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロ
ールコート等の方法で塗布、乾燥して、形成される。そ
の帯電防止層の厚みは、乾燥時で0.001〜0.1μ
m程度である。
【0018】本発明のラベルシートは、基材シートの一
方の面に、インク受容層を設けていて、基材シートとイ
ンク受容層との接着性が弱い場合、基材シートとインク
受容層との間に、プライマー層を設けて、インク受容層
と基材シートとの接着を強めることができる。但し、そ
のプライマー層は透明であることが前提である。プライ
マー層に用いる樹脂としては、例えば、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩ビ酢ビ
共重合樹脂、NBR樹脂、SBR樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル系樹脂、ポリアミド等が単独もしくは混合
物、変性物として用いられる。変性物とは、例えば、水
酸基やカルボン酸、4級アンモニウム塩含有モノマーを
共重合もしくはグラフトさせて、接着性、親水性を上げ
たものなどである。
【0019】また、プライマー層の接着性、塗膜強度を
向上させるために、上記の樹脂を各種硬化剤、例えばエ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート等により架
橋させてもよい。上述したプライマー層の形成方法は、
前述のインク受容層の形成方法と同様な方法が選べる。
プライマー層の厚みは、乾燥時で、0.01〜50μ
m、好ましくは0.1〜10μmとするのが良い。この
厚みが、0.1μm未満になると、接着性で充分な性能
が発揮せず、一方で、10μmを越えると、記録用シー
トを裁断時に端面がベタついてくる為、製造コストが高
くつくと併せて、好ましくない。
【0020】(粘着剤層)本発明において使用する透明
な粘着剤層4は、従来公知の溶剤系及び水系のいずれの
粘着剤を用いて形成することができる。粘着剤として、
例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−
アクリル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂や、
天然ゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、シリコー
ンゴムなどが挙げられる。また、粘着剤は、粘着性が高
く、Tg(ガラス転移温度)の低い主モノマー、Tgの
高いコモノマー、官能基含有モノマー等を用いた重合体
または共重合体から構成することができる。上記の主モ
ノマーは、具体的には、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル等のアクリル酸アルキルエステルや、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル
酸アルキルエステルが使用できる。
【0021】また、コモノマーはアクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニ
トリル等が挙げられる。官能基含有モノマーは、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等
のカルボキシル基を含有するモノマーや、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリ
ルアミド等のヒドロキシル基を含有するモノマー、アク
リルアミド、メタクリルアミド、グリシジルメタクリレ
ート等が挙げられる。上記の重合体または共重合体の溶
液に、架橋剤を添加することにより、粘着力やタック度
を調整することができる。その架橋剤は、例えば、イソ
シアナート系、エポキシ系、エチレンイミン系、アルミ
キレート系等の官能基と反応する架橋剤を選んで、添加
することができる。
【0022】粘着剤層4の塗工量は、約8〜30g/m
2 (固形分)が一般的であり、従来公知の方法、すなわ
ち、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロール
コート等の方法で、離型シートの上または、透明な基材
シートの受容層の設けられていない面に塗布し、乾燥し
て粘着剤層4を形成する。また、粘着剤層4の粘着力
は、離型シートと粘着剤層4との剥離強度で、JIS
Z0237準拠の180°による剥離方法において、1
00〜1,700gの範囲、好ましくは700〜1,4
00gの範囲にすることが望ましい。以上の如き粘着剤
の種類や、塗工量は、前記の剥離強度が上記範囲になる
ように、選択して使用することが好ましい。
【0023】(離型シート)本発明で使用する離型シー
ト5は、紙基材またはポリエチレンテレフタレート等の
プラスチックフィルム基材の一方の面に離型層を形成し
たものである。紙基材は、例えば、上質紙、アート紙、
軽量コート紙、微塗工紙、コート紙、キャストコート
紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテ
ックス含浸紙、合成樹脂内添紙等が挙げられる。上記の
紙基材やプラスチックフィルム基材の厚みは、10〜2
00μm程度である。
【0024】離型層は、上記の基材の上に、シリコーン
系剥離剤やワックス系剥離剤を塗布して形成したり、ポ
リエチレン樹脂等を押し出しコーティングして形成する
ことができる。離型層を均一に薄膜で形成するために、
ポリエチレン樹脂の押し出しコーティングが好ましく行
われる。使用するポリエチレン樹脂の密度は0.935
g/m 3 以上が好ましく、その厚さは5〜30μm程度
である。この離型層の最表面には粘着剤層との剥離性を
向上させるため、シリコーン系剥離剤やワックス系剥離
剤を塗布しておくことが好ましい。
【0025】以下、本発明の実施例について、説明す
る。尚、以下に部とあるのは、特に断りのない限り重量
基準である。 (実施例1)基材シートとして、厚み100μmの透明
なポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製
ルミラーQ80D)を用い、その一方の面に透明なイ
ンク受容層を下記組成で乾燥時塗布量が10g/m2
なるように、バーコート法にて塗布後、110℃で5分
間乾燥させて、形成した。 〔インク受容層の組成〕 水性樹脂:水性ポリエステル樹脂 50部 (日本合成化学(株)製 ポリエスターWR−905) 水溶性樹脂:ポリビニルアルコール 10部 (クラレ(株)製 PVA 217、重合度1700、鹸化度88モル%) 耐湿熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂:ポリビニルピロリドン 40部 (BASF社製 PVP K−90)
【0026】上記の基材シートの受容層の設けられてい
ない面に、下記組成の透明な粘着剤層をグラビアコート
で、固形分で塗工量8g/m2 で形成した。 〔粘着剤層の組成〕 アクリル共重合体(綜研化学(株)製 SKダイン1310L) 48部 エポキシ樹脂(綜研化学(株)製 硬化剤E−AX) 0.36部 酢酸エチル 51.64部
【0027】次に、紙基材としてコート紙(坪量73.
3g/m2 )の一方の面に押し出しコーティングにより
ポリエチレン樹脂層を厚さ15μmになるように形成
し、さらにそのポリエチレン樹脂層の上に、離型層とし
て下記組成のシリコーン塗工液をグラビアコートにより
固形分で0.1g/m2 で塗工して、離型シートを作成
した。以上の粘着剤層と、離型シートの離型層とが接す
るように、ドライラミネーション法にて、貼り合わせ
て、実施例1の透明ラベルシートを用意した。
【0028】(実施例2)インク受容層の組成を下記の
通りとした以外は、実施例1と同様にして透明ラベルシ
ートを作成した。 〔インク受容層の組成〕 水性樹脂:水性ポリエステル樹脂 20部 (日本合成化学(株)製 ポリエスターWR−905) 水溶性樹脂:ポリビニルアルコール 32部 (クラレ(株)製 PVA 217、重合度1700、鹸化度88モル%) 耐湿熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂:ポリビニルピロリドン 48部 (BASF社製 PVP K−90)
【0029】(実施例3)インク受容層の組成を下記の
通りとした以外は、実施例1と同様にして透明ラベルシ
ートを作成した。 〔インク受容層の組成〕 水性樹脂:水性ポリエステル樹脂 70部 (日本合成化学(株)製 ポリエスターWR−905) 水溶性樹脂:ポリビニルアルコール 27部 (クラレ(株)製 PVA 217、重合度1700、鹸化度88モル%) 耐湿熱性、低温印字性を有する水溶性樹脂:ポリビニルピロリドン 3部 (BASF社製 PVP K−90)
【0030】(比較例1)インク受容層の組成を下記の
通りとした以外は、実施例1と同様にしてラベルシート
を作成した。 〔インク受容層の組成〕 エチレン−酢酸ビニル共重合体 40部 (住友化学工業(株)製 スミカフレックス401) 水性カチオンポリマー 15部 (住友化学工業(株)製 スミレッツ1001) シリカ(富士シリシア(株)製 シリシア470) 100部 水 300部
【0031】上記の実施例および比較例の水性インク記
録用透明ラベルシートについて、インクジェットプリン
ター(CANON社製 BJC−400J)を用いて、
テストパターンを印字した。そして、その印字物の離型
シートを剥がして、木目調の机に貼り付けた。上記の印
字物の品質と、印字物であるラベルの貼付される物品の
下地を隠蔽する程度(隠蔽性)について、評価した。
尚、各評価方法は、以下の通りである。
【0032】(印字物の品質)上記の印字条件にて印字
された物について、画像のベタ均一性と境界にじみの状
態を目視して確認評価した。判断基準は以下の通りであ
る。 ○:均一なインクの広がりが得られ、ベタ印字部の境界
部で、インクのにじみが見られず、良好である。 ×:インクの広がりが不均一でインクのたまりが見ら
れ、ベタ印字部の境界部で、インクのにじみがはっきり
と見られ、不良である。
【0033】(隠蔽性)上記条件にて、印字されたラベ
ルシートについて、離型シートを剥がして、木目調の机
に貼り付け、その机の表面状態(木目調の絵柄や色等)
が隠蔽されているかどうか、ラベルを貼り付けた上から
下地が見えるかどうか、目視して評価した。判断基準は
以下の通りである。 ○:机の表面状態(木目調の絵柄や色等)が全く隠蔽さ
れず、ラベルを貼り付けた上から机の下地が良く見え
て、良好である。 ×:机の表面状態(木目調の絵柄や色等)が隠蔽され、
ラベルを貼り付けた上から机の下地がほとんど見えず、
不良である。
【0034】(評価結果)評価結果を下記表1に示す。
【表1】
【0035】
【発明の効果】以上の通り、本発明の水性インク記録用
透明ラベルシートは、透明な基材シートの一方の面に、
透明なインク受容層を設けて、該基材シートの他方の面
に、透明な粘着剤層、離型シートをこの順に設けている
ことにより、受容層/基材シート/粘着剤層の構成であ
る貼着するラベル形態として、透明性を有している。し
たがって、ラベルの貼付される物品の下地を隠蔽するこ
とがない。また、前記のインク受容層が水性の水不溶性
樹脂と水溶性樹脂と耐湿熱性、低温印字性を有する水溶
性樹脂の混合物を主体とすることが好ましく、水性イン
クの吸水性にも優れたラベルシートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録用シートの一つの実施の形態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 水性インク記録用透明ラベルシート 2 透明な基材シート 3 インク受容層 4 透明な粘着剤層 5 離型シート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な基材シートの一方の面に、透明な
    インク受容層を設けた水性インク記録用シートにおい
    て、該基材シートの他方の面に、透明な粘着剤層、離型
    シートをこの順に設けたことを特徴とする水性インク記
    録用透明ラベルシート。
  2. 【請求項2】 前記のインク受容層が水性の水不溶性樹
    脂と水溶性樹脂と耐湿熱性、低温印字性を有する水溶性
    樹脂の混合物を主体とすることを特徴とする上記の請求
    項1に記載する水性インク記録用透明ラベルシート。
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