JP2002210820A - 芳香族ポリアミドフィルムおよびそれからなる磁気記録媒体 - Google Patents

芳香族ポリアミドフィルムおよびそれからなる磁気記録媒体

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JP2002210820A JP2001015474A JP2001015474A JP2002210820A JP 2002210820 A JP2002210820 A JP 2002210820A JP 2001015474 A JP2001015474 A JP 2001015474A JP 2001015474 A JP2001015474 A JP 2001015474A JP 2002210820 A JP2002210820 A JP 2002210820A
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Ayahiro Kurosawa
理弘 黒澤
Wasuke Yoneyama
和祐 米山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工性が良好で安定した品質のフィルムが得
られ、記録磁気媒体とした時フィルム表面洗浄による洗
浄液中への溶出が抑制され、熱的安定性が向上し、優れ
た磁性層の塗布、または蒸着状態が安定的に得られる芳
香族ポリアミドフィルムを提供する。 【解決手段】 芳香族ポリアミドからなる二軸配向フィ
ルムであって、フィルム局所厚みの最大値と最小値の差
が0.05m2につき0.3μm以下であることを特徴とする芳香
族ポリアミドフィルム、およびそれからなる磁気記録媒
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、加工性が良好で耐
久性の優れた磁気記録媒体に好適な芳香族ポリアミドフ
ィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタル記録技術の進歩、コンピ
ュータ外部メモリーへの展開などにより、磁気記録媒体
の薄膜化・高密度記録化の要求があり、更にアウトドア
ユースなどに伴い、より過酷な条件下での耐久性が求め
られている。従来、記録磁気媒体としては、ポリエステ
ルフィルムに酸化物塗布型磁性層やメタル塗布型磁性層
を設けてなる磁気記録媒体が知られている(例えば、特
開昭61-26933号公報、特開昭60-66319号公報)。また芳
香族ポリアミドについては磁気記録媒体への応用例や、
製造方法について示されている(例えば、特開昭62-624
24号公報、特開平9-81737号公報)。
【0003】しかしながら、前記のような芳香族ポリア
ミドフィルムでは、フィルムの表面状態によりフィルム
が有機溶剤に溶出することがあり、そのため磁性層形成
時のフィルム表面洗浄により洗浄液中への溶出が起こ
り、洗浄液が着色することがある。またそれによりフィ
ルムの熱的安定性が低下し、加工性が悪化することがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、かか
る問題点を解決し、加工性が良好で安定した品質のフィ
ルムが得られ、記録磁気媒体とした時、優れた磁性層の
塗布、または蒸着状態が安定的に得られる芳香族ポリア
ミドフィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る芳香族ポリアミドフィルムは、芳香族
ポリアミドからなる二軸配向フィルムであって、フィル
ム局所厚みの最大値と最小値の差が0.05m2につき0.3μm
以下であることを特徴とするものからなる。
【0006】この芳香族ポリアミドフィルムにおいて
は、有機溶媒中へのフィルムの溶出量が対フィルムで50
0ppm以下であることが好ましい。また、空気雰囲気下で
450℃における熱減量が、保持時間120分で40%以下であ
ることが好ましい。
【0007】本発明に係る磁気記録媒体は、このような
芳香族ポリアミドフィルムの少なくとも一面に磁性層を
形成したものからなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について、望まし
い実施の形態とともに詳細に説明する。本発明のフィル
ムを構成する芳香族ポリアミド組成物は、一般式 -CO-Ar1-CONH-Ar2-NH- で表される繰り返し単位を好ましくは50mol%以上含み、
さらに好ましくは70mol%以上含むものである。ここで、
Ar1、Ar2は、2価の芳香族基であり、芳香族に置換基が
あってもよく、またこれらは同一でも異なっていてもよ
い。
【0009】Ar1、Ar2として、例えば、下記化1などが
挙げられる。
【化1】
【0010】上記化1におけるE、Fは、 -O-,-CH2-,-CO-,-SO2-,-S-,-C(CH3)2- などから選ばれるが、これに限定されない。さらにこれ
らの芳香環上の水素原子の一部が、ハロゲン、ニトロ
基、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ
ル基などの置換基で置換されているものでもよく、特に
塩素、メチル基が好ましい。これらの置換基で置換され
た芳香族が全体の30%以上であると耐湿性が向上し、吸
湿による寸法変形、剛性低下などの特性が改善されるた
め好ましい。また芳香環上の水素原子の30%以上がハロ
ゲン(特に塩素)置換されるとフィルムの耐湿性が向上
し、吸湿による寸法変形、剛低下などが改善されるので
好ましい。
【0011】本発明における芳香族ポリアミド組成物に
は、一般式 -CO-Ar1-CONH-Ar2-NH- で表される繰り返し単位以外の芳香環ポリアミド単位な
どが共重合またはブレンドにより含まれていてもよく、
これらの含有量は好ましくは50mol%未満、さらに好まし
くは30mol%未満である。
【0012】また、本発明における芳香族ポリアミド組
成物では、一般式 -CO-Ar1-CONH-Ar2-NH- で表される繰り返し単位中のアミド基の水素の一部ない
し全部が他の置換基、例えばメチル基などに置換されて
いてもよい。
【0013】本発明における芳香族ポリアミド組成物で
は、フィルム特性(フィルムの剛性、耐熱性)から、パ
ラ位で結合された芳香環が全芳香環の50%以上であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは50%以上98%以下、より
好ましくは75%以上98%以下である。
【0014】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、上
記のような芳香族ポリアミドからなる二軸配向フィルム
であって、フィルム局所厚みの最大値と最小値の差が
0.05m2 につき0.3μm以下であることを特徴と
するものである。このように特定値以下のフィルム局所
厚みとすることにより良好なフィルム表面状態が確保さ
れ、とくに磁性層形成時のフィルム表面洗浄による洗浄
液中への溶出が抑制され、熱安定性が向上し、加工性を
向上することができる。
【0015】また、本発明においては、有機溶媒中への
フィルムの溶出量を、対フィルムで500ppm以下に
抑えることが好ましい。このような少溶出量に抑えられ
ることにより、洗浄液の黄変等が抑制され、それによっ
て一層熱安定性が向上し、加工性を向上することができ
る。
【0016】さらに、フィルム製造工程における湿式工
程を出たフィルムは、テンター内等で延伸、乾燥、熱処
理、リラックス等の処理に供されるが、このとき200
〜450℃程度の温度にさらされる。このとき、フィル
ムの熱減量が極力小さく抑えられ、所定厚み、所定機械
特性のフィルムが得られることが好ましい。つまり、本
発明に係るフィルムは、空気雰囲気下で450℃における
熱減量が、保持時間120分で40%以下であることが好まし
い。
【0017】本発明の磁気記録媒体における基材フィル
ムの厚みは、磁気記録媒体として優れた走行性、電磁変
換特性実現の観点から、好ましくは0.5〜30μm、
より好ましくは1〜20μm、更に好ましくは2〜10
μmの範囲である。
【0018】本発明の磁気記録媒体における基材フィル
ムにおいては、少なくとも一方向に引張りヤング率が、
800kg/mm2以上あることが好ましく、より好ましくは900
kg/mm2以上、更に好ましくは1000kg/mm2以上である。こ
のような引張りヤング率にすることにより、塗布層もし
くは蒸着層形成、バックコート層形成工程などの磁気記
録媒体形成時にかかるテンションにも耐えることができ
るようになり、加工上も有利であるので望ましい。
【0019】また、本発明の磁気記録媒体においては、
基材フィルムの少なくとも一方向のヤング率が800kg/mm
2以上であれば、該基材フィルムの長手方向にテンシラ
イズまたは幅方向にテンシライズされても差し支えな
い。テンシライズの度合いは特に限定されないが、伸
度、引き裂き抵抗等の特性を考慮に入れると、長手方向
の引張りヤング率Emdと幅方向の引張りヤング率Etdが、
0.5≦Emd/Etd≦2の範囲にあるのが実用的である。
【0020】本発明の磁気記録媒体における基材フィル
ムの少なくとも一方向の伸度は、10%以上、より好ま
しくは20%以上、更に好ましくは30%以上であるこ
とが望ましい。これにより、テープの適度な柔軟性を持
つことができる。
【0021】本発明の磁気記録媒体における基材フィル
ムの吸湿率は、5%以下、より好ましくは3%以下、更
に好ましくは2%以下であるのが望ましい。これによ
り、湿度変化によるテープの寸法変化が小さく良好な電
磁変換特性を保てるようになる。
【0022】本発明の磁気記録媒体における基材フィル
ムの1000mm幅、10m長さのフィルムの片伸び量
が±40mm以下であることが、蛇行防止、磁性層形成
工程での良好な加工性の観点から好ましく、より好まし
くは±30mm以下、更に好ましくは±20mm以下で
あることが望ましい。
【0023】本発明の磁気記録媒体における基材フィル
ムにおいては、基材フィルムの幅方向についてフィルム
が5%伸長した際のフィルムの強度F−5値が、250kg/
mm2以上であることが好ましい。より好ましくは280kg/m
m2以上、さらに好ましくは320kg/mm2である。このよう
なF−5値を有することにより、磁性層形成、バックコ
ート層形成工程などの磁気記録媒体にかかるテンション
に耐えることができ、加工上有利である。
【0024】次に、本発明に係る芳香族ポリアミドフィ
ルムおよびそれからなる磁気記録媒体の製造方法の例に
ついて説明する。上記のようにして製造された芳香族ポ
リアミド組成物と溶媒からなるポリマー溶液は製膜原液
として、いわゆる溶液製膜法によるフィルムに加工され
る。溶液製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがあ
り、いずれの方法で製膜してもよいが、ここでは乾湿式
法にとって説明する。
【0025】乾湿式法で製膜する場合は、製膜原液を口
金からドラム、エンドレスベルトなどの支持体上に押し
出して薄膜とする。口金、支持体間隔の最接近距離L/B=
1.6mm以下であることが局所厚みむら向上の観点から好
ましく、より好ましくは1.5mm以下である。
【0026】次いでかかる薄膜層から溶液を蒸散させ、
薄膜が自己保持性を持つまで乾燥させる。乾燥条件は好
ましくは室温以上220℃以下、60分以内であり、より好
ましくは室温以上200℃以下である。
【0027】上記乾式工程を終えたフィルムは支持体か
ら剥離され、湿式工程に導入される。ここでフィルム中
に含有されている溶媒や不純物が除去される。この浴は
一般に水系媒体からなるものであり、水の他に有機溶媒
や無機塩等を含有してもよい。一般には水分量は30%以
上、好ましくは50%以上含有され、浴温度は通常、0〜10
0℃で使用される。この湿式工程では剥離されたフィル
ムはかかる浴中に緊張下で浸漬され、フィルム中の無機
化合物が、0.1%未満、好ましくは0.05%以下になるまで
抽出される。この湿式工程では、フィルムは浴入出口の
ニップロールと浴中のロールを介して搬送される。フィ
ルムの有機溶剤中への溶出抑制の観点から、浴出口とニ
ップロールの間でフィルムに水系媒体を吹き付けるノズ
ルを、フィルム幅TD[mm]に対して吹き出し部分のノズル
間隔L[mm]が、3≦TD/L≦50を満たすように設置されてい
ることが好ましく、より好ましくは10≦TD/L≦50を満た
していることである。また水系媒体の吹き付け流量Q[cm
3/min]は、ノズル1本当たりに100cc/min以上1000cc/min
以下であることが好ましく、より好ましくは200cc/min
以上500cc/min以下である。
【0028】湿式工程を出たフィルムは、更にテンター
内で延伸、乾燥、熱処理、リラックスが行われてフィル
ムとなる。そのときの温度は200〜450℃で20秒以上20分
以下である。このように形成されるフィルムはその製膜
工程中で、機械特性向上の目的で延伸が行なわれてもよ
い。延伸倍率は、巻き取り速度をキャスト速度で除した
値である縦延伸倍率が0.95〜2.0倍、テンター内のフィ
ルム最大幅と最小幅の比が1.0〜4.0、テンター内のフィ
ルム最大幅とテンター出口幅の比ηが0.9〜0.99の範囲
内であると局所厚みむら向上の観点から好ましく、より
好ましくは縦延伸倍率が1.05〜1.5倍、テンター内のフ
ィルム最大幅と最小幅の比が1.1〜3.0、テンター内のフ
ィルム最大幅とテンター出口幅の比ηが0.95〜0.98であ
る。
【0029】こうして得られたフィルムを巻き取って芳
香族ポリアミドフィルムに公知の方法で磁性層を形成さ
せて、また磁性層形成前にコロナ処理を施した後に磁性
層を形成させて記録磁気媒体とする。フィルム表面状態
が良好であるため、磁性層形成時のフィルム表面洗浄に
よる洗浄液中への溶出が抑制され、熱的安定性が向上
し、加工性の良化が期待できる。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。 (1)フィルム長手方向の局所厚むら:Rz-MD[μm] フィルムを長手方向に幅4cmに切断し、厚みを電子マイ
クロ厚さ計にて、チャート速度120cm/分、フィルム走行
速度150cm/分で10秒間測定し、20cmの厚みプロファイル
を作成した。チャート上に出力した20cmの厚みプロファ
イルの内、チャート起点から5cmポイントから15cmポイ
ントを1cm刻みで厚みの最大値と最小値の差[μm]を小数
第2位まで求め、計10点の平均[μm]を小数第2位まで求
めた。同様の作業を幅方向に5点実施し、5点うち最大の
ものを製品のRz-MDとした。
【0031】(2)フィルム溶出量:ΔW/W[ppm] 体積比2-ブタノン:シクロヘキサノン=6:4の混合溶媒1
50g中に製品フィルムW=150gを室温で4800時間堆積さ
せ、抽出後の溶液を濃縮・不純物を除去し単離した後の
黄色物の質量ΔW[μg]を測定し、有機溶媒中への溶出量
ΔW/W[ppm]を、小数第1位まで求めた。
【0032】(3)空気雰囲気下で450℃における熱減
量:Δm/m[%] 製品フィルムm=10mgを、空気雰囲気下450℃で120分保持
した後の重量変化量Δm[mg]より、熱減量Δm/m[%]を小
数第1位まで求めた。
【0033】以下に実施例に基づいて本発明を説明す
る。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0034】実施例1 N-メチル-2-ピロリドン(NMP)に芳香族ジアミン成分とし
て85モル%に相当する2-クロルパラフェニレンジアミン
と、15モル%に相当する4,4-ジアミノジフェニルエーテ
ルとを溶解させ、これに99モル%に相当する2-クロルテ
レフタル酸クロリドを添加し、重合前に45nm径のコロイ
ダルシリカを、ポリマ当たり0.2wt%になるように添加
して、2時間撹拌して重合を完了した。これを水酸化リ
チウムで中和して、ポリマ濃度10wt%、固有粘度2.6、
溶液粘度3500ポイズ(30℃)の芳香族ポリアミド溶液を得
た。
【0035】このポリマ溶液を1μmカットのフィルタ
ーを通した後、口金からステンレス製のエンドレスベル
ト上にL/B=1.5mmでキャストした後、140℃の熱風で2分
間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を有するフィル
ムをベルトから連続的に剥離した。次に45℃の水槽内へ
フィルムを導入して残存溶媒と中和で生じた無機塩など
を抽出した。この湿式工程でのフィルム幅TD=1800mm、
吹き出し部分のノズル間隔L=100mmであり、ノズルから
水をQ=440cm3/minの流量で吹き出した。さらに250℃の
テンタ−で30秒間水分の乾燥と熱処理、ならびにリラッ
クスを行って厚さ3.6μmの芳香族ポリアミドフィルム
を得た。この間にフィルム長手方向と幅方向に各々1.15
倍、1.45倍延伸を行い、テンター内のフィルム最大幅と
テンター出口幅の比ηを0.98とした。尚フィルムの製膜
は非常に安定していた。各条件およびフィルム特性を表
1に示す。
【0036】実施例2 実施例1と同一のポリマ溶液を用いて1μmカットのフ
ィルターを通した後、口金からステンレス製のエンドレ
スベルト上にL/B=1.5mmとなるようにキャストした。
【0037】このベルト上でポリマ溶液を140℃の熱風
で2分間加熱して溶媒を蒸発させ、自己保持性を有する
フィルムをベルトから連続的に剥離した。次に50℃の水
槽内へフィルムを導入して残存溶媒と中和で生じた無機
塩などを抽出した。この湿式工程でのフィルム幅TD=180
0mm、吹き出し部分のノズル間隔L=500mmであり、ノズル
から水をQ=50cm3/minの流量で吹き出した。さらに250℃
のテンタ−で30秒間水分の乾燥と熱処理、ならびにリラ
ックスを行って厚さ3.6μmの芳香族 ポリアミドフ
ィルムを得た。この間にフィルム長手方向と幅方向に各
々1.15倍、1.45倍延伸を行い、テンター内のフィルム最
大幅とテンター出口幅の比ηを0.98とした。尚フィルム
の製膜は非常に安定していた。
【0038】比較例1 実施例1、2と同一のポリマ溶液を用いてL/B=1.7mmで
キャストした後、140℃の熱風で2分間加熱して溶媒を蒸
発させ、自己保持性を有するフィルムをベルトから連続
的に剥離した。以下、実施例1と同一条件である。
【0039】比較例2 実施例1、2と同一のポリマ溶液を用いてL/B=1.5mmで
キャストした後、140℃の熱風で2分間加熱して溶媒を蒸
発させ、自己保持性を有するフィルムをベルトから連続
的に剥離した。次に45℃の水槽内へフィルムを導入して
残存溶媒と中和で生じた無機塩などを抽出した。以下、
テンター内のフィルム最大幅とテンター出口幅の比ηを
1.03とする以外、実施例1と同一条件である。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る芳香
族ポリアミドフィルムによれば、フィルム表面状態が良
好であるため、磁性層形成時のフィルム表面洗浄による
洗浄液中への溶出が抑制され、熱的安定性が向上し、加
工性の良化が期待できる。したがって、磁性層の塗布状
態あるいは蒸着状態に優れ安定した磁気記録媒体が得ら
れる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリアミドからなる二軸配向フィ
    ルムであって、フィルム局所厚みの最大値と最小値の差
    が0.05m2につき0.3μm以下であることを特徴とする芳香
    族ポリアミドフィルム。
  2. 【請求項2】 有機溶媒中へのフィルムの溶出量が対フ
    ィルムで500ppm以下であることを特徴とする、請求項1
    に記載の芳香族ポリアミドフィルム。
  3. 【請求項3】 空気雰囲気下で450℃における熱減量
    が、保持時間120分で40%以下であることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の芳香族ポリアミドフィルム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族
    ポリアミドフィルムの少なくとも一面に磁性層を形成し
    たことを特徴とする磁気記録媒体。
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