JP2002206103A - 高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉の製造方法 - Google Patents
高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉の製造方法Info
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Abstract
る不純物を低減させた高純度ジルコニウム若しくはハフ
ニウム粉を、安全かつ安価に得ることのできる高純度ジ
ルコニウム若しくはハフニウム粉の製造方法を得る。 【解決手段】 ジルコニウム若しくはハフニウム原料を
電子ビーム溶解して高純度化した後インゴットに鋳造す
る工程、得られた高純度ジルコニウム若しくはハフニウ
ムインゴット又は切粉等を水素雰囲気中で500°C以
上に加熱して水素化する工程、該インゴットを冷却し水
素化ジルコニウム若しくはハフニウム粉をインゴットか
ら剥落させて水素化高純度ジルコニウム若しくはハフニ
ウム粉を得る工程、及び水素化高純度ジルコニウム若し
くはハフニウム粉の水素を除去する工程からなることを
特徴とする高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉の
製造方法。
Description
い、特にNa、Kなどのアルカリ金属元素、U、Thな
どの放射性元素、Fe、Ni、Co、Cr、Cu、M
o,Ta、Vなどの遷移金属若しくは重金属又は高融点
金属元素、さらにはC、O等のガス成分の含有量を極め
て低減させた高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉
を安価に、かつ安全に得ることのできる高純度ジルコニ
ウム若しくはハフニウム粉の製造方法に関する。
化膜としてシリコン(SiO2)膜使用されているが、
半導体デバイスの最近の傾向として薄膜化小型化傾向が
著しく、特にこのようなゲート酸化膜を薄膜化していく
と、絶縁耐性、ボロンの突き抜け、ゲートリーク、ゲー
ト空乏化等の問題が発生してくる。このため、従来のシ
リコンでは役に立たず、シリコンよりも誘電率の高い材
料を用いなければならないが、このような材料として2
0前後の高い誘電率を持ち、Siと混ざりにくいZrO
2及びHfO2使用が考えられる。しかし、ZrO2及
びHfO2は酸化剤を通過させ易いこと、また成膜時や
その後のアニールにおいて誘電率の小さい界面層を形成
させてしまう欠点があるので、ZrO2及びHfO2に
替えてZrSi2及びHfSi2の使用も考えられる。
このようなゲート酸化膜又はシリサイド膜として使用す
る場合には、Zr若しくはHfターゲット又はこれらの
シリサイドターゲットをアルゴン等の不活性ガス雰囲気
中又は反応性ガス雰囲気中でスパッタリングすることに
よって形成することが考えられるが、いずれの場合もZ
r及びHfが中心原料となる。
して、信頼性のある半導体としての動作性能を保証する
ためには、スパッタリング後に形成される上記のような
材料中に半導体デバイスに対して有害である不純物を極
力低減させることが重要である。すなわち、 (1) Na、K等のアルカリ金属元素 (2) U、Th等の放射性元素 (3) Fe、Ni、Co、Cr、Cu等の遷移金属
若しくは重金属又は高融点金属元素 (4) C、O、N、H等のガス成分元素 を極力減少させ、4Nすなわち99.99%(重量)以
上の純度をもつことが必要である。なお、本明細書中で
使用する%、ppm、ppbは全て重量%、重量pp
m、重量ppbを示す。上記半導体デバイス中に存在す
る不純物であるNa、K等のアルカリ金属は、ゲート絶
縁膜中を容易に移動しMOS−LSI界面特性の劣化の
原因となり、U、Th等の放射性元素は該元素より放出
するα線によって素子のソフトエラーの原因となり、さ
らに不純物として含有されるFe、Ni、Co、Cr、
Cu等の遷移金属若しくは重金属又は高融点金属元素は
界面接合部のトラブルの原因となることが分かってい
る。
ジルコニウムスポンジは表1に示すように、Co:10
ppm、Cr:50ppm、Cu:10ppm、Fe:
50ppm、Mn:25ppm、Nb:50ppm、N
i:35ppm、Ta:50ppm、C:2000pp
m、O:5000ppm、N:200ppmなど大量の
不純物が含有されている。また、同様に一般に入手でき
る2Nレベルの純度のハフニウムスポンジについても表
3に示すように、Cd:30ppm、Co:10pp
m、Cr:150ppm、Cu:50ppm、Fe:3
00ppm、Mn:25ppm、Nb:30ppm、N
i:75ppm、Ta:100ppm、O:500pp
m、N:60ppmなど大量の不純物が含有されてい
る。これらの不純物は、いずれも半導体としての動作機
能を阻害するものばかりであり、このような半導体デバ
イスに対して有害である不純物を効率的に除去すること
が必要である。しかし、従来はジルコニウム若しくはハ
フニウムを半導体デバイスにおけるゲート酸化膜として
使用するという実績が少なく、またこれらの不純物を除
去する精製技術が特殊でありコスト高になるために、考
慮されずに放置されているに等しい状態であった。
は電子ビーム溶解法によって、高純度化されるが、上記
のように高純度化したジルコニウム若しくはハフニウム
を原料とするスパッタリングターゲットを製造する場
合、高純度化したジルコニウム若しくはハフニウムの粉
末を製造する必要がある。したがって、上記の電子ビー
ム溶解法によって得た高純度のジルコニウム若しくはハ
フニウムをインゴットに鋳造した後、さらに粉末にする
工程が必要となる。インゴットからの粉末化は通常、破
砕によって行われるが、高純度のジルコニウム若しくは
ハフニウム粉は発火爆発の危険があり、インゴットから
の粉末化は危険を伴うものである。このようなことか
ら、インゴットからの粉末化の工程は十分な管理が必要
であり、コスト高となる問題があった。
な半導体の動作性能を保証するために障害となる不純物
を低減する、すなわち特にNa、Kなどのアルカリ金属
元素、U、Thなどの放射性元素、Fe、Ni、Co、
Cr、Cu、Mo、Ta、Vなどの遷移金属若しくは重
金属又は高融点金属元素の含有量を極めて低減させた高
純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉を安価に、かつ
安全に得ることのできる高純度ジルコニウム若しくはハ
フニウム粉の製造方法であり、さらに酸素、炭素等のガ
ス成分の発生を抑制してスパッタリング時のパーティク
ル発生を効果的に減少させることのできるガス成分の少
ないジルコニウム若しくはハフニウムスパッタリングタ
ーゲットに有用である高純度ジルコニウム若しくはハフ
ニウム粉の製造方法を得ることを課題とする。
溶解し高純度化してインゴット化する工程、得られた高
純度ジルコニウム若しくはハフニウムインゴット又は高
純度ジルコニウム若しくはハフニウムインゴットを切削
し、酸洗浄した切粉等を水素雰囲気中で500°C以上
に加熱して水素化する工程、該インゴットを冷却し水素
化ジルコニウム若しくはハフニウム粉をインゴットから
剥落させて水素化高純度ジルコニウム若しくはハフニウ
ム粉を得る工程、及び水素化高純度ジルコニウム若しく
はハフニウム粉の水素を除去する工程からなることを特
徴とする高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉の製
造方法 2.水素雰囲気中で700°C以上に加熱して水素化す
ることを特徴とする上記1記載の高純度ジルコニウム若
しくはハフニウム粉の製造方法 3.冷却時にアルゴン等の不活性ガスを導入することを
特徴とする上記1又は2記載の高純度ジルコニウム若し
くはハフニウム粉の製造方法 4.インゴット又は切粉等を500°C以下に冷却して
水素化高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉を得る
ことを特徴とする上記1〜3のそれぞれに記載の高純度
ジルコニウム若しくはハフニウム粉の製造方法 5.インゴットから剥落した高純度ジルコニウム若しく
はハフニウム粉を、さらに粉砕することを特徴とする上
記1〜4のそれぞれに記載の高純度ジルコニウム若しく
はハフニウム粉の製造方法 6.真空下又は不活性雰囲気中で加熱することにより水
素を除去することを特徴とする上記1〜5のそれぞれに
記載の高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉の製造
方法 7.ガス成分を除く不純物含有量が100ppm未満で
あることを特徴とする上記1〜6のそれぞれに記載の高
純度ジルコニウム粉の製造方法を提供する。
1ppm以下、U、Thなどの放射性元素の含有量が総
計で5ppb以下、Hfを除くFe、Ni、Co、C
r、Cuなどの遷移金属若しくは重金属又は高融点金属
元素が総計で50ppm以下、残部がジルコニウム及び
その他の不可避不純物であることを特徴とする上記1〜
7のそれぞれに記載の高純度ジルコニウム粉の製造方法 9.ジルコニウム及びガス成分を除く不純物含有量が1
00ppm未満であることを特徴とする上記1〜6のそ
れぞれに記載の高純度ハフニウム粉の製造方法を提供す
る。
で1ppm以下、U、Thなどの放射性元素の含有量が
総計で5ppb以下、Zrを除くFe、Ni、Co、C
r、Cuなどの遷移金属若しくは重金属又は高融点金属
元素が総計で50ppm以下、残部がハフニウム及びそ
の他の不可避不純物であることを特徴とする上記10記
載の高純度ハフニウム粉の製造方法 11.Zr含有量が0.5%以下であることを特徴とす
る上記9又は10に記載の高純度ハフニウム粉の製造方
法を提供する。
料として一般に市販されている2N〜3Nレベルのジル
コニウム若しくはハフニウムスポンジ原料を使用する。
これらの表面には有機物(不純物Cの増加となる)や無
機物等の多量の汚染物質が付着しているが、これを強力
な洗浄効果を持つ弗硝酸により除去する。スポンジの表
面を清浄にした後電子ビーム溶解ができるように、通常
は該スポンジ原料をプレスにより圧縮してコンパクトに
するが、この場合ジルコニウム若しくはハフニウムスポ
ンジ原料が非常に脆いためにぼろぼろと崩れてしまう問
題がある。このため、Al、Zn、Cu、Mg等の揮発
性元素の箔で包んでコンパクト材とする。このコンパク
ト材を電子ビーム溶解炉に投入しつつ電子ビーム溶解す
るのが望ましい。上記コンパクト材は、電子ビーム溶解
は真空中で実施するため、前記揮発性金属元素は溶解直
後に、ガス成分や溶湯またはそこに浮上しているその他
の不純物と共に揮発除去されるので、汚染物質とはなら
ない。
酸素、炭素などのガス成分を除く不純物含有量が100
ppm未満である高純度ジルコニウム若しくはZr及び
ガス成分を除く不純物含有量が100ppm未満である
高純度ハフニウムを得ることができる。すなわち、4N
(99.99%)の高純度ジルコニウム及び高純度ハフ
ニウムを製造することができる。なお、ジルコニウムに
はハフニウムが、ハフニウムにはジルコニウムが相互に
かなりの量で含有されており、これらの間の分離精製が
難しいということがあるが、それぞれの材料の使用目的
からして害とならないもので無視し得る。
は、半導体材料の機能を低下させる不純物、すなわちN
a、Kなどのアルカリ金属元素の含有量が総計で1pp
m以下、U、Thなどの放射性元素の含有量が総計で5
ppb以下、Hfを除くFe、Ni、Co、Cr、Cu
などの遷移金属若しくは重金属又は高融点金属元素が総
計で50ppm以下となり、問題となるレベル以下に低
減することができる。
に、不純物となるNa、Kなどのアルカリ金属元素の含
有量が総計で1ppm以下、U、Thなどの放射性元素
の含有量が総計で5ppb以下、Zrを除くFe、N
i、Co、Cr、Cuなどの遷移金属若しくは重金属又
は高融点金属元素が総計で50ppm以下、残部がハフ
ニウム及びその他の不可避不純物である高純度ハフニウ
ムを得ることができる。
ニウム若しくはハフニウムはインゴットに鋳造する。次
に、この高純度ジルコニウム若しくはハフニウムインゴ
ット又は切粉にし表面積を大きくして酸洗浄したもの
を、水素雰囲気中で500°C以上に加熱して水素化す
る。この工程がジルコニウム若しくはハフニウムの微細
な粉末を得る上で重要な工程である。水素化に際して
は、上記のようにインゴット又は切粉を水素雰囲気又は
気流中の炉に入れ、500°C以上に加熱する。ジルコ
ニウム若しくはハフニウムインゴットは約500°Cか
ら水素化し始め、700°Cに至ると急速に水素化の進
行が速くなる。この炉中温度で10分以上保持するとか
なりの量が水素化する。
くと、水素化したジルコニウム若しくはハフニウムがイ
ンゴットに表面から剥落(剥離)する。冷却炉中の雰囲
気はアルゴン等の不活性ガス雰囲気とするのが望まし
い。水素化が十分でない場合には、上記の操作を繰返し
行うことによって、容易に水素化が可能である。剥落し
た材料はその状態でも粉末化しているものもあるが、薄
片状のものは、必要に応じてこれを粉砕し微細な水素化
ジルコニウム若しくはハフニウム粉を得ることができ
る。このようにして得た微細な水素化ジルコニウム若し
くはハフニウム粉は、単独のジルコニウム若しくはハフ
ニウム粉とは異なり、発火爆発の虞が無く、安定して容
易に製造できるという著しい効果を有する。さらに、還
元性(水素)雰囲気中での粉末化工程なので、インゴッ
トの酸化や粉末の酸化が防止できる利点がある。また、
水素化ジルコニウム若しくはハフニウム粉は、用途に応
じてこのままの水素化粉末を使用できるが、脱水素が必
要な場合には、真空下又は不活性雰囲気下で加熱するこ
とによって、水素を容易に除去することができる。これ
によって、外部からの汚染及び酸化が防止でき、高純度
のジルコニウム若しくはハフニウム粉を容易に得ること
ができるという優れた特徴を有する。
実施例は発明を容易に理解するためのものであり、これ
によって本発明を制限されるものではない。すなわち、
本発明は本発明の技術思想に基づく他の実施例及び変形
を包含するものである。 (実施例1)表1に示す純度(3Nレベル)の原料ジル
コニウムスポンジを弗硝酸で洗浄し、表面に付着してい
る不純物を除去した後、これをZn箔で包んでコンパク
トとした。なお、表1に示す原料ジルコニウムスポンジ
は主な不純物のみを表示した。次に、このコンパクトを
電子ビーム溶解炉に導入し電子ビーム溶解を実施した。
電子ビーム溶解の条件は次の通りである。 真空度: 2×10−4Torr 電流: 1.25A 鋳造速度: 20kg/hr 電力源単位: 4kwh/kg
ウムインゴットとした。電子ビーム溶解の際、Zn箔は
電子ビーム溶解時に揮発し、ジルコニウムに含有される
量は0.1ppm未満であり、不純物としては問題とな
らない混入量であった。なお、このようなZn等の箔で
包まずプレスによりジルコニウムスポンジだけで押し固
めコンパクトにしようとしたが、プレスの作業の途中で
ボロボロと崩れてしまい、コンパトとすることができな
かった。したがって、Al、Zn、Cu、Mg等の揮発
性元素の箔で包んでコンパクトにすることは、上記高純
度ジルコニウムを製造するための望ましい条件である。
1kgを取り、これを水素雰囲気炉に入れ、水素気流中
で800°C30分間保持し、その後冷却した。冷却に
より400°Cに達した時点で水素をアルゴンに置換
え、室温まで冷却した後、インゴットを取出した。この
結果、インゴットの30%、すなわち300gが水素化
したジルコニウム粉が得られた。この後、水素化しなか
ったジルコニウムについて、再度同じ操作を実施したと
ころ、残り全て水素化したジルコニウム粉が得られた。
粉体になっていないものは、粉砕処理により容易に粉と
することができた。また、この水素化したジルコニウム
粉の製造工程中、発火や爆発の虞がなく、安全に操業で
きた。さらに、水素化したジルコニウム粉を真空下又は
アルゴンガス等の不活性雰囲気下で加熱することによっ
て、容易にジルコニウム粉が得られた。これによって得
た高純度ジルコニウム粉の分析結果を表2に示す。
除く不純物含有量が100ppm未満となり、4N(9
9.99%)レベルの高純度ジルコニウム粉が得られ
た。特に、Na、Kなどのアルカリ金属元素の含有量が
総計で1ppm以下、U、Thなどの放射性元素の含有
量が総計で5ppb以下、Hfを除くFe、Ni、C
r、Zrなどの遷移金属若しくは重金属又は高融点金属
元素が総計で50ppm以下、残部がジルコニウム及び
その他の不可避不純物である高純度ジルコニウム粉が得
られた。表2に表示する通り、上記以外のその他の不純
物については、そられの殆どが0.1ppm未満であっ
た。
ル)のハフニウムスポンジを実施例1と同様に弗硝酸で
洗い、表面に付着している不純物を除去した後、これを
Zn箔で包んでコンパクトとした。次に、このコンパク
トを電子ビーム溶解炉に導入し、電子ビーム溶解を実施
した。この時の電子ビーム溶解の条件は実施例1と同様
で、次の通りである。 真空度: 2×10−4Torr 電流: 1.25A 鋳造速度: 20kg/hr 電力源単位: 4kwh/kg
ムインゴットとした。電子ビーム溶解の際、Zn箔は実
施例1と同様に電子ビーム溶解時に揮発し、ハフニウム
に含有される量は0.1ppm未満であり、不純物とし
ては問題とならない混入量であった。次に、高純度ハフ
ニウムインゴットから1kgを取り、これを水素雰囲気
炉に入れ、水素気流中で800°C30分間保持し、そ
の後冷却した。冷却により400°Cに達した時点で水
素をアルゴンに置換え、室温まで冷却した後、インゴッ
トを取出した。この結果、インゴットの30%、すなわ
ち300gが水素化したハフニウム粉が得られた。この
後、水素化しなかったハフニウムについて、再度同じ操
作を実施したところ、残り全て水素化したハフニウム粉
が得られた。粉体になっていないものは、粉砕処理によ
り容易に粉とすることができた。また、この水素化した
ハフニウム粉の製造工程中、発火や爆発の虞は全くな
く、安全に操業できた。さらに、水素化したハフニウム
粉を真空下又はアルゴンガス等の不活性雰囲気下で加熱
することによって、容易にハフニウム粉が得られた。こ
れによって得た高純度ハフニウム粉の分析結果を表4に
示す。
をピックアップして示したものである。その他の不純物
については、ジルコニウムと殆ど同様の含有量となっ
た。表4に示すように、表3に示す純度(2Nレベル)
のハフニウムスポンジが、弗硝酸による洗浄と電子ビー
ム溶解により、ジルコニウム及び酸素、炭素などのガス
成分を除く不純物含有量が100ppm未満となり、ジ
ルコニウム及び酸素、炭素などのガス成分を除き4N
(99.99%)レベルの高純度ハフニウムが得られ
た。特に、Na、Kなどのアルカリ金属元素の含有量が
総計で1ppm以下、U、Thなどの放射性元素の含有
量が総計で5ppb以下、Hfを除くFe、Ni、C
r、Zrなどの遷移金属若しくは重金属又は高融点金属
元素が総計で50ppm以下、残部がハフニウム及びそ
の他の不可避不純物である高純度ハフニウムが得られ
た。表5に表示していないその他の不純物については、
そられの殆どが0.1ppm未満であった。
たジルコニウムインゴットを旋盤で切粉にし弗硝酸洗浄
後、同様の条件で水素化を実施した。これにより容易に
粉にすることができた。分析結果は、表2とほぼ同様で
あった。
機能を保証するために障害となる不純物、すなわちN
a、Kなどのアルカリ金属元素、U、Thなどの放射性
元素、Fe、Ni、Co、Cr、Cu、Mo,Ta、V
などの遷移金属若しくは重金属又は高融点金属元素を極
めて低減させた高純度ジルコニウム若しくはハフニウム
粉を、発火や爆発等の危険を防止し、かつ安価に製造す
ることができるという優れた効果を有する。また、酸
素、炭素等のガス成分の発生を抑制してスパッタリング
時のパーティクル発生を効果的に減少させることのでき
るガス成分の少ないジルコニウム若しくはハフニウムス
パッタリングターゲットを得ることができ、半導体デバ
イスにおけるゲート酸化膜等の製造に有用である高純度
ジルコニウム若しくはハフニウム粉を得ることができる
著しい特徴を有している。
Claims (11)
- 【請求項1】 ジルコニウム若しくはハフニウム原料を
電子ビーム溶解し高純度化してインゴット化する工程、
得られた高純度ジルコニウム若しくはハフニウムインゴ
ット又は高純度ジルコニウム若しくはハフニウムインゴ
ットを切削し、酸洗浄した切粉等を水素雰囲気中で50
0°C以上に加熱して水素化する工程、該インゴットを
冷却し水素化ジルコニウム若しくはハフニウム粉をイン
ゴットから剥落させて水素化高純度ジルコニウム若しく
はハフニウム粉を得る工程、及び水素化高純度ジルコニ
ウム若しくはハフニウム粉の水素を除去する工程からな
ることを特徴とする高純度ジルコニウム若しくはハフニ
ウム粉の製造方法。 - 【請求項2】 水素雰囲気中で700°C以上に加熱し
て水素化することを特徴とする請求項1記載の高純度ジ
ルコニウム若しくはハフニウム粉の製造方法。 - 【請求項3】 冷却時にアルゴン等の不活性ガスを導入
することを特徴とする請求項1又は2記載の高純度ジル
コニウム若しくはハフニウム粉の製造方法。 - 【請求項4】 インゴット又は切粉等を500°C以下
に冷却して水素化高純度ジルコニウム若しくはハフニウ
ム粉を得ることを特徴とする請求項1〜3のそれぞれに
記載の高純度ジルコニウム若しくはハフニウム粉の製造
方法。 - 【請求項5】 インゴットから剥落した高純度ジルコニ
ウム若しくはハフニウム粉を、さらに粉砕することを特
徴とする請求項1〜4のそれぞれに記載の高純度ジルコ
ニウム若しくはハフニウム粉の製造方法。 - 【請求項6】 真空下又は不活性雰囲気中で加熱するこ
とにより水素を除去することを特徴とする請求項1〜5
のそれぞれに記載の高純度ジルコニウム若しくはハフニ
ウム粉の製造方法。 - 【請求項7】 ガス成分を除く不純物含有量が100p
pm未満であることを特徴とする請求項1〜6のそれぞ
れに記載の高純度ジルコニウム粉の製造方法。 - 【請求項8】 Na、Kなどのアルカリ金属元素の含有
量が総計で1ppm以下、U、Thなどの放射性元素の
含有量が総計で5ppb以下、Hfを除くFe、Ni、
Co、Cr、Cuなどの遷移金属若しくは重金属又は高
融点金属元素が総計で50ppm以下、残部がジルコニ
ウム及びその他の不可避不純物であることを特徴とする
請求項1〜7のそれぞれに記載の高純度ジルコニウム粉
の製造方法。 - 【請求項9】 ジルコニウム及びガス成分を除く不純物
含有量が100ppm未満であることを特徴とする請求
項1〜6のそれぞれに記載の高純度ハフニウム粉の製造
方法。 - 【請求項10】 Na、Kなどのアルカリ金属元素の含
有量が総計で1ppm以下、U、Thなどの放射性元素
の含有量が総計で5ppb以下、Zrを除くFe、N
i、Co、Cr、Cuなどの遷移金属若しくは重金属又
は高融点金属元素が総計で50ppm以下、残部がハフ
ニウム及びその他の不可避不純物であることを特徴とす
る請求項9記載の高純度ハフニウム粉の製造方法。 - 【請求項11】 ジルコニウム含有量が0.5%以下で
あることを特徴とする請求項9又は10に記載の高純度
ハフニウム粉の製造方法。
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