JP2002139836A - ネガ型レジスト組成物 - Google Patents

ネガ型レジスト組成物

Info

Publication number
JP2002139836A
JP2002139836A JP2000336334A JP2000336334A JP2002139836A JP 2002139836 A JP2002139836 A JP 2002139836A JP 2000336334 A JP2000336334 A JP 2000336334A JP 2000336334 A JP2000336334 A JP 2000336334A JP 2002139836 A JP2002139836 A JP 2002139836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
embedded image
compound
substituted
compounds
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000336334A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Adegawa
豊 阿出川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000336334A priority Critical patent/JP2002139836A/ja
Publication of JP2002139836A publication Critical patent/JP2002139836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】特に高い感度とともに、高解像力、矩形状の優
れたパターンプロファイルを与えることができ、またP
CD、PED安定性に優れたネガ型化学増幅レジスト組
成物、また更に塗布性(面内均一性)に優れたネガ型化
学増幅レジスト組成物を提供すること。 【解決手段】 (a)エネルギー線の照射により、直接
的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する化合物を
含有することを特徴とするネガ型化学増幅レジスト組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ネガ型化学増幅レ
ジスト組成物に関し、特にエネルギー線で照射して得ら
れるパターンプロファイルに優れ、高感度で解像力に優
れ更に引き置き経時安定性(PCD、PED)に優れた
ネガ型化学増幅レジスト組成物に関する。ここでPCD
(Post Coating Delay)安定性とは、基板にレジスト組
成物を塗布後、照射装置内あるいは装置外で放置した場
合の塗膜安定性であり、またPED(Post Exposure De
lay)安定性とは、照射後に加熱操作を行なうまでの間
照射装置内あるいは装置外で放置した場合の塗膜安定性
である。
【0002】
【従来の技術】集積回路はその集積度を益々高めてお
り、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハーフ
ミンクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
必要とされるようになってきた。その必要性を満たすた
めにフォトリソグラフィーに用いられる照射装置の使用
波長は益々短波化し、今では、遠紫外光やエキシマレー
ザー光(XeCl、KrF、ArFなど)が検討される
までなってきている。更に、電子線またはX線により更
に微細なパターン形成が検討されるに至っている。
【0003】特に次世代もしくは次々世代のパターン形
成技術のための、高感度、高解像度かつ矩形なプロファ
イル形状を達成し得るネガ型レジスト組成物の開発が望
まれている。
【0004】更には、ネガ型化学増幅レジストの場合,
大気中の塩基性汚染物質の影響あるいは照射装置内外で
曝される影響(塗膜の乾燥)を受けやすく表面が硬化不
足で、ラインパターンの場合にはラウンドトップ形状
(表面が丸くなる)になるという問題があった。更に,
照射装置内の経時での安定性(PCD,PED)につい
ても悪化し,パターン寸法が変動してしまうという問題
も生じた。更に、電子線リソグラフィーにおいては、得
られるレジスト形状が、テーパー形状になる場合があっ
た。X線レジストにおいても同様の問題が存在した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
高い感度とともに、高解像力、矩形状の優れたパターン
プロファイルを与えることができ、またPCD、PED
安定性に優れたネガ型化学増幅レジスト組成物を提供す
ることにある。本発明の更なる目的は、塗布性(面内均
一性)に優れたネガ型化学増幅レジスト組成物を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
下記のネガ型化学増幅レジスト組成物が提供されて、本
発明の上記目的が達成される。
【0007】(1)(a)エネルギー線の照射により、
直接的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する化合
物を含有することを特徴とするネガ型化学増幅レジスト
組成物。 (2)更に(b)エネルギー線の照射により酸を発生す
る化合物を含有することを特徴とする(1)に記載のネ
ガ型化学増幅レジスト組成物。 (3)更に(c)アルカリ可溶性樹脂を含有することを
特徴とする(1)又は(2)に記載のネガ型化学増幅レ
ジスト組成物。
【0008】(4) 更に(d)酸により架橋する架橋
剤を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれ
かに記載のネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0009】(5)該ラジカル(A)と(b)エネルギ
ー線の照射により酸を発生する化合物とが反応して酸を
発生することを特徴とする(2)〜(4)のいずれかに
記載のネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0010】更に、以下の態様が好ましい。 (6)該化合物(a)が次の群から選ばれる少なくとも
一種であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか
に記載のネガ型化学増幅レジスト組成物。 ビニル化合物、シクロアルカン化合物、環状エーテル
化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合物
【0011】(7)該化合物(a)が次の群から選ばれ
る少なくとも一種であることを特徴とする(2)〜
(6)のいずれかに記載のネガ型化学増幅レジスト組成
物。 フッ素以外のハロゲン化アルキル、フッ素以外のハロ
ゲン化アリール、フッ素以外のハロゲン化アラルキル、
フッ素以外のハロゲン化アリル(ただし、上記アルキ
ル、アリール、アラルキル、アリル基は一部もしくは全
部の水素がフッ素で置換されてよい)、 チオール化合物、二級アルコール、置換基を有しても
良いアリルアルコール、芳香環上に置換基を有してもよ
いベンジルアルコール、及びこれらのエステル、エーテ
ル化合物スルフィド化合物、ジスルフィド化合物 含ハロゲン珪素化合物、アルコキシ珪素化合物 直鎖状、分岐状、あるいは環状アセタール化合物 N−ヒドロキシル化合物
【0012】(8)該化合物(b)が、下記一般式
(I)〜(II)で表される化合物の少なくとも一つを含
有することを特徴とする(2)〜(7)のいずれかに記
載のネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0013】
【化1】
【0014】(式中、R1〜R22は、同一又は異なっ
て、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロ
キシル基、ハロゲン原子、又は−S−R23基を表す。R
23は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリ
ール基を表す。また、R1〜R12、R13〜R22のうち、
2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸素、イオウ、及
び窒素から選択される1種又は2種以上を含む環を形成
していてもよい。X-は、スルホン酸のアニオンであ
る。)
【0015】(9)X-が、少なくとも1個のフッ素原
子、少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、
分岐状あるいは環状アルキル基、少なくとも1個のフッ
素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルコ
キシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシ
ル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロ
キシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスル
ホニル基、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたス
ルホニルオキシ基、少なくとも1個のフッ素原子で置換
されたスルホニルアミノ基、少なくとも1個のフッ素原
子で置換されたアリール基、少なくとも1個のフッ素原
子で置換されたアラルキル基、及び少なくとも1個のフ
ッ素原子で置換されたアルコキシカルボニル基、から選
択された少なくとも1種を有するアルキルスルホン酸、
ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアン
トラセンスルホン酸のアニオンであることを特徴とする
(8)に記載のネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0016】(10)(c)アルカリ可溶性樹脂が、下
記一般式(1)で表わされる構造単位を含み、重量平均
分子量が3,000を超え300,000以下であるア
ルカリ可溶性樹脂であることを特徴とする(3)〜
(9)のいずれかに記載のネガ型化学増幅レジスト組成
物。
【0017】
【化2】
【0018】式(1)中、R1aは、水素原子又はメチル
基を表す。
【0019】(11)(c)アルカリ可溶性樹脂が、重
量平均分子量が3,000を超え、300,000以下
であって、下記条件(a)および(b)を満たすアルカ
リ可溶性樹脂であることを特徴とする(3)〜(9)の
いずれかに記載のネガ型化学増幅レジスト組成物。 (a)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
とも一種有すること。 (b)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
子対の電子数の間に次の関係が成り立つこと。
【0020】
【数1】
【0021】(ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。) (12) アルカリ可溶性樹脂が、以下の一般式(3)
〜(7)で表される繰り返し単位の少なくとも一つを構
成成分として有することを特徴とする(11)に記載の
ネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0022】
【化3】
【化4】
【0023】一般式(3)〜(7)において、 R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、
Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖
状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基、あるいは水素原子を表
す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5
員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,
xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,
2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。(1
3)更に下記一般式(X)で示される部分構造を分子内
に少なくとも1つ有する含窒素化合物を含有することを
特徴とする(1)〜(12)に記載のネガ型化学増幅レ
ジスト組成物。
【0024】
【化5】 (14)前記含窒素化合物が、下記一般式(Ia)で表
される化合物であることを特徴とする(13)に記載の
ネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0025】
【化6】
【0026】一般式(Ia)において、Raは、水素原
子、置換基を有していてもよい、アルキル基、アルケニ
ル基またはアリール基を表す。Rbは、水素原子、置換
基を有していてもよいアリール基、−C(=O)−Ra
又は−N=N−Raを表す。RaとRbとは互いに結合
して環を形成してもよい。 (15)前記含窒素化合物が、下記一般式(IIa)で表
される化合物であることを特徴とする(13)に記載の
ネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0027】
【化7】
【0028】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。 (16)前記含窒素化合物が、下記一般式(IIb)で表
される化合物であることを特徴とする(13)に記載の
ネガ型化学増幅レジスト組成物。
【0029】
【化8】
【0030】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。] (17) 更に有機塩基性化合物を含有することを特徴
とする請求項1〜16のいずれかに記載のネガ型化学増
幅レジスト組成物。
【0031】(18) 更にフッ素系及び/又はシリコ
ン系界面活性剤を含有することを特徴とする(1)〜
(17)のいずれかに記載のネガ型化学増幅レジスト組
成物。 (19) 溶剤としてプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートを主に含むことを特徴とする(1)
〜(18)のいずれかに記載のネガ型化学増幅レジスト
組成物。
【0032】(20) 酸により架橋する架橋剤が、分
子内にベンゼン環原子団を3〜5個含み、分子量は12
00以下であり、ヒドロキシメチル基及び/又はアルコ
キシメチル基をそのベンゼン環原子団に2個以上有する
フェノール誘導体であることを特徴とする前記(4)〜
(19)のいずれかに記載のネガ型化学増幅レジスト組
成物。 (21) 前記アルカリ可溶性樹脂の分子量分布(Mw
/Mn)が、1.0〜1.4であることを特徴とする前
記(3)〜(20)のいずれかに記載のネガ型化学増幅
レジスト組成物。 (22)エネルギー線が電子線又はX線であることを特
徴とする(1)〜(21)のいずれかに記載のネガ型化学増
幅レジスト組成物。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明のネガ型化学増幅レ
ジスト組成物について詳細に説明する。 [I]本発明のネガ型化学増幅レジスト組成物は、
(a)エネルギー線の照射により、直接的あるいは間接
的にラジカル(A)を発生する化合物を含有する。
【0034】直接的にラジカルを発生するとは、該化合
物分子がエネルギー線の照射により1分子だけが関与す
る反応でラジカルを発生することを表し、間接的にラジ
カルを発生するとは、該化合物分子が該化合物の他の分
子あるいは、他の化合物分子と2分子以上が関与する反
応でラジカルを発生することを表す。
【0035】本発明に用いられる(a)の化合物として
は、上記の条件を満たす化合物であればいずれの化合物
でも使用することができるが、次の群から選ばれる少な
くとも一種であることが好ましい。
【0036】ビニル化合物、シクロアルカン化合物、
環状エーテル化合物、ラクトン化合物、アルデヒド化合
物 フッ素以外のハロゲン化アルキル、フッ素以外のハロ
ゲン化アリール、フッ素以外のハロゲン化アラルキル、
フッ素以外のハロゲン化アリル(ただし、上記アルキ
ル、アリール、アラルキル、アリル基は一部もしくは全
部の水素がフッ素で置換されてよい)、 チオール化合物、二級アルコール、置換基を有しても
良いアリルアルコール、芳香環上に置換基を有してもよ
いベンジルアルコール、及びこれらのエステル、エーテ
ル化合物 スルフィド化合物、ジスルフィド化合物 含ハロゲン珪素化合物、アルコキシ珪素化合物 直鎖状、分岐状、あるいは環状アセタール化合物 N−ヒドロキシル化合物
【0037】以下に上記〜の化合物について順次に
説明する。
【0038】の化合物について ビニル化合物としては後述するビニルエーテル類、スチ
レン誘導体、ビニルフラン類、N−ビニルカルバゾール
類、1,1−ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン
等を用いることができる。
【0039】シクロアルカン化合物としては、フェニル
シクロプロパン、スピロ[2,4]ヘプタン、スピロ
[2,5]オクタン、スピロ[3,4]オクタン、4−
メチルスピロ[2,5]オクタン、スピロ[2,7]デ
カン等を用いることができる。
【0040】環状エーテル化合物としては、4−フェニ
ル−1,4−ジオキサン等のジオキサン類、3,3−ビ
スクロロメチルオキセタン等のオキセタン類等の化合物
を用いることができる。更にアリルグリシジルエーテ
ル、フェニルグリシジルエーテル等のグリシジルエーテ
ル類、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル
等のグリシジルエステル類、エピコートの商品名で市販
されているビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブ
ロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等の化合物を
用いることができる。
【0041】ラクトン化合物としては、プロピオラクト
ン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクト
ン、β−メチル−β−プロピオラクトン、α,α−ジメ
チル−β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピ
オラクトン等の化合物を用いることができる。
【0042】アルデヒド化合物としては、バレルアルデ
ヒド、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノ
ナナール、デカナール、シクロヘキサンカルバルデヒ
ド、フェニルアセトアルデヒド等の脂肪族飽和アルデヒ
ド化合物、メタアクロレイン、クロトンアルデヒド、2
−メチル−2−ブテナール、2−ブチナール、サフラナ
ール等の脂肪族不飽和アルデヒド化合物、ベンズアルデ
ヒド、トルアルデヒド、シンナムアルデヒド等の芳香族
アルデヒド化合物、トリブロモアセトアルデヒド、2,
2,3−トリクロロブチルアルデヒド、クロロベンズア
ルデヒド等のハロゲン置換アルデヒド化合物、グリセル
アルデヒド、アルドール、サリチルアルデヒド、m−ヒ
ドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベン
ズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズア
ルデヒド、ピペロナール等のヒドロキシ及びアルコキシ
置換アルデヒド化合物、アミノベンズアルデヒド、ニト
ロベンズアルデヒド等のアミノ及びニトロ置換アルデヒ
ド化合物、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、
フタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等のジアルデ
ヒド化合物、フェニルグリオキサール、ベンゾイルアセ
トアルデヒド等のケトアルデヒド化合物及びこれらの誘
導体を用いることができる。
【0043】(a)の化合物としては、本発明の効果が
顕著になる点で、環状エーテル化合物が好ましく、下記
一般式(X)、(Y)で表される部分構造を有する化合
物がより好ましい。
【0044】
【化9】
【0045】Ra、Rb、Rc、Rc'、Rc'';同一又は異
なっても良く、水素原子、置換基を有していてもよい、
アルキル基又はアリール基を表し、またそれらの内の2
つが結合して飽和又はオレフィン性不飽和の環を形成し
てもよい。Lは、2価の連結基を表す。
【0046】一般式(X)、(Y)において、Ra
b、Rc、Rc'、Rc''がアリール基の場合、一般に4
〜20個の炭素原子を有し、アルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオ
キシ基、アルキルメルカプト基、アミノアシル基、カル
ボアルコキシ基、ニトロ基、スルホニル基、シアノ基又
はハロゲン原子により置換されていてよい。ここで、炭
素数4〜20個のアリール基としては、例えば、フェニ
ル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル
基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0047】Ra、Rb、Rc、Rc'、Rc''がアルキル基
を表す場合には、炭素数1〜20の飽和又は不飽和の直
鎖、分岐又は脂環のアルキル基を示し、ハロゲン原子、
シアノ基、エステル基、オキシ基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基又はアリール基により置換されていてもよ
い。ここで、炭素数1〜20個の飽和又は不飽和の直
鎖、分岐又は脂環のアルキル基としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、オ
クチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウン
デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル
基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、2−ブテニ
ル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル
基、2−ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、
オクテニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、シクロオクチル基、シクロペンテニル基、シクロヘ
キセニル基等を例示することができる。
【0048】また、Ra、Rb、Rc、Rc'、Rc''のいず
れか2つが結合して形成する飽和又はオレフィン性不飽
和の環、具体的には、シクロアルカン又はシクロアルケ
ンとしては、通常3〜8、好ましくは5又は6個の環員
を表す。Lの2価の連結基としては、単結合、置換基を
有しても良い、アルキレン基、シクロアルキレン基、も
しくはアリーレン基、又は−O−、−O−CO−Ra1
−、−CO−O−Ra2−、−CO−N(Ra3)−Ra4−
を表す。Ra1、Ra2、Ra4は同じでも異なっていても良
く、単結合、又はエーテル構造、エステル構造、アミド
構造、ウレタン構造もしくはウレイド構造を有しても良
く、置換基を有していても良い、アルキレン基、シクロ
アルキレン基、アリーレン基を表す。Ra3は水素原子、
置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基を表す。
【0049】本発明において、一般式(X)、(Y)に
おいて、好ましいのは、Ra、Rb、Rc、Rc'、Rc''
水素原子又は炭素数1〜4個のアルキル基であるもので
ある。
【0050】以下に一般式(X)、(Y)で表される部
分構造を有する化合物の具体例を挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0051】
【化10】
【0052】
【化11】
【0053】
【化12】
【0054】
【化13】
【0055】の化合物について の化合物中、上記アルキル、アリール、アラルキル、
アリル基は一部もしくは全部の水素原子がフッ素原子で
置換されていてもよく、更に上記アルキル、アラルキル
置換基は分岐していてもよい。
【0056】これらの化合物の具体例を以下に挙げる
が、これらに限定されるものではない。
【0057】
【化14】
【0058】
【化15】
【0059】
【化16】
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】
【化19】
【0063】の化合物について これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0064】
【化20】
【0065】
【化21】
【0066】
【化22】
【0067】
【化23】
【0068】
【化24】
【0069】
【化25】
【0070】
【化26】
【0071】
【化27】
【0072】
【化28】
【0073】
【化29】
【0074】
【化30】
【0075】
【化31】
【0076】の化合物について これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0077】
【化32】
【0078】の化合物について これらの化合物としては、下記一般式(V)、(U)で
表される部分構造を有する化合物が好ましい。
【0079】
【化33】
【0080】Rc、Rc'、Rc"、Lは前記一般式
(X)、(Y)のRc、Rc'、Rc"、Lと同義である。
【0081】以下に一般式(V)、(U)で表される部
分構造を有する化合物の具体例を挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0082】
【化34】
【0083】
【化35】
【0084】
【化36】
【0085】
【化37】
【0086】
【化38】
【0087】の化合物について これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限
定されるものではない。
【0088】
【化39】
【0089】これら(b)の化合物としては、上記の
、、、の化合物が好ましく、の化合物が更に
好ましい。また、の化合物の中でも、上記一般式
(X)、(Y)で表される部分構造を有する化合物が特
に好ましい。
【0090】これら(a)の化合物は、市販のものを適
宜使用することができ、また、市販ではないものも定法
により簡便に合成できる。また、(a)の化合物の分子
量は3000以下であるが、好ましくは2500以下で
あり、更に好ましくは2000以下である。
【0091】本発明のレジスト組成物中の、(a)の化
合物の添加量としては、組成物全重量(固形分)に対し
て0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜
30重量%である。
【0092】〔II〕(b)エネルギー線の照射により酸
を発生する化合物(以下、「成分(b)」ともいう) 成分(b)としては、エネルギー線の照射により酸を発
生する化合物であれば、いずれのものでも用いることが
できるが、上記一般式(I)〜(II)で表される化合物
が好ましい。
【0093】〔II-1〕 一般式(I)〜(II)で表され
る化合物 一般式(I)〜(II)において、R1〜R22の直鎖状、
分岐状アルキル基としては、置換基を有してもよい、メ
チル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec
−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のも
のが挙げられる。環状アルキル基としては、置換基を有
してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げら
れる。R1 〜R22の直鎖状、分岐状アルコキシ基として
は、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエト
キシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ
基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素
数1〜4個のものが挙げられる。環状アルコキシ基とし
ては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシ
ルオキシ基が挙げられる。R1 〜R22のハロゲン原子と
しては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を
挙げることができる。R23のアリール基としては、例え
ば、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフ
チル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個
のものが挙げられる。
【0094】これらの置換基として好ましくは、炭素数
1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、
塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール
基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロ
キシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニト
ロ基等が挙げられる。
【0095】また、R1〜R12、R13〜R22のうち、2
つ以上が結合して形成する、単結合、炭素、酸素、イオ
ウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上を含む環
としては、例えば、フラン環、ジヒドロフラン環、ピラ
ン環、トリヒドロピラン環、チオフェン環、ピロール環
等を挙げることができる。
【0096】一般式(I)〜(II)において、X-はス
ルホン酸のアニオンである。スルホン酸のアニオンとし
ては、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフ
タレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニ
オン等が挙げられる。
【0097】一般式(I)〜(II)において、X-とし
ては、下記基から選択される少なくとも1種を有するア
ルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンス
ルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニオンが好
ましい。 少なくとも1個のフッ素原子 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルキル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐
状あるいは環状アルコキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニル基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルオ
キシ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルア
ミノ基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアリール基 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基
及び 少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカ
ルボニル基
【0098】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル
基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個の
フッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的に
はトリフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,
2,2−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル
基、ヘプタフロロイソプロピル基、パーフロロブチル
基、パーフロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パ
ーフロロシクロヘキシル基等を挙げることができる。な
かでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフ
ロロアルキル基が好ましい。
【0099】上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキ
シ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個
のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的
にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、
ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキ
シ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシ
ルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙
げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された
炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。
【0100】上記アシル基としては、炭素数が2〜12
であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロ
ロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフ
ロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0101】上記アシロキシ基としては、炭素数が2〜
12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ
基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオ
キシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げるこ
とができる。
【0102】上記スルホニル基としては、炭素数が1〜
12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホ
ニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パーフロロ
ブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスルホニル
基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−トリフロ
ロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることができ
る。
【0103】上記スルホニルオキシ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルオキシ、パーフロロブタンスルホニルオキシ
基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニルオキシ基
等を挙げることができる。
【0104】上記スルホニルアミノ基としては、炭素数
が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換さ
れているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタン
スルホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミ
ノ基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタ
フロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることがで
きる。
【0105】上記アリール基としては、炭素数が6〜1
4であって、1〜9個のフッ素原子で置換されているも
のが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4
−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル
基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル
基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができ
る。
【0106】上記アラルキル基としては、炭素数が7〜
10であって、1〜15個のフッ素原子で置換されてい
るものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメ
チル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベ
ンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることがで
きる。
【0107】上記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数が2〜13であって、1〜25個のフッ素原子で置
換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメ
トキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル
基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロ
ブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカル
ボニル基等を挙げることができる。
【0108】最も好ましいX-としてはフッ素置換ベン
ゼンスルホン酸アニオンである。
【0109】また、上記含フッ素置換基を有するアルキ
ルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホ
ン酸、又はアントラセンスルホン酸は、さらに直鎖状、
分岐状あるいは環状アルコキシ基、アシル基、アシロキ
シ基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニル
アミノ基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカル
ボニル基(これらの炭素数範囲は前記のものと同様)、
ハロゲン(フッ素を除く)、水酸基、ニトロ基等で置換
されてもよい。
【0110】一般式(I)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0111】
【化40】
【0112】
【化41】
【0113】一般式(II)で表される化合物の具体例を
以下に示す。
【0114】
【化42】
【0115】
【化43】
【0116】
【化44】
【0117】
【化45】
【0118】
【化46】
【0119】
【化47】
【0120】一般式(I)〜(II)で表される化合物
は、1種あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0121】一般式(I)の化合物は、例えばアリール
マグネシウムブロミド等のアリールグリニャール試薬
と、置換又は無置換のフェニルスルホキシドとを反応さ
せ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応
するスルホン酸と塩交換する方法、置換あるいは無置換
のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物とをメ
タンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウ
ム等の酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、又はジア
リールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅
等の触媒を用いて縮合、塩交換する方法等によって合成
することができる。式(II)の化合物は過ヨウ素酸塩を
用いて芳香族化合物を反応させることにより合成するこ
とができる。また、塩交換に用いるスルホン酸あるいは
スルホン酸塩は、市販のスルホン酸クロリドを加水分解
する方法、芳香族化合物とクロロスルホン酸とを反応す
る方法、芳香族化合物とスルファミン酸とを反応する方
法等によって得ることができる。
【0122】以下具体的に、一般式(I)〜(II)の具
体的化合物の合成方法を以下に示す。 (ぺンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の合成)ペンタフロロペンセンスルホニルクロ
リド25gを氷冷下メタノール100m1に溶解させ、
これに25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液100gをゆっくり加えた。室温で3時間撹伴する
とペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモ
ニウム塩の溶液が得られた。この溶液をスルホニウム
塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。
【0123】(トリアリールスルホニウムペンタフロロ
ベンセンスルホネートの合成:具体例(I−a)と(I
−1)との混合物の合成)トリアリールスルホニウムク
ロリド50g(Fluka製、トリフェニルスルホニウムク
ロリド50%水溶液)を水500m1に溶解させこれに
過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチル
アンモニウム塩の溶液を加えると油状物質が析出してき
た。上澄みをデカントで除き、得られた油状物質を水
洗、乾燥するとトリアリールスルホニウムペンタフロロ
べンセンスルホネート(具体例(I−a)、(I−1)
を主成分とする)が得られた。
【0124】上記記載の(I−a)の構造式を以下に示
す。
【0125】
【化48】
【0126】(ジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニ
ウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例
(II−1)の合成)t−アミルベンゼン60g、ヨウ素
酸カリウム39.5g、無水酢酸81g、ジクロロメタ
ン170m1を混合し、これに氷冷下濃硫酸66.8g
をゆっくり滴下した。氷冷下2時間撹伴した後、室温で
10時間撹伴した。反応液に氷冷下、水500m1を加
え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素ナ
トリウム、水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミ
ルフェニル)ヨードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸
塩を、過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラ
メチルアンモニウム塩の溶液に加えた。この溶液に水5
00m1を加え、これをジクロロメタンで抽出、有機相
を5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、
及び水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェ
ニル)ヨードニウムペンタフロロベンセンスルホネート
が得られた。その他の化合物についても同様の方法を用
いることで合成できる。
【0127】〔II-2〕成分(b)として使用することが
できる他の酸発生剤 本発明においては、成分(b)として以下に記載の、エ
ネルギー線の照射により分解して酸を発生する化合物を
使用することもできる。また、本発明においては、成分
(b)として、上記一般式(I)〜一般式(II)で表さ
れる化合物とともに、以下のようなエネルギー線の照射
により分解して酸を発生する化合物を併用してもよい。
【0128】本発明における上記一般式(I)〜一般式
(II)で表される化合物と併用しうる酸発生剤の使用量
は、モル比(一般式(I)〜一般式(II)で表される化
合物/その他の酸発生剤)で、通常100/0〜20/
80、好ましくは100/0〜40/60、更に好まし
くは100/0〜50/50である。成分(b)の総含
有量は、本発明のネガ型化学増幅レジスト組成物の全固
形分に対し、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.
5〜10重量%、更に好ましくは1〜7重量%である。
【0129】そのような酸発生剤としては、光カチオン
重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の
光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使
用されているエネルギー線の照射により酸を発生する公
知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用す
ることができる。
【0130】たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.E
ng.,18,387(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(198
0)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055
号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特願平3-140,140
号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macrom
olecules,17,2468(1984)、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.
Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,
069,055号、同4,069,056号等に記載のホスホニウム塩、
J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(197
7)、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第10
4,143号、米国特許第339,049 号、同第410,201号、特開
平2-150,848号、特開平2-296,514号等に記載のヨードニ
ウム塩、J.V.Crivello etal,Polymer J.17,73(1985)、
J.V.Crivelloetal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Wa
tt etal,J.Polymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,22,1789(19
84)、J.V.Crivello etal,Polymer Bull.,14,279(198
5)、J.V.Crivello etal,Macromorecules,14(5),1141(19
81) 、J.V.Crivello etal,J.Poly merSci.,Polymer Che
m.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693 号、同,902,
114 号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米
国特許第4,933 ,377号、同161,811号、同410,201号、同
339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,8
27 号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,6
04,581号等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello eta
l,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello et
al,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979)
等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Co
nf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo ,Oct(1988) 等に記載
のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,81
5号、特公昭46-4605 号、特開昭48-36281号、特開昭55-
32070号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835 号、特
開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401
号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の
有機ハロゲン化合物、K.Meier etal,J.Rad.Curing,13
(4),26(1986)、T.P.Gill etal,Inorg.Chem.,19,3007 (1
980)、D.Astruc,Acc.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特
開平2-161445号等に記 載の有機金属/有機ハロゲン化
物、S.Hayase etal,J.PolymerSci.,25,753(1987)、E.Rei
chmanis etal,J.Pholymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1
(1985)、Q.Q.Zhu etal,J.Photochem.,36,85,39,317(198
7)、 B.Amit etal,Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem Soc.,3571(1965)、P.M. Coll
ins etal,J.Chem.SoC.,Perkin I,1695(1975)、M.Rudinst
ein etal,Tetra hedron Lett.,(17),1445(1975)、 J.W.W
alker etalJ.Am.Chem.Soc.,110,7170 (1988)、 S.C.Busman etal,J.Imaging Technol.,11(4),1
91(1985)、H.M.Houlihanetal,Macormolecules,21,2001(1
988)、P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,53
2(1972)、S.Hayase etal,Macromolecules,18,1799(198
5)、E.Reich manisetal,J.Electrochem.Soc.,Solid Stat
e Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houli han etal,Macromolc
ules,21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083
号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343 号、 米国
特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-198538
号、特開昭53-133022 号等に記載のo−ニトロベンジル
型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA etal,Polyme
r Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.Curin
g,13(4)、W.J.Mijs etal,Coating Technol.,55(697),45
(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Preprints,Japa
n,37(3)、 欧州特許第0199,672号、同84515号、同199,67
2号、同044,115号、同0101,122号、米国特許第618,564
号、同4,371,605号、 同4,431,774号、特開昭64-18143
号、特開平2-245756号、特願平3-140109号等に 記載の
イミノスルフォネ−ト等に代表されるスルホン酸を発生
する化合物、特開昭61-166544号等に記載のジスルホン
化合物を挙げることができる。
【0131】また、これらの電子線又はX線の照射によ
り酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又
は側鎖に導入した化合物、たとえば、M.E.Woodhouse e
tal,J.Am.Chem.Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas eta
l,J.Imaging Sci.,30(5),218(1986)、S.Kondo etal,Mak
romol.Chem.,Rapid Commun.,9,625(1988)、.Yamadaeta
l,Makromol.Chem.,152,153,163(1972) 、J.V.Crivello
etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(197
9)、米国特許第3,849,137号、獨国特許第3914407号、特
開昭63-26653号、特開昭55-164824号、特開昭62-69263
号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452 号、特開昭6
2-153853号、特開昭63-146029号等に記載の化合物を用
いることができる。
【0132】さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(198
0)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、
D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国
特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の酸
を発生する化合物も使用することができる。
【0133】上記併用可能なエネルギー線の照射により
分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いら
れるものについて以下に説明する。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0134】
【化49】
【0135】式中、R201 は置換もしくは未置換のアリ
ール基、アルケニル基、R202 は置換もしくは未置換の
アリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3
をしめす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的に
は以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0136】
【化50】
【0137】
【化51】
【0138】
【化52】
【0139】(2)一般式(PAG4)で表されるスル
ホニウム塩。
【0140】
【化53】
【0141】R203 、R204 、R205 は各々独立に、置
換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好
ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8
のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。好ましい
置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8の
アルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、
カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であ
り、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ
基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0142】Z-は対アニオンを示し、例えばBF4 -
CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニ
オン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多
核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン
酸 アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることが
できるがこれらに限定されるものではない。
【0143】またR203 、R204 、R205 のうちの2つ
はそれぞれの単結合又は置換基を介して結合してもよ
い。
【0144】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0145】
【化54】
【0146】
【化55】
【0147】
【化56】
【0148】
【化57】
【0149】
【化58】
【0150】
【化59】
【0151】
【化60】
【0152】
【化61】
【0153】一般式(PAG4)で示される上記オニウ
ム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk etal,J.Am.Che
m.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok etal, J.Org.Chem.,
35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bull.Soc.Chem.Bel
g.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.Ame.Chem.Soc.,5
1,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Polym.Chem.Ed.,1
8,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号及び同4,247,47
3号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合成す
ることができる。
【0154】(3)下記一般式(PAG5)で表される
ジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイ
ミノスルホネート誘導体。
【0155】
【化62】
【0156】式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もし
くは未置換のアリール基を示す。R 206 は置換もしくは
未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もし
くは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレ
ン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0157】
【化63】
【0158】
【化64】
【0159】
【化65】
【0160】
【化66】
【0161】
【化67】
【0162】〔3〕アルカリ可溶性樹脂 次に、本発明で使用されるアルカリ可溶性樹脂について
詳述する。本発明におけるアルカリ可溶性樹脂は、水に
は不溶であり、アルカリ水溶液には可溶な樹脂(アルカ
リ可溶性樹脂ともいう)である。アルカリ可溶性樹脂の
アルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモ
ニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23
℃)して20Å/秒以上のものが好ましい。特に好まし
くは200Å/秒以上のものである(Åはオングストロ
ーム)。 (1)本発明におけるアルカリ可溶性樹脂の好ましい態
様の1つは、上記一般式(1)で表わされる構造単位を
含有する樹脂である。一般式(1)で表わされる構造単
位以外に、他の繰返し構造単位を含んでいてもよい。
【0163】本発明に用いられる一般式(1)で表わさ
れる構造単位を含有するアルカリ可溶性樹脂は、下記モ
ノマー(8)、必要により他のモノマーをラジカル重
合、リビングアニオン重合法等により目的のアルカリ可
溶性樹脂を得ることができる。
【0164】
【化68】
【0165】上記の内、分子内に水酸基を有するモノマ
ーを使用する場合は、あらかじめ水酸基を保護しておき
重合後に保護基を外す方法が好ましい。また、酸分解性
の基で保護する場合も、ポリマー合成終了後に保護基を
導入する方法が一般的である。本発明において、前記一
般式(1)で表される繰り返し構造単位の樹脂中の含有
量としては、本発明の効果が発現できうる量であればい
ずれでもよいが、具体的には全繰り返し単位に対して好
ましくは30〜100モル%であり、より好ましくは5
0〜90モル%である。
【0166】(2)本発明におけるアルカリ可溶性樹脂
の他の好ましい態様の1つは、下記条件(a)および
(b)を満たす。 (a)炭素数6以上20以下の芳香環及び該芳香環に直
接あるいは連結基を介して結合したエチレン性不飽和基
を有するモノマーから誘導される繰り返し単位を少なく
とも一種有すること。 (b)該芳香環のπ電子と芳香環上の置換基の非共有電
子対の電子数の間に式(I)の関係が成り立つこと。
【0167】ここで、Nπは、π電子総数を表し、N
loneは該置換基としての炭素数1以上12以下の直鎖
状、分岐状、あるいは環状のアルコキシ基、アルケニル
オキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ま
たは水酸基の非共有電子対の総電子数を表す。2つ以上
のアルコキシ基または水酸基は隣り合う二つが互いに結
合して5員環以上の環構造を形成してもよい。
【0168】特に、式(I)中のNπ+(1/2)N
loneは、10〜40の範囲であることが二次電子を発生
しやすい構造であるため好ましい。好ましい芳香環とし
ては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フ
ェナントレン環、ビフェニル等を挙げることができ、好
ましい芳香環上の置換基としては、水酸基、メトキシ
基、エトキシ基、イソプロピル基等を挙げることができ
る。また、π電子総数Nπが10以上となる芳香環(例
えばナフタレン環、アントラセン環またはフェナントレ
ン環、ビフェニルのような芳香環)であれば、この芳香
環上の置換基は非共有電子対を有さない基(Nlone=0
となる基)であっても良く、例えば、水素、飽和アルキ
ル基などを挙げることができる。
【0169】より具体的には、本発明のアルカリ可溶性
樹脂は、一般式(3)〜(7)で表される繰り返し単位
を構成成分として有することが好ましい。
【0170】一般式(3)〜(7)において、 R
101は、水素原子あるいはメチル基を表す。Lは二価の
連結基を表す。Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、
Rj、Rk、Rlはそれぞれ独立に、炭素数1から12の直鎖
状、分岐状、あるいは、環状のアルキル基、アルケニル
基、アリール基、アラルキル基、あるいは水素原子を表
す。また、これらは互いに連結して炭素数24以下の5
員以上の環を形成しても良い。l,m,n,p,q,r,s,t,u,v,w,
xは0〜3までの整数を表し、l+m+n=2,3、 p+q+r=0,1,
2,3、 s+t+u=0,1,2,3、 v+w+x=0,1,2,3を満たす。
【0171】Ra、Rb、Rcの例としては、水素、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル
基、デシル基、ドデシル基、アリル基、ベンジル基、フ
ェニル基、クミル基などが挙げられる。また、互いに連
結して、メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジオキ
ソール環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換
ジオキソール環、ジオキサン環を形成するものも例とし
て挙げられる。
【0172】Rd、Re、Rf、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlの例
としては、水素、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロ
ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、アリ
ル基、ベンジル基、フェニル基、クミル基などが挙げら
れる。Rd〜Rf、Rg〜Ri又はRj〜Rlは、ジオキソール環、
メチル置換ジオキソール環、エチル置換ジソキソール
環、フェニル置換ジオキソール環、ジメチル置換ジオキ
ソール環、ジオキサン環を形成するものも例として挙げ
られる。
【0173】Lの例としては、単結合、−CH2−、−
COO−、−COOCH2−、−OCH2CH2O−、−
OCH2−、−CONH−などが挙げられる。
【0174】Yの表す各芳香環における、主鎖に結合す
る結合手、あるいは置換基に結合する結合手の位置は芳
香環上のいずれでも良い。
【0175】これらは(9)〜(12)のモノマーの重
合、必要により他のモノマーの共重合によって得ること
ができる。
【0176】
【化69】
【0177】
【化70】
【0178】上記において、R1a、R101、Ra〜Rl、
l、m、n、p、q、r、s、t、u、v、w、xは、前記と同義で
ある。上記の内、分子内に水酸基を有するモノマーを使
用する場合は、あらかじめ水酸基を保護しておき重合後
に保護基を外す方法が好ましい。また、酸分解性の基で
保護する場合も、ポリマー合成終了後に保護基を導入す
る方法が一般的である。
【0179】これらの構造の好ましい具体例を以下に挙
げるがこれらに限定されるものではない。
【0180】
【化71】
【0181】
【化72】
【0182】
【化73】
【0183】
【化74】
【0184】
【化75】
【0185】
【化76】
【0186】
【化77】
【0187】
【化78】
【0188】
【化79】
【0189】
【化80】
【0190】
【化81】
【0191】
【化82】
【0192】
【化83】
【0193】
【化84】
【0194】
【化85】
【0195】
【化86】
【0196】
【化87】
【0197】本発明における、アルカリ可溶性樹脂は、
ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合等の公知の
方法によって合成できる。対応するモノマーを組み合わ
せてラジカル重合を行うのが最も簡便であるが、モノマ
ーによってはカチオン重合、アニオン重合を利用した場
合に、より好適に合成できる。また、重合開始種によっ
てモノマーが重合以外の反応を起こす場合には、適当な
保護基を導入したモノマーを重合し、重合後に脱保護す
ることによって望む重合体を得ることができる。また、
アルコキシを有する重合体については、対応する水酸基
を有する重合体の水酸基をエーテル化反応を行うことに
よっても望む重合体を得ることができる。重合法につい
ては、実験化学講座28高分子合成、新実験化学講座1
9高分子化学[I]等に記載されている。
【0198】また、本発明のアルカリ可溶性樹脂(1)
及び(2)は、分子量が3、000を超え、300,0
00以下である。好ましくは、重量平均分子量が3,0
00を越え、100,000以下である。より好ましく
は、重量平均分子量が3,000を越え、50,000
以下である。
【0199】上記の合成方法により合成できるアルカリ
可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜
1.5であることが好ましく、これにより、特にレジス
トを高感度化することができる。なお、このような分子
量分布のアルカリ可溶性樹脂は、上記合成方法におい
て、リビングアニオン重合を利用することによって合成
することができる。
【0200】(3)上記(1)、(2)以外の本発明に
おいて用いることができる他のアルカリ可溶性樹脂。本
発明において用いることができる他のアルカリ可溶性樹
脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク
樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキ
シスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリ
ヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポ
リヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換
マレイミド共重合体、o/p−ヒドロキシスチレン共重
合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O
−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル
化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エ
トキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化
物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)も
しくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−
アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物
等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒ
ドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタク
リル系樹脂及びその誘導体を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0201】特に好ましい他のアルカリ可溶性樹脂は、
ノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、p−
ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキ
ル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレ
ンの一部O−アルキル化、もしくはO−アシル化物、ス
チレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチ
レン−ヒドロキシスチレン共重合体である。該ノボラッ
ク樹脂は、下記の所定のモノマーを主成分として、酸性
触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることによ
り得られる。
【0202】所定のモノマーとしては、フェノール、m
−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のク
レゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノ
ール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等
のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチル
フェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフ
ェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリ
メチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メト
キシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジ
メトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノ
ール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノー
ル、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノ
ール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノー
ル等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソ
プロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m
−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロ
ロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノー
ルA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトー
ル等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上
混合して使用することができるが、これらに限定される
ものではない。
【0203】アルデヒド類としては、例えばホルムアル
デヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プ
ロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセ
トアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−
フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒド
ロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒ
ド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズア
ルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベ
ンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メ
チルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、
p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデ
ヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラー
ル、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール
体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール
等を使用することができるが、これらの中で、ホルムア
ルデヒドを使用するのが好ましい。これらのアルデヒド
類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられ
る。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ
酸等を使用することができる。
【0204】こうして得られたノボラック樹脂の重量平
均分子量は、1,000〜30,000の範囲であるこ
とが好ましい。1,000未満では露光部の現像後の膜
減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小さ
くなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,0
00の範囲である。また、ノボラック樹脂以外の前記ポ
リヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の重
量平均分子量は、2000以上、好ましくは2000〜
30000、より好ましくは2000〜20000であ
る。ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義さ
れる。
【0205】こうして得られたアルカリ可溶性樹脂の重
量平均分子量は、1,000〜30,000の範囲であ
ることが好ましい。1,000未満では露光部の現像後
の膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が
小さくなってしまう。さらに好適なのは2,000〜2
0,000の範囲である。感度が特に優れている点で特
に好ましいアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量は、
2,000〜9,000の範囲であり、より好ましくは
2,500〜9,000の範囲であり、さらに好ましく
は3,000〜9,000の範囲である。また、アルカ
リ可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜
1.5となる(単分散ポリマー)ほうが現像残さが少な
くなり好ましい。感度が特に優れている点で特に好まし
いアルカリ可溶性樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、
1.0〜1.4であり、より好ましくは1.0〜1.3
であり、さらに好ましくは1.0〜1.2である。ここ
で、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。す
べてのアルカリ可溶性樹脂の使用量は、レジスト組成物
の全重量(溶媒を除く)を基準として、通常30〜90
重量%、好ましくは50〜80重量%である。
【0206】〔4〕 本発明で使用される架橋剤 (3)−1 架橋剤は、フェノール誘導体を使用するこ
とができる。好ましくは、分子量が1200以下、分子
内にベンゼン環を3〜5個含み、さらにヒドロキシメチ
ル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個以上有
し、そのヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基を少
なくともいずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振
り分けて結合してなるフェノール誘導体を挙げることが
できる。このようなフェノール誘導体を用いることによ
り、本発明の効果をより顕著にすることができる。ベン
ゼン環に結合するアルコキシメチル基としては、炭素数
6個以下のものが好ましい。具体的にはメトキシメチル
基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、i−
プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、i−ブト
キシメチル基、sec−ブトキシメチル基、t−ブトキ
シメチル基が好ましい。さらに、2−メトキシエトキシ
基及び、2−メトキシ−1−プロピル基の様に、アルコ
キシ置換されたアルコキシ基も好ましい。これらのフェ
ノール誘導体の内、特に好ましいものを以下に挙げる。
【0207】
【化88】
【0208】
【化89】
【0209】
【化90】
【0210】
【化91】
【0211】
【化92】
【0212】(式中、L1〜L8は、同じであっても異な
っていてもよく、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル
基又はエトキシメチル基を示す。) ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応
するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物
(上記式においてL1〜L8が水素原子である化合物)と
ホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによっ
て得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐた
めに、反応温度を60℃以下で行うことが好ましい。具
体的には、特開平6−282067号、特開平7−64
285号等に記載されている方法にて合成することがで
きる。アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体
は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘
導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって
得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐため
に、反応温度を100℃以下で行うことが好ましい。具
体的には、欧州特許EP632003A1等に記載され
ている方法にて合成することができる。このようにして
合成されたヒドロキシメチル基またはアルコキシメチル
基を有するフェノール誘導体は、保存時の安定性の点で
好ましいが、アルコキシメチル基を有するフェノール誘
導体は保存時の安定性の観点から特に好ましい。ヒドロ
キシメチル基またはアルコキシメチル基を合わせて2個
以上有し、いずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは
振り分けて結合してなるこのようなフェノール誘導体
は、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。
【0213】(3)−2 上記フェノール誘導体以外に
も、下記の(i)、(ii)の化合物が架橋剤として使
用できる。 (i) N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチ
ル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合
物 (ii)エポキシ化合物 これらの架橋剤については以下に詳細に説明する。 (i)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル
基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物
としては、欧州特許公開(以下、「EP−A」と記載す
る)第0,133,216号、西独特許第3,634,
671号、同第3,711,264号に開示された単量
体及びオリゴマー−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物
並びに尿素−ホルムアルデヒド縮合物、EP−A第0,
212,482号に開示されたアルコキシ置換化合物等
に開示されたベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド縮合
物等が挙げられる。更に好ましい例としては、例えば、
少なくとも2個の遊離N−ヒドロキシメチル基、N−ア
ルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基
を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体が挙げら
れ、中でもN−アルコキシメチル誘導体が特に好まし
い。
【0214】(ii)エポキシ化合物としては、一つ以
上のエポキシ基を含む、モノマー、ダイマー、オリゴマ
ー、ポリマー状のエポキシ化合物を挙げることができ
る。例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンと
の反応生成物、低分子量フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂とエピクロルヒドリンとの反応生成物等が挙げられ
る。その他、米国特許第4,026,705号公報、英
国特許第1,539,192号公報に記載され、使用さ
れているエポキシ樹脂を挙げることができる。
【0215】本発明においては、上記のフェノール誘導
体が好ましい。尚、上記のフェノール誘導体に加え、例
えば上述のような他の架橋剤(i)、(ii)を併用す
ることもできる。上記のフェノール誘導体に加えて併用
しうる他の架橋剤の比率は、モル比で100/0〜20
/80、好ましくは90/10〜40/60、更に好ま
しくは80/20〜50/50である。
【0216】架橋剤は、全レジスト組成物固形分中、3
〜70重量%、好ましくは5〜50重量%の添加量で用
いられる。架橋剤の添加量が3重量%未満であると残膜
率が低下し、また、70重量%を越えると解像力が低下
し、更にレジスト液の保存時の安定性の点で余り好まし
くない。
【0217】〔5〕含窒素化合物 本発明では、下記一般式(X)で表される部分構造を分
子内に少なくとも一つ有する含窒素化合物を用いてもよ
い。
【0218】
【化93】
【0219】一般式(X)の部分構造を含む化合物とし
て下記一般式(Ia)で表される化合物が好ましい。
【0220】
【化94】
【0221】ここで、Raは、水素原子、置換基を有し
ていてもよい、アルキル基、アルケニル基またはアリー
ル基を表す。Rbは、水素原子、置換基を有していても
よいアリール基、−C(=O)−Ra又は−N=N−R
aを表す。RaとRbとは互いに結合して環を形成して
もよい。これらのアルキル基としては炭素数1〜10個
のものが挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な
炭素数1〜4個のものが好ましい。
【0222】アリール基としては炭素数6〜20個のも
のが挙げられ、フェニル基、キシリル基、トルイル基、
クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素
数6〜14個のものが好ましい。アルケニル基として
は、炭素数1〜4個のものが挙げられ、具体的にはビニ
ル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基等が挙げら
れる。
【0223】Raのアルキル基、アルケニル基またはア
リール基の置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、
シアノ基、水酸基等が挙げられる。RaとRbとが互い
に結合して形成する環としては、後述の(C−4)〜
(C−7)の構造のものが挙げられる。
【0224】前記(b)の含窒素化合物は、下記一般式
(IIa)で表される化合物であることが好ましい。
【0225】
【化95】
【0226】一般式(IIa)において、Rは炭素数1か
ら20の一価の有機残基を表す。炭素数1から20の一
価の有機残基としては、例えば、置換基を有していても
よいアルキル基、置換基を有していてもよいシクロアル
キル基、置換基を有していてもよいアリール基、置換基
を有していてもよいアラルキル基を表す。
【0227】アルキル基としては炭素数1〜10個のも
のが挙げられるが、メチル基、エチル基、プロピル基、
n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な
炭素数1〜4個のものが好ましい。シクロアルキル基と
しては炭素数3〜15個のものが挙げられるが、シクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダ
マンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましい。
【0228】アリール基としては炭素数6〜20個のも
のが挙げられるが、フェニル基、キシリル基、トルイル
基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な
炭素数6〜14個のものが好ましい。アラルキル基とし
ては、炭素数7〜20個のものが挙げられるが、置換又
は未置換のベンジル基、置換又は未置換のフェネチル基
などの炭素数7〜15個のものが挙げられる。
【0229】これらのアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アラルキル基の置換基としては、アルキル
基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、
アシル基等が挙げられる。
【0230】また、前記の含窒素化合物は、下記一般式
(IIb)で表される化合物であることが好ましい。
【0231】
【化96】
【0232】[一般式(IIb)においてR501〜R
510は、同一または異なり、水素原子、水酸基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、ヒドロキシアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基を表す。]
【0233】前記一般式(IIb)におけるアルキル基と
してはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜
4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシク
ロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、ア
ダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好まし
く、アリール基としてはフェニル基、キシリル基、トル
イル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の
様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
【0234】アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキ
シ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、ヒドロキ
シプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s
ec−ブトキシ基、t−ブトキシ基の様な炭素数1〜4
個のものが好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素、
塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。ヒドロキシアル
キル基としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基の様な
炭素数1〜4個のものが好ましい。
【0235】本発明で用いてもよい含窒素化合物として
は、以下に示す化合物(Ia−1)〜(Ia−17)を
具体例として挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。
【0236】
【化97】
【0237】
【化98】
【0238】本発明において、上記含窒素化合物の添加
量は、組成物中の固形分を基準として、通常0.001
〜40重量%の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜
20重量%、更に好ましくは0.05〜15重量%の範
囲で使用される。本発明の含窒素化合物の添加量が、
0.001重量%より少ないと本発明の効果が十分に得
られない場合がある。また添加量が40重量%より多い
とレジストのプロファイルが悪化して好ましくない。 〔6〕本発明の組成物に使用されるその他の成分本発明
のネガ型レジスト組成物には必要に応じて、更に有機塩
基性化合物、染料、界面活性剤などを含有させることが
できる。 (6)−1 染料 好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具
体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#1
03、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オ
イルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラ
ックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−5
05(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタ
ルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレッ
ト(CI42535)、ローダミンB(CI45170
B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレ
ンブルー(CI52015)等を挙げることができる。 (6)−2 有機塩基性化合物 本発明で用いることのできる好ましい有機塩基性化合物
とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中
でも含窒素塩基性化合物が好ましい。好ましい化学的環
境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることが
できる。
【0239】
【化99】
【0240】ここで、R250 、R251 及びR252 は、同
一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜6個のア
ルキル基、炭素数1〜6個のアミノアルキル基、炭素数
1〜6個のヒドロキシアルキル基又は炭素数6〜20個
の置換もしくは非置換のアリール基を表し、ここで、R
251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。R
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なって
もよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。更に好ま
しい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子
を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ま
しくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含
む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基
を有する化合物である。
【0241】好ましい具体例としては、置換もしくは未
置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジ
ン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置
換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未
置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置
換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換
もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプ
リン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしく
は未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジ
ン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換も
しくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げら
れる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル
基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールア
ミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロ
キシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水
酸基、シアノ基である。
【0242】特に好ましい化合物として、グアニジン、
1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テト
ラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダ
ゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾ
ール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニル
イミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾー
ル、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−ア
ミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメ
チルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2
−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチル
ピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミ
ノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリ
ジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピ
リジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2
−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチ
ル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イ
ミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジ
ン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、
5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、
ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジ
ン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6
−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラ
ゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエ
チル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定され
るものではない。これらの含窒素塩基性化合物は、単独
であるいは2種以上一緒に用いられる。酸発生剤と有機
塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤)/
(有機塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であ
ることが好ましい。該モル比が2.5未満では低感度と
なり、解像力が低下する場合があり、また、300を越
えると露光後加熱処理までの経時でレジストパターンの
太りが大きくなり、解像力も低下する場合がある。(酸
発生剤)/(有機塩基性化合物)(モル比)は、好まし
くは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150で
ある。これら含窒素塩基性化合物の添加は、レジスト膜
の引き置き経時安定性(PCD安定性及びPED安定
性)を改善する効果がある。ここで、PCD(Post Coat
ing Delay)安定性とは、基板にレジスト組成物を塗布
後、照射装置内あるいは装置外に放置した場合の塗膜安
定性であり、また、PED(Post Exposure Delay)安定
性とは、照射後に加熱操作を行うまでの間、照射装置内
あるいは装置外に放置した場合の塗膜安定性である。
【0243】(6)−3 溶剤類 本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かし
て支持体上に塗布する。ここで使用する溶媒としては、
エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペン
タノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチル
エチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メト
キシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エ
チル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオ
ン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピ
ルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒ
ドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは
混合して使用する。
【0244】(6)−4 界面活性剤類 本発明のネガ型レジスト組成物には、界面活性剤を加え
ることもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウ
リルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノール
エーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテ
ル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコ
ポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモ
ノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビ
タンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソル
ビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル
類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポ
リオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオ
キシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシ
エチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレ
ンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性
剤、エフトップEF301,EF303,EF352
(新秋田化成(株)製)、メガファックF171,F1
73 (大日本インキ(株)製)、フロラ−ドFC43
0,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガ
ードAG710,サーフロンS−382,SC101,
SC102,SC103,SC104,SC105,S
C106(旭硝子(株)製)等のフッ素系界面活性剤、
オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業
(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系
(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社
油脂化学工業(株)製)、トロイゾルS−366(トロ
イケミカル(株)製)等を挙げることができる。尚、フ
ッ素系及びシリコン系界面活性剤のうち少なくとも1種
の界面活性剤が配合されることが好ましい。また、フッ
素原子と珪素原子の両方を有する界面活性剤が配合され
ることも好ましい。これらの界面活性剤として、例えば
特開昭62-36663号、特開昭61-226746号、特開昭61-2267
45号、特開昭62-170950号、特開昭63-34540号、特開平7
-230165号、特開平8-62834号、特開平9-54432号、特開
平9-5988号、米国特許5405720号, 米国特許5360692号,
米国特許5529881号, 米国特許5296330号, 米国特許5436
098号, 米国特許5576143号, 米国特許5296143号, 米国
特許5294511号、 及び、米国特許5824451号記載の界面
活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそ
のまま用いることもできる。 市販の界面活性剤とし
て、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)
製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、
メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本イ
ンキ(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、10
3、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−
366(トロイケミカル社製)等のフッ素系界面活性剤
又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。また
ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)
製)もシリコン系界面活性剤として用いることができ
る。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中
の固形分100重量部当たり、通常、0.001〜2重
量部、好ましくは0.01〜1重量部である。これらの
界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつか
の組み合わせで添加することもできる。これらの界面活
性剤の添加により、レジスト膜の面内均一性が増し、解
像力が向上する効果がある。
【0245】精密集積回路素子の製造などにおいてレジ
スト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン
/二酸化シリコン皮覆、ガラス基板、ITO基板等の透
明基板等)上に、本発明のネガ型フォトレジスト組成物
を塗布し、次に電子線又はX線描画装置等を用いて照射
を行い、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好
なレジストパターンを形成することができる。本発明の
ネガ型レジスト組成物の現像液としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリ
ウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機ア
ルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一
アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の
第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミ
ン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリ
エタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウム
ヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロ
ール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の
水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ類
の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、
ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用するこ
ともできる。これらの現像液の中で好ましくは第四アン
モニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウ
ムヒドロオキシド、コリンである。
【0246】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明の内容がこれにより限定されるものでは
ない。 1.構成素材の合成例 (1−1)アルカリ可溶性樹脂 1)3−t−ブトキシスチレン17.6gを乾燥THF
27gに加えた後、窒素気流下70℃に加熱した。反応
温度が安定したところで、和光純薬(株)製アゾ系ラジ
カル開始剤V−601を前記モノマーの2モル%加え、
反応を開始させた。3時間反応させた後、再びV−60
1を2モル%加え、さらに3時間反応させた。反応混合
物をTHFで希釈し、大量のメタノール中に投入し、析
出させた。得られたポリマーを常法により塩酸酸性溶液
下で分解し、ヘキサン中に析出させ、さらに再沈殿精製
を二度繰り返し、減圧下乾燥して(P−1)を得た。T
HF溶媒GPC測定により、分子量(Mw:ポリスチレ
ン換算)、分子量分散度(Mw/Mn)を求めた。 2)モノマーを変更した以外は、ほぼ同様にして(P−
2)〜(P−4)を得た。
【0247】3)3−t−ブトキシスチレン17.6g
を−78℃の脱気乾燥THF中、s−ブチルリチウムを
開始剤としてリビングアニオン重合した。3時間の反応
の後、脱気したメタノールで反応を終了した。さらに、
大量のメタノール中に投入し、析出した粉体をろ過して
集め、さら再沈殿精製を2度繰り返し、減圧乾燥して樹
脂を得た。常法により塩酸酸性下、t−ブトキシ基を分
解して、(P−1’)を得た。
【0248】4)3,4−ジメトキシスチレン16.4
g(0.1mol)、4−t−ブトキシスチレン15
8.7g(0.9mol)を乾燥THFに溶解し、窒素
気流下70℃に加熱し、和光純薬製アゾ系ラジカル開始
剤V−601を前記モノマー総モル数の2%加えた。8
時間反応させた後、反応液をTHFで希釈し、ヘキサン
中で沈殿させ、精製してポリマーを取り出した。常法に
より酸で分解して(P−5)を得た。GPC測定によ
り、重量平均分子量(Mw)、分子量分散度(Mw/M
n)を決定した。上記と同様の方法、及び、保護したモ
ノマー(例:4−ベンジルオキシスチレン)を用いてB
3・EtO2によるカチオン重合とを使い分けて(P−
5')〜(P−42)を合成した。3,4−ジメトキシ
スチレン1.64g(0.01mol)、4−t−ブト
キシスチレン15.9g(0.09mol)を乾燥TH
Fに溶解し、封管中−78℃で1mmolのs−ブチル
リチウムを用い、ガラスシールを破って反応を開始させ
た。大量のヘキサン中に沈殿させ粉体を集めて精製し
た。定法により酸で処理して(P−5''')を得た。
【0249】〔一般式(X)で表される部分構造を有す
る化合物の合成例〕 (合成例−1)化合物(b−1)の合成 テトラヒドロフルフリルアルコール18.3g、及びト
リメシン酸クロリドを13.3gをテトラヒドロフラン
150mlに溶解した。ついで、氷冷しながらトリエチ
ルアミン20.2gをゆっくり滴下した。系の発熱が収
まったところで、水を加え、酢酸エチルで抽出した。水
洗後、乾燥して(b−1)20.3gを白色固体として
得た。他の化合物(b−2)、(b−3)も同様な操作
によって得た。また(b−4)、(b−5)は市販の化
合物を用いた。
【0250】化合物(b−1)〜(b−5)は下記の通
りである。
【0251】
【化100】
【0252】(合成例−2)2−ブロモメチル−1,3
−ジオキソランとテレフタル酸を当モル混合物に、炭酸
カリウムを5倍モル加え、60℃で反応を行った。混合
物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水洗後、乾燥し
て(b−6)を白色固体として得た。他の化合物(b−
7)〜(b−8)も同様な操作によって得た。また(b
−9)〜(b−40)は市販の化合物を用いた。
【0253】化合物(b−6)〜(b−40)は下記の
通りである。
【0254】
【化101】
【0255】
【化102】
【0256】
【化103】
【0257】(3) 架橋剤 架橋剤〔HM−1〕の合成 1−〔α−メチル−α-(4−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕−4−〔α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕ベンゼン20g(本州化学工業(株)製T
risp−PA)を10%水酸化カリウム水溶液に加
え、撹拌、溶解した。次にこの溶液を撹伴しながら、3
7%ホルマリン水溶液60mlを室温下で1時間かけて
徐々に加えた。さらに室温下で6時間撹伴した後、希硫
酸水溶液に投人した。析出物をろ過し、十分水洗した
後、メタノール30mlより再結晶することにより、下
記構造のヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体
〔HM−1]の白色粉末20gを得た。純度は92%で
あった(液体クロマトグラフィー法)。
【0258】
【化104】
【0259】架橋剤〔MM−1〕の合成 上記合成例で得られたヒドロキシメチル基を有するフェ
ノール誘導体〔HM−1〕20gを1リットルのメタノ
ールに加え、加熱撹拌し、溶解した。次に、この溶液に
濃硫酸1mlを加え、12時間加熱還流した。反応終了
後、反応液を冷却し、炭酸カリウム2gをを加えた。こ
の混合物を十分濃縮した後、酢酸エチル300mlを加
えた。この溶液を水洗した後、濃縮乾固させることによ
り、下記構造のメトキシメチル基を有するフェノール誘
導体〔MM−1〕の白色固体22gを得た。純度は90
%であった(液体クロマトグラフィー法)。
【0260】
【化105】
【0261】さらに、同様にして以下に示すフェノール
誘導体を合成した。
【0262】
【化106】
【0263】
【化107】
【0264】
【化108】
【0265】2.実施例 (1)レジストの塗設 下記表1〜4に示した成分をプロピレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、これを
0.1μmのテフロン(登録商標)フィルターによりろ
過してレジスト溶液を調製した。尚、実施例(1’)の
組成物は、溶剤として乳酸エチルを8.2g用いた。各
試料溶液をスピンコーターを利用して、シリコンウエハ
ー上に塗布し、120℃、90秒間真空吸着型のホット
プレートで乾燥して、膜厚0.5μmのレジスト膜を得
た。
【0266】
【表1】
【0267】
【表2】
【0268】
【表3】
【0269】
【表4】
【0270】上記表1〜4に示した各成分の詳細を以下
に示す。 <樹脂>
【0271】
【化109】
【0272】
【化110】
【0273】
【化111】
【0274】
【化112】
【0275】
【化113】
【0276】
【化114】
【0277】
【化115】
【0278】
【化116】
【0279】
【化117】
【0280】
【化118】
【0281】
【化119】
【0282】
【化120】
【0283】P−101: ポリ(p−ヒドロキシスチ
レン)Mw 10,000 Mw/Mn=1.4 P−102: ノボラック樹脂 m−クレゾール/p−クレゾール=45/55(モル
比) Mw 6,500
【0284】
【化121】
【0285】
【化122】
【0286】(溶剤) PGME:プロピレングリコールモノメチルエーテル PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテート (有機塩基性化合物) B−1: 2,4,5−トリフェニルイミダゾール B−2: 1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−
5−エン B−3: 4−ジメチルアミノピリジン B−4: 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン B−5: N-シクロヘキシル−N'-モルホリノエチルチ
オウレア (界面活性剤) W−1: トロイゾル S−366(トロイケミカル社
製) W−2: メガファック F−176(大日本インキ化
学工業社製) W−3: メガファック R08(大日本インキ化学工
業社製) W−4: ポリシロキサンポリマー KP−341(信
越化学工業社製) W−5: サーフロン S−382(旭硝子社製)
【0287】(2)レジストパターンの作成 このレジスト膜に電子線描画装置(加速電圧50Ke
V)を用いて照射を行った。照射後にそれぞれ110℃
の真空吸着型ホットプレートで60秒間加熱を行い、
2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間
水でリンスして乾燥した。得られたパターンの断面形状
を走査型電子顕微鏡により観察した。 (3)感度は、0.20μmライン(ライン:スペース
=1:1)を解像する時の最小照射量を感度とし、その
照射量における限界解像力(ラインとスペースが分離解
像)を解像力とした。0.20μmライン(ライン:ス
ペース=1:1)が解像しないものついては限界の解像
力を解像力とし、その時の照射量を感度とした。
【0288】PCD、PED安定性の評価は次のように
行った。上記(1)の方法で塗設されたレジスト膜を電
子線描画装置内で120分放置した後、(2)の方法に
よりレジストパターンを形成した。(3)の方法により
求めた最小照射量(この場合は、レジスト膜形成後、直
ちに照射)と同一の照射量で解像できる最小のパターン
サイズを求め、このサイズと(3)で得られた限界解像
力との差が5%以内であるものをPCD安定性合格とし
た。また、レジストパターンを形成する際に、照射後、
電子線描画装置内で120分放置する工程を加える以外
は(2)と同様の方法で実施した。(3)の方法により
求めた最小照射量(この場合は、レジスト膜形成後、直
ちに照射)と同一の照射量で解像できる最小のパターン
サイズを求め、このサイズと(3)で得られた限界解像
力との差が5%以内であるものをPED安定性合格とし
た。そして、PCD安定性及びPED安定性ともに合格
のレジストを◎、PCD安定性及びPED安定性の一方
のみが合格のレジストを○、PCD安定性及びPED安
定性ともに不合格のレジストを×、と評価した。表1〜
4のレジストの性能評価結果を、それぞれ、表5〜8に
示した。
【0289】
【表5】
【0290】
【表6】
【0291】
【表7】
【0292】
【表8】
【0293】〔評価結果の説明〕表5〜8の結果は、本
発明のレジスト組成物が、本発明以外の組成物〔比較例
1〜4〕よりも高感度、高解像力で且つ矩形なプロファ
イルを示し、PCD、PED安定性も向上し、優れた性
能を有することを示している。また、実施例83、8
6、93、94において、単分散のアルカリ可溶性樹脂
を用いると、更に感度が著しく向上することが判る。
【0294】尚、実施例1及び54において、有機塩基
性化合物をB−1から、それぞれ、B−2、B−3、B
−4、B−5に変更して実施したところ、同等の性能が
得られた。また、実施例1及び54において界面活性剤
をW−1から、それぞれW−2、W−3、W−4、W−
5に変更して実施したところ、同等の性能が得られた。
さらに、実施例1及び54において、溶剤をプロピレン
グリコールモノメチルエーテルに変更し、同様に実施し
たところ、同様の結果が得られた。
【0295】実施例1において、含窒素化合物を(Ia
−12)から、(Ia−1)〜(Ia−11)に変更し
て評価したところ、同様の結果が観察された。
【0296】[実施例4]実施例1及び54の各レジス
ト溶液を8インチシリコンウエハ上に、上記と同様に塗
布、処理を行い、面内均一性測定用のレジスト塗布膜を
得た。これを大日本スクリーン社製 Lambda A にて、塗
布膜厚をウエハ直径方向にそって十字になるように均等
に36カ所測定した。 測定値の標準偏差をとり、その
3倍が50に満たないものを○、50以上のものを×と
して評価した。 結果は、すべて、○であった。一方、
実施例1’では×であった。
【0297】[実施例5]<等倍X線露光によるパター
ニング> 上記実施例1、比較例1と2の各レジスト組成物を夫々
用い、上記実施例1におけるのと同様の方法で膜厚0.
40μmのレジスト膜を得た。次いで、等倍X線露光装
置(ギャップ値;20nm)を用いた以外は上記実施例
1と同様にしてパターニングを行い、上記実施例1と同
様の方法でレジスト性能(感度、解像力、及びパターン
形状)を評価した。評価結果を表9に示す。
【0298】 表9 レジスト組成物 感度(mJ/cm2) 解像力(μm) パターン形状 実施例1 45 0.09 矩形 比較例1 190 0.20 テーパー形状 比較例2 200 0.18 テーパー形状
【0299】上記表9より明らかなように、本発明のレ
ジスト組成物がX線露光においても極めて優れた性能を
示すことが判る。
【0300】
【発明の効果】本発明の電子線及びX線用化学増幅系ネ
ガ型レジスト組成物により、感度、解像力に優れ、しか
も矩形なプロファイルを有し、PCD、PEDに優れた
ネガ型感光性組成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA03 AB16 AC04 AC05 AC06 AD01 BE00 BE07 CA00 CB17 CB45 CB55 CC17 CC20 FA17 4J002 BC121 BE041 BG071 EA026 EB006 EC046 ED016 EE016 EJ018 EL016 EV016 EV046 EV047 EV057 EV237 FD148 FD206 FD207 GP03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エネルギー線の照射により、直接的
    あるいは間接的にラジカル(A)を発生する化合物を含
    有することを特徴とするネガ型化学増幅レジスト組成
    物。
  2. 【請求項2】 更に(b)エネルギー線の照射により酸
    を発生する化合物を含有することを特徴とする請求項1
    に記載のネガ型化学増幅レジスト組成物。
  3. 【請求項3】 更に(c)アルカリ可溶性樹脂を含有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のネガ型化
    学増幅レジスト組成物。
  4. 【請求項4】 更に(d)酸により架橋する架橋剤を含
    有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    のネガ型化学増幅レジスト組成物。
  5. 【請求項5】 該ラジカル(A)と(b)エネルギー線
    の照射により酸を発生する化合物とが反応して酸を発生
    することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の
    ネガ型化学増幅レジスト組成物。
JP2000336334A 2000-11-02 2000-11-02 ネガ型レジスト組成物 Pending JP2002139836A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000336334A JP2002139836A (ja) 2000-11-02 2000-11-02 ネガ型レジスト組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000336334A JP2002139836A (ja) 2000-11-02 2000-11-02 ネガ型レジスト組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002139836A true JP2002139836A (ja) 2002-05-17

Family

ID=18811926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000336334A Pending JP2002139836A (ja) 2000-11-02 2000-11-02 ネガ型レジスト組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002139836A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049593A1 (ja) * 2005-10-25 2007-05-03 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. レジスト用重合体、レジスト組成物、パターンが形成された基板の製造方法、重合性モノマー、および重合性モノマーの製造方法
CN101501080B (zh) * 2006-08-04 2011-05-11 三菱化学株式会社 绝缘层、电子元件、场效应晶体管和聚乙烯基苯硫酚
JP2013080061A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Fujifilm Corp ネガ型化学増幅レジスト組成物、並びに、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク
JP5696723B2 (ja) * 2010-04-22 2015-04-08 日立化成株式会社 有機エレクトロニクス材料、重合開始剤及び熱重合開始剤、インク組成物、有機薄膜及びその製造方法、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、並びに表示装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007049593A1 (ja) * 2005-10-25 2007-05-03 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. レジスト用重合体、レジスト組成物、パターンが形成された基板の製造方法、重合性モノマー、および重合性モノマーの製造方法
CN101501080B (zh) * 2006-08-04 2011-05-11 三菱化学株式会社 绝缘层、电子元件、场效应晶体管和聚乙烯基苯硫酚
JP5696723B2 (ja) * 2010-04-22 2015-04-08 日立化成株式会社 有機エレクトロニクス材料、重合開始剤及び熱重合開始剤、インク組成物、有機薄膜及びその製造方法、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、並びに表示装置
US10566105B2 (en) 2010-04-22 2020-02-18 Hitachi Chemical Company, Ltd. Method for producing charge transport film
JP2013080061A (ja) * 2011-10-03 2013-05-02 Fujifilm Corp ネガ型化学増幅レジスト組成物、並びに、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4187934B2 (ja) ポジ型レジスト組成物
JP3989149B2 (ja) 電子線またはx線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物
JP2002049151A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2002148806A (ja) ネガ型レジスト組成物
KR100651042B1 (ko) 네거티브 레지스트 조성물
JP2001075284A (ja) ポジ型レジスト組成物
US20030039916A1 (en) Positive resist composition
JP4243029B2 (ja) ポジ型化学増幅レジスト組成物
JPH11344808A (ja) ポジ型フォトレジスト組成物
JP4121309B2 (ja) ネガ型レジスト組成物
KR100788808B1 (ko) 포지티브 전자선 또는 엑스선 레지스트 조성물
JP2003330191A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP4105414B2 (ja) 電子線又はx線レジスト組成物
JP2000147752A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP4049237B2 (ja) ポジ型電子線又はx線レジスト組成物
JP2002311585A (ja) 電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物
JP2002139836A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP4486768B2 (ja) ネガ型電子線又はx線用化学増幅レジスト組成物
JP2004020933A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2001242625A (ja) 電子線またはx線用化学増幅系ネガ型レジスト組成物
JP2002236364A (ja) 電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物
JP2003057822A (ja) 電子線又はx線用ネガ型レジスト組成物
JP4240868B2 (ja) 電子線またはx線用ネガ型レジスト組成物
JP2004020735A (ja) ネガ型レジスト組成物
JP2001337455A (ja) ポジ型レジスト組成物