JP2002193060A - 自動車用エアーバッグ装置 - Google Patents

自動車用エアーバッグ装置

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JP2002193060A
JP2002193060A JP2000392741A JP2000392741A JP2002193060A JP 2002193060 A JP2002193060 A JP 2002193060A JP 2000392741 A JP2000392741 A JP 2000392741A JP 2000392741 A JP2000392741 A JP 2000392741A JP 2002193060 A JP2002193060 A JP 2002193060A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面パネルへの押圧負荷に対する耐圧性を向
上し、エアーバッグケースを含む諸部品の表面パネル裏
面への組み付けを容易にし、かつ破断開放部の破断面に
シャープなエッヂを生じにくくし、併せて廃車時におけ
るエアーバッグの取り外しを容易にする。 【解決手段】 内装カバー3の破断開放部30の周辺領
域と密着して内装カバー3を裏面から補強する縁部43
1付きの枠体43を内装カバー3の裏面とエアーバッグ
ケース(エアーバッグ支持体)42間に配設し、枠体4
3の内装カバー3の裏面と対向する縁部431にヒンジ
伸び代443,444により、エアーバッグ41の膨張
展開に伴い展開される破断開放部用の補強板材31,3
2を連結する。枠体43の内装カバー3と反対の部分に
はエアーバッグケース42を分離可能に結合する構成に
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの車両
の衝突時に助手席や運転席等の車内にいる乗員を正面衝
突や側面衝突の衝撃から保護して、安全性を確保するた
めの自動車用エアーバッグ装置に関し、特に、エアーバ
ッグの膨張展開時に破断される内装カバーなどの表面パ
ネルを補強する補強構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両に適用される助手席
用,運転席用及び左右側柱用等のエアーバッグ装置は、
基本的に、エアーバッグと、このエアーバッグを折り畳
んだ状態で収容するエアーバッグケースと、エアーバッ
グを膨張展開するインフレータを備え、このエアーバッ
グ装置は車両内装カバーの内側に配設される構成になっ
ている。自動車の内装カバーは、一般的にポリプロピレ
ン等の合成樹脂材により一体成形されたパネルコアーの
表面を覆うポリプロピレン等の合成樹脂製のインストル
メントカバーから構成される。
【0003】図1及び図2により従来の助手席用エアー
バッグ装置について説明する。図1は内装カバーにエア
ーバッグ膨張展開用の開放部を形成した場合の説明用斜
視図であり、図2は図1のA−Aに沿う概略断面図であ
る。この図1及び図2において、助手席用エアーバッグ
装置1は、インフレータからのガスにより膨張展開され
るエアーバッグ4を折り畳んだ状態で収容するエアーバ
ッグケース5を備え、このエアーバッグケース5は、自
動車の前面側フロント窓1aに近い内装カバー3の水平
面3aの裏面に配設されている。また、エアーバッグケ
ース5の前記内装カバー3の裏面と対向する箇所には開
口部5aを有し、この開口部5aと相対向して内装カバ
ー3に形成した開口部3bには、柔軟性のある合成樹脂
により成形した開放蓋6が開口部3bを閉塞する状態に
装着されており、この開閉蓋6はエアーバッグ4の膨張
展開時に、エアーバッグケース5の開口部5aに対向し
て開放蓋6の内面に形成した中央溝6a及び周辺溝6b
から開閉蓋6が観音開き状態に破断開口し、この破断開
口部からエアーバッグ4が突出して膨張展開するように
なっている。
【0004】また、前記開放蓋6の裏面側には、前記エ
アーバッグケース5の開口部5aの外周囲より僅かに大
きくした水平断面矩形状の取付脚部7と、前記内装カバ
ー3に形成した開口部3bの開口縁に弾性的に係止する
複数の係合片8が設けられ、前記取付脚部7の前,後壁
面7a,7bには、これを貫通する複数の角穴7cが形
成されており、この各角穴7cに前記ケース5の開口部
5aの前,後壁面5b,5bに設けた複数のフック部9
を係合することにより、前記開放蓋6を前記内装カバー
3の開口部3bに取り付けられる。なお、前記エアーバ
ッグ4の膨張展開時に開閉蓋6が中央溝6a及び周辺溝
6bから観音開き状態に破断開口された状態では、前記
取付脚部7の前,後壁面7a,7bの複数の角穴7cと
前記エアーバッグケース5の開口部5aの前,後壁面5
b,5bに設けたフック部9とが係合しており、前記開
放蓋6の飛散が防止されるようになっている。
【0005】しかるに、図1に示すような助手席用エア
ーバッグ装置においては、前記エアーバッグケース5の
開口部5aと対応する位置に前記内装カバー3に開口部
3bを形成し、且つこの開口部3bに係合する内装カバ
ー3とは異なる柔軟性のある樹脂材質で形成した別体構
成の開放蓋6を配設した構成であり、製作が面倒である
と共に、開放蓋6は外圧に対し簡単に歪みができること
や、材質の違いから内装カバー3との色合せがしにくい
こと等により、内装カバー3の外観が損なわれ意匠的効
果を低下させ且つ製作および取付作業が面倒であるとい
う問題点がある。
【0006】そこで、前記の問題点を解消すべく、前記
別体構成の開放蓋を使用しない、内装カバーの表面に開
口部破断線を見にくくしたシームレスタイプの助手席用
エアーバッグ装置が提案されている。
【0007】即ち、図3は助手席用エアーバッグ装置の
単板状の内装カバー3にエアーバッグ膨張展開用の破断
開放部30を形成した状態を示す説明用斜視図であり、
図4は図3のB−B線に沿う概略断面図である。図3及
び図4において、前記内装カバー3には、図示しないレ
ーザ発生手段からパルス状に発生するレーザを内装カバ
ー3の裏面側からその裏面に固着する補強用板材10,
10の外形縁部に沿って相対移動しながら照射すること
により、内装カバー3の裏面に対して直角方向に形成さ
れたヒンジ溝30aおよび破断用溝30b,30cを設
けることで、エアーバッグケース5の開口部5aの大き
さに対応するエアーバッグ膨張展開用の破断開放部30
が形成される。また、前記破断開放部30は長手方向及
びそれと直角方向に形成した破断用溝30b,30cに
よって、前,後の破断開放部31,32となりエアーバ
ッグ膨張展開時に、前記ヒンジ溝30aを介して観音開
き状態に破断開口される構成になっている。
【0008】前記内装カバー3部の破断開放部30は、
エアーバッグ膨張展開時にエアーバッグ4の展開圧力に
より開放される際、前記ヒンジ溝30aが前記内装カバ
ー3より切り離されてしまう場合がある。そのため前記
内装カバー3の前記破断開放部30の裏面には、前記一
対の補強用板材10,10の一端水平部が溶着等の手段
により固着され、その各他端10a,10aが、ヒンジ
部11,11を介して折り曲げられて垂下され、この各
他端10a,10aを、前記エアーバッグケース5の開
口部5aの外周寸法より僅かに大きな内周寸法を有する
ようにして前記内装カバー3の裏面に一体成形された枠
状の補強リブ12の前後壁とともに、前記ケース5の前
後壁面5b,5bに取り付けられたフック部36に係止
された構成とすることで、エアーバッグ膨張展開時に観
音開きされた内装カバー3の破断開放部30が飛散しな
いようにして、前記従来の別体構成の開放蓋6を備えた
自動車用エアーバッグ装置の問題点を改善したものであ
る。なお、前記破断開放部31,32の開放を阻害しな
いようにするため、前記一対の補強用板材10,10の
各他端10a,10aのフック係止用穴10b,10b
は大きめに設定されており、前記破断開放部31,32
の開放と共に前記各他端10a,10aの上方への移動
を可能にしている。13は、一対の補強リブ12の前記
内装カバー3の裏面連結部分に形成した薄肉部で、内装
カバー3の成型時に表面側にヒケが出にくいようにする
ためのものである。
【0009】上記のように構成された自動車用エアーバ
ッグ装置において、車両が衝突した際には、その衝突時
の衝撃力をセンサで検出し、このセンサで検出した衝撃
力が予め定めた値以上になった否かをCPU等からなる
制御装置で判定し、設定値以上と判定された時に制御装
置から出力される信号によりインフレータを動作させて
所定のガスを発生させ、このガスをエアーバッグに供給
することにより、エアーバッグを急速に膨張展開させ
る。すなわち、エアーバッグが膨張展開することによ
り、その圧力で内装カバー3の破断開放部30が内側か
ら押圧されると、破断開放部30が破断用溝30b,3
0cに沿い観音開き状態に破断される。そして、観音開
き状態に破断された前,後の破断開放部31,32は補
強用板材10,10のそれぞれのヒンジ部11を支点に
内装カバー3の外方へ開かれる。これと同時に、エアー
バッグ4は開かれた破断開放部30から内装カバー3の
外方へ膨張展開され、この膨張展開されたエアーバッグ
の緩衝作用で、助手席の乗員の頭部或いは 胸部等を支
えることにより、乗員を車両衝突時の衝撃力から保護す
るようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の装置
では、内装カバー3の破断開放部30が設けられている
開口周縁の下方裏面には補強用板材10,10や補強リ
ブ12が設けられているもののこれら補強用板材10,
10や補強リブ12は、エアーバッグケース5の組付性
や破断開放部31,32の開放容易性のため、フック部
36との係合に上下方向にガタが設けられており、内装
カバー3の上面すなわち表面側からの押圧力を支持する
構造にはなっておらず、乗車中に誤って上面より負荷を
掛けるとヒンジ溝30aや破断用溝30b,30cが破
断されてしまう等破断開放部30が凹状にへこんだり、
開口周縁が変形したりして内装カバーの外観が損なわれ
るという問題点がある。また、前記改良した内装カバー
3の破断開放部30は、内装カバー3の裏面側から表面
側に向けて直角に突き抜ける破断用溝30b,30cを
形成することにより構成され、この破断開放部30の裏
面には、破断用溝30bを挟んで破断開放部30の前後
方向から伸びる補強板材10,10が溶着により固定さ
れており、さらに、破断用溝30cを挟んで前記補強用
板材10,10と補強リブ12が形成されているため、
エアーバッグ膨張展開時においては、破断開放部30の
破断用溝30b,30cの破断部はスムーズに展開され
破断形状にあまり問題となるような破断面、例えばぎざ
ぎざによってシャープなエッジを形成する等の不都合は
生じないが、補強リブ12は、内装パネル3の形状によ
っては、型抜き方向の関係上、スライド型を設ける必要
があり、また、内装パネルに対して直角方向の寸法が大
きいため、型抜き後の冷却によって補強リブ12が収縮
した場合にその表面側に目立ったヒケが生じやすく、種
々の対策を採る必要があった。
【0011】本発明は、上記のような従来の課題を解決
するためになされたもので、本発明の目的は、車両の内
側フロント部や側柱部、ハンドル中央部等を覆う表面パ
ネルの破断開放部及びその外周縁近傍の外方からの押圧
負荷に対する耐圧性を向上できると共に、エアーバッグ
ケースを含む諸部品の表面パネル裏面への組み付けを容
易にし、かつ破断開口部の外周縁部に補強リブを成形す
ることなく、破断開口部の破断面にシャープなエッヂを
生じにくくし、併せて廃車時におけるエアーバッグ部品
等の取り外し、特に産業廃棄物となるインフレータの取
り外しを容易にした自動車用エアーバッグ装置を提供す
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載の発明は、自動車などの車両
の衝突時にエアーバッグを膨張展開して車内の乗員を衝
撃から保護して、安全性を確保するための自動車用エア
ーバッグ装置であって、前記車両の室内に設けられた表
面パネルの裏面側に配設され、インフレータからのガス
により膨張展開される前記エアーバッグを折り畳んだ状
態で支持すると共に前記表面パネルと対向する面にエア
ーバッグを固着させたエアーバッグ支持体と、前記エア
ーバッグ支持体のエアーバッグを固着させた面と相対向
する前記表面パネルの裏面にエアーバッグ展開用の開口
形状を決める破断用溝およびヒンジ溝を形成することに
より構成される破断開放部と、前記表面パネルの裏面と
前記エアーバッグ支持体間に位置して前記表面パネルお
よび/または表面パネル内部の固定部材に固定され、一
端に前記表面パネルの前記破断開放部の周辺領域に対応
する位置に裏面から密着または近接する縁部を有すると
ともに他端が前記エアーバッグ支持体と結合される枠体
と、前記破断開放部を補強するために該破断開放部の裏
面に固着され、かつ前記枠体にヒンジ伸び代により前記
枠体の表面パネル側開口が閉鎖された状態から前記エア
ーバッグが膨張展開できる状態に変位可能に連結された
補強板材とを備えたことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の自動車
用エアーバッグ装置において、前記枠体は、前記縁部に
表面パネルの裏面と対向するように形成された対向片を
有し、この対向片が前記破断開放部とその開口の外周縁
にまたがる位置で前記表面パネルに裏面から密着または
近接することを特徴とする。請求項3の発明は、請求項
2に記載の自動車用エアーバッグ装置において、前記対
向片を前記表面パネルの裏面に当接させ、前記対向片に
形成した複数の貫通孔に前記表面パネルの裏面に突設し
た溶着片を挿通して溶融し押しつぶすことにより枠体を
表面パネルの前記破断開放部の開口外周縁に固着するよ
うに構成されていることを特徴とする。請求項4の発明
は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動車用
エアーバッグ装置において、前記枠体と前記エアーバッ
グ支持体は分離可能に結合されるように構成されている
ことを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1ないし
4のいずれか1項に記載の自動車用エアーバッグ装置に
おいて、前記各補強板に複数の貫通孔を形成し、この貫
通孔に前記破断開放部の裏面に突設した溶着片を挿通し
て溶融し押しつぶすことにより各補強板を破断開放部に
固着したことを特徴とする。請求項6の発明は、請求項
3ないし5のいずれか1項に記載の自動車用エアーバッ
グ装置において、前記枠体および前記表面パネルに、こ
れらを相互に仮固定する仮固定部材を設けたことを特徴
とする。請求項7の発明は、請求項5または6記載の自
動車用エアーバッグ装置において、前記補強板と前記表
面パネルとの熱膨張差を吸収するスリットを前記補強板
に形成したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図5は本発明にかかる自
動車用エアーバッグ装置を助手席用に適用した場合の要
部の断面図、図6は図5における一体構成の枠体と補強
板材、及びエアーバッグケース部分の分解斜視図、図7
は本発明にかかる一体構成の補強枠体及び補強板材の平
面図、図8は図7の左側面図、図9は自動車用エアーバ
ッグ装置の作動状態を示す説明用断面図である。
【0015】図5において、3はポリプロピレン等の合
成樹脂材により一体成形された樹脂製のインストルメン
トパネルカバー(以下内装カバーという)であり、この
内装カバー(特許請求の範囲の表面パネルに相当する)
3は、図示省略の車体に固定された合成樹脂製のインス
トルメントパネルコアー2の表面を覆うように構成さ
れ、タッピングネジ等の適宜の手段により、インストル
メントパネルコアー2に固定されている。
【0016】前記内装カバー3の左側部分の助手席(右
ハンドル車対応)と対向する内側箇所には、図5に示す
ように、自動車用エアーバッグ装置40が収容される収
容部20が形成されている。なお、左ハンドル車対応の
場合は前記構成と反対の右側部分に設けられる。前記自
動車用エアーバッグ装置40は、インフレータからのガ
スにより膨張展開されるエアーバッグ41と、このエア
ーバッグ41を折り畳んだ状態で収容するエアーバッグ
ケース(特許請求の範囲のエアーバッグ支持体に相当す
る)42と、金属製の枠体43及び金属製の破断開放部
の補強用の補強板材44などを含んで構成されている。
【0017】前記収容部20と相対向する内装カバー3
の箇所には、エアーバッグ41の膨張展開時に破断によ
り開口される破断開放部30が形成されている。この破
断開放部30は、内装カバー3裏面にヒンジ溝30a及
び 側部破断用溝30cをエアーバッグケース42の開
口部42aとほぼ同一の長方形状にレーザ加工等により
形成することにより構成されるものであり、破断開放部
30の短尺方向すなわち側部破断用溝30cの中間に
は、破断開放部30の長尺方向の全長に亘り伸びる中央
破断用溝30bがレーザ加工等により形成されており、
エアーバッグ41の膨張展開時に破断開放部30が側部
破断用溝30cと中央破断用溝30bの箇所から破断さ
れることにより、図9に示すようにヒンジ溝30aによ
り構成されるヒンジ33,34を介して観音開き状態に
展開される前,後の破断開放部31,32に分離される
ようになっている。
【0018】前記枠体43は、破断開放部30の周辺領
域に対し、内装カバー3の裏面側から取り付けられると
ともにエアーバッグケース42をその開口部42aが破
断開放部30と対向する位置に保持するもので、この枠
体43は内装カバー3の裏面とエアーバッグケース42
間に配置され、そして、図5〜図8に示すように、長方
形の破断開放部30を形成するヒンジ溝30aおよび破
断用溝30cに対応した四側壁を有する長方形の角筒枠
状を呈する形に構成されている。また、枠体43の内装
カバー3の裏面と対向する端縁には、内装カバー3に裏
面から密着して前記破断開放部30のヒンジ溝30aに
沿う周辺領域を下方で支持する縁部431が外方へほぼ
直角に折り曲げた形の対向片431Bとして形成され、
さらに、枠体43の左右の短尺側の縁部431には、内
装カバー3の裏面に沿って縁部431から枠体43の外
側へ伸びる接合片431Aが形成され、この接合片43
1Aには、該接合片431Aを内装カバー3の裏面に溶
着するための複数の貫通孔432が形成されている。前
記対向片431Bはヒンジ溝30aと交差するように、
破断開放部30とその開口外周縁にまたがって、内装カ
バー3を下方から支持する位置に配設され、接合片43
1Aは破断用溝30bと交差するように破断開放部30
とその開口外周縁にまたがって内装カバー3を下方から
支持する位置に配設される。なお、対向片431Bおよ
び接合片431Aは、必ずしも内装カバー3の裏面に密
着している必要がなく、内装カバー3に上方から力が加
えられて、たわみが生じた時に、内装カバー3が破損を
生じない範囲で、下方から支持するように近接させて配
設させておいてもよい。この枠体43を内装カバー3の
裏面に固着する場合は、接合片431Aの各貫通孔43
2に内装カバー3の裏面に突設した一体成形の溶着片
(図示省略)を挿通して溶融し押しつぶすことにより行
われる。
【0019】前記枠体43の内装カバー3の裏面と対向
する前後の長尺側開口縁部には、前記前,後の破断開放
部31,32に対応する補強板441,442の一端が
複数のヒンジ伸び代443,444により、補強板44
1,442が図5に示すように枠体43の内装カバー3
側開口43aを閉鎖する状態から図9に示すようにエア
ーバッグ41が膨張展開できる状態に変位できるように
連結されている。前記補強板441,442は、破断開
放部30を補強する補強板材44を構成するもので、各
補強板441,442には、補強板441,442を対
応する破断開放部31,32の裏面に溶着するための多
数の貫通孔441A,442Aが全域に亘り形成されて
いる。この補強板441,442を破断開放部31,3
2の裏面に固着する場合は、補強板441,442の貫
通孔441A,442Aに破断開放部31,32の裏面
に突設した一体成形の溶着片31A,32Aを挿通して
溶融し押しつぶすことにより行われる。
【0020】なお、この溶着作業に先立って、内装パネ
ル3に枠体43を内装パネル3の裏面に設けられた支持
ロッド50,52および枠体43の側面に設けられた結
合片434,436をタッピングネジ51,53で締結
して仮固定しておけば、内装パネル3に対する枠体43
の位置決めとなり、その組み付けの作業性が向上する。
また、この仮固定は内装カバー3と接合片431A溶着
作業にも有用である。また、支持ロッド50,52、結
合片434,436及びタッピングネジ51,53は、
内装パネル3と枠体43を相互に仮固定する仮固定部材
を構成する。
【0021】また、前記補強板441,442には、そ
の短尺方向に延在するスリット445,446が補強板
441,442の長尺方向に所定間隔離して複数条ずつ
形成されている。このスリット445,446は補強板
441,442と破断開放部31,32との熱膨張差を
吸収し、これにより、補強板441,442と破断開放
部31,32とを固着した樹脂製溶着片31A,32A
が金属製補強板441,442との間に生じる熱膨張差
で破壊されるのを防止するようにしている。さらに、エ
アーバッグ膨張展開時において、補強板441,442
を破断開放部31,32の変形に追従し易くすることに
より、樹脂性溶着片31A,32Aが破壊されるのを防
止すると共に、破断開放部31,32のスムーズな展開
を図るようにしている。
【0022】前記枠体43の長尺側前面壁43cの下端
には、図5〜図8に示すように、枠体43を内装カバー
3に固定するための複数の支持片434と、エアーバッ
グケース42を結合するための複数の結合片435が前
面方向へ突出して、それぞれ設けられている。また、枠
体43の長尺側背面壁43bの下端には、図5〜図7に
示すように、枠体43を内装カバー3に固定するための
複数の支持片436と、エアーバッグケース42を結合
するための複数の結合片437が後面方向へ突出して、
それぞれ設けられている。したがって、図5に示すよう
に、枠体43の前面側の支持片434を前記内装カバー
3の裏面に突設した支持ロッド50にタッピングネジ5
1により取り付け、かつ、背面側の支持片436を前記
内装カバー3の裏面に突設した支持ロッド52にタッピ
ングネジ53により取り付けることで、枠体43は内装
カバー3に固定される。
【0023】前記エアーバッグケース42の前面壁42
1には、図5及び図6に示すように、前記枠体43の前
面壁43cにその長手方向に等間隔離して形成した複数
の係合穴438にそれぞれ係合する複数の係合部422
が突設されている。さらに、エアーバッグケース42の
前面側下面には、エアーバッグケース42の長手方向に
延在する長さの支持板54がボルトナット55により複
数箇所で固着され、この支持板54の前端縁には複数の
結合片541が前面方向に突出して設けられている。
【0024】また、前記エアーバッグケース42の背面
壁423には、図5及び図6に示すように、前記枠体4
3の長手方向に等間隔離して形成した複数の係合部42
4が突設されている。さらに、エアーバッグケース42
の背面側下面と背面には、図5及び図6に示すように、
エアーバッグケース42の長手方向に延在する長さのア
ングル状の支持板56が密接する状態に配置され、この
支持板56はボルトナット57によりエアーバッグケー
ス42の下面に複数箇所で固着されている。そして、こ
の支持板56の鉛直壁561の上端縁には複数の結合片
562が後方へ突出して設けられている。また、エアー
バッグケース42の背面壁423と接する支持板56の
鉛直壁561には、前記エアーバッグケース42の各係
合部424がそれぞれ係合される複数の係合穴563が
形成されている。
【0025】したがって、エアーバッグケース42を枠
体43に結合する場合は、図5に示すように、エアーバ
ッグケース42の前面側係合部422を枠体43の前面
側係合穴438に係合し、かつエアーバッグケース42
の背面側係合部424を支持板56の係合穴563に係
合した後、支持板54の結合片541と枠体43の前面
側結合片435とをボルトナット58により締め付ける
ことで結合し、さらに、支持板56の結合片562と枠
体43の背面側結合片437とをボルトナット59によ
り締め付けることで結合する。これにより、エアーバッ
グケース42は枠体43に結合される。
【0026】図5において、60はエアーバッグ41に
膨張展開用のガスを供給するためのインフレータであ
り、エアーバッグケース42の底部に固着されている。
また、61はエアーバッグケース42の下面に固着した
支持部材であり、この支持部材61の他端はインストル
メントパネルコアー2を支持するためのクロスメンバー
62等で車体側の固定部材に固定される構成になってい
る。この実施の形態では、クロスメンバー62に固着さ
れたエアーバッグ支持ブラケット63を介してボルトナ
ット64により締め付けることで固定されている。な
お、枠体43と、支持板54,56の結合片435と5
47および437と562は、これらを締結するボルト
ナット58および59をエアーバッグ装置の下方に形成
されたグローボックス開口からの取り外しが可能なよう
に傾斜させられている。すなわち、傾斜角度の調整によ
り、インストルメントパネル内部に配設されるクロスメ
ンバー62を避けて図5に示す矢印のような角度で脱着
工具が挿入できるように構成されている。
【0027】以上のように構成された本実施の形態によ
る助手席用のエアーバッグ装置において、自動車などの
車両が衝突した際には、その衝突時の衝撃力を図示省略
した周知のセンサで検出し、このセンサで検出した衝撃
力が予め定めた値以上になった否かを図示省略した周知
のCPU等からなる制御装置で判定し、設定値以上と判
定された時に制御装置から出力される信号により、図示
省略した周知のインフレータを動作させて所定のガスを
発生させ、このガスをエアーバッグ41に供給すること
により、エアーバッグ4を急速に膨張展開させる(図9
参照)。
【0028】エアーバッグ41が膨張展開する場合、エ
アーバッグ41の膨張展開初期時に発生する圧力が補強
板441,442にかかると、この補強板441,44
2で覆われた破断開放部31,32は中央破断用溝30
bの脆弱部分から側部の破断用溝30cの脆弱部分に沿
い順次破断されると共に、この破断開放部31,32を
含む補強板441,442はヒンジ伸び代443,44
4を支点にして図9に示す観音開き状態に外側へ展開さ
れる。
【0029】したがって、この実施の形態によれば、破
断開放部30の左右の周辺領域は枠体43の接合片43
1Aに溶着されているため、破断開放部30の開放動作
に追従することが抑制され破断用溝30cで速やかに破
断されることになり、エアーバッグ41の膨張展開時に
破断された破断開放部31,32の破断面にシャープな
エッジが生じたり、破断部にささくれ現象が生じるのを
予防し、奇麗な破断面を提供できる。さらに、破断開放
部30の破断用溝30aに沿う周辺領域は枠体43の縁
部431により補強されているため、破断開放部30を
含む内装カバー3の上方からの押圧力に対して耐圧性が
増し、エアーバッグ装置の不使用時における内装カバー
3の割れ,歪み等の変形を防止できる。
【0030】また、この実施の形態によれば、前記補強
板441,442に複数条のスリット445,446が
形成されているため、このスリット445,446によ
り補強板441,442と破断開放部31,32との熱
膨張差を吸収することができ、これにより、補強板44
1,442及び破断開放部31,32が高温に晒されて
も、両者を固着した樹脂製溶着片31A,32Aが破壊
されるのを防止できる。さらにまた、この実施の形態に
よれば、枠体43と補強板材44は一体構造になってい
るため、内装カバー3の裏面への組み付けが容易にな
る。また、エアーバッグケース42は枠体43に対して
分離可能に結合できる構成になっているため、廃車時な
どにエアーバッグケース42を枠体43から容易に取り
外すことができ、産業廃棄物となるインフレータなどの
関連部品を容易に分離除去でき、環境に悪影響を与える
ことが防止できる。
【0031】次に、図10及び図11により本発明おけ
る自動車用エアーバッグ装置の他の実施の形態について
説明する。図10は本発明の他の実施の形態における自
動車用エアーバッグ装置の枠体とエアーバッグ支持体部
分の分解斜視図、図11は図10のC−C線に沿う断面
図である。この図10および図11に示す実施の形態に
おいて、図6と異なるところは、エアーバッグ41およ
びインフレータ60を支持するエアーバッグ支持体70
にある。
【0032】前記エアーバッグ支持体70は、図10お
よび図11から明らかなように、図6に示すエアーバッ
グケース42及び支持板54、56に代わるもので、金
属製平板材から構成する。この平板状のエアーバッグ支
持体70は、図6に示す場合と同様に構成された枠体4
3の下面開口を覆う表面積の長方形状を呈しているとと
もに、このエアーバッグ支持体70の中央箇所には、イ
ンフレータ60が取り付けられる円形の開口701が形
成されている。また、エアーバッグ支持体70の長尺方
向の両端に位置する前面側縁部箇所には、一対の結合片
702が斜め下方に向け突出して設けられ、さらに、エ
アーバッグ支持体70の長尺方向の両端に位置する背面
側縁部箇所には、一対の結合片703が斜め上方に向け
突出して設けられている。したがって、エアーバッグ支
持体70を枠体43に固定する場合は、エアーバッグ支
持体70の結合片702を枠体43の前面側結合片43
5にボルトナット(図示せず)で締め付けることにより
結合し、結合片703を枠体43の背面側結合片437
にボルトナット(図示せず)で締め付けることにより結
合する。これにより、エアーバッグ支持体70と枠体4
3は一体化される。
【0033】また、エアーバッグ41のガス導入開口4
10に挿着したインフレータ60のエアーバッグ支持体
70の開口701に固定する場合は、図11に示すよう
に、インフレータ60のエアーバッグ外突出部分をエア
ーバッグ支持体70の上面側から開口701に挿通し、
このインフレータ60の鍔部601と前記開口701の
周縁部間をボルトナット71により複数箇所で締め付け
ることにより行われる。また、エアーバッグ支持体70
で閉鎖された枠体43内に折り畳まれた状態で収納され
るエアーバッグ41は、図10及び図11に示すよう
に、エアーバッグ41を折り畳み状態に拘束する織布7
2により包み込まれ、この織布72の内装カバー3(表
面パネル)、すなわち枠体43の補強板材44と対向す
る箇所には、エアーバッグ41の展開時に破断される縫
い目721が形成されている。また、前記織布72はボ
ルトナット71によって、インフレータ60及びエアー
バッグ41と共にエアーバッグ支持体70に固定されて
いる。
【0034】このような他の実施の形態によれば、上記
図5及び図6に示す実施例と同様な作用効果が得られる
ほか、エアーバッグ支持体70を図5及び図6に示す実
施例の場合より簡単に構成でき、省部品化及び低コスト
化が可能になり、さらに、エアーバッグ41を織布72
で折り畳み状態に包み込んで拘束することにより、エア
ーバッグ41の折り畳み状態を安定に保持できるという
効果を有する。また、エアーバッグ41及びインフレー
タ60を支持するエアーバッグ支持体70は平板状にな
っているため、インストルメントパネル内部のスペース
が狭いときでも、エアーバッグ支持体70を締結するボ
ルトナットを取り外した後、エアーバッグを撓ませるな
どしながら、インストルメントパネルや周辺部品を取り
外すことなく、周辺部品の間をすり抜けて容易に取り出
すことができる。
【0035】次に、図12により本発明おける自動車用
エアーバッグ装置の更に他の実施の形態について説明す
る。図12は本発明の更に他の実施の形態における自動
車用エアーバッグ装置の枠体とエアーバッグ支持体部分
の分解斜視図である。この図12に示す実施の形態にお
いて、図6と異なるところは、エアーバッグ41および
インフレータ60を支持するエアーバッグ支持体80に
ある。
【0036】前記エアーバッグ支持体80は、図12か
ら明らかなように、図6に示すエアーバッグケース42
及び支持板54、56に代わるもので、図6に示す場合
とほぼ同様に構成された枠体43の下面開口を覆う表面
積の長方形状を呈する底板部801と、この底板部80
1の短尺方向の一端に底板部801の長尺方向の全長に
亘り鉛直に折り曲げて形成した背板部802と、底板部
801の長尺方向の両端に底板部801の短尺方向の全
長に亘り鉛直に折り曲げて形成した三角状の側板部80
3とから構成される。また、このエアーバッグ支持体8
0の形状に対応して、枠体43の下端部はその背面から
前端方向に行くにしたがい斜め下方に傾斜する形状に構
成されている。
【0037】一方、前記エアーバッグ支持体80の底板
部801に中央箇所には、インフレータ60が取り付け
られる円形の開口801Aが形成されており、底板部8
01の長尺方向の両端に位置する前面側縁部箇所には、
一対の結合片804が斜め下方に向け突出して設けら
れ、さらに、背板部802の上端には、長尺方向の両端
箇所に位置して、一対の結合片805が斜め上方に向け
突出して設けられている。したがって、エアーバッグ支
持体80を枠体43に固定する場合は、エアーバッグ支
持体80の結合片804を枠体43の前面側結合片43
5にボルトナット(図示せず)で締め付けることにより
結合し、結合片805を枠体43の背面側結合片437
にボルトナット(図示せず)で締め付けることにより結
合する。これにより、エアーバッグ支持体80と枠体4
3は一体化される。なお、底板部801の下面には、一
対の支持部材61が設けられている。
【0038】このような更に他の実施の形態によれば、
上記図5及び図6に示す実施例と同様な作用効果が得ら
れるほか、エアーバッグ支持体80を図5及び図6に示
す実施例の場合より簡単に構成でき、省部品化及び低コ
スト化が可能になる。また、エアーバッグ41及びイン
フレータ60を支持するエアーバッグ支持体80は三角
形状になっているため、インストルメントパネル内部の
スペースが狭いときでも、エアーバッグ支持体80を締
結するボルトナットを取り外した後、エアーバッグを撓
ませるなどしながら、インストルメントパネルや周辺部
品を取り外すことなく、周辺部品の間をすり抜けて容易
に取り出すことができる。
【0039】上述の実施の形態では内装カバーはインス
トルメントパネルコアーと別体となっているが一体に成
形してもよい。また、エアーバッグ装置は助手席用のも
のについて説明したが、ハンドル中央部、側柱部、側部
扉を含む側板部やシート内部などに配設するエアーバッ
グ装置についても適用できることは勿論である。また、
前記実施の形態では、破断開放部が観音開きに開口する
構成に付いて説明したが、これに限られることなく、内
装カバー内面に溶着される補強板材の構成が若干異なる
が、破断開放部が片開き構成のものについても適用でき
ることは勿論である。なお、前記実施形態におけるヒン
ジ溝30a及び破断用溝30b,30cの形成は、内装
パネルの裏面側よりレーザ加工によって脆弱部を形成す
るようにしたが、これに限定されることなく、フライス
溝加工による型溝加工によっても形成出来ることは勿論
であり、フライス溝加工による場合は、内装パネルの裏
面側より切削して、内装パネルの表面側の肉厚を0.5
mm〜0.8mmの範囲で残し量を設けるようにすると
良い。その他、表面パネルの成形時に一体成形する等の
方法がある。
【0040】
【発明の効果】上記のように請求項1に記載の自動車用
エアーバッグ装置によれば、表面パネルの破断開放部の
周辺領域と密着または近接して表面パネルを補強する縁
部付きの枠体を設けたので表面パネルの上面から押圧力
が加えられても、枠体の縁部が破断開放部を規制する破
断用溝やヒンジ溝を含む領域を下方から支持して破断開
放部のへこみや開口周縁の変形を防止することができ
る。また、枠体と補強板材は一体構造になっているた
め、表面パネルの裏面への組み付けが容易になる。請求
項2に記載の自動車用エアーバッグ装置によれば、枠体
の縁部に設けられた接合片が破断開放部と、その開口の
外周縁の双方を下方から支持するので、より確実に破断
開放部のへこみや開口周縁の変形を防止することができ
る。請求項3に記載の自動車用エアーバッグ装置によれ
ば、接合片を破断開放部の開口外周縁に固着するように
したので、請求項2に記載されたものに加えて表面パネ
ルの裏面に、補強リブを設けることなく、破断開放部の
開口周縁を補強してエアーバッグの膨張展開時に破断さ
れた破断開放部の破断面にシャープなエッジが生じた
り、破断部にささくれ現象が生じるのを予防し、奇麗な
破断面を提供できる。
【0041】請求項4に記載の自動車用エアーバッグ装
置によれば、エアーバッグ支持体は枠体に対して分離可
能に結合できる構成になっているため、廃車時などにエ
アーバッグ支持体を枠体から容易に取り外すことがで
き、インフレータなどの関連部品を容易に分離除去で
き、環境に悪影響を与えることが防止出来る。請求項5
に記載の自動車用エアーバッグ装置によれば、溶着片は
破断開放部の裏面に一体成形して、後にそれを溶融して
押し潰すことにより、各補強板と破断開放部を強固に固
定することができる。また、請求項6に記載の自動車用
エアーバッグ装置によれば、溶着片を溶融して、各補強
板と破断開放部を固定する際の位置決めする仮固定部材
が設けられているので、作業性の向上が図られる。さら
にまた、請求項7に記載の自動車用エアーバッグ装置に
よれば、補強板材に複数条のスリットが形成されている
ため、このスリットにより補強板材と破断開放部との熱
膨張差を吸収することができ、これにより、補強板材及
び破断開放部が高温雰囲気内に晒されても、両者を固着
した樹脂製溶着片が破壊されるのを防止できる効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来におけるインストルメントパネルカバーに
エアーバッグ膨張展開用の開放部を形成した場合の説明
図。
【図2】図1のA―A線縦断面図。
【図3】従来の助手席用エアーバッグ装置の単板状の内
装カバーにエアーバッグ膨張展開用の破断開放部を形成
した状態を示す部分拡大説明図。
【図4】図4は図3のB−B線に沿う概略断面。
【図5】本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置を助
手席用に適用した場合の要部の断面図。
【図6】図5における一体構成の枠体及び補強板材とエ
アーバッグ部分の分解斜視図。
【図7】本発明にかかる一体構成の枠体及び補強板材の
平面図。
【図8】図7の右側面図。
【図9】本発明にかかる自動車用エアーバッグ装置の作
動状態を示す説明用断面図。
【図10】本発明の他の実施の形態における自動車用エ
アーバッグ装置の枠体とエアーバッグ支持体部分の分解
斜視図。
【図11】図10のC−C線に沿う断面図。
【図12】本発明の更に他の実施の形態における自動車
用エアーバッグ装置の枠体とエアーバッグ支持体部分の
分解斜視図。
【符号の説明】
2 インストルメントパネルコアー 3 内装カバー(表面パネル) 30 破断開放部 31,32 前,後破断開放部 30a ヒンジ溝 30b 中央破断用溝 30c 側部破断用溝 31A,32A 溶着片 40 自動車用エアーバッグ装置 41 エアーバッグ 42 エアーバッグケース(エアーバッグ支持体) 43 枠体 431 縁部 431A 接合片 432 貫通孔 44 補強板材 441,442 補強板 443,444 ヒンジ伸び代 70 エアーバッグ支持体 72 織布 721 縫い目 80 エアーバッグ支持体
フロントページの続き (72)発明者 林 晃史 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 (72)発明者 安田 満雄 富山県西砺波郡福光町土生新1200 三光合 成株式会社内 Fターム(参考) 3D044 BA01 BA07 BA08 BA12 BA14 BA17 BB01 BC03 BC07 BC13 BC15 BC21 3D054 AA02 AA03 AA07 AA13 AA14 AA17 AA18 AA21 BB02 BB09 BB10 BB16 BB23 BB24 DD09 DD13 DD34 EE14 EE19 EE20 FF04 FF15 FF17 FF20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車などの車両の衝突時にエアーバッ
    グを膨張展開して車内の乗員を衝撃から保護して、安全
    性を確保するための自動車用エアーバッグ装置であっ
    て、前記車両の室内に設けられた表面パネルの裏面側に
    配設され、インフレータからのガスにより膨張展開され
    る前記エアーバッグを折り畳んだ状態で支持すると共に
    前記表面パネルと対向する面にエアーバッグを固着させ
    たエアーバッグ支持体と、前記エアーバッグ支持体のエ
    アーバッグを固着させた面と相対向する前記表面パネル
    の裏面にエアーバッグ展開用の開口形状を決める破断用
    溝およびヒンジ溝を形成することにより構成される破断
    開放部と、前記表面パネルの裏面と前記エアーバッグ支
    持体間に位置して前記表面パネルおよび/または表面パ
    ネル内部に設けた固定部材に固定され、一端に前記表面
    パネルの前記破断開放部の周辺領域に対応する位置に裏
    面から密着または近接する縁部を有するとともに他端が
    前記エアーバッグ支持体と結合される枠体と、前記破断
    開放部を補強するために該破断開放部の裏面に固着さ
    れ、かつ前記枠体にヒンジ伸び代により前記枠体の表面
    パネル側開口が閉鎖された状態から前記エアーバッグが
    膨張展開できる状態に変位可能に連結された補強板材と
    を備えたことを特徴とする自動車用エアーバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記枠体は、前記縁部に表面パネルの裏
    面と対向するように形成された対向片を有し、この対向
    片が前記破断開放部とその開口の外周縁にまたがる位置
    で前記表面パネルに裏面から密着または近接することを
    特徴とする請求項1記載の自動車用エアーバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記対向片を前記表面パネルの裏面に当
    接させ、前記対向片に形成した複数の貫通孔に前記表面
    パネルの裏面に突設した溶着片を挿通して溶融し押しつ
    ぶすことにより枠体を表面パネルの前記破断開放部の開
    口外周縁に固着するように構成されていることを特徴と
    する請求項2に記載の自動車用エアーバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記枠体と前記エアーバッグ支持体は分
    離可能に結合されるように構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の自動車用
    エアーバッグ装置。
  5. 【請求項5】 前記各補強板に複数の貫通孔を形成し、
    この貫通孔に前記破断開放部の裏面に突設した溶着片を
    挿通して溶融し押しつぶすことにより各補強板を破断開
    放部に固着したことを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれか1項に記載の自動車用エアーバッグ装置。
  6. 【請求項6】 前記枠体および前記表面パネルに、これ
    らを相互に仮固定する仮固定部材を設けたことを特徴と
    する請求項3ないし5のいずれか1項に記載の自動車用
    エアーバッグ装置。
  7. 【請求項7】 前記補強板と前記表面パネルとの熱膨張
    差を吸収するスリットを前記補強板に形成したことを特
    徴とする請求項5または6記載の自動車用エアーバッグ
    装置。
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