JP2002193084A - ブレーキ制御装置 - Google Patents
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Abstract
ときのみにアシスト制御を実行するようにすることで運
転者に違和感を与えないようにして制御品質の向上を図
ること。 【解決手段】 アシスト進入判断時に、アウト側ゲート
弁3を閉弁させるとともにポンプ4を作動させるアシス
ト制御を実行してホイルシリンダ圧をリリーフ弁3bに
基づく差圧分だけマスタシリンダ圧よりも高圧にするコ
ントロールユニットを備えたブレーキ制御装置におい
て、コントロールユニットを、運転者が緊急制動操作を
実行したことを判断する一次判断と、車輪のスリップ率
が緊急制動に応じた緊急制動スリップ率を示しているこ
とを判断する二次判断とを行い、緊急制動操作判断と緊
急制動スリップ率判断の両方が成されたときにアシスト
進入判断を下す構成とした。
Description
を行ったときに、運転者による制動操作に対応する圧力
よりも高い制動液圧を供給するアシスト制御を行うブレ
ーキ制御装置に関する。
に、自動的に制動力を増大させて運転者によるブレーキ
ペダル踏み込み操作などの制動操作を補助するアシスト
制御を実行するブレーキ制御装置が、例えば、特開平1
0−152041号公報などにより知られている。この
従来のブレーキ制御装置は、マスタシリンダ圧センサ、
踏力センサ、ブレーキペダルストロークセンサ、前後G
センサなどのセンサを用い、運転者による制動操作力を
検知し、例えば操作速度などの操作力の変化が所定の基
準値より上回っていた場合、緊急制動状態であると判断
し、制動力を増大させるアシスト制御を行う構成となっ
ていた。また、緊急制動時には、操作速度は速いが、あ
まり強い力で踏めないという特徴が解っており、例えば
女性や高齢者などの非力な運転者であっても確実にアシ
スト制御が成されるように、制動操作力の絶対値そのも
のは比較的軽い操作力でも緊急制動と判断する構成とな
っている。
た従来技術にあっては、以下に列挙する解決すべき課題
があった。1)運転者は緊急制動操作を行っても、その
操作を途中でやめて瞬時に戻すことがあり、このような
場合、緊急制動操作の誤検出を行って、不要なアシスト
制御を実行するおそれがある。 また、一般走行を行う運転者の操作の特色として、信号
の手前や、あるいは山道を走行する際に、緊急制動状態
に類似した操作が常用的に使われる場合があり、この場
合も、緊急制動操作が行われたと誤検出して、運転者に
とって不必要な状況でのアシスト制御が行われてしまう
ことになる。これらの場合、運転者に違和感を与えるお
それがあるものであり、このような誤検出および誤作動
を防止して、制御品質を向上させることが望まれてい
る。 2)上記1)の問題を解決する手段として、実際の車両
の挙動を同時に検出することが考えられるが、この車両
挙動検出のために前後加速度センサなどを設けた場合、
装置全体のコストアップを招く。 3)従来技術にあっては、緊急制動操作の検出を、運転
者の制動操作力の変化により検出するようにしているた
めに、マスタシリンダ圧センサ、踏力センサ、ブレーキ
ペダルストロークセンサ、前後Gセンサなどの高価なセ
ンサを必要とするものであり、これによっても装置全体
が高価となる。 4)近年、制動時の車輪ロックを防止するアンチスキッ
ド制御を実行するブレーキ制御装置が搭載されるのが一
般的になっている。このアンチスキッド制御とアシスト
制御を併用した場合、低摩擦係数路面(以下、摩擦係数
をμと表す)において運転者が緊急制動を行った場合、
ブレーキ液圧の上昇に伴って瞬時にアンチスキッド制御
が実行され、減圧が成される。この場合、ホイルシリン
ダ圧は、アンチスキッド制御の減圧制御により低圧にな
り、ポンプ吐出側の液圧通路はアシスト制御により運転
者の操作力によるマスタシリンダ圧よりも高圧になる。
このようにホイルシリンダとマスタシリンダ間の液圧差
が大きくなっているため、液圧差に基づいて作動音が大
きくなり、かつ、減圧回数もそれだけ多くなるため、大
きな作動音が数多く発生し、運転者に違和感を与える。
て成されたもので、緊急制動の誤検出を防止し、運転者
が必要なときのみにアシスト制御を実行することで運転
者に違和感を与えないようにして制御品質の向上を図る
こと、この制御品質の向上を安価に図ること、緊急制動
操作の検出を安価な手段により行い装置全体のコストダ
ウンを図ること、低μ路において緊急制動操作を行った
ときの作動音の発生を抑えて運転者に違和感を与えない
ようにすることを目的としている。
めに、本発明は、運転者の制動操作に応じて発生する液
圧よりも高圧の制動液圧をホイルシリンダに向けて供給
するアシスト作動を行うブレーキアシスト手段と、運転
者の制動操作に関連した入力信号に基づいてアシスト制
御を実行するか否かのアシスト進入判断を行い、アシス
ト進入判断時には、前記ブレーキアシスト手段をアシス
ト作動させるアシスト制御を実行し、また、所定の離脱
条件が成立したらアシスト制御を終了する離脱判断を行
うアシスト制御手段と、を備えたブレーキ制御装置にお
いて、前記アシスト制御手段は、運転者が緊急制動操作
を実行したことを判断する一次判断と、車輪のスリップ
率が緊急制動に応じた緊急制動スリップ率を示している
ことを判断する二次判断とを行い、緊急制動操作判断と
緊急制動スリップ率判断の両方が成されたときにアシス
ト進入判断を下す構成であることを特徴とする手段とし
た。
のブレーキ制御装置において、前記アシスト制御手段
は、前記一次判断における緊急制動操作の実行判断は、
車輪速度検出手段が検出する車輪速度に基づいて得られ
た疑似車体速度の変化勾配VIDおよびVIDの変化勾
配VIDDに基づいて行う構成であることを特徴とす
る。請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のブレー
キ制御装置において、前記アシスト制御手段は、前記一
次判断を行うにあたり、前記疑似車体速度変化勾配VI
Dが予め設定された第1緊急制動判断値以下、かつ、V
ID変化勾配VIDDが予め設定された第2緊急制動判
断値以下の場合に緊急制動操作が成されたと判断する構
成であることを特徴とする。
ないし3に記載のブレーキ制御装置において、前記アシ
スト制御手段は、前記二次判断における緊急制動スリッ
プ率を示していることの判断は、左右前輪のスリップ率
が予め設定された前輪用スリップ閾値を超えたことによ
り行う構成であることを特徴とする。請求項5に記載の
発明は、請求項4に記載のブレーキ制御装置において、
前記アシスト制御手段は、前記二次判断における緊急制
動スリップ率を示していることの判断は、前記前輪のス
リップ率判断に加えて左右後輪のスリップ率が後輪用ス
リップ率閾値を超えたことにより行う構成であることを
特徴とする。
ないし3に記載のブレーキ制御装置において、前記アシ
スト制御手段は、前記二次判断における緊急制動スリッ
プ率を示していることの判断は、左右後輪のスリップ率
が予め設定された後輪用スリップ閾値を超えたことによ
り行う構成であることを特徴とする。
ないし6に記載のブレーキ制御装置において、前記車輪
速度検出手段で検出される車輪速度に基づいて、疑似車
体速度VIおよび各車輪のスリップ率を求め、制動時に
車輪がロックするのを防止しつつ減速させるべくホイル
シリンダ圧調整手段を作動させてホイルシリンダ圧の減
圧および増圧を行うアンチスキッド制御手段が設けら
れ、前記アシスト制御手段において二次判断を行うスリ
ップ率は、アンチスキッド制御手段において得られたス
リップ率が用いられていることを特徴とする。
ないし7に記載のブレーキ制御装置において、前記車輪
速度検出手段で検出される車輪速度に基づいて、疑似車
体速度VIおよび各車輪のスリップ率を求め、制動時に
車輪がロックするのを防止しつつ減速させるべくホイル
シリンダ圧調整手段を作動させてホイルシリンダ圧の減
圧および増圧を行うアンチスキッド制御手段が設けら
れ、前記アシスト制御手段において一次判断における緊
急制動操作の実行判断に用いる疑似車体速度変化勾配V
IDおよびVID変化勾配VIDDは、前記アンチスキ
ッド制御手段において得られた値であることを特徴とす
る。
ないし8に記載のブレーキ制御装置において、前記アシ
スト制御手段は、離脱判断時において、アンチスキッド
制御の実行の有無にかかわらず低摩擦係数路と判断した
ときにはアシスト制御終了と判断することを特徴とす
る。請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9に記
載のブレーキ制御装置において、前記アシスト制御手段
は、離脱判断時において、高摩擦係数路と判断したとき
にはアンチスキッド制御の実行中ということを理由とし
てアシスト制御終了と判断しないことを特徴とする。請
求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の
ブレーキ制御装置において、前記アシスト制御手段は、
前記路面摩擦係数の判断を疑似車体速度の変化に基づい
て得られる推定車体減速度VIKに基づいて行うことを
特徴とするブレーキ制御装置。
1ないし11に記載のブレーキ制御装置において、前記
アシスト制御手段は、離脱判断時において、アシスト制
御の開始から、予め設定された所定時間が経過したとき
にはアシスト制御終了と判断することを特徴とする。請
求項13に記載の発明は、請求項1ないし12に記載の
ブレーキ制御装置において、前記アシスト制御手段は、
離脱判断時において、アンチスキッド制御の離脱判断が
成されたときにはアシスト制御終了と判断することを特
徴とする。
は、請求項7ないし13に記載のブレーキ制御装置にお
いて、前記ホイルシリンダ圧調整手段として、運転者の
制動操作に応じて制動液圧を発生させるマスタシリンダ
とホイルシリンダとを結ぶブレーキ配管の途中に設けら
れて、ホイルシリンダをマスタシリンダに接続した増圧
状態と、ホイルシリンダをドレーン回路によりリザーバ
に接続させた減圧状態を形成可能な液圧制御弁が設けら
れ、前記液圧制御弁は、非アンチスキッド制御時には増
圧状態に維持され、かつ、アンチスキッド制御時には、
必要に応じて減圧状態と増圧状態とに切り替えられ、前
記リザーバおよびマスタシリンダからブレーキ液を吸入
して、前記ブレーキ配管において前記液圧制御弁よりも
マスタシリンダ側にブレーキ液を吐出するポンプが設け
られ、前記ブレーキ配管において、前記ポンプの吐出位
置とマスタシリンダとの間にブレーキ配管を連通および
遮断させるゲート弁が設けられ、このゲート弁と並列
に、ゲート弁よりもホイルシリンダ側がマスタシリンダ
側よりも所定圧だけ高い状態を形成可能なリリーフ弁が
設けられ、前記ポンプ,ゲート弁およびリリーフ弁が、
ブレーキアシスト手段として、アシスト制御時には、ゲ
ート弁を閉じた状態でポンプを駆動させてブレーキ液を
ブレーキ配管に供給してホイルシリンダ圧をマスタシリ
ンダ圧よりも所定圧だけ高圧に形成する作動を行うとと
もに、アシスト制御終了時には、ポンプの駆動を停止さ
せてゲート弁を開弁させることによりホイルシリンダ圧
を減圧する作動を行うことを特徴とする。請求項15に
記載の発明は、請求項14に記載のブレーキ制御装置に
おいて、前記アシスト制御手段は、アシスト制御の終了
時には、ゲート弁を徐々に開弁させる緩減圧制御を実行
することを特徴とする。また、請求項16に記載の発明
は、請求項15に記載のブレーキ制御装置において、前
記アシスト制御手段は、前記緩減圧制御を実行するにあ
たり、10msec中5msecのオンデューティと5
mseecのオフディーティをアウト側ゲート弁に与え
て、このアウト側ゲート弁を開弁することを10回繰り
返すことを特徴とする。
段は、運転者が緊急制動操作を実行したことを判断する
一次判断に加えて、車輪のスリップ率が緊急制動に応じ
た緊急制動スリップ率を示しているか否かを判断する二
次判断とを行い、一次判断により緊急制動操作が成され
たと判断され、かつ、二次判断により緊急制動スリップ
率を示していると判断されたときに、アシスト進入判断
を行ってアシスト制御の実行を開始する。前記一次判断
としては、例えば、ブレーキペダルの踏力や変位量(ペ
ダルストローク)のそれぞれの微分値や積分値、マスタ
シリンダ圧の圧力や流量(マスタシリンダ圧の増圧量)
のそれぞれの微分値や積分値によって判断する方法が含
まれる。また、二次判断としては、例えば、前後加速度
センサの検出値やピッチ角センサの検出値、タイヤ前後
力やトルクを演算することにより判断することができ
る。このように、緊急制動操作のみによりアシスト進入
判断を行うのではなく、実際の制動状態を示す車輪のス
リップ率による判断を加えているため、運転者が緊急制
動操作を行った後に瞬時に操作を解除したり、あるいは
信号の手前や山道などで定常的に緊急制動操作と同じよ
うな操作を行ったりした場合、二次判断においてアシス
ト進入判断がキャンセルされ、運転者が不要とするアシ
スト制御が実行されることがない。よって、運転者が不
要なアシスト制御により違和感をおぼえることがなく、
制御品質の向上を図ることができるという効果が得られ
る。
明にあっては、一次判断である緊急制動操作が実行され
たか否かの判断を、車輪速度に基づいて得られた疑似車
体速度VIの変化勾配VIDおよびVID変化勾配VI
DDに基づいて行う。このように、運転者によるブレー
キペダルの踏み込みといった運転者の制動操作それ自体
ではなく、この操作による実際の疑似車体速度VIの変
化に基づいて緊急制動操作を判断しているため、これに
よっても、上述したような、緊急制動操作を瞬時にやめ
たり、緊急制動操作に近いが緊急制動操作ではない操作
を行ったりした場合に、これを緊急制動操作と誤判断す
ることが無くなり、従来よりも誤判断を行うことが無く
なり、運転者に違和感を与えることを無くして、制御品
質の向上を図ることができるという効果が得られる。ま
た、請求項3に記載の発明にあっては、疑似車体速度V
Iの変化勾配VIDおよびVID変化勾配VIDDをそ
れぞれ第1緊急制動判断値および第2緊急制動判断値と
比較することで、一次判断を行うようにしており、簡単
な制御により一次判断を行うことができるという効果が
得られる。
ト進入判断の二次判断において左右前輪のスリップ率が
予め設定された前輪用スリップ閾値を超えたときに緊急
制動スリップ率を示していると判断する。また、請求項
5に記載の発明にあっては、この左右前輪のスリップ状
態に加えて、左右後輪のスリップ率が後輪用スリップ閾
値を超えたときに緊急スリップ率を示していると判断す
る。すなわち、車両の特性に応じて、緊急制動時のスリ
ップ率が実験により求まるものであり、各輪のスリップ
率を設定された閾値と比較することで、緊急制動を判断
することができる。また、一般的に、輪荷重の関係か
ら、緊急制動時には、前輪のスリップ率の方が後輪のス
リップ率よりも高くなり、また、後輪の方が早くスリッ
プが生じる。そこで、請求項6に記載の発明のように、
後輪のスリップ率のみに基づいて緊急制動スリップ率を
示していることを判断することもでき、この場合、制御
タイミングを早くして、フィードフォワード的な制御を
行うことにより、制御の応答性向上を図ることができ
る。
ト進入判断の二次判断を行うのに使用する各輪のスリッ
プ率は、アンチスキッド制御手段において得られたスリ
ップ率を用いる。このように、新規なアシスト進入判断
の二次判断に、既存の装置の信号を利用するため、本発
明の判断を実行するために新たにセンサを用いる必要が
無く、装置の全体コストを低減させることが可能となる
という効果が得られる。
ト進入判断の一次判断を行うのに使用する疑似車体速度
変化勾配VIDおよびVID変化勾配VIDDも、既存
のアンチスキッド制御手段において得られた値を使用す
るようにしたため、従来のように、運転者の制動操作力
を検出するセンサを設ける必要が無くなり、装置全体の
コストをさらに低減させることができるという効果が得
られる。
が緊急制動操作を行って、アシスト制御手段がアシスト
進入判断を行ったとしても、この緊急制動操作を低μ路
において行った場合には、離脱判断においてアシスト制
御終了と判断し、アシスト制御の実行前であれば、その
ままアシスト進入判断がキャンセルされてアシスト制御
が実行されず、また、アシスト制御の実行中であれば、
即座に、アシスト制御が終了される。したがって、低μ
路にあっては、このように緊急制動を行うと、アンチス
キッド制御が実行されるが、このとき、ホイルシリンダ
圧はアシストされないことからマスタシリンダ圧などの
運転者の制動操作に応じて発生する液圧と同等となり、
従来のように、ホイルシリンダ圧がアシストによりマス
タシリンダ圧などの運転者の制動操作に応じて発生する
よりも高くなることがない。よって、アンチスキッド制
御により減圧が成される際に、ホイルシリンダ側と低圧
側との差圧が従来よりも低くなるとともに、減圧が実行
される頻度が抑えられ、作動音の発生が抑えられる。こ
れにより、この作動音を原因として運転者に違和感を与
えることが無いという効果が得られる。
路において運転者が緊急制動操作を行ったときには、ア
ンチスキッド制御の実行中ということを理由とした離脱
判断は成されない。したがって、ホイルシリンダ圧はマ
スタシリンダ圧などの運転者の制動操作に応じて発生す
るよりも高くなっており、上述のように、作動音の点は
不利である。しかしながら、高μ路においては、緊急制
動による緊急回避を最優先に考えた場合、アシスト制御
を優先させた方が望ましい。よって、アシスト制御を続
行させて離脱判断を行わないようにする。
μ判断は、推定車体減速度VIKにより行う。すなわ
ち、制動時には、高μ路にあっては大きな制動力を得る
ことができるため推定車体減速度VIKは大きくなり、
一方、低μ路にあっては大きな制動力が得られないため
推定車体減速度VIKは小さくなる。よって、推定車体
減速度VIKにより路面μを判断することができる。し
かも、この推定車体減速度VIKは、一般に、アンチス
キッド制御装置により形成されているため、路面μを判
断するためにセンサを設ける必要が無くなり、装置を安
価に構成することができる。ちなみに、路面μは、上述
のように減速度により判断できるため、前後加速度セン
サの出力に基づいて判断することも可能である。
を開始して所定時間が経過したら離脱判断を行って、ア
シスト制御を終了する。なお、この所定時間は、車両が
所定の高速から最大制動力により所定の低速まで減速す
ることが可能な時間に設定するのが好ましい。
スト制御時に、アンチスキッド制御が成されていた場
合、アンチスキッド制御が終了したときには、車輪のス
リップ率が低くなるか、過剰な制動液圧が発生していな
いか、あるいは十分に低速になっているときであり、車
両の挙動が安定しているものであり、このときには、ア
シスト制御も終了する。このように、車両挙動が安定し
ているときには、アシスト制御を終了しても問題はな
い。
御を実行する場合には、ポンプを駆動させて、通常はマ
スタシリンダの、また、アンチスキッド制御時にあって
はそれに加えてリザーバに逃がされているブレーキ液を
吸入してブレーキ配管に吐出させる。また、このとき、
ゲート弁を遮断し、マスタシリンダとホイルシリンダと
の連通を絶つ。したがって、ホイルシリンダ側のブレー
キ液圧は、マスタシリンダ側よりもリリーフ弁により設
定された差圧分だけ高圧になる。なお、この設定差圧よ
りもホイルシリンダ側が高圧になった場合には、リリー
フ弁が開弁して、ブレーキ液がマスタシリンダ側に逃が
されて、所定の差圧に保たれる。あるいは、ゲート弁を
制御して所定開度あるいは所定時間だけ開弁させて所定
の差圧を維持することも可能である。また、アシスト制
御の終了時には、ポンプの駆動を停止させてブレーキ回
路に向けたブレーキ液の供給を停止させるとともに、ゲ
ート弁を開弁させてホイルシリンダとマスタシリンダと
を連通させる。したがって、ホイルシリンダのブレーキ
液はマスタシリンダと同圧になる。また、このようにア
シスト制御の終了に伴ってゲート弁を開弁する場合、請
求項15に記載の発明では、ゲート弁を徐々に開弁させ
る。また、この場合、請求項16に記載の発明では、ゲ
ート弁の開弁をデューティ制御に基づいて10msec
中5msecのオンデューティと5msecのオフデュ
ーティをアウト側ゲート弁に与えて、このアウト側ゲー
ト弁を開弁することを10回繰り返す。このように、ホ
イルシリンダにおいて上記差圧分だけ高くなっているア
シスト分の圧力を徐々に抜くため、アシスト制御終了時
に、運転者に対して急に制動力が落ちる違和感やペダル
ストローク変動を与えることが無く、高い制御品質を得
ることができる。
面に基づいて説明する。
ーキ制御装置におけるブレーキ配管図である。図におい
て、MCは運転者の制動操作に応じて液圧を発生するマ
スタシリンダでありブレーキペダルBPを踏み込むとブ
レーキ配管1,2を介してブレーキ液をホイルシリンダ
WCに向けて供給する周知のものである。
と呼ばれる接続構造となっている。すなわち、ブレーキ
配管1は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後
輪のホイルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ配
管2は、右前輪のホイルシリンダWC(FR)と左後輪
のホイルシリンダWC(RL)とを結ぶよう構成されて
いる。
には、特許請求の範囲のゲート弁としてのアウト側ゲー
ト弁3が設けられている。このアウト側ゲート弁3は、
ブレーキ配管1,2の連通・遮断を切り替える常開のソ
レノイド弁である。このアウト側ゲート弁3にあって
は、図外の弁体がスプリングなどの付勢手段により全開
方向に付勢され、また、図外のコイルに通電した際に
は、発生した吸引力により弁体が付勢力に抗して全閉方
向に移動する構成となっている。前記アウト側ゲート弁
3には、マスタシリンダMC側(以下、これを上流とい
う)からホイルシリンダWC側(以下、これを下流とい
う)へのブレーキ液の流通のみを許容する一方弁3aが
並列に設けられているとともに、アウト側ゲート弁3の
下流が上流よりも予め設定された一定圧(例えば、4M
PA)だけ高くなるのを許容するリリーフ弁3bが設け
られている。
アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動の常開の
ON・OFF弁からなる流入弁5が設けられ、さらに、
この流入弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリタ
ーン通路10の途中にはソレノイド駆動の常閉のON・
OFF弁からなる流出弁6が設けられている。
ンプ4が接続されている。このポンプ4は、アシスト制
御時のブレーキ液圧源となるとともに、アンチスキッド
制御を実行したときの戻しポンプを兼ねるものである。
このポンプ4は、モータ8により作動するプランジャポ
ンプであり、吸入回路4aを介してリザーバ7に接続さ
れ、このリザーバ7は吸入回路4bを介して前記ブレー
キ配管1,2においてアウト側ゲート弁3よりも上流の
位置に接続されている。一方、吐出回路4cが、前記ブ
レーキ配管1,2において、前記アウト側ゲート弁3と
流入弁5との間の位置に接続されている。また、リザー
バ7には、その内部に貯留されたブレーキ液の量に連動
して、所定量を超えたブレーキ液が貯留された場合に
は、ポンプ4作動したときに吸入回路4b側からの吸入
を妨げてリザーバ7内部のブレーキ液を優先して吸入す
るようにする切替弁7aが設けられている。
流出弁6およびモータ8(ポンプ4)の作動は図2に示
すコントロールユニット11により制御される。このコ
ントロールユニット11は、車輪速センサ12ならびに
ブレーキランプスイッチ13に接続され、これらからの
入力に基づいて後述するアンチスキッド制御ならびにア
シスト制御を実行するものであり、特許請求の範囲のア
シスト制御手段に相当する。なお、車輪速センサ12
は、各車輪毎に設けられて各車輪の回転速度に応じた周
波数の信号を出力するセンサである。また、ブレーキラ
ンプスイッチ13は、運転者がブレーキペダル(図示省
略)を踏み込んだときに図外のブレーキランプを点灯さ
せるために投入される既存の周知のスイッチである。
り、これを簡単に説明すると、本実施の形態では、車輪
速センサ12からの入力に基づいて制動時の車輪ロック
を判断し、車輪がロックしそうな状態になったら、ホイ
ルシリンダ圧を減圧させて車輪ロックを回避した後、そ
の対象となる車輪の車輪速が、車体速よりも所定値だけ
低い、制動に最も有効な速度となるように適宜、減圧・
保持・増圧を行うものである。このアンチスキッド制御
における減圧・保持・増圧を行うにあたり、減圧の場合
は、流入弁5を閉弁させるとともに流出弁6を開弁さ
せ、保持の場合は、両弁5,6を閉弁させ、増圧の場合
は、流入弁5を開弁させるとともに流出弁6を閉弁させ
ることにより行う。また、減圧の際には、ホイルシリン
ダWCのブレーキ液がリザーバ7に逃がされるが、この
リザーバ7に溜まったブレーキ液は、ポンプ4の作動に
基づいて随時ブレーキ配管1,2に戻される。
操作を行ったときに、ホイルシリンダ圧をマスタシリン
ダ圧よりも高圧にして、運転者の制動操作をアシストす
るものである。このアシスト制御時には、アウト側ゲー
ト弁3を閉弁させてブレーキ配管1,2を遮断させ、か
つ、モータ8を駆動させてポンプ4によりブレーキ配管
1,2においてアウト側ゲート弁3よりも上流のブレー
キ液を吸入してアウト側ゲート弁3よりも下流にブレー
キ液を供給する。そうすると、リリーフ弁3bの機能に
基づいて、アウト側ゲート弁3の下流、すなわちホイル
シリンダWCはマスタシリンダ側よりも所定圧だけ高い
状態に維持される。また、このときアウト側ゲート弁3
の下流が所定圧を超えて高くなれば、基本的にはリリー
フ弁3bが開弁して下流のブレーキ液を上流に逃がす。
このように、ホイルシリンダ圧がマスタシリンダ圧より
も所定圧だけ高くなり、運転者の制動操作に応じた制動
力よりも高い制動力が発生する。
ータ8を停止させるとともにアウト側ゲート弁3を開弁
させ、これによりホイルシリンダ圧をマスタシリンダ圧
と等しくするものであるが、その詳細について後述す
る。なお、上述のようにアウト側ゲート弁3,リリーフ
弁3b,ポンプ4およびモータ8の作動に基づいてアシ
スト力が形成されるものであり、これらの構成が特許請
求の範囲のブレーキアシスト手段に相当する。
シスト制御の流れについて図3により説明する。まず、
ステップ101では、コントロールユニット11におい
て、アンチスキッド制御を実行する部分からアシスト制
御を実行する部分に向けて車輪速関係の信号を出力す
る。なお、この信号の詳細については後述する。ステッ
プ102では、上記アンチスキッド制御部分から出力さ
れた車輪速関係の信号の読み込みを行う。続くステップ
103では、アシスト制御を実行するか否かの判断であ
るアシスト進入判断を行う。このアシスト進入判断の詳
細については後述する。ステップ104では、アシスト
制御を終了または中止するか否かの判断である、アシス
ト離脱判断を行う。なお、このアシスト離脱判断の詳細
については後述する。ステップ105では、アウト側ゲ
ート弁3およびモータ8の駆動制御を行う。
わちアンチスキッド制御を実行する部分における車速関
係の信号の処理について図4のフローチャートにより説
明する。ステップ201では、各車輪速センサ12から
の入力に基づいて求めた車輪速度VW_FR,VW_F
L,VW_RR,VW_RLを、ブレーキランプスイッ
チ13からブレーキランプ信号BLSを、アンチスキッ
ド制御を実行している部分からアンチスキッド作動中信
号ASを読み込む。なお、ブレーキランプ信号BLS
は、図外のブレーキペダルを踏み込んだときに=1とな
り、踏み込んでいない状態では=0となる。また、アン
チスキッド作動中信号ASは、アンチスキッド制御が実
行されていない時は=0となり、アンチスキッド制御の
実行中は=1となるものである。
VIを形成する。この実施の形態では、4輪の車輪速度
のうちで最も高い値(セレクトハイ)あるいは、2番目
に高い値(セレクトセカンド)を、疑似車体速度VIと
する。続く、ステップ203では、疑似車体速度変化勾
配VIDを、VID=VI_10−VIの演算により形
成する。ここで、VI_10は、前回の制御サイクルに
おける疑似車体速度VIであり、すなわち、疑似車体速
度変化勾配VIDは、疑似車体速度VIDの今回の値と
前回の値との差に基づいて形成する。次に、ステップ2
04では、VID変化勾配VIDDを、VIDD=VI
D_3−VIDの演算により求める。このVID変化勾
配は、3サイクル前の疑似車体速度変化勾配VID_3
と今回のサイクルの疑似車体速度変化勾配VIDとの差
に基づいて形成する。
_FR,S_FL,S_RR,S_RLを、疑似車体速
度VIと、各輪の車輪速度VW_FR,VW_FL,V
W_RR,VW_RLとの差に基づいて形成する。他の
スリップ率の形成方法としては、前輪の場合は(VI−
Vw)/VI、後輪の場合は(VwFR−VwRR)/
VI、もしくは(VwFR−VwRR)/VFRとして
もよい。ここでFRは、前輪の平均車輪速度あるいは前
輪のいずれか1輪の車輪速度を示しRRは、後輪の平均
車輪速度あるいは後輪のいずれか1輪の車輪速度を示
す。続くステップ206では、各データを保管する。す
なわち、疑似車体速度VI_1,VI_2,VI_3,
VI_4,VI_5,VI_6,VI_7,VI_8,
VI_9,VI_10、疑似車体速度変化勾配VID_
1,VID_2,VID_3、ブレーキランプスイッチ
信号BLS_1、アンチスキッド作動中信号AS_1
を、それぞれ、最新値に更新する。
込み処理を図5のフローチャートにより詳細に説明す
る。ステップ301で、上述したアンチスキッド制御を
実行する部分からの各信号、すなわち車輪速度VW_F
R,VW_FL,VW_RR,VW_RLや疑似車体速
度VIや疑似車体速度変化勾配VIDやVID変化勾配
VIDDや各輪のスリップ率S_FR,S_FL,S_
RR,S_RLやブレーキランプスイッチ信号BLSや
アンチスキッド作動中信号ASを読み込み、続くステッ
プ302で、初期値設定を行う。なお、この初期値設定
では、アンチスキッド制御部から読み込んだ信号以外の
全ての値を0に設定する。
入判断を、図6のフローチャートに基づいて詳細に説明
する。まず、ステップ401では、アシスト作動信号P
A_ONが0か否か、すなわちアシスト制御非実行中で
あるか否かを判断し、YESすなわち非実行中はステッ
プ402に進み、NOすなわち実行中は図7のステップ
601に進んで、離脱判断を行う。ステップ402で
は、アンチスキッド作動中信号ASが0であるか否か、
すなわちアンチスキッド制御が非実行中であるか否か判
断し、YESすなわちアンチスキッド制御非実行中はス
テップ403に進み、NOすなわちアンチスキッド制御
実行中はステップステップ601に進んで、離脱条件判
断を行う。
配VIDが予め設定された緊急制動判断値である−0.
6g以下であるか否か、すなわち十分に減速が成されて
いるか否か判断し、YESすなわち−0.6g以下であ
って十分に減速が成されているときにはステップ404
に進み、NOすなわち−0.6gよりも大きく十分に減
速が成されていないときにはステップ601に進んで、
離脱判断を行う。ステップ404では、VID変化勾配
VIDDが緊急制動判断値である−6g/s以下である
か否か、すなわち緊急制動操作が成された可能性が高い
か否かを判断して、YESすなわちVID変化勾配VI
DDが−6g/s以下で緊急制動操作が成された可能性
が高いと判断した場合にはステップ405に進み、NO
すなわちVID変化勾配VIDDが−0.6gよりも大
きく緊急制動操作が成された可能性が低いと判断した場
合にはステップ601へ進んで、離脱判断を行う。この
ステップ403と404は、緊急制動操作(パニックブ
レーキ操作)の一次判断を行うものであり、十分に減速
が行われ、かつ、そのときの変化率が大きく緊急制動操
作が成されている可能性が高いと判断したら、以下のス
リップ率判断に進むものである。この緊急制動操作判断
である一次判断は、本実施の形態にあっては、疑似車体
速度変化勾配VIDおよびVID変化勾配VIDDに基
づいて行っているが、ブレーキペダル(これに代わる制
動操作手段を含むものである)のストローク量の絶対値
およびその勾配、マスタシリンダ圧の絶対値およびその
勾配、ブレーキペダル踏力の絶対値およびその勾配によ
り判断することも可能である。
のスリップ率が予め設定されている前輪用スリップ閾値
である2%以上であるか否か判断し、YESすなわち左
右前輪のスリップ率S_FR、S_FLが両方とも前輪
用スリップ閾値2%以上であればステップ407に進
み、NOすなわち左右前輪のスリップ率S_FR、S_
FLの少なくとも一方が2%未満であればステップ60
1へ進んで離脱判断を行う。ステップ407および40
8では、後輪のスリップ率が予め設定されている後輪用
スリップ閾値である1%以上であるか否か判断し、YE
Sすなわち左右後輪のスリップ率S_RR、S_RLが
いずれも後輪用スリップ閾値1%以上である場合には、
アシスト制御に進入すべくステップ409に進み、NO
すなわち左右後輪のスリップ率S_RR、S_RLの少
なくとも一方が後輪用スリップ閾値1%未満であればス
テップ601へ進んで離脱判断を行う。これらステップ
405〜408におけるスリップ率判断は、緊急制動で
あるか否かの二次判断であり、これらスリップ閾値2%
および1%は、搭載車両について実験を繰り返すことに
より求めたものであり、このスリップ閾値は、搭載車両
に応じて最適値を設定するものである。また、前後全て
の車輪のスリップ率を判断閾値と比較することは必須で
はなく、前2輪のみの判断、すなわちステップ405お
よび406のみの判断としてもよい。あるいは、フィー
ドフォワード的に緊急制動状態を判断するには、後2輪
のみについてスリップ率判断を行うようにしてもよい。
10km/h以上のアシスト制御が必要な速度以上であ
るか否か判断し、VI≧10km/hの場合はステップ
410に進んで、アシスト制御を実行するとして、アウ
ト側ゲート弁3に対するゲート弁信号G_OUTを=1
にセットし、モータ8の駆動信号MOTOR_ONを=
1にセットし、アシスト制御を実行することを意味する
アシスト信号PA_ONを1にセットし、アシスト制御
を実行する時間を管理するアシストタイマPA_Tを=
500にセットする。なお、このアシストタイマPA_
Tのカウント時間は、アシスト制御の実行が必要な最大
時間に設定されているものであり、本実施の形態では、
180km/hから極低速まで減速することが可能な時
間を基準に設定している。
入判断を行うにあたって、アシスト制御ならびにアンチ
スキッド制御を実行していない状態において、まず、疑
似車体速度変化勾配VIDおよびVID変化勾配VID
Dに基づいて運転者が緊急制動操作を行っているか否か
判断する一次判断を行い、さらに、4輪のスリップ率に
基づいてすなわち実際の車両挙動が緊急制動を示してい
るか否かに基づいて二次判断を行い、両判断において緊
急制動と判断された場合に、最終的にアシスト進入判断
が成される。また、一次判断と二次判断とのいずれか一
方において緊急制動と判断されない場合には、離脱判断
に進む。
スト離脱判断について図7のフローチャートに基づいて
詳細に説明する。ステップ601では、アシスト信号P
A_ONが1にセットされてアシスト進入判断が成され
ている、あるいはアシスト制御の実行中であるか否か判
定し、PA_ON=1の場合はステップ602に進み、
PA_ON≠1すなわち=0の場合はステップ105に
進む。ステップ602および603では、今回のサイク
ルでアンチスキッド制御が終了したか否かを判定する。
すなわち、ステップ602において、1サイクル前のア
ンチスキッド作動中信号AS_1が1にセットされてい
るか否か判定し、さらにステップ603に進んで、今回
のサイクルでアンチスキッド作動中信号ASが0にリセ
ットされているか否か判定する。このステップ602と
603との両方でYESと判定された場合、アンチスキ
ッド制御が終了したものであり、この場合、ステップ6
04に進んで、終了処理を実行する。また、ステップ6
02と603のいずれかでNOと判定された場合は、ス
テップ605に進む。
_Tが0までカウントダウン(デクリメント)されたか
否か、すなわち超高速からの制動でも確実に停止できる
だけの時間が経過したか否か判定し、YESすなわちP
A_T=0の場合はステップ604の終了処理に進み、
NOすなわちPA_T≧1の場合はステップ606に進
む。
変化勾配VIKが0.5g未満であるか否か、すなわち
低μ路であるか否か判断し、YESすなわちVIK≦
0.5gであって低μ路と判断した場合はステップ60
4の終了処理に向かい、NOすなわちVIK>0.5g
であって高μ路判断を行った場合はステップ607の速
度判断に進む。ちなみに、疑似車体速度変化勾配VIK
は、基本的には、疑似車体速度VIの時間あたりの変化
に基づいて計算されるが、一般に、制動開始後のアンチ
スキッド制御の1サイクル目には、車輪速度が実車体速
度よりも低下している可能性があるため、アンチスキッ
ド制御にあっては、予め設定された推定値を用いる。ま
た、アンチスキッド制御の2サイクル目以降では、減圧
により車輪速度が疑似車体速度VIに復帰して増圧によ
り再び疑似車体速度VIから離れる点が生じたときに、
この点と制動開始時の疑似車体速度VIとを結んで形成
する。また、この低μ路判断は、アシスト制御の離脱判
断のみならず、図3のステップ103のアシスト作動進
入判断に組み込んでもよい。この場合は、4輪もしくは
左右2輪のそれぞれの車輪速度の減速度を監視して、監
視の対象となる車輪の減速度が共に低μ路であると判断
できる閾値(例えば、3.0G以上の減速度)を超えた
場合にアシスト制御をキャンセルする。
10km/h以下であるか否か、すなわち車両挙動が安
定した低速であるか否か判断し、YESすなわちVI≦
10km/hの場合は、ステップ604の終了処理に進
み、NOすなわちVI>10km/hの場合はステップ
608に進む。ステップ608では、ブレーキランプ信
号BLSに基づいて今回の制御サイクルにおいて制動操
作を終了したか否か判断するものであって、これを前回
の制御サイクルのブレーキランプ信号BLS_1=1か
つ今回の制御サイクルのブレーキランプ信号BLS=0
であるか否かで判断し、YESすなわち制動操作を終了
した場合はステップ604の終了処理に進み、NOの場
合はステップ609に進んで、アシストタイマPATの
カウントダウンを行い、図3のステップ105に進む。
なお、ここで、アシストタイマPA_Tの下限値は0と
するもので、すなわちカウントダウンはPA_T=0と
なった時点で終了する。
の駆動信号を0にリセットし、ブレーキアシスト信号P
A_ON=0にリセットし、さらに、アウト側ゲート弁
3に対して、終了作動を行う処理を行う。このアウト側
ゲート弁3の終了処理は、ゲート弁信号G_OUTの出
力を、10ms中において5ms=0,5ms=1を1
0回出力する動作を10回繰り返して、100ms後に
終了するものである。このステップ604の終了処理を
実行した後、ステップ105に進む。
にあっては、アンチスキッド制御を終了したとき、アシ
ストタイマPA_Tが0までカウントダウンされたと
き、低μ路と判断されたとき、疑似車体速度VIが10
km/h以下まで低下したとき、制動操作が解除された
とき、のいずれかのときには、アシスト制御を終了する
と判断するものである。
っては、まず、アンチスキッド制御を実行しているか否
か判断して(ステップ402)、アンチスキッド制御が
成されている場合には、アシスト制御は実行しない。す
なわち、アンチスキッド制御が実行されている場合とい
うのは、必要最大限の制動力が発生していることを示
し、制動力を補助する必要はないため、アシスト制御を
実行しないものである。
り、実際に発生した疑似車体速度変化勾配VIDの絶対
値およびその変化勾配VIDDに基づいて、運転者が緊
急制動操作を行ったか否かの一次判断を行う。ここで、
VID≦−0.6gかつVIDD≦−6g/sの場合、
緊急制動操作を行ったと一次判断され、さらに、各車輪
のスリップ率とスリップ閾値との変化に基づく二次判断
を行う(ステップ405〜408)。ここで、前輪のス
リップ率S_FR,S_FLのいずれもが前輪スリップ
しきい値2%以上であり、かつ、後輪のスリップ率S_
RR,S_RLのいずれもが後輪スリップ閾値1%以上
である場合、実際の車両挙動が緊急制動状態を示してい
ると判断され、疑似車体速度VIが、アシスト制御が必
要な10km/h以上の場合、アシスト進入判断が成さ
れ、ステップ410におけるアシスト制御を実行する。
アウト側ゲート弁3が閉弁されるとともに、モータ8が
駆動されてポンプ4からブレーキ配管1,2に向けてブ
レーキ液が供給され、ブレーキ配管1,2においてアウ
ト側ゲート弁3よりも下流にブレーキ液が供給されるこ
とから、全ホイルシリンダ圧がマスタシリンダ圧よりも
上昇する。この時の上昇圧は、リリーフ弁3bにより決
定され、マスタシリンダ圧よりも一定圧だけ高い状態と
なる。
ンサ12からの入力のみに基づいてアシスト制御を実行
するか否かの判断であるアシスト進入判断を行う。この
アシスト進入判断は、運転者が緊急制動操作を行ったか
否かを判断する一次判断と、実際に車両が緊急制動状態
となっているか否かを判断する二次判断とにより判断す
る。そして、この判断において、一次判断は、従来のよ
うにブレーキ操作力の変化により行うものではなく、車
輪速度に基づいて疑似車体速度VIの変化に基づいて行
うため、運転者が緊急制動操作を瞬時に止める操作を行
って、実際に車体速度の変化が生じないような緊急制動
操作を行った場合、これを緊急制動操作と判断すること
が無い。
リップ判断に基づいて、実際に車輪にかかっているブレ
ーキ力の車両側応答結果に基づく判断を行っている。こ
の車輪スリップ率の判断は、色々な路面毎に変化する路
面摩擦係数に応じて、挙動不安定状態、すなわちアンチ
スキッド制御が入るところまでアシスト制御を行ってよ
いか否かを自動的に検知できる特性がある。例えば、高
μ路では、通常ブレーキではスリップは発生せず、とっ
さの急ブレーキ(緊急制動)状態では微少のスリップが
発生するし、低μ路では運転者が緊急と感じない程度の
制動であっても、アンチスキッド制御を行った方が望ま
しいスリップ状態となる。したがって、一次判断に加え
てスリップ率に基づく二次判断を行うことで、運転者に
とって必要な場面でのみ、アシスト制御を実行すること
ができるという効果を得ることができる。加えて、上述
のように、車輪速センサ12からの入力のみに基づいて
アシスト制御を実行するか否かの判断を行うことができ
るため、安価な構成とすることができる。
る荷重が左右で相違し、特に旋回内輪にあってはその荷
重が低いので、早期にスリップが生じる傾向にある。し
たがって、左右輪のうち一方の輪のスリップ率のみでア
シスト進入を判断すると、前記左右輪の荷重の相違に起
因してアシスト進入の誤判断のおそれがある。ところが
本実施の形態では、ステップ405からステップ408
に記載されているとおり、左右輪のスリップ率のいずれ
もが所定のスリップ率に達したことに基づいてアシスト
進入判断を行っているため、前記アシスト進入判断の誤
判断を有利に解決することができる。
る場合には、上述のアシスト進入判断が成されて、一
旦、アシスト制動を行うと判断されたり、あるいはアシ
スト制御を実行されたりしていても、その後の、アシス
ト離脱判断において、ステップ606でNOと判断され
てアシスト終了処理が実行される。
行っても、アシスト制御が必要なのはアンチスキッド制
御が実行されるまでの僅かな間である。つまり、低μ路
にあっては、緊急制動を行った場合、アシスト制御の有
無に関わらずホイルシリンダ圧が低μ路において必要な
圧力よりも高くなり、アンチスキッド制御が実行され
て、減圧されることになり、アシスト制御が不要とな
る。従来技術にあっては、低μ路でもアシスト制御を実
行しているが、その場合、アウト側ゲート弁3およびリ
リーフ弁とホイルシリンダWCとの間が高圧になるた
め、この状態でアンチスキッド制御が実行されると、流
出弁6を挟んだ上下の圧力差が大きくなる。また、この
場合には、ホイルシリンダ圧が低μ路において必要な圧
力よりも高くなるため、流出弁6を頻繁に開弁して減圧
する必要があり、このように頻繁に減圧を行った場合、
液圧差に基づいて頻繁に作動音が発生し、運転者に不快
感を抱かせる可能性がある。そして、この作動音の発生
を防止するには、高価な脈動ダンパなどのデバイスを必
要とし、コスト増となる。
にあっては、アシスト制御をキャンセルするようにして
いるため、ホイルシリンダ圧が不必要に高圧になること
が無く、よって、これを頻繁に減圧することもなくな
り、コストアップすることなく作動音の発生を防止し
て、運転者に違和感を与えることを無くすことができ、
制御品質の向上を図ることができる。また、低μ路判断
を図3のステップ103のアシスト作動進入判断に組み
込んだ場合には、アシスト制御前に低μ路判断が成され
て、低μ路の判断時には確実にアシスト制御を中止させ
ることができる。
は、強い制動力が必要である。そこで、緊急制動による
緊急回避を最優先に考えた場合、高μ路にあっては、車
両速度が低速となるまでは、アシスト制御中にアンチス
キッド制御域に達してアンチスキッド制御が実行された
としても、アシスト制御は続行させた方が望ましい。そ
こで、本実施の形態では、高μ路にあっては、アンチス
キッド制御が終了するか(ステップ601→602→6
03→604の流れ)、疑似車体速度VIが10km/
h以下となる(ステップ606→607→604)かす
るまで、アシスト制御を続行する。
が10km/hの低速となるか(ステップ607)、運
転者が制動操作を終了してブレーキランプスイッチ13
の出力が=1から=0に変化すると(ステップ60
8)、ステップ604の終了処理に進む。また、アシス
ト制御の開始後に、超高速からでも停止できるだけの十
分な時間が経過した場合も、アシスト制御を終了する
(ステップ605→604)。なお、上述したように、
低μ路判断時、およびアンチスキッド制御の終了時に
も、アシスト制御を終了する。
は、いずれの場合も、アウト側ゲート弁3の開弁を徐々
に行う。したがって、ホイルシリンダ圧が徐々に低下し
て運転者に違和感を与えない。この際、低下に要する時
間を著しく大きくすると、ブレーキの引きずり感を招く
ため、少なくとも1秒以内には通常のブレーキ状態に戻
す必要がある。また、アウト側ゲート弁3の開弁タイミ
ングは、車種によって最適化されるものであり、例え
ば、アシスト制御終了時に、運転者に対して急に制動力
が落ちる違和感を与えやすい車種の場合には、アウト側
ゲート弁3の開弁のタイミングを早く、すなわち開弁回
数を多くするように最適化が成される。
は、アシスト制御が必要か否かの判断を、アンチスキッ
ド制御装置を搭載している車両には既存の、車輪速セン
サ12の出力により形成した疑似車体速度変化勾配VI
Dの絶対値およびその変化勾配VIDDに基づいて行う
ようにしているため、運転者の制動操作を検出するスト
ロークセンサや踏力センサなどが不要となり、安価な構
成とすることができるという効果が得られる。また、疑
似車体速度変化勾配VIDおよびVID変化勾配VID
Dは、4輪の車輪速度Vwを使用しており、冗長系がと
られており、信頼性が高い。また、疑似車体速度VI
は、車輪速度Vwに基づいて算出されているが、この車
輪速度Vwは、既にアンチスキッド制御装置で使用して
いる要素であり、コストの面でも有利である。
対値およびその変化勾配VIDDに基づく運転者が緊急
制動操作を行ったことを判断する一次判断に加えて、各
車輪のスリップ率に基づいて実際の車両挙動が緊急制動
を示しているか判断する二次判断を行うようにしたた
め、運転者が緊急制動操作を行った後に、実際に制動力
が発生する前にその操作を解除した場合のように、緊急
制動操作に対応した制動力が発生していない場合、一次
判断において緊急制動操作と判断されることがないもの
であり、また、運転者が山道などを走行したときに緊急
制動操作と同様の制動操作を行ったとしても、二次判断
において実際に車両が緊急制動を要する状態となってい
ない場合(スリップ率が各スリップ率閾値を上回ってい
ない場合)には、アシスト進入判断が成されることが無
い。このように、従来と比較して、アシスト進入の誤判
断を行うことが無くなり、制御品質を向上させることが
できるという効果が得られる。
スト進入判断を行っても制御を開始することなく中止
し、あるいはアシスト制御中であれば低μ路判断の時点
でアシスト制御を終了するようにして、低μ路における
制動に対応したアンチスキッド制御中に不必要にアシス
ト力を発生させることがないようにしたため、アンチス
キッド制御に伴い作動音が発生して運転者に違和感を与
えることがなく、制御品質の向上を図ることができると
いう効果が得られる。また、高μ路の場合には、上記と
は逆に、アシスト制御中にアンチスキッド制御作動領域
に到達してアンチスキッドが作動しても、アシスト制御
を継続するようにしているため、アンチスキッド制御が
作動しない領域までホイルシリンダ圧が低下することが
なく、確実に減速することができるという効果が得られ
る。
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更などがあっても本発明に含まれる。例え
ば、実施の形態のブレーキ制御装置において、吸入回路
4bにイン側ゲート弁を設けてもよい。このイン側ゲー
ト弁を設けた場合、非アシスト制御時にイン側ゲート弁
を閉弁させてマスタシリンダ圧が吸入回路4b側に伝達
することのないようにできる。あるいは、運転者が制動
操作を行っていないときに制動力を発生させる能動的な
制動制御を行うことができる。
ブレーキ回路図である。
ロールユニットを示すブロック図である。
を示すフローチャートである。
れを示すフローチャートである。
すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
理の流れを示すフローチャートである。
Claims (16)
- 【請求項1】 運転者の制動操作に応じて発生する液圧
よりも高圧の制動液圧をホイルシリンダに向けて供給す
るアシスト作動を行うブレーキアシスト手段と、 運転者の制動操作に関連した入力信号に基づいてアシス
ト制御を実行するか否かのアシスト進入判断を行い、ア
シスト進入判断時には、前記ブレーキアシスト手段をア
シスト作動させるアシスト制御を実行し、また、所定の
離脱条件が成立したらアシスト制御を終了する離脱判断
を行うアシスト制御手段と、を備えたブレーキ制御装置
において、 前記アシスト制御手段は、運転者が緊急制動操作を実行
したことを判断する一次判断と、車輪のスリップ率が緊
急制動に応じた緊急制動スリップ率を示していることを
判断する二次判断とを行い、緊急制動操作判断と緊急制
動スリップ率判断の両方が成されたときにアシスト進入
判断を下す構成であることを特徴とするブレーキ制御装
置。 - 【請求項2】 前記アシスト制御手段は、前記一次判断
における緊急制動操作の実行判断は、車輪速度検出手段
が検出する車輪速度に基づいて得られた疑似車体速度の
変化勾配VIDおよびVIDの変化勾配VIDDに基づ
いて行う構成であることを特徴とする請求項1に記載の
ブレーキ制御装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載のブレーキ制御装置にお
いて、 前記アシスト制御手段は、前記一次判断を行うにあた
り、前記疑似車体速度変化勾配VIDが予め設定された
第1緊急制動判断値以下、かつ、VID変化勾配VID
Dが予め設定された第2緊急制動判断値以下の場合に緊
急制動操作が成されたと判断する構成であることを特徴
とするブレーキ制御装置。 - 【請求項4】 前記アシスト制御手段は、前記二次判断
における緊急制動スリップ率を示していることの判断
は、左右前輪のスリップ率が予め設定された前輪用スリ
ップ閾値を超えたことにより行う構成であることを特徴
とする請求項1ないし3に記載のブレーキ制御装置。 - 【請求項5】 請求項4に記載のブレーキ制御装置にお
いて、 前記アシスト制御手段は、前記二次判断における緊急制
動スリップ率を示していることの判断は、前記前輪のス
リップ率判断に加えて左右後輪のスリップ率が後輪用ス
リップ率閾値を超えたことにより行う構成であることを
特徴とするブレーキ制御装置。 - 【請求項6】 前記アシスト制御手段は、前記二次判断
における緊急制動スリップ率を示していることの判断
は、左右後輪のスリップ率が予め設定された後輪用スリ
ップ閾値を超えたことにより行う構成であることを特徴
とする請求項1ないし3に記載のブレーキ制御装置。 - 【請求項7】 前記車輪速度検出手段で検出される車輪
速度に基づいて、疑似車体速度VIおよび各車輪のスリ
ップ率を求め、制動時に車輪がロックするのを防止しつ
つ減速させるべくホイルシリンダ圧調整手段を作動させ
てホイルシリンダ圧の減圧および増圧を行うアンチスキ
ッド制御手段が設けられ、 前記アシスト制御手段において二次判断を行うスリップ
率は、アンチスキッド制御手段において得られたスリッ
プ率が用いられていることを特徴とする請求項1ないし
6に記載のブレーキ制御装置。 - 【請求項8】 前記車輪速度検出手段で検出される車輪
速度に基づいて、疑似車体速度VIおよび各車輪のスリ
ップ率を求め、制動時に車輪がロックするのを防止しつ
つ減速させるべくホイルシリンダ圧調整手段を作動させ
てホイルシリンダ圧の減圧および増圧を行うアンチスキ
ッド制御手段が設けられ、 前記アシスト制御手段において一次判断における緊急制
動操作の実行判断に用いる疑似車体速度変化勾配VID
およびVID変化勾配VIDDは、前記アンチスキッド
制御手段において得られた値であることを特徴とする請
求項1ないし7に記載のブレーキ制御装置。 - 【請求項9】 前記アシスト制御手段は、離脱判断時に
おいて、アンチスキッド制御の実行の有無にかかわらず
低摩擦係数路と判断したときにはアシスト制御終了と判
断することを特徴とする請求項1ないし8に記載のブレ
ーキ制御装置。 - 【請求項10】 前記アシスト制御手段は、離脱判断時
において、高摩擦係数路と判断したときにはアンチスキ
ッド制御の実行中ということを理由としてアシスト制御
終了と判断しないことを特徴とする請求項1ないし9に
記載のブレーキ制御装置。 - 【請求項11】 請求項9または10に記載のブレーキ
制御装置において、 前記アシスト制御手段は、前記路面摩擦係数の判断を疑
似車体速度の変化に基づいて得られる推定車体減速度V
IKに基づいて行うことを特徴とするブレーキ制御装
置。 - 【請求項12】 前記アシスト制御手段は、離脱判断時
において、アシスト制御の開始から、予め設定された所
定時間が経過したときにはアシスト制御終了と判断する
ことを特徴とする請求項1ないし11に記載のブレーキ
制御装置。 - 【請求項13】 前記アシスト制御手段は、離脱判断時
において、アンチスキッド制御の離脱判断が成されたと
きにはアシスト制御終了と判断することを特徴とする請
求項1ないし12に記載のブレーキ制御装置。 - 【請求項14】 請求項7ないし13に記載のブレーキ
制御装置において、 前記ホイルシリンダ圧調整手段として、運転者の制動操
作に応じて制動液圧を発生させるマスタシリンダとホイ
ルシリンダとを結ぶブレーキ配管の途中に設けられて、
ホイルシリンダをマスタシリンダに接続した増圧状態
と、ホイルシリンダをドレーン回路によりリザーバに接
続させた減圧状態を形成可能な液圧制御弁が設けられ、 前記液圧制御弁は、非アンチスキッド制御時には増圧状
態に維持され、かつ、アンチスキッド制御時には、必要
に応じて減圧状態と増圧状態とに切り替えられ、 前記リザーバおよびマスタシリンダからブレーキ液を吸
入して、前記ブレーキ配管において前記液圧制御弁より
もマスタシリンダ側にブレーキ液を吐出するポンプが設
けられ、 前記ブレーキ配管において、前記ポンプの吐出位置とマ
スタシリンダとの間にブレーキ配管を連通および遮断さ
せるゲート弁が設けられ、 このゲート弁と並列に、ゲート弁よりもホイルシリンダ
側がマスタシリンダ側よりも所定圧だけ高い状態を形成
可能なリリーフ弁が設けられ、 前記ポンプ,ゲート弁およびリリーフ弁が、ブレーキア
シスト手段として、アシスト制御時には、ゲート弁を閉
じた状態でポンプを駆動させてブレーキ液をブレーキ配
管に供給してホイルシリンダ圧をマスタシリンダ圧より
も所定圧だけ高圧に形成する作動を行うとともに、アシ
スト制御終了時には、ポンプの駆動を停止させてゲート
弁を開弁させることによりホイルシリンダ圧を減圧する
作動を行うことを特徴とするブレーキ制御装置。 - 【請求項15】 請求項14に記載のブレーキ制御装置
において、 前記アシスト制御手段は、アシスト制御の終了時には、
ゲート弁を徐々に開弁させる緩減圧制御を実行すること
を特徴とするブレーキ制御装置。 - 【請求項16】 請求項15に記載のブレーキ制御装置
において、 前記アシスト制御手段は、前記緩減圧制御を実行するに
あたり、10msec中5msecのオンデューティと
5msecのオフデューティをアウト側ゲート弁に与え
て、このアウト側ゲート弁を開弁することを10回繰り
返すことを特徴とするブレーキ制御装置。
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