JP2009185264A - 成型同時転写用ポリエステルフィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フィルムを構成するポリエステルの全グリコール成分中、11〜15mol%が1,4−シクロヘキサンジメタノールであり、全ジカルボン酸成分中、4.0〜5.5mol%がイソフタル酸であることを特徴とする成型同時転写用ポリエステルフィルム。
【選択図】なし
Description
本発明のフィルムを構成するポリエステルは、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸が好ましく、これらのほかに、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの公知のジカルボン酸の一種以上を、共重合成分として含んでいてもよい。また、ジオール成分としては、エチレングリコールが好ましく、これらのほかに、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの公知のジオールの一種以上を、共重合成分として含んでいても
よい。
測定試料をフェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量部)の溶媒に溶解させて濃度c=0.01g/cm3の溶液を調製し、30℃にて溶媒との相対粘度ηrを測定し、極限粘度[η]を求めた。
ポリエステルフィルムを重水素化トリフルオロ酢酸に溶解し、 1 H−NMR法で分析してイソフタル酸含有量および1,4−シクロヘキサンジメタノール含有量を求めた。
マイクロメータにより求めた。
TA Instruments社製の示差走査熱量計「DSC−2920型」を使用し、試料5mgを0℃から300℃まで20℃/minの速度で昇温させた際に得られる吸熱ピークの温度をTmとした。上記の方法にて複数のピークが得られる場合はそれぞれを融解ピーク温度として記載した。
ポリエステルフィルム上に離型層を形成し、縦35cm、横25cm、最大深さ3.0cmの深さの金型を用い、IRヒータで予備加熱後、金型内部に真空または圧空成型法により予備成型を実施した。予備加熱によるフィルムの融解状況より、下記基準で耐熱性の評価を行った。
○:加工温度に耐久でき、予備成型に対応できる
△:予備成型に対応できるが、稀にフィルム軟化による膨張が発生する
×:フィルム融解による穴あきあるいは、フィルム軟化による膨張が頻繁に発生
上記予備成型の過程で深さの異なる金型を使用し、その金型追従性により評価を行った。
◎:深さ3.0cmの金型でフィルム破断、クラック発生等がなく、均一な厚さで成型される
○:深さ3.0cmの金型ではフィルム破断、クラック発生等により均一な厚さで成型できないが、深さ2.0cmの金型では均一な厚さで成型できる
△:深さ2.0cmの金型ではフィルム破断、クラック発生等により均一な厚さで成型できないが、深さ1.0cmの金型では均一な厚さで成型できる
×:深さ1.0cmの金型でもフィルム破断、クラック発生等により均一な厚さで成型できない
上記方法にて予備成型を実施した後、樹脂を射出し、下記基準にて成型同時転写フィルムとしての適正を確認した。
○:良好な成型樹脂を得ることができる
△:樹脂射出時の熱負けによりフィルムにシワが発生することがあり、良好な成型樹脂を得る際に不具合が生じることがある
×:樹脂射出時の熱負けによりフィルムにシワが発生し、良好な成型樹脂を得る際に不具合が生じることが多く、成型同時転写用のフィルムとしては適さない
〈ポリエステルの製造〉
(ポリエステルAの製造方法)
テレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール60重量部とを出発原料とし、触媒として酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェート0.04部を添加した後、三酸化アンチモン0.03部を加えて、4時間重縮合反応を行った。すなわち、温度を230℃から徐々に昇温し280℃とした。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.680に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステルAの極限粘度は0.680で
あった。
出発原料をテレフタル酸ジメチル100重量部とエチレングリコール54重量部と1,4−シクロヘキサンジメタノール25重量部とし、触媒としてテトラブチルチタネート0.011重量部を反応器にとり、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後に230℃とし、さらに1時間反応を継続した。その後、温度を230℃から徐々に昇温すると共に圧力を常圧より徐々に減じ、最終的に温度を280℃、圧力を0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.70に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させた。得られたポリエステルBの極限粘度は0.700、1,4−シクロヘキサンジメタノールの含有量は33モル%であった。
ジカルボン酸成分としてイソフタル酸およびテレフタル酸、多価アルコール成分としてエチレングリコールをそれぞれ使用し、定法の溶融重縮合法で製造しものを使用した。得られたポリエステルCの極限粘度は0.700、ジカルボン酸成分中のイソフタル酸の含有量は22モル%であった。
ポリエステルAの製造方法において、エチルアシッドフォスフェート0.04部を添加後、エチレングリコールに分散させた平均粒子径3.5μmのシリカ粒子を3部、三酸化アンチモン0.03部を加えて、極限粘度0.700に相当する時点で重縮合反応を停止した以外は、ポリエステルAの製造方法と同様の方法を用いてポリエステルDを得た。得られたポリエステルDは、極限粘度0.700であった。
前述のポリエステルA、Dをそれぞれ70重量部、30重量部の割合で混合した混合原料をA層、ポリエステルA、B、Cをそれぞれ40重量部、40重量部、20重量部で混合したものをB層の原料として、2台のベント式二軸押出機に各々を供給し、それぞれ285℃で溶融し、A層を最外層(表層)、B層を中間層とする2種3層(A/B/A)の層構成で共押出して、40℃に冷却したキャスティングドラム上で冷却固化させて未延伸フィルムを得た。次いで、ロール周速差を利用して縦延伸温度80℃で縦方向に3.1倍延伸した。その後テンターに導き、横方向に120℃で4.0倍延伸し、195℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩処理を行った後、フィルムをロール状に巻き上げ、厚さ75μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの各層の厚みは3/69/3μmであった。
実施例1において、B層の原料配合をポリエステルA、B、Cをそれぞれ45重量部、35重量部、20重量部で混合したもの以外は、実施例1と同様にして厚み75μmのポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、B層の原料配合をポリエステルA、B、Cをそれぞれ35重量部、45重量部、20重量部で混合したもの以外は、実施例1と同様にして厚み75μmのポリエステルフィルムを得た。
実施例1において、B層の原料配合をポリエステルA、B、Cをそれぞれ25重量部、50重量部、25重量部で混合したもの以外は、実施例1と同様にして厚み75μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは樹脂射出時の熱負けによりフィルムにシワが発生し樹脂に噛みこんでしまうため、良好な成型樹脂を得ることができなかった。
実施例1において、B層の原料配合をポリエステルA、B、Cをそれぞれ15重量部、35重量部、15重量部で混合したもの以外は、実施例1と同様にして厚み75μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは耐熱性におとり、また樹脂射出時にフィルムの変形量が多い部分が結晶化するため、金型に対する追従性が劣り、熱負けによりフィルムにシワが発生した部分が樹脂に噛みこんでしまうなどの現象が発生し、良好な成型樹脂を得ることができなかった。
実施例1において、B層の原料配合をポリエステルA100重量部とした以外は、実施例1と同様にして厚み75μmのポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムは成型性におとり、均一な厚さ成型することができなかった。
Claims (1)
- フィルムを構成するポリエステルの全グリコール成分中、11〜15mol%が1,4−シクロヘキサンジメタノールであり、全ジカルボン酸成分中、4.0〜5.5mol%がイソフタル酸であることを特徴とする成型同時転写用ポリエステルフィルム。
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JP2011230436A (ja) * | 2010-04-29 | 2011-11-17 | Mitsubishi Plastics Inc | 深絞り成形同時転写用二軸延伸ポリエテルフィルム |
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2008
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