JP2002169295A - ポジ型レジスト組成物 - Google Patents

ポジ型レジスト組成物

Info

Publication number
JP2002169295A
JP2002169295A JP2001272097A JP2001272097A JP2002169295A JP 2002169295 A JP2002169295 A JP 2002169295A JP 2001272097 A JP2001272097 A JP 2001272097A JP 2001272097 A JP2001272097 A JP 2001272097A JP 2002169295 A JP2002169295 A JP 2002169295A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
acid
resin
resist composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001272097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002169295A5 (ja
JP4262427B2 (ja
Inventor
Yutaka Adegawa
豊 阿出川
Shiro Tan
史郎 丹
Tadahiro Sorori
忠弘 曽呂利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001272097A priority Critical patent/JP4262427B2/ja
Publication of JP2002169295A publication Critical patent/JP2002169295A/ja
Publication of JP2002169295A5 publication Critical patent/JP2002169295A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4262427B2 publication Critical patent/JP4262427B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に半導体デバイス等の製造において、解像
力に優れたレジスト組成物、更には高解像力に加えて孤
立ラインの線幅再現性に優れたレジスト組成物及び高解
像力に加えて高感度、プロファイル形状が良好な電子線
又はX線用レジスト組成物を提供すること。 【解決手段】テロメリゼーション法もしくはオリゴメリ
ゼーション法により製造されたフルオロ脂肪族化合物か
ら導かれたフルオロ脂肪族基を側鎖に有する高分子化合
物を含有するポジ型レジスト組成物、及び重量平均分子
量が3,000を超え、300,000以下であり特定
の構造を有するアルカリ可溶性樹脂または酸の作用によ
り分解し、アルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹
脂を含有することを特徴とする電子線またはX線用化学
増幅系ポジ型レジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷板やIC
等の半導体製造工程、液晶、サーマルヘッド等の回路基
板の製造、更にその他のフォトファブリケーション工程
に使用される化学増幅系ポジ型レジスト組成物に関する
ものであり、更に詳しくは、i線等の紫外線、エキシマ
レーザー光(F2,XeCl,KrF,ArF)等の遠紫
外線、更に電子線、分子線、γ線、シンクロトロン放射
線などの輻射線に感応する高集積回路作製用レジストと
して特に好適に用いられるレジスト組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】集積回路はその集積度を益々高めてお
り、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハーフ
ミクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必
要とされるようになってきた。この必要な解像力を達成
するためにフォトリソグラフィーに用いられる露光装置
の使用波長は益々短波化し、今では、遠紫外光やエキシ
マレーザー光(F2,XeCl,KrF,ArFなど)が
検討されるまでになってきている。更に、電子線による
直描やマスクを介した一括露光なども検討されている。
【0003】また集積回路の高集積度化に伴って、ウエ
ハーのエッチング方式が従来のウエットエッチングから
ドライエッチングに移行しており、そのため、耐ドライ
エッチング性、耐熱性が必要とされている。従来のノボ
ラック樹脂とナフトキノンジアジド化合物から成るレジ
ストは、耐ドライエッチング性、耐熱性は良好なもの
の、これを遠紫外光やエキシマレーザー光を用いたリソ
グラフィーのパターン形成に用いると、ノボラック及び
ナフトキノンジアジドの遠紫外領域に於ける吸収が強い
ために光がレジスト底部まで到達しにくくなり、低感度
でテーパーのついたパターンしか得られない。
【0004】上記の問題を解決する別の手段が、米国特
許4491628号、欧州特許249139号、特開昭
59−43439号、Polym.Eng.Sci.,
23(18),1012(1983)等に記載されてい
る化学増幅系レジスト組成物である。化学増幅系ポジ型
レジスト組成物は、遠紫外光などの放射線の放射により
露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によっ
て、活性放射線の照射部と非照射部の現像液に対する溶
解性を変化させパターンを基板上に形成させるパターン
形成材料である。
【0005】上記ポジ型化学増幅系レジスト組成物は、
放射線露光によって酸を発生する化合物(光酸発生
剤)、及び酸分解性基を有するアルカリ可溶性樹脂とか
ら成る2成分系(米国特許4491628等)と、アル
カリ可溶性樹脂、光酸発生剤及び酸との触媒反応によっ
てアルカリ可溶となる溶解阻止化合物(酸分解性溶解阻
止剤)から成る3成分系(欧州特許249139、特開
平2−248953等)に大別できる。これらのいずれ
の系も、ノボラックとナフトキノンジアジド化合物とか
ら成るレジストと同様に、高解像力を達成するために
は、露光部と非露光部の溶解速度差を大きくすることが
必要である。更に、上記2成分系にアルカリ溶解抑止化
合物を加えた多成分系も好適に用いることができる。
【0006】微細加工が進むにつれ、いずれの露光光源
を用いた際も、高い解像力を有することが望まれ、更に
は、孤立ラインの線幅再現性に優れたレジスト組成物が
望まれてきている。孤立ラインとは、隣のラインと広い
間隔を空けて位置するラインであり、微細加工が進むに
つれ、この孤立ラインが基板界面から剥離し消失すると
いう問題(ライン飛び)が生じている。
【0007】かかる化学増幅系レジスト組成物組成物に
は、ストリエーションなどを無くし、塗布性を向上させ
るために、界面活性剤を配合することが一般的である。
一般的な界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエ
ーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
ブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪酸エステル類、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類などの
ノニオン系界面活性剤のほか、フッ素系界面活性剤、オ
ルガノシロキサンポリマーやアクリル酸系若しくはメタ
クリル酸系(共)重合ポリマーなどをあげることができ
る。更に、特公平7−21626にはアルカリ可溶性樹
脂、少なくともモノオキシモノカルボン酸エステルを含
有する有機溶剤、フッ素系界面活性剤及び放射線感応性
物質よりなることを特徴とする半導体微細加工用レジス
ト組成物が開示されている。また、特開平7−2468
73号公報には特定構造の溶剤とフッ素系界面活性剤と
の組み合わせ及び特開2000−162768公報には
特定構造のフッ素系界面活性剤を用いた化学増幅系フォ
トレジスト組成物が開示されている。しかしながら、上
記界面活性剤を用いても、ストリエーションなどの塗布
性は改善されるものの、孤立ラインの飛びに関しては必
ずしも十分とは言えず、孤立ラインの線幅再現性が望ま
れていた。
【0008】尚、電子線またはX線によるパターン形成
技術は、次世代もしくは次々世代のパターン形成技術と
して、高解像度であり、更には高感度かつ矩形なプロフ
ァイル形状を達成し得るレジスト組成物の開発が望まれ
ているが、ポジ型電子線あるいはX線レジストの場合、
大気中の塩基性汚染物質の影響あるいは照射装置内外で
曝される影響(塗膜の乾燥)を受けやすく表面が難溶化
し、ラインパターンの場合にはT−Top形状(表面が
T字状の庇になる)になり、コンタクトホールパターン
の場合には表面がキャッピング形状(コンタクトホール
表面に庇形成)になるという問題があった。また、キャ
ッピング形状あるいはT−Top形状を防止するため
に、バインダーを親水的にすると膜べりが起こるという
問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、特に半導体デバイス等の製造において、解像力に優
れたレジスト組成物に関するものであり、更には高解像
力に加えて孤立ラインの線幅再現性に優れたレジスト組
成物及び高解像力に加えて高感度、プロファイル形状が
良好な電子線又はX線用レジスト組成物を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を進めた結果、レジスト組成物に特定のフッ素系ポリマ
ーを添加することにより、高い解像力、更には孤立ライ
ンの線幅再現性に優れたレジスト組成物が得られること
を見い出した。本発明は、フルオロ脂肪族基そのものの
製造プロセスや構造・組成分布を詳細に検討する事でな
しえた知見に基づく発明であり、共重合成分や、フルオ
ロ脂肪族基の置換数に着眼して開発されてきた、従来の
フッ素系ポリマー含有感光層技術とは異なる技術思想に
基づくものである。即ち、本発明は後述の(1)または
(2)のような構成を有するポジ型レジスト組成物が、
前記技術課題に対し優れた効果を発揮し、高解像力で、
感度を低下させることなく孤立ライン飛び発生を抑制す
るという知見を得てなされたものである。
【0011】本発明は、以下の構成からなる。 (1)(A)酸の作用により分解し、アルカリ現像液
に対する溶解性が増大する樹脂、 アルカリ可溶性樹脂と、酸の作用により分解しアルカ
リ現像液に対する溶解性が増大する低分子化合物、又は 酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解
性が増大する樹脂及び酸の作用により分解しアルカリ現
像液に対する溶解性が増大する低分子化合物と、(B)
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
と、(C)テロメリゼーション法もしくはオリゴメリゼ
ーション法により製造されたフルオロ脂肪族化合物から
導かれたフルオロ脂肪族基を側鎖に有する高分子化合物
とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
【0012】(2)(A)酸の作用により分解し、ア
ルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、 アルカリ可溶性樹脂と、酸の作用により分解しアルカ
リ現像液に対する溶解性が増大する低分子化合物、又は 酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解
性が増大する樹脂及び酸の作用により分解しアルカリ現
像液に対する溶解性が増大する低分子化合物と、(B)
活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
と、(C)下記一般式(1)で表されるフルオロ脂肪族
基を側鎖に有する高分子化合物であり、かつ、該高分子
化合物中に一般式(F1)におけるnが3,4,5及び
6である基が混在し、この際、n=4である基を有する
成分がn=3,4,5及び6の成分の総和に対して40
モル%以上97モル%以下であるか、もしくは、n=3
である基を有する成分がn=3,4,5及び6の成分の
総和に対して40モル%以上97モル%以下である高分
子化合物を含有することを特徴とするポジ型レジスト組
成物。
【0013】
【化8】
【0014】(一般式(F1)においてR2及びR3は、
各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基を
表し、Xは単結合もしくは2価の連結基を表し、Yは高
分子主鎖を表し、mは0以上の整数、nは1以上の整数
を表す。)
【0015】(1)または(2)の構成成分としてのフ
ルオロ脂肪族基を側鎖に有するポリマーが従来公知のも
のに比較して特に優れる原理は、現時点で十分に明らか
ではないが次の様な可能性が考えれられる。(1)のテ
ロメリゼーション法もしくはオリゴメリゼーション法に
より製造されたフルオロアルキル基の使用の効果は、他
の典型的製造法である、電解フッ素化法と構造的に異な
る脂肪族アルキル基を与えることや、組成の分布がより
広くなる事が有利に作用している可能性がある。例え
ば、炭素数の異なるフッ素化アルキル基が混合すること
や、一部分岐アルキル構造を有する脂肪族フルオロアル
キル基が混入してくることが有利に作用している可能性
がある。(2)の構成要件が優れるという本発明者らの
知見はこの推定を支持するものであり、一般式(1)の
典型的フルオロ脂肪族基の内、特定の炭素数を中心値と
しながら、かつ組成に分布のあるものを使用すること
で、優れた効果が得られる事を見出した。
【0016】(3)(a)電子線又はX線の照射により
酸を発生する化合物 (b)重量平均分子量が3,000を超え、300,0
00以下であり、更に、下記条件(1)および(2)を
満たすアルカリ可溶性樹脂 (1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
とも一種有すること (2)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと
【0017】
【数3】
【0018】(ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。ただしベ
ンゾジオキソール構造は除く。また、Nπ=6の場合、
該置換基は水酸基を含まない。)を含有することを特徴
とする電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組
成物。
【0019】(4)(b)アルカリ可溶性樹脂が、以下
の一般式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の少な
くとも一つを構成成分として有することを特徴とする前
記(3)に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型
レジスト組成物。
【化9】
【化10】 一般式(1)〜(5)において、R101は、水素原子あ
るいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、
Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞ
れ独立に、炭素数1から12の直鎖状、分岐状、あるい
は、環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
ラルキル基、あるいは水素原子を表す。また、これらは
互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成し
ても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整
数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,
3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。但し、一般式(1)にお
いて、Ra、Rb、Rcは水素原子とはならない。また(1)
において、ベンゾジオキソール構造を除く。
【0020】(5)(a)電子線又はX線の照射により
酸を発生する化合物 (b')重量平均分子量が3,000を超え、300,
000以下であり、更に、下記条件(1)および(2)
を満たす、酸の作用により分解しアルカリ現像液に対す
る溶解性が増大する樹脂(酸分解性樹脂) (1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
とも一種有すること (2)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと
【0021】
【数4】
【0022】(ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。ただしベ
ンゾジオキソール構造は除く。また、Nπ=6の場合、
該置換基は水酸基を含まない。)を含有することを特徴
とする電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組
成物。
【0023】(6)(b')成分の酸分解性樹脂が、以
下の一般式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の少
なくとも一つを構成成分として有することを特徴とする
前記(5)に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ
型レジスト組成物。
【0024】
【化11】
【化12】
【0025】一般式(1)〜(5)において、R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、
Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖
状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基、水素原子、又は酸分解
性基を表す。また、これらは互いに連結して炭素数24
以下の5員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,
t,u,v,w,xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q
+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満た
す。但し、一般式(1)において、Ra、Rb、Rcは水素原
子とはならない。また(1)において、ベンゾジオキソ
ール構造を除く。
【0026】(7)(b)アルカリ可溶性樹脂の分子量
分布が1.0〜1.5であることを特徴とする(3)又
は(4)に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型
レジスト組成物。 (8)(b')酸の作用により分解しアルカリ現像液に
対する溶解性が増大する樹脂の分子量分布が1.0〜
1.5であることを特徴とする(5)または(6)に記
載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成
物。
【0027】(9)(c)酸により分解しうる基を有
し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増
大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物を
更に含有することを特徴とする(3)〜(8)のいずれ
かに記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジス
ト組成物。
【0028】(10)(d)カチオン重合性の機能を有
する化合物を更に含有することを特徴とする前記(3)
〜(9)のいずれかに記載の電子線またはX線用化学増
幅系ポジ型レジスト組成物。 (11)(d')ビニル化合物、シクロアルカン化合
物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド
化合物から選択される少なくとも1種の化合物であるこ
とを特徴とする(3)〜(10)のいずれかに記載の電
子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
【0029】(12)前記(d’)の化合物が、一般式
(A)で表される化合物であることを特徴とする前記
(11)に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型
レジスト組成物。
【0030】
【化13】
【0031】Ra、Rb、Rc;同一又は異なっても良
く、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基
又はアリール基を表し、またそれらの内の2つが結合し
て飽和又はオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。
d;アルキル基又は置換アルキル基を表す。
【0032】(13)(a)電子線又はX線の照射によ
り酸を発生する化合物が、下記一般式(I)〜一般式
(III)で表される化合物のうち少なくとも1つを含有
することを特徴とする前記(3)〜(12)のいずれか
に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト
組成物。
【0033】
【化14】
【0034】式中、R1〜R37は、同一又は異なって、
水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、直
鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシル
基、ハロゲン原子、又は−S−R38基を表す。R38は、
直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリール基
を表す。また、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R37
うち、2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸素、イオ
ウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上を含む環
を形成していてもよい。X-は、スルホン酸のアニオン
を表す。
【0035】以下に、好ましい態様を記載する。 (14) X-が、少なくとも1個のフッ素原子、少な
くとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あ
るいは環状アルキル基、少なくとも1個のフッ素原子で
置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基、少
なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニル
基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニ
ルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換された
スルホニルアミノ基、少なくとも1個のフッ素原子で置
換されたアリール基、少なくとも1個のフッ素原子で置
換されたアラルキル基、及び少なくとも1個のフッ素原
子で置換されたアルコキシカルボニル基、から選択され
た少なくとも1種を有するベンゼンスルホン酸、ナフタ
レンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニオ
ンであることを特徴とする前記(13)に記載の電子線
またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
【0036】(15)溶剤としてプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテートを主に含むことを特徴と
する前記(3)〜(14)のいずれかに記載の電子線ま
たはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
【0037】(16)(e)有機塩基性化合物を更に含
有することを特徴とする前記(3)〜(15)のいずれ
かに記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジス
ト組成物。
【0038】(17)(f)フッ素系及び/又はシリコ
ン系界面活性剤を更に含有することを特徴とする前記
(3)〜(16)のいずれかに記載の電子線またはX線
用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
【0039】
【発明の実施の形態】〔I〕まず、本発明による高解像
力、更には孤立ラインの線幅再現性にも優れたレジスト
組成物である上記(1)及び(2)の構成のポジ型レジ
スト組成物について詳細に説明する。
【0040】まず、(C)成分としてのフルオロ脂肪族
基を側鎖に有する高分子化合物(「フッ素系ポリマー」
と略記することもある)について説明する。本発明で用
いるフッ素系ポリマーは上記(1)及び(2)の構成に
記載した要件を満たすものならばどんなポリマーの形態
でもよい。具体的な形態としてはアクリル樹脂、メタア
クリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリアセタール樹脂、フェノール/ホルムアルデヒド縮
合樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、無水マレイン酸/
αオレフィン樹脂、α−ヘテロ置換メタクリル樹脂など
を用いることができる。そのうち、アクリル樹脂、メタ
アクリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
ウレタン樹脂が有用であり、特にアクリル樹脂、メタア
クリル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用である。
【0041】本発明の側鎖に用いるフルオロ脂肪族基の
一つは、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれ
る)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法と
もいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物か
ら導かれるものである。これらのフルオロ脂肪族化合物
の製造法に関しては、例えば、「フッ素化合物の合成と
機能」(監修:石川延男、発行:株式会社シーエムシ
ー、1987)の117〜118ページや、「Chemistr
y of Organic Fluorine Compounds II」(Monograph
187,Ed by Milos Hudlicky and Attila E.Pavlath,Amer
ican Chemical Society 1995)の747−752ページ
に記載されている。テロメリゼーション法とは、ヨー化
物等の連鎖移動常数の大きいアルキルハライドをテロー
ゲンとして、テトラフルオロエチレン等のフッ素含有ビ
ニル化合物のラジカル重合を行い、テロマーを合成する
方法である(Scheme-1に例を示した)。
【0042】
【化15】
【0043】得られた、末端ヨウ素化テロマーは通常、
例えば[Scheme2]のごとき適切な末端化学修飾を施さ
れ、フルオロ脂肪族化合物へと導かれる。これらの化合
物は必要に応じ、さらに所望のモノマー構造へと変換さ
れフルオロ脂肪族基含有ポリマーの製造に使用される。
【0044】
【化16】
【0045】本発明のフルオロ脂肪族基を側鎖に有する
高分子化合物中の側鎖に導かれる化合物として好適な、
上記テロマー法により製造された化合物の具体例として
は、例えば、ダイキン化成品販売株式会社で販売されて
いる、フッ素系化学製品A−1110,A−1210,
A−1310,A−1420,A−1620,A−18
20,A−2020,A−1260,A−1460,A
−1660,A−1860,A−1435,A−163
5,A−1835,A−1473,A−1637,A−
1837,A−1514,A−3420,A−362
0,A−3820,A−4020,A−3260,A−
3460,A−3660,A−3860,A−363
7,A−3837,A−5210,A−5410,A−
5610,A−5810,A−7110,A−721
0,A−7310,A−9211,C−1100,C−
1200,C−1300,C−1400,C−150
0,C−1600,C−1700,C−1800,C−
1900,C−2000,C−5200,C−540
0,C−5600,C−5800,C−5208,C−
5408,C−5608,C−6008,C−820
0,C−8300,C−8500,C−9211,C−
8208,C−8308,C−8508,C−921
6,E−1430,E−1630,E−1830,E−
2030,E−3430,E−3630,E−383
0,E−4030,E−5244,E−5444,E−
5644,E−5844,F−1420,F−162
0,F−1820,F−2020、I−1200、I−
1300,I−1400,I−1600,I−170
0,I−1800,I−2000,I−1420,I−
1620,I−1820,I−2020,I−320
0,I−3400,I−3600,I−3800,I−
4000,I−3620,I−3820,I−402
0,I−5200,I−5400,I−5600,I−
8208,I−8207,I−8407,I−860
7,M−1110,M−1210,M−1420,M−
1620,M−1820,M−2020,M−342
0,M−3620,M−3820,M−4020,M−
3433,M−3633,M−3833,M−403
3,M−5210,M−5410,M−5610,M−
5810,M−6010,M−7210,M−731
0,R−1110,R−1210,R−1420,R−
1620,R−1820,R−2020,R−143
3,R−1633,R−1833,R−3420,R−
3620,R−3820,R−4020,R−343
3,R−5210,R−5410,R−5610,R−
5810,6010,R−7210,R−7310,U
−1310,U−1710や、また、日本メクトロン株
式会社にて製造される、CHEMINOX FA、FA
−M,FAAC、FAAC−M,FAMAC、FAMA
C−M等があげられ、これらのフッ素系化学製品の主成
分の構造は下記一般式TM−1で表されるものである
(式中nは0から20の整数である)。
【0046】
【化17】
【0047】これらのフッ素系化学製品は、当業者間で
公知の方法により、側鎖にフルオロ脂肪族基を有する高
分子化合物へと容易に導く事ができる。上記一般式TM
−1中、−Zが下記で表される化合物は、分子末端のア
クリロイル基またはメタクリロイル基を有する為、ビニ
ル重合により特に簡便に本発明のフルオロ脂肪族基を有
する高分子化合物を得ることができる為、特に好まし
い。
【0048】
【化18】
【0049】また、本発明に好ましく用いられるテロメ
リゼーション法により得られるフッ素系化学製品を利用
した側鎖にフルオロ脂肪族基を有する高分子化合物それ
自体も「パーフルオロアルキル含有オリゴマー」という
一般名称で、既に商業的に入手可能であり、好ましく用
いることができる。そのような化学製品の例としては、
大日本インキ化学工業株式会社により製造・販売され
る、MEGAFAC F−178K、MEGAFAC
F−470,MEGAFAC F−473,MEGAF
AC F−475,MEGAFAC F−476、ME
GAFAC F−472、MEGAFAC R−08
や、旭硝子株式会社によって製造される、SURFLO
N S−381、S−383,S−393,S−10
1,S−105.等があげられる。これらの内、、ME
GAFAC F−178K(以下P−1と称す)、ME
GAFAC F−470(以下P−2と称す),MEG
AFACF−473(以下P−3と称す),MEGAF
AC F−475(以下P−4と称す),MEGAFA
C F−476(以下P−5と称す)、MEGAFAC
F−472(以下P−6と称す)は特に、感度低下を起
こさない点で、特に好ましい。
【0050】本発明においては、オリゴメリゼーション
法により製造されたフルオロ脂肪族化合物も好ましい。
オリゴメリゼーション法とはテトラフルオロエチレンを
フッ化カリウムやフッ化セシウムなどを触媒として、ジ
グライム等の極性溶媒中でカチオン重合してオリゴマー
を製造するものであり(Scheme3)、先述のテロマー法
と同様、重合により得られるオリゴマー中の反応性基
(不飽和結合)等を利用し、適切な化学修飾を経て、側
鎖にフルオロ脂肪族基を有する高分子化合物に導く事が
できる。
【0051】
【化19】
【0052】テロメリゼーション法、オリゴメリゼーシ
ョン法以外の代表的なフルオロ脂肪族化合物の製造法
は、電解フッ素化法及び、間接フッ素化法である。とり
わけ、電解フッ素化法による、パーフルオロオクチルス
ルホン酸フッ化物(Scheme4)並びにこれから導かれる
フッ素系化学製品は商業的に非常に大きな成功をおさめ
ており、従来から好んで使用されてきた物である。本発
明者らは、これに変えて、テロメリゼーション法、オリ
ゴメリゼーション法により製造されたフッ素系化学製品
を用いた場合に好ましい結果が得られるという事をみい
だしたものである。
【0053】
【化20】
【0054】本発明のかかる効果の作用原理は明らかで
はない。電解フッ素化や、間接フッ素化法が対応する脂
肪族化合物を製造原料とし、そのC−H結合をフッ素化
するのとは対照的に、本発明のテロメリゼーション法や
オリゴメリゼーション法はフッ化オレフィンを重合する
ことにより、フルオロ脂肪族化合物を得るものであり、
このことが何らかの理由で好ましい結果を誘起するのか
もしれない。例えば、テロメリゼーション法やオリゴメ
リゼーション法で得られるフルオロ脂肪族化合物は、通
常重合反応過程の連鎖長に分布を生じるため、アルキル
鎖長の異なる化合物の混合物となり、また、場合によっ
ては、分岐アルキル構造を有する事になる。このことが
本発明の作用原理に関係している可能性がある。尚、従
来、好んで用いられてきた電解フッ素化法により製造さ
れるフッ素系化学製品の一部は、生分解性が低く、生体
蓄積性の高い物質であり、程度は軽微ではあるが、生殖
毒性、発育毒性を有する事が懸念されている。本発明の
テロメリゼーション法によるフッ素系化学製品はより環
境安全性の高い物質であるということも産業上有利な点
であるといえる。
【0055】本発明者等は、この様な作業仮説に基づ
き、更に詳細な検討をすすめ、好ましいレジスト組成物
を達成するための別の方法として、先記(2)の構成が
好ましいことをみいだした。即ち、本発明の側鎖に用い
るフルオロ脂肪族基の別の要件として、フッ素系ポリマ
ーが一般式(F1)であらわされるものであり、その側
鎖部分構造は一般式(F2)で表され、特に、n=4で
示される成分がn=3からn=6までの成分の総和に対
して40モル%以上97モル%以下であるか、もしく
は、n=3で示される成分が40モル%以上97モル%
以下である混合物であることが極めて良好な性能を発現
する事をみいだした。
【0056】
【化21】
【0057】一般式(F2)中、R2及びR3はそれぞれ
水素原子、炭素数1〜4個(C1〜C4)のアルキル基
を表す。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イ
ソブチル基、tert-ブチル基等があげられるが、好まし
くは水素原子、メチル基であり、より好ましくは水素原
子である。Xは共有結合もしくは、置換基(F2)を高
分子側鎖と結合するための2価の連結基(有機基)を表
す。好ましいXは、−O−、−S−、−N(R4)−、
−CO−を表し、高分子主鎖と直接もしくは2価の連結
基を介して結合する。ここで、R4は水素原子、C1〜
C4のアルキル基を表す。アルキル基の具体例として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基等が
あげられるが、好ましくは水素原子、メチル基である。
Xとしては上記のうちいずれでも良いが、−O−がより
好ましい。mは0以上の整数であり、2から8の整数が
好ましく、m=2が特に好ましい。また、mが2以上の
場合、互いに隣接する炭素上の官能基は結合して、脂肪
族環を形成しても良い。nは1以上の整数を表し、1か
ら10の整数が好ましい。ここでnは、特に3〜6が好
ましく、さらに高分子化合物中、nが3,4,5,6で
ある基が少なくとも混在することが好ましい。特にn=
4で示される成分(重合体成分)がn=3からn=6ま
での成分(nが3,4,5,6である各成分)の総和に
対して40モル%以上97モル%以下であるか、また
は、n=3で示される成分がn=3からn=6までの成
分(nが3,4,5,6である各成分)の総和に対して
40モル%以上97モル%以下であることが好ましい。
より好ましくはn=4で示される成分が上記n=3か
らn=6までの成分の総和に対して60モル%以上95
モル%以下であり特に好ましくは70モル%以上90モ
ル%以下である。40モル%未満であると孤立ラインの
飛びが発生し、また97モル%を超えると孤立ラインの
飛びが発生し好ましくない。Yの高分子鎖としては、以
下のような例示化合物が挙げられる。
【0058】次に本発明のフルオロ脂肪族基を有する高
分子化合物のより具体的な製造法について述べる。本発
明で用いるフッ素系ポリマーは上記(A)及び(B)に
記載の要件を満たすものならばどんなポリマーの形態で
もよい。具体的な形態としてはアクリル樹脂、メタアク
リル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポ
リアセタール樹脂、フェノール/ホルムアルデヒド縮合
樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、無水マレイン酸/α
オレフィン樹脂、α−ヘテロ置換メタクリル樹脂などを
用いることができる。そのうち、アクリル樹脂、メタア
クリル樹脂、スチリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂が有用であり、特にアクリル樹脂、メタアク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂が有用である。これらの樹
脂は、適切な重合性モノマーを使用し、縮重合もしくは
付加重合、開環重合等の当業者にとって公知の方法で容
易に得ることができる。要件(A)を満たすためには、
その際のフッ素含有モノマーの原料を適宜選択すればよ
く、要件(B)を満たすためには、モノマー製造、重合
時に原材料を適宜選択もしくは必要に応じ、混合する
か、重合後のポリマーを混合すればよい。以下には、最
も有用であり、ポリマーの製造適性にも優れたアクリル
樹脂、メタクリル樹脂を例にあげ、特に構成(B)に関
し、より詳細に説明する。
【0059】本発明で、用いられるアクリル樹脂の好ま
しい実施態様として、下記一般式(F3)で表される構
成単位を共重合単位として有するするものをあげること
ができる。
【0060】
【化22】
【0061】式中、R1は水素原子、ハロゲン原子(例
えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)または置換基
を有しても良いメチル基、Y0は2価の有機基、X、
2,R3,m、nは一般式(F2)におけるものと同義
である。Y0は2価の有機基としては、前述のXと同様
の具体例が挙げられる。本発明に用いられる一般式(F
3)のパーフルオロアルキル基含有単量体の具体的な構
造の例を以下に示す。n=4の具体例
【0062】
【化23】
【0063】n=3の具体例
【0064】
【化24】
【0065】n=5の具体例
【0066】
【化25】
【0067】n=6の具体例
【0068】
【化26】
【0069】本発明では、高分子化合物中、上記単量体
中のパーフルオロアルキル基が鎖長の異なるものが混在
することが好ましい形態である。特に一般式(F1)及
び(F3)においてn=4で示される成分がn=3から
n=6までの成分(nが3,4,5,6である各成分)
の総和に対して40モル%以上97モル%以下である
か、または、n=3で示される成分がn=3からn=6
までの成分(nが3,4,5,6である各成分)の総和
に対して40モル%以上97モル%以下であることが好
ましい。特に好ましくはn=4で示される成分が上記n
=3からn=6までの成分の総和に対して60モル%以
上93モル%以下であり特に好ましくは70モル%以上
90モル%以下である。
【0070】このような混合物は前記モノマー(F−
1)〜(F−12)で代表されるようなモノマーとn=
3、n=5及びn=6とを混合することで調製すること
ができる。また、原料となるパーフルオロアルキル基を
テロメリゼーション法で合成することで鎖長の異なる混
合物として得た後、n=4の成分が上記範囲に入るよう
に蒸留、カラム分離、抽出等の方法で調製し、単量体混
合物を製造することもできる。また、n=3で示される
成分がn=3からn=6までの成分(nが3,4,5,
6である各成分)の総和に対して40モル%以上97モ
ル%以下である混合物は前記モノマー(F−13)〜
(F−24)で代表されるようなモノマーとn=4、n
=5及びn=6とを混合することで調製することができ
る。また、原料となるパーフルオロアルキル基をテロメ
リゼーション法で合成することで鎖長の異なる混合物と
して得た後、n=3の成分が上記範囲に入るように蒸
留、カラム分離、抽出等の方法で調製し、単量体混合物
を製造することもできる。
【0071】本発明で用いられるフッ素系ポリマー中に
用いられるこれらのフルオロ脂肪族基含有単量体の量
は、該フッ素系ポリマーの重量に基づいて1%以上であ
り、好ましくは3〜70重量%であり、より好ましくは
7〜60重量%の範囲である。
【0072】また、本発明はフッ素系ポリマーのフルオ
ロ脂肪族基そのものの製造法、構造/組成分布の特定に
よりなしえたものであるので、共重合成分の選択、フル
オロ脂肪族の置換数の特定等の従来公知の技術を任意に
組み合わせて使用することができる。
【0073】例えば、本発明のパーフルオロアルキル基
を含有する高分子化合物は、ポリオキシアルキレン基を
有する単量体との共重合体として用いることが好まし
い。ポリオキシアルキレン基としては例えばポリオキシ
エチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチ
レン基、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)ラ
ンダム共重合基、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピ
レン)ブロック共重合基等があげられる。これらのオキ
シアルキレン基の具体例としては、特開昭62―170
950号公報、特開昭62―226143号公報、特開
平3−172849号公報、特開平8−15858号公
報等に記載のものをあげることができる。本発明の目的
を十分に達成するためには、ポリオキシアルキレン基の
分子量は500〜3000が好ましい。ポリオキシアル
キレン基単位は、高分子化合物中の10モル%以上であ
ることが好ましい。
【0074】また、本発明に使用される重合体は、酸性
水素原子を有する単量体を共重合することができる。酸
性水素原子を有する基とは例えばカルボキシル基や、フ
ェノール性水酸基の他文献公知の酸性基のいずれも用い
ることができる。酸性基の公知文献としては、J.A.Dean
ed.,Lange's Handbook of Chemistry 3rd. ed. 1985Mc
Graw-Hill Book Co.をあげることができる。 また、こ
れらの酸性基のうち酸性水素原子が窒素原子に結合した
酸性基の部分構造の具体的なものとして、下記(A1)
〜(A7)で表されるものをあげることができる。
【0075】−SO2NH2 (A1) −SO2NH− (A2) −CONHSO2− (A3) −CONHCO− (A4) −SO2NH−SO2− (A5) −CONHSO2NH− (A6) −NHCONHSO2− (A7)
【0076】また、特開平8−15858号記載の酸性
基も有用である。特開平7−248628号公報記載の
カプラー構造を有する窒素原子含有ヘテロ環構造も含ま
れる。これらの窒素含有ヘテロ環構造の例としては下記
(H)、(I)で表されるものをあげることができる。
【0077】
【化27】
【0078】同様に、特開2000−19724号公報
記載の電子吸引性基に隣接した炭素原子に結合した水素
原子を有する酸性基も有用である。その他、特開平11
−352681,特開平11−327142,特開平1
1−327131、特開平11−327126,特開平
10−339948,特開平10−207052,特開
平10−186642、特開平10−161303に記
載の共重合体への適用も好適である。
【0079】これら酸性水素原子を有する単量体として
は、ラジカル重合可能な不飽和基を持つビニル単量体が
用いられる。これらのビニル単量体のうち好ましいもの
としてはアクリレート、メタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、スチレン系、ビニル系である。
好ましい構造の例としては特開平10−142778号
公報記載の化合物等があげられる。
【0080】本発明に係わるフルオロ脂肪族基含有高分
子化合物中の酸性水素原子を有する単量体の含有量は0
〜50モル%、好ましくは0〜40モル%、より好まし
くは5〜30モル%である。
【0081】さらに、他の共重合成分として、特開平4
−222805記載の橋状結合を有する単量体や、特開
平10−142778に記載の9個以上の炭素原子を有
する脂肪族基または2個以上の炭素原子を有する脂肪族
基で置換された芳香族基を側鎖に有するアクリレート、
メタクリレート、アクリルアミド、もしくはメタクリル
アミド単量体との共重合も好適である。さらに、本発明
は、特開10−186640,特開平10−18664
1,特開平2000−3032、特開平2000−30
40等に記載されるウレタン系ポリマー技術への適用
や、特開平11−327129に開示されるような重縮
合、重付加系ポリマーへの適用も可能である。さらに、
特開2000−187318記載の分子中に3から20
のパーフルオロアルキル基を2または3個有する(メ
タ)アクリレート単量体に対し、本発明を適用する事も
できる。
【0082】本発明のフツ素系ポリマーは公知慣用の方
法で製造することができる。例えぱフルオロ脂肪族基を
有する(メタ)アクリレート、ポリオキシアルキレン基
を有する(メタ)アクリレートおよぴ酸性水素原子か窒
素原子に結合した酸性基含有ビニル単量体とを、有機溶
媒中、汎用のラジカル重合開始剤を添加し、熱重合させ
ることにより製造てきる。もしくは場合によりその他の
付加重合性不飽和化合物とを、添加して上記と同じ方法
にて製造することができる。
【0083】また場合により用いられるその他の付加重
合不飽和化合物としては、PolymerHandbo
ok 2nd ed.,J.Brandrup,Wil
eylnterscience(1975)Chapt
er 2Page 1〜483記載のものを用いること
が出来る。これらの例としてはたとえば、メチル(メ
タ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−
クロロエチル(メタ)アクリレート、2一ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート、などの(メタ)アクリレート類、(メタ)アク
リルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N一
プロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−(p−ヒドロキシフェニル)−メターアクリル
アミドなどの(メタ)アクリルアミド類、酢酸アリル、
カプロン酸アリル、アリルオキシエタノール等のアリル
化合物;エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、
メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニル
エーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テ
トラヒドロフルフリルビニルエーテル、フェニルビニル
エーテル、トリルビニルエーテル、ジエチルアミノエチ
ルビニルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルアセテ
ート、ビニルブチレート、ビニルカプロエート、ビニル
クロルアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニル
フェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、安息香
酸ビニル、クロル安息香酸ビニル等のビニルエステル
類:スチレン、α一メチルスチレン、メチルスチレン、
ジメチルスチレン、クロルメチルスチレン、エトキシメ
チルスチレン、ヒドロキシスチレン、クロルスチレン、
ブロムスチレン等のスチレン類;メチルビニルケトン、
エチルビニルケトン、プロピルビニルケトン、フェニル
ビニルケトン等のビニルケトン類;イソブチレン、ブタ
ジエン、イソプレン等のオレフィン類;その他、クロト
ン酸ブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジメチル、フマル酸ジエチル、N−ビニ
ルビロリドン、N−ビニルビリジン、アクリロニトリル
等が挙げられる。
【0084】以下、本発明によるフツ素系ポリマーの具
体的な構造の例を示す。なお式中の数字は各モノマー成
分のモル比率を示す。
【0085】
【化28】
【0086】
【化29】
【0087】(P−7)の製造法 テロメリゼーション法により製造されたフッ素系化学製
品(FM−1,nは3,4,5,6の混合物、n=3の
含率41%、n=4の含率53%)をアクリルモノマー
(F−48)へと導いたのち、他の成分とともにラジカ
ル共重合によってポリマー化する。
【0088】
【化30】
【0089】(P−8)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−2、n=4、純度95%)を用い、
メタクリルモノマー(F−49)へと導いたのち、他の
成分とともにラジカル共重合によってポリマー化する。
【0090】
【化31】
【0091】(P−9)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−3、n=4、純度90%)を用い、
アクリルモノマー(F−50)へと導いたのち、他の成
分とともにラジカル共重合によってポリマー化する。
【0092】
【化32】
【0093】(P−10)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−4、n=3、純度80%)を用い、
アクリルモノマー(F−51)へと導いたのち、他の成
分とともにラジカル共重合によってポリマー化する。
【0094】
【化33】
【0095】(P−11)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−5、n=3,4、5,6の混合物、
n=4の含率60%)を用い、アクリルモノマー(F−
52)へと導いたのち、他の成分とともにラジカル共重
合によってポリマー化する。
【0096】
【化34】
【0097】(P−12)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−6、n=3の含率96%)を用い、
アクリルモノマー(F−53)へと導いたのち、他の成
分とともにラジカル共重合によってポリマー化する。
【0098】
【化35】
【0099】(P−13)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−7、n=4の含率93%)を用い、
ジオール(F−54)へと導いたのち、他のジオール、
ジイソシネート成分とともに縮重合によってウレタンポ
リマー化する。
【0100】
【化36】
【0101】(P−14)の製造法 テロメリゼーション法により用いて製造されたフッ素化
系化学製品(FM−3)を、クレゾール/フォルマリン
樹脂と反応させ、フルオロ脂肪族側鎖を導入。
【0102】(P−16,17,18,19、20)の
組成 n=3,4,5,6を含む混合物であり、それぞれ下記
組成上を有する P−16:n=4成分が他の成分の総和に対し、60% P−17:n=4成分が他の成分の総和に対し、80% P−18:n=4成分が他の成分の総和に対し、90% P−19:n=4成分が他の成分の総和に対し、95% P−20:n=3成分が他の成分の総和に対し、50%
【0103】本発明で用いるフツ素系ポリマーの分子量
の範囲は重量平均分子量として通常1000〜200,
000までのものであり、好ましくは3,000〜10
0,000までのものを用いることかできる。これらの
分子量は、例えば、ポリスチレン標準物質を用いたGP
法によって求めることができる。また本発明で用いるフ
ッ素系ポリマーの組成物中の添加量は、溶媒を除く全組
成分に対して、0.001〜10重量%の範囲であり、
より好ましくは0.01〜5重量%の範囲である。ま
た、本発明のフッ素系ポリマーは2種以上併用しても良
く、多の界面活性剤と併用してもよい。
【0104】本発明で使用されるフッ素系ポリマー以外
の必須成分としては、 (A)酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対す
る溶解性が増大する樹脂、あるいは アルカリ可溶性樹脂と、酸の作用により分解しアルカ
リ現像液に対する溶解性が増大する低分子化合物、ある
いは 酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解
性が増大する樹脂及び酸の作用により分解しアルカリ現
像液に対する溶解性が増大する低分子化合物と(B)活
性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物であ
る。
【0105】(A)成分におけるの酸の作用により分
解し、アルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂に
ついて説明する。における、酸の作用により分解し、
アルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂として
は、アルカリ可溶性基を酸分解性基により保護すること
によりその目的が達せられる。アルカリ可溶性基として
はフェノール性水酸基、カルボン酸基が好ましい。これ
らアルカリ可溶性基の保護基としては、アセタール基、
ケタール基、t−ブチルエステル基、t−ブトキシカル
ボニル基等が好ましく、アセタール基、t−ブチルエス
テル基がより好ましく、アセタール基が特に感度、露光
後の引き置き時間に対する感度変動、寸法変動の安定性
(PED)の観点から好ましい。また、露光光源がAr
Fの場合にはフェノール骨格の吸収が高いため、t−ブ
チルエステル基やカルボキシル基のアセタールエステル
などが好ましい。
【0106】特に、KrFエキシマレーザー及び電子線
露光に好適な酸分解性基を導入する幹ポリマーとして
は、ヒドロキシスチレン類が好ましく、このヒドロキシ
スチレン類とt−ブチルアクリレートもしくはt−ブチ
ルメタクリレート等の酸分解性の(メタ)アクリレート
との共重合体を用いることもできる。また、幹ポリマー
のアルカリ溶解性を調整する目的で非酸分解性基を導入
することもできる。導入の方法としては、スチレン類、
(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸ア
ミド類との共重合による方法またはヒドロキシスチレン
類の水酸基を非酸分解性の置換基で保護する方法が好ま
しい。 非酸分解性の置換基としてはアセチル基、メシ
ル基、トルエンスルホニル基及びイソプロポキシ基等が
好ましいがこの限りではない。更に異なる酸分解性を示
す他の酸分解基、例えばt−ブトキシ基、t−ブトキシ
カルボニルオキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、
テトラヒドロフラニルオキシ基などを同一の主鎖中に共
存させることも感度、プロファイルの調節が可能となり
好ましい。
【0107】好ましいKrFエキシマレーザー及び電子
線露光に好適な酸分解性ポリマーの一般式(E)を以下
に示す。 一般式(E)
【0108】
【化37】
【0109】R3’はそれぞれ独立して水素原子、メチ
ル基を表し、複数のR3’の各々は同じでも異なってい
ても良い。R4は直鎖、分岐、または環状の炭素数1〜
12の未置換または置換基を有しても良いアルキル基、
または炭素数6〜18の未置換または置換基を有しても
良い芳香族基、もしくは炭素数7〜18の未置換あるい
は置換基を有しても良いアラルキル基を示す。直鎖、分
岐または環状の炭素数1〜12個のアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル
基、オクチル基,シクロプロピル基、シクロペンチル
基、1−アダマンチルエチル基などのアルキル基があげ
られる。
【0110】これらのアルキル基の更なる置換基として
は、水酸基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン
原子、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボニル基、
エステル基、アルコキシ基、ヘテロ原子を含んでいても
良いシクロアルキル基、アリールオキシ基、スルホニル
基を有する置換基などがあげられる。ここで、カルボニ
ル基としては、アルキル置換カルボニル基、芳香族置換
カルボニル基が好ましく、エステル基としてはアルキル
置換エステル基、芳香族置換エステル基が好ましく、ア
ルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、t−ブトキシ基等が好ましい。シクロアルキル
基としては例えばシクロヘキシル基、アダマンチル基、
シクロペンチル基、シクロプロピル基等があげられ、ヘ
テロ原子を含むものとしては、オキソラニル基などがあ
げられる。アリールオキシ基としては、フェノキシ基等
があげられ、このアリール基には置換基を有してもよ
い。スルホニル基を有する置換基としては、メチルスル
ホニル基、エチルスルホニル基等のアルキルスルホニル
基、フェニルスルホニル基等のアリールスルホニル基等
があげられる。上記アラルキル基としてはベンジル基、
フェネチル基、ベンズヒドリル基、ナフチルメチル基な
どがあげられる。これらのアラルキル基には、アルキル
基の更なる置換基で記載したものを置換基として有する
ことができる。上記芳香族基としては、ベンゼン環、ナ
フタレン環、アントラセン環、フェナンスレン環などか
ら誘導される基があげられる。これら芳香族基の環上に
は、前記アルキル基の更なる置換基で記載したものを置
換として有することができる。
【0111】R5は水素原子または、直鎖、分岐の炭素
数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、t−ブチル基
等)、直鎖、分岐の炭素数1〜4のアルコキシ基(例え
ばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基、sec-ブトキシ基、t−ブトキ
シ基等)、アセチルオキシ基、メシルオキシ基、トシル
オキシ基、t−ブトキシカルボニルオキシ基、t−ブト
キシカルボニルメトキシ基、テトラヒドロフラニルオキ
シ基又はテトラヒドロピラニルオキシ基を表すが、t−
ブチル基、アセチル基、イソプロポキシ基、テトラヒド
ロフラニルオキシ基がより好ましい。R6は水素原子ま
たは、直鎖、分岐もしくは環状の炭素数1〜8のアルキ
ル基、炭素数6〜12個の置換基を有していても良い芳
香族基、又は炭素数7〜18個の置換基を有していても
良いアラルキル基であり、好ましくは、t−ブチル基、
1−メチルシクロヘキシル基などである。R7、R8はそ
れぞれ独立して水素原子、直鎖、分岐もしくは環状の炭
素数1〜8個のアルキル基、炭素数6〜12個の置換基
を有していても良い芳香族基または炭素数7〜18個の
置換基を有していても良いアラルキル基を表す。R6
8における、アルキル基、芳香族基、アラルキル基の
具体例は、前記のR3’の例の中で上記炭素数の範囲に
入る例をあげることができる。
【0112】a,b,c,d、eはそれぞれ各モノマー
単位のmol%を表し、0≦a/(a+b)<0.6が
好ましく、0≦a/(a+b)<0.5がより好まし
く、更に好ましくは0.05≦a/(a+b)<0.5
である。0≦c/(a+b+c)<0.3が好ましく、
0≦c/(a+b+c)<0.2がより好ましい。0≦
d/(a+b+d)<0.4が好ましく、0≦d/(a
+b+c)<0.3がより好ましい。0≦e/(a+b
+e)<0.4が好ましく、0≦d/(a+b+e)<
0.3がより好ましい。
【0113】以下に、酸分解性ポリマーの好ましい例を
示す。但し「i−Bu」はイソブチル基、「n−Bu」
はn−ブチル基、「Et」はエチル基を表す。
【0114】
【化38】
【0115】
【化39】
【0116】
【化40】
【0117】
【化41】
【0118】
【化42】
【0119】前記ポリマーの重量平均分子量は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポ
リスチレン換算分子量(Mw)として測定することがで
き、好ましくは、2,000〜200,000であり、
4,000〜50,000がより好ましく、7,000
〜30,000が特に好ましい。分子量が200,00
0を越えると溶解性が劣り解像力が低下し、分子量が
2,000より少ないと膜べりをおこす傾向にある。ま
た、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)の狭
い(1.03〜1.40)ポリマーは解像力の観点から
好適に用いられる。また、上記のポリマーは異なる2種
以上あるいは、同種であっても分子量が異なるものや組
成比が異なるポリマー2種以上を組み合わせて感度、解
像力などの調節を行うことができる。
【0120】本発明において、の態様で、KrFエキ
シマレーザー及び電子線露光用の場合、上記酸分解性ポ
リマーに加え、ポジ型レジスト組成物中に酸分解性基を
含有していないアルカリ可溶性樹脂を用いることがで
き、これにより感度が向上する。上記酸分解基を含有し
ていないアルカリ可溶性樹脂(以下単にアルカリ可溶性
樹脂という)は、アルカリに可溶な樹脂であり、ポリヒ
ドロキシスチレン、ノボラック樹脂及びこれらの誘導体
を好ましくあげることができる。またp−ヒドロキシス
チレン単位を含有する共重合樹脂もアルカリ可溶性であ
れば用いることができる。 中でもポリ(p−ヒドロキ
シスチレン)、ポリ(p−/m−ヒドロキシスチレン)
共重合体、ポリ(p−/o−ヒドロキシスチレン)共重
合体、ポリ(p-ヒドロキシスチレン/スチレン)共重合
体が好ましく用いられる。 更にポリ(4−ヒドロキシ
−3−メチルスチレン)、ポリ(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルスチレン)の様なポリ(アルキル置換ヒド
ロキシスチレン)樹脂、上記樹脂のフェノール性水酸基
の一部がアルキル化またはアセチル化された樹脂もアル
カリ可溶性であれば好ましく用いられる。
【0121】更に、上記樹脂のフェノール核の一部(全
フェノール核の30mol%以下)が水素添加されてい
る場合は、樹脂の透明性が向上し、感度、解像力、プロ
ファイルの矩形形成の点で好ましい。本発明において、
の態様の場合に、上記酸分解性基を含有しないアルカ
リ可溶性樹脂の組成物中の添加量としては、組成物の固
形分の全重量に対して、好ましくは2〜60重量%であ
り、より好ましくは5〜30重量%である。
【0122】また、ArFエキシマレーザー露光に対応
する酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶
解性が増大する樹脂としては、樹脂の主鎖及び/または
側鎖に脂環式構造を有する樹脂が挙げられ、前記従来技
術にあげた公知のポリマーを使用することができる。好
適に用いられる樹脂の例としては下記一般式(F)で示
される繰り返し構造単位及び/又は下記一般式(G)で
示される繰り返し構造単位を含有するポリマーがあげら
れる。
【0123】
【化43】
【0124】一般式(F)中、R11〜R14は、各々独立
に水素原子又は置換基を有しても良いアルキル基を表
す。aは0または1である。R11〜R14のアルキル基と
しては、炭素数1〜12のものが好ましく、より好まし
くは炭素数1〜10のものであり、具体的にメチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノ
ニル基、デシル基を好ましく挙げることができる。この
アルキル基の置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アルコキシアルコキシ基等が挙げられる。一般式
(G)中、R3’は、水素原子又はメチル基を表す。A
は、単結合、アルキレン基、シクロアルキレン基、エー
テル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基よ
りなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組
み合わせを表す。Wは、−C(Ra)(Rb)(Rc)
で表される基あるいは−CH(Rd)−−O−Reで表
される基を表す。ここで、Ra、Rb、Rcは、各々、
置換基としてハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシ
カルボニル基、アシル基あるいはアシロキシ基を有して
いてもよい、炭素数1個〜20個の直鎖状あるいは分岐
状アルキル基又は炭素数3〜20個のシクロアルキル基
を表す。ただし、RaとRbは、互いに結合して脂環式
単環を形成してもよい。Rdとしては、水素原子又はア
ルキル基を表す。Reとしては、置換基としてハロゲン
原子、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル
基あるいはアシロキシ基を有していてもよい、炭素数1
個〜20個の直鎖状あるいは分岐状アルキル基又は炭素
数3〜20個のシクロアルキル基を表す。
【0125】上記ポリマーは更に下記一般式(H)で表
される繰り返し構造単位を含有しても良い。
【0126】
【化44】
【0127】式(H)中、Z2は−O−又は−N(R3)
−を示す。ここでR3は、水素原子、水酸基、アルキル
基、ハロアルキル基または−OSO2−R4 を表す。R4
はアルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基また
は樟脳残基を表す。
【0128】以下、一般式(F)で示される繰り返し構
造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに
限定されるものではない。
【0129】
【化45】
【0130】以下、一般式(G)で示される繰り返し構
造単位に相当するモノマーの具体例を示すが、これらに
限定されるものではない。
【0131】
【化46】
【0132】
【化47】
【0133】
【化48】
【0134】この酸分解性樹脂は、上記の繰り返し構造
単位以外に、ドライエッチング耐性や標準現像液適性、
基板密着性、レジストプロファイル、さらにレジストの
一般的な必要な特性である解像力、耐熱性、感度等を調
節する目的で様々な繰り返し構造単位を含有することが
できる。
【0135】このような繰り返し構造単位としては、下
記の単量体に相当する繰り返し構造単位を挙げることが
できるが、これらに限定されるものではない。これによ
り、酸分解性樹脂に要求される性能、特に、(1)塗布
溶剤に対する溶解性、(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、(4)膜べり(親疎水性、アル
カリ可溶性基選択)、(5)未露光部の基板への密着
性、(6)ドライエッチング耐性、等の微調整が可能と
なる。
【0136】このような単量体として、例えばアクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミ
ド類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類等から選ばれる付加重合性不
飽和結合を1個有する化合物等を挙げることができる。
【0137】具体的には、以下の単量体を挙げることが
できる。 アクリル酸エステル類(好ましくはアルキル基の炭素数
が1〜10のアルキルアクリレート):アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸アミル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸エチ
ルヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オ
クチル、クロルエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート2,2−ジメチルヒドロキシプロピル
アクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、
トリメチロールプロパンモノアクリレート、ペンタエリ
スリトールモノアクリレート、ベンジルアクリレート、
メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート等。
【0138】メタクリル酸エステル類(好ましくはアル
キル基の炭素数が1〜10のアルキルメタアクリレー
ト):メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレー
ト、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、
シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、4−ヒ
ドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチ
ルメタクリレート、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート、トリメチロールプロパンモノ
メタクリレート、ペンタエリスリトールモノメタクリレ
ート、フルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート等。
【0139】アクリルアミド類:アクリルアミド、N−
アルキルアクリルアミド(アルキル基としては炭素数1
〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、オクチル
基、シクロヘキシル基、ヒドロキシエチル基等があ
る。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル
基としては炭素数1〜10のもの、例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシル基、
シクロヘキシル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−
N−メチルアクリルアミド、N−2−アセトアミドエチ
ル−N−アセチルアクリルアミド等。
【0140】メタクリルアミド類:メタクリルアミド、
N−アルキルメタクリルアミド(アルキル基としては炭
素数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−
ブチル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シ
クロヘキシル基等がある)、N,N−ジアルキルメタク
リルアミド(アルキル基としてはエチル基、プロピル
基、ブチル基等がある)、N−ヒドロキシエチル−N−
メチルメタクリルアミド等。
【0141】アリル化合物:アリルエステル類(例えば
酢酸アリル、カプロン酸アリル、カプリル酸アリル、ラ
ウリン酸アリル、パルミチン酸アリル、ステアリン酸ア
リル、安息香酸アリル、アセト酢酸アリル、乳酸アリル
等)、アリルオキシエタノール等。
【0142】ビニルエーテル類:アルキルビニルエーテ
ル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエ
ーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエ
チルビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、1
−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテル、
2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテル、
ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルアミノ
エチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニルエー
テル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリ
ルビニルエーテル等。
【0143】ビニルエステル類:ビニルブチレート、ビ
ニルイソブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビ
ニルジエチルアセテート、ビニルバレート、ビニルカプ
ロエート、ビニルクロルアセテート、ビニルジクロルア
セテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルブトキシ
アセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテー
ト、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロヘ
キシルカルボキシレート等。
【0144】イタコン酸ジアルキル類:イタコン酸ジメ
チル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル等。フ
マール酸のジアルキルエステル類又はモノアルキルエス
テル類;ジブチルフマレート等。
【0145】その他クロトン酸、イタコン酸、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、マレイロニトリル等。
【0146】その他にも、上記種々の繰り返し構造単位
に相当する単量体と共重合可能である付加重合性の不飽
和化合物であれば、共重合されていてもよい。
【0147】酸分解性樹脂において、各繰り返し構造単
位の含有モル比はレジストのドライエッチング耐性や標
準現像液適性、基板密着性、レジストプロファイル、さ
らにはレジストの一般的な必要性能である解像力、耐熱
性、感度等を調節するために適宜設定される。
【0148】ArF露光用途に好適な酸分解性樹脂中の
一般式(F)で示される繰り返し構造単位の含有量は、
全繰り返し構造単位中、25〜70モル%が好ましく、
より好ましくは28〜65モル%、更に好ましくは30
〜60モル%である。また、酸分解性樹脂中、一般式
(G)で示される繰り返し構造単位の含有量は、全繰り
返し構造単位中、2〜50モル%が好ましく、より好ま
しくは4〜45モル%、更に好ましくは6〜40モル%
である。酸分解性樹脂中、一般式(H)で示される繰り
返し構造単位の含有量は、全繰り返し構造単位中20〜
80モル%が好ましく、より好ましくは25〜70モル
%、更に好ましくは30〜60モル%である。
【0149】また、上記更なる共重合成分の単量体に基
づく繰り返し構造単位の樹脂中の含有量も、所望のレジ
ストの性能に応じて適宜設定することができるが、一般
的に、一般式(F)及び(G)で示される繰り返し構造
単位を合計した総モル数に対して99モル%以下が好ま
しく、より好ましくは90モル%以下、さらに好ましく
は80モル%以下である。
【0150】上記のような酸分解性樹脂の分子量は、重
量平均(Mw:GPC法によるポリスチレン換算値)
で、好ましくは1,000〜1,000,000、より
好ましくは1,500〜500,000、更に好ましく
は2,000〜200,000、より更に好ましくは
2,500〜100,000の範囲であり、大きい程、
耐熱性等が向上する一方で、現像性等が低下し、これら
のバランスにより好ましい範囲に調整される。本発明に
用いる酸分解性樹脂は、常法に従って(例えばラジカル
重合)合成することができる。
【0151】以下に、ArF露光用途に好適な酸分解性
樹脂の繰り返し構造単位の組み合わせの好ましい具体例
を示す。
【0152】
【化49】
【0153】
【化50】
【0154】
【化51】
【0155】本発明のポジ型レジスト組成物において、
の態様の場合には、上記酸分解性樹脂のレジスト組成
物全体中の配合量は、全固形分中40〜99.99重量
%が好ましく、より好ましくは50〜99.97重量%
である。
【0156】次に、(A)成分のの態様である、アル
カリ可溶性樹脂と、酸の作用により分解しアルカリ現像
液に対する溶解性が増大する低分子化合物との組み合わ
せを説明する。アルカリ可溶性樹脂としてはアルカリに
可溶な樹脂であり、ポリヒドロキシスチレン、ノボラッ
ク樹脂及びこれらの誘導体を好ましくあげることができ
る。またp−ヒドロキシスチレン単位を含有する共重合
樹脂もアルカリ可溶性であれば用いることができる。中
でもポリ(p−ヒドロキシスチレン)、ポリ(p−/m
−ヒドロキシスチレン)共重合体、ポリ(p−/o−ヒ
ドロキシスチレン)共重合体、ポリ(p-ヒドロキシスチ
レン/スチレン)共重合体が好ましく用いられる。 更
にポリ(4−ヒドロキシ−3−メチルスチレン)、ポリ
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルスチレン)の様な
ポリ(アルキル置換ヒドロキシスチレン)樹脂、上記樹
脂のフェノール性水酸基の一部がアルキル化またはアセ
チル化された樹脂もアルカリ可溶性であれば好ましく用
いられる。スチレン−無水マレイン酸共重合体あるいは
特願平6−98671号記載の樹脂やカルボキシル基含
有メタクリル系樹脂及びその誘導体が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0157】本発明におけるこれらのアルカリ可溶性樹
脂の重量平均分子量(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィで測定したポリスチレン換算値)は1000〜1
00000の範囲であることが好ましい。1,000未
満では未露光部の現像後の膜減りが大きく、100,0
00を越えると現像速度が小さくなってしまう。特に好
適なのは2,000〜50000の範囲である。本発明
のポジ型レジスト組成物において、の態様の場合に
は、上記アルカリ可溶性樹脂のレジスト組成物全体中の
配合量は、全固形分中40〜99.99重量%が好まし
く、より好ましくは50〜99.97重量%である。
【0158】次に、酸の作用により分解しアルカリ現像
液に対する溶解性が増大する低分子化合物について説明
する。これらは好ましくは分子量が3000以下の一定
の分子量を有し、単一の構造を有する化合物に酸で分解
しうる基を導入した、酸の作用により分解してアルカリ
可溶性となる化合物のことである。好ましくはその構造
中に酸で分解しうる基を少なくとも2個有し、該酸分解
性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を
除く結合原子を少なくとも8個経由する化合物である。
更に好ましくは10個、より好ましくは12個経由する
化合物、又は酸分解性基を少なくとも3個有し、該酸分
解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基
を除く結合原子を少なくとも9個、好ましくは少なくと
も10個、より好ましくは11個経由する化合物であ
る。又、上記結合原子の好ましい上限は50個、更に好
ましくは30個である。本発明において、酸分解性溶解
抑止化合物が、酸分解性基を3個以上、好ましくは4個
以上有する場合、又酸分解性基を2個有するものにおい
ても、該酸分解性基が互いにある一定の距離以上はなれ
ている場合、アルカリ可溶性樹脂に対する溶解阻止性が
著しく向上する。なお、酸分解性基間の距離は、酸分解
性基を除く、経由結合原子数で示される。例えば、以下
の化合物(1),(2)の場合、酸分解性基間の距離
は、各々結合原子4個であり、化合物(3)では結合原
子12個である。
【0159】
【化52】
【0160】また、本発明の酸分解性溶解阻止化合物
は、1つのベンゼン環上に複数個の酸分解性基を有して
もよいが、好ましくは1つのベンゼン環上に1個の酸分
解性基を有する骨格から構成される化合物が好ましい。
更に本発明の溶解阻止化合物の分子量は3000以下が
好ましく、より好ましくは500〜3000であり更に
好ましくは1000〜2500である。
【0161】本発明の好ましい実施態様においては、酸
により分解し得る基、即ち−COO−A0 、−O−B0
基を含む基としては、−R0−COO−A0、又は−Ar
−O−B0で示される基が挙げられる。ここでA0は、−
C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02
(R0 3)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を
示す。B0は、A0又は−CO−O−A0基を示す。
01、R02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも
相異していてもよく、水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R
06はアルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01
〜R03の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、
又、R01〜R03、及びR04〜R06の内の2つの基が結合
して環を形成してもよい。R0は置換基を有していても
よい2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示
し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していて
もよい2価以上の芳香族基を示す。
【0162】ここで、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好まし
く、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シク
ロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な
炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基とし
てはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の
様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基とし
てはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル
基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜1
4個のものが好ましい。
【0163】また、置換基としては水酸基、ハロゲン原
子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ
基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキシ基・ヒド
ロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキシプロポキ
シ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・sec−ブト
キシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカ
ルボニル基・エトキシカルボニル基等のアルコキシカル
ボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミル基等のア
ラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基・アセチ
ル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミル基・バレ
リル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ
基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・プロペニル
オキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ基等のアル
ケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等の
アリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオ
キシカルボニル基を挙げることができる。
【0164】酸により分解しうる基として、好ましくは
シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、
テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル
基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル
基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカ
ーボネート基などである。さらに好ましくは、第3級の
アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、
クミルエステル基、テトラヒドロピラニルエーテル基で
ある。
【0165】好ましい化合物骨格の具体例を以下に示
す。
【0166】
【化53】
【0167】
【化54】
【0168】
【化55】
【0169】
【化56】
【0170】
【化57】
【0171】
【化58】
【0172】
【化59】
【0173】
【化60】
【0174】
【化61】
【0175】
【化62】
【0176】
【化63】
【0177】
【化64】
【0178】
【化65】
【0179】
【化66】
【0180】上記化合物(1)〜(43)中のRは、水
素原子及び下記の基を表す。
【0181】
【化67】
【0182】但し、少なくとも2個、もしくは構造によ
り3個は水素原子以外の基であり、各置換基Rは同一の
基でなくても良い。
【0183】ArFエキシマレーザーレジスト用途とし
て好適なものは、特願2000-248658号記載の[3](C)
に示される溶解阻止化合物があげられるがこの限りでは
ない。本発明において、の態様の場合、該溶解阻止化
合物の含量は、組成物の全重量(溶媒を除く)を基準と
して3〜45重量%、好ましくは5〜30重量%、より
好ましくは10〜20重量%である。
【0184】に示される態様は、前記で示された酸
の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解性が
増大する樹脂に、同じく前記で示された、酸の作用に
より分解しアルカリ現像液に対する溶解性が増大する化
合物の両者を含んでなるものである。更に、感度や定在
波の影響などを調節するため、アルカリ可溶性の樹脂を
添加してもよい。の態様の場合の各成分の含量は、前
記の態様の場合の、酸の作用により分解し、アルカリ
現像液に対する溶解性が増大する樹脂、酸の作用により
分解しアルカリ現像液に対する溶解性が増大する低分子
化合物、更に、感度や定在波の影響などを調節するた
め、アルカリ可溶性の樹脂の各含量と同じ範囲を挙げる
ことができる。
【0185】本発明で用いられる活性光線又は放射線の
照射により酸を発生する化合物(光酸発生剤:電子線で
酸を発生する化合物も含む)としては、光カチオン重合
の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消
色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用さ
れている公知の光(400〜200nmの紫外線、遠紫
外線、特に好ましくはg線、h線、i線、KrFエキシ
マレーザー光)、ArFエキシマレーザー光、F2エキ
シマレーザー光、電子線、X線、分子線あるいはイオン
ビームなどにより酸を発生する化合物及びそれらの混合
物を適宜選択して用いることができる。
【0186】また、その他の本発明に用いられる光酸発
生剤としては、たとえばジアゾニウム塩、アンモニウム
塩、ホスホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム
塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩等のオニウム塩、
有機ハロゲン化合物、有機金属/有機ハロゲン化物、o
−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、イミノ
スルフォネ−ト等に代表される光分解してスルホン酸を
発生する化合物、ジスルホン化合物、ジアゾケトスルホ
ン、ジアゾジスルホン化合物等を挙げることができる。
また、これらの光により酸を発生する基、あるいは化合
物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物を用いる
ことができる。
【0187】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.SoC.,(C),329(1970)、米
国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の
光により酸を発生する化合物も使用することができる。
【0188】上記酸を発生する化合物の中で、特に有効
に用いられるものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0189】
【化68】
【0190】式中、R201は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0191】
【化69】
【0192】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0193】
【化70】
【0194】ここで式Ar1、Ar2は、各々独立に、置
換もしくは未置換のアリール基を示す。R203、R204
205は、各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル
基、アリール基を示す。
【0195】Z-は、対アニオンを示し、例えばB
4 -、AsF6 -、PF6 -、SbF6 -、SiF6 2-、Cl
4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン
酸アニオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオ
ン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核
芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸
アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができ
るがこれらに限定されるものではない。
【0196】またR203、R204、R205のうちの2つ及
びAr1、Ar2はそれぞれの単結合又は置換基を介して
結合してもよい。
【0197】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0198】
【化71】
【0199】
【化72】
【0200】
【化73】
【0201】
【化74】
【0202】
【化75】
【0203】
【化76】
【0204】
【化77】
【0205】
【化78】
【0206】上記において、Phはフェニル基を表す。
一般式(PAG3)、(PAG4)で示される上記オニ
ウム塩は公知であり、例えば、米国特許第2,807,648 号
及び同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方
法により合成することができる。
【0207】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0208】
【化79】
【0209】式中、Ar3、Ar4は、各々独立に、置換
もしくは未置換のアリール基を示す。R206は置換もし
くは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換
もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
【0210】
【化80】
【0211】
【化81】
【0212】
【化82】
【0213】
【化83】
【0214】
【化84】
【0215】(4)下記一般式(PAG7)で表される
ジアゾジスルホン誘導体。
【0216】
【化85】
【0217】ここでRは、直鎖、分岐又は環状アルキル
基、あるいは置換していてもよいアリール基を表す。具
体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0218】
【化86】
【0219】更に、特願2000-241457号、特願2000-2400
60号、特願2000-234733号、特願2000−150217号、特願2
000-188077号、特願2000-62378号に記載された光酸発生
剤を好適に用いることができる。
【0220】これらの光酸発生剤の添加量は、組成物中
の固形分を基準として、通常0.1〜30重量%の範囲
で用いられ、好ましくは0.3〜20重量%、更に好ま
しくは0.5〜10重量%の範囲で使用される。光酸発
生剤の添加量が、0.1重量%より少ないと感度が低く
なる傾向になり、また添加量が30重量%より多いとレ
ジストの光吸収が高くなりすぎ、プロファイルの悪化
や、プロセス(特にベーク)マージンが狭くなり好まし
くない。
【0221】本発明の組成物には、更に塩基性化合物を
添加することができる。本発明で用いることのできる好
ましい塩基性化合物は、フェノールよりも塩基性の強い
有機塩基性化合物である。中でも含窒素有機塩基性化合
物が好ましい。有機塩基性化合物を加えることにより、
経時での感度変動が改良される。有機塩基性化合物とし
ては、以下で示される構造を有する化合物が挙げられ
る。
【0222】
【化87】
【0223】ここで、R250、R251及びR252は、各々
独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数
1〜6のアミノアルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシ
アルキル基又は炭素数6〜20の置換もしくは非置換の
アリール基であり、ここでR 251とR252は互いに結合し
て環を形成してもよい。
【0224】
【化88】
【0225】(式中、R253、R254、R255及びR
256は、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基を示
す) 更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の
窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、
特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素
原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキル
アミノ基を有する化合物である。好ましい具体例として
は、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未
置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノア
ルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジ
ン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは
未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、
置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換
のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換も
しくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペ
ラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置
換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙
げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキ
ル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリール
アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシ
ロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、
水酸基、シアノ基である。
【0226】含窒素塩基性化合物の好ましい具体例とし
て、ジシクロヘキシルメチルアミン、グアニジン、1,
1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメ
チルグアニジン、2−アミノピリジン、3−アミノピリ
ジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノ
ピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ
−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジ
ン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6
−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−ア
ミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジ
ン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−
アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジ
ン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)
ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラ
ゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラ
ゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチル
ピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、
4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3
−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−ア
ミノエチル)モルフォリン、1,5−ジアザビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシク
ロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン、2,4,5−トリフェ
ニルイミダゾール、N−メチルモルホリン、N−エチル
モルホリン、N−ヒドロキシエチルモルホリン、N−ベ
ンジルモルホリン、シクロヘキシルモルホリノエチルチ
オウレア(CHMETU)等の3級モルホリン誘導体、
特開平11−52575号公報に記載のヒンダードアミ
ン類(例えば該公報〔0005〕に記載のもの)等が挙
げられるがこれに限定されるものではない。
【0227】特に好ましい具体例は、1,5−ジアザビ
シクロ〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビ
シクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−ジメチルアミノ
ピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、4,4−ジメチ
ルイミダゾリン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ピロ
ール類、ピラゾール類、イミダゾール類、ピリダジン
類、ピリミジン類、CHMETU等の3級モルホリン
類、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)セバゲート等のヒンダードアミン類等を挙げ
ることができる。中でも、1,5−ジアザビシクロ
〔4.3.0〕ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシク
ロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン、4−ジメチルアミノ
ピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、CHMETU、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバゲート、ジシクロヘキシルメチルアミンが好
ましい。
【0228】これらの有機塩基性化合物は、単独である
いは2種以上組み合わせて用いられる。有機塩基性化合
物の使用量は、感光性樹脂組成物の全組成物の固形分に
対し、通常、0.001〜10重量%、好ましくは0.
01〜5重量%である。0.001重量%未満では上記
有機塩基性化合物の添加の効果が得られない。一方、1
0重量%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪
化する傾向がある。
【0229】本発明のポジ型レジスト組成物には、本願
発明に係わるフッ素系ポリマーに加えて、更に他のフッ
素系及び/又はシリコン系界面活性剤を含有してもよ
い。本発明のポジ型フォトレジスト組成物には、フッ素
系界面活性剤、シリコン系界面活性剤及びフッ素原子と
珪素原子の両方を含有する界面活性剤のいずれか、ある
いは2種以上を含有することができる。
【0230】これらの界面活性剤として、例えば特開昭
62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-226745号、
特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7-23016
5号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開平9-598
8号、米国特許5405720号、同5360692号、同5529881号、
同5296330号、同5436098号、同5576143号、同5294511
号、同5824451号記載の界面活性剤を挙げることがで
き、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもでき
る。使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフト
ップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードF
C430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF17
1、F173、F176、F189(大日本インキ(株)製)、サー
フロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝
子(株)製)、トロイゾルS-366(トロイケミカル
(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面
活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリ
マーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界
面活性剤として用いることができる。
【0231】これらの界面活性剤の配合量は、本発明の
組成物中の固形分を基準として、通常0.001重量%
〜2重量%、好ましくは0.01重量%〜1重量%であ
る。これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、ま
た、いくつかの組み合わせで添加することもできる。上
記の他に使用することのできる界面活性剤としては、具
体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシ
エチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチ
レンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・
ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタ
ンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソル
ビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、
ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレー
ト等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソル
ビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタント
リオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステ
アレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テル類等のノニオン系界面活性剤、アクリル酸系もしく
はメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,N
o.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げるこ
とができる。これらの他の界面活性剤の配合量は、本発
明の組成物中の固形分100重量部当たり、通常、2重
量部以下、好ましくは1重量部以下である。
【0232】現像液に対する溶解性を促進させるフェノ
ール性OH基を2個以上有する化合物としては、ポリヒ
ドロキシ化合物が挙げられ、好ましくはポリヒドロキシ
化合物には、フェノール類、レゾルシン、フロログルシ
ン、フロログルシド、2,3,4−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、α,α',α''−トリス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、トリス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1’−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキサンがある。
【0233】本発明の化学増幅型ポジレジスト組成物
は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗
布するものであり、使用することのできる溶媒として
は、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロ
ペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メ
チルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエー
テル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メ
トキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸
エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピ
オン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、
ピルビン酸プロピル、N、N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラ
ヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるい
は混合して使用する。
【0234】更に、N-メチルホルムアミド、N,N-ジ
メチルホルムアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-
ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、ジメチ
ルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル等の高沸点溶
剤を混合して使用することができる。
【0235】上記化学増幅型ポジレジスト組成物は精密
集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリ
コン/二酸化シリコン被覆)上にスピナー、コーター等
の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通して
露光し、ベークを行い現像することにより良好なレジス
トパターンを得ることができる。
【0236】本発明の化学増幅型ポジレジスト組成物の
現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸ナ
トリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無
機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の
第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン
等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチル
アミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、
トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、ホルム
アミドやアセトアミド等のアミド類、テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド、トリメチル(2−ヒドロキシエ
チル)アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモ
ニウムヒドロキシド、トリブチルメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、テトラエタノールアンモニウムヒドロキシ
ド、メチルトリエタノールアンモニウムヒドロキシド、
ベンジルメチルジエタノールアンモニウムヒドロキシ
ド、ベンジルジメチルエタノールアンモニウムヒドロキ
シド、ベンジルトリエタノールアンモニウムヒドロキシ
ド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ
ブチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウ
ム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン等のアルカ
リ類の水溶液等がある。
【0237】本発明のこのようなポジ型レジスト組成物
は基板上に塗布され、薄膜を形成する。この塗膜の膜厚
は0.2〜1.2μmが好ましい。本発明においては、
必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用
することができる。
【0238】反射防止膜としては、チタン、二酸化チタ
ン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、α−シリコン
等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜
型が用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装
置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要と
する。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69
611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデ
ヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹
脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号
記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反
応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダー
とメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開
平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基
と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止
膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミン
とベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−1
79509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子
吸光剤を添加したもの等が挙げられる。また、有機反射
防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV3
0シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製の
AC−2、AC−3等を使用することもできる。
【0239】上記レジスト液を精密集積回路素子の製造
に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコ
ン被覆)上に(必要により上記反射防止膜を設けられた
基板上に)、スピナー、コーター等の適当な塗布方法に
より塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行
い現像することにより良好なレジストパターンを得るこ
とができる。ここで露光光あるいは放射線としては、好
ましくは150nm〜250nmの波長の光あるいはX
線、電子線等が挙げられ、具体的には、KrFエキシマ
レーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(1
93nm)、F2エキシマレーザー(157nm)、X
線、電子線等が挙げられる。
【0240】〔II〕次に、本発明による高解像力に加
えて高感度、プロファイル形状が良好な電子線又はX線
用レジスト組成物について説明する。
【0241】前述の(3)〜(14)の構成に代表され
る本発明の電子線又はX線用レジスト組成物は、成分
(a)として、電子線又はX線の照射により酸を発生す
る化合物を含有する。この成分(a)としては、電子線
又はX線の照射により酸を発生する化合物であれば、い
ずれのものでも用いることができるが、一般式(I)〜
(III)で表される化合物が好ましい。
【0242】
【化89】
【0243】一般式(I)〜(III)において、R1〜R
38の直鎖状、分岐状アルキル基としては、置換基を有し
てもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチ
ル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数
1〜4個のものが挙げられる。環状アルキル基として
は、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個
のものが挙げられる。R1 〜R37の直鎖状、分岐状アル
コキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、
ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ
基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキ
シ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。環状
アルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ
基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。R1 〜R37
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、沃素原子を挙げることができる。R38のアリール
基としては、例えば、フェニル基、トリル基、メトキシ
フェニル基、ナフチル基のような置換基を有してもよい
炭素数6〜14個のものが挙げられる。これらの置換基
として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハ
ロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素
数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニ
ル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコ
キシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0244】また、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R
37のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭
素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2
種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロ
フラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン
環、ピロール環等を挙げることができる。
【0245】一般式(I)〜(III)において、X-はス
ルホン酸のアニオンである。さらに例として、CF3
3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニオン、ペ
ンタフルオロベンゼンスルホン酸アニオン、ナフタレン
−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族スルホン
酸アニオン、アントラキノンスルホン酸アニオン、スル
ホン酸基含有染料等を挙げることができるがこれらに限
定されるものではない。
【0246】なかでもX-は下記基から選択される少な
くとも1種を有するベンゼンスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニオンであ
ることが、より好ましい。 少なくとも1個のフッ素原子 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルキル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルコキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルオ
キシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルア
ミノ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアリール基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基
及び 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカ
ルボニル基
【0247】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個の
フッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的に
はトリフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,
2,2−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル
基、ヘプタフロロイソプロピル基、パーフロロブチル
基、パーフロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パ
ーフロロシクロヘキシル基等を挙げることができる。な
かでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフ
ロロアルキル基が好ましい。
【0248】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキ
シ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個
のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的
にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、
ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキ
シ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシ
ルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙
げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された
炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。
【0249】上記アシル基としては、炭素数が2〜12
であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0250】上記アシロキシ基としては、炭素数が2〜
12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。
【0251】上記スルホニル基としては、炭素数が1〜
12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホ
ニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パーフロロ
ブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスルホニル
基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−トリフロ
ロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることができ
る。
【0252】上記スルホニルオキシ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルオキシ、パーフロロブタンスルホニルオキシ
基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニルオキシ基
等を挙げることができる。
【0253】上記スルホニルアミノ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミ
ノ基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタ
フロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることがで
きる。
【0254】上記アリール基としては、炭素数が6〜1
4であって、1〜9個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4
−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル
基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル
基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができ
る。
【0255】上記アラルキル基としては、炭素数が7〜
10であって、1〜15個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメ
チル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベ
ンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることがで
きる。
【0256】上記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数が2〜13であって、1〜25個のフッ素原子で置
換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメ
トキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル
基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロ
ブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカル
ボニル基等を挙げることができる。
【0257】最も好ましいX-としてはフッ素置換ベン
ゼンスルホン酸アニオンであり、中でもペンタフルオロ
ベンゼンスルホン酸アニオンが特に好ましい。
【0258】また、上記含フッ素置換基を有するベンゼ
ンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセ
ンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、
スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの
炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を
除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。
【0259】一般式(I)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0260】
【化90】
【0261】
【化91】
【0262】
【化92】
【0263】
【化93】
【0264】
【化94】
【0265】一般式(II)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0266】
【化95】
【0267】
【化96】
【0268】一般式(III)で表される化合物の具体例
を以下に示す。
【0269】
【化97】
【0270】
【化98】
【0271】
【化99】
【0272】
【化100】
【0273】以下に一般式(I)〜(III)で表される
化合物以外の酸発生剤の例を挙げる。
【0274】
【化101】
【0275】
【化102】
【0276】
【化103】
【0277】一般式(I)〜(III)で表される化合物
は、1種あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0278】一般式(I)及び(II)で表される化合物
は、例えばアリールマグネシウムブロミド等のアリール
グリニャール試薬と、置換又は無置換のフェニルスルホ
キシドとを反応させ、得られたトリアリールスルホニウ
ムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法、置
換あるいは無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳
香族化合物とをメタンスルホン酸/五酸化二リンあるい
は塩化アルミニウム等の酸触媒を用いて縮合、塩交換す
る方法、又はジアリールヨードニウム塩とジアリールス
ルフィドを酢酸銅等の触媒を用いて縮合、塩交換する方
法等によって合成することができる。式(III)で表さ
れる化合物は過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応
させることにより合成することができる。また、塩交換
に用いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のス
ルホン酸クロリドを加水分解する方法、芳香族化合物と
クロロスルホン酸とを反応する方法、芳香族化合物とス
ルファミン酸とを反応する方法等によって得ることがで
きる。
【0279】以下、具体的に、一般式(I)〜(III)
の具体的化合物の合成方法を以下に示す。 (ぺンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の合成)ペンタフロロペンセンスルホニルクロ
リド25gを氷冷下メタノール100m1に溶解させ、
これに25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液100gをゆっくり加えた。室温で3時間撹伴する
とペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の溶液が得られた。この溶液をスルホニウム
塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。
【0280】(トリフェニルスルホニウムペンタフロロ
ベンゼンスルホネートの合成:具体例(I−1)の合
成) ジフェニルスルホキシド509をベンゼン800m1に
溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加え、2
4時間還流した。反応液を水2Lにゆっくりと注ぎ、こ
れに濃塩酸400m1を加えて70℃で10分加熱し
た。この水溶液を酢酸エチル500m1で洗浄し、ろ過
した後にヨウ化アンモニウム200gを水400m1に
溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗した
後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスルホニ
ウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスルホニ
ウムヨージド30.5gをメタノール1000m1に溶
解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温で4
時間撹伴した。溶液をろ過し、これに過剰量の上記で合
成したペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルア
ンモニウム塩の溶液を加えた。反応液を濃縮し、これを
ジクロロメタン500m1に溶解し、この溶液を5%テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び水で
洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮
するとトリフェニルスルホニウムペンタフロロベンセン
スルホネートが得られた。
【0281】(トリアリールスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(I−9)と(II
−1)との混合物の合成) トリアリールスルホニウムクロリド50g(Fluka製、
トリフェニルスルホニウムクロリド50%水溶液)を水
500m1に溶解させこれに過剰量のペンタフロロベン
ゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液を加
えると油状物質が析出してきた。上澄みをデカントで除
き、得られた油状物質を水洗、乾燥するとトリアリール
スルホニウムペンタフロロべンセンスルホネート(具体
例(I−9)、(II−1)を主成分とする)が得られ
た。
【0282】(ジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニ
ウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例
(III−1)の合成) t−アミルベンゼン60g、ヨウ素酸カリウム39.5
g、無水酢酸81g、ジクロロメタン170m1を混合
し、これに氷冷下濃硫酸66.8gをゆっくり滴下し
た。氷冷下2時間撹伴した後、室温で10時間撹伴し
た。反応液に氷冷下、水500m1を加え、これをジク
ロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素ナトリウム、水で
洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨ
ードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸塩を、過剰量の
ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニ
ウム塩の溶液に加えた。この溶液に水500m1を加
え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を5%テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び水で洗浄
した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨード
ニウムペンタフロロベンセンスルホネートが得られた。
その他の化合物についても同様の方法を用いることで合
成できる。
【0283】成分(a)として使用することができる他
の酸発生剤 本発明の電子線又はX線用レジスト組成物においては、
成分(a)として、上述の好ましい酸発生剤以外にも、
光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始
剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレ
ジスト等に使用されている電子線又はX線の照射により
酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に
選択して使用することができ、より具体的には先に説明
したレジスト組成物において光酸発生剤として例示した
ものを挙げることができる。また、成分(a)として、
上記一般式(I)〜一般式(III)で表される化合物と
ともに、他の光酸発生剤を併用してもよい。本発明にお
ける上記一般式(I)〜一般式(III)で表される化合
物と併用しうる酸発生剤の使用量は、モル比(一般式
(I)〜一般式(III)で表される化合物/その他の酸
発生剤)で、通常100/0〜20/80、好ましくは
100/0〜40/60、更に好ましくは100/0〜
50/50である。成分(a)の総含量は、本発明のポ
ジ型電子線又はX線レジスト組成物全組成物の固形分に
対し、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜1
0重量%、更に好ましくは1〜7重量%である。
【0284】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
は、(b)又は(b')成分としてアルカリ可溶性樹脂
又は酸分解性樹脂を含有する。アルカリ可溶性樹脂は、
水には不溶であり、アルカリ水溶液には可溶な樹脂(ア
ルカリ可溶性樹脂ともいう)である。アルカリ可溶性樹
脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(2
3℃)して20Å/秒以上のものが好ましい。特に好ま
しくは200Å/秒以上のものである(Åはオングスト
ローム)。酸分解性樹脂は、酸により分解する基を有
し、酸の作用によりアルカリ可溶性となる樹脂である。
【0285】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
に使用されるアルカリ可溶性樹脂及び酸分解性樹脂は、
さらに下記条件(1)および(2)を満たす。 (1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
とも一種有すること。 (2)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
子対の電子数の間に式(I)の関係が成り立つこと。
【0286】
【数5】
【0287】ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。但し、ベ
ンゾジオキソール構造を除く。また、Nπ=6の場合、
該置換基は水酸基を含まない。
【0288】特に、(式1)のNπ+(1/2)Nlone
は、10〜40の範囲であることが二次電子を発生しや
すい構造であるため好ましい。好ましい芳香環として
は、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェ
ナントレン環、ビフェニル等を挙げることができ、好ま
しい芳香環上の置換基としては、水酸基、メトキシ基、
エトキシ基、イソプロピル基等を挙げることができる。
また、π電子総数Nπが10以上となる芳香環(例えば
ナフタレン環、アントラセン環またはフェナントレン
環、ビフェニルのような芳香環)であれば、この芳香環
上の置換基は非共有電子対を有さない基(Nlone=0と
なる基)であっても良く、例えば、水素、飽和アルキル
基などを挙げることができる。
【0289】より具体的には、本発明のアルカリ可溶性
樹脂及び酸分解性樹脂は、一般式(1)〜(5)で表さ
れる繰り返し単位を構成成分として有することが好まし
い。
【0290】
【化104】
【0291】
【化105】
【0292】一般式(1)〜(5)において、 R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、
Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖
状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基、あるいは水素原子を表
す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5
員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,
xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,
2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。但
し、一般式(1)において、Ra、Rb、Rcは水素原子とは
ならない。また、一般式(1)はベンゾジオキソール構
造を除く。
【0293】Ra、Rb、Rcの例としては、水素、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ベンジル基、フ
ェニル基、クミル基などが挙げられる。また、互いに連
結して、メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジオキ
ソール環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換
ジオキソール環、ジオキサン環を形成するものも例とし
て挙げられる。
【0294】Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlの例
としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリ
ル基、ベンジル基、フェニル基、クミル基などが挙げら
れる。Rd〜Rf、Rg〜Ri又はRj〜Rlは、ジオキソール環、
メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジソキソール
環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換ジオキ
ソール環、ジオキサン環を形成するものも例として挙げ
られる。
【0295】Lの例としては、単結合、−CH2−、−
COO−、−COOCH2−、−OCH2CH2O−、−
OCH2−、−CONH−などが挙げられる。
【0296】Yの表す各芳香環は、主鎖に結合する結合
手、あるいは置換基に結合する結合手の位置は芳香環上
のいずれでも良い。
【0297】これらの構造の好ましい具体例を以下に挙
げるがこれらに限定されるものではない。
【0298】
【化106】
【0299】
【化107】
【0300】
【化108】
【0301】
【化109】
【0302】
【化110】
【0303】
【化111】
【0304】
【化112】
【0305】
【化113】
【0306】
【化114】
【0307】
【化115】
【0308】
【化116】
【0309】
【化117】
【0310】
【化118】
【0311】
【化119】
【0312】
【化120】
【0313】
【化121】
【0314】酸分解性樹脂は、酸の作用により分解しア
ルカリ可溶性となる基、即ちアルカリ可溶性基を酸分解
性基で保護した基を有する。アルカリ可溶性基として
は、フェノール性水酸基、カルボン酸基が好ましい。こ
れらのアルカリ可溶性基の保護基としての酸分解性基
は、アセタール、ケタール、3級カルボン酸エステル
基、3級炭酸エステル基が好ましい。3級カルボン酸エ
ステル基としては、t−ブチルエステル、2−メチル−
2−アダマンチルエステルなどが挙げられる。3級炭酸
エステル基としては、t−ブトキシカルボニル基などが
挙げられる。この中では、アセタール、3級カルボン酸
エステルが好ましく、とくにアセタールが好ましい。
【0315】アルカリ可溶性基を酸分解性基で保護した
基は、上記(1)〜(6)の繰り返し単位における置換
基(Ra〜Rlのいずれかが酸分解性基)として有してい
てもよいし、酸分解性樹脂を構成する他の繰り返し単位
中に有していてもよい。酸分解性樹脂中、酸分解性基を
有する繰り返し単位の割合は、通常5〜40モル%、好
ましくは10〜30モル%である。
【0316】以下に、酸分解性樹脂の具体例を挙げる
が、これらに限定するものではない。尚、以下において
Rはアルキル基、アラルキル基、アリール基である。
【0317】
【化122】
【0318】
【化123】
【0319】
【化124】
【0320】
【化125】
【0321】
【化126】
【0322】
【化127】
【0323】
【化128】
【0324】
【化129】
【0325】
【化130】
【0326】
【化131】
【0327】
【化132】
【0328】
【化133】
【0329】
【化134】
【0330】
【化135】
【0331】
【化136】
【0332】本発明における、アルカリ可溶性樹脂は、
ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等の公知の
方法によって合成できる。対応するモノマーを組み合わ
せてラジカル重合を行うのが最も簡便であるが、モノマ
ーによってはカチオン重合、アニオン重合を利用した場
合に、より好適に合成できる。また、重合開始種によっ
てモノマーが重合以外の反応を起こす場合には、適当な
保護基を導入したモノマーを重合し、重合後に脱保護す
ることによって望む重合体を得ることができる。また、
アルコキシを有する重合体については、対応する水酸基
を有する重合体の水酸基をエーテル化反応を行うことに
よっても望む重合体を得ることができる。酸分解性樹脂
は、上記アルカリ可溶性樹脂をアセタール化等の保護に
よって、あるいはあらかじめ酸分解性基を含有するモノ
マーを上記と同様な方法によって共重合することによっ
て合成できる。重合法については、実験化学講座28高
分子合成、新実験化学講座19高分子化学[I]等に記
載されている。
【0333】また、本発明のアルカリ可溶性樹脂及び酸
分解性樹脂は、一般的に分子量が3、000を超え、
1,000,000以下である。好ましくは、重量平均
分子量が3,000を越え、500,000以下、より
好ましくは300,000以下、更に好ましくは15
0,000以下、特に好ましくは100,000以下、
最も好ましくは50,000以下である。
【0334】上記の合成方法により合成できるアルカリ
可溶性樹脂及び酸分解性樹脂の分子量分布(Mw/M
n)は、1.0〜1.5であることが好ましく、これに
より、特にレジストを高感度化することができる。な
お、このような分子量分布の樹脂は、上記合成方法にお
いて、リビングアニオン重合等を利用することによって
合成することができる。
【0335】また、他のアルカリ可溶性樹脂を併用して
もよい。本発明に用いられる他のアルカリ可溶性樹脂と
しては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹
脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキシ
スチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒド
ロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロ
ゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒ
ドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/
p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒ
ドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−アルキル化
物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化物、O−
(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エトキシ)エ
チル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化物、O−
(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)もしくはO
−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−アセチル
化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物等)、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシ
スチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシス
チレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂
及びその誘導体を挙げることができるが、これらに限定
されるものではない。
【0336】特に好ましい他のアルカリ可溶性樹脂は、
ノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、m−
ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン
及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシス
チレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル
化、もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシス
チレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチ
レン共重合体である。該ノボラック樹脂は、下記の所定
のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデ
ヒド類と付加縮合させることにより得られる。
【0337】所定のモノマーとしては、フェノール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のク
レゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等
のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチル
フェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジ
メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノ
ール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノー
ル、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノ
ール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノー
ル等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソ
プロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m
−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロ
ロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上
混合して使用することができるが、これらに限定される
ものではない。
【0338】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−
フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒ
ド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズア
ルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベ
ンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メ
チルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラー
ル、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール
体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール
等を使用することができるが、これらの中で、ホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。
【0339】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では露光部の現像後の膜
減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小さ
くなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,0
00の範囲である。また、ノボラック樹脂以外の前記ポ
リヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の重
量平均分子量は、2000以上、好ましくは2000〜
30000、より好ましくは2000〜20000であ
る。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義さ
れる。
【0340】本発明に於けるこれらのアルカリ可溶性樹
脂又は酸分解性樹脂は2種類以上混合して使用しても良
い。アルカリ可溶性樹脂の使用量は、レジスト組成物の
全重量(溶媒を除く)を基準として、通常30〜90重
量%、好ましくは50〜80重量%である。
【0341】本発明の特徴成分であるアルカリ可溶性樹
脂又は酸分解性樹脂のみの使用量は、レジスト組成物の
全重量(溶媒を除く)を基準として30〜90重量%、
好ましくは50〜80重量%である。
【0342】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
は、前述した酸により分解しアルカリ現像液に対する溶
解性が酸の作用により増大する低分子化合物(「低分子
酸分解性溶解阻止化合物」又は「(c)成分」ともい
う)を含有してもよい。
【0343】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
に配合される好ましい(c)成分は、その構造中に酸で
分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の
距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合
原子を少なくとも8個経由する化合物である。より好ま
しい(c)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少
なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも
10個、好ましくは少なくとも11個、更に好ましくは
少なくとも12個経由する化合物、又は酸分解性基を少
なくとも3個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた
位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも
9個、好ましくは少なくとも10個、更に好ましくは少
なくとも11個経由する化合物である。又、上記結合原
子の好ましい上限は50個、更に好ましくは30個であ
る。
【0344】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
中の、(c)成分の化合物の使用量は、全組成物の固形
分に対し3〜45重量%が好ましく、より好ましくは5
〜30重量%、更に好ましくは10〜30重量%であ
る。
【0345】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
は、カチオン重合性化合物((d)成分)を含有するこ
とが好ましい。本発明において、カチオン重合とは、生
長鎖がカルボニウムイオンやオキソニウムイオンのよう
に正イオンである付加重合のことをいう。本発明におい
ては、このようなカチオン重合をし得るモノマーをカチ
オン重合性の機能を有する化合物という。ビニル化合物
を例にあげると、ビニルモノマーのカチオン重合性はラ
ジカル重合で用いられているQ−e値で議論できる。即
ち、e値が約−0.3より小さくなるとカチオン重合性
を示すことが知られている。
【0346】さらには、カチオン重合性化合物の構造的
特徴は、π−供与体となりうるような炭素−炭素不飽
和結合、ある種の(たいていの場合飽和)複素環化合
物に見られるようなn−供与体になりうるへテロ原子
(酸素、硫黄、窒素、リン)の非共有電子対、アルカ
ンに見られるように、特殊な条件のもとでσ−供与体に
なりうるような炭素を含んだ単結合を有することであ
る。としては、ビニル化合物以外に、ビニリデン化合
物、ビニレン化合物などがある。としては、ラクトン
化合物、環状エーテル化合物以外に、オキサゾリン類、
アジリジン類、環状シロキサンなどがある。例として、
イソブテン、イソプレン、ブタジエン、シクロペンタジ
エン、シクロヘキサジエン、ノルボルナジエン、スチレ
ン、インデン、アセナフチレン、ベンゾフラン、p−メ
トキシスチレン、α−メチルスチレン、ビニルエーテ
ル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドンが
挙げられる。なかでも、ビニル化合物が好ましく使用さ
れる。
【0347】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
中の、(d)の化合物の添加量としては、組成物全重量
(固形分)に対して0.5〜50重量%が好ましく、よ
り好ましくは3〜30重量%である。
【0348】また、本発明の電子線又はX線用レジスト
組成物は、ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状
エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物か
ら選択される少なくとも1種の化合物((d')成分)
を含有することが好ましい。
【0349】ビニル化合物としては後述するビニルエー
テル類、スチレン、α−メチルスチレン、m−メトキシ
スチレン、p−メトキシスチレン、o−クロロスチレ
ン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、o−ニ
トロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ブロモスチレ
ン、3,4−ジクロロスチレン、2,5−ジクロロスチ
レン、p−ジメチルアミノスチレン等のスチレン類、2
−イソプロペニルフラン、2−ビニルベンゾフラン、2
−ビニルジベンゾフラン等のビニルフラン類、2−イソ
プロペニルチオフェン、2−ビニルフェノキサチン等の
ビニルチオフェン類、N−ビニルカルバゾール類、ビニ
ルナフタリン、ビニルアントラセン、アセナフチレン等
を用いることができる。
【0350】シクロアルカン化合物としては、フェニル
シクロプロパン、スピロ[2,4]ヘプタン、スピロ
[2,5]オクタン、スピロ[3,4]オクタン、4−
メチルスピロ[2,5]オクタン、スピロ[2,7]デ
カン等を用いることができる。環状エーテル化合物とし
ては、4−フェニル−1,3−ジオキサン等のジオキサ
ン類、3,3−ビスクロロメチルオキセタン等のオキセ
タン類、トリオキサン、1,3−ジオキセパン等の化合
物を用いることができる。更にアリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテ
ル類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
等のグリシジルエステル類、エピコートの商品名で市販
されているビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブ
ロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の化合物を
用いることができる。
【0351】ラクトン化合物としては、プロピオラクト
ン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクト
ン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ジメ
チル−β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピ
オラクトン等の化合物を用いることができる。
【0352】アルデヒド化合物としては、バレルアルデ
ヒド、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノ
ナナール、デカナール、シクロヘキサンカルバルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド等の脂肪族飽和アルデヒ
ド化合物、メタアクロレイン、クロトンアルデヒド、2
−メチル−2−ブテナール、2−ブチナール、サフラナ
ール等の脂肪族不飽和アルデヒド化合物、ベンズアルデ
ヒド、トルアルデヒド、シンナムアルデヒド等の芳香族
アルデヒド化合物、トリブロモアセトアルデヒド、2,
2,3−トリクロロブチルアルデヒド、クロロベンズア
ルデヒド等のハロゲン置換アルデヒド化合物、グリセル
アルデヒド、アルドール、サリチルアルデヒド、m−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベン
ズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズア
ルデヒド、ピペロナール等のヒドロキシ及びアルコキシ
置換アルデヒド化合物、アミノベンズアルデヒド、ニト
ロベンズアルデヒド等のアミノ及びニトロ置換アルデヒ
ド化合物、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、
フタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のジアルデ
ヒド化合物、フェニルグリオキサール、ベンゾイルアセ
トアルデヒド等のケトアルデヒド化合物及びこれらの誘
導体を用いることができる。
【0353】上記(d)カチオン重合性化合物と、
(d')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エ
ーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物の関
係は、以下のイ)〜ハ)のいずれかの関係にある。
【0354】イ)(d)カチオン重合性化合物であっ
て、(d')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環
状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物
ではないもの ロ)(d')ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環
状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物
であって、(d)カチオン重合性化合物ではないもの ハ)(d)カチオン重合性化合物であり、かつ(d')
ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エーテル化
合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物でもあるもの
【0355】したがって、本発明に好適な化合物として
は、上記の3種類がありうるが、これらはいずれも本発
明に好適な効果を有する。但し、後述するように、ビニ
ル化合物の効果が顕著である。
【0356】該(d')化合物としては、本発明の効果
が顕著になる点で、ビニル化合物が好ましく、より好ま
しくはビニルエーテル化合物であり、特に一般式[A]
で表わされる化合物が好ましい。一般式(A)におい
て、Ra、Rb及びRcがアリール基の場合、一般に4〜
20個の炭素原子を有し、アルキル基、アリール基、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキ
シ基、アルキルメルカプト基、アミノアシル基、カルボ
アルコキシ基、ニトロ基、スルホニル基、シアノ基又は
ハロゲン原子により置換されていてよい。ここで、炭素
数4〜20個のアリール基としては、例えば、フェニル
基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル
基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0357】Ra、Rb及びRcがアルキル基を表す場合
には、炭素数1〜20の飽和又は不飽和の直鎖、分岐又
は脂環のアルキル基を示し、ハロゲン原子、シアノ基、
エステル基、オキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基又はアリール基により置換されていてもよい。ここ
で、炭素数1〜20個の飽和又は不飽和の直鎖、分岐又
は脂環のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペン
チル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、オクチル基、イ
ソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ド
デシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ビニル基、
プロペニル基、ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテ
ニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、2−ペンテニ
ル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル
基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等を例示
することができる。
【0358】また、Ra、Rb及びRcのいずれか2つが
結合して形成する飽和又はオレフィン性不飽和の環、具
体的には、シクロアルカン又はシクロアルケンとして
は、通常3〜8、好ましくは5又は6個の環員を表す。
【0359】本発明において、一般式(I)において、
好ましいのは、Ra、Rb及びRcのうちひとつがメチル
基、もしくはエチル基で、残りが水素原子であるエノー
ルエーテル基、更に好ましいのはRa、Rb及びRcがす
べて水素である下記一般式[A−1]である。
【0360】一般式[A−1] CH2 =CH−O−
R(R:アルキル、置換アルキル)ここでアルキル基
は、炭素数1〜30個の直鎖状、分岐状あるいは環状ア
ルキル基である。置換アルキル基は、炭素数1〜30個
の直鎖状、分岐状あるいは環状の置換アルキル基であ
る。
【0361】上記において、炭素数1〜30個の直鎖
状、分岐状あるいは環状アルキル基としては、エチル
基、直鎖状、分岐状あるいは環状のプロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、
トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキ
サデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデ
シル基、エイコシル基等が挙げられる。上記において、
アルキル基の更なる置換基として好ましいものは、ヒド
ロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニト
ロ基、ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、アシロキシ
基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルア
ミノ基、アリール基、アラルキル基、イミド基、ヒドロ
キシメチル基、−O−R1、−C(=O)−R2、−O−
C(=O)−R3、−C(=O)−O−R4、−S−
5、−C(=S)−R6、−O−C(=S)−R7、−
C(=S)−O−R8、等の置換基が挙げられる。ここ
で、R1〜R8は、各々独立に、直鎖状、分岐状あるいは
環状アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、
ハロゲン原子、シアノ基、アシル基、スルホニル基、ス
ルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、イミド基、−
(CH2CH2−O)n−R9(ここでnは1〜20の整数
を表し、R 9は水素原子又はアルキル基を表す)、置換
基を有していてもよい、アリール基又はアラルキル基
(ここで、置換基としては、直鎖状、分岐状あるいは環
状アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、アシル基、アリール基、アラル
キル基を挙げることができる)を表す。
【0362】一般式(A)で表わされる化合物として
は、以下に示すものが好ましい態様として挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0363】
【化137】
【0364】
【化138】
【0365】
【化139】
【0366】上記一般式〔A−1〕で示される化合物の
合成法としては、例えばStephen. C.Lapin, Polymers P
aint Colour Journal, 179(4237), 321(1988) に記載さ
れている方法、即ち、アルコール類もしくはフェノール
類とアセチレンとの反応、又はアルコール類もしくはフ
ェノール類とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反
応により合成することができる。また、カルボン酸化合
物とハロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応によっ
ても合成することができる。
【0367】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
中の、(d')の化合物(好ましくは上記一般式(A)
で表される化合物)の添加量としては、組成物全重量
(固形分)に対して0.5〜50重量%が好ましく、よ
り好ましくは3〜30重量%である。
【0368】また、本発明の電子線又はX線用レジスト
組成物は、前述の有機塩基性化合物を含有することが好
ましい。
【0369】特に好ましい塩基性化合物として、グアニ
ジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,
−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチル
イミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイ
ミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフ
ェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダ
ゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4
−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−
ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジ
ン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−
メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2
−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチ
ルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエ
チルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N
−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノ
エチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2
−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリ
ジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾー
ル、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾー
ル、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラ
ジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,
6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピ
ラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノ
エチル)モルフォリン、ジアザビシクロノネン、ジアザ
ビシクロウンデセンなどが挙げられるがこれに限定され
るものではない。
【0370】これらの(e)有機塩基性化合物は、単独
であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
有機塩基性化合物の使用量は、本発明の(a)電子線又
はX線の照射により酸を発生する化合物に対し、通常、
0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%で
ある。0.01モル%未満ではその添加の効果が得られ
ない場合がある。一方、10モル%を超えると感度の低
下や非露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0371】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
は、界面活性剤として、前述のフッ素系及び/又はシリ
コン系界面活性剤を含有することが好ましい。添加量に
ついても同様である。
【0372】本発明の電子線又はX線レジスト組成物に
は必要に応じて、更に染料、顔料、可塑剤、光増感剤、
及び現像液に対する溶解性を促進させるフエノール性O
H基を2個以上有する化合物等を含有させることができ
る。
【0373】本発明で使用できるフェノール性OH基を
2個以上有する化合物は、好ましくは分子量1000以
下のフェノール化合物である。また、分子中に少なくと
も2個のフェノール性水酸基を有することが必要である
が、これが10を越えると、現像ラチチュードの改良効
果が失われる。また、フェノ−ル性水酸基と芳香環との
比が0.5未満では膜厚依存性が大きく、また、現像ラ
チチュードが狭くなる傾向がある。この比が1.4を越
えると該組成物の安定性が劣化し、高解像力及び良好な
膜厚依存性を得るのが困難となって好ましくない。
【0374】このフェノール化合物の好ましい添加量は
(g)アルカリ可溶性樹脂に対して2〜50重量%であ
り、更に好ましくは5〜30重量%である。50重量%
を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時に
パターンが変形するという新たな欠点が発生して好まし
くない。
【0375】このような分子量1000以下のフェノー
ル化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平
2−28531、米国特許第4916210、欧州特許
第219294等に記載の方法を参考にして、当業者に
於て容易に合成することが出来る。フェノール化合物の
具体例を以下に示すが、本発明で使用できる化合物はこ
れらに限定されるものではない。
【0376】レゾルシン、フロログルシン、2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−
テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3′,
4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、アセト
ン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルコシド、2,
4,2′,4′−ビフェニルテトロール、4,4′−チ
オビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2′,
4,4′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォ
キシド、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェ
ニルスルフォン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロ
ヘキサン、4,4−(α−メチルベンジリデン)ビスフ
ェノール、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、
α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−
1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−
トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−
トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロ
キシフェニル)ブタン、パラ〔α,α,α′,α′−テ
トラキス(4−ヒドロキシフェニル)〕−キシレン等を
挙げることができる。
【0377】本発明の組成物は、上記各成分を溶解する
溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶
媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノ
ン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラ
クトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコー
ルモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルプロピオネート、トルエン、酢酸エチル、乳
酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、
エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピル
ビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロ
リドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶
媒を単独あるいは混合して使用することができる。本発
明において、塗布溶剤としては、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテートが特に好ましく、これに
より、面内均一性に優れるようになる。
【0378】半導体の更なる進歩を追求していくと本質
的なレジストの高解像力等の性能に加え、感度、塗布
性、最小塗布必要量、基板との密着性、耐熱性、組成物
の保存安定性等の種々の観点より高性能の組成物が要求
されている。最近では、出来上がりのチップの取れる絶
対量を増やすため大口径のWaferを使用してデバイ
スを作製する傾向にある。しかしながら、大口径に塗布
すると、塗布性、特に面内の膜厚均一性の低下が懸念さ
れるため、大口径のWaferに対しての膜厚面内均一
性の向上が要求されている。この均一性を確認すること
ができる手法としてWafer内の多数点で膜厚測定を
行い、各々の測定値の標準偏差をとり、その3倍の値で
均一性を確認することができる。この値が小さい程面内
均一性が高いと言える。値としては、標準偏差の3倍の
値が100以下が好ましく、50以下がより好ましい。
また、光リソグラフィー用マスク製造においてもCDリ
ニアリティーが最重要視され、ブランクス内の膜厚面内
均一性の向上が要求されている。
【0379】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
は、溶剤に溶かした後濾過することができる。そのため
に使用されるフィルターは、レジスト分野で使用される
ものの中から選択され、具体的にはフィルターの材質
が、ポリエチレン、ナイロン又はポリスルフォンを含有
するものが使用される。より具体的には、ミリポア社製
のマイクロガード、マイクロガードPlus、マイクロ
ガードミニケム−D、マイクロガードミニケム−D P
R、ミリポアオブチマイザーDEV/DEV−C、ミリ
ポア オブチマイザー16/14、ポール社製のウルチ
ボアN66、ポジダイン、ナイロンファルコン等が挙げ
られる。また、フィルターの孔径については下記の方法
により確認したものを使用できる。つまり超純水中にP
SL標準粒子(ポリスチレンラテックスビーズ 粒子径
0.100μm)を分散させて、チューブポンプにてフ
ィルター1次側に連続的に定流量で流し、チャレンジ濃
度をパーティクルカウンターにより測定し、90%以上
捕捉できたものを孔径0.1μmフィルターとして使用
できる。
【0380】本発明の電子線又はX線レジスト組成物を
精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:
シリコン/二酸化シリコン被覆)あるいは光リソグラフ
ィー用マスク製造用基板(例:ガラス/Cr被覆)上に
スピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布後、
所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像するこ
とにより良好なレジストパターンを得ることができる。
【0381】本発明の電子線又はX線用レジスト組成物
の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナ
トリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルア
ミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチル
アミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリ
エチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン
類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン
等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒ
ドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等
の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環
状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができ
る。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面
活性剤を適当量添加して使用することもできる。
【0382】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。なお、%は、他に指定
のない限り重量%を示す。
【0383】合成例1 p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)を酢
酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流下攪拌し、83
℃にてアゾビスイソブチルニトリル(AIBN)0.0
33gを3時問おきに3回添加し、最後に更に6時間攪
拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘ
キサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出させ
た。得られた樹脂を乾燥後、メタノール150mlに溶
解した。これに水酸化ナトリウム7.7g(0.19モ
ル)/水50mlの水溶液を添加し、3時間加熱還流す
ることにより加水分解させた。その後、水200mlを
加えて希釈し、塩酸にて中和し自色の樹脂を析出させ
た。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラ
ヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激
しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を
3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120
℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)
〔樹脂R−1〕を得た。得られた樹脂の重量平均分子量
は13,000であった。
【0384】合成例2 常法に基づいて脱水、蒸留精製したp−tert−ブト
キシスチレンモノマー35.25g(0.2モル)及び
スチレンモノマー5.21g(0.05モル)をテトラ
ヒドロフラン100mlに溶解した。窒素気流及び攪拌
下、83℃にてアゾビスイソブチルニトリル(AIB
N)0.033gを3時間おきに3回添加し、最後に更
に6時閤攪拌を続けることにより、重合反応を行った。
反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を
析出させた。得られた樹脂を乾燥後、テトラヒドロフラ
ン150mlに溶解した。これに4N塩酸を添加し、6
時間加熱還流することにより加水分解させた後、5Lの
超純水に再沈し、この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させ
た。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5L
の超純水に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。こ
の再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥
器中で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキ
シスチレン/スチレン)共重合体〔樹脂R−2〕を得
た。得られた樹脂の重量平均分子量は11,000であ
った。
【0385】合成例3 P−ヒドロキシスチレン40g(0.33モル)アクリ
ル酸tert-ブチル10.7g(0.08モル)をジオキ
サン50gに溶解しアゾビスイソブチルニトリル(AI
BN)8gを加えて窒素気流下60℃にて8時問加熱攪
拌を行った。反応液を1200mlのへキサンに投入
し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、
アセトンに溶解し、5Lの超純水に激しく攪拌しながら
滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。
得られた樹脂を真空乾燥器中て120℃、12時間乾燥
しポリ(p−ヒドロキシスチレン/tert−ブチルアクリ
レート)共重合体〔樹脂R−3〕を得た。得られた樹脂
の重量平均分子量は21,000であった。
【0386】合成例4 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)日本曹達(株)製(分
子量8,000)24gをジオキサン100mlに溶解
した後、窒素で30分間バブリングを行った。この溶液
にジ−tert-ブチル−ジカーボネート13.1gを加
え、攪拌しなからトリエチルアミン36gを滴下した。
滴下終了後、反応液を5時闇攪拌した。この反応液を1
重量%アンモニア水溶液に滴下し、ポリマーを析出させ
た。得られた樹脂を乾燥後アセトンに溶解し、5Lの超
純水に激しく攪拌しなから滴下、再沈を行った。この再
沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中
で120℃、12時間乾燥しポリ(p−ヒドロキシスチ
レン/p-tert−ブトキシカルボニルオキシスチレン)
共重合体〔樹脂R−4〕を得た。得られた樹脂の重量平
均分子量は8,300であった。
【0387】合成例5 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)日本曹達(株)製(分
子量8,000)70gをプロビレングリコールメチル
エーテルアセテート(PGMEA)320gに溶解し更
にp−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩0.35gを
加え60℃に加熱溶解した。この混合物を60℃、20
mmHgまで減圧して約40gの溶剤を系中に残存して
いる水とともに留去した。20℃まで冷却し、ベンジル
アルコール18.9gを添加溶解した。その後ジ−tert
-ブチルビニルエーテル17.5gを添加し、5時間2
0℃下攪拌を続けた。更にピリジン5.5gを添加し、
続いて無水酢酸5.9gを加え20℃下1時問30分攪
拌を行った。反応混合物に酢酸エチル280mlを加
え、更に140mlの水及び12mlのアセトンを加え
て抽出操作を行った。水洗操作を3回繰り返した後、6
0℃、20mmHgにて留去を行い系中の水分を除去し
た。更に得られた樹脂溶液をアセトンで希釈し、大量の
ヘキサンに沈殿させることで白色の樹脂を得た。この操
作を3回繰り返し、得られた樹脂を真空乾燥器で40
℃、24時問加熱して乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシス
チレン/p−(1−ベンジルオキシエトキシ)スチレン
/p−アセトキシスチレン)共重合体〔樹脂R−5〕を
得た。重量平均分子量は8,400であった。
【0388】合成例6 ポリ(p−ヒドロキシスチレン)〔アルカリ可溶性樹脂
R−1〕70gを用い、ベンジルアルコールの代わりに
フェネチルアルコール22.0gを用いた以外は、前記
合成例5と同一の操作を行い、ポリ(p−ヒドロキシス
チレン/p−(1−フェネチルエトキシ)スチレン/p
−アセトキシスチレン)共重合体〔樹脂R−6〕を得
た。重量平均分子量は13,800であった。
【0389】合成例7 ポリ(p−ヒドロキシスチレン/スチレン)〔アルカリ
可溶性樹脂R−2〕70gをPGMEA320gに溶解
し、更にP−トルエンスルホン酸ビリジニウム塩0.3
5gを加え60℃に加熱溶解した。この混合物を60
℃、20mmHgまで減圧して約40gの溶剤を系中に
残存している水とともに留去した。20℃まで冷却し、
エチルビニルエーテル8.7gを添加した。その後5時
間20℃下攪拌を続けた。トリエチルアミンを0.3g
加えた後、反応混合物に酢酸エチル280mlを加え、
更に140mlの水及び12mlのアセトンを加えて抽
出操作を行った。水洗操作を3回繰り返した後、60
℃、20mmHgにて留去を行い系中の水分を除去し、
ポリ(p−ヒドロキシスチレン/p−(1−エトキシエ
トキシ)スチレン/スチレン)共重合体〔樹脂R−7〕
を得た。重量平均分子量は12600であった。
【0390】合成例8 ポリ(p−ヒドロキシスチレン/tert−ブチルアク
リレート)〔樹脂R−3〕70gを用いた以外は上記合
成例7と同様の操作を行い、ポリ(p−ヒドロキシスチ
レン/p−(1−エトキシエトキシ)スチレン/tert-
ブチルアクリレート)共重合体〔樹脂R−8〕を得た。
重量平均分子量は22,000であった
【0391】合成例9 ノルボルネン、2−メチル−2−アダマンチルアクリレ
ート、無水マレイン酸をモル比で35/30/35で反
応容器に仕込み、メチルエチルケトンに溶解し、固形分
60%の溶液を調製した。これを窒素気流下60℃で加
熱した。反応温度が安定したところで和光純薬社製ラジ
カル開始剤V−601を1.5mol%加え反応を開始させ
た。10時間加熱した後、反応混合物をメチルエチルケ
トンで2倍に希釈した後、大量のtert-ブチルメチルエ
ーテルに投入し白色粉体を析出させた。析出した粉体を
濾過取り出し、乾燥、目的物である樹脂[R−9]を得
た。得られた樹脂[R−9]のGPCによる分子量分析
を試みたところ、ポリスチレン換算で9700(重量平
均)であった。また、NMRスペクトルより樹脂[R−
9]の組成は本発明のノルボルネン/アクリル酸2−メ
チル−2−アダマンチルエステル/無水マレイン酸をモ
ル比で32/28/40であった。
【0392】合成例10 1−[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)
エチル]−4−[α’,α’−ビス(4”−ビドロキシ
フェニル)エチル]ベンゼン42.4g(0.10モ
ル)をN,N−ジメチルアセトアミド300mlに溶解
し、これに炭酸カリウム49.5g(0.35モル)、
及びブロモ酢酸クミルエステル84.8g(0.33モ
ル)を添加した。その後、120℃にて7時間撹枠し
た。反応混合物をイオン交換水2Lに投入し、酢酸にて
中和した後、酢酸エチルにて抽出した。酢酸エチル抽出
液を濃縮、精製し、酸分解性溶解阻止化合物[I−1]
(水酸基の水素原子は全て−CH2COOC(CH32
65基で置換)70gを得た。
【0393】合成例11 1,3,3,5−テトラキス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン44gをN,N−ジメチルアセトアミド2
50mlに溶解させ、これに炭酸カリウム70.7g、
次いでブロモ酢酸t−ブチル90.3gを加え120℃
にて7時間攪拌した。反応混合物をイオン交換水2Lに
投入し、得られた粘ちょう物を水洗した。これをカラム
クロマトグラフィーにて精製し酸分解性溶解阻止化合物
[I−2](水酸基の水素原子は全て−CH2COOC4
9(t)で置換)が87g得られた。
【0394】合成例12 α,α,α’,α’,α”,α”,−ヘキサキス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリエチルベンゼ
ン20gをジエチルエーテル400mlに溶解させた。
この溶液に窒素雰囲気下で3,4−ジヒドロ−2H−ピ
ラン42.4g、触媒量の塩酸を加え、24時間還流し
た。反応終了後少量の水酸化ナトリウムを加えた後ろ過
した。ろ液を濃縮し、これをカラムクロマトグラフィー
にて精製すると酸分解性溶解阻止化合物[I−3](水
酸基は全てTHP基)か55.3g得られた。
【0395】合成例13 オーブンで乾燥させ、アルゴンでパージしたシュレンク
管に、(予め60℃の真空下で一晩乾燥させた)デオキ
シコール酸t−ブチル(2g、4.457ミリモル)、
(CaH2から蒸留した)N−メチルモルホリン(1.
1mL、10ミリモル)及び塩化メチレン(8mL)を
充填することにより、t−ブチルデオキシコーレートを
合成した。
【0396】0℃にまで冷却し、そして、蒸留済みの二
塩化グルタリル(0.552g、4.324ミリモル、
97モル%)を気密注入器を用いてゆっくりと添加し
た。この添加が終了するにつれて、塩の沈殿が始まっ
た。得られたスラリーを撹拌し、そして、30分間かけ
て室温にまで昇温させ、次いで、40℃で30分間加温
した。
【0397】その後、この混合物を塩化メチレン(40
mL)と水(40mL)を含有する分液ロートに注ぎ込
んだ。有機層を稀酢酸アンモニウム水溶液で4回洗浄
し、そして、濃縮し、固形物を得た。この固形物をジオ
キサンから凍結乾燥させ、粉末を得た。
【0398】この粉末を水(100mL)中に分散さ
せ、1時間撹拌した。濾過して粉末を再回収し、真空中
で乾燥させた。収量は1.5g(収率64%)であっ
た。この方法をテトラヒドロフラン(THF)を用いて
繰り返した場合、収量は1.7g(収率74%)であっ
た。このオリゴマーを酸分解性溶解阻止化合物[I−
4]とする。
【0399】実施例1a〜16a (感放射線性樹脂組成物の調製と評価:KrFエキシマ
レーザー露光)下記表−1に示す各素材をPGMEA
(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)8
gに溶解し、0.1μmのフィルターで濾過してレジス
ト組成物溶液を作製した。(PGMEA溶液で得られた
樹脂については固形分濃度を換算して表に示した) このレジスト組成物溶液を、スピンコーターを用いて、
ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコンウエハー
上に均一に塗布し、130℃で90秒間ホットプレート
上で加熱乾燥を行い、0.4μmのレジスト膜を形成さ
せた。このレジスト膜に対し、KrFエキシマレーザー
ステッパー(NA=0.63)を用い、パターン露光
し、露光後すぐに110℃で90秒間ホットプレート上
で加熱した。更に2.38%テトラメチルアンモニウム
ヒドロオキサイド水溶液で23℃下60秒間現像し、3
0秒間純水にてリンスした後乾燥した。ここで、得られ
たパターンを走査型電子顕微鏡にて観察し、下記のよう
にレジストの性能を評価した。
【0400】感度は、0.25μmのラインアンドスペ
ース(ピッチ1:1)パターンが解像される露光エネル
ギーで決定した。解像力はこの露光量で解像できる限界
解像力で表した。同時に、0.20μmの孤立ライン
(ピッチ1:10)パターンの残りを観察し、パターン
飛びが全くないものを○、1/2以上残っているものを
△、大部分のパターンが剥がれ消失しているものを×と
した。
【0401】
【表1】
【0402】
【化140】
【0403】
【化141】
【0404】
【表2】
【0405】
【表3】
【0406】実施例17a〜28a (感放射線性樹脂組成物の調製と評価:電子線露光) 下記表−4に示した成分をPGMEA8.2gに溶解さ
せ、これを0.1μmのテフロン(登録商標)フィルタ
ーにより濾過してレジスト溶液を調製した。各試料溶液
をスピンコーターを用いてシリコンウエハー上に塗布
し、120℃、90秒間真空吸着型のホットプレートで
乾燥して、膜厚0.5μmのレジスト膜を得た。このレ
ジスト膜に電子線描画装置(加速電圧50KeV)を用
いて照射を行った。照射後に真空吸着型ホットプレート
で110℃60秒加熱を行い、2.38%テトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液で
60秒間現像し、30秒間水でリンスして乾燥した。得
られたラインアンドスペースパターンを走査型電子顕微
鏡で観察した。
【0407】
【表4】
【0408】
【化142】
【0409】ラインアンドスペースパターンでは0.2
μmを1:1で設計寸法に解像できる最小照射量を感度
とし、該照射量での解像できる最小サイズを解像度とし
た。また。同時に、0.15μmの孤立ライン(ピッチ
1:10)パターンの残りを観察し、パターン飛びが全
くないものを○、1/2以上残っているものを△、大部
分のパターンが剥がれ消失しているものを×とした。
【0410】
【表5】
【0411】実施例29a〜34a (感放射線性樹脂組成物の調製と評価:ArFエキシマ
レーザー露光)表−6に示した樹脂2g、光酸発生剤、
酸分解性溶解阻止化合物200mg、有機塩基性化合物
5mg、及びフルオロ脂肪族基含有高分子化合物を所定
量配合し、それぞれ固形分重量%の割合でPGMEAに
溶解した後、0.1μmのミクロフィルターで濾過し、
ポジ型レジスト組成物を調製した。
【0412】
【表6】
【0413】
【化143】
【0414】シリコンウエハー上にシプレー社製反射防
止膜AR−19を塗布し、215℃で90秒間ベークし
850Aの膜厚で塗布した。このようにして得られた基
板上に上記で調製したレジスト液を塗布、135℃で9
0秒ベークし0.30μmの膜厚を得た。こうして得ら
れたウエハーをArFエキシマレーザーステッパー(I
SI社製ArF露光機9300)に解像力マスクを装填
して露光量を変化させながら露光した。その後クリーン
ルーム内で150℃、90秒間加熱した後、テトラメチ
ルアンモニウムヒドロオキサイド現像液(2.38重量
%)で60秒間現像し、超純水でリンス、乾燥してパタ
ーンを得た。
【0415】ラインアンドスペースパターンでは0.1
6μmを1:1で設計寸法に解像する最小照射量を感度
とし、該照射量での解像できる最小サイズを解像度とし
た。また。同時に、0.12μmの孤立ライン(ピッチ
1:10)パターンの残りを観察し、パターン飛びが全
くないものを○、1/2以上残っているものを△、大部
分のパターンが剥がれ消失しているものを×とした。
【0416】
【表7】
【0417】本発明により化学増幅型レジストの解像力
を向上させ、特に、孤立パターンの飛びを抑制できるレ
ジスト組成物を提供することができることが判る。
【0418】次に、電子線またはX線用レジスト組成物
の実施例を示す。 1.構成素材の合成例 (1)電子線またはX線により酸を発生する化合物 (1−1)ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチ
ルアンモニウム塩の合成 ペンタフロロベンゼンスルホニルクロリド25gを氷冷
下メタノール100mlに溶解させ、これに25%テト
ラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液100gをゆ
っくり加えた。室温で3時間攪拌するとペンタフロロベ
ンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液が
得られた。この溶液をスルホニウム塩、ヨードニウム塩
との塩交換に用いた。
【0419】(1−2)トリフェニルスルホニウムペン
タフロロベンゼンスルホネートの合成 ジフェニルスルホキシド50gをベンゼン800mlに
溶解させ、これに塩化アルミニウム200gを加え、2
4時間還流した。反応液を氷2Lにゆっくりと注ぎ、こ
れに濃塩酸400mlを加えて70℃で10分加熱し
た。この水溶液を酢酸エチル500mlで洗浄し、ろ過
した後にヨウ化アンモニウム200gを水400mlに
溶解したものを加えた。析出した粉体をろ取、水洗した
後酢酸エチルで洗浄、乾燥するとトリフェニルスルホニ
ウムヨージドが70g得られた。トリフェニルスルホニ
ウムヨージド30.5gをメタノール1000mlに溶
解させ、この溶液に酸化銀19.1gを加え、室温で4
時間攪拌した。溶液をろ過し、これに過剰量のペンタフ
ロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の
溶液を加えた。反応液を濃縮し、これをジクロロメタン
500mlに溶解し、この溶液を5%テトラメチルアン
モニウムヒドロキシド水溶液、および水で洗浄した。有
機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮するとトリフ
ェニルスルホニウムペンタフロロベンゼンスルホネート
(I−1)が得られた。
【0420】(1−3)ジ(4−t−アミルフェニル)
ヨードニウムペンタフロロベンゼンスルホネートの合成 t−アミルベンゼン60g、ヨウ素酸カリウム39.5
g、無水酢酸81g、ジクロロメタン170mlを混合
し、これに氷冷下濃硫酸66.8gをゆっくり滴下し
た。氷冷下2時間攪拌した後、室温で10時間攪拌し
た。反応液に氷冷下、水500mlを加え、これをジク
ロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素ナトリウム、水で
洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨ
ードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸塩を、過剰量の
ペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニ
ウム塩の溶液に加えた。この溶液に水500mlを加
え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を5%テトラ
メチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、および水で洗
浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨー
ドニウムペンタフロロベンゼンスルホネート(III−
1)が得られた。以下に示す酸発生剤PAG−1および
PAG−2についても上記と同様の方法を用いて合成で
きる。
【0421】
【化144】
【0422】(2)アルカリ可溶性樹脂の合成 (1−1)3,4−ジメトキシスチレン16.4g
(0.1mol)、4−t−ブトキシスチレン158.
7g(0.9mol)を乾燥THFに溶解し、窒素気流
下70℃に加熱し、和光純薬製アゾ系ラジカル開始剤V
−601を前記モノマー総モル数の2%加えた。8時間
反応させた後、反応液をTHFで希釈し、ヘキサン中で
沈殿させ、精製してポリマーを取り出した。常法により
酸で分解して(P−1)を得た。GPC測定により、重
量平均分子量(Mw)、分子量分散度(Mw/Mn)を
決定した。 (1−2)上記と同様の方法、及び、保護したモノマー
(例:4−ベンジルオキシスチレン)を用いてBF3
EtO2によるカチオン重合とを使い分けて(P−
1')、(P−1'')、(P−2)〜(P−51)を合
成した。 (1−3)3,4−ジメトキシスチレン1.64g
(0.01mol)、4−t−ブトキシスチレン15.
9g(0.09mol)を乾燥THFに溶解し、封管中
−78℃で1mmolのs−ブチルリチウムを用い、ガ
ラスシールを破って反応を開始させた。大量のヘキサン
中に沈殿させ粉体を集めて精製した。定法により酸で処
理して(P−1''')を得た。
【0423】(3)溶解阻止化合物の合成 (溶解阻止剤化合物の合成例−1:化合物例18の合
成)1−[α−メチル−α−(4' −ヒドロキシフェニ
ル)エチル]−4−[α',α' −ビス(4" −ヒドロ
キシフェニル)エチル]ベンゼン42.4g(0.10
モル)をN,N−ジメチルアセトアミド300mlに溶
解し、これに炭酸カリウム49.5g(0.35モ
ル)、及びブロモ酢酸クミルエステル84.8g(0.
33モル)を添加した。その後、120℃にて7時間撹
拌した。反応混合物をイオン交換水2lに投入し、酢酸
にて中和した後、酢酸エチルにて抽出した。酢酸エチル
抽出液を濃縮、精製し、化合物例18(Rは全て−CH
2 COOC(CH3265 基)70gを得た。
【0424】(溶解阻止剤化合物の合成例−2:化合物
例42の合成)α,α,α’,α’,α”,α”,−ヘ
キサキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−ト
リエチルベンゼン20gをジエチルエーテル400ml
に溶解させた。この溶液に窒素雰囲気下で3,4−ジヒ
ドロ−2H−ピラン42.4g、触媒量の塩酸を加え、
24時間還流した。反応終了後少量の水酸化ナトリウム
を加えた後ろ過した。ろ液を濃縮し、これをカラムクロ
マトグラフィーにて精製すると化合物例42(Rはすべ
てTHP基)が55.3g得られた。
【0425】(溶解阻止剤化合物の合成例−3:化合物
例42−2の合成)α,α,α’,α’,α”,α”,
−ヘキサキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5
−トリエチルベンゼン20g、N,N−ジメチルアセト
アミド200mlに溶解させ、これに炭酸カリウム2
8.2g、次いでブロモ酢酸ブチル36.0gを加え1
20℃にて7時間攪拌した。反応生成物をイオン交換水
2リットルに投入し、得られた粘稠物を水洗した。これ
をカラムクロマトグラフィーにて精製すると前記化合物
例42−2(Rは、全て−CH2COOC49(t))が3
7g得られた。
【0426】(4)一般式(A)で表される化合物の合
成例 (合成例−1)前記A−22(ベンゾイルオキシエチル
ビニルエーテル)の合成 安息香酸244g(2mol)を3000mlのトルエ
ンに溶解し、次いで2−クロロエチルビニルエーテル3
20gを加え、更に水酸化ナトリウム88g、テトラブ
チルアンモニウムブロミド25g、トリエチルアミン1
00gを加えて、120℃にて5時間加熱攪拌した。反
応液を水洗し、減圧留去にて過剰の2−クロロエチルビ
ニルエーテルとトルエンを除去した。得られたオイル分
から、減圧留去により目的物であるベンゾイルオキシエ
チルビニルエーテルを300g得た。 (合成例−2〜8)前記A−23〜A−29の合成 上記A−22の合成と同様にして、前記A−23〜A−
29を合成した。
【0427】2.実施例〔実施例、比較例〕 (1)レジストの塗設 下記表8〜11に示した成分をプロピレングリコールモ
ノメチルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、これ
を0.1μmのテフロンフィルターによりろ過してレジ
スト溶液を調製した。各試料溶液をスピンコーターを利
用して、シリコンウエハー上に塗布し、120℃、90
秒間真空吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚0.
5μmのレジスト膜を得た。
【0428】(2)レジストパターンの作製 このレジスト膜に電子線描画装置(加圧電圧50KV)
を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ真空吸着型ホ
ットプレートで(110℃で60秒)加熱を行い、2.
38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水でリ
ンスして乾燥した。得られたコンタクトホールパターン
及びラインアンドスペースパターンの断面形状を走査型
電子顕微鏡により観察した。
【0429】(3)感度及び解像力の評価 コンタクトホールパターンでの限界解像力(ホールの最
小直径)を解像力とし、更にその限界解像力を解像でき
る最小照射量を感度とした。また、ラインアンドスペー
スパターンで0.2μmを1:1で設計寸法に解像する
照射量を感度とし、該照射量での解像できる最小サイズ
を解像度とした。
【0430】
【表8】
【0431】
【表9】
【0432】
【表10】
【0433】
【表11】
【0434】表8〜11において使用した略号は下記の
内容を示す。 <本発明を構成するアルカリ可溶性樹脂>
【0435】
【化145】
【0436】
【化146】
【0437】
【化147】
【0438】
【化148】
【0439】
【化149】
【0440】
【化150】
【0441】
【化151】
【0442】
【化152】
【0443】
【化153】
【0444】
【化154】
【0445】
【化155】
【0446】<比較用アルカリ可溶性樹脂> P−101: ポリ−(p−ヒドロキシスチレン) Mw10,000 Mw/Mn=1.4 P−102: ノボラック樹脂 m−クレゾール/p−クレゾール=45/55(モル
比) Mw6,500
【0447】
【化156】
【0448】有機塩基性化合物については、以下の通り
である。 B−1:2,4,5−トリフェニルイミダゾール B−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン B−3:4−ジメチルアミノピリジン B−4:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン B−5:N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチル
チオ尿素
【0449】界面活性剤については、以下の通りであ
る。 W−1:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)
製) W−2:メガファックF176(大日本インキ(株)
製) W−3:メガファックR08(大日本インキ(株)製) W−4:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化
学工業(株)製) W−5:サーフロンS−382(旭硝子(株)製)
【0450】
【表12】
【0451】
【表13】
【0452】
【表14】
【0453】
【表15】
【0454】表12〜15の結果から、本発明のポジ型
レジスト組成物は、高感度かつ高解像度で、プロファイ
ル形状が良好であることが判る。更に、酸発生剤として
一般式(I)〜一般式(III)で表される化合物や、一
般式(A−1)で表される化合物を用いることにより、
なお一層優れた性能を示す。
【0455】実施例1、8、9、18、19、20、2
3、29、30、39、40、41、51、58、5
9、68、69、70、73、79、80、89、90
及び91において、有機塩基性化合物をB−1からそれ
ぞれ、B−2、B−3、B−4、B−5に変更して実施
したところ、同等の性能が得られた。また、実施例1、
8、9、18、19、20、23、29、30、39、
40、41、51、58、59、68、69、70、7
3、79、80、89、90及び91において、界面活
性剤をW−1からそれぞれW−2、W−3、W−4、W
−5に変更して実施したところ、同等の性能が得られ
た。
【0456】実施例1、8、9、18、19、20、2
3、29、30、39、40、41、51、58、5
9、68、69、70、73、79、80、89、90
及び91において、溶剤をプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメ
チルエーテル=80/20(重量比)に変更して同様に
実施したところ、同様な効果が得られた。
【0457】(4)更に、表16に示す成分をプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート8.2gに
溶解させ、これを0.1μmのテフロンフィルターによ
りろ過してレジスト溶液を調製した。各試料溶液をスピ
ンコーターを利用して、シリコンウエハー上に塗布し、
120℃、90秒間真空吸着型のホットプレートで乾燥
して、膜厚0.5μmのレジスト膜を得た。前述と同様
に照射及び現像を行って、得られたコンタクトホールパ
ターンの断面形状を観察した。評価方法は前述と同様と
した。
【0458】
【表16】
【0459】使用したポリマーは以下である。有機塩基
化合物、界面活性剤は実施例1〜100と同じである。
【0460】
【化157】
【0461】
【化158】
【0462】
【化159】
【0463】
【化160】
【0464】
【化161】
【0465】
【化162】
【0466】
【表17】
【0467】表17の結果より本発明の組成物がすべて
の評価項目において優れていることがわかる。
【0468】(5)等倍X線露光によるパターニング 上記実施例20と比較例1と2の各レジスト組成物を夫
々用い、上記(1)と同様の方法で膜厚0.40μmの
レジスト膜を得た。次いで、等倍X線露光装置(ギャッ
プ値;20nm)を用いた以外は上記(2)と同様にし
てパターニングを行い、上記(3)と同様の方法でレジ
スト性能(感度、解像力、パターン形状)を評価した。
評価結果を表18に示す。
【0469】 表18 レジスト組成物 感度(mJ/cm2) 解像力(μm) パターン形状 実施例20 70 0.10 矩形 比較例1 180 0.18 テーパー形状、 キャッピング 比較例2 230 0.17 テーパー形状
【0470】上記表18より明らかなように、本発明の
レジスト組成物がX線露光においても極めて優れた性能
を示すことが判る。
【0471】
【発明の効果】本発明は、半導体デバイスの製造におい
て、化学増幅型レジストの解像力を向上させ、特に、孤
立パターンの飛びを抑制できるレジスト組成物、また、
高感度かつ高解像度で、プロファイル形状が良好ポジ型
電子線又はX線レジスト組成物を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽呂利 忠弘 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA02 AA03 AB16 AC04 AC05 AC06 AC08 AD03 BC23 BC42 BE00 BE10 BG00 CB08 CB17 CB41 CC20 FA17 4J100 AB00P AB07P AB07Q AE09P AL08P BA02P BA03P BA03Q BA05P BC43P BC48P BC49P CA04 JA38

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸の作用により分解しアルカリ
    現像液に対する溶解性が増大する樹脂、 アルカリ可溶性樹脂及び酸の作用により分解しアルカ
    リ現像液に対する溶解性が増大する低分子化合物、又は 酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する溶解性
    が増大する樹脂及び酸の作用により分解しアルカリ現像
    液に対する溶解性が増大する低分子化合物と、(B)活
    性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及
    び(C)テロメリゼーション法もしくはオリゴメリゼー
    ション法により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導
    かれたフルオロ脂肪族基を側鎖に有する高分子化合物を
    含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
  2. 【請求項2】 (A)酸の作用により分解し、アルカ
    リ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、 アルカリ可溶性樹脂と、酸の作用により分解しアルカ
    リ現像液に対する溶解性が増大する低分子化合物、又は 酸の作用により分解し、アルカリ現像液に対する溶解
    性が増大する樹脂及び酸の作用により分解しアルカリ現
    像液に対する溶解性が増大する低分子化合物と、(B)
    活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
    と、(C)下記一般式(F1)で表されるフルオロ脂肪
    族基を側鎖に有する高分子化合物であり、かつ、該高分
    子化合物中に一般式(F1)におけるnが3,4,5及
    び6である基が混在し、この際、n=4である基を有す
    る成分がn=3,4,5及び6の成分の総和に対して4
    0モル%以上97モル%以下であるか、もしくは、n=
    3である基を有する成分がn=3,4,5及び6の成分
    の総和に対して40モル%以上97モル%以下である高
    分子化合物を含有することを特徴とするポジ型レジスト
    組成物。 【化1】 (一般式(F1)においてR2及びR3は、各々独立に、
    水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基を表し、Xは単
    結合もしくは2価の連結基を表し、Yは高分子主鎖を表
    し、mは0以上の整数、nは1以上の整数を表す。)
  3. 【請求項3】 (a)電子線又はX線の照射により酸を
    発生する化合物 (b)重量平均分子量が3,000を超え、300,0
    00以下であり、更に、下記条件(1)および(2)を
    満たすアルカリ可溶性樹脂 (1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
    接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
    を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
    とも一種有すること (2)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
    子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと 【数1】 (ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換
    基としての炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状、あ
    るいは環状のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリ
    ールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非
    共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基
    または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以
    上の環構造を形成してもよい。ただしベンゾジオキソー
    ル構造は除く。また、Nπ=6の場合、該置換基は水酸
    基を含まない。)を含有することを特徴とする電子線ま
    たはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
  4. 【請求項4】 (b)アルカリ可溶性樹脂が、以下の一
    般式(1)〜(5)で表される繰り返し単位の少なくと
    も一つを構成成分として有することを特徴とする請求項
    3記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト
    組成物。 【化2】 【化3】 一般式(1)〜(5)において、R101は、水素原子あ
    るいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、
    Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞ
    れ独立に、炭素数1から12の直鎖状、分岐状、あるい
    は、環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、ア
    ラルキル基、あるいは水素原子を表す。また、これらは
    互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成し
    ても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの整
    数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,2,
    3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。但し、一般式(1)にお
    いて、Ra、Rb、Rcは水素原子とはならない。また(1)
    において、ベンゾジオキソール構造を除く。
  5. 【請求項5】 (a)電子線又はX線の照射により酸を
    発生する化合物 (b')重量平均分子量が3,000を超え、300,
    000以下であり、更に、下記条件(1)および(2)
    を満たす酸の作用により分解しアルカリ現像液に対する
    溶解性が増大する樹脂 (1)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
    接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
    を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
    とも一種有すること (2)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
    子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと 【数2】 (ここで、Nπは、π電子総数を表し、Nloneは該置換
    基としての炭素数1以上12以下の直鎖状、分岐状、あ
    るいは環状のアルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリ
    ールオキシ基、アラルキルオキシ基、または水酸基の非
    共有電子対の総電子数を表す。2つ以上のアルコキシ基
    または水酸基は隣り合う二つが互いに結合して5員環以
    上の環構造を形成してもよい。ただしベンゾジオキソー
    ル構造は除く。また、Nπ=6の場合、該置換基は水酸
    基を含まない。)を含有することを特徴とする電子線ま
    たはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
  6. 【請求項6】(b')成分の樹脂が、以下の一般式
    (1)〜(5)で表される繰り返し単位の少なくとも一
    つを構成成分として有することを特徴とする請求項5に
    記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組
    成物。 【化4】 【化5】 一般式(1)〜(5)において、R101は、水素原子あ
    るいはメチル基を表す。Lは二価の連結基を表す。Ra、
    Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlはそれぞ
    れ独立に、炭素数1から12の直鎖状、分岐状もしくは
    環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラル
    キル基、水素原子又は酸分解性基を表す。また、これら
    は互いに連結して炭素数24以下の5員以上の環を形成
    しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,xは0〜3までの
    整数を表し、l+m+n=2,3、p+q+r=0,1,2,3、 s+t+u=0,1,
    2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。但し、一般式(1)に
    おいて、Ra、Rb、Rcは水素原子とはならない。また
    (1)において、ベンゾジオキソール構造を除く。
  7. 【請求項7】 (b)アルカリ可溶性樹脂の分子量分布
    が1.0〜1.5であることを特徴とする請求項3に記
    載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成
    物。
  8. 【請求項8】 (b')酸の作用により分解しアルカリ
    現像液に対する溶解性が増大する樹脂の分子量分布が
    1.0〜1.5であることを特徴とする請求項5に記載
    の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成
    物。
  9. 【請求項9】 (c)酸により分解しうる基を有し、ア
    ルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大す
    る、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物を更に
    含有することを特徴とする請求項3又は5に記載の電子
    線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
  10. 【請求項10】 (d)カチオン重合性の機能を有する
    化合物を更に含有することを特徴とする請求項3又は5
    に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジスト
    組成物。
  11. 【請求項11】 (d')ビニル化合物、シクロアルカ
    ン化合物、環状エーテル化合物、ラクトン化合物、アル
    デヒド化合物から選択される少なくとも1種の化合物で
    あることを特徴とする請求項3又は5に記載の電子線ま
    たはX線用化学増幅系ポジ型レジスト組成物。
  12. 【請求項12】 前記(d’)の化合物が、一般式
    (A)で表される化合物であることを特徴とする請求項
    11に記載の電子線またはX線用化学増幅系ポジ型レジ
    スト組成物。 【化6】 a、Rb、Rc;同一又は異なっても良く、水素原子、
    置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基
    を表し、またそれらの内の2つが結合して飽和又はオレ
    フィン性不飽和の環を形成してもよい。Rd;アルキル
    基又は置換アルキル基を表す。
  13. 【請求項13】 (a)電子線又はX線の照射により酸
    を発生する化合物が、下記一般式(I)〜(III)で表
    される化合物のうち少なくとも1つを含有することを特
    徴とする請求項3又は5に記載の電子線またはX線用化
    学増幅系ポジ型レジスト組成物。 【化7】 式中、R1〜R37は、同一又は異なって、水素原子、直
    鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、直鎖状、分岐状
    あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン
    原子、又は−S−R38基を表す。R38は、直鎖状、分岐
    状あるいは環状アルキル基又はアリール基を表す。ま
    た、R1〜R15、R16〜R27、R28〜R37のうち、2つ
    以上が結合して、単結合、炭素、酸素、イオウ、及び窒
    素から選択される1種又は2種以上を含む環を形成して
    いてもよい。X-は、スルホン酸のアニオンを表す。
JP2001272097A 2000-09-12 2001-09-07 ポジ型レジスト組成物 Expired - Lifetime JP4262427B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272097A JP4262427B2 (ja) 2000-09-12 2001-09-07 ポジ型レジスト組成物

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000276896 2000-09-12
JP2000283963 2000-09-19
JP2000-276896 2000-09-19
JP2000-283963 2000-09-19
JP2001272097A JP4262427B2 (ja) 2000-09-12 2001-09-07 ポジ型レジスト組成物

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008324528A Division JP5075803B2 (ja) 2000-09-12 2008-12-19 ポジ型レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002169295A true JP2002169295A (ja) 2002-06-14
JP2002169295A5 JP2002169295A5 (ja) 2006-01-19
JP4262427B2 JP4262427B2 (ja) 2009-05-13

Family

ID=27344600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001272097A Expired - Lifetime JP4262427B2 (ja) 2000-09-12 2001-09-07 ポジ型レジスト組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4262427B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002107934A (ja) * 2000-09-27 2002-04-10 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料
JP2004078105A (ja) * 2002-08-22 2004-03-11 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型フォトレジスト組成物
WO2005071490A1 (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
JP2005227646A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Fuji Photo Film Co Ltd 液浸プロセス用化学増幅型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2005266787A (ja) * 2004-02-16 2005-09-29 Fuji Photo Film Co Ltd 液浸プロセス用化学増幅型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2006018193A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Toyobo Co Ltd ポジ型感光性樹脂前駆体組成物
WO2007049593A1 (ja) * 2005-10-25 2007-05-03 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. レジスト用重合体、レジスト組成物、パターンが形成された基板の製造方法、重合性モノマー、および重合性モノマーの製造方法
JP2007164145A (ja) * 2005-11-21 2007-06-28 Shin Etsu Chem Co Ltd ポジ型レジスト材料並びにこれを用いたパターン形成方法
JP2007161987A (ja) * 2005-11-16 2007-06-28 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法
WO2007102425A1 (ja) * 2006-03-06 2007-09-13 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
KR100759741B1 (ko) * 2003-05-07 2007-10-04 후지필름 가부시키가이샤 플루오로 지방족기 함유 폴리머를 함유하는 조성물, 필름, 반사방지막 및 디스플레이 장치
JP2007279663A (ja) * 2005-12-09 2007-10-25 Fujifilm Corp ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
WO2011093520A1 (en) * 2010-01-29 2011-08-04 Fujifilm Corporation Actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, resist film using the composition and pattern forming method
JP2015018068A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 信越化学工業株式会社 ポジ型レジスト材料、重合性モノマー、高分子化合物並びにこれを用いたパターン形成方法
JP2017024995A (ja) * 2015-07-16 2017-02-02 川崎化成工業株式会社 置換オキシ−2−ナフチル(メタ)アクリレート化合物、その製造方法及びその用途
CN109581810A (zh) * 2017-09-29 2019-04-05 三星电子株式会社 用于深紫外光的光刻胶组合物以及制造半导体器件的方法

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002107934A (ja) * 2000-09-27 2002-04-10 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料
JP2004078105A (ja) * 2002-08-22 2004-03-11 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型フォトレジスト組成物
KR100759741B1 (ko) * 2003-05-07 2007-10-04 후지필름 가부시키가이샤 플루오로 지방족기 함유 폴리머를 함유하는 조성물, 필름, 반사방지막 및 디스플레이 장치
WO2005071490A1 (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
US7727701B2 (en) 2004-01-23 2010-06-01 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Positive resist composition and method of forming resist pattern
JP4524199B2 (ja) * 2004-02-16 2010-08-11 富士フイルム株式会社 液浸プロセス用化学増幅型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2005227646A (ja) * 2004-02-16 2005-08-25 Fuji Photo Film Co Ltd 液浸プロセス用化学増幅型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2005266787A (ja) * 2004-02-16 2005-09-29 Fuji Photo Film Co Ltd 液浸プロセス用化学増幅型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
JP2006018193A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Toyobo Co Ltd ポジ型感光性樹脂前駆体組成物
WO2007049593A1 (ja) * 2005-10-25 2007-05-03 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. レジスト用重合体、レジスト組成物、パターンが形成された基板の製造方法、重合性モノマー、および重合性モノマーの製造方法
JP2007161987A (ja) * 2005-11-16 2007-06-28 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法
JP4636276B2 (ja) * 2005-11-21 2011-02-23 信越化学工業株式会社 ポジ型レジスト材料並びにこれを用いたパターン形成方法
JP2007164145A (ja) * 2005-11-21 2007-06-28 Shin Etsu Chem Co Ltd ポジ型レジスト材料並びにこれを用いたパターン形成方法
JP2007279663A (ja) * 2005-12-09 2007-10-25 Fujifilm Corp ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
KR101348223B1 (ko) * 2005-12-09 2014-01-06 후지필름 가부시키가이샤 포지티브 레지스트 조성물 및 이것을 사용한 패턴형성방법
JP2007240651A (ja) * 2006-03-06 2007-09-20 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2007102425A1 (ja) * 2006-03-06 2007-09-13 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
WO2011093520A1 (en) * 2010-01-29 2011-08-04 Fujifilm Corporation Actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, resist film using the composition and pattern forming method
JP2011175230A (ja) * 2010-01-29 2011-09-08 Fujifilm Corp 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、これを用いたレジスト膜、及び、パターン形成方法
US8735048B2 (en) 2010-01-29 2014-05-27 Fujifilm Corporation Actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, resist film using the composition and pattern forming method
JP2015018068A (ja) * 2013-07-10 2015-01-29 信越化学工業株式会社 ポジ型レジスト材料、重合性モノマー、高分子化合物並びにこれを用いたパターン形成方法
JP2017024995A (ja) * 2015-07-16 2017-02-02 川崎化成工業株式会社 置換オキシ−2−ナフチル(メタ)アクリレート化合物、その製造方法及びその用途
CN109581810A (zh) * 2017-09-29 2019-04-05 三星电子株式会社 用于深紫外光的光刻胶组合物以及制造半导体器件的方法
CN109581810B (zh) * 2017-09-29 2023-09-05 三星电子株式会社 用于深紫外光的光刻胶组合物以及制造半导体器件的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4262427B2 (ja) 2009-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4187934B2 (ja) ポジ型レジスト組成物
JP4007570B2 (ja) ポジ型レジスト組成物
KR100795872B1 (ko) 포지티브 감광성 조성물
JP2002148806A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2002169295A (ja) ポジ型レジスト組成物
JP2002049156A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP2001075284A (ja) ポジ型レジスト組成物
JP4007569B2 (ja) ポジ型電子線又はx線レジスト組成物
JPH10221854A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
KR100788808B1 (ko) 포지티브 전자선 또는 엑스선 레지스트 조성물
JP2002229190A (ja) ポジ型化学増幅レジスト組成物
JP4121309B2 (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2001142214A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP2002049155A (ja) レジスト組成物
JP4105414B2 (ja) 電子線又はx線レジスト組成物
JP5075803B2 (ja) ポジ型レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法
JP2002006480A (ja) ポジ型レジスト組成物
US20020058206A1 (en) Positive resist composition
JP2001337455A (ja) ポジ型レジスト組成物
KR100835611B1 (ko) 포지티브 레지스트 조성물
JP2002139836A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP3901379B2 (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP2000075487A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP2000066400A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP2002162733A (ja) ポジ型電子線又はx線レジスト組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051129

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081022

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090121

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090209

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4262427

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term