JP2002194538A - 多層膜の形成装置 - Google Patents

多層膜の形成装置

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JP2002194538A JP2000399048A JP2000399048A JP2002194538A JP 2002194538 A JP2002194538 A JP 2002194538A JP 2000399048 A JP2000399048 A JP 2000399048A JP 2000399048 A JP2000399048 A JP 2000399048A JP 2002194538 A JP2002194538 A JP 2002194538A
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Hidetaka Jo
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 要求される成膜層数に応じてスパッタ室を容
易に増減できるとともに、装置全体をコンパクトに纏め
ることが可能な、多層薄膜の形成装置を提供すること。 【解決手段】 複数個の単層膜成膜ユニット71〜77
と、基板32を搬入あるいは搬出するためのロードアン
ロードユニット60と、これらの各単層膜成膜ユニット
のロードロック開口部47を気密に閉塞する真空蓋17
と、この真空蓋を前記単層膜成膜ユニット間あるいは前
記単層膜成膜ユニットと前記ロードアンロードユニット
間で搬送する外部搬送機構79と、この外部搬送機構に
設けられ、前記真空蓋および前記基板受皿が相互に接触
した際、前記基板受皿内の凹部により形成される密閉空
間を選択的に排気する排気機構53、54、56、57
とを具備し、この排気機構により前記密閉空間を排気
し、前記基板受皿を大気に触れることなく搬送するよう
に構成したことを特徴とする多層膜の形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は真空雰囲気中におい
て薄膜を連続的に多層形成する多層膜の連続形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクや半導体等のデバイスの製造
においては、基板上に2層以上の多層薄膜を形成するこ
とが要求される。
【0003】この様な要求に応じる従来の成膜装置とし
て、クラスターツールと呼ばれる装置が知られている。
この装置は、ロボットを備えたセンターコントロール室
と呼ばれる搬送室の周囲に異なる材料の成膜を行う複数
の成膜室および表面に多層薄膜を形成するための基板を
収納したカセットを装置内に導入しあるいは成膜完了後
のカセットを装置から取り出すためのローディング・ア
ンローディング室を備えている。この装置においては、
カセットの装置内への導入あるいは装置からの取り出
し、カセットの各成膜室への搬入および搬出は全てセン
ターコントロール室に設置されたロボットにより行われ
る。
【0004】多層薄膜を形成する他の装置としては、タ
クト送リタイプの製造装置が従来から使用されている。
この装置においては、間歇的な回転運動を行う単一の搬
送機構が設置された搬送室の周囲に、異なる材料の成膜
を行う複数の成膜室および表面に多層薄膜を形成するた
めの基板を収納したカセットを装置内に導入しあるいは
成膜完了後のカセットを装置から取り出すためのロード
ロック室を備えている。この装置においては、ロードロ
ック室から導入されたカセットは搬送室内に設置された
単一の搬送機構により、各成膜室に順次送られ多層膜が
積層形成される。
【0005】しかしこのようなデバイスにおいては、常
に同数の多層薄膜を形成するわけではなく、それらの目
的に従って異なる層数の薄膜構造を採ることが一般的で
ある。従って、このような異なる層数の多層薄膜を形成
する装置はその層数に応じて異なる構造の成膜装置が用
いられた。
【0006】このような多層薄膜の製造は、異なる材料
からなる薄膜層を一層ずつ積層形成するが、この製造過
程において大気に触れると汚染や酸化などにより所望の
特性を呈する品質の良い薄膜が得られないため、常に真
空雰囲気中において連続的に成膜を行う必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような従来
のクラスターツール装置は、形成すべき多層薄膜の層数
に応じた数の成膜室を備えているため、多層膜の層数を
変更する場合、あるいは薄膜の材料を変更する場合等に
おいては、同じ装置を用いることはできない。仮に装置
を改造するとしても、ロボットを含めた成膜室の追加
は、高価な加工費用あるいは工費を要した。
【0008】また、プロセス室の追加や削減を行う場
合、その工事期間中、生産を停止しなければならず、そ
の間の売上減は大きな損失をもたらす結果となった。
【0009】他方、タクト送リタイプの製造装置におい
ても同様な問題があり、デバイスや、膜構造の変更のた
びに新たな真空装置を設計する必要がある。かかる設計
変更を請け負う製造装置メーカーにとっても膨大な労
力、費用を要し、しかも装置価格は多くを望めないこと
から、このような膜設計の変化に迅速で安価に対応でき
る製造装置が待望されていた。
【0010】本発明は、要求される成膜層数に応じてス
パッタ室を容易に増減できるとともに、装置全体をコン
パクトに纏めることが可能な、多層薄膜の形成装置を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の多層膜の形成装
置は、成膜室、この成膜室に開口する成膜室開口部およ
び成膜すべき基板を搬入あるいは搬出するためのロード
ロック開口部を有する搬送機構室、前記基板を収納する
凹部が形成された基板受皿、この基板受皿を載置して前
記成膜室開口部およびロードロック開口部間で搬送する
内部搬送機構を備えた複数個の単層膜成膜ユニットと、
前記基板を搬入あるいは搬出するためのロードアンロー
ドユニットと、これらの各単層膜成膜ユニットの前記ロ
ードロック開口部を気密に閉塞する真空蓋と、この真空
蓋を前記単層膜成膜ユニット間あるいは前記単層膜成膜
ユニットと前記ロードアンロードユニットで搬送する外
部搬送機構と、この外部搬送機構に設けられ、前記真空
蓋および前記基板受皿が相互に接触した際、前記基板受
皿内の凹部により形成される密閉空間を選択的に排気す
る排気機構とを具備し、この排気機構により前記密閉空
間を排気し、前記基板受皿を大気に触れることなく搬送
するように構成したことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の多層膜の形成装置において
は、前記複数個の単層膜成膜ユニットおよび前記ロード
アンロードユニットは環状に配置され、前記外部搬送機
構は、前記環状に配置された単層膜成膜ユニットおよび
ロードアンロードユニットのほぼ中心に配置された回転
軸の周りに放射状に延長された複数本のアームを備えた
マルチアーム型搬送機構であることを特徴とするもので
ある。
【0013】さらに、本発明の多層膜の形成装置におい
ては、前記排気機構は、密閉空間に一端が開口し、他端
が前記真空蓋を貫通して前記外部搬送機構のアーム部に
延長配置された第1の排気用細管と、この第1の排気用
細管の他端が接続された第1のポート、大気に開放され
る第2のポートおよび第3のポートを備えた三方弁と、
この三方弁の前記第3のポートに一端が接続され、他端
は前記外部搬送機構のアーム部に沿って延長配置された
第2の排気用細管と、この第2の排気用細管に接続さ
れ、前記外部搬送機構に設置された真空ポンプとから構
成されるであることを特徴とするものである。
【0014】さらに、本発明の多層膜の形成装置は、成
膜室、この成膜室に開口する成膜室開口部および成膜す
べき基板を搬入あるいは搬出するためのロードロック開
口部を有する搬送機構室、前記基板を収納する凹部が形
成された基板受皿、この基板受皿を載置して前記成膜室
開口部およびロードロック開口部間で搬送する内部搬送
機構を備えた複数個の単層膜成膜ユニットと、前記基板
を真空容器内に設けた内部搬送機構により搬送する基板
搬送ユニットと、前記各単層膜成膜ユニットの前記ロー
ドロック開口部を気密に閉塞する真空蓋と、この真空蓋
を前記単層膜成膜ユニット間あるいは前記単層膜成膜ユ
ニットと前記基板搬送ユニット間で搬送する外部搬送機
構と、この外部搬送機構に設けられ、前記真空蓋および
前記基板受皿が相互に接触した際、前記基板受皿内の凹
部により形成される密閉空間を選択的に排気する排気機
構とを具備し、この排気機構により前記密閉空間を排気
し、前記基板受皿を大気に触れることなく搬送するよう
に構成したことを特徴とするものである。
【0015】また、本発明の多層膜の形成装置は、成膜
室、この成膜室に開口する成膜室開口部および成膜すべ
き基板を搬入あるいは搬出するためのロードロック開口
部を有する搬送機構室、前記基板を収納する凹部が形成
された基板受皿、この基板受皿を載置して前記成膜室開
口部およびロードロック開口部間で回転搬送する内部搬
送機構を備えた複数個の単層膜成膜ユニットと、前記基
板を搬入あるいは搬出するためのロードアンロードユニ
ットと、前記基板を真空容器内に設けた内部搬送機構に
より搬送する基板搬送ユニットと、前記各単層膜成膜ユ
ニットの前記ロードロック開口部を気密に閉塞する真空
蓋と、この真空蓋を前記単層膜成膜ユニット間、前記単
層膜成膜ユニットと前記ロードアンロードユニット間あ
るいは前記単層膜成膜ユニットと前記基板搬送ユニット
間で搬送する外部搬送機構と、この外部搬送機構に設け
られ、前記真空蓋および前記基板受皿が相互に接触した
際、前記基板受皿内の凹部により形成される密閉空間を
選択的に排気する排気機構とを具備し、この排気機構に
より前記密閉空間を排気し、前記基板受皿を大気に触れ
ることなく搬送するように構成したことを特徴とするも
のである。
【0016】また、本発明の多層膜の形成装置において
は、前記各単層膜成膜ユニットおよび前記基板搬送ユニ
ットは、その水平断面がほぼ矩形の真空容器で構成され
るとともに、前記各単層膜成膜ユニットは前記基板搬送
ユニットの周囲に隣接配置され、前記外部搬送機構は回
転軸の周りに放射状に延長された複数本のアームを備え
たマルチアーム型搬送機構であることを特徴とするもの
である。
【0017】さらに、本発明の多層膜の形成装置におい
ては、前記密閉空間に一端が開口し、他端が前記真空蓋
を貫通して前記外部搬送機構のアーム部に延長配置され
た第1の排気用細管と、この第1の排気用細管の他端が
接続された第1のポート、大気に開放される第2のポー
トおよび第3のポートを備えた三方弁と、この三方弁の
前記第3のポートに一端が接続され、他端は前記外部搬
送機構のアーム部に沿って延長配置された第2の排気用
細管と、この第2の排気用細管に接続され、前記外部搬
送機構に設置された真空ポンプとから構成されるである
ことを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態を図面によ
り詳細に説明する。
【0019】図1は本発明に用いられる単層成膜ユニッ
トの外観を示す斜視図であり、図2はその上面図であ
る。この単層成膜ユニットの基本的構成は従来から広く
用いられている枚葉式スパッタ装置と同じであり、真空
排気室11、搬送機構室12、スパッタモジュール13
および外部搬送機構14から構成されている。真空排気
室11はほぼ縦長の直方体形状の容器であり、内部に真
空ポンプ、排気装置あるいは電源等(図示せず)が収納
されている。搬送機構室12は真空排気室11の上部に
配置されたほぼ横長の直方体形状の真空容器で、内部に
は後述する搬送機構が収納されている。スパッタモジュ
ール13は搬送機構室12の上部に配置された断面がほ
ぼ円形の真空容器で、内部に後述する成膜室であるスパ
ッタ室あるいは磁界発生装置等が収納されている。この
スパッタモジュール13の上部には、外部から開閉可能
なスパッタ室蓋体15が設けられている。外部搬送機構
14は、搬送機構室12の端部に設けられた回転駆動装
置16、この回転駆動装置16により水平面内で回転駆
動されるアーム17およびこのアーム17の両端に設け
られた真空蓋18、19から構成されている。この外部
搬送機構14には、また、後述する被膜を形成する基板
を吸着搬送するための真空ポンプ56が設けられてい
る。
【0020】図3は図1および図2に示した単層成膜ユ
ニットの構成を示す断面図であり、図4はその一部を拡
大して示す断面図、図5は本発明に用いられるロードア
ンロードテーブルの構成を示す断面図である。搬送機構
室12は図2に破線12−1で示すように、水平断面が
ほぼ円形の内周面を有する密閉容器で、その内部に内部
搬送機構21が設けられている。内部搬送機構21は搬
送機構室12の底部を貫通して垂直方向に設けられた回
転軸22とこの上端部に設けられた水平アーム23によ
り構成されている。水平アーム23の両端には環状部2
4、25が形成され、それぞれに円板状のサセプター2
6、27が嵌合支持される。サセプター26、27には
それぞれ上面に凹部が形成されこの凹部に同じく円形の
基板受け皿28、29が載置される。これらのサセプタ
ー26、27はまた、その上面の周囲にOリングのよう
な気密シール部26a、27aが設けられている。基板
受け皿28、29はそれぞれその上面に凹部30、31
が形成されており、これらの凹部内にその表面に多層薄
膜を形成する基板32、33が収納される。
【0021】内部搬送機構21の水平アーム23の両端
環状部24、25の下方には、搬送機構室12の底部を
貫通して垂直方向に設けられたプッシャー34、35が
設けられている。これらのプッシャー34、35は搬送
機構室12の外部下方に設けられたシリンダー機構(図
示せず)により、上下運動を行い、それらの径大の頂部
によりサセプター26、27を水平アーム23の両端環
状部24、25から上方に押し上げ、あるいは元の位置
に戻す。
【0022】搬送機構室12の上部にはスパッタ室41
が設けられている。このスパッタ室41は、図2に示さ
れるように、水平断面がほぼ円形の内周面を有する真空
容器であり、その内周面の一部が搬送機構室12を形成
するほぼ円形の内周面からはみ出すような位置関係に配
置されている。このスパッタ室41は、また、その底部
の開口42を介して搬送機構室12に連通しており、そ
の側部には排気口43が設けられている。この排気口4
3には真空ポンプ44が連結され、スパッタ室41およ
び搬送機構室12の排気を行う。スパッタ室41の上部
には、円盤状のターゲット45が設けられ、その上には
磁界発生装置46が設けられている。これらのスパッタ
室41、ターゲット45および磁界発生装置46等は図
1に示したスパッタモジュール13を構成している。な
お、この図では、図1の外部から開閉可能な蓋体15は
省略されている。
【0023】搬送機構室12の上部には、スパッタ室4
1と反対側の位置にロードロック室開口部47が形成さ
れている。後述するように、被膜が形成される前の基板
はこのロードロック室開口部47を介して搬送機構室1
2に導入され、被膜が形成された後の基板もロードロッ
ク室開口部47を介して搬送機構室12の外部に取り出
される。したがって、このロードロック室開口部47下
部の搬送機構室12部分をロードロック室と呼ぶものと
する。
【0024】この開口部47は図1に示した外部搬送機
構14のアーム17の両端に設けられた真空蓋18、1
9の一方により密閉される。外部搬送機構14のアーム
17の一端に設けられた真空蓋18の下面は、サセプタ
ー26上の基板受皿29の上面に例えばOリングのよう
なシール部材51を介在させて接触する。図4にこの状
態を拡大して示すように、真空蓋18の下面と基板受皿
29の上面とは相互に気密に接触することにより、基板
受皿29上面に形成された凹部31は密閉空間52を形
成する。この密閉空間52には第1の排気用細管53の
一端が開口するように配置され、他端は真空蓋18を貫
通して外部搬送機構14のアーム17部に延長される。
アーム17部には三方弁54が設置されており、その第
1のポート54−1に第1の排気用細管53の一端が接
続されている。三方弁54の第2のポート54−2は大
気に開放されており、第3のポート54−3には第2の
排気用細管55の一端が接続されている。これらの第1
乃至第3のポート間における空気の流れは弁切替機構
(図示せず)により切替えられる。第2の排気用細管5
5の他端はアーム17の中央部まで延長されている。
【0025】第2の排気用細管55はその中央部で分岐
され、たとえばターボ分子ポンプのような真空ポンプで
ある気密空間排気用真空ポンプ56に接続されている。
この真空ポンプ56は三方弁54および第1の排気用細
管53を介して基板受皿29上面に形成された密閉空間
52を排気する。なお、第5図に示されるように、外部
搬送機構14のアーム17の他端に設けられた真空蓋1
9の構成は真空蓋18の構成と同一であるため、説明は
省略する。また、外部搬送機構14の回転駆動装置16
は駆動用モータ16−1およびインデックス機構16−
2から構成され、駆動用モータ16−1の回転をインデ
ックス機構16−2を介してアーム17に伝達される。
このインデックス機構16−2はアーム17の回転角を
所定の角度ずつ間歇的に回転するように制御するととも
に、アーム17全体を上下方向に往復運動させる。
【0026】外部搬送機構14のアーム17の他端に設
けられた真空蓋19の近傍には第5図に示されるよう
に、円盤状のロードアンロードテーブル60が配置され
ている。このロードアンロードテーブル60は垂直な回
転軸61により水平面内で回転するとともに、このテー
ブル60には基板受け皿28´、29´を収納する円形
の凹部62、63が回転軸61に対して対称位置に形成
されている。これらの凹部62、63にはまた、それら
の中心部に貫通孔64、65が形成されておりこれらの
貫通孔64、65を介して上端に径大部が形成されたプ
ッシャー66、67が上下方向に往復運動可能に設けら
れている。プッシャー66、67はロードアンロードテ
ーブル60の回転に対し、所定の回転位置に設置されて
いる。
【0027】なお、外部搬送機構14の駆動用モータ1
6−1の回転はインデックス機構16−2を介してアー
ム17に伝達される。このインデックス機構16−2は
アーム17の回転角を所定の角度ずつ間歇的に回転する
ように制御するとともに、アーム17全体を上下方向に
往復運動させる。
【0028】図6は本発明の多層膜形成装置の全体構成
を示す上面図である。この装置は、図1乃至図4に示し
た構造の単層成膜ユニット(以下成膜ユニットとい
う。)を複数個、例えば7個、を環状に配置したもので
ある。この環状配列された成膜ユニット71〜77の一
部には図5に示すロードアンロードテーブル60が1台
挿入されている。
【0029】環状配列された成膜ユニット71〜77の
中心部にはマルチアーム外部搬送機構79が設置されて
いる。この外部搬送機構79は回転軸80の周囲に放射
状に伸びたアーム81〜84から構成されている。これ
ら4本のアーム81〜84は、図1乃至図3に示す外部
搬送機構14のアーム17に相当し、これらの両端には
それぞれ図1に示したような真空蓋18、19が設けら
れている。回転軸80は、図3に示したインデックス機
構16−2により4本のアーム81〜84を所定の角
度、例えば、45度ずつ間歇回転させる。そして図では
省略されているが、これらの4本のアーム81〜84に
はそれぞれ図3に示したような第1の排気用細管53、
第2の排気用細管55、真空ポンプ56および三方弁5
4が設けられており、これらの基真空蓋18、19とと
もに形成される基板受皿29上面に形成された密閉空間
52を排気するように構成されている。
【0030】次にこの様に構成された本発明の多層膜形
成装置の動作を説明する。まず、ロードアンロードテー
ブル60には、アンロード側、すなわち、成膜ユニット
77から排出された、多層膜の製造が完了した基板を収
納した基板受皿62(図1、図2の28、29、28
´、29´に相当)が載置される。次いで、テーブル6
0が180度回転し、基板受け皿63の位置において、
図示しない基板移載機構により内部の基板が矢印68−
1に示すように、テーブル60外に搬出される。そし
て、基板移載機構により、新しい基板が矢印68−2に
示すように基板受け皿63上に移載され、テーブル60
を再び180度回転し、基板受け皿を外部搬送機構14
側に搬送する。
【0031】ロードアンロードテーブル60に載置され
た未処理の基板の入った基板受け皿上には外部搬送機構
14の搬送アーム84が配置されている。ここで、図3
に示すように、外部搬送機構14に設けた真空ポンプ5
6により真空蓋19の下面と基板受皿62上面との間に
形成された密閉空間52を排気する。これにより、基板
受皿62は真空蓋19に吸着され、外部搬送機構14の
反時計方向の回転により、第1の成膜ユニット71にお
けるロードロック室の開口部47に搬送される。この状
態は、図6のアーム81により示されるものとする。こ
こで外部搬送機構14はそのインデックス機構16−2
によりアーム81を下降させ、真空蓋18をロードロッ
ク室の開口部47に嵌合し閉塞する。この状態は、図3
においては、真空蓋18および基板受皿29として示さ
れている。
【0032】この状態で図3に示すように、搬送機構室
12内のプッシャー35が上昇し、内部搬送機構14の
環状部25に載置されたサセプター27を上昇させ、真
空蓋18に吸着された基板受皿29を受け止める。次い
で、図4に示すように、外部搬送機構14に設けた三方
弁54を切り替え、第1の排気用細管53を大気に開放
し、基板受皿29上面に形成された密閉空間52内に大
気を導入する。これにより基板受皿29は真空蓋18か
ら分離される。プッシャー35は下降し、サセプター2
7に支持された基板受皿29は内部搬送機構21のアー
ム23端部の環状部25に載置される。次いで内部搬送
機構14はそのアーム23が回転軸22の周りに回転
し、基板受皿29はスパッタ室41下部に搬送される。
この状態は図3においては、基板32、基板受け皿28
およびサセプター26として示されている。
【0033】この状態でプッシャー34が上昇し、基板
受け皿28を支持するサセプタ26をスパッタ室41の
底部開口42の位置まで押し上げ、基板受け皿28に収
納された基板32上面に対して成膜処理が行われる。成
膜処理が完了した後、基板32を収納した基板受け皿2
8はサセプタ26とともに、プッシャー34によりアー
ム23の環状部24に戻される。そして内部搬送機構2
1により再びロードロック室の開口部47下方位置に搬
送される。
【0034】ここで再び、プッシャー35が上昇し、基
板受皿29を真空蓋18の下面に接触させる。この状態
において、再び、外部搬送機構14に設けた真空ポンプ
56により真空蓋18の下面と基板受皿29上面との間
に形成された密閉空間52を排気する。これにより、基
板受皿29は真空蓋18に吸着され、図4に示すマルチ
アーム外部搬送機構79のアーム81により第2の成膜
ユニット72に搬送される。図6ではこの状態をアーム
82として示している。
【0035】第2の成膜ユニット72においては、前述
と同様な動作により、第1の成膜ユニット71で基板上
面に形成された第1層の薄膜層上に第2の薄膜層が形成
される。第2の成膜ユニット72による成膜処理が完了
した基板32は同様に、マルチアーム外部搬送機構79
のアーム82により第3の成膜ユニット73に搬送され
る。図6ではこの状態をアーム83として示している。
以下同様な動作が繰り返されると、ロードアンロードテ
ーブル60には第7の成膜ユニット77により第7層目
の薄膜が形成された基板がアーム83によって搬送され
る。そして多層膜の形成が完了した基板は、図示しない
基板移載機構により矢印68−1の方向に取り出され
る。
【0036】ところで、各成膜ユニット71〜77で
は、成膜処理前の基板受け皿がスパッタ室に搬入される
と同時ににその直前に成膜処理された基板受け皿がロー
ドロック室開口部47に搬出され待機する。これらの待
機中の基板受け皿は、マルチアーム外部搬送機構79の
各アーム81〜83により同時に隣の成膜ユニットに搬
送される。搬送された基板受け皿は、すでにスパッタ室
内に搬入されている基板の成膜処理の完了を待機する。
【0037】このようにマルチアーム外部搬送機構79
は、基板受け皿を真空に保持したまま各成膜ユニット7
1〜77間を同時に移送する。すなわち、上記のような
本発明の搬送機構を使用することにより、成膜処理中の
基板を大気に触れることなく真空に保持したまま各成膜
ユニット71〜77間を搬送することができる。
【0038】また、上記本発明の多層膜の連続形成装置
によれば、従来広く普及している単層膜形成用の枚葉式
スパッタ装置からなる成膜ユニットを成膜すべき被膜層
に対応した台数だけ配列した、簡単な構造の装置により
構成することができる。
【0039】なお、上記の実施形態においては、図示し
ないが、成膜処理工程の実行ための制御系はユニット毎
に形成されており、各ユニットの制御系相互間の通信で
装置全体の制御を行うように構成されている。このた
め、ソフトの設計費やソフトのデバッグ時間を大幅に削
減することができ、この面からも従来の多層膜形成装置
に比較して、遥かに安いコストで装置を製作することが
できる。
【0040】図7は本発明の第2の実施形態である多層
膜形成装置を示す上面図である。この多層膜形成装置
は、3個の成膜ユニット85、86、87がロードアン
ロードテーブル88とともに、マトリクス状に配置され
ている。図8は各成膜ユニット85、86、87の構成
を示す上面図である。これらの各ユニットは水平断面が
ほぼ正方形の外周面を有する真空容器で構成されている
が、図1および図2に示された成膜ユニットとは搬送機
構室12およびスパッタモジュール13の配置が異なっ
ている。すなわち、搬送機構室12およびスパッタモジ
ュール13はそれらの内周面を形成する円形の中心が搬
送機構室12の外周を形成する正方形の対角線上に配置
されている。そして、搬送機構室12内のロードロック
室開口部47も前記対角線上に配置されている。また、
回転駆動装置16は、搬送機構室12外周を形成する正
方形の1隅はカットされ、これによって形成される平坦
な角部12−2に回転駆動装置16が固定される。
【0041】3個の成膜ユニット85、86、87は、
また、それらのロードロック室開口部47が、これらの
マトリクス配置の中心に近くなるように配置されてい
る。そしてこのマトリクス配置の中心には、マルチアー
ム型外部搬送機構88の回転軸88−1が配置されてい
る。マルチアーム型外部搬送機構88は2本のアーム8
8−2、88−3を備えており、これらは互いに直交す
るように回転軸88−1に固定されている。これらのア
ーム88−2、88−3の両端には、それぞれ、図6に
示す外部搬送機構80と同様に、真空蓋18、19が固
定されている。これらの真空蓋18、19は、図6に示
した多層膜形成装置と同様に、図示しないが、成膜ユニ
ット85、86、87内の基板受皿上面との間に密閉空
間を形成し、これらの密閉空間は、外部搬送機構88に
設けた気密空間排気用真空ポンプにより、選択的に排気
される。
【0042】このように構成された多層膜形成装置にお
いは、図6に示した多層膜形成装置と同様に、矢印68
−1に示すように、図示しないが新たな基板がロードア
ンロードテーブル60上に移載される。この基板は第1
のアーム88−1に設けられた真空蓋18により吸着さ
れ、マルチアーム型外部搬送機構88の時計方向の間歇
的な回転により、第1の成膜ユニット85のロードロッ
ク室開口部47に搬送される。第1の成膜ユニット85
内では第1層の被膜が基板表面に形成される。この基板
は外部搬送機構88の第2のアーム88−2に固定され
た真空蓋18に吸着され、第2の成膜ユニット86のロ
ードロック室開口部47に搬送される。第2の成膜ユニ
ット86内では第2層の被膜が基板表面に形成される。
第2層の被膜が形成された基板は、同様に、外部搬送機
構88により第3の成膜ユニット87に搬送され、この
内部で第3層の被膜が基板表面に形成される。この基板
は外部搬送機構88により、ロードアンロードテーブル
60上に搬送され、矢印68−2に示されるように、ロ
ードアンロードテーブル60から取り出される。なお、
第1の成膜ユニット85と第3の成膜ユニット87の位
置を交換すれば、外部搬送機構88の回転方向を反時計
方向としてもよい。
【0043】この実施形体の多層膜形成装置は、装置全
体の占有面積が小さくでき、簡単な装置構成により、3
層膜形成装置が獲られる。
【0044】図9は本発明の第3の実施形態である多層
膜形成装置を示す上面図である。この実施形態において
は、図7および図8に示された成膜ユニットと同じ構造
の第1乃至第4の成膜ユニット91〜94が基板搬送ユ
ニット95の周囲に配置されている。基板搬送ユニット
95は、その水平断面が成膜ユニット91〜94とほぼ
同じ大きさの正方形状の筐体を有している。この基板搬
送ユニット95の上面には、2個のほぼ円形の基板搬送
用開口96、97が対角線上に配置されている。基板搬
送ユニット95の内部には、図示されてはいないが、図
3に示した内部搬送機構21と同様な搬送機構が設けら
れている。そして、基板搬送ユニット95には図3に示
したスパッタ室41は設けられておらず、内部搬送機構
のみが設けられている。ロードアンロードテーブル60
は図5に示したロードアンロードテーブル60と同じ構
造を備えている。
【0045】マトリクス状に配置された第1の成膜ユニ
ット91、基板搬送ユニット95、第4の成膜ユニット
94およびロードアンロードテーブル60の中心には、
第1のマルチアーム型外部搬送機構98が設けられてい
る。また、同じくマトリクス状に配置された、第2の成
膜ユニット92、基板中継ユニット99、第3の成膜ユ
ニット93および基板搬送ユニット95の中心には、第
2のマルチアーム型外部搬送機構100が設けられてい
る。第1および第2のマルチアーム型外部搬送機構9
8、100はそれぞれ2本のアーム98−1、98−
2、100−1、100−2を備えている。これらのア
ーム98−1、98−2、100−1、100−2は、
また、アームの両端にそれぞれ真空蓋18、19を備え
ている。これらの第1および第2のマルチアーム型外部
搬送機構98、100はそれぞれのアームを90度ずつ
間歇的に回転させる点を除き、図7のマルチアーム外部
搬送機構88と同様な構造を備えている。したがって、
また、これらは図3および図4に示されるような外部搬
送機構14とほぼ同一の具体的な構造の構造を備えてい
る。なお、基板中継ユニット99は、第2のマルチアー
ム型外部搬送機構100の間歇的な回転の際、これによ
って搬送される基板受皿を一時的に真空状態に保持する
ために配置されている。
【0046】図10はこの基板中継ユニット99の概略
構成を示す断面図である。図のように、この基板中継ユ
ニット99は、上面に基板中継開口部99−1を有する
真空容器であり、その内部には、基板受皿を一時的に載
置するテーブル99−2が固定されている。この基板受
皿載置テーブル99−2の中心部には貫通孔99−3が
形成されており、この貫通孔99−3を介してプッシャ
ー99−4がピストン機構99−5により上下に往復運
動する。
【0047】第1のマルチアーム型外部搬送機構98
は、その間歇回転により、ロードアンロードテーブル6
0、第1の成膜ユニット91および基板搬送ユニット9
5の順に基板を搬送する。すなわち、ロードアンロード
テーブル60の円形凹部62上に、矢印68−2に示さ
れるように、新たな基板を収納した基板受皿(図示せ
ず)を導入する。この基板受皿はロードアンロードテー
ブル60の180度回転により、円形凹部63の位置に
搬送される。第1のマルチアーム型外部搬送機構98に
おける第1のアーム98−1に設けられた真空蓋18
は、円形凹部63の位置に搬送された基板受皿を接触さ
せ、これによって形成される気密空間(図示せず)を排
気することにより基板受皿を吸着する。その後、第1の
マルチアーム型外部搬送機構98を時計方向に90度回
転し、第1の成膜ユニット91のロードロック室開口部
47に搬送する。ここで、第1の成膜ユニット91はロ
ードロック室開口部47を開いて基板受皿をロードロッ
ク室内に導入し、内部搬送機構により、スパッタモジュ
ール13内のスパッタ室に搬送する。ここで、基板に第
1層の被膜を形成する。第1層の被膜が形成された基板
は基板受皿に収納された状態で、第1のマルチアーム型
外部搬送機構98における第2のアーム98−2に設け
られた真空蓋18により、再びロードロック室開口部4
7から取り出される。そして第1のマルチアーム型外部
搬送機構98を再び時計方向に90度回転することによ
り、第1層の被膜が形成された基板が収納された基板受
皿は、基板搬送ユニット95の基板搬送用開口96を介
して基板搬送ユニット95内に導入される。基板搬送ユ
ニット95は内部搬送機構(図示せず)により、基板受
皿を真空の基板搬送ユニット95内で回転移動し、基板
搬送用開口97部に搬送する。
【0048】第2のマルチアーム型外部搬送機構99
は、基板搬送ユニット95の基板搬送用開口97を介し
て基板受皿を取り出し、その間歇回転により、第2の成
膜ユニット92のロードロック室開口部47に搬送す
る。第2の成膜ユニット92は、第1層の被膜が形成さ
れた基板が収納された基板受皿をロードロック室開口部
47から内部に導入し、第2層の被膜を形成する。第2
層の被膜が形成された基板が収納された基板受皿は、再
び、第2のマルチアーム型外部搬送機構99における第
1のアーム100−1に設けられた真空蓋18により、
ロードロック室開口部47から外部に取り出される。外
部に取り出された基板受皿は、基板中継ユニット99の
開口部99−1から内部に導入される。基板受皿がプッ
シャー99−4の往復運動により、基板中継ユニット9
9の内部の基板受皿載置テーブル99−2上に載置され
ている。この状態においては、基板中継ユニット99の
開口部99−1は真空蓋18により気密に閉塞されてお
り、内部は真空に保たれる。第2のマルチアーム型外部
搬送機構99は、間歇回転運動の次の周期において、基
板中継ユニット99内のプッシャー99−4により、基
板受皿は再び上昇され、真空蓋18に吸着され、第3の
成膜ユニット93のロードロック室開口部47に搬送さ
れる。そして基板受皿は、第3の成膜ユニット93内に
導入され、ここで基板受皿内の基板表面には第3層の被
膜が形成される。
【0049】第3層の被膜が形成された基板は、基板受
皿内に収納されてロードロック室開口部47を介して、
第2のマルチアーム型外部搬送機構100により取り出
され、その時計方向の回転運動により、基板搬送ユニッ
ト95の基板搬送用開口97部に搬送される。
【0050】基板搬送ユニット95は、第3層の被膜が
形成された基板を収納した基板受皿を基板搬送用開口9
7から内部に導入し、内部搬送機構により他の基板搬送
用開口96部に搬送する。この基板受皿は、第1のマル
チアーム型外部搬送機構98により基板搬送用開口96
から外部に取り出され、その間歇的回転運動により、第
4の成膜ユニット94のロードロック室開口部47に搬
送される。そして基板受皿は、第4の成膜ユニット94
内に導入され、ここで基板受皿内の基板表面には第4層
の被膜が形成される。
【0051】4層の成膜が完了した基板は基板受皿に収
納された状態で、第1のマルチアーム型外部搬送機構9
8により第4の成膜ユニット94から取り出され、ロー
ドアンロードテーブル60の円形凹部63上に搬送され
る。ロードアンロードテーブル60は、基板受皿を18
0度回転して、円形凹部62に搬送し、ここで、基板受
皿から基板が取り出され、矢印68−1に示されるよう
に、基板移載機構(図示せず)により、ロードアンロー
ドテーブル60外へ取り出される。
【0052】この実施形態によれば、上記のように2つ
の成膜ユニット毎に搬送ユニットを1台間に挟むことに
より、少ない占有面積により多層膜の形成が可能な装置
を実現することができる。
【0053】また、第1の実施形態と同様に、成膜処理
工程の実行ための制御系はユニット毎に形成されてお
り、各ユニット間の制御系相互間の通信で装置全体の制
御が行えるようになっている。このため、ソフトの設計
費やソフトのデバッグ時間を大幅に削減することができ
る。
【0054】本発明は以上説明した実施形態に限定され
るものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載された
発明の範囲内で種々の変形が可能である。
【0055】第1の実施形態においては、基板搬送機構
としてマルチアーム外部搬送機構79を用いたが、マル
チアームの代わりに周辺部に真空蓋を固定した回転円盤
状の搬送機構を用いてもよい。
【0056】また、基板受皿と真空蓋により形成される
気密空間を排気する手段として、図3に示されるよう
な、第1の排気用細管53、第2の排気用細管55、三
方弁54および気密空間排気用真空ポンプ56を用いた
が、図11に示すように、三方弁54の代わりに、2個
の独立した弁および102を用いてもよい。ここで、第
1の弁101は第1の排気用細管53の大気側の端部近
傍に挿入され、この弁の開閉により、第1の排気用細管5
3を大気に対して開閉する。第2の弁102は第2の排
気用細管55に挿入され、気密空間排気用真空ポンプ5
6とへ通路を開閉する。これらの弁は、図示しない制御
装置により、真空ポンプ56により、気密空間を排気、す
なわち、真空状態にする際には、第1の弁101を閉じ、
第2の弁102を開く。また、気密空間を大気に開放す
る際には、逆に、第1の弁101を開き、第2の弁102
を閉じる。
【0057】また、第3の実施形態においては、基板中
継ユニット99として図10に示すような、真空容器か
らなる装置を用いたが、これを省略することもできる。
この場合、第2のマルチアーム型外部搬送機構99にお
ける一方の真空蓋19に吸着された基板受皿内の気密空
間を他方の真空蓋18側の気密空間を大気に開放する場
合においても、真空蓋19側の三方弁54の第2のポー
ト54−2は大気に開放せずに、間歇的回転運動の次の
周期が到来するまでの間、吸着状態のまま保持すればよ
い。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、多くの実績を持つ単層
膜成膜装置を母体として、これらを複数個連結するだけ
で複雑な基板の搬送機構あるいは制御機構を必要とせ
ず、所望の層数の多層膜を形成することができる。した
がって、異なる層数の成膜を共通の装置により共用する
ことが可能となり、多品種の基板に対する製造効率が上
昇する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する単層成膜ユニットの構成を示
す斜視図である。
【図2】図1の単層成膜ユニットの構成を示す上面図で
ある。
【図3】図1および図2に示した単層成膜ユニットの構
成を示す断面図である。
【図4】図3に示す単層成膜ユニットの一部を拡大して
示す断面図である。
【図5】本発明に用いられるロードアンロードテーブル
の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示す多層膜の形成装
置の上面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す多層膜の形成装
置の上面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に使用する単層成膜ユ
ニットの構成を示す上面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態を示す多層膜の形成装
置の上面図である。
【図10】図9に示される基板中継ユニットの概略構成
を示す断面図である。
【図11】図4に示される排気手段の変形例を示す断面
図である。
【符号の説明】
11:真空排気室 12:搬送機構室 13:スパッタモジュール 14:外部搬送機構 15:スパッタ室蓋体 16:回転駆動装置 17:アーム 18、19:真空蓋 21:内部搬送機構 22:内部搬送機構回転軸 23:内部搬送機構水平アーム 24、25:環状部 26、27:サセプター 26a、27a:気密シール部 28、29:基板受皿 30、31:凹部 32、33:基板 34、35:プッシャー 41:スパッタ室 42:底部開口 43:排気口 44:スパッタ室排気用真空ポンプ 45:ターゲット 46:磁界発生装置 47:ロードロック室開口部 51:シール部材 52:密閉空間 53:第1の排気用細管 54:三方弁 55:第2の排気用細管 56:気密空間排気用真空ポンプ 60:ロードアンロードテーブル 61:回転軸 62、63:円形凹部 64、65:貫通孔 66、67:プッシャー 68:基板移載機構 71〜77:成膜ユニット 79、88、98、99:マルチアーム型外部搬送機構 80、88−1:回転軸 81〜88:アーム 91〜94:成膜ユニット 96、97:基板搬送用開口 98:第1のマルチアーム型外部搬送機構 99:基板中継ユニット 100:第2のマルチアーム型外部搬送機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成膜室、この成膜室に開口する成膜室開
    口部および成膜すべき基板を搬入あるいは搬出するため
    のロードロック開口部を有する搬送機構室、前記基板を
    収納する凹部が形成された基板受皿、この基板受皿を載
    置して前記成膜室開口部およびロードロック開口部間で
    搬送する内部搬送機構を備えた複数個の単層膜成膜ユニ
    ットと、前記基板を搬入あるいは搬出するためのロード
    アンロードユニットと、これらの各単層膜成膜ユニット
    の前記ロードロック開口部を気密に閉塞する真空蓋と、
    この真空蓋を前記単層膜成膜ユニット間あるいは前記単
    層膜成膜ユニットと前記ロードアンロードユニットで搬
    送する外部搬送機構と、この外部搬送機構に設けられ、
    前記真空蓋および前記基板受皿が相互に接触した際、前
    記基板受皿内の凹部により形成される密閉空間を選択的
    に排気する排気機構とを具備し、この排気機構により前
    記密閉空間を排気し、前記基板受皿を大気に触れること
    なく搬送するように構成したことを特徴とする多層膜の
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記複数個の単層膜成膜ユニットおよび
    前記ロードアンロードユニットは環状に配置され、前記
    外部搬送機構は、前記環状に配置された単層膜成膜ユニ
    ットおよびロードアンロードユニットのほぼ中心に配置
    された回転軸の周りに放射状に延長された複数本のアー
    ムを備えたマルチアーム型搬送機構であることを特徴と
    する請求項1記載の多層膜の形成装置。
  3. 【請求項3】 前記排気機構は、密閉空間に一端が開口
    し、他端が前記真空蓋を貫通して前記外部搬送機構のア
    ーム部に延長配置された第1の排気用細管と、この第1
    の排気用細管の他端が接続された第1のポート、大気に
    開放される第2のポートおよび第3のポートを備えた三
    方弁と、この三方弁の前記第3のポートに一端が接続さ
    れ、他端は前記外部搬送機構のアーム部に沿って延長配
    置された第2の排気用細管と、この第2の排気用細管に
    接続され、前記外部搬送機構に設置された真空ポンプと
    から構成されるであることを特徴とする請求項2記載の
    多層膜の形成装置。
  4. 【請求項4】 成膜室、この成膜室に開口する成膜室開
    口部および成膜すべき基板を搬入あるいは搬出するため
    のロードロック開口部を有する搬送機構室、前記基板を
    収納する凹部が形成された基板受皿、この基板受皿を載
    置して前記成膜室開口部およびロードロック開口部間で
    搬送する内部搬送機構を備えた複数個の単層膜成膜ユニ
    ットと、前記基板を真空容器内に設けた内部搬送機構に
    より搬送する基板搬送ユニットと、前記各単層膜成膜ユ
    ニットの前記ロードロック開口部を気密に閉塞する真空
    蓋と、この真空蓋を前記単層膜成膜ユニット間あるいは
    前記単層膜成膜ユニットと前記基板搬送ユニット間で搬
    送する外部搬送機構と、この外部搬送機構に設けられ、
    前記真空蓋および前記基板受皿が相互に接触した際、前
    記基板受皿内の凹部により形成される密閉空間を選択的
    に排気する排気機構とを具備し、この排気機構により前
    記密閉空間を排気し、前記基板受皿を大気に触れること
    なく搬送するように構成したことを特徴とする多層膜の
    形成装置。
  5. 【請求項5】 成膜室、この成膜室に開口する成膜室開
    口部および成膜すべき基板を搬入あるいは搬出するため
    のロードロック開口部を有する搬送機構室、前記基板を
    収納する凹部が形成された基板受皿、この基板受皿を載
    置して前記成膜室開口部およびロードロック開口部間で
    回転搬送する内部搬送機構を備えた複数個の単層膜成膜
    ユニットと、前記基板を搬入あるいは搬出するためのロ
    ードアンロードユニットと、前記基板を真空容器内に設
    けた内部搬送機構により搬送する基板搬送ユニットと、
    前記各単層膜成膜ユニットの前記ロードロック開口部を
    気密に閉塞する真空蓋と、この真空蓋を前記単層膜成膜
    ユニット間、前記単層膜成膜ユニットと前記ロードアン
    ロードユニット間あるいは前記単層膜成膜ユニットと前
    記基板搬送ユニット間で搬送する外部搬送機構と、この
    外部搬送機構に設けられ、前記真空蓋および前記基板受
    皿が相互に接触した際、前記基板受皿内の凹部により形
    成される密閉空間を選択的に排気する排気機構とを具備
    し、この排気機構により前記密閉空間を排気し、前記基
    板受皿を大気に触れることなく搬送するように構成した
    ことを特徴とする多層膜の形成装置。
  6. 【請求項6】 前記各単層膜成膜ユニットおよび前記基
    板搬送ユニットは、その水平断面がほぼ矩形の真空容器
    で構成されるとともに、前記各単層膜成膜ユニットは前
    記基板搬送ユニットの周囲に隣接配置され、前記外部搬
    送機構は回転軸の周りに放射状に延長された複数本のア
    ームを備えたマルチアーム型搬送機構であることを特徴
    とする請求項4または5記載の多層膜の形成装置。
  7. 【請求項7】 前記密閉空間に一端が開口し、他端が前
    記真空蓋を貫通して前記外部搬送機構のアーム部に延長
    配置された第1の排気用細管と、この第1の排気用細管
    の他端が接続された第1のポート、大気に開放される第
    2のポートおよび第3のポートを備えた三方弁と、この
    三方弁の前記第3のポートに一端が接続され、他端は前
    記外部搬送機構のアーム部に沿って延長配置された第2
    の排気用細管と、この第2の排気用細管に接続され、前
    記外部搬送機構に設置された真空ポンプとから構成され
    るであることを特徴とする請求項6記載の多層膜の形成
    装置。
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