JP6394454B2 - マッハツェンダー変調器 - Google Patents

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Description

本発明は、マッハツェンダー変調器に関する。
特許文献1はマッハツェンダー変調器を開示する。
特開2006−065085号公報
特許文献1のマッハツェンダー変調器は、導波路のための半導体メサ上に設けられたコンタクト層を備え、コンタクト層は、半導体メサの上面上に位置するエッジを有する。このマッハツェンダー変調器の作製においては、コンタクト層を部分的に除去した後に、半導体メサを埋込領域で埋め込む。この埋め込みの後に、導波路を形成する。半導体の成長による埋め込みを行うことは、マッハツェンダー変調器の作製において煩雑である。
マッハツェンダー変調器は、アーム導波路及び電極を含み、この電極は、光変調のための電圧をアーム導波路に印加するために用いられる。アーム導波路の最上層にはコンタクト層が設けられ、このコンタクト層に電極が接触を成す。コンタクト層は、所望の電気接触のためのキャリアを提供できる濃度のアクセプタを含む。コンタクト層のアクセプタは、光導波路を伝搬する光を吸収するので、不要なコンタクト層は除去されることが良い。
発明者の検討において、コンタクト層の部分的な除去を可能にする光導波路の作製方法として、以下の工程を行う。コンタクト層を含む半導体積層を基板上に形成する。この形成の後に、光導波路のための半導体メサの形成に先立って半導体積層からコンタクト層をエッチングにより部分的に除去すると共に、残りの半導体積層をエッチングして半導体メサを形成する。これにより、予めエッチングされたコンタクト層が形成される。
しかしながら、発明者の検討においては、残りの半導体積層のエッチングによって形成された半導体領域の平面形状は、期待した形状と異なっている。このように形成された半導体領域は、例えば、光導波路のための半導体メサの延在方向に直交する方向に延びるコンタクト層縁を有すると共に、このコンタクト層縁に繋がって該直交方向に延在する突起状の半導体壁を含む。このように、望まれない半導体壁が、半導体メサ内の予めエッチングされたコンタクト層の終端辺りに残される。この半導体壁は、マッハツェンダー変調器の光導波路において光散乱を増加させ、或いはマッハツェンダー変調器の変調特性を低下させ得る。望まれることは、このような突起状の半導体を含まず、また所望のエリアにコンタクト層を含むと共に所望のエリアにコンタクト層を含まないマッハツェンダー変調器を提供することである。
本発明は、このような事情を鑑みて為されたものであり、マッハツェンダー変調器を提供することを目的とし、このマッハツェンダー変調器によれば、コンタクト層による不要な光吸収を低減する一方でコンタクト層による良好な電気接触を可能にし、不所望な突起状の半導体による光散乱を回避できる。
本発明の一側面に係るマッハツェンダー変調器は、基板の主面上に設けられた導電性半導体領域と、前記導電性半導体領域上に設けられ、第1アーム半導体導波路の一部及び分岐半導体導波路を含む第1半導体構造体と、前記導電性半導体領域上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路の一部を含む第2半導体構造体と、前記導電性半導体領域上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路の一部を含む第3半導体構造体と、を備え、前記主面は、第1エリア、第2エリア及び第3エリアを含み、前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリアは、導波軸の方向に順に配列されており、前記第1半導体構造体、前記第2半導体構造体及び前記第3半導体構造体は、それぞれ、前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリア上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路は半導体積層を含み、前記半導体積層は、前記基板の前記主面への法線軸の方向に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を備え、前記第1半導体構造体は、前記半導体積層を含み、前記第2半導体構造体は、前記半導体積層と、該半導体積層の上面上に設けられた第1コンタクト部とを含み、前記第3半導体構造体は、前記半導体積層と、該半導体積層の上面上に設けられた第2コンタクト部とを含み、前記第1コンタクト部及び前記第2コンタクト部は前記コンタクト層を構成し、前記第2半導体構造体は第1導波路側面及び第2導波路側面を有し、前記第2半導体構造体の前記第1コンタクト部は、前記半導体積層の前記上面上において前記コンタクト層が終端する縁を有し、前記縁は、前記半導体積層の前記上面において第1基準面の方向に延在して前記第1導波路側面に到達し、前記第2半導体構造体の前記上面と前記第1基準面との第1交差線は、90度と異なる第1角度で前記第1導波路側面の上縁に対して傾斜し、前記縁は、前記半導体積層の前記上面において第2基準面の方向に延在して前記第2導波路側面に到達し、前記第2半導体構造体の前記上面と前記第2基準面との第2交差線は、90度と異なる第2角度で前記第2導波路側面の上縁に対して傾斜する。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
以上説明したように、本発明の一側面によれば、マッハツェンダー変調器が提供される。このマッハツェンダー変調器は、コンタクト層による不要な光吸収を低減する一方でコンタクト層による良好な電気接触を可能にし、不所望な突起状の半導体による光散乱を回避できる。
図1は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器を概略的に示す図面である。 図2は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器におけるコンタクト層を含む半導体領域と、別のマッハツェンダー変調器におけるコンタクト層を含む半導体領域とを示す図面である。 図3は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の第1アーム半導体導波路の半導体領域を示す斜視図である。 図4は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図5は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図6は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図7は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図8は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図9は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図10は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図11は、マッハツェンダー変調器を作製する方法における主要な工程を示す図面である。 図12は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。 図13は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。 図14は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。 図15は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。 図16は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。
引き続き、いくつかの具体例を説明する。
一形態に係るマッハツェンダー変調器は、(a)基板の主面上に設けられた導電性半導体領域と、(b)前記導電性半導体領域上に設けられ、第1アーム半導体導波路の一部及び分岐半導体導波路を含む第1半導体構造体と、(c)前記導電性半導体領域上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路の一部を含む第2半導体構造体と、(d)前記導電性半導体領域上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路の一部を含む第3半導体構造体と、を備え、前記主面は、第1エリア、第2エリア及び第3エリアを含み、前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリアは、導波軸の方向に順に配列されており、前記第1半導体構造体、前記第2半導体構造体及び前記第3半導体構造体は、それぞれ、前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリア上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路は半導体積層を含み、前記半導体積層は、前記基板の前記主面への法線軸の方向に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を備え、前記第1半導体構造体は、前記半導体積層を含み、前記第2半導体構造体は、前記半導体積層と、該半導体積層の上面上に設けられた第1コンタクト部とを含み、前記第3半導体構造体は、前記半導体積層と、該半導体積層の上面上に設けられた第2コンタクト部とを含み、前記第1コンタクト部及び前記第2コンタクト部は前記コンタクト層を構成し、前記第2半導体構造体は第1導波路側面及び第2導波路側面を有し、前記第2半導体構造体の前記第1コンタクト部は、前記半導体積層の前記上面上において前記コンタクト層が終端する縁を有し、前記縁は、前記第1導波路側面の近傍の前記半導体積層の前記上面において第1基準面の方向に延在して前記第1導波路側面に到達し、前記第2半導体構造体の前記上面と前記第1基準面との第1交差線は、90度と異なる第1角度で前記第1導波路側面の上縁に対して傾斜し、前記縁は、前記第2導波路側面の近傍の前記半導体積層の前記上面において第2基準面の方向に延在して前記第2導波路側面に到達し、前記第2半導体構造体の前記上面と前記第2基準面との第2交差線は、90度と異なる第2角度で前記第2導波路側面の上縁に対して傾斜する。
このマッハツェンダー変調器によれば、第1半導体構造体はコンタクト層を含まず半導体積層を含む一方で、第3半導体構造体は、半導体積層に加えてコンタクト層を含む。この結果、半導体積層上のコンタクト層が第2半導体構造体において終端する。この終端のために、コンタクト層は、第1導波路側面及び第2導波路側面に到達する縁を第2半導体構造体に有する。コンタクト層の縁は、第1導波路側面の近傍において第1基準面の方向に延在して第1導波路側面に到達すると共に、第2導波路側面の近傍において第2基準面の方向に延在して第2導波路側面に到達する。第1基準面は、90度と異なる第1角度で第1導波路側面に交差し、第2基準面は、90度と異なる第2角度で第2導波路側面に交差する。コンタクト層は、第1導波路側面及び第2導波路側面の近傍においてコンタクト層の縁の端部がそれぞれ第1導波路側面及び第2導波路側面に対して傾斜するように、半導体積層の上面上において終端する。このコンタクト層の形状により、第1導波路側面及び第2導波路側面においてコンタクト層の縁から延在する望まれない半導体壁が第1アーム導波路の形成のためのエッチングの際に形成されることを防ぐことができる。これ故に、第1アーム半導体導波路を伝搬する光が、望まれない半導体壁によって散乱されることがない。
一形態に係るマッハツェンダー変調器では、前記第3半導体構造体において前記コンタクト層に接触を成す第1電極を更に備える。
このマッハツェンダー変調器によれば、第1電極は、コンタクト層により良好な電気接触を受けることができる。
一形態に係るマッハツェンダー変調器では、前記コンタクト層の厚さは10nm以上であり、400nm以下である。
このマッハツェンダー変調器によれば、このコンタクト層により良好な電気接触を提供できる。
一形態に係るマッハツェンダー変調器では、前記第3エリアにおいて前記導電性半導体領域に接触を成す別の電極を更に備える。
このマッハツェンダー変調器によれば、別の電極に接触を成す導電性半導体領域を介してアーム導波路に信号を印加できる。
一形態に係るマッハツェンダー変調器では、前記第1角度は、2.5度以上である。
このマッハツェンダー変調器によれば、この下限によって、コンタクト層の縁に安定して所望の形状を提供できる。
一形態に係るマッハツェンダー変調器では、前記第1角度は、60度以下である。
このマッハツェンダー変調器によれば、この下限によって、コンタクト層の縁に安定して所望の形状を提供できる。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、電極を有する光導波路構造、特にマッハツェンダー変調器に係る、本発明の実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器を概略的に示す図面である。マッハツェンダー変調器11は、単独の半導体素子として作製されることができ、また他の光素子と集積されることができる。図1の(a)部を参照すると、マッハツェンダー変調器11は、第1アーム半導体導波路13、第2アーム半導体導波路15、第1分岐半導体導波路17、第2分岐半導体導波路19、第1電極21、第2電極23及び第3電極25を備える。図1の(a)部には、結晶座標系CRが描かれている。第1アーム半導体導波路13の一端及び第2アーム半導体導波路15の一端は、第1分岐半導体導波路17のそれぞれのポートに光学的に結合され、第1アーム半導体導波路13の他端及び第2アーム半導体導波路15の他端は、第2分岐半導体導波路19のそれぞれのポートに光学的に結合される。第1分岐半導体導波路17は、本実施例では、入力導波路26aを介して未変調の入力光を受ける。第2分岐半導体導波路19は、出力導波路26bを介して変調済みの出力光を提供する。第1分岐半導体導波路17及び第2分岐半導体導波路19は、例えば多モード干渉器(MMI)を備えることができる。第1電極21は、第1アーム半導体導波路13を伝搬する光の位相を変調するために設けられ、第2電極23は、第2アーム半導体導波路15を伝搬する光の位相を変調するために設けられる。第1電極21及び第2電極23は、それぞれ、第1アーム半導体導波路13の上面を構成する第1導電型半導体層及び第2アーム半導体導波路15の上面を構成する第1導電型半導体層に接触を成す。本実施例では、第3電極25は、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15に共通に設けられ、第1アーム半導体導波路13の下部半導体を構成する第2導電型半導体層及び第2アーム半導体導波路15の下部半導体を構成する第2導電型半導体層に接続される。第1電極21は、配線導体27aを介して第11パッド電極27bに接続され、配線導体27cを介して第12パッド電極27dに接続される。第2電極23は、配線導体28aを介して第21パッド電極28bに接続され、配線導体28cを介して第22パッド電極28dに接続される。第3電極25は、配線導体29aを介して第31パッド電極29bに接続され、配線導体29cを介して第32パッド電極29dに接続される。
図1の(b)部は、図1の(a)部のBOX1bで示されるエリアの半導体領域を示す平面図である。図1の(c)部は、図1の(b)部に示されたIc−Ic線に沿って取られた半導体領域の断面を示す図面である。図1の(d)部は、図1の(b)部に示されたId−Id線に沿って取られた半導体領域の断面を示す図面である。理解を容易にするために、図1の(b)部、(c)部及び(d)部は、半導体領域を覆う部材の描写を行うことなく該半導体領域の形状を線図として示している。マッハツェンダー変調器11は、半導体領域として、導電性半導体領域31、第1半導体構造体33、第2半導体構造体35、及び第3半導体構造体37を備える。導電性半導体領域31は、基板39上に設けられる。第1半導体構造体33は、導電性半導体領域31上に設けられ、また第1アーム半導体導波路13の一部及び分岐半導体導波路(本実施例では、第1分岐半導体導波路17)を含む。第2半導体構造体35は、導電性半導体領域31上に設けられ、また第1アーム半導体導波路13の一部を含む。第3半導体構造体37は、導電性半導体領域31上に設けられ、第1アーム半導体導波路13の一部を含む。第1アーム半導体導波路13、第2アーム半導体導波路15、第1分岐半導体導波路17、及び第2分岐半導体導波路19は半導体積層41を含み、半導体積層41は、第1クラッド層41d、コア層41e及び第2クラッド層41fを備える。第1クラッド層41d、コア層41e及び第2クラッド層41fは、基板39の主面39aへの法線軸の方向に配列される。
基板39は主面39aを有し、主面39aは、第1エリア39b、第2エリア39c及び第3エリア39dを含む。第1エリア39b、第2エリア39c及び第3エリア39dは、導波軸Axの方向に順に配列されている。第1半導体構造体33、第2半導体構造体35及び第3半導体構造体37は、それぞれ、第1エリア39b、第2エリア39c及び第3エリア39d上に設けられる。第1半導体構造体33は半導体積層41を含む。第2半導体構造体35は、半導体積層41及び第1コンタクト部43aを含み、第1コンタクト部43aは、該半導体積層41の上面41c上に設けられる。第3半導体構造体37は、半導体積層41及び第2コンタクト部43bを含み、第2コンタクト部43bは、該半導体積層41の上面41c上に設けられる。第1コンタクト部43a及び第2コンタクト部43bはコンタクト層43を構成する。第2半導体構造体35は第1導波路側面35a及び第2導波路側面35bを有する。第2半導体構造体35の第1コンタクト部43aは、半導体積層41の上面41c上において縁43c(コンタクト層43が終端する縁)を有する。縁43cは、第1導波路側面35aの近傍の半導体積層41の上面41cにおいて第1基準面RE1Fの方向に延在して第1導波路側面35aに到達する。第2半導体構造体35の上面と第1基準面RE1Fとの第1交差線は、90度と異なる第1角度AN1Gで第1導波路側面35aの上縁に対して傾斜する。縁43cは、第2導波路側面35bの近傍の半導体積層41の上面41cにおいて第2基準面REFの方向に延在して第2導波路側面35bに到達する。第2半導体構造体35の上面と第2基準面RE2Fとの第2交差線は、90度と異なる第2角度AN2Gで第2導波路側面35bの上縁に対して傾斜する。
本実施形態に係るマッハツェンダー変調器11によれば、第1半導体構造体33はコンタクト層43を含まず半導体積層41を含む一方で、第3半導体構造体37は、半導体積層41に加えてコンタクト層43を含む。この結果、半導体積層41上のコンタクト層43が第2半導体構造体35において終端する。この終端のために、コンタクト層43は、第1導波路側面35a及び第2導波路側面35bに到達する縁を第2半導体構造体35に有する。コンタクト層43の縁は、第1導波路側面35aの近傍において第1基準面RE1Fの方向に延在して第1導波路側面35aに到達すると共に、第2導波路側面35bの近傍において第2基準面RE2Fの方向に延在して第2導波路側面35bに到達する。第1基準面RE1Fは、90度と異なる第1角度AN1Gで第1導波路側面35aに交差し、第2基準面RE2Fは、90度と異なる第2角度AN2Gで第2導波路側面35bに交差する。
マッハツェンダー変調器11における半導体領域の一例。
導電性半導体領域31:Siドープのn型InP層、ドーパント濃度9×1017〜5×1018cm、厚さ500〜1000nm。
基板39:半絶縁性(Feドープ)InP基板。
第1クラッド層41d:Siドープのn型InP層、ドーパント濃度5×1016〜5×1017cm、厚さ400〜900nm。
コア層41e:アンドープAlGaInAs/AlInAs多重量子井戸層。
第2クラッド層41f:Znドープのp型InP層、ドーパント濃度:1×1017〜1×1018cm、厚さ500〜1200nm。
コンタクト層43:Znドープのp型InGaAs層、ドーパント濃度:8×1018〜5×1019cm、厚さ:10nm〜400nm。
第2クラッド層41fとコンタクト層43の間に中間層としてp型InGaAsP層があってもよい。
導波軸Ax:[1−10]軸。
本実施例では、コンタクト層43の縁43cは順メサである。
本実施例では、コンタクト層43は第2クラッド層41fに接しており、第2クラッド層41fはコア層41eに接しており、コア層41eは第1クラッド層41dに接している。上記の説明は、第1アーム半導体導波路13を参照しながら為されたけれども、この説明は第2アーム半導体導波路15にも適用される。
図2の(a)部及び(b)部は、それぞれ、別のマッハツェンダー変調器におけるコンタクト層を含む半導体領域と、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器におけるコンタクト層を含む半導体領域とを示す図面である。図2の(a)部及び(b)部には、第1及び第2アーム半導体導波路の向きを表す結晶座標系CRが描かれている。図2の(a)部は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器と異なる別のマッハツェンダー変調器の第1及び第2アーム半導体導波路の両方を含むエリアにおいて半導体積層及び半導体領域のコンタクト層の終端を示す平面図であり、図2の(c)部は、図2の(a)部にけるIIc−IIc線に沿って取られた断面を示す。図2の(b)部は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の第1及び第2アーム半導体導波路の両方を含むエリアにおいて半導体積層及び半導体領域のコンタクト層の終端を示す平面図であり、図2の(d)部は、図2の(b)部にけるIId−IId線に沿って取られた断面を示す。
図2の(a)部を参照しながら、別のマッハツェンダー変調器を概略的に説明する。パターン形成されたn型半導体領域2が半絶縁性基板1上に設けられている。n型半導体領域2は、結晶座標系CRにおける[1−10]軸及び[110]軸の方向に延在する縁2a、2bを有する。これらの縁2a、2bの形状は、コンタクト層を終端させるために製造工程においてコンタクト層のための半導体層に施したパターン形成のマスクの形状に起因する。第1及び第2アーム導波路3が半絶縁性基板1及びn型半導体領域2上に設けられる。
別のマッハツェンダー変調器における半導体領域の一例。
半絶縁性基板1:FeドープのInP基板。
n型半導体領域2:Siドープのn型InP層。
第1クラッド層8a:Siドープのn型InP層。
コア層8b:アンドープInGaAs層。
第2クラッド層8c:Znドープのp型InP層。
コンタクト層4:Znドープのp型InGaAs層。
導波路の方向:[1−10]軸。
コンタクト層4の下には、第1クラッド層8a、コア層8b及び第2クラッド層8cが半絶縁性基板主面の法線軸の方向に順に配列される。n型半導体領域2の縁2bには、半導体壁7が形成されている。図2の(c)部に示されるように、半導体壁7は、例えば半絶縁性基板主面の法線軸の方向に順に配列された第1クラッド層8a、コア層8b、第2クラッド層8c及びコンタクト層4を含む。
図2の(b)部を参照すると、コンタクト層43は、第1導波路側面35a及び第2導波路側面35bの近傍においてコンタクト層43の縁43cの端部43d、43eがそれぞれ第1導波路側面及び第2導波路側面に対して傾斜するように、半導体積層41の上面41c上において終端する。このコンタクト層43の形状により、第1導波路側面35a及び第2導波路側面35bにおけるコンタクト層43の縁から延在する望まれない半導体壁(図2の(a)部の半導体壁7)が第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15の形成のためのエッチングの際に形成されることを防ぐことができる。これ故に、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15を伝搬する光が、望まれない半導体壁7によって散乱されることがない。
第1電極21及び第2電極23は、第3エリア39dに位置する第3半導体構造体37においてコンタクト層43に接触を成すと共に、第3電極25は、第3エリア39dにおいて導電性半導体領域31に接触を成す。図2の(b)部において、第1電極21、第2電極23及び第3電極25の位置は、それぞれ、破線「P21」、破線「P23」及び破線「P25」によって描かれている。第1電極21及び第2電極23がコンタクト層43上に接触を成すので、マッハツェンダー変調器11に、良好な電気接触が提供される。コンタクト層43の厚さは10nm以上であり、400nm以下であることができる。このコンタクト層43により良好な電気接触を提供できる。
図3は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の第1アーム半導体導波路13の半導体領域を示す斜視図である。本実施形態の説明として後ほど為される製造方法の説明から理解されるように、導電性半導体領域31の平面形状は、素子分離メサの形状に関連している。
図2の(b)部及び図3に示されるように、第1アーム半導体導波路13と同様に、第2アーム半導体導波路15のための第1半導体構造体33、第2半導体構造体35及び第3半導体構造体37は、それぞれ、第1エリア39b、第2エリア39c及び第3エリア39d上に設けられる。第2アーム半導体導波路15においても、第1半導体構造体33は半導体積層41を含む。第2半導体構造体35は、半導体積層41及び第1コンタクト部43aを含む、第1コンタクト部43aは、該半導体積層41の上面41c上に設けられる。第3半導体構造体37は、半導体積層41及び第2コンタクト部43bを含み、第2コンタクト部43bは、該半導体積層41の上面41c上に設けられる。第2半導体構造体35(半導体積層41)は第1導波路側面35a(第1側面41a)及び第2導波路側面35b(第2側面41b)を有する。第2半導体構造体35の第1コンタクト部43aは、半導体積層41の上面41c上において縁43c(コンタクト層43が終端する縁)を有する。縁43cは、第1導波路側面35aの近傍の半導体積層41の上面41cにおいて第3基準面RE3Fの方向に延在して第1導波路側面35aに到達する。第2半導体構造体35の上面と第3基準面RE3Fとの第3交差線は、90度と異なる第3角度AN3Gで第1導波路側面35aの上縁に対して傾斜する。縁43cは、第2導波路側面35bの近傍の半導体積層41の上面41cにおいて第4基準面RE4Fの方向に延在して第2導波路側面35bに到達する。第2半導体構造体35の上面と第4基準面RE4Fとの第4交差線は、90度と異なる第4角度AN4Gで第2導波路側面35bの上縁に対して傾斜する。
発明者の実験によれば、第1角度AN1G、第2角度AN2G、第3角度AN3G及び第4角度AN4Gが90度と異なる角度であるとき、望まれない半導体壁の形成を避けることができる。具体的には、第1角度AN1Gは1度以上80度以下、又は100度以上179度以下であることができる。第2角度AN2Gは1度以上80度以下、又は100度以上179度以下であることができる。
また、望まれない半導体壁の形成と導波路メサの側面の荒れとを避けるためには、第1角度AN1G、第2角度AN2G、第3角度AN3G及び第4角度AN4Gが鋭角がよい。具体的には、第1角度AN1Gは1度以上であることができ、また80度以下であることができる。第2角度AN2Gは1度以上であることができ、また80度以下であることができる。この角度範囲によれば、アーム導波路の半導体積層の側面の荒れが少なく、この荒れに起因する光散乱が低減される。側面の荒れは、不規則にギザギザした「ささくれ」状の窪みのような形態を有する。
さらに、第1角度AN1G、第2角度AN2G、第3角度AN3G及び第4角度AN4Gは、2.5度以上60度以下が好ましい。2.5度以上の角度によれば、コンタクト層43の縁43cに所望の形状を安定して提供できる。また、第1角度AN1G、第2角度AN2G、第3角度AN3G及び第4角度AN4Gは、60度以下であることが好ましい。60度以下の角度によれば、コンタクト層43の縁43cに安定して所望の形状を提供できる。
図2の(b)部に示されるように、第1半導体構造体33が第2アーム半導体導波路15の一部を更に含み、第2半導体構造体35が第2アーム半導体導波路15の一部を更に含み、第3半導体構造体37は第2アーム半導体導波路15の一部を更に含む。第1アーム半導体導波路13に関して、導電性半導体領域31は、第1基準面RE1Fの方向に第1導波路側面35aの底から延在する第1段差ST1Pと、第2基準面RE2Fの方向に第2導波路側面35bの底から延在する第2段差ST2Pとを含む。また、第2アーム半導体導波路15に関して、導電性半導体領域31は、第3基準面RE3Fの方向に第1導波路側面35aの底から延在する第3段差ST3Pと、第4基準面RE4Fの方向に第2導波路側面35bの底から延在する第4段差ST4Pとを含む。図2の(d)部に示されるように、第1段差ST1P、第2段差ST2P、第3段差ST3P及び第4段差ST4Pを境に、導電性半導体領域31の厚さが異なる。
導電性半導体領域31は、第3半導体構造体37において、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15の一方から他方まで設けられた接続部31aを有する。導電性半導体領域31の第1段差ST1P、第2段差ST2P、第3段差ST3P及び第4段差ST4Pを境に、導電性半導体領域31の厚さが異なることになり、或いは導電性半導体領域31が終端する。具体的には、導電性半導体領域の接続部31aは、分岐半導体導波路及び第1半導体構造体33の近傍の導電性半導体領域の厚さより厚い。厚い導電性半導体領域31は、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15と第3電極25との間に低い電気抵抗を提供できる。
図1の(d)部に示されるように、第1半導体構造体33の半導体積層41の第1高さHG1Tは、第3半導体構造体37の半導体積層41の第2高さHG2Tより大きい。この高さの差は、ほぼコンタクト層43の厚さに対応する。
このマッハツェンダー変調器11によれば、第1半導体構造体33の半導体積層41の第1高さHG1Tが第3半導体構造体37の半導体積層41の第2高さHG2Tより大きいので、第1半導体構造体33は光閉じ込め性能に優れる。これ故に、第1半導体構造体33内の第1アーム半導体導波路13(第2アーム半導体導波路15)及び第1分岐半導体導波路17(第2分岐半導体導波路19)は、コンタクト層43による光吸収に煩わされることなく、また大きなメサ高の半導体積層41による光閉じ込めの利点を享受できる。また、第3半導体構造体37内の第1アーム半導体導波路13(第2アーム半導体導波路15)は、コンタクト層43による良好な電気接触の利点を享受できる。第2半導体構造体35内の第1アーム半導体導波路13(第2アーム半導体導波路15)は、不所望の突起状の半導体壁7の形成を避ける利点を享受できる。
引き続き、図4〜図11を参照しながら、電極を有する光導波路構造、特にマッハツェンダー変調器を作製する方法に係る実施形態を説明する。半絶縁性のInP基板51を準備する。図4に示されるように、InP基板51のInP主面51a上に、マッハツェンダ変調器の光導波路のための半導体積層体53を成長する。半導体積層体53は、Siドープのn型InPクラッド層のための第1半導体層53a、アンドープのAlGaInAs/AlInAs多重量子井戸構造のコア層のための第2半導体層53b、Znドープのp型InPクラッド層のための第3半導体層53c及びZnドープのp型コンタクト層のための第4半導体層53dを備える。これらの半導体層の成長は、例えば有機金属気相成長法により行われる。図4を参照すると、直交座標系Sが示される。第4半導体層53dの厚さは、例えば0.25マイクロメートルであることができる。第4半導体層53dの厚さは、0.01〜0,4マイクロメートルであってもよく、第4半導体層53dのドーパント濃度は、8×1018〜5×1019cm−3であることができる。本実施例では、Z軸の方向に、第1半導体層53a、第2半導体層53b、第3半導体層53c及び第4半導体層53dが積層される。InP基板51のInP主面51aがX軸及びY軸により規定される平面に平行である。本実施例では、X軸はInP基板の[1−10]方向に向き、Y軸はInP基板の[110]方向に向いている。
所望のエリアにおいて光導波路にp型コンタクト層が含まれないようにするために、p型コンタクト層のための第4半導体層53dにパターン形成を行う。図5の(a)部は、InP基板51及び半導体積層体53を含むエピタキシャル基板の主面における一素子の区画内のうち、第1及び第2アーム導波路を作製するエリアを示す平面であり、図5の(b)部は、図5の(a)部におけるVb−Vb線にそって取られた断面図である。図5の(a)部に示されるエリアにおいて第1及び第2アーム導波路の当該部分は、例えばInP基板の[1−10]方向に向くように作製され、この向きに応じて第1マスク55のパターンの向きが決定される。
第1マスク55を半導体積層体53の主面53f上に形成する。本実施例では、シリコン系無機絶縁膜からフォトリソグラフィ及びドライエッチング(CF4系ガス)により第1マスク55を形成する。ドライエッチングの時間は、当該シリコン系無機絶縁膜の厚さの膜をエッチングする時間に対して30%以上のオーバーエッチングを行う。図5の(a)部に示されている第1導波路領域D13及び第2導波路領域D15は、それぞれ、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15が作製されるべき位置を示す。引き続く説明では、第1アーム半導体導波路13を作製する工程を説明するけれども、この説明は、第2アーム半導体導波路15にも適用される。InP主面51aは、X軸(例えば導波軸Ax)の方向に配列された第11エリア51b、第12エリア51c、第13エリア51d、第22エリア51e(本実施例では第12エリア51cと等価なので、以下「第12エリア51c」として参照)及び第21エリア51f(本実施例では第11エリア51b等価なので、以下「第11エリア51b」として参照)を含む。
第1導波路領域D13は、第1アーム半導体導波路13の半導体積層41の第1側面41a(第1導波路側面35a)及び第2側面41b(第2導波路側面35b)にそれぞれ対応する第11破線D13a及び第12破線D13bとして表されている。
第1マスク55は、第1ライン55a及び第2ライン55bを有しており、第1マスク55は、第1ライン55a及び第2ライン55bが頂点55cにおいて交差する。頂点55cは、第1導波路領域D13及び第12エリア51c内に位置する。第1ライン55aは、第11破線D13aと第1角度AN1G(図2の(b)部を参照)で交差しており、第2ライン55bは、第12破線D13bと第2角度AN2G(図2の(b)部を参照)で交差している。第11エリア51bには第1マスク55のパターンはない。第12エリア51cには、第1マスク55のパターンを規定する第1ライン55a及び第2ライン55bが位置しており、第13エリア51dの第1ライン55a及び第2ライン55bは、第1導波路領域D13外において延びる。
また、第1マスク55は、第3ライン55d及び第4ライン55eを有しており、第1マスク55では、第3ライン55d及び第4ライン55eが頂点55fにおいて交差する。頂点55fは、第2導波路領域D15及び第12エリア51c内に位置する。第3ライン55dは、第21破線D15aと第3角度AN3G(図2の(b)部を参照)で交差しており、第4ライン55eは、第22破線D15bと第4角度AN4G(図2の(b)部を参照)で交差している。第11エリア51bには第1マスク55のパターンはない。第12エリア51cには、第1マスク55のパターンを規定する第3ライン55d及び第4ライン55eが位置しており、第13エリア51dの第3ライン55d及び第4ライン55eは、第2導波路領域D15外に延びている。
本実施例では、第13エリア51dにおいて、第1ライン55a及び第4ライン55eが接続されることなく、例えば第1マスク55の第5ライン55g及び第6ライン55hを介して互いに接続される。第5ライン55g及び第6ライン55hは頂点55iで接続される。第1ライン55aは、第5ライン55gに頂点55jにおいて接続され、第4ライン55eは、第6ライン55hに頂点55kにおいて接続される。
第1ライン55a及び第2ライン55bは、第1突起PJ1を形成するように頂点55cにおいて接続され、第3ライン55d及び第4ライン55eは、第2突起PJ2を形成するように頂点55fにおいて接続され、第5ライン55g及び第6ライン55hは、第3突起PJ3を形成するように頂点55iで接続される。第1突起PJ1、第2突起PJ2及び第3突起PJ3は同じ向きを向いている。第1ライン55a及び第5ライン55gは、第4逆突起PJ4(くさび)を形成するように頂点55jにおいて接続され、第4ライン55e及び第6ライン55hは、第5逆突起PJ5(くさび)を形成するように頂点55kで接続される。第4逆突起PJ4及び第5逆突起PJ5の向きは、第1突起PJ1、第2突起PJ2及び第3突起PJ3の向きと逆である。第3突起PJ3並びに第4逆突起PJ4及び第5逆突起PJ5の形成により、第1ライン55a及び第4ライン55eが長く延在して第1導波路領域D13と第2導波路領域D15との間のエリアに深くくさびを形成することを避けることができる。深いくさびは、2つのアーム導波路間に所望の長さの電極を設ける観点で、結果として、アーム導波路の長さを大きくすることになる。
第1マスク55に関して、第1ライン55a及び第2ライン55bは、それぞれ、第1角度AN1G及び第2角度AN2G(図1参照)で第11破線D13a及び第12破線D13bに交差している。これらの角度は、第11破線D13a及び第12破線D13bに対して規定されており、本実施例では、第11破線D13a及び第12破線D13bは、例えばInP基板の[1−10]方向に向いている。第1角度AN1G及び第2角度AN2Gは、ゼロ度でなく、また90度でない。これらは、コンタクト層の除去のエッチングのための第1マスク55の縁が導波路の両メサ側面の上縁と成す角度の関係を示している。この関係を満たすに第1マスク55を用いてコンタクト層のための第4半導体層53dを予備的にパターン形成することによって、アーム導波路のための半導体メサを形成するためのエッチングにおいて、この半導体メサから延出する望まれない半導体壁の形成を避けることができる。また、上記の関係では、第1ライン55a及び第2ライン55bが頂点55cで接続されて第1突起PJ1を形成することは必須ではなく、第1ライン55a及び第2ライン55bは別のラインを介して結ばれていても良い。第5ライン55g及び第6ライン55hが第3突起PJ3を形成することも必須ではなく、第5ライン55g及び第6ライン55hは別のラインを介して結ばれていても良い。また、第1ライン55a及び第2ライン55bは、単一の線分を構成するように接続されることができる。
第1マスク55を用いて、例えばエッチャントとして硫酸/過酸化水素/水の混合液を用いるエッチングを用いる選択エッチングを第4半導体層53dに行って、第4半導体層53dが予備的に加工されて半導体層57が形成されると共に第3半導体層53cの表面が部分的に露出される。
半導体層57は、第1マスク55のラインに対応した縁を有する。半導体層57は、第1ライン55a、第2ライン55b、第3ライン55d及び第4ライン55eそれぞれに対応する第1縁57a、第2縁57b、第3縁57d及び第4縁57eを有する。第1ライン55a及び第2ライン55bが、それぞれ、第1角度AN1G及び第2角度AN2G(図1参照)で第11破線D13a及び第12破線D13bに交差するので、第11破線D13a及び第12破線D13bの近傍において第1縁57a及び第2縁57bは順メサ形状を成す。また、第3ライン55d及び第4ライン55eが、それぞれ、第3角度AN3G及び第4角度AN4G(図2参照)で第21破線D15a及び第22破線D15bに交差するので、第21破線D15a及び第22破線D15bの近傍において第3縁57d及び第4縁57eは順メサ形状を成す。本実施形態に係るマッハツェンダー変調器11の作製工程において、このエッチングの後に、例えばバッファードフッ酸を用いて第1マスク55を除去する。
図6の(a)部は、予備的にパターン形成されたコンタクト層のための半導体層を形成した後における導波路形成のためのマスクパターンを、基板主面における一素子の区画内のうち第1及び第2アーム導波路を含むエリアにおいて示す平面図であり、図6の(b)部は、図6の(a)部におけるVIb−VIb線にそって取られた断面図である。第1マスク55を除去した後に、アーム導波路のための半導体メサを形成するための第2マスク59を形成する。本実施例では、第2マスク59は、シリコン系無機絶縁膜をCVD法により成膜した後に、シリコン系無機絶縁膜にフォトリソグラフィ及びドライエッチングを適用して形成される。図6の(a)部及び(b)部を参照すると、第2マスク59は、第1アーム導波路のための第1導波路パターン59a及び第2アーム導波路のための第2導波路パターン59bを含む。第1導波路パターン59aは、半導体層57の第1端部57cを覆うように第1端部57c上を通過しており、第1導波路パターン59aの第11縁59aaは、半導体層57の第1縁57aと第1交差点CR1において交差し、第1導波路パターン59aの第12縁59abは、半導体層57の第2縁57bと第2交差点CR2において交差する。第1導波路パターン59aの第11縁59aaは、半導体層57の第1縁57aと第1角度AN1G度を成し、第1導波路パターン59aの第12縁59abは、半導体層57の第2縁57bと第2角度AN2G度を成す。第2導波路パターン59bは、半導体層57の第2端部57fを覆うように第2端部57f上を通過しており、第2導波路パターン59bの第21縁59baは、半導体層57の第3縁57dと第3交差点CR3において交差し、第2導波路パターン59bの第22縁59bbは、半導体層57の第4縁57eと第4交差点CR4において交差する。第2導波路パターン59bの第21縁59baは、半導体層57の第3縁57dと第3角度AN3G度を成し、第2導波路パターン59bの第22縁59bbは、半導体層57の第4縁57eと第4角度AN4G度を成す。コンタクト層のための半導体層57の側面と第4半導体層53dの選択エッチング後に露出した第3半導体層53cの表面との間の角度(XZ平面に平行な面が例えば第2縁57bを横切る断面における角度)は、例えば60度である。
半導体層57は、第11エリア51bには形成されず、第12エリア51cにおいては第1導波路パターン59a及び第2導波路パターン59bの下に在り、第13エリア51dにおいて、第1導波路パターン59a及び第2導波路パターン59bの下、並びに第1導波路パターン59a及び第2導波路パターン59bから露出されている。
図7の(a)部は、オプショナルな工程における一素子の区画内のうち、第1及び第2アーム導波路を含むエリアを示す平面図であり、図7の(b)部は、図7の(a)部におけるVIIb−VIIb線にそって取られた断面図である。本実施例では導波路が[1−10]方向に向くと共に、コンタクト層のための半導体層の縁が[1−10]方向(導波路メサ側面が延在する方向)に対して傾斜を成すように該半導体層に予めパターン形成を施している。図5に示された第4逆突起PJ4及び第5逆突起PJ5の付近には逆メサが形成されている可能性がある。逆メサの下に第2マスク59のためのシリコン系無機絶縁膜が入り込んでいる可能性がある。必要な場合には、これを除くために、導波路メサのためのエッチングに先だって、レジストマスク65を形成する。このレジストマスク65を用いて、第4逆突起PJ4及び第5逆突起PJ5の付近の半導体層57を部分的に除去するようにしても良い。レジストマスク65は、第4逆突起PJ4及び第5逆突起PJ5を含むエリア上に第1開口65a及び第2開口65bを有する。レジストマスク65を用いて、エッチャント例えばバッファードフッ酸によりシリコン系無機絶縁膜を局所的に除去する。引き続く説明において、上記のオプショナルな工程は、本作製工程に適用されない。
図8の(a)部は、エッチングにより形成された導波路メサを、基板主面における一素子の区画内のうち第1及び第2アーム導波路を含むエリアにおいて示す平面図であり、図8の(b)部は、図8の(a)部におけるVIIIb−VIIIb線にそって取られた断面図である。第2マスク59を用いて、予備的にパターン形成されたコンタクト層のための半導体層57及び残りの半導体層(53a、53b、53c)をエッチングして、導波路のための導波路メサ63を形成する。このエッチングは例えばエッチャント例えばハロゲン系ガスによって行われる。
図8の(a)部に示されるように、第11エリア51bには、予めパターン形成された半導体層57が存在しないので、半導体積層41を備える導波路メサ63及び薄膜半導体領域61fが形成され、薄膜半導体領域61fは、導電性半導体領域31と同じ材料からなる。導波路メサ63は、半導体積層41を備え、コンタクト層43を備えない。第12エリア51cには、予めパターン形成された半導体層57が第2マスク59の下に位置していたので、半導体積層41と該半導体積層41上のコンタクト層43を備える導波路メサ63と、薄膜半導体領域61fとが形成される。導波路メサ63の上面では、コンタクト層43が終端する。第13エリア51dには、第2マスク59が位置したエリアに、半導体積層41と該半導体積層41上のコンタクト層43を備える導波路メサ63(半導体積層41と該半導体積層41上のコンタクト層43を備える積層体)と、予めパターン形成された半導体層57が位置したエリアに厚膜半導体領域61eとが形成され、予めパターン形成された半導体層57が位置しないエリアには薄膜半導体領域61fが形成される。メサエッチングにより、Siドープのn型InPクラッド層のための第1半導体層53aから第1クラッド層41dが形成され、アンドープのAlGaInAs/AlInAs多重量子井戸構造のコア層のための第2半導体層53bからコア層41eが形成され、Znドープのp型InPクラッド層のための第3半導体層53cから第2クラッド層41fが形成される。第1クラッド層41d、コア層41e及び第2クラッド層41fは、InP基板51のInP主面51aへの法線軸の方向に配列される。導波路メサ形成のためのドライエッチングの後、第2マスク59を除去する。
図9の(a)部は、素子分離メサを形成する工程を示す平面図であり、基板主面における一素子の区画内のうち第1及び第2アーム導波路を含むエリアを示す。図9の(b)部は、図9の(a)部におけるIXb−IXb線にそって取られた断面図である。図9の(a)部及び(b)部に示されるように、第2マスク59を除去してから、素子分離メサ69の形状を規定する第3マスク67を形成する。第3マスク67は、InP基板51のInP主面51aにおいて導電性半導体領域31を形成するエリアを覆う。本実施例では、第3マスク67は、レジストマスクを備える。第3マスク67を用いて、InP基板51のInP主面51a上の厚膜半導体領域61e及び薄膜半導体領域61fの異方性ドライエッチングを行って、素子分離メサ69を形成する。この工程におけるエッチング深さは、例えば0.8μm程度である。また、このエッチングにおいては、第3マスク67が覆わないエリアには、InP基板51が露出する。また、エッチングの後において、コンタクト層の予備的なエッチングにより下地の半導体領域に形成された段差が引き継がれて、InP基板51に段差が形成される。この段差は、下地の半導体領域に形成された段差の順メサ形状を引き継いで順メサ形状を有する。一方、導電性半導体領域31の縁、つまり素子分離メサ69の縁は、上記段差の順メサ形状より切り立ったほぼ垂直の形状を有する。素子分離メサ69を形成した後に、第3マスク67を除去する。
図10の(a)部は、樹脂膜を形成する工程を示す平面図であり、基板主面における一素子の区画内のうち第1及び第2アーム導波路を含むエリアを示す。図10の(b)部は、図10の(a)部におけるXb−Xb線にそって取られた断面図である。素子分離メサ69を形成した後に、図10の(a)部及び(b)部に示されるように、InP基板51の全面に、保護膜71を成長する。保護膜71は、例えばシリコン系無機絶縁膜、具体的にはシリコン酸化膜(例示すればSiO2)を備える。保護膜71を形成した後に、導波路メサを埋め込むように樹脂73をInP基板51の全面に塗布する。樹脂73は、例えばベンゾシクロブテン(BCB)樹脂を備える。
図11の(a)部は、電極を形成する工程を示す平面図であり、基板主面における一素子の区画内のうち第1及び第2アーム導波路を含むエリアを示す。図11の(b)部は、図11の(a)部におけるXIb−XIb線にそって取られた断面図である。樹脂73を加工して、アノード電極及びカソード電極のための第1開口75a及び第2開口75bを含む樹脂体75を形成する。樹脂体75の第1開口75aは、第13エリア51dの導波路メサ63の上面に設けられる。樹脂体75の第2開口75bは、第13エリア51dの素子分離メサ69上に設けられる。第1開口75a及び第2開口75bを形成した後に、保護膜71をエッチングして、第1絶縁膜開口71a及び第2絶縁膜開口71bを形成する。第1絶縁膜開口71a及び第1開口75aには、コンタクト層43が現れている。第2絶縁膜開口71b及び第2開口75bには、導電性半導体領域31が現れている。第1開口75aを介してコンタクト層43に接触を成す第1電極77aを形成すると共に、第2開口75bを介して導電性半導体領域31に接触を成す第2電極77bを形成する。
これらの工程により、マッハツェンダー変調器11が作製される。マッハツェンダー変調器11は、図1及び図2に示される導波路構造を有する。以上説明したように、上記の作製方法(マッハツェンダー変調器を作製する方法)では、第1導電型クラッド層のための第1半導体層53a、コア層のための第2半導体層53b、第2導電型クラッド層のための第3半導体層53c及びコンタクト層のための第4半導体層53dを含む半導体積層体53上に、第1マスク55を作製する。この第1マスク55を用いて半導体積層体53内のコンタクト層のための第4半導体層53dをエッチングして、パターン形成された半導体層57を形成する。第1マスク55を除去した後に、アーム導波路のためのパターンを有する第2マスク59を、パターン形成された半導体層57及び半導体積層体53上に形成する。第2マスク59を用いてパターン形成された半導体層57及び半導体積層体53をエッチングして、分岐導波路及びアーム導波路のための導波路メサ63を形成する。
この製造方法において、予めパターン形成された半導体層57の縁(57a、57b、57d、57e)は、半導体層57のIII−V化合物半導体の結晶軸[1−10]に対してゼロ及び直角と異なる角度で傾斜している。このような、予めパターン形成された半導体層57の縁に対して、導波路メサは、ゼロ及び直角と異なる角度で傾斜している。この製造方法により、導波路メサ63上の上面においてコンタクト層43を終端させることができると共に、この終端のための構造に付随して、望まれない半導体壁が形成されることを避けることができる。
具体的には、第2マスク59は、アーム導波路のための導波路メサ63の一側面及び他側面をそれぞれ規定する第11縁59aa(第21縁59ba)及び第12縁59ab(第22縁59bb)を有する。第11縁59aa(第21縁59ba)及び第12縁59ab(第22縁59bb)がパターン形成された半導体層57の縁を横切るに際して、パターン形成された半導体層57の縁に、第11縁59aa(第21縁59ba)及び第12縁59ab(第22縁59bb)の各々が直交しないように交差している。半導体層57の第1縁57a(57d)は、第11縁59aa(第21縁59ba)に対して90度と異なる第1交差角度で傾斜している。パターン形成された半導体層57の第2縁57b(57e)は、第12縁59ab(第22縁59bb)に対して90度と異なる第2交差角度で傾斜している。
半導体積層体53はInP基板51のInP主面51a上に設けられ、このInP主面51aは、第11エリア51b、第12エリア51c及び第13エリア51dを含み、第11エリア51b、第12エリア51c及び第13エリア51dは、導波軸の方向に順に配列されている。導波路メサ63は、第1メサ構造63b、第2メサ構造63c、及び第3メサ構造63dを含む(図8参照)。第1メサ構造63b、第2メサ構造63c、及び第3メサ構造63dは、それぞれ、第11エリア51b、第12エリア51c及び第13エリア51d上に設けられる。第1メサ構造63bは半導体積層41を含み、第2メサ構造63cは、半導体積層41と、該半導体積層41の上面上に設けられた第1コンタクト部43aとを含み、第3メサ構造63dは、半導体積層41と、該半導体積層41の上面上に設けられた第2コンタクト部43bとを含む。第1コンタクト部43a及び第2コンタクト部43bはコンタクト層43を構成する。
図2に示される参照符合を部分的に用いて説明を続ける。第2メサ構造63cは第1導波路側面(35a)及び第2導波路側面(35b)を有する。第2メサ構造63cの第1コンタクト部43aは、半導体積層41の上面上においてコンタクト層43が終端する縁(43c)を有する。縁(43c)は、第1導波路側面(35a)の近傍の半導体積層41の上面(41c)において第1基準面(RE1F)の方向に延在して第1導波路側面(35a)に到達する。第2メサ構造63cの上面と第1基準面(RE1F)との第1交差線は、90度と異なる第1角度(AN1G)で第1導波路側面(35a)の上縁に対して傾斜する。縁(43c)は第2導波路側面(35b)の近傍の半導体積層41の上面(41c)において第2基準面(RE2F)の方向に延在して第2導波路側面(35b)に到達する。第2メサ構造63cの上面と第2基準面(2REF)との第2交差線は、90度と異なる第2角度(AN2G)で第2導波路側面(35b)の上縁に対して傾斜する。
本実施形態を、マッハツェンダー変調器といった半導体光素子を参照しながら説明してきた。実施形態に係る半導体光素子では、導波路メサ上において最上層の半導体層(例えばコンタクト層)を終端させている。この終端に際して、望まれない半導体壁が導波路メサに接続されることを避けている。
図12は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。この実施例では、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15のコンタクト層43の第1鋭角突起43fが半導体積層41の上面41c上に設けられる。また、コンタクト層43の第1鋭角突起43fは、コンタクト層のための半導体層に予めパターン形成したことに起因する。基板39もまた、コンタクト層のための半導体層に予めパターン形成したことに起因する第2鋭角突起39fを有する。第2鋭角突起39fの長さL2を第1鋭角突起43fの長さL1より小さくして、第1アーム半導体導波路13と第2アーム半導体導波路15との間隔を小さくしている。
図13は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。この実施例では、コンタクト層のための半導体層に予めパターン形成するマスクパターンにおいて、マスクパターンの縁は、[1−10]軸に対して角度で傾斜する単一のラインだけでなく、互いに異なる角度で傾斜する複数のラインを備えることができる。導波路メサから離れたエリアにおいても、予めパターン形成された半導体層の縁に逆メサ形状が現れないように、[1−10]軸に対して角度TH1はTH2の1/2の角度以下であることが良い。
図14は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。この実施例では、望まれない半導体壁の形成を避けるために、導波路の側面とコンタクト層のなす角度を60度以下であることが良い。このとき、第1角度AN1Gは第2角度AN2Gと異なっていてもよい。本実施形態においては、導波路メサの上面のほぼ中央にコンタクト層の先端が位置することが、所望の形状を高い安定性で作製することを可能にする。
本実施形態は、導波路メサの上面上においてコンタクト層の縁が単一の頂点で接続される形態に限定されない。図15は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。この実施例では、コンタクト層の縁の形状は、導波路の上面の縁の近傍において導波路の側面とコンタクト層のなす角度を60度以下であるように規定されている一方で、導波路上面において導波路の両側面から離れたエリアでは、コンタクト層の縁が[1−10]軸に対して実質的に直交する方向に延在する。導波路上面上において、コンタクト層の縁は突起を成すように接続されていなくてもよく、コンタクト層の縁は[1−10]軸に対して傾斜した方向に直線状に延在することができる。
本実施形態は、導波路メサの上面上においてコンタクト層43の縁43cが複数の線分からなる形態に限定されず、コンタクト層43の縁43cが単一の直線に沿って延在していてもよい。図16は、本実施形態に係るマッハツェンダー変調器の半導体導波路構造を示す平面図である。この実施例では、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15を通過する光の伝搬特性の差を小さくするために、予めパターン形成された半導体層の形状は、第1アーム半導体導波路13と第2アーム半導体導波路15との中心に位置し基板主面に沿って延在する軸に対して対称性を有する。予めパターン形成された半導体層の縁が、第1アーム半導体導波路13及び第2アーム半導体導波路15を形成するエリア近傍において[1−10]軸に対して傾斜している。予めパターン形成された半導体層の2つの縁が、突状の形状を形成するように頂点VTXで接続されることがよい。頂点VTXにおける角度は約120度であることが好ましく、5度以上120度以下の範囲であってもよい。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本実施の形態では、本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
以上説明したように、本実施形態によれば、マッハツェンダー変調器が提供される。このマッハツェンダー変調器によれば、コンタクト層による不要な光吸収を低減する一方でコンタクト層による良好な電気接触を可能にし、不所望な突起状の半導体による光散乱を回避できる。
11…マッハツェンダー変調器、13…第1アーム半導体導波路、15…第2アーム半導体導波路、17…第1分岐半導体導波路、19…第2分岐半導体導波路、21…第1電極、23…第2電極、25…第3電極、31…導電性半導体領域、33…第1半導体構造体、35…第2半導体構造体、37…第3半導体構造体、39…基板、39a…主面、39b…第1エリア、39c…第2エリア、39d…第3エリア、41…半導体積層、41d…第1クラッド層、41e…コア層、41f…第2クラッド層、43a…第1コンタクト部、43b…第2コンタクト部、43…コンタクト層、AN1G…第1角度、35a…第1導波路側面、35b…第2導波路側面、AN2G…第2角度。

Claims (6)

  1. マッハツェンダー変調器であって、
    基板の主面上に設けられた導電性半導体領域と、
    前記導電性半導体領域上に設けられ、第1アーム半導体導波路の一部及び分岐半導体導波路を含む第1半導体構造体と、
    前記導電性半導体領域上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路の一部を含む第2半導体構造体と、
    前記導電性半導体領域上に設けられ、前記第1アーム半導体導波路の一部を含む第3半導体構造体と、
    を備え、
    前記主面は、第1エリア、第2エリア及び第3エリアを含み、前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリアは、導波軸の方向に順に配列されており、
    前記第1半導体構造体、前記第2半導体構造体及び前記第3半導体構造体は、それぞれ、前記第1エリア、前記第2エリア及び前記第3エリア上に設けられ、
    前記第1アーム半導体導波路は半導体積層を含み、前記半導体積層は、前記基板の前記主面への法線軸の方向に配列された第1クラッド層、コア層及び第2クラッド層を備え、
    前記第1半導体構造体は、前記半導体積層を含み、
    前記第2半導体構造体は、前記半導体積層と、該半導体積層の上面上に設けられた第1コンタクト部とを含み、
    前記第3半導体構造体は、前記半導体積層と、該半導体積層の上面上に設けられた第2コンタクト部とを含み、前記第1コンタクト部及び前記第2コンタクト部はコンタクト層を構成し、
    前記第2半導体構造体は第1導波路側面及び第2導波路側面を有し、
    前記第2半導体構造体の前記第1コンタクト部は、前記半導体積層の前記上面上において前記コンタクト層が終端する縁を有し、前記縁は、前記半導体積層の前記上面において第1基準面の方向に延在して前記第1導波路側面に到達し、前記第2半導体構造体の前記上面と前記第1基準面との第1交差線は、90度と異なる第1角度で前記第1導波路側面の上縁に対して傾斜し、前記縁は、前記半導体積層の前記上面において第2基準面の方向に延在して前記第2導波路側面に到達し、前記第2半導体構造体の前記上面と前記第2基準面との第2交差線は、90度と異なる第2角度で前記第2導波路側面の上縁に対して傾斜する、マッハツェンダー変調器。
  2. 前記第3半導体構造体において前記コンタクト層に接触を成す第1電極を更に備える、請求項1に記載されたマッハツェンダー変調器。
  3. 前記コンタクト層の厚さは10nm以上であり、400nm以下である、請求項1又は請求項2に記載されたマッハツェンダー変調器。
  4. 前記第3エリアにおいて前記導電性半導体領域に接触を成す別の電極を更に備える、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載されたマッハツェンダー変調器。
  5. 前記第1角度は、2.5度以上である、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載されたマッハツェンダー変調器。
  6. 前記第1角度は、60度以下である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載されたマッハツェンダー変調器。
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