JP4235154B2 - 半導体マッハツェンダ型光変調器及びその製造方法 - Google Patents
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Description
このような光送信器(光変調器)においては、光の強度変調に付随して生じる波長の変動、即ち、波長チャーピングを小さく抑えること(低波長チャーピング動作)が望まれる。これは、波長チャーピングが大きいと、光ファイバの波長分散によって伝送する光の強度波形が崩れ、その結果、伝送距離が短く制限されてしまうためである。
プッシュプル動作を行なう半導体マッハツェンダ型光変調器は、図20(a)に示すように、2本の光導波路(アーム)50A,50B,2つの光カプラ51,52によってマッハツェンダ光干渉計を構成し、一方の端部から入射される連続光を、一旦、光カプラ51で分岐し、2本のアーム50A,50Bへ導いた後、再び光カプラ52で結合して、他方の端部から変調光を出射するようになっている。光導波路50A,50Bは、図20(b)に示すように、上下の導電性半導体クラッド層53,54によって光導波路コア層55が挟まれた構造になっている。また、図20(a),(b)に示すように、2本のアーム50A,50B上にはそれぞれ電極55,56が形成されている。さらに、図20(a)に示すように、これらの電極55,56には、それぞれ駆動電源57,58が接続されており、これらの駆動電源57,58からそれぞれの電極55,56に電気信号(電圧)が入力されるようになっている。これらの電極を信号電極という。また、図20(b)に示すように、光導波路50A,50Bの下側(裏面側)には導電性半導体クラッド層54を介して電極59が形成されている。この電極59は接地されており、グランド電位になっているため、接地電極という。
次に、このように構成される電気光学効果を利用したマッハツェンダ型光変調器の動作について説明する。
つまり、2本のアーム上の電極長を等しくすれば、上述のように、2本のアームを伝播する光の位相変化が互いに逆符号で同じ量となるため、ゼロチャーピングとなる。
図21(a)に示すように、2本のアーム(光導波路)120A,120Bの両脇には、高周波伝送路となるコプレーナ・スロットライン型の進行波電極123,124がそれぞれ形成されている。また、2本のアーム120A,120B上には、それぞれ離散的に電極127,128が形成されている。そして、これらの離散電極127,128は、それぞれスロットライン型の進行波電極123,124に接続されている。離散電極127,128の設けられている部分は微小な位相変調器132として機能する。特に、離散電極127,128の長さは全て同一になっている。つまり、それぞれのアーム120A,120B上に形成されるそれぞれの離散電極127,128は全て同一の長さを有しており、また、2本のアーム120A,120B間で比較しても、同一の長さを有している。
このように、容量装荷型マッハツェンダ光変調器においても、2本のアーム120A,120B、即ち、光導波路コア層103に変調のための電圧を印加することで、図20(a),(b)に示すようなプッシュプル型のマッハツェンダ型光変調器と同様に、プッシュプル変調動作が可能である。したがって、容量装荷型マッハツェンダ光変調器においても、ゼロチャーピング動作が期待される。
特許文献2には、GaAs系材料からなる容量装荷型マッハツェンダ光変調器において、2本のアーム(光導波路)上に形成される電極の長さを等しくし、対称な構造とすることで、ゼロチャーピングが実現されることが記載されている。また、特許文献2では、2本のアーム上に形成される電極を等しい長さにしたままで、一方の電極に余分な電気容量成分を並列に接続することで、ゼロでないチャーピングが実現されるとしている。これは、余分な電気容量成分を接続した方の電極において、アーム(光導波路)に印加される電圧の大きさが他方に比較して小さくなり、これにより、2本のアームを伝搬する光の位相変化の大きさに差が生じるためである。
例えば非特許文献1,2において、InP基板上に、InPからなるクラッド層と、InGaAsPのMQW(多重量子井戸)からなる光導波路コア層とを形成して、容量装荷型のマッハツェンダ変調器を構成することが記載されている。
なお、このほか、マッハツェンダ型光変調器において、チャーピングを調整するための技術として、例えば特許文献3〜5に記載された技術がある。
ここで、電極長を等しくし、2つのアーム(光導波路)間で対称にした場合であっても、ゼロチャーピングにならない理由は、上述のようにInP系材料からなるマッハツェンダ変調器においては光導波路(アーム)に印加された電圧によって光導波路の屈折率だけでなく、光導波路の吸収係数も同時に変化してしまうというInP系材料に特有の現象が起こるためであると考えられる。また、容量装荷型の電極構造の場合には、さらに電極の構造が2つのアーム(光導波路)間で非対称であるためであると考えられる。光導波路の吸収係数が電圧に対して変化した場合に、電極の構造が2つのアーム(光導波路)間で非対称であるため、波長チャーピングに与える影響の仕方も図20に示すような単純な電極構造の場合と比較して複雑である。
(第1実施形態)
本実施形態にかかる半導体マッハツェンダ型光変調器としてのInP系材料からなる容量装荷型のマッハツェンダ型光変調器及びその製造方法について、図1〜図13を参照しながら説明する。
ここで、InP系材料とは、InP又はInPに格子整合しうる材料、又は、InPとの間の格子不整合の度合いがゼロか若しくは十分に小さい(例えば1.0%以内)材料をいう。特に、InP基板上に結晶成長(例えばエピタキシャル成長)させることのできる材料が好ましい。
そして、n−InP層2上には、図1に示すように、第1,第2のアーム(光導波路)20A,20Bを含む埋込型光導波路20と、第1,第2の多モード干渉(MMI)光カプラ21,22とが形成されており、これらにより、マッハツェンダ光干渉計が構成される。
マッハツェンダ干渉計を構成する2本のアーム20A,20Bは、図2〜図4に示すように、いずれも、n−InP層2(具体的にはn−InP層2の凸部2A),i−MQW層3,p−InP層4,p−InGaAs層5,SI−InP層6から構成される。なお、ここでは、2本のアーム20A,20Bの断面構造は全く同じである。
なお、i−MQW層3とp−InP層4との間に、例えば厚さ0.2μmのアンドーピングのInP層(i−InP層)を設けても良い。
なお、本実施形態では、i−MQW層3の下側に形成されるn−InP層2を、光導波路クラッド層としての機能と、バイアス層としての機能との双方を備えるものとして構成しているが、これに限られるものではなく、例えば光導波路クラッド層として機能するn−InP層と、バイアス層として機能するn−InPバイアス層(高導電率層)との2層に分けた構造にしても良い。この場合、n−InP層とn−InPバイアス層との間に例えば厚さ50nmのInGaAsPエッチストップ層を設けることもできる。
また、第1,第2のアーム20A,20B上(上述のメサ構造の上部)には、図1に示すように、それぞれ、光進行方向に沿って所定の間隔をおいて離散的に位相変調のための複数の電極(離散電極,位相変調電極)27,28が形成されている。これらの離散電極27,28は、膜厚4.0μmになるように金(Au)めっきによって形成されている。ここでは、離散電極27,28は2本のアーム上にそれぞれ10個ずつ形成されている。但し、紙面の都合上、図1では個数を省略し、それぞれ5個ずつ表示している。
r′=(L2−L1)/(L2+L1)・・・(2)
図5(b)において、チャープパラメータαがゼロの場合(α=0)は、波長変動の全くないゼロチャーピングを示している。また、α>0の場合は、光がOFF状態からON状態(又はOFF状態からON状態)に変化する時に、光の波長が短波長側へと変化することを示している。また、α<0の場合は、光がOFF状態からON状態(又はOFF状態からON状態)に変化する時に、光の波長が長波長側へと変化することを示している。なお、αの絶対値は波長変動の大きさを示している。
r=(LG−LS)/(LG+LS)・・・(3)
なお、グランド側離散電極28の個数とシグナル側離散電極27の個数とが同一であり、かつ、これらの離散電極28,27の長さがそれぞれの光導波路において全て等しい場合には、電極長非対称パラメータrは、複数のグランド側離散電極28のそれぞれの長さをLGとし、複数のシグナル側離散電極27のそれぞれの長さをLSとして、上記式(3)により定義しても同じである。本実施形態では、グランド側離散電極28の個数とシグナル側離散電極27の個数とが同一であり、かつ、これらの離散電極28,27の長さがそれぞれの光導波路において全て等しいため、便宜上、複数のグランド側離散電極28のそれぞれの長さをLGとし、複数のシグナル側離散電極27のそれぞれの長さをLSとして、電極長非対称パラメータrを計算している。
つまり、上述のような電極長の非対称性に対するチャープパラメータαの定性的な傾向に基づいて、グランド側離散電極28の電極長をシグナル側離散電極27の電極長よりも長くすることで(即ち、上述のように定義した電極長非対称パラメータrをゼロよりも大きくすることで)、電極長が2本のアーム間で等しい時と比較して、チャープパラメータαの値をゼロに近づけることができることが明らかになった。
本実施形態における容量装荷型のマッハツェンダ型光変調器では、図1に示すように、2本のアーム(光導波路)20A,20B上に離散的に形成された離散電極27,28の長さ(電極長)は、2本のアーム20A,20B間で異なっている。ここでは、シグナル側離散電極27の長さ(電極長)をLSμm、グランド側離散電極28の長さをLGμmとしている。
LS=90μm、LG=110μm(r=0.1の場合;第1の駆動条件の場合)
LS=75μm、LG=125μm(r=0.25の場合;第2の駆動条件の場合)
このようにしてシグナル側離散電極27の電極長LS及びグランド側離散電極28の電極長LGを設定することで、本実施形態にかかる容量装荷型のマッハツェンダ型光変調器では、2種類の駆動条件のいずれかを選択するだけで、チャーピングパラメータαがゼロ(α=0)になるゼロチャーピング動作を行なうことができるようになる。
次に、本実施形態にかかるInP系材料からなる容量装荷型のマッハツェンダ型光変調器の製造方法について、図7〜図13を参照しながら説明する。なお、説明の都合上、図1において点線で囲んだ一周期部分のみを切り出して説明することとする。
次に、図7(a)に示すように、このウエハの上面の一部分(位相変調領域を含む部分)に、SiO2からなるマスク40を形成する。
具体的には、金(Au)めっきは2回に分けて行なわれる。つまり、1回目のめっきにより、スロットライン電極23,24(及びDCバイアス用電極パッド31)を形成する。次に、2回目のめっきにより、離散電極27,28を形成する。このとき、スロットライン電極23,24と離散電極27,28とがエアブリッジ配線27,28により接続される。これらの電極23,24,27,28を金(Au)めっきにより形成する場合には、例えばレジストパターンを用いる選択めっき法による。また、2回目のめっきの前に、p−InGaAs層5とスロットライン電極23,24との間に、例えばレジストを形成し、金(Au)めっきの後にレジストパターンを除去することによりエアブリッジ配線27,28の下には空間が形成される。
上述の素子作製方法から分かるように、光導波路20A,20Bの離散電極27,28が形成されている部分では、i−MQW層3の上方(即ち、離散電極27,28とi−MQW層3との間)に、p−InPクラッド層4とp−InGaAsコンタクト層5とが形成されている。一方、それ以外の部分では、基本的にi−MQW層3の上方に、SI−InP層6が形成されている。但し、図12(a)中、符号Aで示すように、光導波路20A,20Bの一部分だけは、上部に離散電極27,28が形成されない部分において、i−MQW層3の上方(即ち、離散電極27,28とi−MQW層3との間)には、p−InPクラッド層4とp−InGaAsコンタクト層5とが残されている部分がある。これは、図7中、符号Aで示したSiO2マスクパターンの一部分が転写されて残ったことによる。なお、この部分は図1では省略している。
図7のSiO2マスクパターンにおいては、符号Aの部分を含めて、細いライン状のパターンが、後に光導波路20A,20Bとなる部分の横方向の外側へ引き出されて形成されている。このようにしているのは、SiO2マスクパターンを上から見た時に、SiO2マスクパターンに外側に出っ張る角が形成されないようにするためである。つまり、これらの横方向外側へ引き出されるライン状のパターンを設けないと、図13に示すように、SiO2マスクパターンは多数の角を有するものとなるが、これらの角は、図8に示すような構造を形成するための結晶再成長の際に、異常成長の原因となり、好ましくないからである。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態にかかる半導体マッハツェンダ型光変調器及びその製造方法について、図14〜図16を参照しながら説明する。なお、図14〜図16では、上述の第1実施形態と同一のものには同一の符号を付している。
つまり、本実施形態では、グランド側離散電極の総数(即ち、グランド側位相変調器の総数)が、シグナル側離散電極の総数(即ち、シグナル側位相変調器の総数)よりも多くなるようにしている。
一方、一の光導波路20A(又は20B)上に形成される離散電極27A(又は28A)の長さを全て足し合わせた値(合計電極長)、即ち、一つの離散電極27A(又は28A)の長さと光導波路20A(又は20B)上に形成する個数とを掛け合わせた値を比較した場合、グランド側光導波路20A上に形成されたグランド側離散電極28Aの電極長を足し合わせた合計電極長の方が、シグナル側光導波路20B上に形成されたシグナル側離散電極27Aの電極長を足し合わせた合計電極長よりも長くなっている。
したがって、本実施形態にかかる半導体マッハツェンダ型光変調器によれば、InP系の半導体材料からなる容量装荷型の電極構造を有する半導体マッハツェンダ型光変調器において、低チャーピング(ゼロチャーピングを含む)をもたらす構造パラメータ(例えば電極長など)を用いることで、低チャーピング動作(ゼロチャーピング動作を含む)を実現できるという利点がある。これにより、InP系の半導体材料からなる容量装荷型の電極構造を有する半導体マッハツェンダ型光変調器において、チャーピング(チャープパラメータ)の制御が可能となる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態にかかる半導体マッハツェンダ型光変調器及びその製造方法について、図17〜図19を参照しながら説明する。なお、図17〜図19では、上述の第1実施形態と同一のものには同一の符号を付している。
つまり、本実施形態では、図17,図18(図17のA−A矢視断面図)に示すように、2本の光導波路(アーム)20A,20B間で離散電極27A,28Aの長さ(電極長)を等しくし(ここでは、共に100μmとしている)、グランド側離散電極28Aが設けられるグランド側光導波路20Aの幅(具体的には光導波路コア層3の幅)を1.5μmに固定し、もう一方のシグナル側離散電極27Aが設けられるシグナル側光導波路20Bの幅(具体的には光導波路コア層3の幅)をWsμmに設定している。なお、シグナル側光導波路の幅Wsの具体的な数値については後述する。
なお、図19では、シグナル側光導波路20Bの幅Wsの各値に対して、2種類のチャープパラメータαの値[図19ではそれぞれ●と○で示している]が得られているが、これらは、マッハツェンダ型光変調器において、高周波駆動電源25から供給される電圧がプラス側(+V)の場合に、位相差を0(2π,4π・・・;2nπ:nは自然数)にするかπ(3π,5π・・・;(2n+1)π:nは自然数)にするか(即ち、光のオン状態で合わせるか、オフ状態で合わせるか)によって区別される2種類の駆動条件にそれぞれ対応している。つまり、一方の光導波路(アーム;例えばシグナル側光導波路)上に形成された電極(後述する位相差調整用DCバイアス電極)に印加する逆バイアス電圧を大きくしていった時に、光出力が小さくなる駆動条件(第1の駆動条件;光のOFF状態で位相差を調整する駆動条件)と、逆にこの電極に印加する逆バイアス電圧を大きくしていった時に、光出力が大きくなる駆動条件(第2の駆動条件;光のON状態で位相差を調整する駆動条件)とにそれぞれ対応している。図19では、第1の駆動条件の場合のチャープパラメータαの値を●で示し、第2の駆動条件の場合のチャープパラメータαの値を○で示している。
図19に示すように、シグナル側光導波路20Bの幅Wsμmを、グランド側光導波路20Aの幅である1.5μmと比較して狭くしていくことで、チャープパラメータαの値がよりゼロに近づいていくことが分かる。
つまり、上述のような光導波路の幅の非対称性に対するチャープパラメータαの定性的な傾向に基づいて、シグナル側光導波路20Bの幅(具体的には光導波路コア層3の幅)を、グランド側光導波路20Aの幅(具体的には光導波路コア層3の幅)に対して狭くすることで、2本の光導波路20A,20Bの幅が等しい場合と比較して、チャープパラメータαの値をゼロに近づけることができることが明らかになった。
これは、チャーピング量を示すチャープパラメータα(より具体的には、チャーピング量及び長波長側か短波長側かを示す符号からなる値である)と、光導波路(アーム)の幅(ここでは、シグナル側光導波路20Bの幅Ws)との関係を示す特性(チャープパラメータ−光導波路幅特性;図19参照)に基づいて、光導波路の幅を設定することを意味する。
このようにして、構造パラメータとしての光導波路の幅を設定し、設定された光導波路の幅になるように、InP系材料からなる容量装荷型の半導体マッハツェンダ型光変調器を製造することで、半導体マッハツェンダ型光変調器においてゼロチャーピング動作を実現できることになる。
したがって、本実施形態にかかる半導体マッハツェンダ型光変調器によれば、InP系の半導体材料からなる容量装荷型の電極構造を有する半導体マッハツェンダ型光変調器において、低チャーピング(ゼロチャーピングを含む)をもたらす構造パラメータ(例えば電極長など)を用いることで、低チャーピング動作(ゼロチャーピング動作を含む)を実現できるという利点がある。これにより、InP系の半導体材料からなる容量装荷型の電極構造を有する半導体マッハツェンダ型光変調器において、チャーピング(チャープパラメータ)の制御が可能となる。
(その他)
(1)上述の各実施形態では、構造パラメータとして、電極長や光導波路の幅の数値を具体的に挙げて説明しているが、本発明のInP系材料からなる容量装荷型マッハツェンダ変調器は、上述の第1実施形態〜第3実施形態において説明した具体的な電極長や光導波路の幅以外の数値に基づいて構成することもできる。
(2)従来のInP系材料からなる容量装荷型のマッハツェンダ型光変調器においては、離散電極の長さと個数、及び光導波路断面構造が、シグナル側とグランド側とで同じであり、対称構造になっていたのに対し、上述の各実施形態では、それぞれ、離散電極の長さ、光導波路の幅、離散電極の個数をシグナル側とグランド側とで異なるものとし、非対称構造にしている。これにより、グランド側光導波路20Aにおける位相変化のシグナル側光導波路20Bにおける位相変化に対する相対的な大きさを、従来のものと比較して増大させることで、ゼロチャーピングを実現できるようにしている。したがって、グランド側光導波路20Aの位相変化のシグナル側光導波路20Bの位相変化に対する相対的な大きさを、結果的により大きくすることができる構造であれば、上述の各実施形態のものに限られるものではなく、本発明の作用,効果を得ることができ、ゼロチャーピングを達成できることになる。
(3)上述の各実施形態では、光導波路20A,20Bの断面をSI−InPによる埋め込み構造としたが、これに限られるものではなく、例えばリッジ型の光導波路、ハイメサ型の光導波路、あるいは、その他の断面構造の光導波路であっても本発明を適用できる。
(4)本実施形態では、1×2のMMI光カプラ21,22を用いているが、これに限られるものではなく、2×2のMMI光カプラ、あるいは、その他の構造のMMI光カプラを用いた場合であっても、本発明を適用できる。
(5)上述の各実施形態では、離散電極及びその下方に形成される光導波路からなる微小位相変調器32,32A,33,33Aの領域においてはp−InP層4を上部クラッド層とし、その他の領域(微小位相変調器32,32A,33,33Aの間の領域等)においてはSI−InP層6を上部クラッド層としているが、このような構造の容量装荷型マッハツェンダ変調器に限らず、例えば16th International Conference on Indium Phosphide Related Materials, ThA1-5, 2004に示されているような構造の容量装荷型マッハツェンダ変調器を用いた場合であっても、本発明を適用することができる。つまり、i−MQW層(光導波路コア層)3上に、例えば0.5〜1.5μm程度の厚さのアンドーピングのInPクラッド層(i−InPクラッド層)を全面に一様に形成し、さらに、その上の離散電極32,32A,33,33Aを設ける部分のみにp−InPクラッド層を形成する構造に対しても、本発明を適用することができる。
さらに、例えば特開2004−53830号公報や特開2003−322831号公報に記載されているような構造のものにも、本発明を適用することができる。
このような場合も、上述の各実施形態のように、離散電極の長さ、離散電極の個数、光導波路の幅、あるいは、その他の部分をシグナル側とグランド側とで非対称とすることで、グランド側光導波路20Aにおける位相変化のシグナル側光導波路20Bにおける位相変化に対する相対的な大きさを、従来のInP系材料からなる容量装荷型のマッハツェンダ型光変調器と比較して増大させることで、上述の各実施形態と同様の効果が得られ、結果としてゼロチャーピングを達成することができるようになる。
(6)上述の各実施形態では、光導波路コア層として、InGaAsPの井戸層とInPのバリア層からなるi−MQW層3を用いているが、このような構造のMQW層に限られるものではなく、例えばInAlGaAs(P),GaInAsN(P)などのInP基板上に形成できる他の材料からなるMQWを用いた場合であっても、本発明を適用することができる。
(7)上述の各実施形態では、光導波路コア層として、InPのバリヤ層とInGaAsPの井戸層からなるi−MQW層3を用いている。また、光導波路コア層としてのi−MQW層3の上部及び下部のクラッド層に、それぞれp−InPクラッド層4とn−InPクラッド層2を用いている。これらは、いずれもInP系材料であるが、これらの材料だけでなく、これら以外の他のInP系材料を用いることもできる。
一方、光導波路コア層として、バリヤ層がInAlAs,InAlGaAsのいずれか一つからなり、井戸層がInGaAs,InGaAlAsのいずれか一つからなるMQW層を用いても良い。また、InSb,InAs,InAsP,InSbP,InAsSbPのいずれか一つ以上の層を用いたMQW層を用いても良い。
(8)上述の各実施形態では、それぞれ、離散電極の電極長、離散電極の個数、光導波路の幅を、シグナル側とグランド側とで異なるようにしているが、これらの実施形態のものを組み合わせても良い。
(付記1)
InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
前記複数の第1離散電極及びその下方に位置する前記第1光導波路のそれぞれによって複数の第1位相変調器が構成され、
前記第2離散電極及びその下方に位置する前記第2光導波路のそれぞれによって複数の第2位相変調器が構成され、
前記複数の第2位相変調器の作用長を足し合わせた合計作用長が、前記複数の第1位相変調器の作用長を足し合わせた合計作用長よりも長くなるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記2)
前記複数の第2離散電極の長さを足し合わせた合計電極長が、前記複数の第1離散電極の長さを足し合わせた合計電極長よりも長くなるように構成されることを特徴とする、付記1記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記3)
前記複数の第2位相変調器のそれぞれの作用長の平均値が、前記複数の第1位相変調器のそれぞれの作用長の平均値よりも大きくなるように構成されることを特徴とする、付記1又は2記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記4)
前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さの平均値が、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さの平均値よりも大きくなるように構成されることを特徴とする、付記1〜3のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記5)
前記第2離散電極の総数が、前記第1離散電極の総数よりも多くなるように構成されることを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記6)
前記第1ライン電極が、シグナル側スロットライン電極であり、
前記第2ライン電極が、グランド側スロットライン電極であり、
前記第1離散電極が、シグナル側離散電極であり、
前記第2離散電極が、グランド側離散電極であり、
前記第1位相変調器が、シグナル側位相変調器であり、
前記第2位相変調器が、グランド側位相変調器であることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記7)
InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLGとし、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLSとし、電極長非対称パラメータをr=(LG−LS)/(LG+LS)として、前記第2離散電極に与える負符号の印加電圧の絶対値を大きくしていった時に光出力が小さくなる駆動条件の場合に、前記電極長非対称パラメータrの値が0.05〜0.17の範囲内になるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記8)
InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLGとし、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLSとし、電極長非対称パラメータをr=(LG−LS)/(LG+LS)として、前記第2離散電極に与える負符号の印加電圧の絶対値を大きくしていった時に光出力が大きくなる駆動条件の場合に、前記電極長非対称パラメータrの値が0.17〜0.36の範囲内になるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記9)
前記第1光導波路の前記第1離散電極が設けられていない部分又は前記第2光導波路の前記第2離散電極が設けられていない部分に、前記第1及び第2光導波路を構成するコア層上の層構成が、前記第1離散電極又は前記第2離散電極のいずれかが設けられている部分の層構成と同じ部分が一部含まれていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記10)
InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
前記第2光導波路の光閉じ込め係数が、前記第1光導波路の光閉じ込め係数よりも大きくなるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記11)
前記第1離散電極が設けられる前記第1光導波路の幅が、前記第2離散電極が設けられる前記第2光導波路の幅よりも狭くなるように構成されることを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記12)
前記第1光導波路の幅が、1μmよりも狭くなるように構成されることを特徴とする、付記11記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記13)
前記第1離散電極と前記第2離散電極とは、少なくとも一方の端部の位置が揃うように構成されることを特徴とする、付記1〜12のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記14)
前記第1ライン電極が、シグナル側スロットライン電極であり、
前記第2ライン電極が、グランド側スロットライン電極であり、
前記第1離散電極が、シグナル側離散電極であり、
前記第2離散電極が、グランド側離散電極であることを特徴とする、付記7〜13のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記15)
前記第1及び第2光導波路が、導電性半導体クラッド層,絶縁性半導体コア層,導電性半導体クラッド層を順に積層させた構造を含むものとして構成されることを特徴とする、付記1〜14のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記16)
前記第1及び第2光導波路は、DCバイアス電極パッドが接続されてDCバイアス電圧が供給される導電性半導体層上に形成されていることを特徴とする、付記1〜15のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記17)
前記第1及び第2光導波路は、InP基板上に形成されていることを特徴とする、付記1〜16のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
(付記18)
InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備える半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法であって、
チャーピング量を示すチャープパラメータと、電極長の非対称性を示す電極長非対称パラメータとの関係を示す特性に基づいて、前記第1の離散電極及び前記第2の離散電極のそれぞれの電極長を設定し、
前記第1の離散電極及び前記第2の離散電極のそれぞれの電極長が、設定されたそれぞれの電極長になるように半導体マッハツェンダ型光変調器を製造することを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法。
(付記19)
前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLGとし、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLSとし、電極長非対称パラメータをr=(LG−LS)/(LG+LS)として、前記第2離散電極に与える負符号の印加電圧の絶対値を大きくしていった時に光出力が小さくなる駆動条件の場合に、前記電極長非対称パラメータrの値が0.05〜0.17の範囲内になるように、前記第1の離散電極及び前記第2の離散電極のそれぞれの電極長を設定することを特徴とする、付記18記載の半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法。
(付記20)
前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLGとし、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLSとし、電極長非対称パラメータをr=(LG−LS)/(LG+LS)として、前記第2離散電極に与える負符号の印加電圧の絶対値を大きくしていった時に光出力が大きくなる駆動条件の場合に、前記電極長非対称パラメータrの値が0.17〜0.36の範囲内になるように、前記第1の離散電極及び前記第2の離散電極のそれぞれの電極長を設定することを特徴とする、付記18記載の半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法。
(付記21)
InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備える半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法であって、
チャーピング量を示すチャープパラメータと、光導波路の幅との関係を示す特性に基づいて、前記第1及び第2光導波路の幅を設定し、
前記第1及び第2光導波路のそれぞれの幅が、設定されたそれぞれの幅になるように半導体マッハツェンダ型光変調器を製造することを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法。
2 n−InP層(導電性クラッド層)
2A 凸部
3 i−MQW層(光導波路コア層)
4 p−InP層(導電性クラッド層)
5 p−InGaAs層
6 SI−InP層
20 光導波路
20A,20B アーム
21,22 MMI光カプラ
23 スロットライン電極(シグナル側ライン電極,第1ライン電極)
24 スロットライン電極(グランド側ライン電極,第2ライン電極)
25 高周波駆動電源
26 終端抵抗
27,27A 離散電極(シグナル側離散電極,第1離散電極)
28,28A 離散電極(グランド側離散電極,第2離散電極)
29,30 エアブリッジ配線
31 DCバイアス電極パッド
32,32A 微小位相変調器(シグナル側位相変調器,第1位相変調器)
33,33A 微小位相変調器(グランド側位相変調器,第2位相変調器)
40 マスク
Claims (10)
- InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
前記複数の第1離散電極及びその下方に位置する前記第1光導波路のそれぞれによって複数の第1位相変調器が構成され、
前記第2離散電極及びその下方に位置する前記第2光導波路のそれぞれによって複数の第2位相変調器が構成され、
チャープパラメータの値が実質的に0になるように、前記複数の第2位相変調器の作用長を足し合わせた合計作用長が、前記複数の第1位相変調器の作用長を足し合わせた合計作用長よりも長くなるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。 - 前記複数の第2離散電極の長さを足し合わせた合計電極長が、前記複数の第1離散電極の長さを足し合わせた合計電極長よりも長くなるように構成されることを特徴とする、請求項1記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
- 前記複数の第2位相変調器のそれぞれの作用長の平均値が、前記複数の第1位相変調器のそれぞれの作用長の平均値よりも大きくなるように構成されることを特徴とする、請求項1又は2記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
- 前記第2離散電極の総数が、前記第1離散電極の総数よりも多くなるように構成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
- InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
チャープパラメータの値が実質的に0になるように、前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLGとし、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLSとし、電極長非対称パラメータをr=(LG−LS)/(LG+LS)として、前記第2離散電極に与える負符号の印加電圧の絶対値を大きくしていった時に光出力が小さくなる駆動条件の場合に、前記電極長非対称パラメータrの値が0.05〜0.17の範囲内になるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。 - InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
チャープパラメータの値が実質的に0になるように、前記複数の第2離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLGとし、前記複数の第1離散電極のそれぞれの長さを足し合わせた合計電極長をLSとし、電極長非対称パラメータをr=(LG−LS)/(LG+LS)として、前記第2離散電極に与える負符号の印加電圧の絶対値を大きくしていった時に光出力が大きくなる駆動条件の場合に、前記電極長非対称パラメータrの値が0.17〜0.36の範囲内になるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。 - InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備え、
チャープパラメータの値が実質的に0になるように、前記第2光導波路の光閉じ込め係数が、前記第1光導波路の光閉じ込め係数よりも大きくなるように構成されることを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器。 - 前記第1離散電極が設けられる前記第1光導波路の幅が、前記第2離散電極が設けられる前記第2光導波路の幅よりも狭くなるように構成されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体マッハツェンダ型光変調器。
- InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備える半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法であって、
チャープパラメータの値が実質的に0になるように、チャーピング量を示すチャープパラメータと、電極長の非対称性を示す電極長非対称パラメータとの関係を示す特性に基づいて、前記第1の離散電極及び前記第2の離散電極のそれぞれの電極長を設定し、
前記第1の離散電極及び前記第2の離散電極のそれぞれの電極長が、設定されたそれぞれの電極長になるように半導体マッハツェンダ型光変調器を製造することを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法。 - InP系材料により形成され、マッハツェンダ光干渉計を構成する第1及び第2光導波路と、
前記第1光導波路の側方に形成される第1ライン電極と、
前記第2光導波路の側方に形成され、前記第1ライン電極よりも幅の広い第2ライン電極と、
前記第1光導波路上に離散的に形成され、前記第1ライン電極に接続される複数の第1離散電極と、
前記第2光導波路上に離散的に形成され、前記第2ライン電極に接続される複数の第2離散電極とを備える半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法であって、
チャーピング量を示すチャープパラメータと、光導波路の幅との関係を示す特性に基づいて、前記第1及び第2光導波路の幅を設定し、
前記第1及び第2光導波路のそれぞれの幅が、設定されたそれぞれの幅になるように半導体マッハツェンダ型光変調器を製造することを特徴とする、半導体マッハツェンダ型光変調器の製造方法。
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