JP2002161293A - 5−メチル−5−(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3h)−フラノンを含有する香料組成物、およびその製造法 - Google Patents
5−メチル−5−(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3h)−フラノンを含有する香料組成物、およびその製造法Info
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Abstract
ム イリドを反応させてエポキサイドを得、これに、塩
基の存在下マロン酸エステルを縮合させた後、アルカリ
加水分解、脱水閉環、脱炭酸を経て5−メチル−5−(4−
メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラ
ノンを得る製造法、及び前記化合物を含有することを特
徴とする香料組成物。 【効果】本発明の製造法は、短工程数で安価、かつ高収
率であり、経済性や環境に対する負荷、および工業化へ
の可能性のいずれにおいても有利である。また、本発明
の香料組成物は、例えば天然感とボリュ−ムが賦与され
る等の改善および増強された優れた香気特性を有する。
Description
−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フ
ラノン(以下、化合物1ともいう)を含有することを特徴
とする香料組成物、および化合物1の製造法に関する。
にその合成法が報告されている(J. Chem. Soc. Chem. C
ommun. 1993, 499-500およびJ. Org. Chem. 1991, 56,
5357-5360)。しかし、これらの報告には、香気に関する
記述は見当たらない。また、その合成法はパラジウムや
サマリウムなどの高価な遷移金属触媒を用いるもので、
反応条件としては高温高圧を必要とするものや、長い反
応時間を要するものなどがあり、経済性や環境に対する
負荷、および工業化への可能性の観点からは必ずしも優
れた方法とは言い難い。また、化合物1と類似の化合物
として、式2で表されるラクトンが知られている。
香料素材として利用されている(「合成香料」印藤元一
著、化学工業日報社発行、p557−558、1996年)。一
方、アップルに含まれるラクトン類としては、例えばγ
−ヘキサラクトン、γ−オクタラクトン、γ−デカラク
トン、γ−ウンデカラクトン、δ−デカラクトン、δ−
ウンデカラクトンなどが知られ、香料素材として広く利
用されている。しかし、化合物1に関しては天然物から
は見い出されておらず、更には香料素材としての利用は
全くなされていない。
はより天然志向へシフトしており、ナチュラルかつ特徴
的な飲食品または香粧品の開発が要求されている。これ
らの原料素材の一つである香料についても、同様に強い
キャラクタ−を有し、好ましい天然感を演出する調合香
料の開発が懸案となっていた。
精査した結果、式1で表される化合物1を微量成分として
単離、構造決定した。また、このものを天然物(アップ
ル王林果汁)より初めて見い出した。また、化合物1がフ
ル−ティ、グリ−ン、ミルキ−、ナッティな香気香味特
性を有し、これを食品香料、または香粧品香料に添加・
使用することにより、例えば好ましい天然感とボリュ−
ムが賦与されることを見い出した。更に、化合物1の製
造法を鋭意検討した結果、短工程数で安価、かつ高収率
であり、経済性や環境に対する負荷、および工業化への
可能性のいずれにおいても有利な方法を見い出して本発
明を完成した。
−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンを含有することを特
徴とする香料組成物、および(A)メチルへプテノンにト
リメチルスルホキソニウム イリドを反応させてエポキ
サイドを得、(B)これに、塩基の存在下マロン酸エステ
ルを縮合させた後、アルカリ加水分解、脱水閉環、脱炭
酸を経て5−メチル−5−(4−メチル−3−ペンテニル)−
4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンを得ることからなる製
造法である。
抽出、単離することができる。アップル果実、または果
汁としては、例えば王林、紅玉、富士などを挙げること
ができる。
ばアップル果実をホモジナイズしたものを、例えば酢酸
エチルなどの有機溶剤で抽出し、減圧下で濃縮した後に
蒸留や、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィなど
のクロマトグラフィにより単離する。また、果汁を吸着
樹脂に通過させた後、脱着によって得られた濃縮物を蒸
留、クロマトグラフィなどにより単離する方法などが挙
げられる。
で合成することができる。
る式3で表されるメチルへプテノンを、トリメチルスル
ホキソニウム イリドと反応させることにより式4で表さ
れるエポキサイドを得る。このものを、マロン酸エステ
ルから調製したアニオンと反応させた後、アルカリ加水
分解、脱水閉環、脱炭酸を経て式1で表される化合物を
得る。
中でイリドとする原料としては、トリメチルスルホキソ
ニウム アイオダイド(TMSOIともいう)以外には、例えば
トリメチルスルホニウム アイオダイド(TMSIともい
う)、トリメチルスルホキソニウム ブロマイド(TMSOBと
もいう)などが挙げられ、その使用量は式3で表されるケ
トン1モルに対し、一般に約1〜約10モルの範囲を挙げる
ことができるが、好ましくは約1〜約5モルの範囲で使用
できる。塩基は水素化ナトリウム(NaHともいう)などの
金属ハイドライド以外には、例えば金属アルコキサイ
ド、水酸化アルカリ、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、金属アミドなどが挙げられ、その使用量は式3で表
されるケトン1モルに対し、一般に約1〜約10モルの範囲
を挙げることができるが、好ましくは約1〜約5モルの範
囲で使用できる。反応溶媒としてはジメチルスルホキシ
ド(DMSOともいう)以外には、例えばテトラハイドロフラ
ン(THFともいう)、1,3−ジメチルイミダゾリジノン(DMI
ともいう)、エ−テル類、炭化水素類、ハロゲン化溶媒
類などを挙げることができる。反応条件としては、一般
に約−20〜50℃の温度範囲内で、約2〜10時間の条件が
挙げられる。
て、マロン酸エステルはジエチル以外には、例えばジメ
チル、ジイソプロピル、t−ブチルエステルなどが挙げ
られ、その使用量は式4で表されるエポキサイド1モルに
対し、一般に約1〜約10モルの範囲を挙げることができ
るが、好ましくは約1〜約5モルの範囲で使用できる。塩
基はナトリウムエトキサイドなどの金属アルコキサイド
以外には、例えば水酸化アルカリ、アルカリ金属、アル
カリ土類金属、金属ハイドライド、金属アミドなどが挙
げられ、その使用量は式4で表されるエポキサイド1モル
に対し、一般に約1〜約10モルの範囲を挙げることがで
きるが、好ましくは約1〜約5モルの範囲で使用できる。
反応溶媒としてはエタノ−ルなどのアルコ−ル類以外に
は、例えばジメチルホルムアミド(DMFともいう)、エ−
テル類、アセトニトリル、DMSO、炭化水素類などを挙げ
ることができる。反応条件としては、一般に約0〜150℃
の温度範囲内で、約2〜20時間の条件が挙げられる。
ム水溶液の濃度は、一般に約1〜49重量%の範囲が挙げら
れるが、好ましくは10〜30重量%の範囲を挙げることが
できる。また、アルカリとしては水酸化ナトリウム以外
には、例えば水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙
げられる。反応溶媒(含水)としてはメタノ−ルなどのア
ルコ−ル類以外には、例えばDMF、THF、アセトニトリ
ル、DMSOなどを挙げることができる。反応条件として
は、一般に約0〜100℃の温度範囲内で、約1〜5時間の条
件が挙げられる。
般に約1〜35重量%の範囲が挙げられるが、好ましくは約
5〜20重量%の範囲を挙げることができる。また、酸とし
ては塩酸以外には、例えば臭化水素酸、硫酸、リン酸、
パラ−トルエンスルホン酸などが挙げられる。
100〜300℃の温度範囲が挙げられるが、好ましくは約12
0〜180℃の温度範囲が挙げることができ、反応時間につ
いては一般に約1〜5時間の条件が挙げられる。
ゴン、ヘリウム、窒素などが挙げられる。
えば常圧または減圧蒸留、順相または逆相カラムクロク
ロマトグラフィ、順相または逆相高速液体クロマトグラ
フィ(HPLCともいう)、無極性または極性カラムを用いた
ガスクロマトグラフィ(GCともいう)などが挙げられる。
−ティ、グリ−ン、ミルキ−、ナッティな香気香味特性
を有する。化合物1は上記のようにそれ自体で特有の香
気を有するものであるが、公知の香料組成物に化合物1
を含有させることにより、該香料組成物は化合物1の香
気特性を生じながら、該香料組成物自身の香気ときわめ
て効果的な調和を示し、各香料組成物の香気の改善およ
び増強に優れた効果を示す。例えば、化合物1をフロ−
ラル系調合香料に添加・使用することにより、ボリュ−
ム、透明感、およびマイルドな甘さが増すなどの効果が
得られる。また、例えばフル−ツ系調合香料に添加・使
用することにより、フレッシュ感、みずみずしさ、およ
び天然感が増すなどの効果が得られる。これらの他に
も、例えばバニラ、ミルク、ウッディ、シトラス系など
の調合香料に添加・使用することにより、いずれもボデ
ィ感および天然感などが向上し、それぞれのキャラクタ
−がエンハンスされる。
有することを特徴とする香料組成物である。その含有量
は、一般に香料組成物全重量の約0.001〜約20重量%、好
ましくは約0.1〜約10重量%の範囲が挙げられるが、これ
によって限定されるものではなく、対象となる香料組成
物の種類によって、その含有量は適宜調整できる。
合、他に使用される香料化合物としては、例えばリモネ
ン、カリオフィレン、ピネンなどの各種炭化水素類;ア
セトアルデヒド、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、シ
トラ−ルなどの各種アルデヒド類;マルト−ル、ベンジ
ルアセトン、ダマセノンなどの各種ケトン類;ブタノ−
ル、ベンジルアルコ−ル、リナロ−ルなどの各種アルコ
−ル類;ゲラニル エチル エ−テル、ロ−ズオキサイ
ド、フルフラ−ルなどの各種エ−テル・オキサイド類;
エチル アセテ−ト、ベンジル アセテ−ト、リナリル
アセテ−トなどの各種エステル類;γ−デカラクトン、
クマリン、スクラレオライドなどの各種ラクトン類;イ
ンド−ル、2−イソプロピル−4−メチルチアゾ−ル、フ
ェニルアセトニトリルなどの各種ヘテロ化合物類;ジャ
スミンアブソリュ−ト、シダ−ウッドオイル、オリスコ
ンクリ−トなどの各種天然素材類が挙げられる。使用す
る溶剤としては、例えばエタノ−ル、ジプロピレングリ
コ−ル(DPGともいう)、ベンジル ベンゾエ−ト(BBとも
いう)、水、トリアセチン、トリエチル シトレ−ト(TEC
ともいう)などが挙げられる。
よび香粧品類に用いることによって、その特徴的な香気
または香気香味特性を商品に賦与し、消費者のニ−ズに
あった、かつユニ−クな商品を提供できる。飲食品類と
しては、例えば、酒類、柑橘飲料類、フル−ツ飲料類、
乳飲料類、炭酸飲料類、茶飲料などの各種飲料類;アイ
スクリ−ム、アイスシャ−ベット、アイスキャンディな
どの各種冷菓類;タバコ、チュ−インガム、キャンデ
ィ、プリン、ゼリ−などの各種嗜好品類;和風ス−プ、
洋風ス−プなどの各種ス−プ類;インスタント食品類、
スナック食品類、動植物エキス類などが挙げられる。香
粧品類としては、例えばパルファム、オ−ドパルファ
ム、オ−ドトワレなどの香水類;シャンプ−類、リンス
類、トリ−トメント類、石鹸類、ボディシャンプ−類な
どの各種トイレタリ−製品類;線香、ろうそく、練り香
などの各種香類;染毛剤類、ブリ−チ剤類、ヘアトニッ
ク類などの各種毛髪料類;ファンデ−ション、化粧水、
口紅などの各種化粧品類;室内芳香剤類、車内芳香剤類
などの各種芳香剤類;食器洗剤類、洗濯洗剤類、柔軟剤
類などの各種洗剤類などが挙げられる。
るが、これによって限定されるものではない。
ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノン(1)の単
離、構造決定 アップル王林ストレ−ト果汁762kgをカラムクロマトグ
ラフィ(ダイアイオン HP−20, 5kg, 三菱化学社製)に付
し、水20Lで洗浄後、酢酸エチル25Lで吸着物を溶出させ
た。これを減圧下に溶媒留去して濃縮物を105g得た。こ
れをシリカゲルカラムクロマトグラフィ(CC, シリカゲ
ル1kg)に付し、展開溶媒(ヘキサン / 酢酸エチル = 2
/ 1〜1 / 1)で溶出した画分を濃縮し、香気成分画分を
4.32g得た。この画分を再度、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィ(CC, シリカゲル70g)に付し、展開溶媒(ヘ
キサン / 酢酸エチル = 9 / 1〜17 / 3)で溶出した画
分を濃縮し、該画分を0.5g得た。これをカラムクロマト
グラフィ(Chromatorex−ODS DM1020T, 富士シリシア化
学社製, 展開溶媒:メタノ−ル)に付し、画分0.27gを得
た。これをHPLC (Shimazu LC−10, ODS, 5μm, 20×250
mm, アセトニトリル /水 = 47.5 / 52.5)で保持時間約5
1分のピ−クを分取し、無色透明な油状の化合物を約1.5
mg得た。その香気はフル−ティ、グリ−ン、ミルキ−、
ナッティな香気であった。該化合物のMS、IR、1H NMRお
よび13C NMR各種スペクトルデ−タを解析することによ
り、該化合物が5−メチル−5−(4−メチル−3−ペンテ
ニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンであると同定
した。以下にMS、IR、1H NMRおよび13C NMR各種デ−タ
を示す。
ル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノン(1)のスペクトル
デ−タ EI-MS (m/z, rel. intensity):182 (M+, 3), 167 (9),
122 (17), 109 (100),99 (99), 81 (48), 68 (99), 55
(36), 43 (58) IR (film, cm-1):2960, 2930, 2860, 1770, 1460, 138
0, 1170, 1080, 9401 H NMR (300MHz, CDCl3, δ ppm):1.39 (3H, s), 1.61
(3H, s), 1.68 (3H and2H, s and m), 1.95〜2.16 (4
H, m), 2.57〜2.64 (2H, m), 5.08 (1H, m)13 C NMR (75MHz, CDCl3, δ ppm):18.05, 22.98, 25.9
8, 26.04, 29.55, 33.39, 41.29, 87.09, 123.56, 132.
84, 177.17
−5−ヘプテン(4)の合成アルゴン雰囲気下、NaH (21.0
g, 0.53mol)のDMSO (100mL)溶液を70℃で1時間攪拌して
DMSOのアニオンを調製した。室温まで冷却後、氷冷下に
TMSOI (117g, 0.53mol)を10分を要して添加し、室温で3
0分間攪拌した。これに式3で表されるメチルへプテノン
(50.5g, 0.40mol)のDMSO (200mL)溶液を室温で1時間を
要して滴下し、同温で3時間攪拌を続けて反応を完結さ
せた。反応混合物を氷水に注ぎ、MTBE (300mL)で2回抽
出し、合わせた有機層を水、飽和食塩水の順で洗浄し
た。これを無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、減圧下
に溶媒を留去して粗生成物を52.7g得た。このものを減
圧蒸留に付し、沸点35〜40℃ / 1mmHgの画分を46.2g得
た(収率82.5%)。GC分析(Hewlett Packard 5890, DB−1,
60m×0.25mm, 0.25μm)の結果、化学純度は99.9%であ
った。
ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノン(1)の合
成 ナトリウム エトキサイド(70.8g, 1.04mol)と、ジエチ
ル マロネ−ト(169.0g, 1.04mol)のエタノ−ル(300mL)
溶液から予めアニオンを調製した後、70℃で30分を要し
て合成例1の方法で得られる式4で表されるエポキサイド
(114.0g, 0.80mol)のエタノ−ル(300mL)溶液を滴下し、
3時間加熱還流して反応を完結させた。反応混合物を氷
水に注ぎ、MTBE (300mL)で2回抽出し、合わせた有機層
を水、飽和食塩水の順で洗浄した。これを無水硫酸ナト
リウム上で乾燥した後、減圧下に溶媒を留去して粗生成
物を224.7g得た。このものを精製することなく、10%水
酸化ナトリウム(800g, 2.00mol)およびメタノ−ル(300m
L)と混合し、1時間加熱還流して反応を完結させた。反
応混合物を室温まで冷却し、MTBE (200mL)で2回下油抽
出した。水層を塩酸でpHを1以下に調整した後、食塩で
塩析させてからMTBE (200mL)で2回抽出した有機層を飽
和食塩水で1回洗浄した。これを無水硫酸ナトリウム上
で乾燥した後、減圧下に溶媒を留去して得られた濃縮物
173.5gを110℃〜170℃で2時間加熱して脱炭酸させた。
反応混合物を減圧蒸留に付し、沸点110〜113℃ / 2mmHg
の画分を100.5g得た(収率70.6%)。GC分析の結果、化学
純度は99.9%であった。このもののMS、IR、1H NMRおよ
び13C NMR各種スペクトルデ−タは実施例1で示した単離
品のそれらと完全に一致した。得られた化合物1を用い
て以下の香料組成物を調製した。
分(重量部)を混合した。
10人で比較したところ、全員が実施例3の方がボリュ−
ムが増し、透明感のあるみずみずしい生花的な香気を効
果的に表現しているとした。
(重量部)を混合した。
10人で比較したところ、全員が実施例4の方がガ−デニ
アの特徴である甘いフロ−ラルノ−トがエンハンスさ
れ、まとまりとボリュ−ムが効果的に賦与されていると
した。
(重量部)を混合した。
10人で比較したところ、全員が実施例5の方がナチュラ
ルな果肉感が強調されており、ボトムに好ましい甘味が
賦与されているとした。
(重量部)を混合した。
10人で比較したところ、全員が実施例6の方がフレッシ
ュなグリ−ン感がエンハンスされ、みずみずしい果汁感
と天然感が強調されているとした。
(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ−2(3H)−
フラノンはフル−ティ、グリ−ン、ミルキ−、ナッティ
な香気香味特性を有し、香料組成物における有用な調合
素材である。また、本発明の香料組成物は化合物1の香
気特性を生じながら、例えば天然感とボリュ−ムが賦与
される等の改善および増強された優れた香気特性を有す
る。更に、本発明の製造法は、短工程数で安価、かつ高
収率であり、経済性や環境に対する負荷、および工業化
への可能性のいずれにおいても有利である。
Claims (2)
- 【請求項1】式1 【化1】 で表される5−メチル−5−(4−メチル−3−ペンテニル)
−4,5−ジヒドロ−2(3H)−フラノンを含有することを特
徴とする香料組成物。 - 【請求項2】(A) メチルへプテノンにトリメチルスルホ
キソニウム イリドを反応させてエポキサイドを得、(B)
これに、塩基の存在下マロン酸エステルを縮合させた
後、アルカリ加水分解、脱水閉環、脱炭酸を経て5−メ
チル−5−(4−メチル−3−ペンテニル)−4,5−ジヒドロ
−2(3H)−フラノンを得ることからなる製造法。
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