JP2002194068A - ポリエステルシートおよびその成形体 - Google Patents

ポリエステルシートおよびその成形体

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JP2002194068A
JP2002194068A JP2000391319A JP2000391319A JP2002194068A JP 2002194068 A JP2002194068 A JP 2002194068A JP 2000391319 A JP2000391319 A JP 2000391319A JP 2000391319 A JP2000391319 A JP 2000391319A JP 2002194068 A JP2002194068 A JP 2002194068A
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dicarboxylic acid
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mol
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JP2000391319A
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English (en)
Inventor
Makoto Tokumizu
眞 徳水
Jun Yoshida
純 吉田
Shuji Ishiwatari
修二 石渡
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温での透明性、機械的特性に優れたポリエ
ステルシートを提供すること。 【解決手段】 芳香族ジカルボン酸単位を主成分とする
ジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオール単位を主
成分とするグリコール成分とからなり、前記ジカルボン
酸成分に対するテレフタル酸以外のジカルボン酸成分の
含有量および前記グリコール成分に対する1,4−ブタ
ンジオール以外のグリコール成分の含有量との合計が3
〜20モル%であり、前記グリコール成分に対する数平
均分子量500〜3000のポリアルキレングリコール
単位の含有量が0.5〜6モル%であり、25℃のフェ
ノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン等量混合溶媒中で
測定される固有粘度[η]が1.0〜1.4dl/gで
あるポリエステル樹脂(A)からなるポリエステルシー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明性を示し、機械
特性に優れた特性を有するポリエステルシートおよびこ
れらシートを成形した成形品に関するものである。特に
高温に対する透明性の保持に優れた、例えば熱殺菌や高
温充填を行う食品用容器、電子レンジ等による加熱を行
う食品容器等に利用されるポリエステルシートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートに代表され
るポリエステル樹脂は、機械特性、耐薬品特性等に優れ
るため、包装用フィルム、食品ボトル、医療用容器等に
幅広く使用されており、なかでも食品用途は、飲料用ボ
トルをはじめ、ブリスターパック、カップ形状容器等に
増大傾向にある。
【0003】しかし、ポリエチレンテレフタレートを食
品容器として使用する上で、高温での殺菌や内容物の高
温充填の工程がある場合、または、電子レンジでの再加
熱の使用を前提とする場合、耐熱性が要求されるため現
状ではほとんど使用されることはない。これに対して、
特開昭59−5019号公報に見られるように成形時に
金型内で結晶化させることにより高耐熱性を付与する方
法が提案されているが、金型内で結晶化させるために成
形サイクルが長く、しかも、成形条件によって耐熱性が
変化し、結晶化により外観が損なわれるため、透明な耐
熱性素材が望まれていた。
【0004】一方、ポリスチレン、ポリプロピレンは透
明で耐熱性のある素材として食品用途に利用されている
が、ポリスチレンはモノマーやダイマー等低分子量物質
の環境や人体への影響が不明確であり、また、機械強度
において満足できるものではなかった。ポリプロピレン
については、ガスバリヤー性が不十分となる場合があ
り、製品の保存期間が満足できるものではなかった。
【0005】これらの問題点を解決する方法として、特
開平4−331255号公報にはポリエチレンナフタレ
ートをブレンドしたポリエステル樹脂組成物が提案され
ているが、耐熱性、機械強度が未だ不十分であることに
より、容器の厚みを厚くする必要があり、コストが高く
なる問題点を有している。
【0006】また、特開平4−212830号公報には
ポリブチレンテレフタレートをブレンドしたポリエステ
ル樹脂組成物が提案されているが、耐熱性、機械強度に
優れるものの、透明性において不十分である点で満足で
きるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
での透明性、機械的特性に優れたポリエステルシートを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、芳香族
ジカルボン酸単位を主成分とするジカルボン酸成分と、
1,4−ブタンジオール単位を主成分とするグリコール
成分とからなり、前記ジカルボン酸成分に対するテレフ
タル酸以外のジカルボン酸成分の含有量および前記グリ
コール成分に対する1,4−ブタンジオール以外のグリ
コール成分の含有量との合計が3〜20モル%であり、
前記グリコール成分に対する数平均分子量500〜30
00のポリアルキレングリコール単位の含有量が0.5
〜6モル%であり、25℃のフェノール/1,1,2,2-テト
ラクロロエタン等量混合溶媒中で測定される固有粘度
[η]が1.0〜1.4dl/gであるポリエステル樹
脂(A)からなるポリエステルシート、芳香族ジカルボ
ン酸単位を主成分とするジカルボン酸成分と、1,4−
ブタンジオール単位を主成分とするグリコール成分とか
らなり、前記ジカルボン酸成分に対するテレフタル酸以
外のジカルボン酸成分の含有量および前記グリコール成
分に対する1,4−ブタンジオール以外のグリコール成
分の含有量との合計が3〜20モル%であり、前記グリ
コール成分に対する数平均分子量500〜3000のポ
リアルキレングリコール単位の含有量が0.5〜6モル
%であり、25℃のフェノール/1,1,2,2-テトラクロロ
エタン等量混合溶媒中で測定される固有粘度[η]が
1.0〜1.4dl/gであるポリエステル樹脂(A)
40〜99.9質量%と、芳香族ジカルボン酸単位を主
成分とするジカルボン酸成分と、エチレングリコール単
位を主成分とするグリコール成分とからなり、前記ジカ
ルボン酸成分に対するテレフタル酸以外のジカルボン酸
成分の含有量および前記グリコール成分に対するエチレ
ングリコール以外のグリコール成分の含有量との合計が
10〜40モル%であり、前記ジカルボン酸成分に対す
る3価以上の多価カルボン酸成分の含有量および/また
は前記グリコール成分に対する3価以上の多価アルコー
ル成分の含有量の合計が0.05〜2モル%であり、2
5℃のフェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン等量混
合溶媒中で測定される固有粘度[η]が0.6〜1.2
dl/gの範囲にあるポリエステル樹脂(B)0.1〜
60質量%からポリエステルシートおよびその成形品に
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステル樹脂
(A)は、ジカルボン酸成分とグリコール成分とからな
る。
【0010】該ジカルボン酸成分は、芳香族ジカルボン
酸単位を主成分とする。「主成分とする」とは、例え
ば、芳香族ジカルボン酸単位が、前記ジカルボン酸成分
中に50モル%以上、好ましくは、70モル%以上、よ
り好ましくは、85〜100モル%、最も好ましくは9
0〜100モル%含有することをいう。芳香族ジカルボ
ン酸が50モル%以上であれば、機械的強度や、熱的特
性の面から好ましい。
【0011】本発明におけるポリエステル樹脂(A)のグ
リコール成分は、1,4−ブタンジオール単位を主成分
とする。「主成分とする」とは、例えば、1,4−ブタ
ンジオールが、グリコール成分中に50モル%以上、好
ましくは、60モル%以上、より好ましくは、70〜9
9.5モル%含有することをいう。1,4−ブタンジオ
ールが50モル%以上であれば、熱的特性を保持するこ
とができる。
【0012】前記芳香族ジカルボン酸単位としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1,4もしく
は2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、5−スルホイソフタル酸、
3−スルホイソフタル酸ナトリウム等、またはこれらの
混合物が挙げられる。これらの中で、テレフタル酸また
はテレフタル酸とイソフタル酸の併用が好ましい。芳香
族ジカルボン酸単位以外のジカルボン酸成分としては、
例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン
ジオン酸、ダイマー酸、1,3もしくは1,4−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、
4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸等の脂肪族ジ
カルボン酸が挙げられる。
【0013】前記1,4−ブタンジオール単位以外のグ
リコール成分としては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ダイマージオー
ル、シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジ
メタノール、1,1−ビス(4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル)シクロヘキサン、4,4’−ビス(2
−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールAエ
チレンオキサイド付加物等、またはこれらの混合物が挙
げられる。
【0014】これらの中で特に、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールが好ましい。
【0015】本発明におけるポリエステル樹脂(A)にお
いて、前記ジカルボン酸成分に対する前記テレフタル酸
単位以外のジカルボン酸成分の含有量と、前記グリコー
ル成分に対する前記1,4−ブタンジオール単位以外の
グリコール成分の含有量との合計量は、3〜20モル
%、好ましくは、4〜15モル%、より好ましくは、4
〜12モル%であることが好適である。3モル%以上で
あれば良好な加工性を示し、20モル%以下であれば良
好な結晶性、熱的特性、および重合後のチップ取り出し
の容易性の面から好ましい。
【0016】前記1,4−ブタンジオール以外のグリコ
ール成分には、数平均分子量500〜3000のポリア
ルキレングリコールが含まれる。該ポリアルキレングリ
コールには、例えば、ポリテトラメチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
またはこれらの共重合体等が挙げられ、好ましくは、ポ
リテトラメチレングリコールである。前記ポリアルキレ
ングリコールの数平均分子量は、例えば、500〜30
00、好ましくは800〜2000である。500未満
だと柔軟性が不足し、3000を超えるとポリマーとの
相溶性が悪く重合反応が停滞したり、成形品の機械物性
が低下する傾向にある。
【0017】前記ポリアルキレングリコールの含有量
は、前記グリコール成分に対して0.5〜6モル%、好
ましくは1〜5モル%である。0.5〜6モル%である
と良好な成形性、および良好な成形時耐熱性を示す。
【0018】本発明におけるポリエステル樹脂(A)の固
有粘度[η]は、0.8〜1.4dl/g、好ましく
は、1.0〜1.4dl/gである。該固有粘度は、本
発明におけるポリエステル樹脂(A)を、フェノールと1,
1,2,2-テトラクロルエタンとを質量比1:1で混合して
得た溶媒に溶解し、得られた溶液を、ウベローデ粘度計
を使用して、25℃で測定した値である。該固有粘度
は、0.80dl/g以上であれば、ポリエステル樹脂
(A)を重合した後のチップの取り出しが容易であり、良
好な耐衝撃性を示すので好ましく、また1.40dl/
g以下であれば、良好な重合性を示すので好ましい。
【0019】本発明におけるポリエステル樹脂(B)は、
ジカルボン酸成分とグリコール成分とからなる。
【0020】該ジカルボン酸成分は、ポリエステル樹脂
(A)と同様の構成である。
【0021】ポリエステル樹脂(B)のグリコール成分
は、エチレングリコール単位を主成分とする。「主成分
とする」とは、例えば、エチレングリコールが、グリコ
ール成分中に50モル%以上、好ましくは、60モル%
以上、より好ましくは、70〜99.5モル%含有する
ことをいう。エチレングリコールが50モル%以上であ
れば、熱的特性を保持することができる。
【0022】前記エチレングリコール以外のグリコール
成分としては、ポリエステル樹脂(A)の説明に挙げた
ものが使用できる。
【0023】特に、1,4−シクロヘキサンジメタノール
が好ましい。
【0024】本発明におけるポリエステル樹脂(B)にお
いて、前記ジカルボン酸成分に対する前記テレフタル酸
単位以外のジカルボン酸成分の含有量と、前記グリコー
ル成分に対する前記エチレングリコール単位以外のグリ
コール成分の含有量との合計量は、10〜40モル%、
好ましくは、15〜25モル%であることが好適であ
る。
【0025】本発明におけるポリエステル樹脂(B)にお
いて含有される3価以上の多価カルボン酸成分多価アル
コール成分の具体例としてはトリメリット酸、ピロメリ
ット酸これらの無水物等の多価カルボン酸、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等の
多価アルコールが挙げられる。
【0026】本発明において、3価以上の多価カルボン
酸成分多価アルコール成分は単独あるいは混合して使用
できるが、多価カルボン酸のみを使用する場合、多価カ
ルボン酸の含有量は上記ジカルボン酸成分中、0.05
〜2モル%、好ましくは0.1〜1モル%であり、多価
アルコールのみを使用する場合、多価アルコールの含有
量は上記グリコール成分中、0.05〜2モル%、好ま
しくは0.1〜1モル%である。多価カルボン酸と多価
アルコールを併用する場合は、3価以上の多価カルボン
酸の上記カルボン酸成分中の含有量と、3価以上の多価
アルコールの上記グリコール成分中の含有量の合計が、
0.05〜2モル%、好ましくは0.1〜1モル%であ
る。この範囲よりも低いと配合の効果がなく、高い場合
はゲル化により反応の制御が難しい傾向にある。
【0027】本発明におけるポリエステル樹脂(B)の固
有粘度[η]は、0.6〜1.2dl/g、好ましく
は、0.6〜1.0dl/gの範囲が好適である。該固
有粘度は、上記ポリエステル樹脂(A)と同様にて測定さ
れる。
【0028】本発明におけるポリエステル樹脂(B)の、
結晶融解熱量ΔHcが下記式の範囲外となると、得られ
るポリエステルシートの外観が低下する傾向にある。
【0029】5≦ΔHc≦15 (ΔHcは、DSCの融解ピークより求めた結晶融解熱
量で単位は[J/g]) 本発明のポリエステル樹脂(A)および(B)を得る方
法としては、公知の直接重合法やエステル交換法等によ
り製造することができる。
【0030】本発明のポリエステルシートはポリエステ
ル樹脂(A)単独またはポリエステル樹脂(A)とポリ
エステル樹脂(B)からなるが、透明性および引張強度
の点から、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂
(B)からなることが好ましい。その際、ポリエステル
樹脂(A)40〜99.9質量%とポリエステル樹脂
(B)0.1〜60質量%からなることが好ましい。さ
らには、ポリエステル樹脂(A)40〜80質量%とポ
リエステル樹脂(B)20〜60質量%からなることが
好ましい。
【0031】本発明のポリエステルシートに、さらに特
定の性能を付与するために従来公知の各種加工処理を施
したり、適当な添加剤を配合することができる。加工処
理の例としては、紫外線、α線、β線、γ線あるいは電
子線等の照射、コロナ処理、プラズマ照射処理、火炎処
理等の処理、塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、
ポリアミド、ポリオレフィン等の樹脂の塗布、ラミネー
ト、あるいは金属の蒸着等が挙げられる。添加剤の例と
しては、ポリエーテル、ポリアミド、ポリオレフィン、
ポリメチルメタクリレート等の樹脂、シリカ、タルク、
カオリン、炭酸カルシウム等の無機粒子、酸化チタン、
カーボンブラック等の顔料、紫外線吸収剤、離型剤、帯
電防止剤、難燃剤等が挙げられる。
【0032】そして、これらが必要に応じて添加された
後、溶融流延法、Tダイ法、インフレーション法等の溶
融押出法、カレンダー法等の一般的な方法で特に限定さ
れないが、通常20〜2000μmの厚さのポリエステ
ルシートに成形される。
【0033】本発明のポリエステルシートは200μm
厚での85℃、30分熱水浸漬後のヘイズ値が1〜5で
あることが好ましい。ヘイズ値が1未満の場合は成形品
が熱により収縮し形状を保持しなくなる傾向があり、5
を超えると成形品が白濁し外観を損なう可能性がある。
【0034】(請求項2にはなかったので、請求項1か
ら外した。)
【0035】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
する。
【0036】固有粘度は、25[℃]のフェノール/1テ
トラクロロエタン等量混合溶媒中で測定した。
【0037】透明性は、40mmφ単軸押出機を使用し
て得た200μmシートを日本電色ヘイズメーターによ
り測定した。なお、測定法はJIS−K−6714に準
じた。また、同シートを85[℃]熱水中に浸漬し30
[分]経過後、さらに23[℃]にて24[時間]調整
したものを経時変化後のサンプルとした。
【0038】引張強度は、ASTM−D638に準拠し
て測定した。
【0039】ロール剥離性は、40mmφ単軸押出機を
使用し、ロール温度を20[℃]に設定して40[kg
/Hr]の吐出量でシート製膜時のロールとシートの剥
離性を目視で下の基準により評価した。
【0040】 ○:樹脂がキャストロールから異常なく第2ロールへ移
行する △:樹脂がキャストロールに密着し、第2ロールとの張
力によって引剥がされることが起こる ×:樹脂がキャストロールに密着し、第2ロールとの張
力によって引剥がされる状態が常に起こる 成形性は、40mmφ単軸押出機を使用して得た200
μmシートを、真空成形した際の金型からの離型性を目
視により評価した。
【0041】 ○:シートが金型から剥離し、金型が異常なく転写され
る ×:シートが金型に密着し、金型が転写されない部分が
ある(剥離跡等) ポリエステル樹脂(B)の結晶融解熱ΔHcは、DSC
により求めた。
【0042】DSCの測定条件;試料約5mgを秤量、
アルミ製にセルに密封し、280℃、5分間窒素雰囲気
下で加熱後、急冷する。このサンプルを室温より10℃
/min.の昇温速度で280℃まで昇温した。この
際、得られたDSCカーブの吸熱ピーク面積を結晶融解
熱とした。
【0043】外観については目視により、通常、T−ダ
イ・キャスト法で得られるポリエステルシートの表面光
沢、透明性を有しているものを○とした。
【0044】製造例1:テレフタル酸ジメチルを3.9
7[kg]と、イソフタル酸ジメチルを0.21[kg]
と、1,4−ブタンジオールを2.13[kg]と、数平
均分子量1000のポリテトラメチレングリコールを
0.25[kg]、およびテトラキス[メチレン(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメ
ート)]メタンを12.5[g]、テトラブトキシチタ
ンを4.17[g]とを反応容器に入れ、160〜22
0[℃]で3時間加熱攪拌してエステル交換反応を行っ
た。ついで260[℃]に昇温し、減圧下重合反応を進行
させた。得られたポリエステル共重合体は極限粘度
[η]=1.15であった。このポリエステル共重合体
を減圧下、120[℃]で、5[時間]乾燥したペレットを
ポリエステル1とする。
【0045】製造例2:テレフタル酸ジメチルを4.1
3[kg]と、1,4−ブタンジオールを2.01[kg]
と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを0.15
[kg]と、数平均分子量1000のポリテトラメチレ
ングリコールを0.25[kg]、およびテトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ハイドロシンナメート)]メタンを12.5[g]、テ
トラブトキシチタンを4.13[g]とを反応容器に入
れ、製造例1と同様にしてポリエステル共重合体を得
た。得られたポリエステル共重合体は極限粘度[η]=
1.07であった。このポリエステル共重合体を減圧
下、120[℃]で、5[時間]乾燥したペレットをポリエ
ステル2とする。
【0046】製造例3:テレフタル酸ジメチルを3.7
5[kg]と、イソフタル酸ジメチルを0.20[kg]
と、1,4−ブタンジオールを2.01[kg]と、数平
均分子量1000のポリテトラメチレングリコールを
0.50[kg]、およびテトラキス[メチレン(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメ
ート)]メタンを25.0[g]、テトラブトキシチタ
ンを3.94[g]とを反応容器に入れ、製造例1と同
様にしてポリエステル共重合体を得た。得られたポリエ
ステル共重合体は極限粘度[η]=1.26であった。
このポリエステル共重合体を減圧下、120[℃]で、5
[時間]乾燥したペレットをポリエステル3とする。
【0047】製造例4:テレフタル酸ジメチルを3.6
7[kg]と、1,4−ブタンジオールを1.79[kg]
と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを0.14
[kg]と、数平均分子量1000のポリテトラメチレ
ングリコールを0.75[kg]、およびテトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ハイドロシンナメート)]メタンを37.5[g]、テ
トラブトキシチタンを3.67[g]とを反応容器に入
れ、製造例1と同様にしてポリエステル共重合体を得
た。得られたポリエステル共重合体は極限粘度[η]=
1.31であった。このポリエステル共重合体を減圧
下、120[℃]で、5[時間]乾燥したペレットをポリエ
ステル4とする。
【0048】製造例5:テレフタル酸ジメチルを3.9
7[kg]と、イソフタル酸ジメチルを0.44[kg]
と、1,4−ブタンジオールを2.25[kg]と、テト
ラブトキシチタンを4.41[g]とを反応容器に入
れ、製造例1と同様にしてポリエステル共重合体を得
た。得られたポリエステル共重合体は極限粘度[η]=
1.01であった。このポリエステル共重合体を減圧
下、120[℃]で、5[時間]乾燥したペレットをポリエ
ステル5とする。
【0049】製造例6:テレフタル酸を3.78[kg]
と、イソフタル酸を0.33[kg]と、エチレングリ
コールを1.97[kg]と、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールを0.43[kg]と、トリメチロールプロ
パンを9.66[g]とを反応容器に入れ、190〜22
5[℃]で3時間加熱攪拌してエステル化反応を行った。
ついで260[℃]に昇温し、リン酸を0.41[g]お
よび、三酸化アンチモンを1.43[g]とを添加し、減
圧下重合反応を進行させた。得られたポリエステル共重
合体は極限粘度[η]=0.72であった。このポリエ
ステル共重合体を減圧下、60[℃]で、24[時間]乾燥
したペレットをポリエステル6とする。
【0050】製造例7:テレフタル酸を3.45[kg]
と、イソフタル酸を0.86[kg]と、エチレングリ
コールを2.26[kg]と、トリメチロールプロパンを
10.46[g]とを反応容器に入れ、190〜225
[℃]で3時間加熱攪拌してエステル化反応を行った。つ
いで260[℃]に昇温し、リン酸を0.43[g]およ
び、三酸化アンチモンを1.51[g]とを添加し、減圧
下重合反応を進行させた。得られたポリエステル共重合
体は極限粘度[η]=0.76であった。このポリエス
テル共重合体を減圧下、60[℃]で、24[時間]乾燥し
たペレットをポリエステル7とする。
【0051】表1にポリエステル1〜7の組成等を示
す。
【0052】
【表1】 実施例1:ポリエステル1を40mmφ単軸押出機を使
用して、250[℃]で押出し、200[μm]シート
を得た。このシートおよびシートを100[℃]に加熱
し真空成形を行った成形品を評価した結果を表2に示し
た。
【0053】実施例2〜5:ポリエステル1〜4、およ
びポリエステル6、7を表1の配合でブレンドし、実施
例1と同様にして評価した結果を表2に示した。
【0054】比較例1:ポリエステル1とポリエチレン
テレフタレート(三菱レイヨン(株)製PA−500)
をブレンドし、実施例1と同様にして評価した結果を表
2に示した。
【0055】比較例2:ポリエステル2と結晶融解熱量
ΔHcが0[J/g]である非晶性ポリエステル樹脂(イ
ーストマンケミカル(株)製 6763)をブレンド
し、実施例1と同様にして評価した結果を表2に示し
た。
【0056】比較例3:ポリブチレンテレフタレート
(三菱レイヨン(株)製 N1100)と、ポリエステ
ル6をブレンドし、実施例1と同様にして評価した結果
を表2に示した。
【0057】比較例4:ポリエステル5とポリエステル
7をブレンドし、実施例1と同様にして評価した結果を
表2に示した。
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるポリエ
ステルシートは従来のポリエステル樹脂の持つ優れた機
械物性、成形加工性を維持し、実用上十分な成形性を示
し、さらに長期にわたって優れた透明性を有する材料で
あることがわかる。従って本発明は、例えば食品包装用
透明シートおよび容器、表面保護材等広く利用されるこ
とが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 67:00 B29K 67:00 Fターム(参考) 4F071 AA46 AA47 AA81 AA88 BC01 4F208 AA24 AA24A AA24C AA24E AC03 MA01 MB01 MG11 4J002 CF06X CF10W GG00 4J029 AA03 AB01 AB04 AC01 AC02 AD01 AE03 BA03 BA05 BD07A BF25 CB06A FC02 FC07 FC12 FC14 KB02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸単位を主成分とする
    ジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオール単位を主
    成分とするグリコール成分とからなり、前記ジカルボン
    酸成分に対するテレフタル酸以外のジカルボン酸成分の
    含有量および前記グリコール成分に対する1,4−ブタ
    ンジオール以外のグリコール成分の含有量との合計が3
    〜20モル%であり、前記グリコール成分に対する数平
    均分子量500〜3000のポリアルキレングリコール
    単位の含有量が0.5〜6モル%であり、25℃のフェ
    ノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン等量混合溶媒中で
    測定される固有粘度[η]が1.0〜1.4dl/gで
    あるポリエステル樹脂(A)からなるポリエステルシー
    ト。
  2. 【請求項2】 芳香族ジカルボン酸単位を主成分とする
    ジカルボン酸成分と、1,4−ブタンジオール単位を主
    成分とするグリコール成分とからなり、前記ジカルボン
    酸成分に対するテレフタル酸以外のジカルボン酸成分の
    含有量および前記グリコール成分に対する1,4−ブタ
    ンジオール以外のグリコール成分の含有量との合計が3
    〜20モル%であり、前記グリコール成分に対する数平
    均分子量500〜3000のポリアルキレングリコール
    単位の含有量が0.5〜6モル%であり、25℃のフェ
    ノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン等量混合溶媒中で
    測定される固有粘度[η]が1.0〜1.4dl/gで
    あるポリエステル樹脂(A)40〜99.9質量%と、
    芳香族ジカルボン酸単位を主成分とするジカルボン酸成
    分と、エチレングリコール単位を主成分とするグリコー
    ル成分とからなり、前記ジカルボン酸成分に対するテレ
    フタル酸以外のジカルボン酸成分の含有量および前記グ
    リコール成分に対するエチレングリコール以外のグリコ
    ール成分の含有量との合計が10〜40モル%であり、
    前記ジカルボン酸成分に対する3価以上の多価カルボン
    酸成分の含有量および/または前記グリコール成分に対
    する3価以上の多価アルコール成分の含有量の合計が
    0.05〜2モル%であり、25℃のフェノール/1,1,
    2,2-テトラクロロエタン等量混合溶媒中で測定される固
    有粘度[η]が0.6〜1.2dl/gの範囲にあるポ
    リエステル樹脂(B)0.1〜60質量%からなるポリ
    エステルシート。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のポリエス
    テルシートを熱成形してなるポリエステル成形品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005325166A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Sumitomo Bakelite Co Ltd ポリエステル樹脂シートおよびその積層シート並びにそれを用いるカード
JP2009185264A (ja) * 2008-02-09 2009-08-20 Mitsubishi Plastics Inc 成型同時転写用ポリエステルフィルム

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