JP2002187797A - Siエピタキシャルウェーハの製造方法及びSiエピタキシャルウェーハ - Google Patents
Siエピタキシャルウェーハの製造方法及びSiエピタキシャルウェーハInfo
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Abstract
Siエピタキシャルウェーハにおいて、低温プロセスで
も、良質なSi層をエピタキシャル成長すること。 【解決手段】 Si基板SUBにSi層SIをエピタキ
シャル成長してSiエピタキシャルウェーハを製造する
方法であって、前記Si基板上にSi1-xGexバッファ
層SGをエピタキシャル成長するバッファ層形成工程
と、前記Si1-xGexバッファ層上に前記Si層をエピ
タキシャル成長するSi層形成工程とを備え、前記バッ
ファ層形成工程は、前記Si1-xGexバッファ層のGe
組成比xを0.1≦x≦0.3とし、かつ、Si1-xG
exバッファ層の膜厚tを0<t≦60nmとする。
Description
をエピタキシャル成長するSiエピタキシャルウェーハ
の製造方法及びSiエピタキシャルウェーハに関する。
ハは、Si基板の研磨終了後、あるいは埋め込み拡散層
を形成した後等のウェーハ上に気相成長法により単結晶
Si薄膜を形成したものであり、微小欠陥の発生を抑制
でき、活性領域以外の抵抗を小さくして発熱による誤動
作防止を図ることができる省電力素子等に適したウェー
ハとして用いられている。
おける単結晶Si薄膜の成膜において、気相成長時の温
度を低温化することが要望されている。すなわち、例え
ば、Si−LSIの製造工程の途中工程で上記単結晶S
i薄膜の成膜を行う場合、低温エピタキシャル成長によ
れば、前工程やエピタキシャル成長中にドーピングされ
た不純物の拡散を抑え、急峻な不純物分布を保つことが
できるためである。また、エピタキシャル成長に発生す
るサセプタ等からの金属汚染は、高温成長になるほど顕
著になるため、低温化により金属汚染を低減することが
できるためである。
としては、従来、MBE(MolecularBeam Epitaxy)、G
SMBE(Gas Source MBE)、UHV−CVD(Ultra Hig
h Vacuum Chemical Vapour Deposition)といった超高真
空系で、品質の高いエピタキシャル膜の成膜が可能にな
っている。しかしながら、これらの成膜方法では、成長
速度が遅く、しかも、ウェーハのハンドリングや成長前
の真空引き等の準備等に時間がかかると共に、エピタキ
シャル炉の保守が難しいため、量産には不向きである。
ル成長としては、減圧化学気相成長法(減圧CVD)(L
ow Pressure CVD/Reduced Pressure CVD)が一般に用い
られている。この減圧CVDによるSi低温エピタキシ
ャル成長は、従来、希フッ酸等による前処理で自然酸化
膜を除去したSi基板をエピタキシャル炉に入れ、H 2
(水素)雰囲気中で700〜1000℃、1〜15分の
ベーキングを行い、続けてSiH4により800〜10
00℃(SiH2Cl2(DCS)の場合は、900〜1
000℃、あるいはSi2H6の場合は、700〜100
0℃)で、エピタキシャル成長するプロセスが一般的で
ある。
来の技術では、以下のような課題が残されている。すな
わち、上記従来の減圧CVDによるSi低温エピタキシ
ャル成長では、スタッキングフォールト(SF)等の欠
陥が多く、また、膜厚が厚いとヘイズが発生するため、
厚いエピタキシャル層を積層することができないと共
に、パーティクルが多いという不都合があった。また、
U.S.Patent5,358,895には、SiにGeを3%ドーピン
グして成膜する方法が提案されているが、この場合、S
i中にGeが不純物として入っているため、酸化膜の耐
圧性が低くなってしまう不都合がある。
ので、低温プロセスでも、良質なSi層をエピタキシャ
ル成長することができるSiエピタキシャルウェーハの
製造方法及びSiエピタキシャルウェーハを提供するこ
とを目的とする。
決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明
のSiエピタキシャルウェーハの製造方法は、Si基板
にSi層をエピタキシャル成長してSiエピタキシャル
ウェーハを製造する方法であって、前記Si基板上にS
i1-xGexバッファ層をエピタキシャル成長するバッフ
ァ層形成工程と、前記Si1-xGexバッファ層上に前記
Si層をエピタキシャル成長するSi層形成工程とを備
え、前記バッファ層形成工程は、前記Si1-xGexバッ
ファ層のGe組成比xを0.1≦x≦0.3とし、か
つ、Si1-xGe xバッファ層の膜厚tを0<t≦60n
mとすることを特徴とする。
法では、バッファ層形成工程において、Si1-xGexバ
ッファ層のGe組成比xを0.1≦x≦0.3とし、か
つ、Si1-xGexバッファ層の膜厚tを0<t≦60n
mとするので、後述するように、Si1-xGexバッファ
層による界面付近の結晶性向上等により、従来より低温
プロセスでも欠陥が大幅に減少し、膜厚が厚くてもヘイ
ズフリーの膜を積むことができると共にパーティクルを
減少させることができる。また、エピタキシャル成長前
の水素雰囲気中のベーキング温度をより低温化すること
及びベーキング時間を短縮することができる。
ハの製造方法は、前記バッファ層形成工程と前記Si層
形成工程とにおいて、前記Si1-xGexバッファ層と前
記Si層との成長温度を900℃以下とした場合に特に
有効である。すなわち、Siエピタキシャルウェーハの
製造工程では、成長温度を900℃以下とすることによ
り、不純物がSi基板にドーピングされている場合、急
峻な不純物分布を保持できると共に、金属汚染が少ない
Siエピタキシャルウェーハを得ることができる。しか
し、成長温度を900℃以下とすると、欠陥が多く、ま
たヘイズが発生し易く、しかもパーティクルが多くなる
問題点があった。本発明のSiエピタキシャルウェーハ
の製造方法は、900℃以下の成膜温度でも前記の問題
が低減されたSiエピタキシャルウェーハを得ることが
できる。
ハの製造方法は、前記バッファ層形成工程において、G
eH4又はGe2H6のいずれか及びSiH4、SiH2C
l2又はSi2H6のいずれかをソースガスとして減圧C
VDにより前記Si1-xGexバッファ層を成長し、前記
Si層形成工程において、SiH4、SiH2Cl2又は
Si2H6をソースガスとして減圧CVDによりSi層形
成工程を成長することが好ましい。
法では、バッファ層形成工程において、GeH4又はG
e2H6のいずれか及びSiH4、SiH2Cl2又はSi2
H6のいずれかをソースガスとして減圧CVDによりS
i1-xGexバッファ層を成長するので、量産性に優れ、
SiH4よりも還元性の高いゲルマニウムソースガスが
Si基板表面の残留不純物成分を除去し、欠陥等の原因
物質を除去することができる。
Si基板にエピタキシャル成長されたSi層を有するS
iエピタキシャルウェーハであって、上記本発明のSi
エピタキシャルウェーハの製造方法により作製されたこ
とを特徴とする。また、本発明のSiエピタキシャルウ
ェーハは、Si基板にエピタキシャル成長されたSi層
を有するSiエピタキシャルウェーハであって、前記S
i基板上にエピタキシャル成長されたSi1-xGexバッ
ファ層を備え、前記Si層は、前記Si1-xGexバッフ
ァ層上にエピタキシャル成長されており、前記Si1-x
Gexバッファ層は、Ge組成比xが0.1≦x≦0.
3であり、かつ、膜厚tが0<t≦60nmであること
を特徴とする。
は、Ge組成比xが0.1≦x≦0.3、かつ、膜厚t
が0<t≦60nmでSi1-xGexバッファ層が成長さ
れるので、良質なSi層を低温プロセスで得ることがで
き、不純物がSi基板にドーピングされている場合、急
峻な不純物分布を保持できると共に、金属汚染が少ない
高品質のSiエピタキシャルウェーハとなる。
シャルウェーハの製造方法及びSiエピタキシャルウェ
ーハの一実施形態を、図1から図3を参照しながら説明
する。
は、図1に示すように、Si基板SUBにエピタキシャ
ル成長されたSi層SIを有するものであり、その構成
を製造方法と合わせて以下に説明する。本実施形態のS
iエピタキシャルウェーハを製造するには、まず、ポリ
ッシュドウェーハで面方位(001)のSi基板SUB
を、通常のSC1洗浄を行った後に、希フッ化水素酸に
より自然酸化膜を除去する前処理を行う。
減圧CVD炉内に入れ、圧力4.0×103Pa、50
slmの水素流雰囲気中で900℃、1分の水素ベーク
処理を行う。なお、比較のため、同条件において110
0℃の高温で水素ベーク処理したサンプルも作製した。
この減圧CVD炉は、例えば枚葉式でランプ加熱方式の
ものを用いている。さらに、水素ベーク処理後に、続け
てSi1-xGexバッファ層SGをエピタキシャル成長す
る。
は、水素雰囲気中でSiH4及びGeH4をソースガスと
し、成長温度を900℃以下とすると共に、Ge組成比
xを0.1≦x≦0.3にし、かつ、膜厚tを0<t≦
60nmとする。なお、本実施形態では、成長温度68
0℃、圧力5.3×103Pa、水素流量26.3sl
mに設定し、SiH4とGeH4との流量比を変化させて
Ge組成比が0.10及び0.15のSi1-xGexバッ
ファ層SGをそれぞれ成膜した。なお、比較として、同
条件においてGe組成比が0.05のサンプルも作製し
た。
は、20、40、60nmのそれぞれに設定して作製し
た。
後、続けてSi1-xGexバッファ層SG上にSi層SI
をエピタキシャル成長する。このSi層SIの成膜は、
水素雰囲気中でSiH4をソースガスとして用い、成長
温度850℃、圧力5.3×103Pa、水素流量2
6.3slm、SiH4ガス流量100sccmに設定
して行った。また、Si層SIの膜厚は、0.5、1.
0、1.5、2.0μmのそれぞれに設定して作製し
た。
ウェーハについて、ヘイズ及びパーティクル(輝点数で
評価)を分析評価した結果を、図2の表に示す(なお、
Si層膜厚は、1.0μm)。また、比較のため作製し
たバッファ層がない従来のSiエピタキシャルウェーハ
について、分析評価した結果も図3の表に示す。
のSurfscan6420を用いて行った。この分析
装置は、ウェーハ表面上をAr(アルゴン)レーザ光で
走査し、ミラー系を通してレーザ光散乱量を見るもので
あり、これにより測定した異物の大きさを0.1μmか
ら0.01μm刻みで測定できると共に測定した異物の
位置(x−y座標)を高精度に特定することができるも
のである。
層がない従来のSiエピタキシャルウェーハでは、膜厚
が厚くなるほどヘイズが悪化しており、特に1μm以上
では全面ヘイズとなった。なお、1100℃の高温水素
ベークを行った場合は、従来のバッファ層のないSiエ
ピタキシャルウェーハでもヘイズがなくなり、輝点数も
著しく改善されているのがわかるが、1100℃の高温
処理では、低温プロセスではなくなってしまう。
Gexバッファ層SGを有するSiエピタキシャルウェ
ーハでは、図2からわかるように、Si1-xGexバッフ
ァ層SGのGe組成比xが0.10以上ではヘイズが無
くなると共に、Si1-xGexバッファ層SGが薄くなる
ほどヘイズ及び輝点数も減少している。特に輝点数は1
100℃の高温水素ベークを行った従来のバッファ層の
ないSiエピタキシャルウェーハと比べても著しく改善
されているのがわかる。なお、Si1-xGexバッファ層
SGの膜厚は、本来不要なSiGe層が膜中に少なくな
るため、薄い方がよい。
組成比xが高いほど、臨界膜厚(転位を発生して格子緩
和を生ずる膜厚)が小さくなるため、Si1-xGexバッ
ファ層SGの厚みは、Ge組成比xが高い場合に、より
薄くする必要がある。すなわち、Si1-xGexバッファ
層SGのGe組成比xが0.3を越えると、臨界膜厚に
近くなって欠陥が入り易くなる、あるいは、臨界膜厚を
越えてしまって欠陥が入るため、上記のように厚みは、
60nm以下にする必要がある。
下の低温領域においても良質なSi層SIを得ることが
できる。すなわち、Si基板との界面において、基板表
面に存在する欠陥や残留不純物の影響を受けながらエピ
タキシャル成長が始まるため、界面付近での結晶性がエ
ピタキシャル膜全体の品質を左右している。特にスタッ
キングフォールトは、この界面を起点として発生する。
ex膜は、Si膜に比べて結晶性の高いエピタキシャル
膜が得られる。また、Si1-xGex膜は、Si膜よりも
弾性定数が小さい(すなわち、柔らかい)ため、Si基
板表面に存在する欠陥や残留不純物の影響を緩和する効
果も有している。したがって、本実施形態では、Si1-
xGexバッファ層SGがSi基板SUBとの界面でSi
膜よりも欠陥の少ない膜となると共に、Si基板表面の
欠陥等の影響を緩和し、エピタキシャル膜全体の欠陥を
減少させる機能を有している。
のエピタキシャル成長に、GeH4を用いており、Ge
H4は、SiH4よりも還元性が高い。すなわち、Si基
板SI表面に供給されたGeH4ガスが、Si基板SI
表面に残留している不純物成分(吸着酸素、吸着有機
物、吸着水分等)を除去して、欠陥等の原因物質を除去
する効果を有している。
に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲において種々の変更を加えることが可能である。
バッファ層SGのエピタキシャル成長にGeH4とSi
H4とを用いたが、Ge2H6やSiH2Cl2、Si2H6
をソースガスとして用いても構わない。また、Si層S
Iのエピタキシャル成長にSiH4を用いたが、SiH2
Cl2又はSi2H6をソースガスとして用いても構わな
い。また、上記実施形態では、Si基板として面方位
(001)のポリッシュドウェーハを用いたが、面方位
の異なるポリッシュドウェーハ又はパターン形成や不純
物ドーピングされているSi−LSIの製造工程におけ
る途中工程のウェーハを用いても構わない。また、上記
実施形態では、SC1洗浄、希フッ化水素酸による自然
酸化膜除去、900℃1分の水素ベーク処理からなる前
処理を行ったが、他の前処理方法や異なった水素ベーク
温度、時間を用いても構わない。これらの場合も、上記
実施形態と同様の効果を得ることができる。
本発明のSiエピタキシャルウェーハの製造方法及びS
iエピタキシャルウェーハによれば、Ge組成比xが
0.1≦x≦0.3、かつ、膜厚tが0<t≦60nm
のSi1-xGexバッファ層を成膜した後にSi層を成膜
するので、低温プロセスでも欠陥が大幅に減少し、膜厚
が厚くてもヘイズフリーの良質なSi膜を積めることが
できると共にパーティクルを減少させることができる。
また、900℃以下の低温プロセスが可能であるので、
エピタキシャル成長前の水素雰囲気中のベーキング温度
及びベーキング時間を短縮することができ、不純物がS
i基板にドーピングされている場合、急峻な不純物分布
を保持できると共に、金属汚染が少ない高品質のSiエ
ピタキシャルウェーハとなる。
製造方法及びSiエピタキシャルウェーハの一実施形態
において、Siエピタキシャルウェーハを示す要部の拡
大断面図である。
製造方法及びSiエピタキシャルウェーハの一実施形態
において、バッファ層の膜厚及びGe組成比を変えた場
合のヘイズの有無及びレベルと輝点数とを分析した結果
を示す表である。
製造方法及びSiエピタキシャルウェーハの従来例にお
いて、Si層の膜厚を変えた場合のヘイズの有無及びレ
ベルと輝点数とを分析した結果を示す表である。
Claims (5)
- 【請求項1】 Si基板にSi層をエピタキシャル成長
してSiエピタキシャルウェーハを製造する方法であっ
て、 前記Si基板上にSi1-xGexバッファ層をエピタキシ
ャル成長するバッファ層形成工程と、 前記Si1-xGexバッファ層上に前記Si層をエピタキ
シャル成長するSi層形成工程とを備え、 前記バッファ層形成工程は、前記Si1-xGexバッファ
層のGe組成比xを0.1≦x≦0.3とし、かつ、S
i1-xGexバッファ層の膜厚tを0<t≦60nmとす
ることを特徴とするSiエピタキシャルウェーハの製造
方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載のSiエピタキシャルウ
ェーハの製造方法において、 前記バッファ層形成工程と前記Si層形成工程とは、前
記Si1-xGexバッファ層と前記Si層との成長温度を
900℃以下とすることを特徴とするSiエピタキシャ
ルウェーハの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のSiエピタキシ
ャルウェーハの製造方法において、 前記バッファ層形成工程は、GeH4又はGe2H6のい
ずれか及びSiH4、SiH2Cl2又はSi2H6のいず
れかをソースガスとして減圧CVDにより前記Si1-x
Gexバッファ層を成長し、 前記Si層形成工程は、SiH4、SiH2Cl2又はS
i2H6をソースガスとして減圧CVDによりSi層形成
工程を成長することを特徴とするSiエピタキシャルウ
ェーハの製造方法。 - 【請求項4】 Si基板にエピタキシャル成長されたS
i層を有するSiエピタキシャルウェーハであって、 請求項1から3のいずれかに記載のSiエピタキシャル
ウェーハの製造方法により作製されたことを特徴とする
Siエピタキシャルウェーハ。 - 【請求項5】 Si基板にエピタキシャル成長されたS
i層を有するSiエピタキシャルウェーハであって、 前記Si基板上にエピタキシャル成長されたSi1-xG
exバッファ層を備え、 前記Si層は、前記Si1-xGexバッファ層上にエピタ
キシャル成長されており、 前記Si1-xGexバッファ層は、Ge組成比xが0.1
≦x≦0.3であり、かつ、膜厚tが0<t≦60nm
であることを特徴とするSiエピタキシャルウェーハ。
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Cited By (7)
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