JP2002201276A - ポリエステル樹脂、及びそれを含んで構成される光学部品 - Google Patents

ポリエステル樹脂、及びそれを含んで構成される光学部品

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JP2002201276A JP2000399898A JP2000399898A JP2002201276A JP 2002201276 A JP2002201276 A JP 2002201276A JP 2000399898 A JP2000399898 A JP 2000399898A JP 2000399898 A JP2000399898 A JP 2000399898A JP 2002201276 A JP2002201276 A JP 2002201276A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アッベ数40以上の低分散性、1.58
以上の高屈折性、ガラス転移温度100℃以上の耐熱
性、及び光線透過率85%以上の透明性を併せ持ち、
溶融成形が可能である、ポリエステル樹脂を提供す
る。 【解決手段】 式(1)の単位を主鎖に有するポリエス
テル樹脂(Rは式(2)、X1、X2、X3は式(3)
で表される)。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル樹
脂、及びそれを含んで構成される光学部品に関し、より
詳細には、低分散性(高いアッベ数)、高屈折性、耐熱
性、高い透明性に優れ、溶融成形可能なポリエステル樹
脂、及びそれを含んで構成される光学部品(例えば、レ
ンズ(例えば、眼鏡レンズ、光学機器用レンズ、オプト
エレクトロニクス用レンズ、レーザー用レンズ、CDピ
ックアップ用レンズ、自動車用ランプレンズ、OHP用
レンズ等)、光ファイバー、光導波路、光フィルター、
光学用接着剤、光ディスク基盤、ディスプレー基盤、コ
ーティング材、プリズム等)に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高度情報化社会の実現に向けたオ
プトエレクトロニクスの研究が精力的に行われている。
それと共に、光通信、光記録、光加工、光計測、光演算
等、オプトエレクトロニクスの様々な展開を支える基礎
材料として、有機光学材料、特に樹脂材料に対する期待
が高まっている。光学用樹脂材料は、軽量で可とう性に
優れる、電気的誘導を受けない、成形加工が容易である
などの多くの特徴を有し、光ファイバー、光導波路、光
ディスク基盤、光フィルター、レンズ、光学用接着剤等
の用途に向けた展開が図られている。
【0003】光学用樹脂材料には次のような特性が求め
られている。すなわち、低分散性(すなわち高いアッベ
数)、高屈折性、耐熱性、無色透明性、クリーン性、易
成形性、耐薬品性・耐溶剤性、軽量等である。
【0004】代表的な溶融成形可能な熱可塑性樹脂とし
てポリエステル樹脂があり、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン[通称ビスフェノールA]、イ
ソフタル酸、及びテレフタル酸を原料としたものは、透
明性に優れているうえにガラスに比べて軽く、耐衝撃性
に優れ、溶融成形性を有しているために大量生産が容易
である等の特徴から、多くの分野において用いられてお
り、また光学部品としての応用も図られている。また、
光学用としてのポリエステル樹脂の開発も進められてお
り、フルオレン骨格を有するポリエステル樹脂がその代
表として挙げることができる(特開平06−2539
8、季刊化学総説No.39 透明ポリマーの屈折率制
御 日本化学会編 学会出版センター 等)。このフル
オレン骨格を有するポリエステル樹脂は、そのフルオレ
ン骨格の含有量等によって物性が異なるが、屈折率が
1.60〜1.64と高く、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン[通称ビスフェノールA]から
得られる最も汎用性が高いポリカーボネート樹脂の屈折
率1.58や、ポリスチレンの屈折率1.59に比べて
優れている。また、ガラス転移温度も100〜200℃
程度の範囲にあり、高い耐熱性を有する。これらの特性
を活かして、カメラのファインダー用レンズ等の光学用
途への応用が図られている。しかし、上述のように屈折
率は1.60〜1.64程度と高い値を有しているもの
の、屈折率の分散性の程度を表すアッベ数が24程度と
極めて低く、屈折率と分散特性とのバランスが悪いた
め、光学部品を構成する樹脂として、その用途が限られ
ているのが現状である。例えば光学部品の代表例である
眼鏡レンズは、視覚機能を考慮すると眼鏡レンズ素材の
アッベ数は40以上が望ましいことが知られており(季
刊化学総説No.39 透明ポリマーの屈折率制御 日
本化学会編、学会出版センター 等)、フルオレン骨格
を有するポリエステル樹脂を適用することはできない。
【0005】これらの問題点を解決しようとする多くの
試みがこれまでになされており、ナフタレン骨格及びシ
クロヘキサン骨格を導入したポリエステル樹脂(特開平
01−201324)等、特定骨格の構造を有するポリ
エステル樹脂が提案されている。これらのポリエステル
樹脂は、前述のフルオレン骨格を有するポリエステル樹
脂等に比べ、屈折率を1.64〜1.65の高い水準に
維持したまま、アッベ数を30前後まで向上させてい
る。しかし提案されているいずれのポリエステル樹脂に
おいても、アッベ数が35を超えるポリエステル樹脂は
なく、例えば眼鏡レンズに適用した場合に視覚機能から
必要であるアッベ数40以上を有するポリエステル樹脂
は未だ見出されていない。
【0006】一方において、特に眼鏡レンズを対象とし
た熱硬化性樹脂の開発が盛んに行われてきた。これまで
に多くの樹脂が上市されており、その多くは1.60以
上の高屈折率と40以上のアッベ数を併せ持った光学特
性に大変優れたものである(季刊化学総説No.39
透明ポリマーの屈折率制御 日本化学会編 学会出版セ
ンター 等)。しかしながら、これら全ては熱硬化性樹
脂であるため、その加工に煩雑な工程と数十時間以上の
多大な時間を要するのが一般であり、これらは生産効率
の面から非常に大きな問題となっている。
【0007】従って、低分散性(高いアッベ数)、高屈
折性、耐熱性、及び高い透明性を併せ持ち、溶融成形可
能な樹脂と、それを含んで構成される光学部品の開発が
望まれてきた。
【0008】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上
記従来技術の問題点に鑑み、アッベ数40以上の低分
散性、1.58以上の高屈折性、ガラス転移温度1
00℃以上の耐熱性、及び光線透過率85%以上の透
明性を併せ持ち、溶融成形が可能である、ポリエステ
ル樹脂、及びそれを含んで構成される光学部品を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定構造から
成るポリエステル樹脂が、低分散性(高アッベ数)、高
屈折性、耐熱性、及び透明性を併せ持った、溶融成形可
能な樹脂であり、それを含んで構成される光学部品が、
高屈折性、低分散性(高アッベ数)、耐熱性、及び透明
性を併せ持ち、成形加工性に優れることを見い出し、本
発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、以下の[1]〜[1
3]に記載した事項により特定される。
【0011】[1] 化学式(1)で表される繰り返し
単位を主鎖骨格に有するポリエステル樹脂(化学式
(1)において、Rは化学式(2)で表される2価の結
合基を表し、これらから選ばれる1種または2種以上の
結合基より構成される。また化学式(2)において、X
1、X2、X3はそれぞれ化学式(3)で表される2価
の結合基を表し、これらは独立して異なっていても、一
部または全てが同じでもよい。)。
【0012】
【化7】 [2] 化学式(1)で表される繰り返し単位が、化学
式(4)で表される繰り返し単位である[1]記載のポ
リエステル樹脂(化学式(4)において、Rは化学式
(2)で表される2価の結合基を表し、これらから選ば
れる1種または2種以上の結合基より構成される。また
化学式(2)において、X1、X2、X3はそれぞれ化
学式(3)で表される2価の結合基を表し、これらは独
立して異なっていても、一部または全てが同じでもよ
い。)。
【0013】
【化8】 [3] 化学式(1)で表される繰り返し単位が、化学
式(5)で表される繰り返し単位である[1]記載のポ
リエステル樹脂。
【0014】
【化9】 [4] 化学式(1)で表される繰り返し単位が、化学
式(6)で表される繰り返し単位である[1]記載のポ
リエステル樹脂。
【0015】
【化10】 [5] 化学式(1)で表される繰り返し単位が、化学
式(7)で表される繰り返し単位である[1]記載のポ
リエステル樹脂。
【0016】
【化11】 [6] 化学式(1)で表される繰り返し単位が、化学
式(8)で表される繰り返し単位である[1]記載のポ
リエステル樹脂。
【0017】
【化12】 [7] [1]〜[6]の何れか記載のポリエステル樹
脂を含んで構成される光学部品。 [8] 光学部品が、レンズであることを特徴とする
[7]記載の光学部品。 [9] レンズが、眼鏡レンズ、光学機器用レンズ、オ
プトエレクトロニクス用レンズ、レーザー用レンズ、C
Dピックアップ用レンズ、自動車用ランプレンズまたは
OHP用レンズであることを特徴とする[8]記載のレ
ンズ。 [10] 光学部品が、光ファイバーであることを特徴
とする[7]記載の光学部品。 [11] 光学部品が、光導波路であることを特徴とす
る[7]記載の光学部品。 [12] 光学部品が、光フィルターであることを特徴
とする[7]記載の光学部品。 [13] 光学部品が、光学用接着剤であることを特徴
とする[7]記載の光学部品。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステル樹脂は、化
学式(1)で表される繰り返し単位を主鎖骨格に有する
ポリエステル樹脂である。但し、化学式(1)におい
て、Rは化学式(2)で表される2価の結合基を表し、
これらから選ばれる1種または2種以上の結合基より構
成される。また化学式(2)において、X1、X2、X
3はそれぞれ化学式(3)で表される2価の結合基を表
し、これらは独立して異なっていても、一部または全て
が同じでもよい。
【0019】
【化13】 本発明のポリエステル樹脂において、化学式(1)で表
される繰り返し単位が、化学式(4)で表される繰り返
し単位であることが好ましい。但し、化学式(4)にお
いて、Rは化学式(2)で表される2価の結合基を表
し、これらから選ばれる1種または2種以上の結合基よ
り構成される。また化学式(2)において、X1、X
2、X3はそれぞれ化学式(3)で表される2価の結合
基を表し、これらは独立して異なっていても、一部また
は全てが同じでもよい。
【0020】
【化14】 本発明のポリエステル樹脂において、化学式(1)で表
される繰り返し単位は、化学式(5)、化学式(6)、
化学式(7)及び/または化学式(8)で表される繰り
返し単位であることが好ましい。
【0021】
【化15】 本発明のポリエステル樹脂は、公知の製造方法を適用し
て製造することができ、その方法は特に限定されるもの
ではない。その製造方法の詳細は、例えば、『新高分子
実験学3 高分子の合成・反応(2) 縮合系高分子の
合成 高分子学会編 共立出版株式会社 1996年』
等を参考にすることができる。例えば、ジチオール化合
物とジカルボン酸化合物を高温減圧下で直接エステル交
換させる直接エステル交換法、ジカルボン酸化合物のエ
ステル化合物、例えばジカルボン酸メチルエステル化合
物とジチオールとを高温減圧下で反応させるエステル交
換法、ジカルボン酸の無水化合物とジチオールから合成
する方法、ジカルボン酸の酸クロライド化合物とジチオ
ールとの反応から合成する方法等が挙げられる。幾つか
の合成法においてジカルボン酸化合物は、ジカルボン酸
化合物を原料として反応性の高いなどの特性を有する誘
導体化合物、例えばジカルボン酸化合物を無水化合物や
酸クロライド化合物などの誘導体化合物に変えた後に、
それらを用いてポリエステル樹脂を合成する方法がとら
れている。ジカルボン酸化合物を無水化合物や酸クロラ
イド化合物などの誘導体化合物に変える方法は、従来よ
り一般的に行われている公知の方法を用いることができ
る。
【0022】本発明においてポリエステル樹脂を合成す
る際にジチオール化合物を用いる場合、化学式(9)で
表されるジチオール化合物を用いることができる。化学
式(9)で表されるジチオール化合物の具体例として
は、例えば、1,2−シクロヘキサンジチオール、1,
3−シクロヘキサンジチオール、1,4−シクロヘキサ
ンジチオールが挙げられる。耐熱性や光学特性等の機能
性を勘案して、化学式(10)で表される1,4−シク
ロヘキサンジチオールを用いることが好ましい。これら
の純度は特に規定されるものではないが、90質量%以
上のものを用いるのが好ましい。
【0023】
【化16】 本発明においてポリエステル樹脂を合成する際にジカル
ボン酸化合物を用いる場合、化学式(11)で表される
ジカルボン酸化合物を用いることができる。但し、化学
式(11)において、X1、X2、X3はそれぞれ化学
式(12)で表される2価の結合基を表し、これらは独
立して異なっていても、一部または全てが同じでもよ
い。化学式(11)で表されるジカルボン酸化合物の具
体例としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4
−シクロヘキサンジカルボン酸、3,3’−ジシクロヘ
キサンジ カルボン酸、3,4’−ジシクロヘキサンジ
カルボン酸、4,4’−ジシクロヘキサンジ カルボン
酸、2,2−ビス(3−カルボキシシクロヘキシル)プ
ロパン、2,2−ビス(4−カルボキシシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス(3−カルボキシシクロヘキシル)
エーテル、ビス(4−カルボキシシクロヘキシル)エー
テル、ビス(3−カルボキシシクロヘキシル)スルフィ
ド、ビス(4−カルボキシシクロヘキシル)スルフィ
ド、ビス(3−カルボキシシクロヘキシル)メタン、ビ
ス(4−カルボキシクロヘキシル)メタン、2,5−ノ
ルボルナンジカルボン酸、2,6−ノルボルナンジカル
ボン酸、1,4−ノルボルナンジカルボン酸、2,3−
ノルボルナンジカルボン酸、4,8−ビス(カルボキシ
メチル)トリシクロ[5,2,1,02,6]デカン等が
挙げられる。耐熱性や光学特性等の機能性を勘案して、
化学式(13)で表される1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸、化学式(14)で表される1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、化学式(15)で表される4,
4’−ジシクロヘキサンジカルボン酸、化学式(16)
で表される2,2−ビス(4−カルボキシシクロヘキシ
ル)プロパン、化学式(17)で表される2,6−ノル
ボルナンジカルボン酸、及び/または化学式(18)で
表される2,5−ノルボルナンジカルボン酸を用いるこ
とが好ましい。これらは一種類のみを用いてもよく、ま
た複数種類を用いてもよい。またこれらの純度は特に規
定されるものではないが、90質量%以上のものを用い
るのが好ましい。さらにはこれらを原料として、酸無水
物化合物や酸クロライド化合物などの反応性が高い等の
特性を有する誘導体に変えた後にポリエステル樹脂の合
成に用いることもできる。
【0024】
【化17】 本発明において、本発明の効果を損なわない範囲で上述
の化学式(9)で表されるジチオール化合物、及び化学
式(11)で表されるジカルボン酸化合物、並びにそれ
らから誘導される化合物以外のジチオール化合物、ジカ
ルボン酸化合物、並びにそれらからの誘導体化合物を用
いることができる。通常は、これらから導かれる単位構
造の割合が、10モル%以下で用いることができる。用
いることができるジチオール化合物、ジカルボン酸化合
物、並びにそれらからの誘導体化合物の具体例として
は、例えば、1,3−ジヒドロキシベンゼン、1,4−
ジヒドロキシベンゼン、4,4’−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジエチ
ル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジ
プロピル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,
3’−ジイソプロピル−4,4’−ジヒドロキシビフェ
ニル、3,3’−ジ−tert−ブチル−4,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル、3,3’−ジ−tert−ブチ
ル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシビフ
ェニル、3,3’ 5,5’−テトラ−tert−ブチ
ル−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’−ジ
ブロモ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,
3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル、3,3’,5,5’−テトラフルオロ−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,3’,5,
5’−テトラクロロ−4,4’−ジヒドロキシビフェニ
ル、2,2’,6,6’−テトラクロロ−4,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル、2,2’,3,3’,5,5’
6,6’−オクタフルオロ−4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニル、3,3’−ジメチル− 5,5’−ジブロ
モ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメチル
− 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
3,3’,5,5’−テトラメチル− 4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジエチル−
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,
3’−ジプロピル− 4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルフィド、3,3’−ジ−tert−ブチル−4,
4’− ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’
5,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’− ジ
ヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジ−te
rt−ブチル−5,5’−ジメチル−4,4’− ジヒ
ドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジ−ter
t−ブチル−6,6’−ジメチル−4,4’− ジヒド
ロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジブロモ−
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,
3’,5,5’−テトラブロモ− 4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−テト
ラフルオロ− 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスル
フィド、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,4’
− ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジ
メチル− 5,5’−ジブロモ−4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン[通称ビスフェノールA]、2,
2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジエチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(2,6−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3−ブロモ−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−ビスフェニルメタン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ジカルボキ
シベンゼン[通称イソフタル酸]、1,4−ジカルボキ
シベンゼン[通称テレフタル酸]、4,4’−ジカルボ
キシビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジカ
ルボキシビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−
ジカルボキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラ
メチル−4,4’−ジカルボキシビフェニル、3,3’
−ジエチル−4,4’−ジカルボキシビフェニル、3,
3’−ジプロピル−4,4’−ジカルボキシビフェニ
ル、3,3’−ジイソプロピル−4,4’−ジカルボキ
シビフェニル、3,3’−ジ−tert−ブチル−4,
4’−ジカルボキシビフェニル、3,3’−ジ−ter
t−ブチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジカルボ
キシビフェニル、3,3’ 5,5’−テトラ−ter
t−ブチル−4,4’−ジカルボキシビフェニル、3,
3’−ジブロモ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、
3,3’,5,5’−テトラブロモ−4,4’−ジカル
ボキシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラフルオ
ロ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、3,3’,
5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジカルボキシビフ
ェニル、2,2’,6,6’−テトラクロロ−4,4’
−ジカルボキシビフェニル、2,2’,3,3’,5,
5’ 6,6’−オクタフルオロ−4,4’−ジカルボ
キシビフェニル、3,3’−ジメチル− 5,5’−ジ
ブロモ−4,4’−ジカルボキシビフェニル、4,4’
−ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメ
チル− 4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィ
ド、3,3’,5,5’−テトラメチル− 4,4’−
ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジエチ
ル− 4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィド、
3,3’−ジプロピル− 4,4’−ジカルボキシジフ
ェニルスルフィド、3,3’−ジ−tert−ブチル−
4,4’− ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,
3’ 5,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’
− ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジ
−tert−ブチル−5,5’−ジメチル−4,4’−
ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジ−
tert−ブチル−6,6’−ジメチル−4,4’−
ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジブロ
モ− 4,4’−ジカルボキシジフェニルスルフィド、
3,3’,5,5’−テトラブロモ− 4,4’−ジカ
ルボキシジフェニルスルフィド、3,3’,5,5’−
テトラフルオロ− 4,4’−ジカルボキシジフェニル
スルフィド、3,3’,5,5’−テトラクロロ−4,
4’− ジカルボキシジフェニルスルフィド、3,3’
−ジメチル− 5,5’−ジブロモ−4,4’−ジカル
ボキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−カル
ボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル
−4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−カルボキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−カルボキシ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジプロピ
ル−4−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−カルボキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4
−カルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,
5−ジクロロ−4−カルボキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(2,6−ジクロロ−4−カルボキシフェ
ニル)プロパン、2,2−ビス(3−ブロモ−5−メチ
ル−4−カルボキシフェニル)プロパン、ビス(4−カ
ルボキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−カルボ
キシフェニル)エタン、1,2−ビス(4−カルボキシ
フェニル)エタン、ビス(4−カルボキシフェニル)−
ビスフェニルメタン、ビス(4−カルボキシフェニル)
−フェニルメタン、2,2−ビス(4−カルボキシフェ
ニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン等、及びこれらの酸無水物並びに酸クロライド化合
物が挙げられる。これらは一種類のみを用いてもよく、
また複数種類を用いてもよい。また純度は特に規定され
るものではないが、90質量%以上のものを用いるのが
好ましい。
【0025】本発明においては、複数種類の化合物を用
いるが、これらの仕込方法は、いずれの方法で重合する
際にも、特に規定されるものではないが、本発明の効果
をよりよく得るためには、同時に仕込む方法が望まし
い。また、一括して仕込んでも、連続的に仕込んでも問
題はない。
【0026】また、着色の抑制や溶融成形における流動
性の改善などを目的として、メタノールやエタノール、
フェノール、tert−ブチルフェノールなどのモノヒ
ドロキシ化合物、酢酸や安息香酸などのモノカルボン酸
化合物などの末端封止用化合物を併用してもよい。
【0027】本発明のポリエステル樹脂の分子量に特に
制限はなく、用途や加工方法に応じ、任意の分子量とす
ることができる。本発明のポリエステル樹脂は、用いる
ジチオール化合物、ジカルボン酸化合物等の量比、反応
時間、反応温度などによって調節することができ、例え
ば、ポリエステル樹脂を0.5g/100ミリリットル
の濃度でクロロホルムに溶解した後、35℃で測定した
対数粘度の値を、0.1〜3.0デシリットル/gの任
意の値とすることができる。
【0028】本発明のポリエステル樹脂は、構成単位の
繰り返しに特に制限はなく、交互構造、ランダム構造、
ブロック構造等のいずれの場合でも良い。また、通常用
いられる分子形状は線状であるが、分岐している形状を
用いても良い。また、グラフト状でも良い。
【0029】本発明のポリエステル樹脂は熱可塑性であ
り、通常の溶融成形により成形することができる。溶融
成形が可能となるためには、樹脂の分解温度に比べて樹
脂が流動する温度が十分に低いことが重要である。本発
明において溶融成形が可能であるとは、具体的には、空
気中において加熱により樹脂の5質量%が減少する温
度、すなわち5%質量減少温度に比べ、0.1〜100
パスカル・秒程度(100〜100000センチポアズ
程度)の溶融粘度を有する温度が30℃以上、好ましく
は50℃以上低いことをいう。本発明のポリエステル樹
脂はいずれも溶融成形が可能であり、押し出し成形、射
出成形、真空成形、ブロー成形、圧縮成型、ブロー成
形、カレンダー成形、積層成形等により、ディスク、フ
ァイバー等の様々な成形体を得ることができる。
【0030】本発明のポリエステル樹脂は、1.58以
上の高い屈折率と、アッベ数40以上の低い分散性を併
せ持つ。この光学特性は、これまでに開示されているポ
リエステル樹脂では達することのできなかった特性であ
り、本発明の特定構造がこの特性に寄与していることが
考えられる。
【0031】本発明のポリエステル樹脂は、1.58以
上の高屈折性、アッベ数40以上の低分散性、ガラス転
移温度100℃以上の耐熱性、及び光線透過率85%以
上の透明性を併せ持つ光学特性に優れたポリエステル樹
脂であり、光学部品に好適に使用できる。
【0032】本発明のポリエステル樹脂を含んで構成さ
れる光学部品に特に制限はなく、例えば、部品の一部あ
るいは全部に使用することができ、高屈折性と低分散性
が必要とされる部品、高い透明性を必要とされる部品、
あるいは透明性と高屈折性を必要とされる部品等が挙げ
られる。より具体的には、例えば、レンズ(例えば、眼
鏡レンズ、光学機器用レンズ、オプトエレクトロニクス
用レンズ、レーザー用レンズ、CDピックアップ用レン
ズ、自動車用ランプレンズ、OHP用レンズ等)、光フ
ァイバー、光導波路、光フィルター、光学用接着剤、光
ディスク基盤、ディスプレー基盤、コーティング材、プ
リズム等が挙げられる。
【0033】本発明のポリエステル樹脂は溶融成形が可
能であるため、従来用いられている熱硬化性樹脂に比
べ、これら上述の光学部品を効率よく製造することがで
きる。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。尚、実施例中のポリエステル樹脂の物性及び光学特
性は以下の方法により測定した。 対数粘度[ηinh]:ポリエステル樹脂をクロロホル
ム溶媒に、0.5g/100ミリリットルの濃度で溶解
した後、35℃において測定した。 ガラス転移温度[Tg]:DSC(島津DT−40シ
リーズ,DSC−41M)により測定した。 屈折率[nd]及びアッベ数[νd]:通常の熱プレ
ス機を用いて厚さ約1mmの板上サンプルを作成し、ア
ッベ屈折計(アタゴ社DR−M2)により測定した。屈
折率は波長588nmのd線におけるものであり、また
アッベ数は波長588nmのd線を基準としたものであ
る。 光線透過率:ポリエステル樹脂を加熱成形して厚さ
3.2mmの基板を作成し、ASTM D1003に従
って測定した。 5%質量減少温度[Td5]:空気中でDTA−TG
(島津DT−40シリーズ、DTG−40M)により測
定した。 溶融粘度:高化式フローテスター(島津CFT−50
0)で直径0.1cm、長さ1cmのオリフィスを用い
て溶融粘度を測定した。所定の温度で5分間保った後、
10万ヘクトパスカルの圧力で押し出した。
【0035】なお、実施例の表中、用いたジチオール及
びジカルボン酸は、以下の略号で示す。 CHDT:1,4−シクロヘキサンジチオール BDT:1,4−ベンゼンジチオール CHDO:1,4−シクロヘキサンジオール 1,3−CHDC:1,3−シクロヘキサンジカルボン
酸 1,4−CHDC:1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸 DCHDC:4,4’−ジシクロヘキサンジカルボン酸 BCCHP:2,2−ビス(4−カルボキシシクロヘキ
シル)プロパン 2,6−NBDC:2,6−ノルボルナンジカルボン酸 2,5−NBDC:2,5−ノルボルナンジカルボン
酸。
【0036】<実施例1>まず、1,3−シクロヘキサ
ンジカルボン酸を用い、従来公知の方法(Kennet
h A. Burdett, Synthesis 1
991 (6)441〜442頁)に従い、1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸クロライドを合成した。窒素
導入ライン、攪拌機、温度計を備えた容器に1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸142.1g(0.826m
ol)、1,2−ジクロロエタン1.512リットル、
及びベンジルトリエチルアンモニウムクロライド0.2
75g(1.2mmol)を仕込み、このスラリーを還
流させた。その後、塩化チオニル127ミリリットル
(1.75mol)を一括して投入し、還流条件を16
時間維持した。得られた混合物を熱濾過し、結晶化によ
り1,3−シクロヘキサンジカルボン酸クロライドの結
晶を得た。この結晶をジエチルエーテルで洗浄した後に
乾燥させ、収率85%で1,3−シクロヘキサンジカル
ボン酸クロライドを得た。HPLCの分析より、純度9
9.6%を確認した。
【0037】次いで、窒素導入ライン、攪拌機、温度計
を備えた容器に、得られた1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸クロライド6.69g(0.032mol)、
1,4−シクロヘキサンジチオール4.74g(0.0
32mol)及びニトロベンゼン20ミリリットルを装
入し、湯浴を用いて窒素雰囲気下でこの混合物をゆっく
り加熱しながら、3時間かけて145℃とした。この温
度で6時間維持して重合を行い、その後温度を維持した
まま系内を減圧にしてニトロベンゼンを留去し、最終的
には50パスカルの圧力で生成したポリエステル樹脂を
2時間乾燥させた。ポリエステル樹脂は90%の収率で
得られ、C、H、Sの元素分析を行ったところ、その含
有量はそれぞれ59.7wt%、7.1wt%、22.
2wt%であり、それぞれの理論値59.2wt%、
7.0wt%、22.5wt%とほぼ同等であり、所望
のポリエステル樹脂であることを確認した。
【0038】得られたポリエステル樹脂について、上記
の方法に従って対数粘度ηinh、ガラス転移温度Tg、
屈折率nd、アッベ数νd、光線透過率、5%質量減少
温度、及び溶融粘度の評価を行い、結果を表1に示し
た。結果からわかるように、5%質量減少温度が335
℃と高く、これに比べて100℃以上も低い220℃に
おいて、溶融成形を行うのに適した粘度を有している。
以上より、このポリエステル樹脂は1.58以上の高屈
折性、アッベ数40以上の低分散性、ガラス転移温度1
00℃以上の耐熱性、及び光線透過率85%以上の透明
性を併せ持ち、溶融成形が可能な成形加工性に優れたポ
リエステル樹脂であり、光学部品に適した樹脂である。
【0039】<実施例2>1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸に代えて、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸を用いた以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹
脂の合成を行った。
【0040】得られたポリエステル樹脂について、実施
例1と同様にして上記の方法に従って対数粘度ηinh、
ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ数νd、光線
透過率、5%質量減少温度、および溶融粘度の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0041】<実施例3>1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸に代えて、4,4’−ジシクロヘキサンジカル
ボン酸を用いた以外は実施例1と同様にしてポリエステ
ル樹脂の合成を行った。 得られたポリエステル樹脂に
ついて、実施例1と同様にして上記の方法に従って対数
粘度ηinh、ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ
数νd、光線透過率、5%質量減少温度、および溶融粘
度の評価を行い、結果を表1に示した。
【0042】<実施例4>1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸に代えて、2,2−ビス(4−カルボキシシク
ロヘキシル)プロパンを用いた以外は実施例1と同様に
してポリエステル樹脂の合成を行った。
【0043】得られたポリエステル樹脂について、実施
例1と同様にして上記の方法に従って対数粘度ηinh、
ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ数νd、光線
透過率、5%質量減少温度、および溶融粘度の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0044】<実施例5>1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸に代えて、2,6−ノルボルナンジカルボン酸
を用いた以外は、実施例1と同様にしてポリエステル樹
脂の合成を行った。
【0045】得られたポリエステル樹脂について、実施
例1と同様にして上記の方法に従って対数粘度ηinh、
ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ数νd、光線
透過率、5%質量減少温度、および溶融粘度の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0046】<実施例6>1,3−シクロヘキサンジカ
ルボン酸に代えて、2,5−ノルボルナンジカルボン酸
を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリエステル樹
脂の合成を行った。
【0047】得られたポリエステル樹脂について、実施
例1と同様にして上記の方法に従って対数粘度ηinh、
ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ数νd、光線
透過率、5%質量減少温度、および溶融粘度の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0048】<比較例1>1,4−シクロヘキサンジチ
オールに代えて、1,4−ベンゼンジチオールを用いた
以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂の合成を
行った。
【0049】得られたポリエステル樹脂について、実施
例1と同様にして上記の方法に従って対数粘度ηinh、
ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ数νd、光線
透過率、5%質量減少温度、および溶融粘度の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0050】<比較例2>1,4−シクロヘキサンジチ
オールに代えて、1,4−シクロヘキサンジオールを用
いた以外は実施例1と同様にしてポリエステル樹脂の合
成を行った。
【0051】得られたポリエステル樹脂について、実施
例1と同様にして上記の方法に従って対数粘度ηinh、
ガラス転移温度Tg、屈折率nd、アッベ数νd、光線
透過率、5%質量減少温度、および溶融粘度の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂、及びそれを
含んで構成される光学部品は、アッベ数40以上の低
分散性、1.58以上の高屈折性、ガラス転移温度
100℃以上の耐熱性、及び光線透過率85%以上の
透明性を併せ持ち、溶融成形が可能である、ポリエス
テル樹脂、及びそれを含んで構成される光学部品であ
り、例えば、レンズ(例えば、眼鏡レンズ、光学機器用
レンズ、オプトエレクトロニクス用レンズ、レーザー用
レンズ、CDピックアップ用レンズ、自動車用ランプレ
ンズ、OHP用レンズ等)、光ファイバー、光導波路、
光フィルター、光学用接着剤、光ディスク基盤、ディス
プレー基盤、コーティング材、プリズム等の用途に好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 玉井 正司 千葉県袖ヶ浦市長浦580−32 三井化学株 式会社内 Fターム(参考) 2H006 BA01 4J030 BA03 BA19 BA42 BA44 BA47 BB06 BB14 BB61 BB65 BF07 BF19 BG03 BG25 BG30 BG31

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式(1)で表される繰り返し単位を
    主鎖骨格に有するポリエステル樹脂(化学式(1)にお
    いて、Rは化学式(2)で表される2価の結合基を表
    し、これらから選ばれる1種または2種以上の結合基よ
    り構成される。また化学式(2)において、X1、X
    2、X3はそれぞれ化学式(3)で表される2価の結合
    基を表し、これらは独立して異なっていても、一部また
    は全てが同じでもよい。)。 【化1】
  2. 【請求項2】 化学式(1)で表される繰り返し単位
    が、化学式(4)で表される繰り返し単位である請求項
    1記載のポリエステル樹脂(化学式(4)において、R
    は化学式(2)で表される2価の結合基を表し、これら
    から選ばれる1種または2種以上の結合基より構成され
    る。また化学式(2)において、X1、X2、X3はそ
    れぞれ化学式(3)で表される2価の結合基を表し、こ
    れらは独立して異なっていても、一部または全てが同じ
    でもよい。)。 【化2】
  3. 【請求項3】 化学式(1)で表される繰り返し単位
    が、化学式(5)で表される繰り返し単位である請求項
    1記載のポリエステル樹脂。 【化3】
  4. 【請求項4】 化学式(1)で表される繰り返し単位
    が、化学式(6)で表される繰り返し単位である請求項
    1記載のポリエステル樹脂。 【化4】
  5. 【請求項5】 化学式(1)で表される繰り返し単位
    が、化学式(7)で表される繰り返し単位である請求項
    1記載のポリエステル樹脂。 【化5】
  6. 【請求項6】 化学式(1)で表される繰り返し単位
    が、化学式(8)で表される繰り返し単位である請求項
    1記載のポリエステル樹脂。 【化6】
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6の何れか一項記載の
    ポリエステル樹脂を含んで構成される光学部品。
  8. 【請求項8】 光学部品が、レンズであることを特徴と
    する請求項7記載の光学部品。
  9. 【請求項9】 レンズが、眼鏡レンズ、光学機器用レン
    ズ、オプトエレクトロニクス用レンズ、レーザー用レン
    ズ、CDピックアップ用レンズ、自動車用ランプレンズ
    またはOHP用レンズであることを特徴とする請求項8
    記載のレンズ。
  10. 【請求項10】 光学部品が、光ファイバーであること
    を特徴とする請求項7記載の光学部品。
  11. 【請求項11】 光学部品が、光導波路であることを特
    徴とする請求項7記載の光学部品。
  12. 【請求項12】 光学部品が、光フィルターであること
    を特徴とする請求項7記載の光学部品。
  13. 【請求項13】 光学部品が、光学用接着剤であること
    を特徴とする請求項7記載の光学部品。
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